JPH087288A - ピット・グルーブ判別装置、及び光ディスク装置 - Google Patents

ピット・グルーブ判別装置、及び光ディスク装置

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JPH087288A
JPH087288A JP16460794A JP16460794A JPH087288A JP H087288 A JPH087288 A JP H087288A JP 16460794 A JP16460794 A JP 16460794A JP 16460794 A JP16460794 A JP 16460794A JP H087288 A JPH087288 A JP H087288A
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Kenji Nakao
賢治 中尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピット部とグルーブ部を正確に判別できるよ
うにして、記録信号の再生不能、トラッキングサーボ不
能、CLV制御不能を防止する。 【構成】 レーザビームスポットの反射光量を検出する
手段、トラックを横切ることに起因する光量変化が高周
波信号の包絡線として与えられる領域の該包絡線を取り
出して所定のレベルで2値化して2値化信号[5] を生成
する手段、トラッキングエラー信号[6] を2値化してト
ラッキングゼロクロス信号[7] を生成する手段、トラッ
キングゼロクロス信号[7] のレベルが変化するエッジで
前記2値化信号[5] をラッチする手段、該ラッチ出力
[8][9]によりピット部とグルーブ部を判別する判別手段
を備えたピット・グルーブ判別装置。及び、該判別装置
を搭載した光ディスク記録再生装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザビームスポット
の現在位置がピット部であるかグルーブ部であるかを判
別する装置と、該装置を搭載した光ディスク装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】書換可能型の光ディスク(ミニディス
ク,CD−MO,WO等)では、最内周部にTOC(Ta
ble Of Contents)が設けられており、目次情報等の管理
情報が予めピットとして記録されている。即ち、ディス
クの最内周部は再生専用領域として形成されており、そ
の外側に書換可能領域が設けられている。
【0003】再生専用のピット領域と書換可能領域
(例:光磁気記録領域)とでは、記録信号の再生方式や
トラッキングサーボの極性、さらには、CLV制御(線
速度一定方式のディスク回転制御)用の信号が異なる。
このため、光ディスクを照射しているレーザビームスポ
ットの現在位置がピット領域であるかグルーブ領域(書
換可能領域)であるかを正確に判別することが必要とな
る。
【0004】従来、上記の判別は、例えば、レーザビー
ムスポットをトラック直交方向へ移動させつつ反射光量
を検出し、該検出信号のDC成分をカットした後にピー
クホールドして得られる信号のレベルを比較することで
行われている。即ち、DCカット・ピークホールド後の
信号レベルが、ピット部とグルーブ部とで若干異なるこ
とを利用して、上記の判別が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】DCカット・ピークホ
ールド後の信号レベルはピット部とグルーブ部とで若干
異なるが、その差異は僅少である。このため、判別回路
の条件設定等に非常な厳密さを要求されるという問題が
あり、また、厳密に設定した場合でも誤判別の可能性が
存するという問題がある。さらに、誤判別が発生した場
合は、記録信号を読み取ることができない,トラッキン
グサーボが不可能となる,或いは、CLV制御が実行で
きないといった問題が発生する。
【0006】本発明は、ピット部とグルーブ部を正確に
判別できるようにすることで、上記の問題を解決するこ
とを目的とする。なお、本出願人は、特願平6−507
30号でピット部とグルーブ部を正確に判別できる回路
を出願しているが、本発明は、レーザビームスポットが
トラックを横切る速度が低下した場合や、逆方向(例:
グルーブ部→ピット部を、ピット部→グルーブ部)に横
切る場合にも対応できるようにしたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザビーム
スポットの反射光量を検出する手段、トラックを横切る
ことに起因する光量変化が高周波信号の包絡線として与
