JPH0871517A - 投げ込み式超音波洗浄体とその製法および超音波洗浄装置 - Google Patents
投げ込み式超音波洗浄体とその製法および超音波洗浄装置Info
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- JPH0871517A JPH0871517A JP20662094A JP20662094A JPH0871517A JP H0871517 A JPH0871517 A JP H0871517A JP 20662094 A JP20662094 A JP 20662094A JP 20662094 A JP20662094 A JP 20662094A JP H0871517 A JPH0871517 A JP H0871517A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明はパッキングやねじを用いずに構成
することができる投げ込み式超音波振動体を提供するこ
とにある。 【構成】 洗浄液Lが収容された洗浄槽11内に投入さ
れる投げ込み式超音波洗浄体において、一端面に開口し
た中空部3が形成されその一端面外周に鍔6が設けられ
ているととともに上記中空部内に振動子4が設けられた
石英もしくは低アルカリガラスからなる容器部材2と、
この容器部材の一端面に接合され周縁部が上記鍔の周縁
部に溶接された石英もしくは低アルカリガラスからなる
蓋部材7とから構成されていることを特徴とする。
することができる投げ込み式超音波振動体を提供するこ
とにある。 【構成】 洗浄液Lが収容された洗浄槽11内に投入さ
れる投げ込み式超音波洗浄体において、一端面に開口し
た中空部3が形成されその一端面外周に鍔6が設けられ
ているととともに上記中空部内に振動子4が設けられた
石英もしくは低アルカリガラスからなる容器部材2と、
この容器部材の一端面に接合され周縁部が上記鍔の周縁
部に溶接された石英もしくは低アルカリガラスからなる
蓋部材7とから構成されていることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は洗浄液が収容された洗
浄槽内に投入してその内部の被洗浄物を洗浄する投げ込
み式超音波洗浄体とその製法および超音波洗浄装置に関
する。
浄槽内に投入してその内部の被洗浄物を洗浄する投げ込
み式超音波洗浄体とその製法および超音波洗浄装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、半導体装置や液晶表示装置な
どの製造工程においては、種々の微細加工の前後で、被
洗浄物としての半導体ウエハや液晶基板などに付着した
サブミクロンオ−ダのパ−テイクルを洗浄除去する、超
音波洗浄が行われる。この洗浄工程は、半導体装置や液
晶表示装置の歩留まりを向上する上で、極めて重要であ
る。
どの製造工程においては、種々の微細加工の前後で、被
洗浄物としての半導体ウエハや液晶基板などに付着した
サブミクロンオ−ダのパ−テイクルを洗浄除去する、超
音波洗浄が行われる。この洗浄工程は、半導体装置や液
晶表示装置の歩留まりを向上する上で、極めて重要であ
る。
【0003】被洗浄物を超音波洗浄する方式には、種々
の方式があり、その1つに洗浄槽内に洗浄液および被洗
浄物を収容し、その洗浄液に超音波振動を付与すること
で、上記被洗浄物を洗浄する、いわゆるバッチ方式が知
られている。
の方式があり、その1つに洗浄槽内に洗浄液および被洗
浄物を収容し、その洗浄液に超音波振動を付与すること
で、上記被洗浄物を洗浄する、いわゆるバッチ方式が知
られている。
【0004】バッチ方式の場合、洗浄槽の底部に振動子
を設けて洗浄液に超音波を付与する方式と、超音波洗浄
体を洗浄槽に投げ込んで洗浄液に超音波を付与する方式
とがあるものの、超音波洗浄体を洗浄槽に投げ込む、投
げ込み方式の場合、その体を洗浄槽内で移動させること
で広範囲の部分に洗浄作用を及ぼすことができるという
利点を有するため、その利点に着目して多用される傾向
にある。
を設けて洗浄液に超音波を付与する方式と、超音波洗浄
体を洗浄槽に投げ込んで洗浄液に超音波を付与する方式
