JPH0872254A - インクジェット装置の製造方法 - Google Patents

インクジェット装置の製造方法

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JPH0872254A
JPH0872254A JP6208494A JP20849494A JPH0872254A JP H0872254 A JPH0872254 A JP H0872254A JP 6208494 A JP6208494 A JP 6208494A JP 20849494 A JP20849494 A JP 20849494A JP H0872254 A JPH0872254 A JP H0872254A
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dye
dye intermediate
nozzle
acid
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JP6208494A
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Manabu Yoshimura
学 吉村
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Brother Industries Ltd
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク流路内やノズル部分を閉鎖してしまう
ことがなく、なおかつ安価に親インク化処理することが
できるインクジェット装置の製造方法を提示すること。 【構成】 アクチュエータプレート11に形成された溝
をカバープレート16によって塞ぐことにより、液室1
5形成される。各液室15には、マニホールド17aが
連通され、またノズルプレート12に形成されたノズル
12aが連通されている。マニホールド17a、液室1
5及びノズル12aの内壁には、染料中間体層16が形
成されている。この染料中間体層16により親インク化
されるため、気泡の巻き込みが無くなり、噴射方向が均
一で安定した飛翔速度のインク滴が噴射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクにより文字、画
像の記録を行うインクジェット装置の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来からインクジェット装置では、イン
ク貯蔵部、インク供給路、ヘッドノズル先端にわたるイ
ンク流路におけるインクとの接液面の濡れ性(親インク
化)向上策については、さまざまな提案がなされてい
る。
【0003】例えば、米国特許4725862公報、特
開昭60−24957公報に開示されているように、樹
脂製のヘッドのインクと接する表面に、薬液処理、紫外
線、プラズマ、コロナ放電、火炎処理等によって、硝子
と同等な性質を持たせることによりインク充填時に圧力
室内に気泡を残さず、また発生した気泡の除去を容易に
するものがある。また、特開昭63−22660公報に
開示されているように、イオンプレーティング法にてシ
リコン系の膜をノズル端面にコーティングすることによ
り親インク性膜を作るものがある。また、特公平2−5
4784公報に開示されているように、染料水溶液とイ
ンクジェット装置の接液面とを接触させた状態で加温
し、接液面に前記染料を予め吸着または浸透させ、接液
面の濡れ性を向上させるものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インクジェット装置における接液面の親インク化処理に
おいて、薬液処理、紫外線等によって硝子と同等な性質
を持たせる場合や、イオンプレーティング法によるシリ
コン膜の形成の場合には、細くて長い管の内壁面や複雑
な形状の材料に対応した処理が困難であり、装置が高価
であるという課題を有している。
【0005】また、染料水溶液とインクジェット装置の
接液面とを接触させた状態で加温し、染料を吸着または
浸透させる方法の場合では、染料水溶液を加温するた
め、染料の固着堆積が起こり、インクジェット装置のイ
ンク流路内やノズル部分の断面形状が変化しインク吐出
に悪影響を及ぼす。さらには最悪の場合は、インク流路
内やノズル部分を閉鎖してしまうといった問題点を有し
ている。また、染料水溶液を用いるため処理時にインク
流路以外の場所、例えば外部等にこの処理液が付着する
と、染料は取れにくいため不必要に色が着色され外観が
悪くなる。さらには、染料は高価であるといった問題点
も有している。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、インク流路内やノズル部分を閉
