JPH0869115A - 電子写真用感光体の製造方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法 - Google Patents

電子写真用感光体の製造方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法

Info

Publication number
JPH0869115A
JPH0869115A JP20341494A JP20341494A JPH0869115A JP H0869115 A JPH0869115 A JP H0869115A JP 20341494 A JP20341494 A JP 20341494A JP 20341494 A JP20341494 A JP 20341494A JP H0869115 A JPH0869115 A JP H0869115A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
cleaning
substrate
electrophotographic photoreceptor
carbon dioxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP20341494A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Katagiri
宏之 片桐
Toshiyasu Shirasago
寿康 白砂
Yoshio Seki
好雄 瀬木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP20341494A priority Critical patent/JPH0869115A/ja
Publication of JPH0869115A publication Critical patent/JPH0869115A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗浄水の藻類や細菌類の繁殖を抑制し、微少
な画像欠陥を防ぎ且つ電子写真特性の向上を図り更に均
一な高品位の画像を与える洗浄を行い、電子写真用感光
体を安価に安定して得る。 【構成】 光半導体と接触させた、二酸化炭素を溶解し
た水を用いて洗浄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用感光体の製造
方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法に関し、
更に詳しくは、洗浄工程に水を用いた工程を有する電子
写真用感光体の製造方法及び該感光体に用いられる基体
の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真技術を用いた複写機、レ
ーザービームプリンタに代表されるプリンタのより一層
の高画質化の要求に伴って、現像での解像力の一層の向
上が要求されている。
【0003】また一方、印刷又は複写速度の高速化の要
求に伴って、感光体の帯電条件が一層過酷になり、従来
問題とならなかった感光体表面の電荷が充分に乗らない
微小な部分が実質上、その周辺の電位に大きな影響を与
えることが指摘されはじめている。
【0004】さらに、近年では、複写機の画質向上に伴
って画線部のみを有する原稿の複写にとどまらず、階調
を有する写真原稿の複写を行なう機会が増加し、より一
層の画質向上が要求されている。特に、カラー複写機に
おいては、上記微小部分による問題もカラーバランスの
乱れから目立ち易く、従来に増しての感光体の品質の向
上と均一性が要求されている。
【0005】電子写真用感光体は基体と該基体上に電荷
注入阻止層、光導電層、表面層などの機能性膜(総称し
て感光層と称する)を有している。機能性膜(感光層)
を形成する基体としては、ガラス、耐熱性合成樹脂、ス
テンレス+アルミニウムなどの金属など多くの材料が提
案されている。
【0006】実用的には、帯電、露光、現像、クリーニ
ングといった電子写真プロセスに耐え、また、画質の劣
化などが生じないように常に高精度の位置精度を保ち、
基体の厚さが均一で、機能性膜(感光層)の形成による
問題が生じないという点から金属を用いることが多い。
中でもアルミニウムは加工性に優れ、重量が軽く、性能
を考えれば相対的に低コストであるので電子写真用感光
体の基体として用いるに最適な材料の一つである。
【0007】ところで、電子写真用感光体の基体はアル
ミニウムを主成分とする材料に各種の処理を施して使用
するのが一般的である。
【0008】たとえば、アルミニウム基体の表面を切削
したり、表面に付着した不純物や酸化物を除去したりし
てから、光導電層などの感光層を基体上に形成してい
る。
【0009】より具体的には、アルミニウム支持体表面
に形成された自然酸化物皮膜を化学エッチング法、機械
的エッチング法あるいはスパッタリング法、プラズマエ
ッチング法などにより除去した後、比抵抗106 Ω・c
m以上、60℃以上の水に浸漬し均一な酸化皮膜を形成
すること(特開昭58−14841号公報)、支持体表
面に高圧水を噴射して支持体表面を所望の表面粗さに粗
面化すること(特開昭63−264764号公報)、ま
た、支持体表面をバイトなどにより研削すること(特開
昭60−168156号公報)などが知られている。
【0010】しかしながら、これ等には支持体表面の処
理もしくは加工について記載はなされているが、支持体
表面を洗浄するという観点での記載は成されていない。
【0011】特開昭61−171798号公報には電子
写真感光体の支持体を鉱油と不乾性の化学合成油とを混
合して切削した後トリエタンで洗浄し、アモルファスシ
リコンを成膜して感光体とすることが記載されている。
【0012】しかしながら、該公報における洗浄は有機
溶剤であるトリエタンが使用されることが記載されるの
みである。
【0013】溶剤の蒸発による作業環境や自然環境の悪
化や廃液処理に伴う自然環境の破壊を避けるためにはこ
のような有機溶剤の使用を極力減らすことが必要であ
る。
【0014】そこで、環境に対して負荷の少ない洗浄シ
ステムとして水を用いることが考えられる。
【0015】たとえば特開平1−130159号公報に
は感光層としてアモルファスセレン、酸化亜鉛、硫化カ
ドミウム、インジウム−錫の酸化物、アモルファス珪素
等の無機質材料や有機質材料を用いる電子写真感光体の
基体を純粋に界面活性剤を添加した流体の噴射により洗
浄することが記載されている。
【0016】しかしながら、該公報では洗浄された水を
回収することについては触れられておらず、洗浄に使用
される水の量を考えると決して環境に負荷をかけていな
いとはいい難いものである。
【0017】また、特開昭61−273551号公報に
は、電子写真用感光体の基体表面に344nmより短い
波長の光を照射して紫外洗浄をする技術が記載される。
そして紫外洗浄の前に表面に付着した油脂除去のため液
体脱脂洗浄、蒸気脱脂洗浄および純水洗浄を行なうこと
が記載されているが、具体的にどのようにして水を用い
て洗浄を行なうのかについては記載がない。
【0018】尚、半導体ウエハーの洗浄に超純水が用い
られるが、超純水は比抵抗が高く、誘電体として作用す
るため、ウエハーを静電破壊することがあり、この問題
を解決するために超純水中に炭酸ガスを溶解させ比抵抗
を低下させ防電破壊を防止する技術が特開昭60−87
6号公報に記載されている。
【0019】しかしながら、この場合も超純水が回収さ
れることは示されていない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】このように、電子写真
感光体用の基体は必要に応じて切削などの処理工程を経
た後に、感光層が形成されて感光体とされるのである
が、感光層を形成する前に基体の表面が充分にかつ均一
な状態で洗浄されていないと多くの問題を生ずる場合が
ある。
【0021】つまり、切削などで使用した切削油や切削
粉の基体表面への付着は感光層の均一な形成を妨げる要
因となるのである。特に特開昭54−86341号公報
に記載されるような非晶質シリコン材料を感光層として
使用する場合、均一に非晶質シリコン膜が形成されない
場合がある。
【0022】従来の要求画質の場合、基体表面の加工条
件、洗浄条件、及び感光層の堆積条件を夫々最適化する
こことによって上記した微小部分による問題は回避する
ことができたが、上述のごとく、近年の更なる高画質化
の要請はそれらの最適化では充分に解決し得ない場合が
発生することを示唆している。
【0023】それに加えて、洗浄に用いる溶液が対環
境、対人に対して夫々負荷をかけないシステムの構築の
要請も増々強いものになってきている。
【0024】つまり、本発明は、上述したような諸問題
を解決し、安価で、高画質でバラツキがない電子写真用
感光体を低コストで歩留り良く製造することが可能な電
子写真用感光体の製造方法及び該感光体に用いられる基
体の洗浄方法を提供することを目的とする。
【0025】また本発明は作業者及び自然環境に対する
負荷を軽減した電子写真用感光体の製造方法及び該感光
体に用いられる基体の洗浄方法を提供することを目的と
する。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
本発明の電子写真用感光体の製造方法は、アルミニウム
を主成分とする基体の表面を、光半導体が接触された二
酸化炭素を溶解した水を用いて洗浄する工程と、該洗浄
された基体の表面上に感光層を形成する工程とを有する
ことを特徴とする。
【0027】また、上記目的を達成する本発明の電子写
真用感光体に用いられる基体の洗浄方法は、アルミニウ
ムを主成分とする基体の表面を、光半導体が接触された
二酸化炭素を溶解した水を用いて洗浄することを特徴と
する。
【0028】上記したような本発明の電子写真用感光体
の製造方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法に
よれば、溶剤を使用しないので作業者及び自然環境に対
する負荷を軽減することが可能で、しかも低コストで安
定した洗浄を行なうことが可能であり、安価で高品質で
バラツキがない優れた特性を有する電子写真感光体を提
供することができる。
【0029】また、本発明では、光半導体を二酸化炭素
を溶解した洗浄用の水に浸漬しているので、洗浄用の水
を循環系としても藻類や細菌類の繁殖を抑えるでき、洗
浄用の水の交換回数を減らすことが可能になり、水の使
用料を激減させ、汚染水の処理を含めた自然環境に対す
る負荷を一層低減することを可能とする。
【0030】
【実施例】以下、本発明について説明する。
【0031】アルミニウムを主成分とする基体上に感光
層を形成する場合、その基体表面の状態が形成される感
光層に影響を与える場合があることは上述したとおりで
ある。
【0032】特に感光層としてプラズマCVD法によっ
て形成される非晶質シリコンなどの非晶質材料を用いた
感光体の場合には、真空蒸着により作製されるSe系感
光体、ブレード塗布やディッピングによって作製される
有機感光体(OPC)に較べて画像欠陥が発生し易い。
【0033】本発明者が検討したところ、アルミニウム
基体を用いたとき発生する画像欠陥の原因は、 (A)基体上の粉塵、洗浄、乾燥工程の洗浄水の汚物等
が付着してそれが核となる。 (B)基体の表面欠陥が核となる。 に大別できることがわかった。
【0034】(A)の塵等の付着は切削、洗浄など基体
を取り扱う場所のクリーン化を図る及び成膜炉内の清掃
を厳密に行なうことと供に堆積膜形成の直前に基体表面
を洗浄することにより防止することが可能であった。従
来はトリクロルエタン等の塩素系溶剤で洗浄することに