とがあるものの、超音波洗浄体を洗浄槽に投げ込む、投
げ込み方式の場合、その体を洗浄槽内で移動させること
で広範囲の部分に洗浄作用を及ぼすことができるという
利点を有するため、その利点に着目して多用される傾向
にある。
【0005】ところで、従来の投げ込み式超音波洗浄体
は、石英もしくはTaの振動板の一側面に振動子を接着
し、その振動板を弗素樹脂で被覆するとともに、上記振
動板の他側面にパッキングを介して石英板を接合し、こ
れらの接合体をねじ結合することで上記振動子を液密構
造とするということが行われている。
は、石英もしくはTaの振動板の一側面に振動子を接着
し、その振動板を弗素樹脂で被覆するとともに、上記振
動板の他側面にパッキングを介して石英板を接合し、こ
れらの接合体をねじ結合することで上記振動子を液密構
造とするということが行われている。
【0006】また、ほかの構造の投げ込み式超音波洗浄
体としては、ステンレス製の振動板の内面に振動子を接
着するとともに、その振動板の周辺部に周壁を曲成し、
その周壁の端部にパッキングを介して石英板をねじ止め
固定することで上記振動子を液密構造とするということ
が行われている。
体としては、ステンレス製の振動板の内面に振動子を接
着するとともに、その振動板の周辺部に周壁を曲成し、
その周壁の端部にパッキングを介して石英板をねじ止め
固定することで上記振動子を液密構造とするということ
が行われている。
【0007】しかしながら、このような従来の投げ込み
式超音波洗浄体においては、使用にともないパッキング
やねじから微細な塵埃が発生するということがあり、ま
たステンレス製の振動板を用いた場合には洗浄液に金属
が溶出するため、これらのことによって洗浄効果が低下
するということがあった。
式超音波洗浄体においては、使用にともないパッキング
やねじから微細な塵埃が発生するということがあり、ま
たステンレス製の振動板を用いた場合には洗浄液に金属
が溶出するため、これらのことによって洗浄効果が低下
するということがあった。
【0008】また、超音波洗浄体は所定期間使用するこ
とで振動子の接合部のゆるみや剥離が生じたり、さらに
は振動子の分極が損なわれるなどのことがある。そのた
め、超音波洗浄体を所定期間使用したならば、その調整
や交換を行わなければならない。
とで振動子の接合部のゆるみや剥離が生じたり、さらに
は振動子の分極が損なわれるなどのことがある。そのた
め、超音波洗浄体を所定期間使用したならば、その調整
や交換を行わなければならない。
【0009】しかしながら、従来は使用中に異常が生じ
たならば上記超音波洗浄体を交換するということが行わ
れていたため、その管理を確実に行えないということが
あった。
たならば上記超音波洗浄体を交換するということが行わ
れていたため、その管理を確実に行えないということが
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の投
げ込み式超音波洗浄体は、振動子の液密構造を得るため
にパッキングやねじ止め構造が用いられていたので、使
用にともない上記パッキングやねじの部分から発塵し、
洗浄効果が低下するということがあり、また金属を用い
た場合にはそれが洗浄液に流出するということがあっ
た。
げ込み式超音波洗浄体は、振動子の液密構造を得るため
にパッキングやねじ止め構造が用いられていたので、使
用にともない上記パッキングやねじの部分から発塵し、
洗浄効果が低下するということがあり、また金属を用い
た場合にはそれが洗浄液に流出するということがあっ
た。
【0011】さらに、超音波振動体の使用にともなう損
傷の管理を確実に行えないということもあった。この発
明は上記事情に基づきなされたもので、その目的とする
ところは、パッキングやねじを用いずに振動子を洗浄液
に接触させることのない液密構造とすることができるよ
うにした投げ込み式超音波洗浄体およびその製法を提供
することにある。また、この発明は、超音波振動体の損
傷に対する管理を確実かつ容易に行えるようにした超音
波洗浄装置を提供することにある。
傷の管理を確実に行えないということもあった。この発
明は上記事情に基づきなされたもので、その目的とする
ところは、パッキングやねじを用いずに振動子を洗浄液
