JPH0873924A - 含クロム溶鋼の精錬法 - Google Patents
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Abstract
つ高速で脱炭を行い、かつ精錬ガスコストを低減する。 【構成】 精錬容器内で含クロム溶鋼中にガスを吹込ん
で脱炭処理を行う精錬法において、溶鋼中〔C〕濃度が
約0.2mass%以下に低下するまでは大気圧下で、
吹込みガスとして酸素ガスまたは酸素ガスと不活性ガス
と空気とから選ばれた2種類以上のガスからなる混合ガ
スを供給して脱炭処理し、〔C〕濃度が前記濃度以下に
低下した後は、前記精錬容器内を200Torr以下に
減圧し、吹込みガスとして、〔C〕濃度が0.05ma
ss%以上では空気または酸素ガスと不活性ガスと空気
とから選ばれた2種類以上のガスからなる混合ガスを供
給し、〔C〕濃度0.05mass%未満では不活性ガ
スのみを供給して脱炭処理する。 【効果】 同一酸素供給量で脱炭速度が向上し、脱炭後
の還元用Si原単位が低減できるとともに、安価な空気
の使用が可能になるために、大幅な精錬コストの低減が
可能となる。
Description
いて、溶鋼中の〔Cr〕の酸化を抑え、効率よく脱炭を
行い、かつ価格の安い空気を供給することで精錬用ガス
コストの低減をはかる含クロム溶鋼の精錬法に関する。
のクロムを含むような含クロム溶鋼の脱炭法としては、
浴面下より酸素ガスまたは酸素ガス(以下、単に酸素と
いう)と不活性ガスの混合ガスを吹込むAOD法が広く
用いられている。AOD法では、脱炭が進行して溶鋼中
の〔C〕濃度が低下してくると〔Cr〕が酸化されやす
くなることから、〔C〕濃度の低下に伴って吹込みガス
中のArやN2 ガスのような不活性ガスの比率を高くし
て酸素の比率を低くすることによって〔Cr〕の酸化を
抑える方法がとられている。しかし、低〔C〕濃度域で
は脱炭速度が低下するために所望の〔C〕濃度に到達す
るのに長時間を要し、かつ吹込みガス中の不活性ガスの
比率を高くするために不活性ガスの消費量が大幅に増大
することから経済的にも不利になる。
促進する方法としては、真空精錬法の利用が挙げられ
る。例えば、特公昭60−10087号公報には、高ク
ロム・ステンレス鋼を0.03mass%以下の低
〔C〕濃度まで脱炭するために、大気圧下での酸素によ
る脱炭を〔C〕=0.2〜0.4mass%まで行い、
その後は非酸化性ガスによる攪拌は続けるが酸素吹込み
は停止し、鋼浴上の圧力を約10Torrまで連続的に
低下させてボイリングを起こさせることによって所望の
脱炭を行う方法が記載されている。
給を止めるために、〔Cr〕の酸化による損失は少なく
なるが、急激な真空精錬の適用により、COガスを大量
に発生し、爆発の危険を招く。真空吸引をゆるやかにす
れば爆発の危険はなくなるが、経過時間が長くなって溶
鋼温度が低下し、かつ反応が遅くなる。また、圧力を1
0Torr以下の高真空にすれば、溶鋼のスプラッシュ
が激しくなり、合金材料投入用ホッパーの閉塞などの問
題が生じる。
開平3−68713号公報および特開平4−25450
9号公報記載の方法が提案されている。これらに記載さ
れている含クロム溶鋼の精錬方法は、〔C〕濃度0.2
〜0.05mass%までは吹込みガスとして非酸化性
ガスと酸素の混合ガスを使用し、〔C〕濃度がこの範囲
内に低下した後は、200〜15Torrに減圧し、か
つ吹込みガスとして非酸化性ガスのみを使用するもので
ある。
〔C〕濃度まで大気圧下で精錬を行うために、〔Cr〕
の酸化損失が大きくなる。また、真空下での脱炭は不活
性ガスのみを用いることで〔Cr〕の酸化は抑えられる
が、脱炭の酸素源は溶鋼中の〔O〕あるいはスラグ中の
酸素のみとなって酸素の供給速度が遅くなるために脱炭
速度の低下を招き、効率的な脱炭精錬法とは言えない。
低減させる方法としては、特開平4−263005号公
報記載の方法が提案されている。該公報に記載されてい
る方法は〔C〕濃度0.15mass%以下の領域で2
0〜150Torrに減圧し、吹込みガスとして非酸化
性のN2 ガスを供給する方法である。該方法はArガス
より比較的安価なN2 ガスを用いることでガスコストの
