JPH0874141A - 難燃クロス - Google Patents
難燃クロスInfo
- Publication number
- JPH0874141A JPH0874141A JP6232184A JP23218494A JPH0874141A JP H0874141 A JPH0874141 A JP H0874141A JP 6232184 A JP6232184 A JP 6232184A JP 23218494 A JP23218494 A JP 23218494A JP H0874141 A JPH0874141 A JP H0874141A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flame
- silicic acid
- retardant cloth
- burning
- cloth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 難燃性に優れ、また燃焼後も保形性を有し、
溶接火花受けの貫通がなく、無機繊維にみられる皮膚に
対する刺激がない等の特性を備えた難燃クロスを提供す
る。 【構成】 本発明の難燃クロスは、珪酸含有レーヨン繊
維を基材とし、これをヤーンとして織成したものであ
る。 【効果】 珪酸含有レーヨン繊維は、30〜33重量%
珪酸または珪酸アルミニウムで置換して作られるレーヨ
ン繊維であり、大気中では燃焼しない。一方、他の火源
炎により燃焼するが、燃焼後もシリカ、アルミナおよび
未燃カーボンが灰分として残るので、崩壊・焼失するこ
ともなく、その形態を保持する。したがって、その珪酸
含有レーヨン繊維の特性がそのまま難燃クロス製品に発
揮される。
溶接火花受けの貫通がなく、無機繊維にみられる皮膚に
対する刺激がない等の特性を備えた難燃クロスを提供す
る。 【構成】 本発明の難燃クロスは、珪酸含有レーヨン繊
維を基材とし、これをヤーンとして織成したものであ
る。 【効果】 珪酸含有レーヨン繊維は、30〜33重量%
珪酸または珪酸アルミニウムで置換して作られるレーヨ
ン繊維であり、大気中では燃焼しない。一方、他の火源
炎により燃焼するが、燃焼後もシリカ、アルミナおよび
未燃カーボンが灰分として残るので、崩壊・焼失するこ
ともなく、その形態を保持する。したがって、その珪酸
含有レーヨン繊維の特性がそのまま難燃クロス製品に発
揮される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、消防服、耐火クロス、
耐熱手袋、耐火カーテン、溶接火花受け等に使用して好
適な難燃クロスの改良に関する。
耐熱手袋、耐火カーテン、溶接火花受け等に使用して好
適な難燃クロスの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前述した用途に供する難燃クロス
またはその類似物に関し、数多くの発明が提案されてい
る。例えば、代表的なものとして、特公平2−4494
2号、特開平1−256545号、特開昭60−194
153号および特開昭63−135535号の公報が挙
げられる。
またはその類似物に関し、数多くの発明が提案されてい
る。例えば、代表的なものとして、特公平2−4494
2号、特開平1−256545号、特開昭60−194
153号および特開昭63−135535号の公報が挙
げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記に挙げた発明に係
る物品は、それなりの性能を有するものの、次のような
欠点がある。 (1)特公平2−44942号(熱防護用布帛) これは、アラミド系繊維の糸を芯部とし、その周辺部に
防炎性の付与されたセルロース系繊維の糸を配置した複
合糸を編織してクロスとしたものである。しかし、この
クロスにあっては、アラミド系繊維、セルロース系繊維
とも耐熱性がなく、燃焼により灰分として残るものがな
いので、焼失・崩壊する。 (2)特開平1−256545号(高機能性再生セルロ
ース組成物) これは、再生セルロース、活性炭微粒子、リン化合物よ
りなるものである。しかし、この組成物にあっても、前
記発明(1)と同じ欠点がある。 (3)特開昭60−194153号(難燃性繊維複合構
造体) これは、セルロース系繊維と酸化アンチモン含有ポリエ
ステル繊維でハロゲン化合物を含有するものである。し
かしこの難燃性繊維複合構造体にあっても、前記発明
(1)と同じ欠点がある。 (4)特開昭63−135535号(高耐熱性紡織体) これは、特定のセラミック繊維を単独または他の無機繊
維、有機繊維と混合して糸または布に紡織したものであ
る。しかし、この紡織体にあっては、セラミック繊維、
無機繊維は皮膚に対する刺激(かゆみ、イッチング)が
ある。
る物品は、それなりの性能を有するものの、次のような
欠点がある。 (1)特公平2−44942号(熱防護用布帛) これは、アラミド系繊維の糸を芯部とし、その周辺部に
防炎性の付与されたセルロース系繊維の糸を配置した複
合糸を編織してクロスとしたものである。しかし、この
クロスにあっては、アラミド系繊維、セルロース系繊維
とも耐熱性がなく、燃焼により灰分として残るものがな
いので、焼失・崩壊する。 (2)特開平1−256545号(高機能性再生セルロ
