JPH0868026A - 除雪用車両 - Google Patents

除雪用車両

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JPH0868026A
JPH0868026A JP23973694A JP23973694A JPH0868026A JP H0868026 A JPH0868026 A JP H0868026A JP 23973694 A JP23973694 A JP 23973694A JP 23973694 A JP23973694 A JP 23973694A JP H0868026 A JPH0868026 A JP H0868026A
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JP
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steering
snow
actuator
vehicle
grader blade
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JP23973694A
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Koji Watanabe
浩二 渡辺
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 除雪作業に当って、運転者に、特に高度の運
転技術が要求されず、運転労力を軽減してその疲労を少
なくし、除雪作業能率の向上を図ることができる除雪用
車両を提供する。 【構成】 グレーダブレードが、車体前後方向中心線に
対し傾斜して設けられているために除雪作業中に作用す
る除雪反力の横方向成分に基因する横すべりを防止する
ように、操向車輪としての前輪に、アクチュエータによ
ってあて舵操舵を行なう。上記アクチュエータのあて舵
操舵量は、グレーダブレードの雪面に対する圧下力に略
比例するように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の前輪と後輪との
間の車体下側に除雪用のグレーダブレードを具備した除
雪用車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の前輪及び後輪間の中間部分におけ
る車体下側に除雪用のグレーダブレードを設けた除雪用
車両において、除雪作業中、上記グレーダブレードの積
雪層に対する圧下力を設定値に調整しながら作業を行な
うようにした装置が、既に提案されている。
【0003】上記既提案の除雪用車両の概略構成を図4
の概略平面図、図5の側面図、図6の要部拡大側面図、
図7のグレーダブレード昇降制御要領図を参照して説明
する。総括的に符号10で示されている除雪用車両は、
車台フレーム12と、同車台フレーム12の前端部上側
に装架されたキャブ14と、前輪16及び後輪18とを
具えた前後輪駆動のトラックを原型とした車両であっ
て、上記後輪18は後前輪18f及び後後輪18rから
構成されている。また、上記キャブ14より後方の車台
フレーム12上に荷台20が装架され、同荷台20に
は、油圧装置22及び燃料タンク24並びに重錘又は付
加重量体26が配設されている。(なお、本明細書にお
いて、上記車台フレーム12及びその上に装架された上
記キャブ14、荷台20等を総称して、車体と呼称する
ことがある。)
【0004】上記車台フレーム12の前端に、車体前方
に延在したスノープラウ28が設けられ、また前輪16
と後輪18の中間部分における車体下側にグレーダブレ
ード30が配設されている。上記スノープラウ28は、
主として新雪を除去する際に使用され、グレーダブレー
ド30は自動車の車輪等によりある程度踏み固められ部
分的に氷状に固まった圧雪を除去する際に使用される。
【0005】上記グレーダブレード30は、図4の概略
平面図に良く示されているように、除雪した雪を道路等
の側方に排除するために、車両の車体前後方向中心線O
−Oに対し適宜の角度θだけ傾斜して配置され、その車
巾方向の2個所を、図6に良く示されている左右の支持
装置32によって車台フレーム12の左右サイドレール
12′に支持されている。上記左右の支持装置32は、