低下をはかることは可能であるが、N2 ガスの使用
〔C〕濃度範囲が狭いために、十分な効果が得られてい
るとは言えない。
用いる含クロム溶鋼の精錬において、真空精錬を開始す
る〔C〕濃度、真空精錬時の真空度および真空精錬時に
吹込むガスの種類を好適な範囲に維持することにより、
溶鋼中の〔Cr〕の酸化を抑え、効率よく脱炭を行い、
かつガスコストの安い空気を用いることにより精錬コス
トの低減を可能にする精錬法を提供することを目的とす
るものである。
利に解決したものであり、その要旨とするところは下記
のとおりである。 (1)精錬容器内で含クロム溶鋼中にガスを吹込んで脱
炭処理を行う精錬法において、溶鋼中〔C〕濃度が約
0.2mass%以下に低下するまでは大気圧下で、吹
込みガスとして酸素ガスまたは酸素ガスと不活性ガスと
空気とから選ばれた2種類以上のガスからなる混合ガス
を供給して脱炭処理し、〔C〕濃度が前記濃度以下に低
下した後は、前記精錬容器内を200Torr以下に減
圧し、吹込みガスとして、〔C〕濃度が0.05mas
s%以上では空気または酸素ガスと不活性ガスと空気と
から選ばれた2種類以上のガスからなる混合ガスを供給
し、〔C〕濃度0.05mass%未満では不活性ガス
のみを供給して脱炭処理することを特徴とする含クロム
溶鋼の精錬法。
下に低下した後に、前記精錬容器内を減圧するに際し、
減圧開始から真空度200Torrを達成するまでは、
50Torr/min以上、250Torr/min以
下の平均減圧速度のもとで真空引きを行うことを特徴と
する前項(1)記載の含クロム溶鋼の精錬法。 (3)〔C〕濃度が約0.2mass%以下に低下した
後に、前記精錬容器内を200Torr以下に減圧し、
吹込みガスとして、空気と酸素ガスとから選ばれた1種
類以上のガスと不活性ガスからなる混合ガスを供給し、
かつ溶鋼中〔C〕濃度の低下に伴い前記混合ガス中の不
活性ガスの比率を徐々に増大させることを特徴とする前
項(1)記載の含クロム溶鋼の精錬法。
後に、引続き200Torr以下の減圧下で、前記脱炭
処理中に酸化したクロム等の有価金属を回収するための
還元処理を行い、かつ目標〔N〕濃度に合わせて、不活
性ガスとしてのN2 ガスの供給量を調整することを特徴
とする前項(1)記載の含クロム溶鋼の精錬法。以下本
発明について詳細に説明する。
〔C〕濃度が約0.2mass%以下の範囲において、
図1に例示するような精錬方法である。精錬容器1内で
含クロム溶鋼4中に底吹き羽口2を通して、精錬ガス5
を吹込む。また、精錬容器1は脱着可能な排気フード3
を有しており、200Torr以下の減圧が可能であ
る。
の脱炭精錬において、比較的高〔C〕濃度の0.2ma
ss%以下でも真空度200Torr以下であれば、吹
込みガスとして酸素または酸素と不活性ガスを用いて
も、溶鋼中〔Cr〕の酸化を抑えつつ脱炭速度を高位に
保つことが可能であること、さらに酸化性ガスおよび不
活性ガスとしての作用をもつ空気を使用することで効果
をさらに上げられることに着目したものである。
%を含有する。この組成を利用して、加圧状態で溶鋼に
吹込めば、N2 は不活性ガスとして、O2 は酸化性ガス
として作用することが確認できた。また、N2 ガスは大
気圧下であれば、多量に吹込めば鋼中の〔N〕濃度の増
大を招くが、減圧下で、かつ脱炭後の還元処理における
使用N2 ガス量を制御すれば、〔N〕濃度を目標範囲内
に調整できることが確認できた。
た場合の大気圧下精錬における〔C〕濃度と脱炭酸素効
率の関係を示す。なお、脱炭酸素効率は吹込み全酸素の
うちで脱炭に使用された割合を示す。また、吹錬前の
〔Si〕濃度は0.1mass%以下であり、吹込みガ
スとして酸素と空気を用い、O2 /空気比=1/1で吹
錬を行った場合の結果である。図2からわかるように、
〔C〕濃度0.2mass%以下で脱炭酸素効率が急激
に低下する。従って、〔C〕濃度0.2mass%以下
で真空精錬を適用すれば、脱炭酸素効率の低下を防止す
ることが可能になることがわかる。なお、吹込むガスの
O2 /空気比が変われば、脱炭酸素効率が低下する
〔C〕濃度も変化するために、真空精錬の開始〔C〕濃
度は0.2mass%±0.05mass%程度とする