よりこの目的を達成していた。しかし、近年オゾン層の
破壊等の理由でこうした塩素系の溶剤の使用が制限され
るようになってきたため、この問題点について新たに検
討する必要が生じた。
【0035】一方、(B)の欠陥を減少させることは従
来より非常に困難であった。
【0036】本発明者の検討により、アルミニウム中の
局所的に高硬度の部分があり、堆積膜形成に先立つ前加
工として、切削等の表面加工の際に加工機の刃にこれら
の高硬度の部分がえぐられアルミニウム基体上に表面欠
陥できることが(B)の原因であることがわかった。
【0037】更に、これらの現象を防ぐためには、通常
アルミニウムに含有される不純物は少ない方がよい、し
かし、非常に高純度のアルミニウムは基体の形状に原材
料のアルミニウムを加工するための溶解の際に必然的に
は発生する酸化物が成長し、前述の欠陥発生の原因とな
る。これを防ぐためには、珪素原子を含有させることが
効果的であることがわかった。
【0038】基体表面の機械加工後、トリクロルエタン
等の塩素系の溶剤を用い洗浄を行なう場合は、以上のこ
とだけで基体の表面性による画像欠陥の発生は充分防止
することが可能である。
【0039】しかし、近年ではさらに環境問題のために
これらの塩素系溶剤を安易には使うことができないた
め、本発明者は洗浄に付いても検討を行なった。
【0040】アルミニウムは水により腐食が発生する、
特にこれら珪素原子を含むアルミニウムは、洗浄の際に
水に漬けると珪素原子が局所的に多い部分を中心に水に
よる腐食が顕著になることを発見した。
【0041】この現象は水の温度が高いほど顕著であ
り、またアルミニウム中に珪素原子と共に切削性を向上
する目的でマグネシウムを含む場合更に顕著となった。
【0042】アルミニウムの腐食を防ぐためには、各種
の腐食防止剤が提案されているが、本発明のように、電
子写真用感光体の基体に用いる場合は大面積の基体上に
僅かに発生した欠陥でも問題となる。さらに、これらの
腐食防止剤が洗浄後微量基体表面に残ると堆積膜形成
後、電子写真特性に悪影響が発生する場合がある。
【0043】即ち、アルミニウム基体表面上に水と同時
に速やかに揮発する成分以外の成分が付着していると電
子写真感光体を作製した場合、画像上のしみ等の悪影響
が発生する場合があるため腐食防止剤の使用は実質上制
限することが望まれる。
【0044】本発明は堆積膜形成に先立ち塵の付着を除
去するために行なう洗浄の際用いる水に何らかの処理を
行なうことで上記の様な欠陥の発生を抑えることができ
ないかと言う点に着目して鋭意研究した結果、完成に至
ったものである。
【0045】つまり、本発明は洗浄に用いる水に二酸化
炭素を溶解した水を用いることによって上記問題を解決
することを見出したことに基づいている。
【0046】このメカニズムについては未だ解明されて
いない点が多いが、本発明者は現在、次のように考えて
いる。
【0047】アルミニウム表面に部分的に露出した珪素
原子が多い部分は周囲の通常のアルミニウムの部分と局
部的な電池を形成して腐食を促進する。一方、水に溶解
した二酸化炭素は水中で炭酸イオンとなり、これらの局
部電池の部分に引き寄せられた周囲を覆うことにより水
中の酸素等の接近を防ぎ効果的に腐食を防止するものと
考えられる。また、炭酸イオンは珪素原子の多い部分表
面に何らかの変質をさせることにより、堆積膜形成時に
この部分からの異常成長が発生することを防止するもの
と考えられる。
【0048】更に、二酸化炭素を含有することで画像む
らの低減と更なる電子写真特性の向上をはかることがで
きた。
【0049】また洗浄工程に水を使用する事により別の
問題点として、洗浄工程の水中に藻類や細菌類が発生し
繁殖するという新たな問題点が発生する。
【0050】藻類や細菌類の繁殖は温度が高い程、また
水の流れの少ない箇所に顕著である。藻類や細菌類の繁
殖を防ぐ手段としては (1)、薬剤による殺菌 (2)、紫外線による殺菌 (3)、熱湯による殺菌 等が挙げられるが(1)の方法では、基体上に残留し悪
影響を与えたり(2)の方法では、コストが高くつくと
いった問題があった。また(3)の方法ではアルミニウ
ム基体が熱湯に触れるとアルミニウムが侵されてしまい
基体として使用し得なくなり、また、藻類や細菌類の繁
殖を防ぐ程に加熱するにはコストが高くつくという問題
があった。
【0051】しかし近年注目されている技術として光半
導体を用いた水の殺菌技術がある。しかし電子写真感光
体の様に少しのゴミや付着物も影響を及ぼす精密洗浄で
は (1)微少なゴミまでもが堆積膜形成に寄与し欠陥とな
ってしまう。
【0052】また、洗浄液中のゴミや、基体上に付着し
てしまったゴミを除去するために、循環系フィルターを
設けたり、フィルターリングされた水で基体表面にシャ
ワーを吹き付けゴミを除去する機構があったりする事
で、(2)洗浄装置の配管等が複雑である。
【0053】また電子写真感光体と言う大面積の基体を
洗浄する為には、(3)比較的大きな洗浄槽が必要とな
ってくる 等が挙げられ光半導体の設置部以外に発生した藻類や細
菌類に対しては電子写真感光体に影響を及ぼす藻類や細
菌類の除去の効果があがらなかった。
【0054】たとえば、複雑に入り組んだ配管の中の藻
類や細菌類が除去しきれないという問題があることを見
出した。
【0055】本発明は堆積膜形成に先立ち行なう洗浄の
際用いる水に何らかの処理を行なう事で上記の様な、藻
類や細菌類の発生を抑えることができないかないかと言
う点に着目して鋭意研究した結果、上記した二酸化炭素
を溶解した水の中に光半導体を浸漬することで藻類や細
菌類の発生を激減させることができることを見出したこ
とに基づいている。
【0056】このメカニズムについては未だ解明されて
いない点が多いが、本発明者は現在、次のように考えて
いる。
【0057】藻類や細菌類の繁殖に対して炭酸イオンが
光半導体により活性化される事により光半導体の効果の
薄い所まで行き届き充分な藻類や細菌類の除去効果が表
れたと考えている。なおこの効果は二酸化炭素(CO
2 )の濃度が不十分な場合や光半導体のみでは効果は表
れない。
【0058】プラズマCVD法により例えばアモルファ
スシリコン堆積膜を基体上に形成する場合、反応は、気
相に於ける原料ガスの分解過程、放電空間から基体表面
までの活性種の輸送過程、基体表面での表面反応過程の
3つに分けて考えることができる。中でも、表面反応過
程は完成した堆積膜の構造の決定に非常に大きな役割を
果たしている。そして、これらの表面反応は、基体表面
の温度、材質、形状、吸着物質などに大きな影響を受け
るのである。
【0059】特に純度の高いアルミニウム基体は、切削
後トリクロルエタンのような非水溶剤で洗浄を行なった
だけの状態、または切削後に他の洗浄を行なわずに純水
によるジェット洗浄を行なっただけの状態では、基体表
面上の水の吸着が部分的に異なる状態となっている。こ
の様な表面状態の基体上に例えばプラズマCVD法によ
りアモルファスシリコン膜の様な珪素原子と、水素原子
及び/又は弗素原子とを含んだ堆積膜を形成すると、そ
の表面の反応は、基体表面上に残った水分子の量に特に
大きく影響される。この事により、基体に吸着される水
の吸着量により、堆積膜の界面の組成及び構造が変化
し、その結果、電子写真プロセスの工程中にその部分の
基体からの電荷の注入性が変化し、画像濃度を変えるに
充分な表面電位の差が現われると考えられる。
【0060】本発明では、プラズマCVD法による堆積
膜形成前に基体表面を二酸化炭素を溶解した水の中に光
半導体を接触させる事により、基体表面を効果的に均一
化する事が出来上述の画像の濃度むらをなくすと同時
に、藻類や殺菌類の発生を防止する事に成功している。
【0061】更に炭酸イオンは、アルミニウム表面全体
を均一に僅かに溶解することにより表面の活性度を上
げ、堆積膜を形成する際良好な電荷のやりとりができる
界面を形成することができる。このため、帯電の向上、
残留電位、光感度の低減等電子写真特性の向上を果たす
ことが可能となった。
【0062】本発明は電子写真感光体の製造時に於いて
発生する画像欠陥等を改善し、更にその電子写真特性を
向上させるための新規の表面処理方法とも云え、単なる
表面汚物質の洗浄とは全く異なった更なる効果を達成し
ている。
【0063】更に本発明では切削工程後、二酸化炭素を
溶解した水の洗浄工程の前に前洗浄工程を設けることに
より本発明の効果を妨げる油脂及びハロゲン系の残留物
の除去を完全に行なうことにより前述の効果を高め、特
に、前洗浄工程は水または界面活性剤を加えた水中で超
音波洗浄を行なうことにより、本発明の効果をより一層
高めることが可能になる。
【0064】以下、本発明を必要に応じて図面を参照し
ながら更に詳しく説明する。
【0065】アルミニウムを主成分とするアルミニウム
合金製シリンダーを基体として用いた本発明による電子
写真用感光体の製造手順についてその好適な一例を説明
する。
【0066】図1は基体の前処理装置を説明するための
模式的構成図、図2は基体上に堆積膜を形成するための
堆積膜形成装置を説明するための模式的説明図で、
(a)はその模式的側断面図、(b)は模式的横断面図
である。
【0067】図1において、101は基体、102は前
処理装置、111は基体投入台、121は基体の第1洗
浄槽、122は第1洗浄液、131は第2洗浄槽、13
2は第2洗浄液、133は第2洗浄槽131内の第2洗
浄液132を管134、135を通して貯槽136内と
の間で循環させるためのポンプ、137は光半導体、1
41は乾燥槽、142は乾燥用水、143は乾燥槽14
1内の乾燥用水142を管144、145を通して貯槽
146内との間で循環させるためのポンプ、147は光
半導体、151は基体搬出台、160は基体搬送機構、
161は搬送アーム、162は移動機構、163はチャ
ッキング機構、164はエアーシリンダー、165は搬
送レールである。
【0068】不図示の切削装置によって切削が終了した
基体は、前処理装置102の基体投入台111に載置さ
れる。載置された基体は、搬送アームに設けられたチャ
ッキング機構163をエアーシリンダー164によって
下方に移動させて保持される。チャッキング機構163
に保持された基体101はエアーシリンダー164によ
って上方に移動され、移動機構162によって搬送レー
ル165上を所定方向に移動する。
【0069】第1洗浄槽121に対応する位置で移動機
構162は停止し、基体101は第1洗浄槽121内に
搬送される。第1洗浄槽121内には界面活性剤を含む
水(界面活性剤水溶液)が第1洗浄液122として入れ
られており、基体101は該第1洗浄液122に浸漬さ
れた状態でたとえば超音波を併用することにより基体1
01の表面に付着している切削油、切り粉及びその他の
ゴミなどが洗浄される。
【0070】洗浄が終了すると搬送機構160によって
基体101は第1洗浄槽121から第2洗浄槽131内
に搬送される。第2洗浄槽131内には二酸化炭素を溶
解した水が第2洗浄液132として貯溜されている。前
述したように、第2洗浄液132は第2洗浄槽131と
貯槽136との間で循環できるように構成されており、
第2洗浄液132は貯槽136内で光半導体137と接
触される。第2洗浄液132は工業用導電率計(商品
名:α900R/C、堀場製作所製)により随時導電率
を測定し、必要に応じて二酸化炭素を溶解することによ
り所望の導電率(たとえば約10S/cm)に維持する
ように調整される。
【0071】第2洗浄槽131内での洗浄が終った基体
101は搬送機構160によって第2洗浄槽131から
乾燥槽141内に搬送される。乾燥槽141内には乾燥
用水142として二酸化炭素を溶解した水が貯溜されて
いる。
【0072】乾燥用水142は前述したように乾燥槽1
41内と貯槽146内との間で循環可能に構成されてお