に接触させることのない液密構造とすることができるよ
うにした投げ込み式超音波洗浄体およびその製法を提供
することにある。また、この発明は、超音波振動体の損
傷に対する管理を確実かつ容易に行えるようにした超音
波洗浄装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明は、洗浄液が収容された洗浄槽内に投入され
る投げ込み式超音波洗浄体において、一端面に開口した
中空部が形成されその一端面外周に鍔が設けられている
ととともに上記中空部内に振動子が設けられた石英もし
くは低アルカリガラスからなる容器部材と、この容器部
材の一端面に接合され周縁部が上記鍔の周縁部に溶接さ
れた石英もしくは低アルカリガラスからなる蓋部材とか
ら構成されていることを特徴とする投げ込み式超音波洗
浄体にある。
にこの発明は、洗浄液が収容された洗浄槽内に投入され
る投げ込み式超音波洗浄体において、一端面に開口した
中空部が形成されその一端面外周に鍔が設けられている
ととともに上記中空部内に振動子が設けられた石英もし
くは低アルカリガラスからなる容器部材と、この容器部
材の一端面に接合され周縁部が上記鍔の周縁部に溶接さ
れた石英もしくは低アルカリガラスからなる蓋部材とか
ら構成されていることを特徴とする投げ込み式超音波洗
浄体にある。
【0013】また、この発明は、洗浄液が収容された洗
浄槽内に投入される投げ込み式超音波洗浄体の製法にお
いて、一端面に開口した中空部が形成されその一端面外
周に鍔が設けられているととともに上記中空部の内面に
振動子が設けられた石英もしくは低アルカリガラスから
なる容器部材の外周面に断熱シ−トを接合する工程と、
上記容器部材の他端側外面にその外面を冷却する冷却手
段を設ける工程と、上記鍔に上記容器部材の一端面の開
口を閉塞する蓋部材を接合する工程と、上記容器部材の
他端側外面を冷却しながら接合された上記鍔と蓋部材と
の周縁を溶接する工程とを具備したことを特徴とする投
げ込み式超音波洗浄体の製法にある。
浄槽内に投入される投げ込み式超音波洗浄体の製法にお
いて、一端面に開口した中空部が形成されその一端面外
周に鍔が設けられているととともに上記中空部の内面に
振動子が設けられた石英もしくは低アルカリガラスから
なる容器部材の外周面に断熱シ−トを接合する工程と、
上記容器部材の他端側外面にその外面を冷却する冷却手
段を設ける工程と、上記鍔に上記容器部材の一端面の開
口を閉塞する蓋部材を接合する工程と、上記容器部材の
他端側外面を冷却しながら接合された上記鍔と蓋部材と
の周縁を溶接する工程とを具備したことを特徴とする投
げ込み式超音波洗浄体の製法にある。
【0014】また、この発明は、超音波洗浄体に超音波
発生電源を接続し、この電源から給電して上記超音洗浄
体を超音波振動させる超音波洗浄装置において、上記超
音波洗浄体が超音波発振した時間を積算表示する表示部
を備えていることを特徴とする超音波洗浄装置にある。
発生電源を接続し、この電源から給電して上記超音洗浄
体を超音波振動させる超音波洗浄装置において、上記超
音波洗浄体が超音波発振した時間を積算表示する表示部
を備えていることを特徴とする超音波洗浄装置にある。
【0015】
【作用】上記構成の投げ込み式洗浄体によれば、石英も
しくは低アルカリガラスからなる容器部材と蓋部材とを
溶接することで、内部に設けられた振動子を洗浄液に対
して液密状態に維持することができるとともに、容器部
材と蓋部材とが石英もしくは低アルカリガラスであるた
め、発塵することがほとんどない。
しくは低アルカリガラスからなる容器部材と蓋部材とを
溶接することで、内部に設けられた振動子を洗浄液に対
して液密状態に維持することができるとともに、容器部
材と蓋部材とが石英もしくは低アルカリガラスであるた
め、発塵することがほとんどない。
【0016】上記構成の投げ込み式洗浄体の製法によれ
ば、容器部材と蓋部材とを溶接する際に、容器部材の振
動子が設けられた部分が冷却手段によって冷却されると
ともに、断熱シ−トによって溶接時の輻射熱の影響が低
減されるため、振動子に熱影響を与えることなく上記容
器部材と蓋部材とを溶接することができ、また鍔によっ