ことが望ましい。
みガスとして酸素と空気の混合ガスを用い、O2 /空気
の比率=1/2で処理した場合の真空度と脱炭酸素効率
の関係について、〔C〕濃度=0.15〜0.20ma
ss%、0.10〜0.15mass%および0.05
〜0.10mass%の3つの範囲に分けて示す。
〔C〕濃度0.15〜0.20mass%の範囲では真
空度200Torr以下で脱炭酸素効率は高位に安定す
る。なお、〔C〕濃度の低下に伴って脱炭酸素効率は低
下し、かつ安定する真空度が低下する傾向にある。従っ
て、真空精錬で適用する真空度は200Torr以下が
必要である。
〔C〕濃度約0.2mass%までは大気圧下で精錬を
行い、その後真空精錬を開始した際の大気圧状態から真
空度200Torrを達成するまでの平均減圧速度と溶
鋼歩留指数の関係を示す。なお、溶鋼歩留指数は減圧速
度250Torr/minにおける平均の溶鋼歩留を1
00として指数化した値である。図4より、溶鋼歩留は
減圧速度の上昇に伴い低下することがわかる。これはC
O爆発、ボイリングおよびスプラッシュ等の発生頻度に
対応する。減圧速度が250Torr/minを超える
と溶鋼歩留が低下し、安定な精錬が行えない。なお、減
圧速度が小さ過ぎると200Torr以下の真空度を達
成するのに長時間を要し、精錬時間の延長につながるた
め、減圧速度は50Torr/min以上が必要であ
る。
0〜200Torrの真空下で処理した場合の〔C〕濃
度と脱炭速度指数の関係について、吹込みガスのO2 /
空気/Arガス比率を1/0/0、2/2/1、1/1
/2、0/1/12、0/0/1の5水準にふらした結
果を示す。なお、全吹込みガス流量は0.3Nm3 /m
in・Tとして脱炭速度指数はO2 /空気/Arガス比
率が1/0/0での〔C〕濃度0.2mass%におけ
る脱炭速度を100として換算した値である。図5よ
り、〔C〕濃度0.05mass%以上では吹込みガス
として非酸化性ガスのみを用いるO2 /空気/Arガス
比率0/0/1の場合に比べ、酸素を混合した方が脱炭
速度が向上することがわかる。なお、酸素単独であるO
2 /空気/Arガス比率が1/0/0の場合は、脱炭速
度は大きいが〔Cr〕酸化も大きくなるために希釈ガス
を混合した方が良いことがわかった。また、〔C〕濃度
0.05mass%未満では混合ガス比率を変えても脱
炭速度に差がなく、〔Cr〕酸化を抑えるためには、こ
の領域では不活性ガス単独で吹込むことが効果的であ
る。従って、〔C〕濃度0.05mass%以上では吹
込みガスとしては希釈ガスが存在する空気または空気と
酸素と不活性ガスから選ばれた2種類以上のガスからな
る混合ガスを用いた方がよい。また、O2 /空気/Ar
ガス比率の高い場合、つまり酸素比率の高い場合の方が
高〔C〕濃度側より脱炭速度が低下しており、真空下で
より効率的な脱炭を行うには〔C〕濃度の低下に伴いO
2 /空気/Arガス比率を低下させ、Arガス流量を上
げた方がよいと言える。さらに、真空精錬において
〔C〕濃度0.05mass%以上で不活性ガスのみを
用いる場合に比べ、酸化性ガスを混合すれば溶鋼温度の
低下を防止できることから、より効率的な精錬が行え
る。
0〜200Torrの真空下で脱炭処理した後、引続き
真空下で還元処理を行った場合の製品〔N〕濃度とN2
ガスの使用比率の関係を示す。なお、N2 ガスの使用比
率は製品〔N〕濃度0.08mass%の時のN2 ガス
の使用量の平均値を100として換算した値である。ま
た、N2 ガスの使用量は空気中のN2 も含んだ値であ
る。図6より、要求される製品〔N〕濃度により、N2
ガスの供給量を制御することで、製品〔N〕濃度を制御
することが可能であることがわかる。
え、効率よく含クロム溶鋼の脱炭を行い、かつ安価な空
気を精錬に用いるには〔C〕濃度約0.2mass%以
下で真空精錬を適用し、50Torr/min以上、2
50Torr/min以下の平均減圧速度で200To
rr以下に減圧して、吹込みガスとして空気または空気
と酸素と不活性ガスから選ばれた2種類以上のガスから
なる混合ガスを使用する必要がある。また、混合ガスを
使用する場合には〔C〕濃度の低下に伴い空気と酸素に