ース組成物) これは、再生セルロース、活性炭微粒子、リン化合物よ
りなるものである。しかし、この組成物にあっても、前
記発明(1)と同じ欠点がある。 (3)特開昭60−194153号(難燃性繊維複合構
造体) これは、セルロース系繊維と酸化アンチモン含有ポリエ
ステル繊維でハロゲン化合物を含有するものである。し
かしこの難燃性繊維複合構造体にあっても、前記発明
(1)と同じ欠点がある。 (4)特開昭63−135535号(高耐熱性紡織体) これは、特定のセラミック繊維を単独または他の無機繊
維、有機繊維と混合して糸または布に紡織したものであ
る。しかし、この紡織体にあっては、セラミック繊維、
無機繊維は皮膚に対する刺激(かゆみ、イッチング)が
ある。
【0004】
【発明の目的】本発明は、難燃性に優れると共に燃焼後
も焼失・崩壊することなく形態が保持される難燃クロス
を提供することを主たる目的としている。
も焼失・崩壊することなく形態が保持される難燃クロス
を提供することを主たる目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明による難
燃クロスは、珪酸含有レーヨン繊維が基材とされ、これ
がヤーンとして織成されていることを要旨としている。
燃クロスは、珪酸含有レーヨン繊維が基材とされ、これ
がヤーンとして織成されていることを要旨としている。
【0006】本願の第2発明による難燃クロスは、前記
織成物に難燃剤が添加されていることを要旨としてい
る。
織成物に難燃剤が添加されていることを要旨としてい
る。
【0007】
【作用】本発明の難燃クロスの基材として使用される珪
酸含有レーヨン繊維は、ビスコースレーヨン法にて製造
されているレーヨン繊維であり、30〜33重量%珪酸
または珪酸アルミニウムで置換して作られるものであ
る。前記のように、珪酸含有レーヨン繊維は骨格に珪酸
または珪酸アルミニウムを含有しているので、含有水分
と無機成分により難燃性に優れ、LOI値(制限酸素濃
度:燃焼を継続するのに必要な最低酸素濃度)が28〜
33%と大気中(酸素濃度20%)では燃焼を継続しな
い。
酸含有レーヨン繊維は、ビスコースレーヨン法にて製造
されているレーヨン繊維であり、30〜33重量%珪酸
または珪酸アルミニウムで置換して作られるものであ
る。前記のように、珪酸含有レーヨン繊維は骨格に珪酸
または珪酸アルミニウムを含有しているので、含有水分
と無機成分により難燃性に優れ、LOI値(制限酸素濃
度:燃焼を継続するのに必要な最低酸素濃度)が28〜
33%と大気中(酸素濃度20%)では燃焼を継続しな
い。
【0008】一方、前記珪酸含有レーヨン繊維は他の火
源炎により燃焼するが、燃焼後もシリカ、アルミナおよ
び未燃カーボンが灰分として残るので、焼失・崩壊する
ことなく、クロスの形態を保持する。加えて、前記織成
物に難燃剤が添加されたものにあっては、難燃性がさら
に高められる。前記難燃剤としては、リン酸ナトリウ
ム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウム、
リン酸アンモニウム等のリン酸化合物、硼酸ナトリウ
ム、硼酸アンモニウム等が挙げられる。
源炎により燃焼するが、燃焼後もシリカ、アルミナおよ
び未燃カーボンが灰分として残るので、焼失・崩壊する
ことなく、クロスの形態を保持する。加えて、前記織成
物に難燃剤が添加されたものにあっては、難燃性がさら
に高められる。前記難燃剤としては、リン酸ナトリウ
ム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素アンモニウム、
リン酸アンモニウム等のリン酸化合物、硼酸ナトリウ
ム、硼酸アンモニウム等が挙げられる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の各種実施例を比較例と共に示
す。
す。
【0010】実施例1 珪酸含有レーヨン繊維より常法にてヤーンを作り、これ
を織成して厚さ1.1mmの難燃クロスを得た。
を織成して厚さ1.1mmの難燃クロスを得た。
【0011】実施例2 実施例の難燃クロスをリン酸二水素ナトリウムの水溶液
に浸漬し、乾燥して珪酸含有レーヨン繊維90重量%、
リン酸二水素アンモニウム10重量%よりなる難燃クロ
スを得た。
に浸漬し、乾燥して珪酸含有レーヨン繊維90重量%、
リン酸二水素アンモニウム10重量%よりなる難燃クロ
スを得た。
【0012】比較例 レーヨン繊維より常法にてヤーンを作り、これを織成し
て厚さ1.1mmのクロスを得た。このクロスをリン酸二
水素アンモニウムの水溶液に浸漬し、乾燥してレーヨン
繊維90重量%、リン酸二水素アンモニウム10重量%
よりなる難燃クロスを得た。
て厚さ1.1mmのクロスを得た。このクロスをリン酸二
水素アンモニウムの水溶液に浸漬し、乾燥してレーヨン
繊維90重量%、リン酸二水素アンモニウム10重量%
よりなる難燃クロスを得た。
【0013】上記実施例および比較例の難燃クロスの性
能を下記に述べる。 1)難燃性 試験方法:JIS L 1091「繊維製品の燃焼性試
験方法」のA−4法(垂直法)により行った。 上記燃焼性試験の結果を表1に示す。
能を下記に述べる。 1)難燃性 試験方法:JIS L 1091「繊維製品の燃焼性試
