JPH0873028A - 台車への搬送物自動搬入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 棚幅を搬送物の大きさに適合できるよう簡単
に調節ができる許りか、棚幅を変更調節した際において
も、複数列に亘り設けた各棚桟の位置決め検出作動およ
び各棚桟の決定位置における台車の位置決め固定作動を
正確に行わせ、一台の台車であっても、大きさの異なる
搬送物の自動搬入作業を能率よく達成させる。 【構成】 移動コンベア装置１により一方に向け回転移
行されるフック受具６と、台車７側に設けたフック８と
の係合で台車７を移動コンベア装置１に沿い並行移動で
きるように設ける。台車７を構成する方形枠体９の左右
上枠１０，１０と左右下枠１１，１１とには、上下の連
結金具１３，１４を介し棚桟１５間隔が変更調節可能と
なる複数の棚桟１５を架設する。下部連結金具１４・・
・・には、センサＳ１の検出で棚桟位置を決定した際に
移動コンベア装置１の運転を停止させる位置決めピン１
６と、位置決めピン１６の検出作動に伴い位置決めスト
ッパー１８が嵌入して台車７を固定する位置決めストッ
パー用嵌入孔１７をそれぞれ設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、大きさが異なる搬送物
であっても、一台の台車内に搬送物を能率よく自動搬入
せしめた後、一方に向け搬送することができる台車への
搬送物自動搬入装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】移動コンベア装置により一方に向け回転
移行するフック受具と、台車側に設けたフックとの係合
で、台車をレールに沿い搬入位置まで移動した後停止
し、次いで、昇降可能の移送コンベアを介して送られて
きた搬送物を台車内へ多段に亘り自動的に搬入するとと
もに、搬送物が搬入された以後は、台車を移動コンベア
装置の回転作動でレールに沿い一方に向け移動させるよ
うにした台車への搬送物自動搬入装置は、本出願人がさ
きに開発し、これが装置を特願平６−３３７４７号とし
て出願したものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、さきに開発
したこの種装置に使用されていた台車は、その総てが、
一定形状からなる同一大きさの搬送物を対象として規格
統一された専用のものであった。

【０００４】そのため、搬送物の大きさが異なった場合
には、搬送物の大きさに適合した棚幅を有する複数種類
の台車を用意しないと搬送物の自動搬入作業を行うこと
ができず、その結果、台車の数量が必要以上に多くなる
許りか、台車の保管場所や設備費の点で多大の問題点が
生じた。

【０００５】本発明は、棚幅を搬送物の大きさに適合で
きるよう簡単に調節ができる許りか、棚幅を変更調節し
た際においても、複数列に亘り設けた各棚桟の位置決め
検出作動および各棚桟の決定位置における台車の位置決
め固定作動を正確に行わせ、もって、一台の台車であっ
ても、大きさが異なる搬送物の自動搬入作業を能率よく
達成させることができる台車への搬送物自動搬入装置を
提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における台車への搬送物自動搬入装置におい
ては、第１項の構成は、移動コンベア装置により一方に
向け回転移行されるフック受具と、台車側に設けたフッ
クとの係合で台車を移動コンベア装置に沿い平行移動で
きるように設け、前記台車を構成する方形枠体の左右上
枠と左右下枠とには、上下の連結金具を介し棚桟間隔が
変更調節可能となる複数の棚桟を架設するとともに、下
部連結金具には、センサの検出で棚桟位置を決定したら
移動コンベア装置の運転を停止させる位置決めピンと、
該位置決めピンの検出作動に伴い位置決めストッパーが
嵌入して台車を固定させる位置決めストッパー用嵌入孔
をそれぞれ設けたものである。

【０００７】また、本発明に係る第２項の構成は、左右
上枠と左右下枠とに亘り対向状に架設した複数の棚桟に
は、上面側および側面側に突条部をそれぞれ一体状に突
設した棚レールを複数段、等間隔をおいて水平に装着し
たものである。

【０００８】

【作用】台車への搬送物自動搬入作業の開始に当たり、
先ず台車を手押作動でフックにフック受具が係合できる
間隔をおいて移動コンベア装置の一側に並行移動させて
セットする。

【０００９】次いで、移動コンベア装置を矢印方向に向
け回転させれば、フックとフック受具とは互いに係合さ
れ、台車は移動コンベア装置と並行する方向に向け移動
される。

【００１０】そして、移動された台車の最前部の下部連
結金具に設けられた位置決めピンをセンサが検出し、最
初の棚桟位置が決定されると、移動コンベア装置の運転
が自動的に停止されると同時に、位置決めストッパーが
前進して、位置決めストッパー用嵌入孔内に嵌入し、台
車を固定する。

【００１１】以上のようにして、台車が搬入位置に確実
に固定されると、リフター移送コンベアが運転を開始
し、搬送物を下段の棚レールから上段の棚レールに向け
順次搬入せしめる。