実質的に同一の構造を有し、車体前後方向の位置を異に
して上記左右のサイドレール12′に取付けられる。
【0006】支持装置32は、略垂直方向に配置された
長方形のベースプレート34を具え、同ベースプレート
34には、上下一対のリンク腕36及び38の一端が夫
々ピン40によって枢着され、また同リンク腕36及び
38の他端には略垂直方向に配置された筒状のホルダ4
2がピン44により枢着されて平行リンク機構46を形
成している。また、ベースプレート34にプラケット4
8が装着され、同プラケット48には、油圧シリンダ装
置50のシリンダ52に車巾方向に突設された一対のト
ラニオン54が枢支されている。同シリンダ52内に摺
動自在に嵌装されたピストンの軸56は、ピン58によ
って上記ホルダ42に枢着されている。さらに、上記ホ
ルダ42に同軸的に嵌装された支持ロッド60の下端
は、車体前後方向に延在するピン62を介して、弧状又
は弓形にわん曲したグレーダブレードの凸側背面に固着
されたブレードブラケット64に枢着されている。
【0007】従って、上記油圧シリンダ装置50に対す
る作動圧油の給排を制御してピストン軸56をシリンダ
52から延出させ、または同シリンダ52内に縮入させ
ることにより、平行リンク機構46を介してホルダ42
及び同ホルダに支持ロッド60、ピン62により支持さ
れたグレーダブレード30を雪面Sに向かって下降させ
又は雪面Sから遠ざかる方向に上昇させることができ
る。
【0008】上記グレーダブレード30は、後述するよ
うに、キャブ14内の運転席側からの操作により、車両
回送、待機、接地、押付状態等に設定される。グレーダ
ブレード30を雪面に押付けて除雪を行なう際に、押付
け力が強過ぎたり、路面の積雪状態が変化すると、走行
抵抗が大きくなって前輪16及び(又は)後輪18のタ
イヤが過大なスリップを起こし除雪能率が低下する。
【0009】そこで、上記グレーダブレード30の雪面
に対する押付け力を積雪層の性質に応じて適当に制御し
て車体の過大なスリップを防止するために、図7に示さ
れている制御装置が採用されている。同図において、符
号66は車両のエンジン又は車載電源により付勢される
電動モータによって駆動される高圧オイルポンプ、68
は同オイルポンプ66から吐出された作動圧油の圧力を
調整する油圧調整装置である。同油圧調整装置68によ
って制御された圧力の作動圧油が上記油圧シリンダ装置
50に供給され、グレーダブレード30は同油圧シリン
ダ装置50の下降側圧力室に供給される作動圧油の圧力
に相応した圧下力で雪面Sに対し押圧される。
【0010】上記油圧調整装置68は、コントローラ
(ECU)70によって制御され、同コントローラ70
には、キャブ14内の運転席付近に設けられているモー
ド切替装置72のレバー操作により指令信号が供給され
る。モード切替装置72は、グレーダブレード30の車
両回送、待機、接地、雪面押圧等の状態を選択すること
ができ、また雪面に対する押圧状態ではさらに数段階の
押圧力が選択できるようになっている。上記選択モード
は、運転席近傍、例えばインストルメントパネルに設け
られたモニタ74によって表示される。
【0011】上記構成の除雪用車両10が除雪を行なう
場合、図4に示されているように、グレーダブレード3
0が車体前後方向中心線O−Oに対し角度θをなして傾
斜しているため、除雪反力Fが車体前方向中心線O−O
に対し傾斜し、従って横方向の分力Fが発生する。こ
のため前輪16が図中に矢印Aで示されているように、
横力Fによって横すべりすることとなる。
【0012】そこで、除雪中、運転者は道路状況に応じ
た通常の操向操作や変速操作、除雪のためのモード切替
装置72等の操作の外に、上記前輪16の横すべりを防
ぐために、図4に点線で示されているように、前輪16
のあて舵操舵を行なっていた。一方、グレーダブレード
30の除雪反力Fは、除雪走行路の積雪状態(圧雪の固
さや層の厚さ等)によって広くかつ頻繁に変化するた
め、運転者は、上記あて舵操舵量をきめ細かく調整して
車両の進路を所望の方向に保持する必要があり、従って
高度の運転技術が必要で、しかも運転者の疲労が著し
く、除雪作業が能率的に行なわれない等の問題があっ
