JPH0871023A - 床面等の洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 床面等の洗浄装置の小型化を図り、その設置
を小さなスペース内で行なえるようにする。 【構成】 複数本の泡用パイプ１を接続して厨房内等の
壁際に配設し、隣合う泡用パイプ１の間に洗浄用の泡を
発生させる泡発生器２を介装する。隣合う泡用パイプ２
の間への泡発生器２の介装は、泡発生器２の両端部に形
成した嵌合部９ａ，９ｂを泡用パイプ１の端部に嵌合さ
せることにより行なう。さらに、泡発生器２を、その外
径寸法が泡用パイプ１の外径寸法と略等しい筒状に形成
することにより、泡発生器２が泡用パイプ１の外周面か
ら突出しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レストランや食堂等に
おける厨房の床面や壁面、及び、食品加工工場等におけ
る床面や壁面を洗浄用の泡を用いて洗浄する床面等の洗
浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、厨房の床面等の洗浄に要する労力
の軽減を図るため、洗浄用の泡を床面等へ吐出させ、所
定時間経過後にその泡を汚れと共に洗い流すようにした
床面等の洗浄装置の研究が進められている。このような
床面等の洗浄装置としては、例えば、実開平５−１３３
４４号公報に開示されたものがあり、厨房の壁際に沿っ
て配管されたパイプには、このパイプ内を流れる泡を吐
出させるための泡吐出孔が複数個形成されている。ま
た、このパイプの１ヶ所には、洗浄用の泡を発生させる
泡発生器が接続されている。従って、泡発生器内で発生
した泡はパイプ内へ１ヶ所から流入し、この泡がパイプ
内を流れていく途中において各泡吐出孔から吐出される
ことになる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】実開平５−１３３４４
号公報に開示された床面等の洗浄装置においては、各泡
吐出孔から吐出される泡の量を比べると、泡発生器の接
続個所に近い泡吐出孔から吐出される泡の量が多くな
り、泡発生器の接続個所から離れている泡吐出孔から吐
出される泡の量が少なくなる。

【０００４】ここで、床面等の洗浄装置による洗浄を厨
房の床面全体に渡って均一に行なうためには、各泡吐出
孔から吐出される泡の量を均一にする必要がある。そし
て、各泡吐出孔から吐出される泡の量を均一にするため
には、泡吐出孔を形成したパイプの途中に所定間隔をも
って複数個の泡発生器を接続することが有効であり、本
出願人が特願平６−７４５６８号において提案してい
る。

【０００５】しかし、パイプの途中に複数個の泡発生器
を接続する場合には、それらの泡発生器を配置するため
のスペースを確保する必要がある。また、泡発生器をパ
イプへ直接接続した場合には、泡発生器がパイプの外周
面から突出状態となる。

【０００６】ここで、泡発生器がパイプの外周面から突
出状態となった場合には、これらの泡発生器が厨房機器
（例えば、流し台、ガスレンジ台、調理台、冷蔵庫、食
器洗浄機、食器棚等）に接触しないようにするため、こ
れらの厨房機器を壁際から十分に離間させて設置しなけ
ればならず、これに伴い、厨房内の作業スペースが狭く
なる。

【０００７】特に、既存の厨房へ床面等の洗浄装置を後
付けしようとする場合には、厨房機器を大幅に移動させ
なければならず、床面等の洗浄装置の設置作業に手間が
かかり、しかも、厨房内の作業スペースが著しく狭くな
る。

【０００８】一方、厨房内の作業スペースをできるだけ
広く確保するために泡発生器と厨房機器とを近接状態に
すると、各泡発生器へ洗浄液や空気を分配している分配
管（これらの分配管は、ビニール製又はゴム製である）
が厨房機器に接触して折れ曲がる危険性があり、このよ
うな折れ曲がりが生ずると泡の発生が不良になる。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
複数本の泡用パイプを接続して厨房内等の壁際に配設
し、この泡用パイプに洗浄用の泡を発生させる泡発生器
を接続し、この泡発生器内で発生した泡を前記泡用パイ
プ内へ流入させた後にこの泡用パイプに形成した泡吐出
孔から吐出させる床面等の洗浄装置において、前記泡発
生器をその外径寸法が前記泡用パイプの外径寸法と略等
しい筒状に形成し、前記泡発生器の両端部に前記泡用パ
イプの端部に嵌合される嵌合部を形成し、前記嵌合部を
前記泡用パイプの端部に嵌合させると共に隣合う泡用パ
イプの間に前記泡発生器を介装した。

【００１０】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、泡発生器内で発生した泡を泡用パイプ内へ
流出させる泡流出口を少なくとも一方の嵌合部内に形成
した。

【００１１】

【作用】請求項１記載の発明では、隣合う泡用パイプの
間に介装されている複数個の泡発生器は、その外径寸法
が泡用パイプの外径寸法と略等しい筒状に形成されてい
るため、泡発生器を配置するためのスペースを特別に確
保する必要がなく、しかも、泡発生器は泡用パイプの外
周面から突出した状態とはならない。このため、床面等
の洗浄装置の設置を小さなスペース内で行なえるように
なる。