て容器部材の熱ひずみを低減することができる。上記構
成の超音波洗浄装置によれば、超音波洗浄体の積算使用
時間によってその調整や交換を確実かつ容易に行える。
ば、容器部材と蓋部材とを溶接する際に、容器部材の振
動子が設けられた部分が冷却手段によって冷却されると
ともに、断熱シ−トによって溶接時の輻射熱の影響が低
減されるため、振動子に熱影響を与えることなく上記容
器部材と蓋部材とを溶接することができ、また鍔によっ
て容器部材の熱ひずみを低減することができる。上記構
成の超音波洗浄装置によれば、超音波洗浄体の積算使用
時間によってその調整や交換を確実かつ容易に行える。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。図1(a)、(b)に示す投げ込み式の超音
波洗浄体1は角柱状の容器部材2を有する。この容器部
材2には、その一端面に開放した中空部3が形成され、
上記一端面と対向する他端面側の上記中空部3の内面に
は超音波振動子4が接着剤5によって固定されている。
説明する。図1(a)、(b)に示す投げ込み式の超音
波洗浄体1は角柱状の容器部材2を有する。この容器部
材2には、その一端面に開放した中空部3が形成され、
上記一端面と対向する他端面側の上記中空部3の内面に
は超音波振動子4が接着剤5によって固定されている。
【0018】上記容器部材2の一端面外周には鍔6が設
けられている。この鍔6には上記中空部3を閉塞する蓋
部材7が接合されている。この蓋部材7は、上記容器部
材2と同じ材料である、石英や低アルカリガラスによっ
て上記鍔6の外周面と同じ大きさの同じ大きさの矩形状
に形成され、これらの周縁の接合する部分が通常のバ−
ナ溶接法によって全周にわたって溶接されて溶接部8と
なっている。
けられている。この鍔6には上記中空部3を閉塞する蓋
部材7が接合されている。この蓋部材7は、上記容器部
材2と同じ材料である、石英や低アルカリガラスによっ
て上記鍔6の外周面と同じ大きさの同じ大きさの矩形状
に形成され、これらの周縁の接合する部分が通常のバ−
ナ溶接法によって全周にわたって溶接されて溶接部8と
なっている。
【0019】上記容器部材2の長手方向両端面には石英
もしくは低アルカリガラスからなるパイプ部材9の一端
がそれぞれ液密に溶接されている。このパイプ部材9の
内部空間は上記容器部材2の上記中空部3内に連通して
いる。そして、このパイプ部材9を通して上記振動子4
に給電するために接続された同軸ケ−ブル10が外部に
導出されている。
もしくは低アルカリガラスからなるパイプ部材9の一端
がそれぞれ液密に溶接されている。このパイプ部材9の
内部空間は上記容器部材2の上記中空部3内に連通して
いる。そして、このパイプ部材9を通して上記振動子4
に給電するために接続された同軸ケ−ブル10が外部に
導出されている。
【0020】上記構成の超音波振動体1は図3に示すよ
うに洗浄液Lが収容された洗浄槽11内に投げ込まれ
る。ついで、振動子4に通電して発振させれば、振動子
4が接着固定された上記容器部材2が振動板となって振
動し、洗浄液Lに超音波振動が付与されるから、上記洗
浄槽11内に収容された図示しない被洗浄物が超音波洗
浄される。
うに洗浄液Lが収容された洗浄槽11内に投げ込まれ
る。ついで、振動子4に通電して発振させれば、振動子
4が接着固定された上記容器部材2が振動板となって振
動し、洗浄液Lに超音波振動が付与されるから、上記洗
浄槽11内に収容された図示しない被洗浄物が超音波洗
浄される。
【0021】上記超音波洗浄体1を洗浄槽11内で適
宜、移動させれば、洗浄作用が及ぶ範囲を拡大すること
ができるから、洗浄槽11内に収容された被洗浄物の量
や形状などに応じて効果的な洗浄を行うことができる。
宜、移動させれば、洗浄作用が及ぶ範囲を拡大すること
ができるから、洗浄槽11内に収容された被洗浄物の量
や形状などに応じて効果的な洗浄を行うことができる。
【0022】図3に示すように上記超音波洗浄体1は、
その超音波振動子4がパイプ部材9から導出された同軸
ケ−ブル10を介して超音波発生電源15に接続され
る。この超音波発生電源15は上記超音波洗浄体1の超
音波振動子4に給電するためのものであって、その前面