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み創案されたもので、従来、除雪作業中に運転者が手
動で行っていた上記あて舵操舵を省き、グレーダブレー
ドによる除雪作業中、自動的にあて舵操舵が行なわれる
ようにすることによって、運転者に高度の運転技術が要
求されず、その疲労を大巾に低減すると共に、除雪作業
を効率的に行ない得るようにした除雪用車両を提供する
ことを目的とするものである。
【0014】また、本発明は、除雪作業中、自動的に行
なわれる上記あて舵操舵に拘わらず、運転者が行なう通
常の操向操舵は妨げられる不具合がない除雪用車両を提
供すること他の目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、車両の前輪を操舵するステアリング装
置、前輪と後輪との間の車体下側に、車体前後方向中心
線に対し傾斜して車巾方向に配設された除雪用のグレー
ダブレード、同グレーダブレードを雪面に対し圧下する
油圧シリンダ装置、同油圧シリンダ装置への作動圧油を
給排する油圧制御弁装置、及び上記ステアリング装置に
作動的に連結され、上記油圧シリンダ装置に上記グレー
ダブレードを圧下する作動圧油が作用したとき前輪をあ
て舵操舵するアクチュエータを具備していることを特徴
とする除雪用車両を提案するものである。
【0016】また、上記アクチュエータのあて舵操舵量
は、上記油圧シリンダ装置のグレーダブレード圧下力に
応じて制御されるように構成することが好ましい。
【0017】さらにまた、上記アクチュエータによるあ
て舵操舵力は、運転者によって行なわれる上記ステアリ
ング装置の操舵力より小さく設定されることが好まし
い。
【0018】
【作用】本発明によれば、グレーダブレードを雪面に圧
下して除雪作業を行なっているときに、上記アクチュエ
ータによってステアリング装置のあて舵操舵が行なわれ
るので、運転者は、通常の運転操作及び除雪モード切替
操作に専念することができる。
【0019】
【実施例】以下本発明の実施例を図1ないし図3につい
て具体的に説明する。(なお、図4ないし図7を参照し
て既に説明した従前の構成と実質的に同一の部材及び部
分については、同一の符号を用い、重複説明は省略す
る。) 先ず、本発明に係る除雪用車両10の車両自体の全体的
構成は、図4ないし図7に示した従来の車両と実質的に
同一であるので、以下の説明では、本発明の要部構成の
みを詳細に説明することとする。さて、図1の斜視図及
び図2の油圧回路図に示した本発明の第1実施例におい
て、符号76はキャブ14の運転席前方に配置されたス
テアリングホイール、78は同ステアリングホイール7
6に一端を連結されたステアリングシャット、80は同
ステアリングシャット78の他端に連結されたインテグ
ラルパワーステアリング装置、82は同パワーステアリ
ング装置80の出力部材を形成するピットマンアーム、
84はその一端を上記ピットマンアーム82に枢着さ
れ、他端を前輪16のナックルアーム86に枢着された
ドラッグリンク、88は前輪16のナックル90に突設
されたタイロッドアーム、92は同タイロッドアーム8
8に連結されたタイロッド、94はフロントアクスル、
96は同フロントアクスルの車巾方向の略中央部分に配
設された前軸デファレンシャル、98は上記パワーステ
アリング装置80に作動圧油を供給するパワーステアリ
ングオイルポンプ、100はパワーステアリング装置8
0及びパワーステアリングオイルポンプ98に接続され
たパワーステアリングオイルタンクである。
【0020】上記ピットマンアーム82、ドラッグリン
ク84、ナックルアーム86等を含むステアリング装置
内の適宜部材、例えばナックルアーム86に、あて舵操
作アーム102の一端が連結され、同操作アーム102
の他端はボールジョイント104を介して小型の油圧シ
リンダ装置からなるアクチュエータ106のピストンロ
ッド108に連結されている。同アクチュエータ106
は、以下詳述するように、グレーダブレード30を雪面
Sに対して圧下し、車両10を前進させて除雪を行なっ
ているときに付勢されて、上記操作アーム102を索引
し、ナックルアーム86にあて舵操舵力を加えるもので
ある。
【0021】図2は、上記グレーダブレード30を雪面
Sに対し圧下する油圧をシリンダ装置50の作動態様及
びグレーダブレード30による除雪作業中に前輪16を
