JPH0871299A - アイロンおよびアイロンの製造方法 - Google Patents

アイロンおよびアイロンの製造方法

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JPH0871299A
JPH0871299A JP20968994A JP20968994A JPH0871299A JP H0871299 A JPH0871299 A JP H0871299A JP 20968994 A JP20968994 A JP 20968994A JP 20968994 A JP20968994 A JP 20968994A JP H0871299 A JPH0871299 A JP H0871299A
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base
base cover
iron
vaporization chamber
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JP20968994A
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English (en)
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Kiyonobu Yoshida
清信 吉田
Mamoru Yamazoe
守 山添
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アイロンの水タンクを構成するベースカバー
と熱可塑性樹脂からなる本体との接合部の接着力を向上
し、水タンクから水漏れが発生するのを防止することを
目的とする。 【構成】 ヒータ2によって加熱されるベース1に気化
室3を設け、気化室3の上面側を気化室蓋4で覆い、ベ
ース1の上面側をベースカバー5で覆い、ベースカバー
5の上面側に熱可塑性樹脂からなる本体6を配設する。
本体6とベースカバー5の接合部10を接着部材7によ
ってシールし、気化室3へ供給する水を貯える水タンク
9を形成する。本体6のベースカバー5との接合部10
に紫外線のもつ光エネルギーを照射し、接合部10の表
面にその分子結合を切断する改質処理を施したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベースの上面側を覆う
ベースカバーの上面側に配設された熱可塑性樹脂からな
る本体を具備したアイロンおよびアイロンの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のアイロンは、ヒータによ
って加熱されるベースに気化室を設け、この気化室の上
面側を気化室蓋により覆うとともに、ベースの上面側を
ベースカバーで覆い、このベースカバーの上面側に水タ
ンクを有する熱可塑性樹脂からなる本体を配設し、気化
室へ供給する水を貯える水タンクは、本体とベースカバ
ーの接合部を接着部材によってシールして構成してい
る。そして、前記水タンクを構成するベースカバーおよ
び本体は、アイロン使用時に高温にさらされるととも
に、シール部からの水漏れを防止するため、信頼性の高
い強い接着力が要求される。
【0003】しかしながら、本体の材質は一般的にポリ
プロピレンが使用されているが、高結晶性で表面エネル
ギーが低く接着性の悪い樹脂である。そして、このよう
なポリプロピレンに代表される比較的結晶性が高く極性
が低い樹脂は、表面が不活性であるがゆえに接着性を上
げることが難しい。したがって、従来は、高い接着性を
得る方法として、樹脂表面を改質する処理,改質剤のブ
レンド,接着剤の開発等が行われてきた。
【0004】これらのうち、改質処理方法としては、サ
ンドブラスト法,火炎処理法,コロナ放電処理法,さら
には、ある特定のプライマーを表面に塗布して接着性を
上げる方法などがある。以下それぞれの方法について簡
単に説明する。
【0005】サンドブラスト法は、樹脂表面を研削砂な
どで機械的に凹凸をつけて、投錨効果にて接着性を上げ
る方法であるが、樹脂表面を傷つけるため、外観を著し
く損ねることと、その効果が樹脂の表面状態により安定
性に欠けるなどの欠点があり、接着力自体もそれほど大
きな値は期待できない。
【0006】また、火炎処理方法は、ガスの酸化炎で樹
脂表面を酸化する方法である。この方法は炎のなかに樹
脂を入れるため、熱によって樹脂の変形や融解が起こり
やすいという難点があった。
【0007】また、コロナ放電処理法は、電極と対極と
の間に高電圧を印加して、コロナ放電を生じさせ、この
間にシートやフィルムを通して表面を処理する方法であ
る。この方法はシート状のもの以外のものには処理が行
えないという欠点がある。