には電源15が上記超音波振動子4に給電した時間を積
算して表示する表示部16が設けられている。
その超音波振動子4がパイプ部材9から導出された同軸
ケ−ブル10を介して超音波発生電源15に接続され
る。この超音波発生電源15は上記超音波洗浄体1の超
音波振動子4に給電するためのものであって、その前面
には電源15が上記超音波振動子4に給電した時間を積
算して表示する表示部16が設けられている。
【0023】上記表示部16により、上記超音波洗浄体
1が超音波発振した、実使用時間を容易に確認すること
ができる。したがって、その実使用時間が所定時間にな
ったならば、上記超音波洗浄体1の調整や交換を行えば
よい。つまり、超音波洗浄体1を所定期間使用したとき
の調整や交換を、上記表示部16によって実使用時間を
確認することで、容易かつ確実に行うことができる。
1が超音波発振した、実使用時間を容易に確認すること
ができる。したがって、その実使用時間が所定時間にな
ったならば、上記超音波洗浄体1の調整や交換を行えば
よい。つまり、超音波洗浄体1を所定期間使用したとき
の調整や交換を、上記表示部16によって実使用時間を
確認することで、容易かつ確実に行うことができる。
【0024】なお、表示部16は超音波発生電源15の
前面でなく、洗浄槽11の外面に設けるようにしてもよ
く、そのようにすれば超音波洗浄体1の実使用時間の確
認がし易くなる。
前面でなく、洗浄槽11の外面に設けるようにしてもよ
く、そのようにすれば超音波洗浄体1の実使用時間の確
認がし易くなる。
【0025】上記超音波洗浄体1は洗浄液Lに接触する
部分が石英もしくは低アルカリガラスからなるから、使
用にともない上記超音波洗浄体1を構成する容器部材2
や蓋部材7から発塵するということがほとんどない。し
かも、容器部材2や蓋部材7とを溶接したことで中空部
3内の液密構造が保たれるから、その内部に設けられた
振動子4が洗浄液Lに接触することもない。
部分が石英もしくは低アルカリガラスからなるから、使
用にともない上記超音波洗浄体1を構成する容器部材2
や蓋部材7から発塵するということがほとんどない。し
かも、容器部材2や蓋部材7とを溶接したことで中空部
3内の液密構造が保たれるから、その内部に設けられた
振動子4が洗浄液Lに接触することもない。
【0026】上記超音波洗浄体1を溶接によって液密構
造とする場合、溶接時の熱影響で振動子4が損傷するこ
とが考えられる。そこで、本件出願人はつぎのように、
実験1〜実験5を行うことで、振動子4を熱損させるこ
となく上記容器部材2と蓋部材7とを溶接できる方法、
つまり超音波洗浄体1の最適な製法を見出した。
造とする場合、溶接時の熱影響で振動子4が損傷するこ
とが考えられる。そこで、本件出願人はつぎのように、
実験1〜実験5を行うことで、振動子4を熱損させるこ
となく上記容器部材2と蓋部材7とを溶接できる方法、
つまり超音波洗浄体1の最適な製法を見出した。
【0027】まず、実験1は、図2(a)に示すように
鍔の形成されていない容器部材2の一端部内面に振動子
4を接着剤5によって接着した後、その一端部外面に熱
伝対21を熱収縮のほとんどないエポキシ樹脂系接着剤
で接着してから、上記容器部材2の開口面に蓋部材7を
接合し、これらの接合部分をバ−ナ溶接法で溶接した。
鍔の形成されていない容器部材2の一端部内面に振動子
4を接着剤5によって接着した後、その一端部外面に熱
伝対21を熱収縮のほとんどないエポキシ樹脂系接着剤
で接着してから、上記容器部材2の開口面に蓋部材7を
接合し、これらの接合部分をバ−ナ溶接法で溶接した。
【0028】その結果、上記熱伝対21の最大検出温度
は400℃に達した。したがって、容器部材2に蓋部材
7を単に溶接するだけでは、振動子4が熱損することは
勿論のこと、その振動子4を接着固定した接着剤5の接
着状態も損なわれることになるから、この実験1の製法
は実用上、適さないことが確認された。
は400℃に達した。したがって、容器部材2に蓋部材
7を単に溶接するだけでは、振動子4が熱損することは
勿論のこと、その振動子4を接着固定した接着剤5の接
着状態も損なわれることになるから、この実験1の製法
は実用上、適さないことが確認された。