【００１２】請求項２記載の発明では、泡発生器内で発
生した泡は、嵌合部内に形成した泡流出口を通って泡用
パイプ内へ流出し、泡発生器内から泡用パイプ内への泡
の流出がスムーズに行なわれる。

【００１３】

【実施例】本発明の第一の実施例を図１及び図２に基づ
いて説明する。まず、図２は床面等の洗浄装置の配置状
態を示すもので、厨房の壁際に沿って複数本に分割され
た泡用パイプ１が配設され、隣合う泡用パイプ１の間に
は洗浄用の泡を発生させる泡発生器２が介装されてい
る。さらに、厨房の壁際には、厨房の床面上へ吐出され
た泡を洗い流す水を吐出させるための水用パイプ３と、
前記各泡発生器２へ洗浄液を供給するための洗浄液供給
管４と、前記各泡発生器２へ空気を供給するための空気
供給管５とが配設されている。なお、前記泡用パイプ１
には泡を床面へ向けて吐出させる複数個の泡吐出孔６が
形成されており、前記水用パイプ３には多数の水吐出孔
７が形成されている。また、厨房の床面の略中央部に
は、泡及び泡を洗い流した水を汚れと共に排水するため
の排水溝８が形成されている。

【００１４】ここで、前記泡発生器２は、その外径寸法
が前記泡用パイプ１の外径寸法と略等しい筒状に形成さ
れており、その両端部には泡用パイプ１の端部に嵌合さ
れる嵌合部９ａ，９ｂが形成されている。なお、これら
の泡発生器２には、洗浄液分配管１０を介して前記洗浄
液供給管４が接続され、さらに、空気分配管１１を介し
て前記空気供給管５が接続されている。

【００１５】つぎに、前記泡発生器２内には、前記洗浄
液分配管１０を介して分配された洗浄液と前記空気分配
管１１を介して分配された空気とにより洗浄用の泡を発
生させるための泡発生用空間１２が形成されており、こ
の泡発生用空間１２内には、泡を発生させるための部材
として、３枚の金網１３をカラー１４により所定間隔を
維持して対向させた多孔質体１５が収納されている。そ
して、前記泡発生用空間１２と前記泡用パイプ１内とが
前記嵌合部９ａ内に形成された泡流出口１６により連通
されている。

【００１６】このような構成において、洗浄作業を開始
するためのスタートボタン（図示せず）を“オン”にす
ると、洗浄液を洗浄液供給管４へ供給するためのポンプ
（図示せず）と空気を空気供給管５へ供給するための送
風機（図示せず）とが始動され、供給された洗浄液が洗
浄液分配管１０を経て各泡発生器２の泡発生用空間１２
内へ流入すると共に供給された空気が空気分配管１１を
経て各泡発生器２の泡発生用空間１２内へ流入する。そ
して、流入した洗浄液と空気とは混合拡散されると共に
多孔質体１５を通過し、この多孔質体１５を通過する際
に泡が発生する。そして、発生した泡は泡流出口１６を
経て泡用パイプ１内へ流入し、泡用パイプ１に形成され
た泡吐出孔６から床面上へ吐出される。なお、各泡用パ
イプ１毎に泡発生器２が設けられているため、各泡用パ
イプ１内へ流入する泡の量が均一となり、床面全体に渡
って均一に泡が吐出される。

【００１７】洗浄用の泡が床面上へ吐出された後に所定
時間が経過すると、水用パイプ３へ水を供給するための
ポンプ（図示せず）が始動され、水用パイプ３へ供給さ
れた水は水用パイプ３に形成された水吐出孔７から床面
上へ吐出され、床面上に付着している泡を汚れと共に洗
い流す。そして、この水や泡は汚れと共に排水溝８から
排水され、床面の洗浄作業が終了する。

【００１８】ここで、泡発生器２は隣合う泡用パイプ１
の間に介装されているため、複数個の泡発生器２を設け
てるいにも係らずそれらの泡発生器２を配置するための
スペースを特別に確保するという必要がない。また、泡
発生器２はその外径寸法が泡用パイプ１の外径寸法と略
等しい筒状に形成されているため、泡発生器２が泡用パ
イプ１の外周面から突出する状態とはならない。従っ
て、床面等の洗浄装置が小型化されると共にその設置を
小さなスペース内で行なえるようになる。このため、床
面等の洗浄装置を厨房内に設置した際においては、厨房
機器が泡発生器２に接触することを防止するために厨房
機器を壁際から大きく離間させるという必要がなく、床
面等の洗浄装置を設置することに伴う厨房内の作業スペ
ースの減少は僅かなものとなる。また、既存の厨房内へ
床面等の洗浄装置を後付けする場合においても、厨房機
器を壁際から移動させる幅が僅かなものとなり、床面等
の洗浄装置の設置作業を手間をかけずに行なえる。そし
て、厨房機器を泡発生器２と接触しないように壁際から
離間させて配置しても厨房内の作業スペースを確保でき
るため、厨房内の作業スペースを確保するために厨房機
器を泡用パイプ１や泡発生器２に押し付けた状態に配置
するという必要がなくなり、厨房機器を泡発生器２に押
し付けた状態に配置することに伴って洗浄液分配管１０
や空気分配管１１が厨房機器に接触して折れ曲がり、泡
の発生が不良になるということが防止される。