対する不活性ガスの比率を徐々に増加させて脱炭を行う
ことが効率的である。
度は決定されており、これより吹込みガスとしての空気
の使用範囲を決定する。次に、〔C〕濃度の時間変化は
予測できることから、粗溶鋼の装入時の溶鋼組成および
溶鋼温度を把握し、真空精錬を開始する時期を決定す
る。また、真空精錬中は炉内状況を把握して、ガス吹込
み条件および真空度の条件を決定することが可能であ
る。該操業方法により、溶鋼のスプラッシュの大量発生
は防止可能であり、安定した操業が可能である。
れる脱炭反応と同時に式で示される溶鋼中〔Cr〕の
酸化反応も進行する。なお、式の反応平衡定数Kは
式で表される。 〔C〕+1/2 O2 (g)=CO(g) ……… K=PCO/ac ・PO2 1/2 ……… 2〔Cr〕+3/2 O2 (g)=(Cr2 O3 ) ……… ここで、ac は溶鋼中〔C〕の活量、PO2は雰囲気中の
O2 ガス分圧、PCOは雰囲気中のCOガス分圧を示す。
変化する。〔C〕濃度0.7mass%以上の高炭域で
は酸素供給律速、〔C〕濃度0.3mass%以下の低
炭域では〔C〕の移動律速と言われ、〔C〕濃度0.3
〜0.7mass%の領域では混合律速と言われてい
る。従って、〔C〕濃度0.7mass%以上で真空精
錬を適用しても効果は少ない。本発明では、使用ガスコ
ストとの関連から、〔C〕濃度0.2mass%以下で
適用することが効果的な条件であることを見出した。
記、式よりPO2,PCOを低下させることが有効であ
る。しかし、PO2=0、つまり非酸化性ガスのみでは酸
素の供給が遅れるために、本発明では非酸化性ガスに酸
素を混合する方が有効であることを見出した。また、真
空下でさらにPCOを低下させるには、不活性ガスの吹込
みが有効であり、このために空気中のN2 ガスの利用は
有効であることを見出した。また、真空度としては、図
2に示したように、200Torr以下が効果的であ
り、〔C〕濃度の低下に伴い真空度を低下させることが
好ましいことがわかった。
2 ガスによる〔N〕濃度の上昇が懸念される。この反応
は式で表され、反応平衡定数Kは式で表される。 1/2 N2 =〔N〕 ………………… K=aN /PN2 1/2 ………………… ここで、aN は溶鋼中〔N〕の活量、PN2は雰囲気中N
2 ガスの分圧を示す。減圧下ではPN2が低下するため
に、脱窒速度が速くなり、吸窒速度は遅くなる。これを
利用して製品〔N〕濃度と使用N2 ガス量との関係を明
らかにした。
i−18mass%Cr)で製品〔N〕濃度500pp
mが要求される鋼60tonの処理を図1に示す実施態
様で実施した。図7に本発明法による実施例1を示す。
脱炭開始時の〔C〕濃度は1.5mass%であり、
〔C〕濃度0.2mass%までは大気圧下での脱炭を
行い、その後真空精錬を適用した。真空精錬中O2 /空
気/N2 ガスの比率は1/2/0から0/1/4に、真
空度は200Torrから100Torrおよび50T
orrまで低下させて、〔C〕濃度0.05mass%
まで脱炭した。その後、N2 ガスのみを吹込んで〔C〕
濃度0.03%まで脱炭した。脱炭終了後、脱炭時に酸
化したクロムを還元するために還元材としてFe−Si
を添加して、吹込みガスとしてArガスを用いて還元処
理を行い、大気圧に戻した後に取鍋へ出鋼した。
〔C〕濃度0.2mass%までは実施例1と同一の処
理を行い、〔C〕濃度0.2mass%以下で真空精錬
を適用し、〔C〕濃度0.05mass%までは〔C〕
濃度の低下に伴いO2 /空気/N2 比は1/3/0、1
/1/3、0/1/6、真空度は200Torr、10
0Torr、50Torrと低下させた。その後、N2
ガスのみを吹込んで〔C〕濃度0.03%まで脱炭し
た。脱炭終了後、脱炭時に酸化したクロムを還元するた
めに還元材としてFe−Siを添加して、吹込みガスと
して初期の1minはN2 ガスを、その後Arガスを用
いて還元処理を行い、大気圧に戻した後に取鍋へ出鋼し
た。
3−68713号公報に従った実施例を示す。この方法
では〔C〕濃度0.15mass%までは大気圧下で精
錬し、〔C〕濃度0.15mass%以下で真空度10
0Torrの条件で、Arガス吹込みで0.03mas