【００１２】そして、一番目の各棚レール上に搬送物が
搬入されたことを検出すると、位置決めストッパーが後
進して位置決めストッパー用嵌入孔より抜けて台車の固
定状態を解除すると同時に、移動コンベア装置を運転さ
せ、台車を一方に向け平行移動させる。

【００１３】以上の台車移動により、次に二番目の下部
連結金具に設けた位置決めピンをセンサが検出し、二番
目の棚桟位置が決定されると、前述と同様に移動コンベ
ア装置の運転が停止されると同時に、位置決めストッパ
ー用嵌入孔に位置決めストッパーが嵌入して台車を固定
するとともに、リフター移送コンベアにより二番目の棚
レール上に搬送物が下段より上段に向け順次自動的に搬
入される。

【００１４】したがって、上述の如き作動を棚桟の数だ
け反復して行えば、搬送物を総て棚レール上へ連続して
自動搬入させることができる。

【００１５】また、以上説明した搬送物の大きさが異な
る場合には、左右上枠と左右下枠とに対向状に装着され
た複数の上下の連結金具を前後方向に移動調節せしめ
て、棚桟間隔を搬送物の大きさに合致させた後、前述と
同様の作動を反復させれば、位置決めピンの検出作動お
よび位置決めストッパーが位置決めストッパー用嵌入孔
に嵌入して台車を固定する作動とにより、大きさの異な
る搬送物であっても各棚レール上に能率よく自動搬入さ
せた後、一方に向け搬送させることができる。

【００１６】

【実施例】実施例について図面を参照して説明する。

【００１７】図１ないし図６において、１は、床面２上
に設置した横長状の移動コンベア装置であって、該移動
コンベア装置１は、駆動スプロケット３および従動スプ
ロケット４に亘り懸回されたチェーン５により構成さ
れ、該チェーン５はモータＭにより矢印方向に向け回転
されるようになっている。

【００１８】前記チェーン５の周面には、同一間隔をお
いて複数のフック受具６・・・・が装着され、これが少
なくとも２個のフック受具６，６は、台車７の低位側一
側に装着された少なくとも２個のフック８，８と係合さ
れて、移動コンベア装置１の運転で一方に向け回転移行
されるフック受具６，６の係合押圧作動で台車７を移動
コンベア装置１と並行する方向に向け正確に移動せしめ
る。

【００１９】前述した台車７は、図３に示されたよう
に、全体が方形枠体９より形成され、方形枠体９を構成
する左右上枠１０，１０と左右下枠１１，１１との側面
には多数の調節孔１２ａ，１２ｂが適当間隔をおいて穿
孔されている。そして、それぞれの調節孔１２ａ，１２
ｂを介して上部上枠１０，１０と下部下枠１１，１１と
に上下一対の上部連結金具１３と、下部連結金具１４と
を対向して装着するとともに、上下一対の連結金具１３
・・・・，１４・・・・にはそれぞれ棚桟１５・・・・
を架設してある。したがって、上下一対の連結金具１３
・・・・，１４・・・・を前後方向に移動調節せしめれ
ば、棚桟１５と棚桟１５との間隔を任意の間隔に設定で
きる。

【００２０】移動コンベア装置１と対向する側の下部下
枠１１にそれぞれ複数装着された一方の下部連結金具１
４・・・・には、センサＳ１の検出作動で棚桟１５位置
を決定した際にモータＭの回転を停止し、移動コンベア
装置１の運転を停止させる位置決めピン１６と、該位置
決めピン１６の検出作動に伴い位置決めストッパー１８
が嵌入して台車７を正確に固定せしめる位置決めストッ
パー用嵌入孔１７が間隔をおいて設けられている。

【００２１】前記位置決めピン１６の検出作動で棚桟１
５位置を決定した際に、移動コンベア装置１の回転作動
を自動的に断って台車７の移動を停止させるためのセン
サＳ１は、移動コンベア装置１の適所に配設されるとと
もに、該センサＳ１の近傍位置には、前進した際に位置
決めストッパー用嵌入孔１７内に嵌入して台車７を確実
に固定するための位置決めストッパー１８が前後進可能
に設けられている。なお、Ｓ２は、位置決めストッパー
１８が位置決めストッパー用嵌入孔１７に嵌入したこと
を検出するセンサであり、また、Ｓ３は、位置決めスト
ッパー１８が位置決めストッパー用嵌入孔１７より抜け
出たことを検出するためのセンサである。

【００２２】１９は、台車７の移動方向と直交する方向
に沿って設けた移送コンベアであって、該移送コンベア
１９は、リフター２０により昇降動作が自由にできるよ
う設けられており、移送コンベア１９まで送られてきた
搬送物Ａを移送コンベア１９の送り作動とリフター２０
の昇降作動とによって各棚桟１５に等間隔をおいて複数
段に亘り水平に装着した各棚レール２１上へ順次自動的
に搬入ができるように構成されている。