【0029】図2(b)に示す実験2は、実験1の方法
において、容器部材2の一端部外面に冷却プレ−ト22
を接合し、その接合面を0℃に維持しながら容器部材2
と蓋部材7とをバ−ナ溶接法で溶接した。
において、容器部材2の一端部外面に冷却プレ−ト22
を接合し、その接合面を0℃に維持しながら容器部材2
と蓋部材7とをバ−ナ溶接法で溶接した。
【0030】その結果、容器部材2の一端部表面は50
℃に抑えることができたものの、冷却部分と溶接部分と
の温度差によって容器部材2が熱ひずみにより損傷が生
じることが確認された。したがって、この実験2の製法
は、容器部材2の振動子4が設けられた部分は低温度に
維持できるものの、容器部材2が損傷するから、実用
上、適さないことになる。
℃に抑えることができたものの、冷却部分と溶接部分と
の温度差によって容器部材2が熱ひずみにより損傷が生
じることが確認された。したがって、この実験2の製法
は、容器部材2の振動子4が設けられた部分は低温度に
維持できるものの、容器部材2が損傷するから、実用
上、適さないことになる。
【0031】図2(c)に示す実験3の製法は、実験1
の方法において、容器部材2の開口面の周辺部に鍔6を
設け、この鍔6の幅寸法Aを10mm〜50mmの間で変化
させた。
の方法において、容器部材2の開口面の周辺部に鍔6を
設け、この鍔6の幅寸法Aを10mm〜50mmの間で変化
させた。
【0032】その結果、容器部材2の外面の温度は鍔6
の幅寸法が10mmのときに350℃、50mmのときに1
60℃であった。容器部材2の温度が160℃であれ
ば、振動子4は熱によって損傷しないが、振動子4を接
着した接着剤5が劣化してしまうから、この場合も実用
上、適さないことになる。
の幅寸法が10mmのときに350℃、50mmのときに1
60℃であった。容器部材2の温度が160℃であれ
ば、振動子4は熱によって損傷しないが、振動子4を接
着した接着剤5が劣化してしまうから、この場合も実用
上、適さないことになる。
【0033】図2(d)に示す実験4の製法は、実験3
と同様の製法において、容器部材2の外面に冷却プレ−
ト22を垂直に配置するとともに、上記容器部材2の外
周面を囲むよう、鍔6上に断熱シ−ト23を配置して容
器部材2と蓋部材7との周縁を溶接した。
と同様の製法において、容器部材2の外面に冷却プレ−
ト22を垂直に配置するとともに、上記容器部材2の外
周面を囲むよう、鍔6上に断熱シ−ト23を配置して容
器部材2と蓋部材7との周縁を溶接した。
【0034】その結果、鍔6の幅寸法Aが10mmのとき
には熱伝対21の検出温度は40℃であり、50mmのと
きには30℃であり、しかも製造された製品のひずみを
光干渉のひずみ計で測定したところ、鍔6の部分にわず
かなひずみが生じていたが、容器部材2の振動子4が接
着された部分にはひずみが生じていないことが確認され
た。
には熱伝対21の検出温度は40℃であり、50mmのと
きには30℃であり、しかも製造された製品のひずみを
光干渉のひずみ計で測定したところ、鍔6の部分にわず
かなひずみが生じていたが、容器部材2の振動子4が接
着された部分にはひずみが生じていないことが確認され
た。
【0035】したがって、実験4の製法によって超音波
振動体1を製造すれば、容器部材2と蓋部材7とをバ−
ナ溶接法で溶接しても、振動子4や振動子4を接着した
接着剤5が熱によって損傷することがないばかりか、ひ
ずみにより容器部材2や蓋部材7が損傷するということ
もないから、実用上、適する製法である。
振動体1を製造すれば、容器部材2と蓋部材7とをバ−
ナ溶接法で溶接しても、振動子4や振動子4を接着した
接着剤5が熱によって損傷することがないばかりか、ひ
ずみにより容器部材2や蓋部材7が損傷するということ
もないから、実用上、適する製法である。
【0036】なお、実際の製品は、容器部材2の長手方
向両端にパイプ部材9が取着される構造となっている。
そこで、その場合には、容器部材2の両端面に上記パイ
プ部材9を溶接してから、その内部に振動子4を接着
し、ついで実験4のように冷却プレ−ト22および断熱
シ−ト23を設けてから蓋部材7を溶接すればよい。
向両端にパイプ部材9が取着される構造となっている。