り、乾燥用水142は貯槽146内で光半導体147と
接触される。又、乾燥用水142は60℃に保温され、
基体101は乾燥用水142中に浸漬された後不図示の
昇降機構により乾燥用水142から引き上げられて乾燥
される。乾燥用水142は工業用導電率計(商品名:α
900R/C、堀場製作所製)により随時導電率を測定
し、必要により二酸化炭素を溶解することにより所望の
導電率(例えば20μS/cm)に維持するように調整
される。
【0073】乾燥された基体101は搬送機構160に
より乾燥槽141から基体搬出台151に搬送され、前
処理工程は終了する。
【0074】尚、前処理工程の前に行なわれる切削工程
は基体101の表面を精密仕上げするために行なわれ、
たとえば、精密切削用のエアダンパー付旋盤(PNEU
MOPRECLSION INC.製)に、ダイヤモン
ドバイト(商品名:ミラクルバイト、東京ダイヤモンド
製)を、シリンダー中心角に対して5°の角のすくい角
を得るようにセットし、次に、この旋盤の回転フランジ
に、基体を真空チャックし、付設したノズルから白燈油
噴霧、同じく付設した真空ノズルから切り粉の吸引を併
用しつつ、周速1000m/min、送り速度0.01
mm/Rの条件で外径が108mmとなるように鏡面切
削される(外径108φの基体を作製する場合)。
【0075】次にこれらの切削加工及び前処理の終了し
た基体上に図2(a)および図2(b)に示すプラズマ
CVD法による光導電部材堆積膜の形成装置により、シ
リコンを母体とした非晶質材料で構成される層を有する
堆積膜を感光層として形成する。
【0076】図2において、201は反応容器であり、
真空気密化構造を成している。また、202は、マイク
ロ波電力を反応容器201内に効率よく透過し、かつ真
空気密を保持し得るような材料(例えば石英ガラス、ア
ルミナセラミックス等)で形成されたマイクロ波導入誘
電体窓である。203はマイクロ波電力の伝送を行なう
導波管であり、マイクロ波電源から反応容器近傍までの
矩形の部分と、反応容器に挿入された円筒形の部分を有
する。
【0077】導波管203はスタブチューナー(図示せ
ず)、アイソレーター(図示せず)とともにマイクロ波
電源(図示せず)に接続されている。誘電体窓202は
反応容器内の雰囲気を保持するために導波管203の円
筒形の部分内壁に気密に封着されている。
【0078】204は、一端が反応容器201に開口
し、他端が排気装置(図示せず)に連通している排気管
である。206は基体205により囲まれた放電空間を
示す。電源211はバイアス電極212に直流電圧を印
加するための直流電源(バイアス電源)であり、電極2
12に電気的に接続されている。
【0079】こうした堆積膜形成装置を使用した電子写
真感光体の製造はたとえば以下のようにして行なう。ま
ず真空ポンプ(図示せず)により排気管204を介し
て、反応容器201を排気し、反応容器201内の圧力
を1×10-7Torr以下に調整する。ついでヒーター
207により、基体205の温度を所望の温度に加熱保
持する。
【0080】続いて、原料ガスを不図示のガス導入手段
を介して、アモルファスシリコンの原料ガスとしてシラ
ンガス、必要に応じてドーピングガスとしてジボランガ
ス、希釈ガスとして水素ガス、ヘリウムガス等の原料ガ
スが反応容器201内に導入される。それと同時併行的
にマイクロ波電源(図示せず)により周波数2.45G
Hzのマイクロ波を発生させ、導波管203を通じ、誘
電体窓202を介して反応容器201内に導入する。更
に放電空間206中のバイアス電極212に電気的に接
続された直流電源211によりバイアス電極212に基
体205に対して直流電圧を印加する。かくして基体2
05により囲まれた放電空間206に於いて、原料ガス
はマイクロ波のエネルギーにより励起されて解離し、更
にバイアス電極212と基体205の間の電界により定
常的に基体205上にイオン衝撃を受けながら、基体2
05表面に堆積膜が形成される。この時、基体205が
設置された回転軸209をモーター210により回転さ
せ、基体205を基体母線方向中心軸の回りに回転させ
ることにより、基体205全周に渡って均一に堆積膜層
を形成する。
【0081】尚、感光層の形成は図示されるようなマイ
クロ波を用いたものに限られるわけではなく、RFプラ
ズマCVD法、光CVD法、熱CVD法あるいはそれら
の組合せはもとより、スパッタリング法などの他の方法
を用いても良いものである。
【0082】又、形成される感光層は、基体の表面状態
の影響を受け易いという点から、シリコンを母体とする
非晶質材料で構成された層を少なくとも有する藻のが好
ましいが、もちろんそれに限られるわけではない。その
他のSe系感光層、Cd−S系感光層、Cd−Te系感
光層などの無機系感光層、有機系感光層なども本発明に
は適用可能である。
【0083】本発明に於いて、前洗浄を行なう場合は特
に界面活性剤等を含有した水系の洗浄が望ましい。水系
の洗浄を行なう場合、界面活性剤を溶解する前の水の水
質は、いずれでも可能であるが、特に半導体グレードの
純水、特に超LSIグレードの超純水が望ましい。具体
的には、水温25℃の時の抵抗率として、下限値は好ま
しくは1MΩ−cm以上、より好ましくは3MΩ−cm
以上、最適には5MΩ−cm以上とすることが望まし
い。
【0084】上限値は理論抵抗値(18.25MΩ−c
m)までの何れの値でも可能であるが、コスト、生産性
の面から鑑みて好ましくは17MΩ−cm以下、より好
ましくは15MΩ−cm以下、最適には13MΩ−cm
以下とすることが望ましい。
【0085】含有される微粒子量としては、最も長い部
分が0.2μm以上のものが1ミリリットル中に好まし
くは10000個以下、より好ましくは1000個以
下、最適には100個以下とするのが望ましい。
【0086】含有される微生物量としては、総生菌数が
1ミリリットル中に好ましくは100個以下、より好ま
しくは10個以下、最適には1個以下とするのが望まし
い。
【0087】含有される有機物量(TOC)は、1リッ
トル中に好ましくは10mg以下、より好ましくは1m
g以下、最適には0.2mg以下とするのが望ましい。
【0088】上記の水質の水を得る方法としては、活性
炭法、蒸留法、イオン交換法、フィルター濾過法、逆浸
透法、紫外線殺菌法等があるが、これらの方法を複数組
み合わせて用い、要求される水質まで高めることが望ま
しい。
【0089】前洗浄工程における水の温度は、高すぎる
と基体上に不要な酸化膜が発生してしまい、堆積膜の剥
れ等の原因となる。また、低すぎると洗浄効果が小さ
く、さらに本発明の効果が充分得られない場合がある。
この為、水の温度としては、好ましくは5℃以上90℃
以下、より好ましくは10℃以上55℃以下、最適には
15℃以上40℃以下とするのが望ましい。
【0090】温水感光工程に於ける温水の温度は、上限
については洗浄工程と同じ理由で、また、より短時間で
基体表面に付着した水分が蒸発するようにするために、
上、下限が決められ、好ましくは30℃以上90℃以
下、より好ましくは35℃以上80℃以下、最適には4
0℃以上70℃以下とするのが望ましい。
【0091】本発明において前洗浄工程で用いられる界
面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活
性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、または
それらの混合したもの等のいずれのものでも可能であ
る。中でも、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステ
ル塩、燐酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤又は、
脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤は好ましい。
ビルダーとしては、燐酸塩、炭酸塩、珪酸塩、ほう酸塩
等を有効に用いることができる。キレート剤としては、
グルコン酸塩、EDTA、NTA、燐酸塩等を有効に用
いることができる。
【0092】本発明に於いて前述したごとく、前洗浄工
程に超音波を用いることは有効である。超音波の周波数
は、好ましくは100Hz以上10MHz以下、更に好
ましくは1kHz以上5MHz以下、最適には10kH
z以上100kHz以下とするのが望ましい。超音波の
出力は、好ましくは0.1W/リットル以上1kW/リ
ットル以下、更に好ましくは1W/リットル以上100
W/リットル以下とするのが望ましい。
【0093】尚、前洗浄工程は必ずしも必要ではない
が、歩留りの向上など結果としての生産性の向上を達成
する上では前洗浄工程を行なうことは望ましい。
【0094】又、前洗浄工程を行なう場合は上述の工程
に必ずしも限られるわけではなく、また、前洗浄工程も
図示されるように一度でなく複数工程行なっても良い。
【0095】更に図では基体を浸漬して超音波洗浄した
例を説明したが、貯留した水を噴射循環させるものであ
ってもかまわない。
【0096】本発明に於いて、二酸化炭素を溶解した水
による洗浄工程に使用される水の水質は、非常に重要で
あり二酸化炭素溶解前の状態では半導体グレードの純
水、特に超LSIグレードの超純水が望ましい。具体的
には、水温25℃の時の抵抗率として、下限値は好まし
くは1MΩ−cm以上、より好ましくは3MΩ−cm以
上、最適には5MΩ−cm以上が望ましい。
【0097】抵抗値の上限は理論抵抗値(18.25M
9Ω−cm)までの何れの値でも可能であるが、コス
ト、生産性の面を鑑みれば好ましくは17MΩ−cm以
下、より好ましくは15MΩ−cm以下、最適には13
MΩ−cm以下とするのが望ましい。
【0098】含有される微粒子量としては、最も長い部
分が0.2μm以上のものが1ミリリットル中に好まし
くは10000個以下、より好ましくは1000個以
下、最適には100個以下とするのが望ましい。
【0099】含有される微生物量としては、総生菌数が
1ミリリットル中に好ましくは100個以下、より好ま
しくは10個以下、最適には1個以下とすることが望ま
しい。
【0100】含有される有機物量(TOC)は、好まし
くは1リットル中に10mg以下、より好ましくは1m
g以下、最適には0.2mg以下とすることが望まし
い。
【0101】上記の水質の水を得る方法としては、活性
炭法、蒸留法、イオン交換法、フィルター濾過法、逆浸
透法、紫外線殺菌法等があるが、これらの方法を複数組
み合わせて用い、要求される水質まで高めることが望ま
しい。
【0102】これらの水に溶解する二酸化炭素の量は飽
和溶解度までのいずれの量でもかまわないが、多すぎる
と水温が変動したときに泡が発生し基体表面に付着する
ことによりスポツト上のシミが発生する場合がある。更
に、溶解した二酸化炭素の量が多いとpHが小さくなる
ため基体にダメージを与える場合がある。一方、溶解し
た二酸化炭素の量が少なすぎると本発明の効果を充分に
得ることができない。
【0103】従って、基体に要求される品質等を考慮し
ながら、状況に合わせて二酸化炭素の溶解量を適宜決定
することが望ましい。
【0104】具体的に一般的に望ましい二酸化炭素の溶
解量を示せば飽和溶解度の好ましくは70%以下、更に
好ましくは50%以下の条件である。
【0105】但し、水の温度によってこの値は変化す
る。
【0106】本発明において二酸化炭素の溶解量は水の
導電率またはpHで管理することが実用的であるが、導
電率で管理した場合、好ましい範囲は2μS/cm以上
40μS/cm以下、更に好ましくは4μS/cm以上
30μS/cm以下、最適には6μS/cm以上25μ
S/cm以下、pHで管理した場合、好ましい範囲は
3.8以上6.0以下、更に好ましくは4.0以上5.
