JPH0870532A - ディジタル形電圧平衡継電器 - Google Patents

ディジタル形電圧平衡継電器

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JPH0870532A
JPH0870532A JP6228752A JP22875294A JPH0870532A JP H0870532 A JPH0870532 A JP H0870532A JP 6228752 A JP6228752 A JP 6228752A JP 22875294 A JP22875294 A JP 22875294A JP H0870532 A JPH0870532 A JP H0870532A
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律夫 鷲野
Chikao Sato
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電圧平衡継電器において、発電機の起動時に
ても低感度化することなく電圧の不平衡を検出し、かつ
検出誤差を小さくする。 【構成】 2つの交流電圧波形を一定時間間隔でサンプ
リングし、各サンプル値をディジタル量に変換するアナ
ログ/ディジタル変換部2と、変換されたディジタル量
を用いて演算処理し判定処理をして保護指令を出力する
中央演算処理部1と、データメモリ,プログラムメモリ
及び出力部とを少なくとも備え、基準となる一方の交流
電圧の半波、又は半波の整数倍の期間中におけるサンプ
ル値のディジタル量11を用いて、該交流電圧波形の面積
に対応した量を計算する12と共に、他方の交流電圧波形
の面積に対応した量を、前記基準となる交流電圧波形の
面積に対応した量を計算したのと同じ時刻及び期間での
サンプル値のディジタル量で計算13し、前記計算された
2つの量12,13の差が所定値以上となったとき出力14す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル形保護継電装
置、特に広い周波数範囲において保護が必要な発電機保
護継電装置に使用されるディジタル形電圧平衡継電器に
関する。
【0002】
【従来の技術】図6に電圧平衡継電器1を発電機Gの系
統に適用した例を示す。同図のPTは発電機Gの端子電
圧Eに応じた電圧V1 及びV2 に変換するための計器用
変圧器、Fは過電流保護用のヒューズである。計器用変
圧器PTは目的別に2組で構成されるのが一般的であ
り、例えばV1 の電圧は自動電圧調整器へ導入され、V
2の電圧は計器及び保護継電器に導入される。
【0003】電圧V1 又はV2 は計器用変圧器PTの不
良あるいはヒューズFの断線により変化するため、保護
継電器(主に距離継電器)あるいは自動電圧調整器等が
誤動作する場合がある。電圧平衡継電器1は、前述した
機器の誤動作を防止する目的で使用され、継電器に導入
された電圧V1 及びV2 を比較し、その差電圧が所定値
以上となった時に出力する。動作式で表わすと、
【0004】
【数1】V2 電圧を基準にV1 電圧の低下を検出する場
合: |V2 |−|V1 |≧K(Kは定数) ………(1) V1 電圧を基準にV2 電圧の低下を検出する場合: |V1 |−|V2 |≧K(Kは定数) ………(2) となり、その特性は図7の如くなる。
【0005】なお、|V1 |及び|V2 |は入力電圧V
1 ,V2 を所定の時間間隔でサンプリングし、そのサン
プル値をディジタルデータに変換し、そのディジタルデ
ータから振幅値を算出したものである。一例として、一
般に使用されている振幅値演算アルゴリズムを下記に示
す。
【0006】
【数2】 Vm =|Vm |+|Vm-3 |+1/2||Vm |−|Vm-3 || 振幅値|V|=(Vm +Vm-1 +Vm-2 )/k ………(3) Vm ,Vm-1 ,Vm-2 ……はサンプリングされたサンプ
ル値。kは定数。
【0007】一方、発電機の系統は、発電機起動時にお
いて低い周波数から立ち上げていくため、商用周波数付
近での保護以外に、起動時における低い周波数から商用
周波数までの広域周波数保護が必要であり、広域周波数
に適用可能な保護継電器が必要である。電圧平衡継電器
においては、従来商用周波数での適用を前提としてきた
が、近年初期の事故検出を目的として起動時(低い周波
数)からの適用が要求されてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来方式のものは、入