【0008】また、SP値の近いある特定の接着用プラ
イマーを用いて接着性を上げる方法が行われている。例
えば、ポリプロピレンであれば、塩素化ポリプロピレン
を主成分とするプライマーを塗布してその上から接着す
る方法である。この方法は特別な設備を必要としないた
め、もっともよく行われるが、あまり接着力が向上しな
いため、一部の用途にしか使用されない。
【0009】また、改質剤のブレンドとは、近年、無水
マレイン酸などの改質剤を樹脂自体にブレンドし接着性
を得る方法が、特別な設備を必要とせず、また、樹脂成
形後に後処理も必要としないため、樹脂メーカーのより
接着性の優れたグレード開発とともに、幅広く使用され
てきた。したがって、アイロンの水タンクを形成するベ
ースカバーと本体の接着にも、本体のポリプロピレンへ
の改質剤のブレンドによって接着力を得る方法が一般的
に使用されている。しかしながら、接着力はまだ十分と
は言い難いのが実態である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、アイロン
の水タンクを形成する本体に一般的に使用されるポリプ
ロピレンは、結晶性が高く、極性が低く、表面が不活性
な樹脂に対する接着用の表面処理としては満足のいく方
法が存在せず、また、改質剤のブレンドされたポリプロ
ピレン樹脂は、表面光沢がなく、アイロンの外観部を構
成する本体としては製品の品位を損ない、また、一般的
なポリプロピレン樹脂に比較して改質剤のブレンドがな
されているため、材料コストも高く、樹脂成形時に不良
が発生しやすいという問題を有していた。
【0011】また、本体に印刷やラベルの貼付などによ
って表示体を設ける場合、本体に一般的に使用されるポ
リプロピレンは、結晶性が高く、極性が低く、表面が不
活性な樹脂に対する表面処理としては満足のいく方法が
存在せず、表示体が剥離しやすいという問題を有してい
た。
【0012】本発明は上記課題を解決するもので、汎用
の熱可塑性樹脂を使用した本体とベースカバーとの接合
部の接着力を向上し、水タンクから水漏れが発生するの
を防止することを第1の目的としている。
【0013】また、本体の表面に設けた表示体の接着力
を向上することを第2の目的としている。
【0014】また、汎用の熱可塑性樹脂を使用した本体
に、簡単な方法にて短時間でかつ確実に大きな接着力を
付与し、信頼性に優れた水タンクを得ることを第3の目
的としている。
【0015】また、汎用の熱可塑性樹脂を使用した本体
に、簡単な方法にて短時間でかつ確実に大きな接着力を
付与し、信頼性に優れた表示体を得ることを第4の目的
としている。
【0016】また、汎用の熱可塑性樹脂を使用した本体
に、短時間でかつ確実に大きな接着力を付与することを
第5の目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のアイロンは、上
記第1の目的を達成するために、ヒータによって加熱さ
れるベースと、このベースに設けられた気化室と、この
気化室の上面側を覆う気化室蓋と、前記ベースの上面側
を覆うベースカバーと、このベースカバーの上面側に配
設された熱可塑性樹脂からなる本体と、この本体と前記
ベースカバーの接合部を接着部材によってシールされ、
かつ、前記気化室へ供給する水を貯える水タンクを具備
し、前記本体のベースカバーとの接合部に紫外線のもつ
光エネルギーを照射し、前記接合部表面にその分子結合
を切断する改質処理を施したことを第1の課題解決手段
としている。
【0018】また、上記第2の目的を達成するために、
ヒータによって加熱されるベースと、このベースの上方
に配設され、かつ、その表面に表示体をもつ熱可塑性樹
脂からなる本体を具備し、前記本体の表面に、紫外線の
もつ光エネルギーを照射し、前記本体表面にその分子結
合を切断する改質処理を施したことを第2の課題解決手
段としている。
【0019】また、本発明のアイロンの製造方法は、上
記第3の目的を達成するために、ヒータによって加熱さ
れるベースと、このベースに設けられた気化室と、この
気化室の上面側を覆う気化室蓋と、前記ベースの上面側
を覆うベースカバーと、このベースカバーの上面側に配
設された熱可塑性樹脂からなる本体と、この本体と前記
ベースカバーとで構成された水タンクを具備し、前記水
タンクは、前記本体のベースカバーとの接合部に、紫外
線のもつ所定量の光エネルギーを照射して前記接合部表
面の分子結合を切断した後、同接合部を接着部材により
シール結合したことを第3の課題解決手段としている。
【0020】また、上記第4の目的を達成するために、
ヒータによって加熱されるベースと、このベースの上方
に配設され、かつ、その表面に表示体をもつ熱可塑性樹
脂からなる本体を具備し、前記本体は、その表面に紫外
線のもつ光エネルギーを照射して前記本体表面の分子結