えられる領域の該包絡線を取り出して所定のレベルで2
値化する手段、トラックを横切ることで検出されるトラ
ッキングエラー信号を2値化してトラッキングゼロクロ
ス信号を生成する手段、前記トラッキングゼロクロス信
号のレベルが変化するエッジで前記包絡線の2値化信号
をラッチする手段、前記ラッチ出力によりピット部とグ
ルーブ部を判別する判別手段を備えたピット・グルーブ
判別装置である。
【0008】前記「トラックを横切ることに起因する光
量変化が高周波信号の包絡線として与えられる領域の該
包絡線を取り出して所定のレベルで2値化する手段」
は、例えば、「トラックを横切る速度に追従できる時定
数で検出信号の一方(=明部又は暗部)のピークをホー
ルドして第1ホールド信号を生成する手段、検出信号と
第1ホールド信号の差信号の他方(=暗部又は明部)の
ピークを上記と同程度の時定数でホールドして第2ホー
ルド信号を生成する手段、第2ホールド信号を所定のレ
ベルで2値化する手段」によって構成することができ
る。或いは、「第2ホールド信号を生成する手段、第2
ホールド信号を所定のレベルで2値化する手段」に代え
て、「検出信号と第1ホールド信号の差信号を2値化す
る手段、該2値化信号の立ち上がりエッジをトリガとし
て高周波信号の最長周期より長い幅のパルスを生成する
手段」を用いて構成してもよい。
【0009】前記「トラッキングゼロクロス信号のレベ
ルが変化するエッジ」としては、立ち上がりエッジと立
ち下がりエッジの少なくとも一方を用いる。両方を用い
た場合は、2つのラッチ出力の論理和に基づいて判別を
行う。また、2つのラッチ出力の論理和に、さらに「第
2ホールド信号の2値化信号」を加えて、合計3つの信
号の論理和で判別するようにしてもよい。
【0010】また、本発明は、前記判別装置を搭載し、
レーザビームスポットの現在位置がピット部であるかグ
ルーブ部であるかに応じてトラッキングサーボ制御の極
性を反転させる手段、レーザビームスポットの現在位置
がピット部である場合には2つの信号検出素子のRF信
号の和を記録信号として採用しグルーブ部である場合に
は差を記録信号として採用する手段、レーザビームスポ
ットの現在位置がピット部である場合には2つの信号検
出素子のRF信号の和に基づいて光ディスクを線速度一
定に回転制御しグルーブ部である場合にはウォーブル信
号に基づいて線速度一定に回転制御する手段、を具備せ
しめた光ディスク装置である。
【0011】
【作用】本発明のピット・グルーブ判別装置では、トラ
ックを横切ることに起因する光量変化が高周波信号の包
絡線で与えられる領域の該包絡線を所定のレベルで2値
化して得た信号が、トラッキングゼロクロス信号のレベ
ルが変化するエッジでラッチされ、これに基づいて、ピ
ット/グルーブが判別される。
【0012】本発明の光ディスク装置には、本発明のピ
ット・グルーブ判別装置が搭載されており、該判別装置
による判別結果に応じて、記録信号の再生方式、トラッ
キングサーボの極性、CLV制御用の信号が切り換えら
れる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は実
施例のピット・グルーブ判別回路の各部分の信号波形
図、図2は実施例のピット・グルーブ判別回路図、図3
はピット部とグルーブ部を示す模式図、図4は判別結果
に応じて切り換えられる信号の説明図、図5は光ピック
アップのセンサ出力の処理方式の説明図の一部、図6は
図5の残部、図7は光ピックアップのセンサの配置図で
ある。
【0014】本装置の光ピックアップのセンサは、図7
の如く配置された合計8個の素子から成る。素子A,
B,C,Dはフォーカスサーボ制御とADIPデータの
検出に用いられる。素子E,Fはトラッキングサーボ制
御に用いられる。素子I,Jは記録信号の検出と判別回
路用の光量信号の検出に用いられる。これらの各素子へ
の反射レーザビームの結像は、偏光方向の違いによって
3つの方向にビームを分離する所謂ウォラストンプリズ
ムを用いることによって実現される。なお、この結像方
式は、ラジオ技術・MAR・1993の170頁に記載
されているように公知であるため、説明は省略する。
【0015】素子I,Jの検出信号の和として与えられ
る光量信号[1] は、ボトムホールド回路B/Hへ入力さ
れて明部をホールドされ、第1ホールド信号[2] として
出力される。この第1ホールド信号[2] から上記光量信
号[1] を減算して得られた差信号[3] が、ピークホール
ド回路P/Hへ入力されて暗部をホールドされ、第2ホ
ールド信号[4] として出力される。この第2ホールド信
号[4] がコンパレータへ入力されて所定レベルで2値化