力電圧が商用周波数付近にあること、及び発電機Gの端
子電圧Eが発電機Gの定格出力電圧であることが前提に
適用が考えられている。このため、従来の継電器を起動
時(低い周波数)から適用しようとした場合、以下の問
題点が生じる。
【0009】第1に前述した従来方式のアルゴリズム
(3) 式は、入力電圧V1 ,V2 が商用周波数付近にある
ことを前提として考えられているため、入力電圧V1
2 が商用周波数付近、例えば、50Hz付近では性能
上十分な精度が得られるが、商用周波数から離れた入力
に対しては誤差が大きくなると言う問題がある。一例と
して、(3) 式に示す従来方式のアルゴリズムの周波数特
性を図8に示す。図8の中で、f0 は商用周波数であ
り、ハッチング部分が誤差の範囲である。
【0010】第2に(1) ,(2) 式で示した定数Kは入力
電圧V1 ,V2 が定格電圧(発電機Gの端子電圧Eが発
電機Gの定格出力電圧の時)であることを前提に決めら
れた差電圧の検出感度であるが、このままで発電機の起
動時(低い周波数)に適用すれば、起動時も同じ感度の
ままで検出する(振幅値演算アルゴリズムの周波数特性
を無視した場合)ことになる。
【0011】しかし、図9に示す如く発電機の出力電圧
は、過励磁状態で出力することがないよう、低い周波数
においても、電圧Vに比例し周波数fに反比例する量、
即ち、V/fなる量が一定以下となるように制御され
る。例えば商用周波数f0 、発電機の定格出力電圧時の
継電器入力電圧をVf0とした場合は商用周波数以外にお
いても、
【数3】V/f=Vf0/f0 =一定 を超えることはない。
【0012】このため、商用周波数以外の起動時におい
てはVf0/f0 の値を1PUとすると、差電圧を検出す
る基準電圧(発電機出力電圧)は1PUの軌跡以下の電
圧である。仮に、基準電圧が1PUの軌跡上にあるとす
れば、電圧平衡継電器の動作限界点は図中のaの軌跡上
にある。商用周波数f0 の点では定格電圧Vf0が基準電
圧であり、他方の電圧が検出感度K以下となった時(図
中b点)に動作する。
【0013】同様に周波数がf′の時は基準電圧がe点
の電圧であり、他方の電圧がc点の電圧となった時に動
作する。このことは、電圧平衡継電器の検出感度が周波
数f′の基準電圧に対する比c/eが、商用周波数のと
きの基準電圧に対する比b/Vf0に対して低感度化する
ことを意味する。更に周波数が低下し図中d点以下とな
った時は動作できなくなると言う問題があった。
【0014】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、発電機の起動時(低い周波数)にても
低感度化することなく電圧の不平衡を検出し、かつ検出
誤差の小さいディジタル形電圧平衡継電器を提供するこ
とを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
ディジタル形電圧平衡継電器は、2つの交流電圧波形を
一定時間間隔でサンプリングし、各サンプル値をディジ
タル量に変換するアナログ/ディジタル変換部と、変換
されたディジタル量を用いて演算処理し判定処理をして
保護指令を出力する中央演算処理部と、データメモリ,
プログラムメモリ及び出力部とを少なくとも備え、基準
となる一方の交流電圧の半波、又は半波の整数倍の期間
中におけるサンプル値のディジタル量を用いて、該交流
電圧波形の面積に対応した量を計算すると共に、他方の
交流電圧波形の面積に対応した量を、前記基準となる交
流電圧波形の面積に対応した量を計算したのと同じ時刻
及び期間でのサンプル値のディジタル量で計算し、前記
計算された2つの量の差が所定値以上となったとき出力
するよう構成した。
【0016】本発明の請求項2に係るディジタル形電圧
平衡継電器は、請求項1において、一方の基準電圧V1
に比例した量をP1 、他方の交流電圧V2 に比例した量
をP2 としたとき、P1 はV1 /fに、又P2 はV2
fに夫々比例したものとなり、V2 電圧を基準としたと
き、判定部ではP2 −P1 ≧K(Kは定数)を判定する
ようにした。
【0017】本発明の請求項3に係るディジタル形電圧
平衡継電器は、請求項2において、V1 を基準としたと
き、判定部ではP1 −P2 ≧K(Kは定数)を判定する
ようにした。
【0018】
【作用】本発明の請求項1〜請求項3のディジタル形電
圧平衡継電器において、上記した量P1 及びP2 を一般
的に表わすと下記となる。
【数4】 但し、iは基準となる交流電圧の正波又は負波の先頭の
サンプリング番号。jは基準となる交流電圧の正波又は