あて舵操舵するアクチュエータ106の作動態様を説明
する油圧回路図である。(なお、以下の説明において、
車体前後方向中心線O−Oに関し、左側及び右側の部材
及び装置を区別する必要がある場合は夫々の符号の後に
左側にはL、右側にはRを付加する。例えば、左側の油
圧シリンダ装置は50L、右側の油圧シリンダ装置は5
0Rで表わす。)
【0022】先ず、運転者がモード切替装置72の操作
レバーを操作してグレーダブレード30の雪面Sに対す
る押付け圧力を、積雪状況、圧雪の固さ等に応じて複数
段階のうちの所望圧力に設定し、車両10を適宜の速度
(通常20〜40km/hr)で走行させる。上記モー
ド切替装置72の操作状況は運転席付近のインストルメ
ントパネル等視認し易い位置に設けられたモニタ74に
表示される。上記モード切替装置72により設定された
設定圧下力を表示する信号は、コントローラ70に供給
される。グレーダブレード30を圧下する左右の油圧シ
リンダ装置50L及び50Rは、前記油圧調整装置68
に収容された油圧制御弁110L及び110Rによって
夫々昇降を制御される。油圧制御弁110L及び110
Rは、図示の場合3位置電磁切換弁であって、コントロ
ーラ70の駆動出力信号により夫々制御される。112
L及び112Rは、夫々3位置電磁切換弁110L及び
110Rと、協働する油圧シリンダ装置50L及び50
Rとの間に介装された自体周知のパイロット式逆止弁、
114L及び114Rは、油圧シリンダ装置50L及び
50Rの伸長側即ちブレード圧下側の圧力室内の作動油
圧を検知する圧力センサであって、各センサの出力信号
は何れもコントローラ70に供給される。また圧油源と
しての高圧オイルポンプ66は、エンジンのクランク軸
に連動して駆動され(エンジンのフライホイールPTO
及びトランスミッションPTOを含む。ここにPTOは
動力取出装置を意味する慣用語である)又は車載電源に
よって付勢される電動モータ116によって駆動され、
オイルタンク118内に貯溜された作動油を加圧して上
記3位置電磁切換弁110L及び110Rに供給する。
【0023】一方、あて舵用アクチュエータ106は、
この実施例の場合、ストロークセンサ120を具えた油
圧シリンダであって、同油圧シリンダのストローク即ち
あて舵操舵量を表示するストロークセンサ120の出力
信号は、コントローラ70に供給される。また、アクチ
ュエータ106は、上記コントローラ70によって夫々
制御される3位置電磁切換弁122及びその下流側に介
装された2位置電磁切換弁124により作動圧油を給排
されて制御される。上記3位置電磁切換弁122には、
低圧オイルポンプ126から吐出された相対的に低圧の
作動圧油が供給される。低圧オイルポンプ126は、電
動モータ128或いは上記フライホイールPTO、トラ
ンスミッションPTOその他任意の駆動装置によって駆
動され、オイルタンク130内の作動油を加圧して圧送
する。高圧オイルポンプ66及び低圧オイルポンプ12
6は、所望により共通の駆動装置によって同時に駆動す
ることができ、またオイルタンク118及び130は、
共通のタンクとすることができる。なお、符号132は
通常のリリーフ弁である。
【0024】図2では、3位置電磁切換弁110L及び
110Rが中立位置で示されており、このとき油圧シリ
ンダ装置50L及び50Rは何れも作動せず静止してい
る。また、上記2位置電磁切換弁124は開位置にあ
り、3位置電磁切換弁122は図示の中立位置又は休止
位置にあるので、アクチュエータ106のピストン両側
の圧力室が何れもオイルタンク130従って大気に連通
しており、低圧オイルポンプ126は無負荷運転を行な
っている。アクチュエータ106のピストン両側の圧力
室が何れも大気に連通しているので、図1に示したステ
アリングホイール76を操向操作したとき、アクチュエ
ータ106のピストン軸108は、操作アーム102を
介してナックルアーム86の操舵迴動に円滑に従動し、
従ってステアリングホイール76の操向操作力が特に増
大するようなことはない。
【0025】次に、3位置電磁切換弁110Lを図示位
置から右動させると、油圧シリンダ装置50Lの伸長側
圧力室に作動圧油が供給されて、グレーダブレード30
の左側部分が雪面Sに向い下降して圧下力が増大し、反