合を切断した後、その表面に表示体を設けたことを第4
の課題解決手段としている。
【0021】また、上記第5の目的を達成するために、
253.7nmの波長を主体とする低圧水銀灯を用いて
光エネルギーを照射したことを第5の課題解決手段とし
ている。
【0022】
【作用】本発明は上記した第1の課題解決手段により、
本体のベースカバーとの接合部に紫外線のもつ光エネル
ギーを照射することにより、本体表面の分子結合が切断
され、このとき空気中に存在する酸素が結合し、過酸化
物構造を経由するなどして、表面にカルボキシル基など
の極性基をもつ構造が生成するため、本体のベースカバ
ーとの接合部表面は極性が高くなって親水性となり、極
性の高い接着部材との接着力を向上することができ、ア
イロン使用時に高温にさらされても水タンクから水漏れ
が発生するのを防止することができる。
【0023】また、第2の課題解決手段により、本体の
表面に紫外線のもつ光エネルギーを照射することによ
り、本体表面の分子結合が切断され、このとき空気中に
存在する酸素が結合し、過酸化物構造を経由するなどし
て、表面にカルボキシル基などの極性基をもつ構造が生
成するため、本体の表面は極性が高くなって親水性とな
り、印刷やラベルの貼付などによって表示体を設けた場
合、表示体が剥離することがない。
【0024】また、第3の課題解決手段により、汎用の
熱可塑性樹脂を使用した本体のベースカバーとの接合部
に、紫外線のもつ所定量の光エネルギーを照射して接合
部表面の分子結合を切断して親水性とした後、接合部を
接着部材によりシール結合するため、本体のベースカバ
ーとの接合部の接着力が大きい状態でシール結合するこ
とができ、しかも、簡単な方法にて短時間でかつ確実に
大きな接着力を付与することができ、信頼性に優れた水
タンクを得ることができる。
【0025】また、第4の課題解決手段により、汎用の
熱可塑性樹脂を使用した本体の表面に、紫外線のもつ所
定量の光エネルギーを照射して本体表面の分子結合を切
断して親水性とした後、その表面に表示体を設けるた
め、本体の表面接着力が大きい状態で表示体を設けるこ
とができ、しかも、簡単な方法にて短時間でかつ確実に
大きな接着力を付与することができ、信頼性に優れた表
示体を得ることができる。
【0026】また、第5の課題解決手段により、25
3.7nm波長の紫外線エネルギーは472KJ/mo
lであり、C−C結合、C−O結合、C−H結合などの
熱可塑性樹脂の主たる分子結合を切断することができ、
空気中に存在する酸素が結合し、過酸化物構造を経由す
るなどして、表面にカルボキシル基などの極性基をもつ
構造を生成し、汎用の熱可塑性樹脂を使用した本体の表
面は極性が高くなって親水性となり、接着力を向上する
ことができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1および図2を
参照しながら説明する。図に示すように、ベース1は、
ヒータ2によって加熱され、このベース1に気化室3を
設け、この気化室3の上面側を気化室蓋4により覆って
いる。ベースカバー5は、ベース1の上面側を覆うもの
で、フェノール樹脂,ポリエチレンテレフタレート樹脂
などの耐熱性に優れた樹脂で形成し、このベースカバー
5の上面側にポリプロピレン樹脂,ポリアセタール樹
脂,ポリイミド樹脂などの熱可塑性樹脂からなる本体6
を配設している。
【0028】ベースカバー5と本体6は、ベースカバー
5の上面側全周に設けられた溝に塗布されたシリコン樹
脂などからなる接着部材7と本体6の内面全周に設けら
れたリブ8とを接着し、気化室3へ供給する水を貯える
水タンク9を形成している。本体6のベースカバー5と
の接合部10に紫外線のもつ光エネルギーを照射し、本
体6の表面にその分子結合を切断する改質処理を施して
いる。
【0029】把手11は、本体6と同様の熱可塑性樹脂
により形成し、本体6の上面側に取着している。裏板1
2は、本体6と同様の熱可塑性樹脂により形成し、本体
6および把手11の後面側に取着している。
【0030】また、表示体13は、印刷,ラベルの貼付
などによって所定の事項を表示するもので、本体6の表
面に設けている。本体6表面の少なくとも表示体13が
設けられる部分は、紫外線のもつ光エネルギーを照射
し、その分子結合を切断する改質処理を施している。
【0031】上記構成において、まず、本体6の表面の
改質の効果の確認のために、試験片(幅10mm,長さ
50mm,厚さ2mmで,接着面積1平方センチメート
ル)による接着強度の結果について図3を参照しながら
説明する。
【0032】現在、一般的に使用されている改質剤のブ
レンドされた接着性改良ポリプロピレン樹脂と、汎用の
ポリプロピレン樹脂のそれぞれの試験片の相互をシリコ
ン接着剤にて接着、硬化させて引張試験を行い、さら
に、汎用のポリプロピレン樹脂の試験片については、2