【００２３】Ｓ４は、搬送物Ａが移送コンベア１９に完
全に送り込まれたことを検出するセンサであり、Ｓ５
は、搬送物Ａが各列の棚レール２１上に完全に搬入され
たことを検出するセンサであって、前記センサＳ４は、
移送コンベア１９の搬出側に、また、センサＳ５は、移
送コンベア１９の搬出側の側面にそれぞれ設けられてい
る。

【００２４】上部連結金具１３と下部連結金具１４とに
亘り架設された複数の棚桟１５に等間隔をおいて複数段
に亘り水平に装着した棚レール２１は、図４に示された
ように、一枚の薄板材を断面Ｌ字状に形成し、しかも、
上面側２１ａおよび側面側２１ｂには、一本の突条部２
２，２３が長手方向に沿ってそれぞれ一体状をなして突
設されるように構成したものである。

【００２５】前述した少なくとも２個のフック８，８
は、図５に示されたように、竪長状に形成され、その上
位側は台車７の下部下枠１１の一側に装着した取付金具
２４に軸架２５されており、しかも、フック８の一側前
面側に設けた垂直面２６は取付金具２４の表面側に突設
したストッパー壁２７で受け止められるように形成し
て、フック８が軸架部２５を軸として反時計方向にのみ
回動ができるように構成し、台車７を移動コンベア装置
１の一側に手押作動でセットする作業を容易ならしめる
許りか、台車７の移動時には、フック８の垂直面２６が
ストッパー壁２７で受け止められ、フック受具６との係
合で台車７を移動せしめる。

【００２６】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。

【００２７】請求項１に記載された発明によれば、移動
コンベア装置により一方に向け回転移動されるフック受
具と台車側に設けたフックとの係合で、台車を移動コン
ベア装置と並行させながら正確に移動させることができ
る許りか、位置決めピンの検出作動で棚桟位置を決定し
た際には、移動コンベア装置の運転を停止せしめるとと
もに、位置決めストッパーを位置決めストッパー用嵌入
孔に嵌入して台車を完全に固定し、各棚桟間に搬送物を
順次自動的に搬入させることができる。

【００２８】その上、左右上枠と左右下枠とに対向して
装着した一対の上下連結金具に亘りそれぞれ架設した棚
桟は、棚桟間隔が変更可能に構成されているので、大き
さの異なる搬送物であっても、一台の台車を利用して、
大きさの異なる各種搬送物の自動搬入作業および移送作
業を連続して能率よく達成させることができる。

【００２９】請求項２に記載された発明によれば、搬送
物を棚レールの上面側および側面側に突設した突条部と
点接触状態のもとに滑らかに搬入および搬出作業を効率
よく達成できる許りか、消費労力の著しい軽減化を図る
ことができるは勿論のこと、棚レール全体の強度を著し
く増大させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る台車への搬送物自動搬入装置の平
面図である。

【図２】図１の側面図である。

【図３】台車の拡大正面図である。

【図４】棚レールの縦断正面図である。

【図５】フックの拡大正面図である。

【符号の説明】

１ 移動コンベア装置 ６ フック受具 ７ 台車 ８ フック ９ 方形枠体 １０ 左右上枠 １１ 左右下枠 １２ａ，１２ｂ 調節孔 １３，１４ 連結金具 １５ 棚桟 １６ 位置決めピン １７ 位置決めストッパー用嵌入孔 １８ 位置決めストッパー ２１ 棚レール ２１ａ 棚レールの上面側 ２１ｂ 棚レールの側面側 ２２，２３ 突条部 Ｓ１ センサ Ａ 搬送物

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動コンベア装置により一方に向け回転
   移行されるフック受具と、台車側に設けたフックとの係
   合で台車を移動コンベア装置に沿い平行移動できるよう
   に設け、前記台車を構成する方形枠体の左右上枠と左右
   下枠とには、上下の連結金具を介し棚桟間隔が変更調節
   可能となる複数の棚桟を架設するとともに、下部連結金
   具には、センサの検出で棚桟位置を決定したら移動コン
   ベア装置の運転を停止させる位置決めピンと、該位置決
   めピンの検出作動に伴い位置決めストッパーが嵌入して
   台車を固定させる位置決めストッパー用嵌入孔をそれぞ
   れ設けたことを特徴とする台車への搬送物自動搬入装
   置。
2. 【請求項２】 左右上枠と左右下枠とに亘り対向状に架
   設した複数の棚桟には、上面側および側面側に突条部を
   それぞれ一体状に突設した棚レールを複数段、等間隔を
   おいて水平に装着したことを特徴とする請求項１記載の
   台車への搬送物自動搬入装置