対に3位置電磁切換弁110Lを左動させると、油圧シ
リンダ装置50Lの収縮側圧力室に作動圧油が供給され
て、グレーダブレード30の左側部分が雪面Sから遠ざ
かる方向に上昇するので、雪面Sに対する圧下力が減少
する。グレーダブレード30の右側部分に連結された油
圧シリンダ装置50Rも、全く同様に3位置電磁切換弁
110Rによって伸縮制御され、グレーダブレード30
の右側部分の雪面Sに対する圧下力が増減される。上記
油圧シリンダ装置50L及び50Rの雪面圧下力は、夫
々伸長側圧力室の圧力を検知する圧力センサ114L及
び114Rにより検知されて両者の圧力信号がコントロ
ーラ70に供給され、モード切替装置72により設定さ
れた所望の圧下力に相応する基準値と比較され、圧下力
に偏差がある場合、その偏差を解消するような駆動出力
が、同コントローラ70から3位置電磁切換弁110
L、110Rに供給される。
【0026】グレーダブレード30により除雪が行なわ
れている場合、油圧シリンダ装置50L及び50Rの伸
長側圧力室には、上述したように夫々設定圧下力に対応
する圧力の作動圧油が供給され、圧力センサ114L及
び114Rから圧力信号がコントローラ70に供給され
ているので、この圧力信号に基づきコントローラ70か
ら3位置電磁切換弁122に駆動信号が供給されて、同
切換弁122が図示位置から左動される。切換弁122
の左動により開いている切換弁124を通ってアクチュ
エータ106の収縮側圧力室に作動圧油が供給され、ピ
ストン軸108及び操作アーム102を介してナックル
アーム86があて舵方向に迴動され、前輪16があて舵
操舵される。
【0027】上記アクチュエータ106のあて舵操舵量
は、ピストン軸108の変位量を検知するストロークセ
ンサ120により検知され、ストローク量を表示する信
号がコントローラ70に出力される。従って、グレーダ
ブレード30の種々の圧下力の下での除雪作業に際して
発生する上記横力Fに見合うあて舵操舵量を予め調べ
てそのデータをコントローラ70に記憶させ、同コント
ローラ70が上記圧下力に応じた駆動信号を上記3位置
電磁切換弁122に出力するように設定しておくことに
よって、グレーダブレード30の圧下力に相応したスト
ロークだけアクチュエータ106を作動させることがで
き、即ちブレード圧下力に見合う適切なあて舵操舵量が
得られることとなる。この結果、運転者は、手動による
あて舵操作を行なう必要がなく、通常の運転操作及び除
雪操作に専念することができ、その疲労が大巾に軽減さ
れ、それだけ除雪作業能率が向上する。
【0028】上記のようにして所要のあて舵操舵量が得
られると、ストロークセンサ120のフィードバック信
号に基づき、コントローラ70が2位置電磁切換弁12
4を右動させてアクチュエータ106を油圧的にブロッ
クし、上記所要のあて舵操舵量を保持する。上記アクチ
ュエータ106の油圧的保持は、運転者によってステア
リングホイール76が操向操作されるか、又は積雪状況
の変化に応じモード切替装置72が切換えられてグレー
ダブレード30の設定圧下力が変更されない限り解除さ
れない。
【0029】除雪作業中、ステアリングホイールが操向
操作されると、ステアリング装置の適所に設けられたリ
ミットスイッチ、例えばステアリングシャフト78の廻
動を検知するように設けられたりミットスイッチ134
(図1参照)の信号がコントローラ70に供給されて、
切換弁124が開位置に右動されアクチュエータ106
の油圧的ブロックが解除されると共に、切換弁122が
一時的に中立位置に駆動される。従って、ステアリング
ホイール76の操向操作が円滑に行なわれる。次に、ス
テアリングホイール76の操向操作が終わると、グレー
ダブレード30に圧下力が加えられている限り、直ちに
切換弁122が再び左動して操向操作前の位置に復帰
し、上記のように設定圧下力が見合うあて舵操舵が行な
われ、当初の操舵量に達したとき、切換弁124が右動
して、その操舵量が保持される。一方、積雪状況の変化
等により、除雪作業中にモード切換装置72が切換えら
れると、その信号がコントローラ70に供給されて、上
記同様に切換弁124が左動して開きアクチュエータ1
06のブロックが解除される。このとき、若しグレーダ
ブレード30の設定圧下力を低減する切替えが行なわれ