鎖してしまうことがなく、なおかつ安価に親インク化処
理することができるインクジェット装置の製造方法を提
示することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1では、インクにより文字、画像の記
録を行うインクジェット装置の製造方法において、染料
中間体を含む溶液とインク流路の接液面とを接触させ、
前記インク流路の接液面に前記染料中間体を予め吸着ま
たは浸透させることを特徴とする。
【0008】請求項2では、前記染料中間体を含む溶液
と前記インク流路の接液面とを接触させる時間は、5分
以上であることを特徴とする。
【0009】請求項3では、前記染料中間体を含む溶液
と前記インク流路の接液面とを接触させた状態で、加温
することを特徴とする。
【0010】
【作用】上記の構成を有する本発明のインクジェット装
置の製造方法では、染料中間体を含む溶液とインク流路
の接液面とを接触させることにより、前記インク流路の
接液面に前記染料中間体が吸着または浸透されて、前記
接液面が親インク化され、気泡の巻き込みが無くなり、
噴射方向が均一で安定した飛翔速度のインク滴が噴射さ
れる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例のインクジェット装置を図
1、図2に示す。
【0012】インク貯蔵部19内のインクは、インク供
給路18を経て、ヘッド1のマニホールド17aを通
り、液室15、ノズル12aに充填される。ヘッド1
は、圧電セラミックス(チタン酸ジルコン酸鉛)で形成
されたアクチュエータプレート11と、カバープレート
16とマニホールド部材17とから構成されている。ア
クチュエータプレート11は、矢印A方向に分極され、
複数の溝が形成されている。セラミックスで形成された
カバープレート16によって前記溝を塞ぐことにより、
液室15が形成される。カバープレート16には、全て
の液室15に連通する開口部が形成されており、その開
口部を覆うようにマニホールド17aが配接されてい
る。また、各液室15には、ポリイミドで形成されたノ
ズルプレート12に形成されたノズル12aが連通して
いる。アクチュエータプレート11の前記溝の側面上半
分には、電極14が形成されている。液室15の内壁に
は、エポキシ樹脂によって、電極14をインクから保護
するための保護膜(図示せず)が形成されている。そし
て、マニホールド17a及び液室15の内壁には、前記
保護膜の上に染料中間体層16が形成されている。
【0013】次に、このような構成のヘッド1の動作を
説明する。電極14aと電極14cとをアースし、且つ
電極14bにパルス波形電圧を印加すると、アクチュエ
ータプレート11の壁11aと11bとが互いに離れる
ように圧電厚みすべり変形して、液室15b内にインク
が供給される。所定時間後、電圧印加をやめると壁11
a、11bが元の状態に戻り、液室15b内のインクに
圧力が加わり、ノズル12aからインク滴13が噴射さ
れる。
【0014】次に、マニホールド17a、液室15及び
ノズル12aの内壁に染料中間体層16を形成する方法
を説明する。染料中間体を含む溶液を、ヘッド1の内
部、即ちマニホールド17a、液室15、ノズル12a
内に充填し、加熱して染料中間体をヘッド1の内壁に吸
着または浸透させて、染料中間体層16を形成する。
尚、前記溶液は水溶性および油性でも使用することが出
来る。また、他の成分添加により、沈澱物生成の無いも
のならどの様な染料中間体でも使用できる。
【0015】ここで、染料中間体の製造方法を説明す
る。ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アン
トラセンなどの芳香族化合物類、カルバゾール、ピリジ
ンなどの複素環化合物類に、硫酸、硝酸、塩酸、塩素、
臭素、ヨウ素、カセイカリ、アンモニア、クロム酸、酸
素(空気)等を用いてスルホン置換、ハロゲン置換、ア
ミノ置換(還元、アンモノリシス)、酸化、アルカリ融
解、ジアゾ化とカップリング、縮合等の単位化学反応を
1ないし数回適用することによって得られたものが染料
中間体であり、染料と性質が異なったものである。染料
とは、染料中間体を数回乃至十数回化学反応させたもの
で、染料中間体と性質が異なっており、染料中間体を全
く含んでいないものである。
【0016】染料中間体としては、例えば、ベンゼン、
トルエン系中間体、ナフタレン系中間体、アントラキノ
ン系中間体等である。
【0017】ベンゼン、トルエン系中間体としては、ニ
トロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、ニトロトルエン
類(4−ニトロトルエン−2−スルホン酸等)、クロロ