負波に含まれるサンプリング番号。
【0019】更に電圧V1 ,V2 の不平衡を検出するた
めに下記の計算を行なう。
【数5】V2 電圧を基準の交流電圧とし、V1 電圧の低
下を検出する場合:P2 −P1 ≧K(Kは定数) V1 電圧を基準の交流電圧とし、V2 電圧の低下を検出
する場合:P1 −P2 ≧K(Kは定数)
【0020】以上の演算を行なうことにより、周波数f
の変化に応じた差電圧検出が可能となる。即ち、低い周
波数においても低感度化することなく電圧の不平衡を検
出し、かつ広域の周波数において誤差の少ないディジタ
ル形電圧平衡継電器を提供することができ、発電機の起
動時(低い周波数)における初期の事故検出が可能とな
る。
【0021】
【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。図1
は本発明の請求項1に係るディジタル形電圧平衡継電器
の一実施例のブロック構成図であり、中央演算処理部
(CPU)1において実行される電圧の不平衡を検出す
る演算処理を説明するブロック図として示す。図1にお
いて1は中央演算処理部で、零クロス点検出部11,P1
算出演算部12,P2 算出演算部13,P2 −P1 ≧Kを判
定する判定部14からなる。
【0022】2は交流電圧V1 ,V2 をディジタル変換
するためのアナログ/ディジタル変換部であり、V1
2 は図7の発電機Gの端子電圧Eを計器用変圧器PT
で変換したものである。なお、中央演算処理部1は後述
する演算を行ない、その結果、入力電圧V1 ,V2 に不
平衡が生じたときには、これを検出し、出力する。
【0023】次に不平衡検出の演算を説明する。ここで
は入力電圧V1 を基準にした場合について説明する。先
ず、ディジタル量に変換された電圧V1 は、零クロス点
検出部11にて、電圧V1 の零クロス点(つまり正波から
負波、又は負波から正波に変わる時点)をディジタル量
の符号(+又は−)の変化+→−又は−→+にて検出す
る。
【0024】この零クロス点検出部11により、電圧V1
の半波の期間を規定することができる。つまり、ある零
クロス点(例えば+→−)から次の零クロス点(例えば
−→+)までを一定期間とすると、その期間が半波期間
に相当する。又、電圧V1 はP1 算出演算部12において
後述する(5) 式に基づき、|V1 /f|に比例した量P
1 の近似値が計算される。
【0025】一方のディジタル量に変換された電圧V2
は、P2 算出演算部13において後述する(5′) 式に基づ
き、|V2 /f|に比例した量P2 の近似値が計算され
る。P1 ,P2 算出演算部12,13にて計算された2つの
電気量P1 ,P2 は、次の判定部14において後に述べる
(6) 式に基づき、予め整定された定数KとP1 −P2
差電圧が比較される。差電圧が定数Kより大きいとき
に、V2 側の計器用変圧器故障又はヒューズ断と判断し
て、V2 側異常として出力する。
【0026】図2は電圧比較の演算に用いる基準電圧|
1 |の算出手法を説明する図である。一例として入力
交流電圧V1 の周波数fが50Hzで、サンプリング周
波数が600Hzの場合を示している。なお、図2に示
すように入力交流電圧V1 を一定周期(1/600秒)
でサンプリングし、これをアナログ/ディジタル変換し
た電圧のサンプル値をVm-1 ,Vm ,Vm+1 …Vm+12
表わしている。
【0027】そして本発明では図2に示すハッチング部
の面積、即ち、正波もしくは負波いずれかの半波の面積
は、電圧V1 の大きさに比例し、電圧V1 の周波数fに
ほぼ反比例することを知得してなされたものである。要
するに図2に示すハッチング部の面積は、各サンプル値
m ,Vm+1 …Vm+5 の和に比例する。したがって(4)
式を計算することにより、V1 /fに比例した量P1
近似式が得られる。
【0028】
【数6】 但し、iは電圧V1 の正波又は負波の先頭のサンプリン
グ番号。(前記した零クロス点検出部11にて符号の変化
を検出したサンプリング番号。) jは電圧V1 の正波又は負波に含まれるサンプリング値
の数。(前記した零クロス点検出部11にて符号の変化を
検出し、次に符号の変化を検出するまでにサンプリング
した数。)
【0029】定格電圧Vf0、商用周波数f0 の時の比
(Vf0/f0 )を1PUとすると、周波数を変えた1P
U入力時における入力電圧を(5) 式に基づいて計算した
値P1は、実用的な周波数範囲60Hz以下において、
ほぼ等しい値(誤差±4.1%以下)となる。つまり、
1 の値は(5) 式に基づいて算出することにより、周波