0以下とすることが望ましい。導電率の測定は導電率計
等により行ない、値としては温度補正により25℃に換
算した値を用いる。
【0107】二酸化炭素を溶解した水を用いた洗浄で使
用される水の温度は、高すぎると基体上に不要な酸化膜
が発生してしまい、堆積膜の剥れ等の原因となる。ま
た、低すぎると洗浄効果が小さく、さらに本発明の効果
が充分得られない場合がある。この為、水の温度として
は、好ましくは5℃以上90℃以下、さらに好ましくは
10℃以上55℃以下、最適には15℃以上40℃以下
とすることが望ましい。
【0108】ただし、水の温度は、高すぎると安定して
二酸化炭素を水中に溶解しておくことがむずかしくなる
ので、二酸化炭素の溶解と効果のバランスを鑑みると好
ましくは15℃以上80℃以下、より好ましくは20℃
以上75℃以下、最適には25℃以上60℃以下とする
のが望ましい。
【0109】二酸化炭素を水に溶解する方法はバブリン
グによる方法、隔膜を用いる方法、充分に二酸化炭素を
溶解した水を加える方法等いずれでも良い。本発明にお
いては、二酸化炭素を溶解した水を用いることが重要で
あり、炭酸イオンを得るために炭酸ナトリウム等の炭酸
塩を用いた場合、ナトリウムイオン等の陽イオンが存在
するのであまり好ましくない。
【0110】このようにして得られた二酸化炭素を溶解
した水により基体表面を洗浄するときは、ディッピング
により洗浄する方法、水圧を掛けて吹き付ける方法等が
ある。
【0111】ディッピングにより洗浄する場合、二酸化
炭素を溶解した水を導入した水槽に基体を浸漬する事が
基本であるが、その際に超音波を印加する、水流を与え
る、空気二酸化炭素又は窒素、アルゴンなどの不活性ガ
ス等を導入することによりバブリングを行なう等の撹拌
手段を併用すると本発明は更に効果的なものとなる。
【0112】吹き付ける場合、水の圧力は、弱すぎると
洗浄の効果が小さいものとなり、強すぎると得られた電
子写真感光体の画像上、特にハーフトーンの画像上で梨
肌状の模様が発生してしまう。この為、水の圧力として
は、好ましくは2kg・f/cm2 以上、300kg・
f/cm2 以下、より好ましくは10kg・f/cm2
以上、200kg・f/cm2 以下、最適には20kg
・f/cm2 以上、150kg・f/cm2 以下とする
のが望ましい。但し、本発明に於ける圧力単位kg・f
/cm2 は、重力キログラム毎平方センチメートルを意
味し、1kg・f/cm2 は98066.5Paと等し
い。
【0113】水を吹き付ける方法には、ポンプにより高
圧化した水をノズルから吹き付ける方法、または、ポン
プで汲み上げた水を高圧空気又は高圧ガスとノズルの手
前で混合して、空気の圧力により吹き付ける方法等があ
る。
【0114】水の流量としては、洗浄の効果と、経済性
から、基体1本当り好ましくは1リットル/min以
上、200リットル/min以下、より好ましくは2リ
ットル/min以上、100リットル/min以下、最
適には5リットル/min以上、50リットル/min
以下とするのが望ましい。
【0115】二酸化酸素を溶解した水による洗浄処理に
おける基体と水との接触する処理時間は、長すぎると基
体上に不要な酸化膜が発生してしまい、短すぎると洗浄
の効果が小さいため、好ましくは10秒以上30分以
下、より好ましくは20秒以上20分以下、最適には3
0秒以上10分以下とするのが望ましい。
【0116】尚、二酸化炭素を溶解した水と基体との接
触時間は期待される洗浄効果によって適宜決められるこ
とが基本であることは言うまでもない。そして、二酸化
炭素を溶解した水を用いた洗浄工程(図1の第2洗浄工
程)は1工程でも良いし多数工程行うこともかまわな
い。多数工程行うことで、より洗浄効果を向上すること
も可能である。もちろん以下に説明する乾燥工程に洗浄
工程の一端を担わせても良い。
【0117】本発明において、堆積膜形成時の基体表面
の酸化皮膜等の影響を取り除くために、堆積膜形成の直
前に基体表面の切削を行うことは重要なことである。
【0118】切削から二酸化酸素を溶解した水による洗
浄処理までの時間は、長すぎると基体表面に再び酸化膜
が発生してしまい、短すぎると工程が安定しないため、
好ましくは1分以上16時間以下、より好ましくは2分
以上8時間以下、最適には3分以上4時間以下とするの
が望ましい。
【0119】乾燥工程は温風乾燥、真空乾燥、温水乾燥
等いずれの乾燥方法も有効である。特に二酸化炭素を溶
かした温水による乾燥が好ましい。
【0120】本発明において、二酸化炭素を溶解した水
による温水乾燥を行う場合、使用される水の水質は、非
常に重要であり二酸化炭素溶解前の状態では半導体グレ
ードの純水、特に超LSIグレードの超純水が望まし
い。具体的には、水温25℃の時の抵抗率として、下限
値は好ましくは1MΩ−cm以上、より好ましくは3M
Ω−cm以上、最適には5MΩ−cm以上とするのが望
ましい。
【0121】抵抗値の上限は理論抵抗値(18.25M
Ω−cm)までの何れの値でも可能であるが、コスト、
生産性の面から好ましくは17MΩ−cm以下、より好
ましくは15MΩ−cm以下、最適には13MΩ−cm
以下とするのが望ましい。
【0122】含有される微粒子量としては、0.2μm
以上が1ミリリットル中に好ましくは10000個以
下、より好ましくは1000個以下、最適には100個
以下とするのが望ましい。
【0123】含有される微生物量としては、総生菌数が
1ミリリットル中に好ましくは100個以下、より好ま
しくは10個以下、最適には1個以下とするのが望まし
い。又、含有される有機物量(TOC)は、1リットル
中に好ましくは10mg以下、より好ましくは1mg以
下、最適には0.2mg以下とするのが望ましい。
【0124】上記の水質の水を得る方法としては、活性
炭法、蒸留法、イオン交換法、フィルター濾過法、逆浸
透法、紫外線殺菌法等があるが、これらの方法を複数組
み合わせて用い、要求される水質まで高めることが望ま
しい。
【0125】これらの水に溶解する二酸化炭素の量は飽
和溶解度までのいずれの量でも本発明は可能だが、多す
ぎると水温が変動したときに泡が発生し基体表面に付着
することによりスポット上のシミが発生する場合があ
る。更に、溶解した二酸化炭素の量が多いとpHが小さ
くなるため基体にダメージを与える場合がある。一方、
溶解した二酸化炭素の量が少なすぎると二酸化炭素含有
による更なる効果を得ることができない。
【0126】従って基体に要求される品質と乾燥工程で
要求される質等を考慮しながら、状況に合わせて二酸化
炭素の溶解量を最適化する必要がある。
【0127】一般的に好ましい二酸化炭素の溶解量は飽
和溶解度の70%以下、更に好ましくは50%以下の条
件である。
【0128】本発明において二酸化炭素の溶解量は前述
と同様水の導電率またはpHで管理することが実用的で
あるが、導電率で管理した場合、好ましい範囲は5μS
/cm以上40μS/cm以下、更に好ましくは6μS
/cm以上35μS/cm以下、8μS/cm以上30
μS/cm以下、pHで管理した場合、好ましい範囲は
3.8以上6.0以下、更に好ましくは4.0以上5.
0以下とするのが望ましい。導電率の測定は導電率計等
により行い、値としては温度補正により25℃に換算し
た値を用いる。
【0129】二酸化炭素を水に溶解する方法はバブリン
グによる方法、隔膜を用いる方法、充分に二酸化炭素を
溶解した水を加える方法等いずれでも良い。本発明にお
いては、二酸化炭素を溶解した水を用いることが重要で
あり、炭酸イオンを得るために炭酸ナトリウム等の炭酸
塩を用いた場合、ナトリウムイオン等の陽イオンが洗浄
の効果を阻害してしまうので好ましくない。
【0130】乾燥工程における水の温度は、高すぎると
基体上に不要な酸化膜が発生してしまい、堆積膜の剥が
れ等の原因となる。また、低すぎると乾燥が不十分とな
る。この為、水の温度としては、好ましくは30℃以上
90℃以下、より好ましくは35℃以上80℃以下、最
適には40℃以上70℃以下とするのが望ましい。
【0131】引き上げ乾燥する際の引き上げ速度は非常
に重要であり、好ましい範囲は100mm/min以上
2000mm/min以下、更に好ましくは200mm
/min、最適には300mm/min以上1000m
m/min以下とするのが望ましい。
【0132】二酸化酸素を溶解した水による洗浄処理か
ら堆積膜形成装置へ投入までの時間は、長すぎると本発
明の効果が小さくなってしまい、短すぎると工程が安定
しないため、好ましくは1分以上8時間以下、より好ま
しくは2分以上4時間以下、最適には3分以上2時間以
下とするのが望ましい。
【0133】次に本発明に用いられる光半導体について
説明する。
【0134】本発明において用いられる光半導体として
は殺菌効果を示すものであれば特に制限はないが、Si
C、GaAs、CdS、CdSe、TiO2、Si、S
rTiO2、WO3、等が有効である。中でもSi、Cd
S、TiO2が殺菌効果という面からみれば効果的であ
り、なおかつTiO2が価格面、及び水中に剥離又は溶
解した場合の安全面の双方を考えると最も適している。
【0135】ただし、モビリティーが高く安全性が優
れ、低価格のものであればTiO2以外でも充分に使用
し得るのは言うまでもない。
【0136】本発明において用いられている光半導体の
導入方法としては、循環用貯槽の内壁に溶射する方法
や、セラミックボールに溶射し貯槽内に設置する方法、
板状部材に付与して貯槽内に設置する方法、メッシュ状
部材の表面に光半導体を付与して貯槽内や循環路内に設
置する方法、その他、光半導体が二酸化炭素を溶解した
水と接触可能な位置にとされれば上記方法以外の多くの
方法又は変形あるいはそれらの組合せ等が挙げられどち
らの方法でも有効であるが、設備投資の面からみればセ
ラミックボールに溶射するタイプを用いることは望まし
い。
【0137】これは、ボール状であれば表面積を比較的
大きくとれ、水との接触面積を稼ぐことが可能で、設置
に際しても貯留槽中に投入するのみでこと足りるからで
ある。
【0138】光半導体層を有するセラミックボールの模
式的断面図を図3に示す。図3において、171はセラ
ミックでできた基材(セラミックボール)、172は光
半導体層である。このように、極めてシンプルな構成で
藻類や細菌類の繁殖を抑制することができる。
【0139】また、図4に示されるようにセラミックの
ボール171と光半導体層172との間にCr、NiC
rのような密着性を向上させるための密着層や導電層と
いった中間層173を形成しても良い。
【0140】形成される光半導体層の層厚は効果が出る
のであればいずれの厚さでもかまわないが、多くの実験
結果から、また、コストを鑑みて、好ましくは1μm〜
1mm、より好ましくは5μm〜500μm、最適には
10μm〜200μmとされるのが望ましい。
【0141】外形をボール状とした場合の光半導体の直
径については、必要な水との接触面積が保たれれば大き
さに制限はないが、他の形状の場合も含めて、1400
mm2/l以上の接触面積を有するようにすることは望
ましい。この場合、対称となる水の量は好ましくは少な
くとも貯槽内、より好ましくは貯槽と洗浄槽の合計量、
更に好ましくは、貯槽、洗浄槽、管及びポンプ内の全水
量に対して上記範囲とするのが望ましい。
【0142】光半導体を付与する基材はアルミナなどの
セラミック、ガラス、テフロンなどの樹脂などの絶縁体
及び金属などの導電体を適用することができる。
【0143】光半導体の設置場所は水との接触が充分に
行われるのであればその位置に制限はない。しかしなが
ら図2に示されるような循環系の場合は光半導体の設置
場所を通過して水が循環する形態とすることは好ましい
態様である。
【0144】また、光半導体は貯留槽内のみでなく、又
は貯留槽でなく、洗浄に支障が生じなければ洗浄槽中に
設置しても良い。いずれに設置しても、本発明のように
二酸化炭素を溶解した水と光半導体を組み合わせること
によって、水の存在する領域全てに亘って藻類や細菌類
の繁殖を効果的に抑制することができる。
【0145】光半導体には光を照射することが好まし
く、照射される光の波長は好ましくは200nm〜80
0nm、より好ましくは250nm〜700nmとする
のが望ましく、照射される光の強度は好ましくは0.0
1w/m2以上、より好ましくは0.1w/m2以上とす
るのが好ましい。
【0146】このような波長の光を放射する光源として
は、白熱球、ハロゲンランプ、蛍光燈、水銀灯その他多
くのものがあるが、低圧水銀ランプは250nm近傍の
波長を多く含んでおりより好ましい光源として使用する
ことができる。
【0147】本発明において基体の加工性を向上させる
ためにマグネシウムを含有させる事は有効である。好ま
しいマグネシウムの含有量としては、0.1wt%以上
10wt%以下、更に好ましくは0.2wt%以上5w
t%以下の範囲である。
【0148】更に本発明では、H、Li、Na、K、B
e、Ca、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、C
u、Ag、Zn、Cd、Hg、B、Ca、In、C、S
i、Ge、Sn、N、P、As、O、S、Se、F、C
l、Br、I等如何なる物質をアルミニウム中に含有さ
せても有効である。
【0149】本発明において基体の形状は任意の形状を
有し得るが、特に円筒形のものが本発明に最適である。
基体の大きさには特に制限はないが、実用的には直径2
0mm以上500mm以下、長さ10mm以上1000
mm以下が好ましい。
【0150】本発明で用いられる感光体は、アモルファ
スシリコン感光体、セレン感光体、硫化カドミウム感光
体、有機物感光体等何れでも可能であるが、特にアモル
ファスシリコン感光体等の珪素含む非単結晶(非晶質、
微晶質、多結晶質及びそれらから選ばれるものの混合質
の総称)感光体の場合その効果が顕著である。