ニトロベンゼン類(1−クロロ−2,4−ジニトロベン
ゼン等)、ニトロフェノール類(2,4−ジニトロフェ
ノール等)、ニトロアニソール類、ニトロフェネトール
類、ニトロアニリン類、アニリン、N−メチルアニリン
類(P−ニトロソ−N,N−ジメチルアニリン、P−ア
ミノ−N,N−ジメチルアニリン等)、フェニレンジア
ミン類(m−フェニレンジアミン、P−フェニレンジア
ミン等)、ジフェニルアミン、P−ニトロソジフェニル
アミン、P−アミノジフェニルアミン、ベンジジン類
(O−トリジン、O−ジアニシジン、3,3’−ジクロ
ロベンジジン等)、トルイジン類、クロロトルイジン
類、ニトロトルイジン類、キシリジン類、クロロアニリ
ン類、アミノフェノール類(O−アミノフェノール、m
−ジメチルアミノフェノール、m−ジエチルアミノフェ
ノール、P−アミノフェノール等)、クロロベンゼン、
塩化ベンゾイル、フェノール、クロロフェノール類、ベ
ンゾキノン、ヒドロキノン、レゾルシン、ベンゼンスル
ホン酸、メタニル酸(m−アミノベンゼンスルホン
酸)、スルファニル酸(P−アモノベンゼンスルホン
酸)である。
【0018】また、ナフタレン系中間体としては、α−
ニトロナフタレン、α−ナフチルアミン、β−ナフチル
アミン、β−ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスル
ホン酸、ナフタレントリスルホン酸、ナフトール類(α
−ナフトール、β−ナフトール、2ーヒドロキシ−3−
ナフトエ酸、ペリ酸(1−ナフチルアミン−8−スルホ
ン酸)、ナフチオン酸、Cleve酸、Freund
酸、Koch酸(1−ナフチルアミン−3,6,8−ト
リスルホン酸)、トビアス酸(2−ナフチルアミン−1
−スルホン酸)、NW酸(1−ナフトール−4−スルホ
ン酸)、G酸(2−ナフトール−6,8−ジスルホン
酸)、R酸(2−ナフトール−3,6−ジスルホン
酸)、SS酸(8−アミノ−1−ナフトール−5,7−
ジスルホン酸)、K酸(8−アミノ−1−ナフトール−
3,5−ジスルホン酸)、H酸(8−アミノ−1−ナフ
トール−3,6−ジスルホン酸)、J酸(6−アミノ−
1−ナフトール−3−スルホン酸)、γ酸(7−アミノ
−1−ナフトール−3−スルホン酸)、カルボニルJ
酸、N−フェニルJ酸、N−フェニルγ酸、無水フタル
酸である。
【0019】更に、アントラキノン系中間体としては、
アントラキノン、2−クロロアントラキノン、1,5−
ジニトロアントラキノン、アントラキノン−α−スルホ
ン酸、アントラキノン−β−スルホン酸、1−アミノア
ントラキノン、2−アミノアントラキノン、1,4−ジ
ヒドロキシアントラキノン、ベンゾアントロン等を使用
できる。
【0020】上記の染料中間体の例は、本発明の染料中
間体溶液に対して特に好ましいものであり、本発明に使
用する染料中間体溶液の染料中間体はこれらの染料中間
体に限定されるものではない。
【0021】また、本発明に用いる染料中間体溶液に使
用するのに好適な溶媒は、Caイオン、Mgイオンが5
ppm以下のイオン交換水と水溶性有機溶剤の混合溶媒
で、炭素数1〜4のアルキルアルコール類、ケトンまた
はケトンアルコール類、エーテル類、ポリアルキレング
リコール類、アルキレン基が2〜6個の炭素を含むアル
キレングリコール類、グリセリン、多価アルコールの低
級アルキルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン、1
−3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノー
ルアミン、エチレングリコール等が用いられるが、これ
に限定されるものではない。
【0022】本実施例の染料中間体溶液に用いる基本構
成は以上の通りであるが、従来公知の界面活性剤、粘度
調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、pH調整剤、
(水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム
等)、防カビ剤、浸透剤(メタノール、エタノール、プ
ロパノール等)、キレート化剤等を必要に応じて添加す
ることが出来る。
【0023】上述したヘッド1の液室15に染料中間体
層16を形成するための条件を変化させていき、形成さ
れた染料中間体層16を評価した。液室15の内壁にエ
ポキシ樹脂製の前記保護膜が形成されたヘッド1内を洗
浄乾燥後、図3のA〜Cの染料中間体溶液を吸引ポンプ
を用いてヘッド1内に充填し、その後、室温および各温
度条件にて一瞬接触させたものから24時間まで処理時
間を変化させて、各種製造条件の染料中間体層を得た。
液室15内及びノズル12a内のインクとの接触角を測
定することは、液室15およびノズル12aの大きさが