【００１９】ついで、本発明の第二の実施例を図３及び
図４に基づいて説明する。なお、図１及び図２において
説明した部分と同一部分は同一符号で示し、説明も省略
する。本実施例は、泡用パイプ１の端部同士を接続する
泡発生器１７に二個の泡発生用空間１２を形成し、これ
らの泡発生用空間１２内にそれぞれ多孔質体１５を収納
したものである。また、泡発生器１７の両端部に形成さ
れた嵌合部９ａ，９ｂにはそれぞれ泡流出口１６が形成
されている。なお、これらの泡発生器１７においても、
その外径寸法が前記泡用パイプ１の外径寸法と略等しい
筒状に形成されている。

【００２０】このような構成において、洗浄作業を開始
するためのスタートボタンを“オン”にすることに伴
い、各泡発生器１７においては、二個の泡発生用空間１
２内へ洗浄液と空気とが流入し、泡が発生する。発生し
た泡は、泡流出口１６を経てこの泡発生器１７により接
続された隣合う泡用パイプ１内へ流出し、それぞれ泡用
パイプ１に形成された泡吐出孔６から厨房の床面上へ吐
出される。

【００２１】従って、１本の泡用パイプ１へはその両端
に接続された泡発生器２から泡が流入することとなり、
１本の泡用パイプ１に形成された複数個の泡吐出孔６か
らの泡の吐出量がより一層均一になり、吐出される泡の
量が床面全体においてより一層均一になり、洗浄漏れ部
の発生が確実に防止されるようになる。

【００２２】

【発明の効果】請求項１記載の発明は上述のように、複
数本の泡用パイプを接続して厨房内等の壁際に配設し、
この泡用パイプに洗浄用の泡を発生させる泡発生器を接
続し、この泡発生器内で発生した泡を前記泡用パイプ内
へ流入させた後にこの泡用パイプに形成した泡吐出孔か
ら吐出させる床面等の洗浄装置において、前記泡発生器
をその外径寸法が前記泡用パイプの外径寸法と略等しい
筒状に形成し、前記泡発生器の両端部に前記泡用パイプ
の端部に嵌合される嵌合部を形成し、前記嵌合部を前記
泡用パイプの端部に嵌合させると共に隣合う泡用パイプ
の間に前記泡発生器を介装したので、泡発生器を配置す
るためのスペースを特別に確保する必要がなく、しか
も、泡発生器が泡用パイプの外周面から突出した状態に
なるということがなく、従って、床面等の洗浄装置を小
型化することができると共にその設置を小さなスペース
内で行なうことができる等の効果を有する。

【００２３】請求項２記載の発明は上述のように、請求
項１記載の発明において、泡発生器内で発生した泡を泡
用パイプ内へ流出させる泡流出口を少なくとも一方の嵌
合部内に形成したので、泡発生器内から泡用パイプ内へ
の泡の流出をスムーズに行なわせることができる等の効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の実施例を示す縦断正面図であ
る。

【図２】床面等の洗浄装置の配置状態を示す斜視図であ
る。

【図３】本発明の第二の実施例を示す縦断正面図であ
る。

【図４】図３におけるＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１ 泡用パイプ ２，１７ 泡発生器 ６ 泡吐出孔 ９ａ，９ｂ 嵌合部 １６ 泡流出口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 貞一 東京都大田区千鳥２丁目34番16号 ユシロ 化学工業株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数本の泡用パイプを接続して厨房内等
   の壁際に配設し、この泡用パイプに洗浄用の泡を発生さ
   せる泡発生器を接続し、この泡発生器内で発生した泡を
   前記泡用パイプ内へ流入させた後にこの泡用パイプに形
   成した泡吐出孔から吐出させる床面等の洗浄装置におい
   て、前記泡発生器をその外径寸法が前記泡用パイプの外
   径寸法と略等しい筒状に形成し、前記泡発生器の両端部
   に前記泡用パイプの端部に嵌合される嵌合部を形成し、
   前記嵌合部を前記泡用パイプの端部に嵌合させると共に
   隣合う泡用パイプの間に前記泡発生器を介装したことを
   特徴とする床面等の洗浄装置。
2. 【請求項２】 泡発生器内で発生した泡を泡用パイプ内
   へ流出させる泡流出口を少なくとも一方の嵌合部内に形
   成したことを特徴とする請求項１記載の床面等の洗浄装
   置。