【0151】珪素含む非単結晶感光体の場合、堆積膜形
成時に使用される原料ガスとしては、シラン(Si
4)、ジシラン(Si26)、四弗化珪素(Si
4)、六弗化二珪素(Si26)等のアモルファスシ
リコン形成原料ガス又はそれらの混合ガスが挙げられ
る。
【0152】希釈ガスとしては水素(H2)、アルゴン
(Ar)、ヘリウム(He)等が挙げられる。
【0153】又、堆積膜のバンドギャップ幅を変化させ
る等の特性改善ガスとして、窒素(N2)、アンモニア
(NH3)等の窒素原子を含む元素、酸素(O2)、一酸
化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、酸化二窒素
(N2O)、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2
等酸素原子を含む元素、メタン(CH4)、エタン(C2
6)、エチレン(C24)、アセチレン(C22)、
プロパン(C38)等の炭化水素、四弗化ゲルマニウム
(GeF4)、弗化窒素(NF3)等の弗素化合物または
これらの混合ガスが挙げられる。
【0154】また、本発明においては、ドーピングを目
的としてジボラン(B26)、フッ化ほう素(B
3)、ホスフィン(PH3)等のドーパントガスを同時
に放電空間に導入しても本発明は同様に有効である。
【0155】本発明の電子写真用感光体では、基体上に
堆積した堆積膜の総膜厚はいずれでも良いが、好ましく
は5μm以上100μm以下、更に好ましくは10μm
以上70μm以下、最適には15μm以上50μm以下
において、電子写真感光体として特に良好な画像を得る
事ができた。
【0156】本発明では、堆積膜の堆積中の放電空間の
圧力がいずれの領域でも効果が認められたが、特に好ま
しくは0.5mtorr以上100mtorr以下、よ
り好ましくは1mtorr以上50mtorr以下にお
いて、放電の安定性及び堆積膜の均一性の面で特に良好
な結果が再現性良く得られた。
【0157】本発明において、堆積膜の堆積時の基体温
度は、100℃以上500℃以下の範囲で有効である
が、特に好ましくは150℃以上450℃以下、より好
ましくは200℃以上400℃以下、最適には250℃
以上350℃以下の範囲とするのが望ましい。
【0158】本発明において、基体の加熱手段として
は、真空仕様の発熱体であれば良く、より具体的にはシ
ース状ヒーターの巻き付けヒーター、板状ヒーター、セ
ラミックスヒーター等の電気抵抗発熱体、ハロゲンラン
プ、赤外線ランプ等の熱放射ランプ発熱体、液体、気体
等を温媒とし熱交換手段による発熱体等が挙げられる。
加熱手段の表面材質は、ステンレス、ニッケル、アルミ
ニウム、銅等の金属類、セラミックス、耐熱性高分子樹
脂等を使用することができる。また、それ以外にも、反
応容器とは別に加熱専用の容器を設け、加熱した後、反
応容器内に真空中で基体を搬送する等の方法も使用する
ことができる。以上の手段を単独にまたは併用して用い
ることが本発明では可能である。
【0159】本発明において、プラズマを発生させるエ
ネルギーは、DC、RF、マイクロ波等いずれでも可能
であるが、特に、プラズマの発生のエネルギーにマイク
ロ波を用いた場合、基体の表面欠陥による異常成長が顕
著に現れ且つ、吸着した水分にマイクロ波が吸収され、
界面の変化がより顕著なものとなるため、本発明の効果
がより顕著なものとなる。
【0160】本発明において、プラズマ発生のためにマ
イクロ波を用いる場合、マイクロ波電力は、放電を発生
させることができればいずれでも良いが、好ましくは1
00W以上10kW以下、より好ましくは500W以上
4kW以下とするのが望ましい。
【0161】本発明において、堆積膜形成中に放電空間
に電圧(バイアス電圧)を印加することは有効であり、
少なくとも基体に陽イオンが衝突する方向に電界が掛か
ることが好ましい。バイアスを全く掛けない場合、所望
の堆積膜が形成されない場合があるので、DC成分の電
圧が好ましくは1V以上500V以下、より好ましくは
5V以上100V以下であるバイアス電圧を堆積膜形成
中に印加することはより好ましい。
【0162】本発明において、反応容器内に誘電体窓を
用いてマイクロ波導入する場合、誘電体窓の材質として
はアルミナ(Al23)、窒化アルミニウム(Al
N)、窒化ボロン(BN)、窒化珪素(SiN)、炭化
珪素(SiC)、酸化珪素(SiO2)、酸化ベリリウ
ム(BeO)、テフロン、ポリスチレン等マイクロ波の
損失の少ない材料が通常使用される。
【0163】複数の基体で放電空間を取り囲む構成の堆
積膜形成方法においては基体の間隔は1mm以上、50
mm以下が好ましい。基体の数は放電空間を形成できる
ならばいずれでも良いが3本以上、より好ましくは4本
以上が適当である。
【0164】本発明は、いずれの電子写真感光体製造方
法にも適用が可能であるが、特に、放電空間を囲むよう
に基体を設け、少なくとも基体の一端側から導波管によ
りマイクロ波を導入する構成により堆積膜を形成する場
合大きな効果がある。
【0165】図5に本発明の方法で製造された電子写真
感光体を用いた一般的な転写式電子写真装置の概略構成
例を示す。
【0166】図において、501は像担持体としての電
子写真感光体であり、これは軸501aを中心として矢
印方向に所定の周速で回転駆動される。この電子写真感
光体は、その回転過程で帯電手段502によりその周面
に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで露光
部によって不図示の像露光手段により光像露光L(スリ
ット露光、レーザービーム走査露光など)を受ける。こ
れにより感光体周面に露光像に対応した静電潜像が順次
形成されていく。
【0167】この静電潜像は次いで現像手段504でト
ナー現像され、トナー現像像が転写手段により、不図示
の給紙部から感光体501と転写手段505との間に感
光体501の回転と同期取りされた転写材Pの表面に順
次転写されていく。
【0168】像転写を受けた転写材Pは、感光体面から
分離されて像定着手段508へ導入され、ここで像定着
を受けたのち複写物(コピー)として機外へプリントア
ウトされる。
【0169】像転写後の感光体501の表面は、クリー
ニング手段506による転写残りトナーの除去を受けて
清浄面化され、さらに前露光手段507により除電処理
されたのち、繰り返して像形成に使用される。
【0170】感光体501の均一帯電手段502として
は、コロナ帯電装置が一般に広く使用されている。また
転写装置505にもコロナ帯電装置が一般に広く使用さ
れている。電子写真装置として、上述の感光体や現像手
段、クリーニング手段などの構成要素のうち、複数のも
のを装置ユニットとして一体に結合して構成し、このユ
ニットを装置本体に対して着脱自在の構成にしてもよ
い。この場合、上記の装置ユニットの方に帯電手段及び
(または)現像手段を伴って構成しても良い。
【0171】光像露光Lは、電子写真装置を複写機やプ
リンタとして使用する場合には、原稿からの反射光や透
過光であってもよく、あるいは原稿を読みとって信号化
した信号によるレーザービームの走査、LEDアレーの
駆動、または液晶シャッターアレイの駆動などによって
得られたものであってもよい。
【0172】ファクシミリのプリンターとして使用する
場合には、光像露光Lは受信データをプリントするため
の露光になる。図6はこの場合の1例をブロック図で示
したものである。
【0173】コントローラ611は画像読取部610と
プリンター619を制御する。コントローラ611全体
はCPU617により制御されている。画像読取部61
0からの読取データは、送信回路613を通して相手局
に送信される。相手局から受けたデータは受信回路61
2を通してプリンター619に送られる。画像メモリ6
16には所定の画像データが記憶される。プリンタコン
トローラ618はプリンター619を制御している。6
14は電話である。
【0174】回線615から受信された画像情報(回線
を介して接続されたリモート端子からの画像情報)は、
受信回路612で復調された後、CPU617で復号処
理が行われ、順次画像メモリ616に格納されると、そ
のページの画像記録を行う。CPU617は、メモリ6
16より1ページ分の画像情報を読出し、プリンタコン
トローラ618に復号された1ページの画像情報を送出
する。プリンタコントローラ618は、CPU617か
らの1ページの画像情報を受け取ると、そのページの画
像情報記録を行うようにプリンターを制御する。
【0175】なお、CPU617は、プリンター619
による記録中に、次のページの画像情報を受信してい
る。
【0176】以上のようにして、画像の受信と記録が行
われる。
【0177】本発明の方法で製造された電子写真感光体
は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービ
ームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンタ
ー、液晶プリンター、レーザー製版機などの電子写真応
用分野にも広く用いることができる。
【0178】以下、本発明の効果を、実験例を用いて具
体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定され
るものではない。
【0179】〔実験例1〕洗浄工程の水中に溶解する二
酸化炭素の量を変化させて画像欠陥の発生と相関を調べ
た。
【0180】珪素原子の含有量が100ppmのアルミ
ニウムを主成分とする直径108mm、長さ358m
m、肉厚5mmの円筒状基体を、前述の本発明による電
子写真用感光体の製造方法の手順の一例と同様の手順で
表面の切削を行った。
【0181】切削工程終了15分後に図1に示す表面処
理装置により、表1に示す条件により洗剤(非イオン性
界面活性剤)による洗浄及び二酸化炭素を溶解した水に
よる洗浄、を行い乾燥には二酸化炭素を溶解した温水に
より引き上げ乾燥を行った。乾燥で使用する温水は抵抗
率10MΩ・cmの純水中に二酸化炭素を溶解する事に
より導電率を25μS/cmに固定して行った。また、
この時二酸化炭素を溶解した洗浄工程の水としては抵抗
率10MΩ・cmの純水中に二酸化炭素を溶解する事に
より導電率を1μS/cmから50μS/cmにした水
を用いた。
【0182】洗浄工程の循環用の貯槽の内部には光半導
体としてTiO2を溶射したセラミックボールを沈め外
部より蛍光灯の光(図示せず)を照射した。
【0183】更にその後、図2に示す堆積膜形成装置を
用い、表2の条件で、基体上に、アモルファスシリコン
堆積膜の形成を行い、図7に示す層構成の阻止型電子写
真感光体を作製した。図7において、701、702、
703及び704は、それぞれアルミニウム基体、電荷
注入阻止層、光導電層及び表面層を示している。
【0184】この様にして作成した電子写真感光体の電
子写真的特性の評価を以下のようにして行った。作成し
た電子写真感光体を実験用に予めプロセススピードを2
00〜800mm/secの範囲で任意に変更できるよ
うに改造を行ったキヤノン社製複写機、NP6060に
いれ、帯電器に6〜7kVの電圧を印加してコロナ帯電
を行い、通常の複写プロセスにより転写紙上に画像を作
製し、下の手順により画像性の評価を行った。このよう
にして同一作製条件で製造した電子写真感光体を各10
本づつ評価を行い、評価結果を表3に示した。
【0185】画像欠陥の評価 プロセススピードを変え全面ハーフトーン原稿及び文字
原稿を原稿台に置いてコピーした時に得られた画像サン
プル中で一番画像欠陥の多く現れる画像サンプルを選び
評価を行った。評価の方法としては画像サンプル上を拡
大鏡で観察し同一面積内にある白点の状態により評価を
行った。 ◎…良好。 ○…一部微小な白点有り。 △…全面に微小な白点があるが文字の認識には支障無
し。 ×…白点が多い為一部文字が読みにくい部分が有る。
【0186】黒しみの評価 プロセススピードを変え全面ハーフトーン原稿を原稿台
に置いて得られた画像の平均濃度が0.4±0.1にな
るように画像を出力した。このようにして得られた画像
サンプル中で一番しみの目立つものを選び評価を行っ
た。評価の方法としてはこれらの画像を目より40cm
離れたところで観察して、黒しみが認められるか調べ、
以下の基準で評価を行った。 ◎…いずれのコピー上にも黒しみは認められない。 ○…わずかに黒しみが認められるものがあった。しかし
軽微であり全く問題無し。 △…いずれのコピー上にも黒しみが認められる。しかし
軽微であり実用上支障ない。 ×…全数のコピー上に大きな黒しみが認められる。
【0187】電子写真特性の評価 通常のプロセススピードで同一の帯電電圧を与えたとき
に現像位置で得られる感光体の表面電位を帯電能として
相対値により評価する。但し、比較実験例1で得られた
電子写真感光体の帯電能を100%としている。
【0188】電子写真特性の評価 通常のプロセススピードで同一の帯電電圧を与えた後、
光を照射し一定の電位に下がった時に得られる光量を感
度として相対値により評価する。但し、比較実験例1で
得られた電子写真感光体の帯電能を100%としてい
る。
【0189】藻類や細菌類の発生状況の評価 1ヶ月連続で液を交換せず補充のみ行い洗浄を行った後
の藻類や細菌類の発生状況を評価した。 ○…全く発生していない。 △…多少発生している(水の滞留し易い部分にのみ発
生)。 ×…沢山発生している(水が流れている部分においても
発生)。
【0190】〔比較実験例1〕実験例1と同様に珪素原
子の含有量が100ppmのアルミニウム基体を同様の
手順で切削を行った。
【0191】切削が終了した基体は、図8に示す基体表
面洗浄装置により表4の条件で基体表面の処理を行っ
た。図8に示す基体洗浄装置は、処理槽802と基体搬
送機構803を有す。処理槽802は、基体投入台81
1、基体洗浄槽821、基体搬出台851を有す。洗浄