53.7nmを主な照射波長とする低圧水銀ランプを試
験片の上方25mmより照射した。この照射時間を変えて
試験片の接着強度を測定すると図3に示すようになっ
た。
【0033】図3から明らかなように、接着性改良ポリ
プロピレン樹脂の接着力(引張強度)は、特性aのよう
に、1平方センチメートル当たり約7kgfに対し、汎用
のポリプロピレン樹脂に紫外線を照射した接着力(引張
強度)は特性bのようになり、10秒以上紫外線を照射
した接着力は、1平方センチメートル当たり14kgf以
上となり、明らかに接着力の差がついた。
【0034】これは、紫外線照射によりポリプロピレン
樹脂の表面の極性が大きくなり、接着力が改善されたこ
とを示している。なお、照射時間が10秒のときの紫外
線の持つ光エネルギーは、1平方センチメートル当た
り、約280mJである。
【0035】このように本実施例によれば、本体6のベ
ースカバー5との接合部に紫外線のもつ光エネルギーを
照射し、本体6の表面にその分子結合を切断する改質処
理を施しているので、紫外線照射によりポリプロピレン
樹脂の表面の極性が大きくなり、接着力を向上すること
ができ、アイロン使用時に高温にさらされても水タンク
から水漏れが発生するのを防止することができる。
【0036】また、本体6の表面に、紫外線のもつ光エ
ネルギーを照射し、本体6の表面にその分子結合を切断
する改質処理を施しているので、本体6の表面は極性が
高くなって親水性となり、印刷,ラベルの貼付などによ
って表示体13を設けた場合、表示体13が剥離するこ
とがない。
【0037】なお、上記実施例は、本体6と把手11と
を別に設けているが、一体としてもよい。
【0038】次に、本発明のアイロンの製造方法につい
て図4を参照しながら説明する。図に示すように、汎用
のポリプロピレン樹脂で形成した本体6の下面側の上方
25mmの距離に、253.7nmの波長を主体とする低
圧水銀灯14a,14bを設置する。この低圧水銀灯1
4a,14bより、本体6の内面全周に設けられた水タ
ンク9形成用のリブ8に10秒間照射する。
【0039】このリブ8は、本体6の垂直方向に形成さ
れているため、リブ8の真上に配置された低圧水銀ラン
プ14aからはリブ8の端面にしか照射されないが、他
の位置にある低圧水銀ランプ14bからはリブ8の側面
にも照射される。
【0040】253.7nm波長の紫外線エネルギーは
472KJ/molであり、C−C結合,C−O結合,
C−H結合などの熱可塑性樹脂の主たる分子結合を切断
することができ、空気中に存在する酸素が結合し、過酸
化物構造を経由するなどして、表面にカルボキシル基な
どの極性基をもつ構造を生成し、汎用の熱可塑性樹脂を
使用した本体6のリブ8の側面、端面ともに極性が高く
なって親水性となり、接着力を向上することができる。
【0041】したがって、リブ8の側面、端面ともに表
面が改質され、接合部10の接着力が向上し、ベースカ
バー5の上面側全周に設けられた溝に塗布されたシリコ
ン樹脂(接着部材)との接着力が得られる。このため、
本体6をベースカバー5に接着した状態で引張試験を行
った結果、接合部10以外の箇所で破損した。
【0042】次に、図4の破線で示すように、本体6の
上面側の上方25mmの距離に、253.7nmの波長を
主体とする低圧水銀灯15を設置し、この低圧水銀灯1
5より、本体6の表面に10秒間照射する。その結果、
接合部10と同様に、本体6の表面は極性が高くなって
親水性となり、接着力を向上することができる。
【0043】したがって、本体6の表面が改質され、印
刷、ラベルの貼付などによって表示体13を設けた場
合、表示体13が剥離することがない。
【0044】なお、上記実施例では、低圧水銀灯を本体
から25mmの距離に設置し、紫外線を10秒間照射する
ようにしているが、これらの数値に限定されるものでな
いことはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明は、ヒータによって
加熱されるベースと、前記ベースの上面側を覆うベース
カバーと、このベースカバーの上面側に配設された熱可
塑性樹脂からなる本体と、この本体と前記ベースカバー
の接合部を接着部材によってシールされ、かつ、前記気
化室へ供給する水を貯える水タンクを具備し、前記本体
のベースカバーとの接合部に紫外線のもつ光エネルギー
を照射し、前記接合部表面にその分子結合を切断する改
質処理を施したことにより、汎用の熱可塑性樹脂を使用
した本体とベースカバーとの接合部の接着力を向上する
ことができる。これにより、従来使用されていた改質剤
のブレンドされた接着性改良ポリプロピレン樹脂より
も、強力な接着力を得ることができ、水タンクから水漏
れが発生するのを防止することができる。
【0046】また、ヒータによって加熱されるベース