験方法」のA−4法(垂直法)により行った。 上記燃焼性試験の結果を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】2)溶接火花受け試験 実施例1,2および比較例のクロスの上に溶接火花を落
下させ、その時の発炎性、貫通の有無を観察した。その
結果を表2に示す。
下させ、その時の発炎性、貫通の有無を観察した。その
結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明による難
燃クロスは、珪酸含有レーヨン繊維を基材として構成さ
れているので、従来の難燃化クロスに較べて難燃性が格
段に優れており、また燃焼後も保形性を有すること、溶
接火花受けの貫通のないこと、セラミック繊維等の無機
繊維を主体とした難燃クロスのように皮膚に対する刺激
もないこと等、特殊な性能を備えている。
燃クロスは、珪酸含有レーヨン繊維を基材として構成さ
れているので、従来の難燃化クロスに較べて難燃性が格
段に優れており、また燃焼後も保形性を有すること、溶
接火花受けの貫通のないこと、セラミック繊維等の無機
繊維を主体とした難燃クロスのように皮膚に対する刺激
もないこと等、特殊な性能を備えている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D01F 1/07 1/10 D04B 1/16 D06M 101:06
Claims (2)
- 【請求項1】 珪酸含有レーヨン繊維が基材とされ、こ
れがヤーンとして織成されていることを特徴とする難燃
クロス。 - 【請求項2】 前記織成物に難燃剤が添加されている請
求項1に記載の難燃クロス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6232184A JPH0874141A (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | 難燃クロス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6232184A JPH0874141A (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | 難燃クロス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0874141A true JPH0874141A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16935325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6232184A Pending JPH0874141A (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | 難燃クロス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0874141A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006132520A1 (es) | 2005-06-09 | 2006-12-14 | Ricardo Grossman Goldscheider | Manta ignifuga para la proteccion de personas; muebles e inmuebles al fuego |
JP2009520128A (ja) * | 2005-12-16 | 2009-05-21 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | Pipd快適布帛およびそれから作られた物品 |
CN103857837A (zh) * | 2011-09-02 | 2014-06-11 | 纳幕尔杜邦公司 | 具有优异的防电弧性的高回潮率纱线、织物、和服装 |
-
1994
- 1994-09-01 JP JP6232184A patent/JPH0874141A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006132520A1 (es) | 2005-06-09 | 2006-12-14 | Ricardo Grossman Goldscheider | Manta ignifuga para la proteccion de personas; muebles e inmuebles al fuego |
JP2009520128A (ja) * | 2005-12-16 | 2009-05-21 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | Pipd快適布帛およびそれから作られた物品 |
CN103857837A (zh) * | 2011-09-02 | 2014-06-11 | 纳幕尔杜邦公司 | 具有优异的防电弧性的高回潮率纱线、织物、和服装 |
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