きわめて小さいので、困難である。そのため、上記の処
理条件と同一条件にて、エポキシプレートおよびポリイ
ミドプレートに染料中間体層を形成し、インクとの接触
角を測定した。
【0024】以下これらのヘッド1およびエポキシ、ポ
リイミドの単体プレートについて評価1〜4を行い、染
料中間体層による親インク化処理の効果を確認した。
【0025】評価1 図3のAの染料中間体溶液により染料中間体層を形成し
たエポキシ、ポリイミドの単体プレート上に、イオン交
換水を垂らし、その接触角を測定した。その結果を図4
および図5に示す。これらの結果より、イオン交換水と
の接触角は、処理時間が長いほど、処理温度が高いほど
少なくなって、親インク化されていることが分かる。ま
た、図4に示されているように、処理時間が5分未満で
あると接触角の変化が大きく、5分以上であると接触角
の変化が小さい。このため、処理時間は5分程度以上が
よく、処理温度は高い方が望ましいことが分かる。尚、
図3のB,Cの染料中間体溶液により染料中間体層を形
成したエポキシ、ポリイミドの単体プレートにおいて
も、同様の傾向であった。
【0026】評価2 染料中間体溶液A〜Cを用いて染料中間体層16を形成
した実施例A〜Cのヘッドおよび後述する比較例1、2
のヘッドを用いて、インク貯蔵部19内のインクを、吸
引ポンプ(図示せず)を駆動してノズル側から吸引し、
マニホールド17a、液室15及びノズル12aに充填
させる初期充填性について観察した。観察項目として
は、インクを吸引後、充填できなかったノズル12aの
数を計数して比較した。さらに、ヘッド1の液室15内
部に気泡を故意に発生させ、前記吸引ポンプで一回に約
0.01cc吸引し、気泡を除去するのに要した吸引回
数を比較した。
【0027】尚、初期充填性および気泡排出性評価に使
用したインクを下記に記す。
【0028】インク 染料:C.I.ダイレクトブラック154 2% エタノール 5% グリセリン 4% イオン交換水 89% また、比較例1のヘッドは、染料中間体層16を設けず
に、ヘッド1内をイオン交換水で洗浄しただけのもので
あり、比較例2のヘッドは、ヘッド1内をイオン交換水
で洗浄した後、従来技術と同様に染料溶液と接液面とを
接触させた状態で加温処理したものであり、処理に用い
た染料溶液は、さきに述べた評価に使用したインクを用
いた。
【0029】図6に示すように、実施例A〜Cのヘッド
では、処理時間が3分の条件で製造したものは、初期充
填において充填できなかったノズルが少数存在し、気泡
排出において吸引ポンプを20回駆動したが除去できな
く、また、処理時間が3分以外の条件で製造したもの
は、全てのノズルに対して充填でき、吸引ポンプの駆動
回数は1または2回であった。比較例1のヘッドでは、
初期充填において充填できなかったノズルが少数存在
し、気泡排出において吸引ポンプを20回駆動したが除
去できなかった。比較例2のヘッドでは、処理温度が2
0℃の条件で製造したものは、全てのノズルに対して充
填でき、吸引ポンプの駆動回数は3回であり、処理温度
が80℃の処理条件で製造したものは、染料が液室やノ
ズル内に堆積し、インク流路を狭めていたため、約半数
のノズルに対してインクを充填できなく、気泡排出のた
めの吸引ポンプを20回駆動したが除去できなかった。
【0030】この結果から、処理時間が5分程度以上の
条件で、染料中間体層を形成したヘッドが、良好に初期
充填でき、気泡排出も良好に行うことができる。
【0031】評価3 次に、実施例A〜Cのヘッドおよび比較例1、2のヘッ
ドのインク噴射評価を行った。なお、駆動条件は、電圧
30V、周波数5KHzであり、安定して噴射する時間
を測定した。その結果を図7に示す。
【0032】図7に示すように、比較例1のヘッドで
は、安定して噴射する時間が、他のヘッドと比較して極
めて少なかった。また、比較例2は処理温度80℃、処
理時間80分のものは、同条件で製造された実施例A〜
Cのヘッドと比べ安定して噴射する時間が少ない。これ
は、ヘッドを分解して調査した結果、染料が液室や、ノ
ズル内に堆積し、インク流路を狭めていたことが原因で
あった。
【0033】この結果から、染料中間体層を形成したヘ
ッドは、長時間にわたり、安定して噴射することができ
る。特に、処理時間が5分程度以上の条件で製造したヘ
ッドは、安定して噴射する時間が長い。
【0034】評価4 評価1〜3の結果から、染料中間体層16をヘッド1の
内壁に形成させることによって、親インク化が向上する
ことが確認できた。この効果の持続性を確認するため
に、評価1でポリイミドの単体プレート上のイオン交換
水の接触角を測定した後、プレート単体を60℃の恒温
槽に放置し、2日毎に接触角を測定した。その測定結果
を図8に示す。
【0035】図8の結果より、実施例A〜Cのプレート