槽821は液の温度を一定に保つための温度調節装置
(図示せず)が付いている。搬送機構803は、搬送レ
ール865と搬送アーム861よりなり、搬送アーム8
61は、レール865上を移動する移動機構862、基
体801を保持するチャッキング機構863、及びこの
チャッキング機構863を上下させるためのエアーシリ
ンダー864を有する。
【0192】切削後、投入台上811に置かれた基体8
01は、搬送機構803により洗浄槽821に搬送され
る。洗浄槽821中のトリクロルエタン(商品名:エタ
ーナVG 旭化成工業社製)822により表面に付着し
ている切削油及び切り粉を除去するための洗浄が行われ
る。つまり、この比較例では二酸化炭素を溶解した水を
洗浄液として使用しなかった場合の例である。
【0193】洗浄後、基体801は、搬送機構803に
より搬出台851に運ばれる。
【0194】更にその後、図2に示す堆積膜形成装置を
用い、表2の条件で、基体上に、アモルファスシリコン
堆積膜の形成を行い、図7に示す層構成の阻止型電子写
真感光体を作製した。
【0195】この様にして作成した電子写真感光体を実
験例1と同様の方法で評価した結果を比較実験例1とし
て同じく表3に示す。
【0196】〔比較実験例2〕実験例1と同様に珪素原
子の含有量が100ppmのアルミニウム基体を同様の
手順で切削後、切削工程終了後15分後に表5に示す条
件により洗剤(非イオン性界面活性剤)による洗浄及び
純水による洗浄と乾燥を行った。
【0197】洗浄工程の循環用の貯槽の内部には光半導
体としてTiO2を溶射したセラミックボールを沈め外
部より蛍光灯の光(図示せず)を照射した。
【0198】更にその後、図に示す堆積膜形成装置を用
い、表2の条件で、基体上に、アモルファスシリコン堆
積膜の形成を行い、図7に示す層構成の阻止型電子写真
感光体を作製した。
【0199】この様にして作成した電子写真感光体を実
験例1と同様の方法で評価した結果を比較実験例2とし
て同じく表3に示す。
【0200】〔比較実験例3〕実験例1と同様に珪素原
子の含有量が100ppmのアルミニウム基体を同様の
手順で切削後、切削工程終了後15分後に表6に示す条
件により実験例1と同様の手順で洗浄と乾燥を行った。
但し光半導体は用いなかった。
【0201】更にその後、図2に示す堆積膜形成装置を
用い、表2の条件で、基体上に、アモルファスシリコン
堆積膜の形成を行い、図7に示す層構成の阻止型電子写
真感光体を作製した。
【0202】この様にして作成した電子写真感光体を実
験例1と同様の方法で評価した結果を比較実験例3とし
て同じく表3に示す。
【0203】表3より明らかなように、本発明による電
子写真感光体製造方法で作成した電子写真感光体は、洗
浄工程で二酸化炭素を溶解した水の導電率が2μS/c
mから40μS/cmで、特に6μS/cmから25μ
S/cmの範囲で非常に良好な結果が得られた。また一
定の値以上の二酸化炭素を溶解した水と光半導体を用い
る事により藻類や細菌類の発生を抑える事が出来た。
【0204】〔実験例2〕珪素原子の含有量を変化させ
たアルミニウム基体を実験例1と同様の手順で切削後、
切削工程終了後15分後に図1に示す表面処理装置を用
い、表7に示す条件により二酸化炭素を溶解する水によ
る洗浄を行った。但しこの時洗浄工程の水としては抵抗
率10MΩ・cmの純水中に二酸化炭素を溶解すること
により導電率を15μS/cm、pHをほぼ5.5にし
た水を用いた。
【0205】乾燥には温水による引き上げ乾燥を行っ
た。乾燥に使用する温水としては抵抗率10MΩ・cm
の純水中に二酸化炭素を溶解することにより導電率を2
5μS/cm、pHをほぼ4.0にした温水を用いた。
更にその後、図2に示す堆積膜形成装置を用い、表2の
条件で、基体上に、アモルファスシリコン堆積膜の形成
を行い、図7に示す層構成の阻止型電子写真感光体を作
製した。
【0206】この様にして作成した電子写真感光体を実
験例1と同様の方法で評価した結果を実験例2として表
9に示す。表9により明らかなように、本発明による電
子写真感光体製造方法で作製した電子写真感光体は基体
のアルミニウム中に珪素原子を1ppmから1wt%含
有した範囲で画像欠陥について非常に良好な効果が得ら
れた。
【0207】〔実験例3〕実験例1と同様の基体を同様
の手順で切削後、切削工程終了後15分後に図1に示す
表面処理装置により、表8に示す条件により基体表面の
前処理を行った。
【0208】更にその後、図2に示す堆積膜形成装置を
用い、表2の条件で、基体上に、アモルファスシリコン
堆積膜の形成を行い、図7に示す層構成の阻止型電子写
真感光体を作製した。
【0209】本実験例では、二酸化炭素を溶解した水に
よる洗浄工程で使用する純水の水質(抵抗率)を変化さ
せ電子写真感光体を作製した。このようにして得られた
電子写真感光体をキヤノン社製複写機NP6060改造
機にいれ、実験例1と同様の手順で同様の評価を行っ
た。評価としては同一の作製条件で作製した電子写真感
光体を各10本づつ評価し、得られた評価結果を表10
に示した。
【0210】また比較実験例1、2及び3で作製した電
子写真感光体も同様の評価を行い表10に比較実験例
1、比較実験例2、及び比較実験例3として同時に示
す。但し、表中のコストについては以下の基準で評価を
行った。
【0211】コストの評価 必要な洗浄液を必要量得る場合、通常の水(水道水を)
2週間に1回全溶液(洗浄用、乾燥用を含む)を交換し
た場合にかかるコストを1として、以下のように評価し
た。 ◎…非常に安価に手にはいる(1.0以下)。 ○…安価に手にはいる(1.2〜1.0)。 △…やや高価である(1.5〜1.2)。 ×…高価である(1.5以上)。
【0212】表10より明らかなように、二酸化炭素を
溶解した水による洗浄工程で使用する純水の抵抗率が二
酸化炭素を溶解前に1MΩ−cm以上のとき本発明の電
子写真感光体製造方法により作製した電子写真感光体は
画像性について非常に良好な結果が得られた。また一定
の値以上の二酸化炭素を溶解した水と光半導体を用いる
事により藻類や細菌類の発生を抑える事が出来た。
【0213】〔実験例4〕実験例1と同様の基体を同様
の手順で切削後、切削工程終了後15分後に図1に示す
表面処理装置により、表8に示す条件により基体表面の
前処理を行った。その際に循環用の配管を1mから30
mまで変化させ、各、長さでそれぞれ1000本洗浄を
行った後に洗浄工程中に発生する藻類や細菌類の発生状
況の評価を実験例1と同様の方法で評価した結果を表1
1に示す。
【0214】〔比較実験例4〕実験例1と同様の基体を
同様の手順で切削後、切削工程終了後15分後に図1に
示す表面処理装置により、表12に示す条件により洗剤
(非イオン性界面活性剤)による洗浄及び純水による洗
浄を行った。実験例4と同様に配管を1mから30mま
で変化させ、各、長さでそれぞれ1000本洗浄を行っ
た後に洗浄工程中に発生する藻類や細菌類の発生状況の
評価を実験例1と同様の方法で評価した結果を実験例4
と同様に比較実験例4として表11に示す。
【0215】〔比較実験例5〕実験例1と同様の基体を
同様の手順で切削後、切削工程終了後15分後に図1に
示す表面処理装置により、表6に示す条件により洗浄を
行った。実験例4と同様に配管を1mから30mまで変
化させ、各、長さでそれぞれ1000本洗浄を行った後
に洗浄工程中に発生する藻類や細菌類の発生状況の評価
を実験例1と同様の方法で評価した結果を実験例5と同
様に比較実験例5として表11に示す。
【0216】表11より明らかなように二酸化炭素と光
半導体を併用した洗浄工程においては配管の長さに関係
なく藻類や細菌類の繁殖を抑える事ができる。また一定
の値以上の二酸化炭素を溶解した水と光半導体を用いる
事により光半導体からの距離に関係なく藻類や細菌類の
発生を抑える事が出来た。
【0217】次に、本発明の実施例及び比較例により更
に具体的に説明する。
【0218】〔実施例1〕珪素原子を100ppm含有
したアルミニウムを主成分とする直径108mm、長さ
358mm、肉厚5mmの円筒状基体を、前述の本発明
による電子写真感光体の製造方法の手順の一例と同様の
手順で表面の切削を行い、切削工程終了15分後に図1
に示す表面処理装置により、表13に示す条件により基
体表面の処理を行った。但し洗剤としては、非イオン性
界面活性剤と陰イオン性界面活性剤の混合したものを用
い、循環用の配管の長さは5mとした。
【0219】洗浄工程の循環用の貯槽の内部には光半導
体としてTiO2を溶射したセラミックボールを沈め外
部より蛍光灯の光(図示せず)を照射した。
【0220】更にその後、図2に示す堆積膜形成装置を
用い、表2の条件で、基体上に、アモルファスシリコン
堆積膜の形成を行い、図7に示す層構成の阻止型電子写
真感光体を作製した。
【0221】この様にして作成した電子写真感光体の電
子写真的特性の評価を以下のようにして行った。但し、
同一成膜条件で作製した感光体を各10本づつ評価を行
った。
【0222】作成した電子写真感光体の外観を目視によ
り膜はがれを観察し評価した後、キヤノン社製複写機N
P6060を実験用に改造した複写装置にいれ、通常の
複写プロセスにより転写紙上に画像を作製し、画像性の
評価を行った。但し、この時、帯電器に6kVの電圧を
印加してコロナ帯電を行った。これらの評価結果を「本
発明」として表14に示した。
【0223】画像欠陥の評価 実験例1と同様の手順で同様の評価基準により行った。
【0224】黒しみの評価 実験例1と同様の手順で同様の評価基準により行った。
【0225】電子写真特性の評価 実験例1と同様の手順で同様の評価基準により行った。
【0226】水藻、又は殺菌の発生状況の評価 実験例1と同様の手順で同様の評価基準により行った。 画像むらの評価 A3方眼紙(コクヨ社製)を複写機の原稿台に置き、複
写機の絞りを変える事により原稿の露光量を、グラフの
線が辛うじて認められる程度から白地の部分がかぶり始
める程度迄の範囲の画像が得られるように変え、濃度の
異なる10枚のコピーを出力した。
【0227】これらの画像を目より40cm離れたとこ
ろで観察して、濃度の違いが認められるか調べ、以下の
基準で評価を行った。 ◎…いずれのコピー上にも画像のむらは認められない。 ○…画像むらが認められるコピーと認められないコピー
がある。しかし、いずれも軽微でありまったく問題無
い。 △…いずれのコピー上にも画像むらが認められる。しか
し少なくとも1枚のコピー上では画像むらが軽微であり
実用上支障ない。 ×…全数のコピー上に大きな画像むらが認められる。
【0228】白地かぶりの評価 白地に全面文字よりなる通常の原稿を原稿台に置いてコ
ピーした時得られた画像サンプルを観察し、白地の部分
のかぶりを評価した。 ◎…良好。 ○…一部僅かにかぶりあり。 △…全面に渡りかぶりあるが文字の認識には全く支障無
し。 ×…かぶりのため文字が読みにくい部分がある。
【0229】〔比較例1〕珪素元素を含有しないアルミ
ニウム実施例1と同様の基体を同様の手順で切削後、図
8に示す従来の基体表面の洗浄装置を用いて、表4に示
す条件により基体表面の洗浄を行った。
【0230】更にその後、図9で示す堆積膜形成装置を
用い、表15の条件で、基体上に、アモルファスシリコ
ン堆積膜の形成を行い、実施例1と同様に、図7に示す
層構成の阻止型電子写真感光体を作製した。
【0231】図9にはRFプラズマCVD法による堆積
膜形成装置が示されている。図9において、901は反
応容器、902はベースプレート、903は壁、904
はトッププレート、905はカソード電極、906は基
体、907は原料ガス流入バルブ、908はリークバル
ブ、909は排気バルブ、910は真空計、911はマ
スフローコントローラー、912はヒーター、913は
高周波電源、914はモーターである。
【0232】反応容器901はベースプレート902、
壁903、トッププレート904で構成され、内部の気
体は排気バルブ909を介して真空ポンプ(不図示)に
より排出される。高周波電源913からの電力は一方は
反応容器901内に設置された基体906に、他方は該
基体906に対向して設けられたカソード電極905に
電気的に接続され、基体906とカソード電極905と
の間でグロー放電を生じせしめ、マスフローコントロー
ラー911によって流量を調整され、原料ガス流入バル
ブ907を介して反応容器901内に供給された原料ガ
スを分解してヒーター912によって所定温度に加熱さ
れた基体906上に所望の堆積膜を形成する。
【0233】堆積膜形成後、リークバルブ908より気
体をリークして基体906を取り出す。
【0234】この様にして得られた電子写真感光体につ
いて実施例1と同様の評価を行い、結果を「比較例1」
として表14に示す。
【0235】〔比較例2〕珪素原子を含有しないアルミ
ニウム基体を実施例1と同様の手順で切削後、図10に
示す基体表面の水洗浄装置を用いて、基体表面の洗浄を
行った。図10に示す基体洗浄装置は、基体1001を
固定し回転させるための回転軸1002、基体に洗浄液
を噴出するための噴射器1003、ノズル1004を有
する。
【0236】本比較例ではこの洗浄装置を用い、表16
に示す条件により純水になる基体表面の洗浄を行った。
【0237】更にその後、図9で示す堆積膜形成装置を
用い、表15の条件で、基体上に、アモルファスシリコ
ン堆積膜の形成を行い、実施例1と同様に、図7に示す
層構成の阻止型電子写真感光体を作製した。
【0238】この様にして得られた電子写真用感光体に
ついて実施例1と同様の評価を行い、結果を「比較例
2」として表14に示す。
【0239】本発明の電子写真用感光体製造方法により
製造した電子写真用感光体は、比較例の方法により製造
した電子写真感光体に比べ成膜条件が基体表面の水分の
影響を受けやすい堆積方法を用いたにもかかわらず表に
示されるいずれの項目においても非常に良好な結果が得