され、2値化信号[5] として出力される。ここで、上記
各ホールド回路の時定数は、レーザビームスポットがト
ラックを横切る速度(略30kHz)に追従できる程度
である。なお、第1ホールド信号[2] をピークホールド
により生成してもよく、その場合、差信号[3] を生成す
るアンプの極性を反転させればよい。また、差信号[3]
から第2ホールド信号[4] を生成する回路P/Hと、そ
の後段のコンパレータに代えて、図2の下欄に破線枠で
示すように、差信号[3] を2値化する回路と、その2値
化信号の立ち上がりをトリガとしてパルスを出力するモ
ノマルチバイブレータを設けてもよい。なお、このモノ
マルチバイブレータの時定数は、RF信号の最長周期の
2〜3倍程度に設定する。例えば、CDのEFMでは、
最低周波数が200kHzであるため、5μsecの3
倍の15μsec程度に設定すればよい。
【0016】一方、前記素子E,Fの差として与えられ
るトラッキングエラー信号[6] がコンパレータに於いて
所定のゼロレベルで2値化され、トラッキングゼロクロ
ス信号[7] として生成される。なお、トラッキングエラ
ー信号[6] の位相は、前記第2ホールド信号[4] の位相
と、略90°ずれている。
【0017】上記トラッキングゼロクロス信号[7] の立
ち上がりエッジと立ち下がりエッジの各々で前記2値化
信号[5] がラッチされ、各ラッチ出力[8][9]が各々OR
ゲートへ入力される。また、このORゲートには、前記
2値化信号[5] もそのまま入力される。このORゲート
の出力[10]、換言すれば、2つのラッチ出力[8][9]と2
値化信号[5] の論理和が、ピット・グルーブ判別信号と
して採用される。
【0018】このように2つのラッチ出力[8][9]の論理
和を取っているため、トラッキングエラー信号[6] の位
相が逆方向へずれた場合にも対応できる。即ち、図1の
例では2つのラッチ出力が両方ともハイレベルになって
いる(ラッチ出力[8] はトラッキングゼロクロス信号
[7] の立ち上がりエッジで、ラッチ出力[9] は立ち下が
りエッジで、各々ハイレベルになっている)が、一方の
ラッチ出力がローレベルのままという場合もあり得るた
め、本実施例では、2つのラッチ出力[8][9]の論理和を
取っているのである。
【0019】また、本実施例では2値化信号[5] との論
理和も取っているため、トリガパルスのノイズのために
ラッチ出力の変化(ローレベル→ハイレベル,又は,ハ
イレベル→ローレベル)が遅れた場合にも対応できると
いう利点もある。また、ラッチ出力の変化が正常であっ
た場合でも、2値化信号[5] との論理和を取っているこ
とにより、判別を半周期分早く行えるという利点もあ
る。
【0020】このように検出される判別結果は不図示の
コントローラに送られ、該コントローラからの指示に応
じて、図6のように、トラッキングサーボ制御の極性が
反転され、また、記録信号であるRF信号の極性が和信
号又は差信号に切り換えられる。また、図7のように、
CLVサーボ制御用の信号として、ADIPデコーダの
出力又はEFMデコーダの出力が採用される。
【0021】
【発明の効果】以上、本発明では、トラックを横切るこ
とに起因する光量変化が高周波信号の包絡線として与え
られる領域の該包絡線を2値化して得た信号を、トラッ
キングゼロクロス信号のレベルが変化するエッジをトリ
ガとしてラッチして、これを判別信号としているため、
レーザビームスポットがトラックを横切る速度に依存す
ることなくピット・グルーブを正確に判別できる。ま
た、この正確な判別結果を用いて光ディスク記録再生装
置を制御しているため、トラッキングサーボ不能、記録
信号再生不能、ディスク回転制御不能を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のピット・グルーブ判別回路の各部分の
出力信号波形図。
【図2】実施例のピット・グルーブ判別回路図。
【図3】ピット部とグルーブ部の位置を示す説明図。
【図4】ピット部とグルーブ部とで切り換えるべき信号
の説明図。
【図5】光ピックアップセンサの検出信号の処理方式を
示す説明図の一部。
【図6】光ピックアップセンサの検出信号の処理方式を
示す説明図の残部。
【図7】光ピックアップセンサの素子の配置を示す説明
図。
【符号の説明】
D 光磁気ディスク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転されている光ディスクのトラックを
    横切るように照射されるレーザビームスポットの現在位
    置が再生専用のピット部であるか記録再生可能なグルー