では、初期の接触角がほとんど変化なく維持されて耐久
性が優れていることが確認された。特に、処理時間が5
分以上の条件でのプレートが、耐久性に優れている。比
較例1のプレートは、親インク処理が行われていないの
で、濡れ性が悪い。比較例2は、同条件で製造された実
施例A〜Cのプレートと比べ若干接触角が変化し、耐久
性に難があることがわかった。
【0036】以上評価1〜4の結果から、染料中間体層
をインクとの接液面に予め吸着または浸透させると、接
液面は親インク化され、未処理のものとは格段の差が生
じ、初期充填性、気泡排出性、連続吐出時間ともに向上
し、その効果の持続性も優れている。
【0037】尚、本発明は上述した実施例にのみ限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において
種々の変更を加えても一向に差し支えない。例えば、本
実施例では、ヘッド1を組み上げた後に、染料中間体層
16を形成していたが、組み上げる前に個々の部品単位
に染料中間体層を形成した後、ヘッドを組み上げもよ
い。
【0038】また、本実施例では、圧電厚みすべり変形
のヘッドに染料中間体層を形成していたが、特公昭53
−12138号公報に開示されているカイザー型や特公
昭61−59914号公報に開示されているサーマルジ
ェット型等のヘッドに染料中間体層を形成しても同様の
効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明のインクジェット装置の製造方法によれば、染料中間
体を含む溶液とインク流路の接液面とを接触させるの
で、前記インク流路の接液面に前記染料中間体が吸着ま
たは浸透されて、前記接液面が親インク化される。この
ため、気泡の巻き込みが無くなり、噴射方向が均一で安
定した飛翔速度のインク滴が噴射される。また、インク
のインク流路への初期充填が良好に行え、インク流路内
に発生した気泡を容易に排出することができる。従っ
て、インクジェット装置の長期にわたる信頼性を確保す
ることができる。そして、染料中間体は、処理時にイン
クジェット装置の外観に付着しても容易に拭き取ること
ができるので、外観を損なうことがない。また、染料中
間体は、染料のように高温で長時間保った場合でも固着
堆積が起こらないので、インク流路やノズルを狭めた
り、閉鎖したりすることが無い。更に、染料に比べその
単価が安価なため親インク化処理のコストの低減化が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインクジェット装置を示す
断面図である。
【図2】本発明の一実施例のインクジェット装置を示す
断面図である。
【図3】前記実施例の染料中間体溶液の組成を示説明す
図である。
【図4】前記実施例の親インク化処理時間と接触角との
関係を示す説明図である。
【図5】前記実施例の親インク化処理温度と接触角との
関係を示す説明図である。
【図6】前記実施例の親インク化処理と比較例の親イン
ク化処理との初期充填及び気泡排出に関する説明図であ
る。
【図7】前記実施例の親インク化処理と比較例の親イン
ク化処理との噴射安定時間を示す説明図である。
【図8】前記実施例の親インク化処理と比較例の親イン
ク化処理との親インク性の耐久を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ヘッド 11 アクチュエータプレート 12 ノズルプレート 12a ノズル 13 インク液滴 15 液室 16 染料中間体層 17 マニホールド部材 17a マニホールド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクにより文字、画像の記録を行うイ
    ンクジェット装置の製造方法において、 染料中間体を含む溶液とインク流路の接液面とを接触さ
    せ、前記インク流路の接液面に前記染料中間体を予め吸
    着または浸透させることを特徴とするインクジェット装
    置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記染料中間体を含む溶液と前記インク
    流路の接液面とを接触させる時間は、5分以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のインクジェット装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記染料中間体を含む溶液と前記インク
    流路の接液面とを接触させた状態で、加温することを特
    徴とする請求項1記載のインクジェット装置の製造方
    法。
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