られた。
【0240】〔実施例2〕実施例1とは電子写真感光体
の層構成を変え、本発明の電子写真用感光体の製造方法
により電子写真用感光体を製造した。実施例1と同様の
基体を同様の手順で切削後、切削工程終了15分後に図
1に示す表面処理装置を用いて、表13に示す条件によ
り基体表面の処理を行った。
【0241】更にその後、図2に示す堆積膜形成装置を
用い、表17の条件で、基体上に、アモルファスシリコ
ン堆積膜の形成を行い、図11に示す層構成の阻止型電
子写真感光体を作製した。
【0242】図11において、1101はアルミニウム
基体、1105は赤外線吸収層、1102は電荷注入阻
止層、1103は光導電層、1104は表面層を示して
いる。
【0243】こうして得られた電子写真感光体を実施例
1と同様の手順で評価した。その結果、本実施例におい
ても、本発明の電子写真用感光体製造方法で製造した電
子写真用感光体は、実施例1と同様、いずれの項目でも
非常に良好な結果が得られた。
【0244】〔実施例3〕実施例1と同様の基体を同様
の手順で切削後、切削工程終了後15分後に図1に示す
表面処理装置により、表13に示す条件により基体表面
の処理を行った。
【0245】更にその後、図9に示す堆積膜形成装置を
用い、表15の条件で、基体上に、アモルファスシリコ
ン堆積膜の形成を行い、図7に示す層構成の阻止型電子
写真感光体を作製した。
【0246】こうして得られた電子写真感光体を実施例
1と同様の手順で評価した。その結果、本実施例におい
ても、本発明の電子写真用感光体製造方法で作成した電
子写真用感光体は、実施例1と同様いずれの項目でも非
常に良好な結果が得られた。
【0247】〔実施例4〕実施例1と同様の基体を同様
の手順で切削後、切削工程終了15分後に図1に示す表
面処理装置を用いて、表13に示す条件により基体表面
の処理を行った。
【0248】更にその後、基体上に有機光半導体の感光
層の形成を行い電子写真用感光体を作製した。
【0249】こうして得られた電子写真感光体はアモル
ファスシリコン感光体の場合と同様、本発明を用いない
場合に比べ画像性で良好な結果が得られた。
【0250】〔実施例5〕実施例1と同様の基体を同様
の手順で切削後、切削工程終了15分後に図1に示す表
面処理装置を用いて、表13に示す条件により基体表面
の処理を行った。
【0251】更にその後、基体上にセレンの感光層の形
成を行い電子写真用感光体を作成した。
【0252】こうして得られた電子写真感光体はアモル
ファスシリコン感光体の場合と同様、本発明を用いない
場合に比べ画像性で良好な結果が得られた。
【0253】〔実施例6〕実施例1と同様の基体を同様
の手順で切削後、切削工程終了15分後に図1に示す表
面処理装置を用いて、表13に示す条件により基体表面
の処理を行った。
【0254】但し、洗浄工程に用いる光半導体として
は、TiO2の代わりにCdSを用いた。
【0255】こうして作成した電子写真感光体を実施例
1と同様の方法で評価し実施例1と比較した結果を実施
例6として表18に示す。表18より明らかなように光
半導体にCdSを用いても良好な結果が得られた。
【0256】〔実施例7〕実施例1と同様の基体を同様
の手順で切削後、切削工程終了15分後に図1に示す表
面処理装置を用いて、表13に示す条件により基体表面
の処理を行った。
【0257】但し、洗浄工程に用いる光半導体として
は、TiO2の代わりにSiを用いた。
【0258】こうして作成した電子写真感光体を実施例
1と同様の方法で評価し実施例1と比較した結果を実施
例6と同様に表18に示す。表18より明らかなように
光半導体にSiを用いても良好な結果が得られた。
【0259】
【表1】
【0260】
【表2】
【0261】
【表3】
【0262】
【表4】
【0263】
【表5】
【0264】
【表6】
【0265】
【表7】
【0266】
【表8】
【0267】
【表9】
【0268】
【表10】
【0269】
【表11】
【0270】
【表12】
【0271】
【表13】
【0272】
【表14】
【0273】
【表15】
【0274】
【表16】
【0275】
【表17】
【0276】
【表18】
【0277】
【発明の効果】上記したように本発明の電子写真用感光
体の製造方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法
は、溶剤を使用しないので作業者及び自然環境に対する
負荷を軽減することが可能で、しかも低コストで安定し
た洗浄を行うことが可能であり、安価で高品質でバラツ
キがない優れた特性を有する電子写真感光体を提供する
ことができる。
【0278】また、本発明は、光半導体を二酸化炭素を
溶解した洗浄用の水に浸漬しているので、洗浄用の水を
循環系としても藻類や細菌類の繁殖を抑えることがで
き、洗浄用の水の交換回数を減らすことが可能になり、
水の使用量を激減させ、汚染水の処理を含めた自然環境
に対する負荷を一層低減することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前処理工程を説明するための模式的構
成図である。
【図2】マイクロ波を用いたプラズマCVD装置を説明
するための模式的構成図で、(a)は模式的側断面図、
(b)は模式的横断面図である。
【図3】本発明に適用可能な光半導体を有するセラミッ
クボールの層構成の一例を説明するための模式的断面図
である。
【図4】本発明に適用可能な光半導体を有するセラミッ
クボールの層構成の一例を説明するための模式的断面図
である。
【図5】電子写真装置の主要部の概略的構成図である。
【図6】電子写真装置をファクシミリ用プリンターに適
用した場合の概略的ブロック構成図である。
【図7】電子写真用感光体の感光層の層構成の一例を説
明するための模式的断面図である。
【図8】基体洗浄を行う洗浄装置の一例を説明するため
の模式的構成図である。
【図9】RF波を用いたプラズマCVD装置を説明する
ための模式的構成図である。
【図10】基体洗浄を行う洗浄装置の一例を説明するた
めの模式的構成図である。
【図11】電子写真感光体の感光層の層構成の一例を説
明するための模式的断面図である。
【符号の説明】
101 基体 102 前処理装置 111 基体投入台 121 第1洗浄槽 122 第1洗浄液 131 第2洗浄槽 132 第2洗浄液 133 ポンプ 134 管 135 管 136 貯槽 137 光半導体 141 乾燥槽 142 乾燥用水 143 ポンプ 144 管 145 管 146 貯槽 147 光半導体 151 基体搬出台 160 基体搬送機構 161 搬送アーム 162 移動機構 163 チャッキング機構 164 エアーシリンダー 165 搬送レール 172 基材 172 光半導体層

Claims (70)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムを主成分とする基体の表面
    を、光半導体が接触された二酸化炭素を溶解した水を用
    いて洗浄する工程と、該洗浄された基体の表面上に感光
    層を形成する工程とを有することを特徴とする電子写真
    感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記感光層は無機系感光層である請求項
    1に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記感光層は有機系感光層である請求項
    1に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記感光層は非単結晶材料で構成された
    層を有する請求項1に記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記非単結晶材料はシリコンを母体とす
    る非晶質材料を有する請求項4に記載の電子写真用感光
    体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記感光層は光導電層を有する請求項1
    に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記感光層は電荷注入層、表面層、赤外
    線吸収層から選ばれる少なくとも一層を有する請求項1
    に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記感光層は電荷発生層及び電荷輸送層
    を有する請求項1に記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記感光層はプラズマCVD法によって
    形成される請求項1に記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記感光層はマイクロ波を用いてプラ
    ズマを生起させるマイクロ波プラズマCVD法によって
    形成される請求項1に記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記感光層はディッピングによって形
    成される請求項3に記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 前記洗浄工程の前に水を用いた前洗浄
    工程を有する請求項1に記載の電子写真用感光体の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 前記洗浄工程の後に乾燥工程を有する
    請求項1に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記洗浄工程は複数有する請求項1に
    記載の電子写真用感光体の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記洗浄工程の前に前記基体の切削工
    程を有する請求項1に記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記洗浄工程における二酸化炭素を溶
    解した水の温度は5℃以上90℃以下である請求項1に
    記載の電子写真用感光体の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記洗浄工程における二酸化炭素を溶
    解した水の導電率は25℃において2μS/cm以上、
    40μS/cm以下である請求項1に記載の電子写真用
    感光体の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記洗浄工程における二酸化炭素を溶
    解した水のpHは3.8以上、6.0以下である請求項
    1に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記洗浄工程における二酸化炭素を溶
    解した水は二酸化炭素を飽和溶解度の70%以下含む請
    求項1に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記水は2Kg・f/cm2 以上、3
    0Kg・f/cm2以下の水圧で前記基体に噴射される
    請求項1に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記水は撹拌される請求項1に記載の
    電子写真用感光体の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記撹拌は超音波の付与、水流、バブ
    リングから選択される少なくとも一つの方法によって成
    される請求項21に記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  23. 【請求項23】 前記水と前記基体との接触時間は10
    秒以上、30分以下である請求項1に記載の電子写真用
    感光体の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記乾燥工程は二酸化炭素を溶解した
    水を有する請求項13に記載の電子写真用感光体の製造
    方法。
  25. 【請求項25】 前記乾燥工程における二酸化炭素を溶
    解した水の温度は30℃以上90℃以下である請求項2
    4に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記乾燥工程における二酸化炭素を溶
    解した水の導電率は25℃において5μS/cm以上、
    40μS/cm以下である請求項24に記載の電子写真
    用感光体の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記乾燥工程における二酸化炭素を
    溶解した水のpHは3.8以上、6.0以下である請求
    項24に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記乾燥工程における二酸化炭素を溶
    解した水は二酸化炭素を飽和溶解度の70%以下含む請
    求項24に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記乾燥工程における前記水からの引
    き上げ速度は100mm/min以上、2000mm/
    min以下である請求項24に記載の電子写真用感光体
    の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記光半導体はSiC、GaAs、C
    dS、CdSe、TiO2 、Si、SrTiO2 、WO
    3 からなる群から少なくとも1つ選択される請求項1に