そこで、その場合には、容器部材2の両端面に上記パイ
プ部材9を溶接してから、その内部に振動子4を接着
し、ついで実験4のように冷却プレ−ト22および断熱
シ−ト23を設けてから蓋部材7を溶接すればよい。
【0037】なお、この発明は上記一実施例に限定され
ず種々変形可能である。たとえば図4に示すように蓋部
材7が接合される鍔6Aは、断面L字状に形成し、そこ
に蓋部材7を嵌め込むように接合させて溶接してもよ
く、鍔6Aをこのような形状にすれば、その剛性が高く
なるから、容器部材2に熱ひずみがさらに発生しずらく
なる。
ず種々変形可能である。たとえば図4に示すように蓋部
材7が接合される鍔6Aは、断面L字状に形成し、そこ
に蓋部材7を嵌め込むように接合させて溶接してもよ
く、鍔6Aをこのような形状にすれば、その剛性が高く
なるから、容器部材2に熱ひずみがさらに発生しずらく
なる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明は、中空部が
開口した一端面に鍔が設けられ上記中空部の内面に振動
子が設けられる容器部材と、上記鍔に溶接され上記容器
部材に形成された中空部の開口面を閉塞する蓋部材と
を、石英もしくは低アルカリガラスによって形成した。
開口した一端面に鍔が設けられ上記中空部の内面に振動
子が設けられる容器部材と、上記鍔に溶接され上記容器
部材に形成された中空部の開口面を閉塞する蓋部材と
を、石英もしくは低アルカリガラスによって形成した。
【0039】そのため、振動子が設けられた内部に洗浄
液が浸入するのを防ぐことができるばかりか、従来のよ
うにパッキングやねじを用いていないから、発塵により
洗浄効果を低下させるということもない。
液が浸入するのを防ぐことができるばかりか、従来のよ
うにパッキングやねじを用いていないから、発塵により
洗浄効果を低下させるということもない。
【0040】また、パッキングやねじを用いず、石英も
しくは低アルカリガラスで形成された容器部材と蓋部材
とを密閉構造とする場合、これら部材を溶接することが
要求されるが、その場合、断熱シ−トと冷却手段とを設
けて溶接するようにしたから、振動子に与える熱影響を
最小限に抑えることができる。また、容器部材に鍔を設
けたから、断熱シ−トと冷却手段とを設けて溶接するこ
とと相俟って上記容器部材の熱ひずみによる変形も少な
くすることができる。
しくは低アルカリガラスで形成された容器部材と蓋部材
とを密閉構造とする場合、これら部材を溶接することが
要求されるが、その場合、断熱シ−トと冷却手段とを設
けて溶接するようにしたから、振動子に与える熱影響を
最小限に抑えることができる。また、容器部材に鍔を設
けたから、断熱シ−トと冷却手段とを設けて溶接するこ
とと相俟って上記容器部材の熱ひずみによる変形も少な
くすることができる。
【0041】また、振動子が超音波発振する実使用時間
を表示する表示部を設けるようにした。そのため、上記
振動子の調整や交換の時期を確実に認識することができ
るから、その作業を容易かつ迅速に行うことができる。
を表示する表示部を設けるようにした。そのため、上記
振動子の調整や交換の時期を確実に認識することができ
るから、その作業を容易かつ迅速に行うことができる。
【図1】(a)はこの発明の一実施例の全体構成を示す
斜視図、(b)は同じく断面図。
斜視図、(b)は同じく断面図。
【図2】(a)〜(d)は実験1〜実験4を順次示す説
明図。
明図。
【図3】投げ込み式超音波振動体の使用状態の説明図。
【図4】この発明の他の実施例を示す超音波振動体の断
面図。
面図。
4…振動子、6…鍔、7…蓋部材、11…洗浄槽、15
…超音波発生電源、16…表示部、L…洗浄液。
…超音波発生電源、16…表示部、L…洗浄液。
Claims (3)
- 【請求項1】 洗浄液が収容された洗浄槽内に投入され
る投げ込み式超音波洗浄体において、 一端面に開口した中空部が形成されその一端面外周に鍔
が設けられているととともに上記中空部内に振動子が設
けられた石英もしくは低アルカリガラスからなる容器部
材と、 この容器部材の一端面に接合され周縁部が上記鍔の周縁
部に溶接された石英もしくは低アルカリガラスからなる