数fの変化に関係なく一定の量P1 となる。
【0030】図3は電圧比較の演算に用いる検出側電圧
|V2 |の算出方法を説明する図である。図3(a) は基
準側電圧V1 と検出側電圧V2 の位相が同じ場合を示
し、図3(b) は基準側電圧V1 と検出側電圧V2 の位相
が異なる場合を示す。零クロス点は基準側電圧V1 にて
検出(図3のイ,ロ点)し、その期間(イからロの期
間)の電圧V2 の面積P2 を算出する。面積P2 の算出
方法は前記したP1 の算出方法と同様に行なう。一般的
に表わすと(5′) 式となる。
【0031】
【数7】 但し、iは基準電圧V1 の正波又は負波の先頭のサンプ
リング番号(零クロス点検出部11にて符号の変化を検出
したサンプリング番号)と同じV2 側のサンプリング番
号。jは基準電圧V1 の正波又は負波に含まれるサンプ
リング値の数(零クロス点検出部11にて符号の変化を検
出し、次に符号の変化を検出するまでにサンプリングし
た数)と同じV2 側のサンプリング値の数。
【0032】図3(a) は電圧V1 とV2 は同相であり、
零クロス点も同じとなるため電圧V2 の面積P2 は、電
圧V2 の半波の面積に等しくなる。又、図3(b) は電圧
1とV2 は位相がずれているが、同一周波数である限
り、基準電圧V1 で規定された期間(半波の期間)の正
波の絶対値と負波の絶対値の和は電圧V2 の半波の面積
に等しくなる。つまり、電圧V1 とV2 の位相に関係な
く、検出側電圧V2 も基準側電圧V1 と同様に半波の面
積P2 を得ることができる。このことは、基準側電圧V
1 と同様に、周波数fの変化に関係なく一定の量P2
なることを意味する。
【0033】電圧V1 ,V2 の不平衡を検出するため
に、前述したP1 及びP2 を次の動作式に基づいて検出
する。
【数8】V1 電圧を基準にV2 電圧の低下を検出する場
合: P1 −P2 ≧K(Kは定数) …………(6) なお、この時の零クロス点の基準はV1 電圧側である。
【0034】以上はV1 電圧を基準にV2 電圧の低下を
検出する場合について説明してきたが、V2 電圧を基準
にV1 電圧の低下を検出する場合も同様である。
【数9】V2 電圧を基準にV1 電圧の低下を検出する場
合: P2 −P1 ≧K(Kは定数) …………(7) なお、この時の零クロス点の基準はV2 電圧側である。
【0035】次に作用について説明する。(6) ,(7) 式
に基づく本発明のディジタル形電圧平衡継電器の特性を
図4に示す。商用周波数における特性は前述した従来
の電圧平衡継電器の図7の特性と同じであるが、低い周
波数(例えば10Hz)においては高感度にV1 とV2
を比較する特性に変化する。このことは前述した(6)
式及び(7) 式を、P1 *|V1 /f|,P2 *|V2
f|であるための下記の如く(8) ,(9) 式で表わすこと
ができることで説明が可能である。なお、*は比例を意
味する。以下同じ。
【0036】
【数10】(6) 式の変形 |V1 /f|−|V2 /f|≧K さらに |V1 |−|V2 |≧K・f …………(8) 同様に(7) 式の変形として |V2 |−|V1 |≧K・f …………(9) 即ち、(8) ,(9) 式は見掛け上、定数Kと周波数fとの
積によって決まる検出感度を持つことになる。つまり、
周波数fの変化に応じて差電圧検出感度が変化すること
に等しい。
【0037】また、図5に本発明のディジタル形電圧平
衡継電器の周波数特性を示す。定格電圧Vf0、商用周波
数f0 とした時の比(Vf0/f0 )を1PUとし、仮に
基準電圧が1PUの軌跡上にあるとすれば、本発明の電
圧平衡継電器の動作限界点はAの軌跡上にある。商用周
波数f0 の点では定格電圧Vf0が基準電圧であり、他方
の電圧が検出感度K以下となった時(図中B点)に動作
し、同様に周波数がf′の時は、基準電圧がE点の電圧
であり、他方の電圧が検出感度K・f′以下となった時
(図中C点)に動作する。
【0038】このことは本発明の電圧平衡継電器の検出
感度が周波数f′の基準電圧に対する比C/Eと商用周
波数のときの基準電圧に対する比B/Vf0が等しいこと
を意味する。即ち、周波数fが変化しても基準電圧に対
する検出感度の比は一定となり、従来のように低感度化
することはなく、更に、低い周波数においても動作でき
なくなるようなことはなくなる。
【0039】以上説明したように本実施例によれば、一
定周期でサンプリングされてディジタル量に変換された
データを用い、(5) 及び(5′) 式で示されるような演算