    ブ部であるかを判別するための装置であって、 レーザビームスポットの反射光量を検出する手段と、 トラックを横切ることに起因する光量変化が高周波信号
    の包絡線として与えられる領域の該包絡線を取り出して
    所定のレベルで2値化する手段と、 トラックを横切ることで検出されるトラッキングエラー
    信号を2値化してトラッキングゼロクロス信号を生成す
    る手段と、 前記トラッキングゼロクロス信号のレベルが変化するエ
    ッジで前記包絡線の2値化信号をラッチする手段と、 前記ラッチ出力によりピット部とグルーブ部を判別する
    判別手段と、 を備えたピット・グルーブ判別装置。
  2. 【請求項2】 回転されている光ディスクのトラックを
    横切るように照射されるレーザビームスポットの現在位
    置が再生専用のピット部であるか記録再生可能なグルー
    ブ部であるかを判別するための装置であって、 レーザビームスポットの反射光量を検出する手段と、 トラックを横切る速度に追従できる時定数で検出信号の
    一方のピークをホールドして第1ホールド信号を生成す
    る手段と、 検出信号と第1ホールド信号の差信号の他方のピークを
    上記と同程度の時定数でホールドして第2ホールド信号
    を生成する手段と、 第2ホールド信号を所定のレベルで2値化する手段と、 トラックを横切ることで検出されるトラッキングエラー
    信号を2値化してトラッキングゼロクロス信号を生成す
    る手段と、 トラッキングゼロクロス信号の立ち上りエッジと立ち下
    りエッジの各々で第2ホールド信号の2値化信号をラッ
    チして2つのラッチ出力を生成する手段と、 2つのラッチ出力の論理和によりピット部とグルーブ部
    を判別する手段と、 を備えたピット・グルーブ判別装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に於いて、 前記判別手段は、前記2つのラッチ出力に前記第2ホー
    ルド信号の2値化信号を加えた合計3つの信号の論理和
    によりピット部とグルーブ部を判別する、 ピット・グルーブ判別装置。
  4. 【請求項4】 請求項2、又は、請求項3に於いて、 前記第2ホールド信号を生成する手段と、該第2ホール
    ド信号を所定のレベルで2値化する手段に代えて、 前記検出信号と前記第1ホールド信号の差信号を2値化
    する手段と、該2値化信号の立ち上がりエッジをトリガ
    として高周波信号の最長周期より長い幅のパルスを生成
    する手段と、 を備えたピット・グルーブ判別装置。
  5. 【請求項5】 回転制御される光ディスクにレーザビー
    ムスポットを照射することにより情報の記録・再生を行
    う装置であって、 請求項1、請求項2、請求項3、又は、請求項4の判別
    装置と、 レーザビームスポットの現在位置がピット部であるかグ
    ルーブ部であるかに応じてトラッキングサーボ制御の極
    性を反転させる手段と、 レーザビームスポットの現在位置がピット部である場合
    には2つの信号検出素子のRF信号の和を記録信号とし
    て採用し、グルーブ部である場合には差を記録信号とし
    て採用する手段と、 レーザビームスポットの現在位置がピット部である場合
    には2つの信号検出素子のRF信号の和に基づいて光デ
    ィスクを線速度一定に回転制御し、グルーブ部である場
    合にはウォーブル信号に基づいて線速度一定に回転制御
    する手段と、 を備えた光ディスク装置。
JP16460794A 1994-06-22 1994-06-22 ピット・グルーブ判別装置、及び光ディスク装置 Expired - Fee Related JP3653290B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5903697A (en) * 1996-07-25 1999-05-11 Hitachi Ltd. Optical waveguide, method of making the same and integrated optical device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5903697A (en) * 1996-07-25 1999-05-11 Hitachi Ltd. Optical waveguide, method of making the same and integrated optical device

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