ると、切換弁122が図示装置から右動されるので、ア
クチュエータ106は上記と逆に動き、減少した圧下力
に応じたストローク位置、即ち操作量の位置で停止し、
ストロークセンサ120の信号により切換弁124が右
動して、アクチュエータ106は新たな減少した操舵量
に保持されることとなる。このとき勿論切換弁122は
中立位置に復帰する。
【0030】次に、図3は本発明の第2実施例を示す油
圧回路図である。(なお、上記第1実施例と実質的に同
一の部材及び装置とは同一の符号を示す。)図中符号1
36は、上記グレーダブレード30の圧下用油圧シリン
ダ装置50L又は50Rの伸長側圧力室に連通する油圧
管路、138は低圧オイルポンプ124の吐出側油圧管
路に介装された可変オリフィス又は可変絞り弁、140
は同可変オリフィス又は絞り弁138の開度を上記油圧
シリンダ装置50L又は50Rの伸長側圧力室の作動圧
油の圧力に応じて制御するオリフィスアクチュエータで
ある。上記第1実施例と同様に、前輪16のあて舵操舵
を行なうアクチュエータ106の収縮側圧力室は上記可
変オリフィス又は絞り弁の上流側管路に接続され、同ア
クチュエータ106の伸長側圧力室は上記可変オリフィ
ス又は絞り弁の下流側管路に接続されている。従って、
あて舵用アクチュエータ106のピストンは、可変オリ
フィス又は絞り弁の上下流の圧力差に応答して変位する
こととなる。また同アクチュエータ106のピストン両
側には、同ピストンに作用する圧力差に応じたピストン
軸108の変位量を設定するために弱い中立ばね142
a及び142bが介装されている。
【0031】上記構成において、グレーダブレード30
に油圧シリンダ装置50の圧下力が加えられていないと
きは、油圧管路136内の作動圧油の圧力は、大気圧又
は設定値以下の小さい圧力(例えば、油圧系内に空気が
流入しないように与えられている小圧力)であって、こ
の圧力がオリフィスアクチュエータ140の圧力室14
4に連通されている。このため同アクチュエータの操作
端146は、スプリング148のばね力により可変オリ
フィス又は絞り弁138を全開し、その上下流には設定
値以上の圧力差が発生しない。従って、あて舵操舵用ア
クチュエータ106のピストン両側圧力室に圧力差がな
く、両圧力室はオイルタンク130に連通し、低圧オイ
ルポンプ124は実質的に無負荷運転を行なっている。
このとき、ステアリングホイール76が通常の運転操向
のため操作されると、アクチュエータ106のピストン
軸108は、操舵時のナックルアーム86の迴動に追従
して軽快に連動し、運転者の操向操作を妨げるようなこ
とがない。
【0032】次に、除雪作業のために、油圧シリンダ装
置50によってグレーダブレード30が雪面Sに圧下さ
れると、圧下力に応じた圧力が油圧管路136内に発生
し、この圧力はオリフィスアクチュエータ140の圧力
室144に供給される。圧力室144内の圧力に応じて
スプリング148が圧縮され、操作端146によって可
変オリフィス又は絞り弁138の通路面積が減少され
る。この結果、可変オリフィス又は絞り弁138の上下
流に差圧が発生し、アクチュエータ106のピストンに
作用する上記差圧により中立ばね142aが圧縮されて
ピストン軸108がシリンダ内に縮入する。ピストン軸
108は、ピストンに作用する差圧と中立ばね142a
の圧縮反力とが釣合う位置まで変位し、従って同ピスト
ン軸108に操作リンク102を介して連結されたナッ
クルアーム86が、グレーダブレード30の圧下力に応
じた舵量だけあて舵操舵される。
【0033】上記オリフィスアクチュエータ140、可
変オリフィス又は絞り弁138及びあて舵用アクチュエ
ータ106を、夫々グレーダブレード30を圧下する油
圧シリンダ装置50の作動圧油の種々の圧力レベルに対
し、予め適宜に調定しておくことによって、前記第1実
施例と略同様に、除雪作業時における運転車の疲労を大
巾に軽減し、除雪作業能率の向上を達成することができ
る。なお、この構成では、アクチュエータ106の除雪
作業中におけるあて舵操舵力は、運転者がステアリング
ホイールを操作することによって生起されるパワーステ
アリング装置80の操舵力より十分小さく設定されるこ
とは勿論である。
【0034】なお、上記実施例においては、パワーステ
アリング装置としてインテグラル型パワーステアリング