蓋部材とから構成されていることを特徴とする投げ込み
式超音波洗浄体。 - 【請求項2】 洗浄液が収容された洗浄槽内に投入され
る投げ込み式超音波洗浄体の製法において、 一端面に開口した中空部が形成されその一端面外周に鍔
が設けられているとともに上記中空部の内面に振動子が
設けられた石英もしくは低アルカリガラスからなる容器
部材の外周面に断熱シ−トを接合する工程と、 上記容器部材の他端側外面にその外面を冷却する冷却手
段を設ける工程と、 上記鍔に上記容器部材の一端面の開口を閉塞する蓋部材
を接合する工程と、 上記容器部材の他端側外面を冷却しながら接合された上
記鍔と蓋部材との周縁を溶接する工程とを具備したこと
を特徴とする投げ込み式超音波洗浄体の製法。 - 【請求項3】 超音波洗浄体に超音波発生電源を接続
し、この電源から給電して上記超音洗浄体を超音波振動
させる超音波洗浄装置において、 上記超音波洗浄体が超音波発振した時間を積算表示する
表示部を備えていることを特徴とする超音波洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20662094A JP3294014B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 投げ込み式超音波洗浄体とその製法および超音波洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20662094A JP3294014B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 投げ込み式超音波洗浄体とその製法および超音波洗浄装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0871517A true JPH0871517A (ja) | 1996-03-19 |
JP3294014B2 JP3294014B2 (ja) | 2002-06-17 |
Family
ID=16526397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20662094A Expired - Fee Related JP3294014B2 (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | 投げ込み式超音波洗浄体とその製法および超音波洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3294014B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113376961A (zh) * | 2021-06-09 | 2021-09-10 | 浙江一晶科技股份有限公司 | 一种石英音叉的加工方法 |
JP2023086643A (ja) * | 2021-12-10 | 2023-06-22 | Bdp株式会社 | 場所をとらない携帯可能超音波洗浄機及びこれを用いる洗浄方法 |
-
1994
- 1994-08-31 JP JP20662094A patent/JP3294014B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113376961A (zh) * | 2021-06-09 | 2021-09-10 | 浙江一晶科技股份有限公司 | 一种石英音叉的加工方法 |
CN113376961B (zh) * | 2021-06-09 | 2024-06-07 | 浙江一晶科技股份有限公司 | 一种石英音叉的加工方法 |
JP2023086643A (ja) * | 2021-12-10 | 2023-06-22 | Bdp株式会社 | 場所をとらない携帯可能超音波洗浄機及びこれを用いる洗浄方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3294014B2 (ja) | 2002-06-17 |
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