s%までの脱炭処理を行い、その後大気圧下での還元処
理を行い、取鍋に出鋼した。
ス吹込み流量を1.0Nm3 /min・Tとし、真空下
処理では酸素吹込み流量を0.3Nm3 /min・T以
下、空気吹込み流量を0.3Nm3 /min・T以下、
N2 およびArガス吹込み流量を0.3Nm3 /min
・T以下として処理を実施した。図7、8、9には各実
施例における精錬時間、〔C〕および〔Cr〕濃度の推
移も示しているが、従来法に比べ本発明の方が全精錬時
間が短くなり、かつ〔Cr〕濃度の低下量も小さくなっ
た。これらの精錬結果をまとめて表1に示す。なお、表
1の値は従来法による結果を100とした指数で示す。
錬において、脱炭酸素効率が向上するために同一酸素供
給量で脱炭速度の向上がはかれる。また、安価な空気の
使用によりガスコストの大幅な低減が可能となり、かつ
還元用Si原単位が低減する。さらに、精錬時間が短縮
できるため、大幅な精錬コストの低減および生産性の向
上がはかれる。
代替としての窒素ガスの使用の拡大がはかれ、製品品質
を左右する〔N〕濃度の制御が容易になり、また、例え
ば〔C〕濃度0.01mass%以下の極低炭素域まで
の精錬が容易になる。
る。
限定理由を示す図である。
由を示す図である。
す図である。
限定理由を示す図である。
を示す図である。
ある。
ある。
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 精錬容器内で含クロム溶鋼中にガスを吹
込んで脱炭処理を行う精錬法において、溶鋼中〔C〕濃
度が約0.2mass%以下に低下するまでは大気圧下
で、吹込みガスとして酸素ガスまたは酸素ガスと不活性
ガスと空気とから選ばれた2種類以上のガスからなる混
合ガスを供給して脱炭処理し、〔C〕濃度が前記濃度以
下に低下した後は、前記精錬容器内を200Torr以
下に減圧し、吹込みガスとして、〔C〕濃度が0.05
mass%以上では空気または酸素ガスと不活性ガスと
空気とから選ばれた2種類以上のガスからなる混合ガス
を供給し、〔C〕濃度0.05mass%未満では不活
性ガスのみを供給して脱炭処理することを特徴とする含
クロム溶鋼の精錬法。 - 【請求項2】 〔C〕濃度が約0.2mass%以下に
低下した後に、前記精錬容器内を減圧するに際し、減圧
開始から真空度200Torrを達成するまでは、50
Torr/min以上、250Torr/min以下の
平均減圧速度のもとで真空引きを行うことを特徴とする
請求項1記載の含クロム溶鋼の精錬法。 - 【請求項3】 〔C〕濃度が約0.2mass%以下に
低下した後に、前記精錬容器内を200Torr以下に
減圧し、吹込みガスとして、空気と酸素ガスとから選ば
れた1種類以上のガスと不活性ガスからなる混合ガスを
供給し、かつ溶鋼中〔C〕濃度の低下に伴い前記混合ガ
ス中の不活性ガスの比率を徐々に増大させることを特徴
とする請求項1記載の含クロム溶鋼の精錬法。 - 【請求項4】 目標の〔C〕濃度まで脱炭処理した後
に、引続き200Torr以下の減圧下で、前記脱炭処
理中に酸化したクロム等の有価金属を回収するための還
元処理を行い、かつ目標〔N〕濃度に合わせて、不活性
ガスとしてのN 2 ガスの供給量を調整することを特徴と
する請求項1記載の含クロム溶鋼の精錬法。
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---|---|---|---|
JP21026294A JP3441523B2 (ja) | 1994-09-02 | 1994-09-02 | 含クロム溶鋼の精錬法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP3441523B2 (ja) |
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- 1994-09-02 JP JP21026294A patent/JP3441523B2/ja not_active Expired - Lifetime
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