と、このベースの上方に配設され、かつ、その表面に表
示体をもつ熱可塑性樹脂からなる本体を具備し、前記本
体の表面に、紫外線のもつ光エネルギーを照射し、前記
本体表面にその分子結合を切断する改質処理を施したこ
とにより、本体の表面に設けた表示体の接着力を向上す
ることができる。これにより、従来使用されていた改質
剤のブレンドされた接着性改良ポリプロピレン樹脂より
も、強力な接着力を得ることができ、表示体が剥離する
ことがない。
【0047】また、ヒータによって加熱されるベース
と、前記ベースの上面側を覆うベースカバーと、このベ
ースカバーの上面側に配設された熱可塑性樹脂からなる
本体と、この本体と前記ベースカバーとで構成された水
タンクを具備し、前記水タンクは、前記本体のベースカ
バーとの接合部に、紫外線のもつ所定量の光エネルギー
を照射して前記接合部表面の分子結合を切断した後、同
接合部を接着部材によりシール結合したことにより、汎
用の熱可塑性樹脂を使用した本体の接合部に、簡単な方
法にて短時間でかつ確実に大きな接着力を付与すること
ができ、水漏れがない信頼性に優れた水タンクを得るこ
とができる。
【0048】また、ヒータによって加熱されるベース
と、このベースの上方に配設され、かつ、その表面に表
示体をもつ熱可塑性樹脂からなる本体を具備し、前記本
体は、その表面に紫外線のもつ光エネルギーを照射して
前記本体表面の分子結合を切断した後、その表面に表示
体を設けたことにより、汎用の熱可塑性樹脂を使用した
本体に、簡単な方法にて短時間でかつ確実に大きな接着
力を付与することができ、剥離することがない信頼性に
優れた表示体を得ることができる。
【0049】また、253.7nmの波長を主体とする
低圧水銀灯を用いて光エネルギーを照射するようにした
ことにより、汎用の熱可塑性樹脂を使用した本体に、短
時間でかつ確実に大きな接着力を付与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示したアイロンの要部縦断
面図
【図2】同アイロンの要部断面図
【図3】同アイロンの本体への紫外線照射時間とベース
カバーとの接着強度の特性図
【図4】本発明の一実施例のアイロンの製造方法の本体
への紫外線照射状態を示す断面図
【符号の説明】
1 ベース 2 ヒータ 3 気化室 4 気化室蓋 5 ベースカバー 6 本体 7 接着部材 9 水タンク 10 接合部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータによって加熱されるベースと、こ
    のベースに設けられた気化室と、この気化室の上面側を
    覆う気化室蓋と、前記ベースの上面側を覆うベースカバ
    ーと、このベースカバーの上面側に配設された熱可塑性
    樹脂からなる本体と、この本体と前記ベースカバーの接
    合部を接着部材によってシールされ、かつ、前記気化室
    へ供給する水を貯える水タンクを具備し、前記本体のベ
    ースカバーとの接合部に紫外線のもつ光エネルギーを照
    射し、前記接合部表面にその分子結合を切断する改質処
    理を施したアイロン。
  2. 【請求項2】 ヒータによって加熱されるベースと、こ
    のベースの上方に配設され、かつ、その表面に表示体を
    もつ熱可塑性樹脂からなる本体を具備し、前記本体の表
    面に、紫外線のもつ光エネルギーを照射し、前記本体表
    面にその分子結合を切断する改質処理を施したアイロ
    ン。
  3. 【請求項3】 ヒータによって加熱されるベースと、こ
    のベースに設けられた気化室と、この気化室の上面側を
    覆う気化室蓋と、前記ベースの上面側を覆うベースカバ
    ーと、このベースカバーの上面側に配設された熱可塑性
    樹脂からなる本体と、この本体と前記ベースカバーとで
    構成された水タンクを具備し、前記水タンクは、前記本
    体のベースカバーとの接合部に、紫外線のもつ所定量の
    光エネルギーを照射して前記接合部表面の分子結合を切
    断した後、同接合部を接着部材によりシール結合したア
    イロンの製造方法。
  4. 【請求項4】 ヒータによって加熱されるベースと、こ
    のベースの上方に配設され、かつ、その表面に表示体を
    もつ熱可塑性樹脂からなる本体を具備し、前記本体は、
    その表面に紫外線のもつ光エネルギーを照射して前記本
    体表面の分子結合を切断した後、その表面に表示体を設
    けたアイロンの製造方法。
  5. 【請求項5】 253.7nmの波長を主体とする低圧
    水銀灯を用いて光エネルギーを照射した請求項3または
    4記載のアイロンの製造方法。
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