にて得られた量P1 ,P2 を、(6) ,(7) 式で示される
ような比較を行なうことにより、周波数fの変化に応じ
た差電圧検出が可能である。即ち、低い周波数におても
低感度化することなく電圧の不平衡を検出し、かつ広域
の周波数において誤差の少ないディジタル形電圧平衡継
電器を提供することができ、発電機の起動時(低い周波
数)における初期の事故検出が可能となる。
【0040】上記実施例では、入力交流量V1 ,V2
正波または負波の面積に対応した量P1 ,P2 の比較に
よる電圧平衡検出について説明したが、これに限定され
るものではなく、入力交流量V1 ,V2 の1波分または
1.5波分など半波の整数倍の面積に対応した量
1 ′,P2 ′の比較による電圧平衡検出としてもよ
い。例えば1波分の面積を求める場合を図3を用いて示
すと(10)式となる。
【数11】 V1 /f*P1 ′=Vm +Vm+1 +…+Vm+5 +|Vm+6 |+ …+|Vm+11| ………(10)
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば一
定時間間隔でサンプリングされた2つの交流電圧のサン
プリング値を用い、基準となる一方の交流電圧の半波ま
たは半波の整数倍の期間中にあるサンプル値の絶対値を
加算して、基準電圧に比例した量を得、他方の交流電圧
に比例した量を、基準となる交流電圧に比例したP1
計算したのと同じ時刻及び期間のサンプル値を用いて計
算し、前記計算された2つの量の差が所定値以上となっ
たことを検出し、2つの交流電圧の不平衡を検出するよ
う構成したので、周波数fの変化に応じた差電圧検出が
可能である。即ち、低い周波数においても低感度化する
ことはなく電圧の不平衡を検出し、かつ広域の周波数に
おいて検出誤差の少ないディジタル電圧平衡継電器を提
供することができ、発電機の起動時(低い周波数)にお
ける初期の事故検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中央演算処理部において実行される本発明の電
圧平衡継電器の演算処理を説明する一実施例のブロック
図。
【図2】本発明による電圧平衡継電器のデータ作成概要
図。
【図3】本発明による電圧平衡継電器にて比較する量の
基本的な考え方を説明する図。
【図4】本発明の電圧平衡継電器の特性図。
【図5】本発明の電圧平衡継電器の周波数特性図。
【図6】電圧平衡継電器が適用される発電機系統図。
【図7】従来の電圧平衡継電器の特性図。
【図8】従来の電圧平衡継電器の周波数特性。
【図9】従来の電圧平衡継電器の周波数特性例。
【符号の説明】
1 中央演算処理部 2 アナログ/ディジタル変換部 11 零クロス点検出部 12 P1 算出演算部 13 P2 算出演算部 14 判定部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの交流電圧波形を一定時間間隔でサ
    ンプリングし、各サンプル値をディジタル量に変換する
    アナログ/ディジタル変換部と、変換されたディジタル
    量を用いて演算処理し判定処理をして保護指令を出力す
    る中央演算処理部と、データメモリ,プログラムメモリ
    及び出力部とを少なくとも備え、基準となる一方の交流
    電圧の半波、又は半波の整数倍の期間中におけるサンプ
    ル値のディジタル量を用いて、該交流電圧波形の面積に
    対応した量を計算すると共に、他方の交流電圧波形の面
    積に対応した量を、前記基準となる交流電圧波形の面積
    に対応した量を計算したのと同じ時刻及び期間でのサン
    プル値のディジタル量で計算し、前記計算された2つの
    量の差が所定値以上となったとき出力することを特徴と
    するディジタル形電圧平衡継電器。
  2. 【請求項2】 一方の基準電圧V1 に比例した量を
    1 、他方の交流電圧V2 に比例した量をP2 としたと
    き、P1 はV1 /fに、又P2 はV2 /fに夫々比例し
    たものとなり、V2 電圧を基準としたとき、判定部では
    2 −P1 ≧K(Kは定数)を判定することを特徴とす
    る請求項1記載のディジタル形電圧平衡継電器。
  3. 【請求項3】 V1 を基準としたとき、判定部ではP1
    −P2 ≧K(Kは定数)を判定することを特徴とする請
    求項2記載のディジタル形電圧平衡継電器。
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