装置80が例示されているが、セミインテグラル型、コ
ンバインド型等他のパワーステアリング装置を採用し得
ることは明らかである。また低圧オイルポンプ124を
省き、グレーダブレード圧下用の油圧源である高圧オイ
ルポンプ66の吐出圧油を減圧弁を介して減圧して低圧
油圧源とすることができ、さらに、あて舵用アクチュエ
ータ106は、例示したナックルアーム86以外のステ
アリング装置内の他の部材、例えばドラッグリンク84
等に作動的に連結することができる。さらに、上記アク
チュエータ106として油圧シリンダが例示されている
が、オイルモータのような回転式アクチュエータ、ダイ
ヤフラム式油圧アクチュエータ等適宜のアクチュエータ
を代替採用することができる。
【0035】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係る除雪用車両
は、車両の前輪を操舵するステアリング装置、前輪と後
輪との間の車体下側に、車体前後方向中心線に対し傾斜
して車巾方向に配設された除雪用のグレーダブレード、
同グレーダブレードを雪面に対し圧下する油圧シリンダ
装置、同油圧シリンダ装置への作動圧油を給排する油圧
制御弁装置、及び上記ステアリング装置に作動的に連結
され、上記油圧シリンダ装置に上記グレーダブレードを
圧下する作動圧油が作用したとき前輪をあて舵操舵する
アクチュエータを具備していることを特徴とし、さらに
上記アクチュエータのあて舵操舵量が、上記油圧シリン
ダ装置のグレーダブレード圧下力に応じて制御されるよ
うに構成したことを特徴とした構成により、除雪作業を
行なう運転者に特別高度の運転技術が要求されず、また
運転者の運転操作労力を大巾に低減して疲労を軽減し、
除雪作業能率を向上し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す要部斜視図である。
【図2】図1に示した第1実施例の油圧回路図である。
【図3】本発明の第2実施例の油圧回路図である。
【図4】本発明によるあて舵操舵の作用を説明する概略
平面図である。
【図5】除雪用車両の概略側面図である。
【図6】図5に示した車両のグレーダブレード支持装置
を示す拡大側面図である。
【図7】図5に示した車両のグレーダブレード昇降制御
要領図である。
【符号の説明】
10…除雪用車両、12…車台フレーム、14…キャ
ブ、16…前輪、18…後輪、28…除雪用プラウ、3
0…グレーダブレード、32…グレーダブレード支持装
置、50…油圧シリンダ装置、76…ステアリングホイ
ール、80…パワーステアリング装置、82…ピットマ
ンアーム、84…ドラッグリンク、86…ナックルアー
ム、88…タイロッドアーム、92…タイロッド、10
2…操作アーム、106…アクチュエータ、110L及
び110R…3位置電磁切換弁(油圧制御弁装置)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前輪を操舵するステアリング装
    置、前輪と後輪との間の車体下側に、車体前後方向中心
    線に対し傾斜して車巾方向に配設された除雪用のグレー
    ダブレード、同グレーダブレードを雪面に対し圧下する
    油圧シリンダ装置、同油圧シリンダ装置への作動圧油を
    給排する油圧制御弁装置、及び上記ステアリング装置に
    作動的に連結され、上記油圧シリンダ装置に上記グレー
    ダブレードを圧下する作動圧油が作用したとき前輪をあ
    て舵操舵するアクチュエータを具備していることを特徴
    とする除雪用車両。
  2. 【請求項2】 上記アクチュエータのあて舵操舵量が、
    上記油圧シリンダ装置のグレーダブレード圧下力に応じ
    て制御されるように構成したことを特徴とする除雪用車
    両。
  3. 【請求項3】 上記アクチュエータによるあて舵操舵力
    が、運転者によって行なわれる上記ステアリング装置の
    操舵力より小さく設定されていることを特徴とする除雪
    用車両。
JP23973694A 1994-08-26 1994-08-26 除雪用車両 Withdrawn JPH0868026A (ja)

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