    記載の電子写真用感光体の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記光半導体はセラミック、ガラス、
    樹脂、金属から成る群から選択される基材上に設けられ
    る請求項1に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記光半導体の層厚は1μm〜1mm
    の範囲である請求項1に記載の電子写真用感光体の製造
    方法。
  33. 【請求項33】 前記光半導体の水との接触面積は14
    00mm2 /l以上とされる請求項Λに記載の電子写真
    用感光体の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記光半導体は前記水を貯溜する貯槽
    内に配される請求項1に記載の電子写真用感光体の製造
    方法。
  35. 【請求項35】 前記光半導体は前記水の経路内に配さ
    れる請求項1に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  36. 【請求項36】 前記光半導体は更に光照射される請求
    項1に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  37. 【請求項37】 前記光照射される光の波長は200n
    m〜800nmの範囲である請求項1に記載の電子写真
    用感光体の製造方法。
  38. 【請求項38】 前記水は光半導体と接触されている請
    求項24に記載の電子写真用感光体の製造方法。
  39. 【請求項39】 前記光半導体は前記水の経路中に配さ
    れている請求項38に記載の電子写真用感光体の製造方
    法。
  40. 【請求項40】 前記光半導体は基材上に中間層を介し
    て設けられる請求項1に記載の電子写真用感光体の製造
    方法。
  41. 【請求項41】 アルミニウムを主成分とする基体の表
    面を、光半導体が接触された二酸化炭素を溶解した水を
    用いて洗浄することを特徴とする電子写真用感光体に用
    いられる基体の洗浄方法。
  42. 【請求項42】 前記洗浄工程の前に水を用いた前洗浄
    工程を有する請求項41に記載の電子写真用感光体に用
    いられる基体の洗浄方法。
  43. 【請求項43】 前記洗浄工程の後に乾燥工程を有する
    請求項41に記載の電子写真用感光体に用いられる基体
    の洗浄方法。
  44. 【請求項44】 前記洗浄工程は複数有する請求項41
    に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の洗浄方
    法。
  45. 【請求項45】 前記洗浄工程の前に前記基体の切削工
    程を有する請求項41に記載の電子写真用感光体に用い
    られる基体の洗浄方法。
  46. 【請求項46】 前記洗浄工程における二酸化炭素を溶
    解した水の温度は5℃以上90℃以下である請求項41
    に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の洗浄方
    法。
  47. 【請求項47】 前記洗浄工程における二酸化炭素を溶
    解した水の導電率は25℃において2μS/cm以上、
    40μS/cm以下である請求項41に記載の電子写真
    用感光体に用いられる基体の洗浄方法。
  48. 【請求項48】 前記洗浄工程における二酸化炭素を溶
    解した水のpHは3.8以上、6.0以下である請求項
    41に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の洗浄
    方法。
  49. 【請求項49】 前記洗浄工程における二酸化炭素を溶
    解した水は二酸化炭素を飽和溶解度の70%以下含む請
    求項41に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の
    洗浄方法。
  50. 【請求項50】 前記水は2Kg・f/cm2 以上、3
    0Kg・f/cm2以下の水圧で前記基体に噴射される
    請求項41に記載の電子写真用感光体に用いられる基体
    の洗浄方法。
  51. 【請求項51】 前記水は撹拌される請求項41に記載
    の電子写真用感光体に用いられる基体の洗浄方法。
  52. 【請求項52】 前記撹拌は超音波の付与、水流、バブ
    リングから選択される少なくとも一つの方法によって成
    される請求項51に記載の電子写真用感光体に用いられ
    る基体の洗浄方法。
  53. 【請求項53】 前記水と前記基体との接触時間は10
    秒以上、30分以下である請求項41に記載の電子写真
    用感光体に用いられる基体の洗浄方法。
  54. 【請求項54】 前記乾燥工程は二酸化炭素を溶解した
    水を有する請求項43に記載の電子写真用感光体に用い
    られる基体の洗浄方法。
  55. 【請求項55】 前記乾燥工程における二酸化炭素を溶
    解した水の温度は30℃以上90℃以下である請求項5
    4に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の洗浄方
    法。
  56. 【請求項56】 前記乾燥工程における二酸化炭素を溶
    解した水の導電率は25℃において5μS/cm以上、
    40μS/cm以下である請求項54に記載の電子写真
    用感光体に用いられる基体の洗浄方法。
  57. 【請求項57】 前記乾燥工程における二酸化炭素を溶
    解した水のpHは3.8以上、6.0以下である請求項
    54に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の洗浄
    方法。
  58. 【請求項58】 前記乾燥工程における二酸化炭素を溶
    解した水は二酸化炭素を飽和溶解度の70%以下含む請
    求項54に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の
    洗浄方法。
  59. 【請求項59】 前記乾燥工程における前記水からの引
    き上げ速度は100mm/min以上、2000mm/
    min以下である請求項54に記載の電子写真用感光体
    に用いられる基体の洗浄方法。
  60. 【請求項60】 前記光半導体はSiC、GaAs、C
    dS、CdSe、TiO2 、Si、SrTiO2 、WO
    3 からなる群から少なくとも1つ選択される請求項41
    に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の洗浄方
    法。
  61. 【請求項61】 前記光半導体はセラミック、ガラス、
    樹脂、金属から成る群から選択される基材上に設けられ
    る請求項41に記載の電子写真用感光体に用いられる基
    体の洗浄方法。
  62. 【請求項62】 前記光半導体の層厚は1μm〜1mm
    の範囲である請求項41に記載の電子写真用感光体に用
    いられる基体の洗浄方法。
  63. 【請求項63】 前記光半導体の水との接触面積は14
    00mm2 /l以上とされる請求項41に記載の電子写
    真用感光体に用いられる基体の洗浄方法。
  64. 【請求項64】 前記光半導体は前記水を貯留する貯槽
    内に配される請求項41に記載の電子写真用感光体に用
    いられる基体の洗浄方法。
  65. 【請求項65】 前記光半導体は前記水の経路内に配さ
    れる請求項41に記載の電子写真用感光体に用いられる
    基体の洗浄方法。
  66. 【請求項66】 前記光半導体は更に光照射される請求
    項41に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の洗
    浄方法。
  67. 【請求項67】 前記光照射される光の波長は200n
    m〜800nmの範囲である請求項41に記載の電子写
    真用感光体に用いられる基体の洗浄方法。
  68. 【請求項68】 前記水は光半導体と接触されている請
    求項54に記載の電子写真用感光体に用いられる基体の
    洗浄方法。
  69. 【請求項69】 前記光半導体は前記水の経路中に配さ
    れている請求項68に記載の電子写真用感光体に用いら
    れる基体の洗浄方法。
  70. 【請求項70】 前記光半導体は基材上に中間層を介し
    て設けられる請求項41に記載の電子写真用感光体に用
    いられる基体の洗浄方法。
JP20341494A 1994-08-29 1994-08-29 電子写真用感光体の製造方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法 Withdrawn JPH0869115A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20341494A JPH0869115A (ja) 1994-08-29 1994-08-29 電子写真用感光体の製造方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20341494A JPH0869115A (ja) 1994-08-29 1994-08-29 電子写真用感光体の製造方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0869115A true JPH0869115A (ja) 1996-03-12

Family

ID=16473684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20341494A Withdrawn JPH0869115A (ja) 1994-08-29 1994-08-29 電子写真用感光体の製造方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0869115A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3658257B2 (ja) 洗浄方法及び洗浄装置及び電子写真感光体及び電子写真感光体の製造方法
US6071376A (en) Method and apparatus for cleaning photomask
US5480627A (en) Method for treating substrate for electrophotographic photosensitive member and method for making electrophotographic photosensitive member
JP3563789B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法及び該製造方法に用いられる治具
JP3102721B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JP3890153B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法及び製造装置
US6156472A (en) Method of manufacturing electrophotographic photosensitive member
US6321759B1 (en) Method for cleaning a substrate
JP3566516B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH0869115A (ja) 電子写真用感光体の製造方法及び該感光体に用いられる基体の洗浄方法
JP3173940B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
US6406554B1 (en) Method and apparatus for producing electrophotographic photosensitive member
JP2007072175A (ja) 電子写真感光体の製造方法
JP2991349B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JP3251702B2 (ja) 電子写真用光受容部材の製造方法
JPH07248635A (ja) 電子写真感光体及びその製造方法
JP2828524B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH11194515A (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH0980785A (ja) 電子写真感光体及びその製造方法
JP5704802B2 (ja) 電子写真感光体用の円筒状基体の洗浄方法および電子写真感光体の製造方法
JP2000187339A (ja) 被洗浄体の洗浄方法及び電子写真感光体の製造方法
JPH07181700A (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH11119447A (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH11212287A (ja) 電子写真感光体の製造方法及びその装置
JP2786757B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20011106