JPH086781B2 - 歯付ベルト及びその製造方法 - Google Patents

歯付ベルト及びその製造方法

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JPH086781B2 JP61283310A JP28331086A JPH086781B2 JP H086781 B2 JPH086781 B2 JP H086781B2 JP 61283310 A JP61283310 A JP 61283310A JP 28331086 A JP28331086 A JP 28331086A JP H086781 B2 JPH086781 B2 JP H086781B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、液状ポリウレタン(注型用ポリウレタン)
による歯付ベルト及びその製造方法に関する。
(従来の技術) 従来より、歯付ベルト及びその製造方法は、例えば米
国特許第2,507,852号明細書、米国特許第3,103,703号明
細書、特公昭60−14223号公報に記載されるようにいく
つかが知られている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、先ず、米国特許第2,507,852号のものによ
れば、第10図の歯付ベルトAに示すように、歯面帆布a
を有し、それを加圧出歯する製造方式であるため、歯面
帆布aの布目から母材bが流出しない粘度にすることが
必要で、使用母材bに機械的特性が優れる液状ポリウレ
タン等を使えない。そのため、母材bとしては主として
クロロプレンゴムが用いられており、引張強度、伸び特
性に限界があり、高トルク伝動に適さない。
また、米国特許第3,103,703号のものによれば、第11
図の歯付ベルトBに示すように、母材cに液状ポリウレ
タンが用いられ、心線dの埋込みの手段としてベルト歯
部間に凹みeを設けている。
しかし、歯面帆布がないことに起因し、歯部の摩擦係
数が高く、噛合や騒音に不利であり、ポリウレタンが露
出しているため、亀裂が生じやすい(ポリウレタンは元
々引裂強度が弱い)。それに加えて、凹みeがあること
から、その部分に屈曲応力集中が生じ、心線dの疲労が
大きい。
さらに、特公昭60−14223号公報のものによれば、第1
2図の歯付ベルトCに示すように、帆布f外面に不透膜
としてのポリエチレンコートgを使用するが、その特性
から、米国特許第2,507,852号のような加圧出歯ができ
ず、生産性が著しく悪い。また、歯部表面(外面)にポ
リエチレンコートgがあるため、走行中にポリエチレ
ンコートgの摩耗や脱落が発生し、噛合に一番大事なPL
Dが変化して小さくなるし、ポリエチレンコートgで
歯部全体及び表面の剛性が高くなり、騒音を発する。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、生産性が
高く、かつ高精度の形状、構造を有し、低騒音、高トル
クの伝達ができる歯付ベルト及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明の歯付ベルトは、
液状ポリウレタンが硬化されてなり内部に心線を有しか
つ下面に液状ポリウレタンが加圧されて成形された歯形
部を有するベルト主部と、このベルト主部の下面に沿っ
て配置され、かつ上記歯形部の加圧成形により延伸され
て成形され、歯面を形成する伸縮性帆布層と、上記ベル
ト主部と伸縮性帆布層との間に両者を接合するように設
けられ、上記ベルト主部とは別の液状ポリウレタンが硬
化されてなり、かつベルト主部の液状ポリウレタンが加
圧されるときに伸縮性帆布層に移動するのを阻止する不
透膜層とを備えたものである。
また、本発明の歯付ベルトの製造方法は、伸縮性帆布
の一側に液状ポリウレタンを塗布硬化させて不透膜層を
形成し、該不透膜層が内金型の外側になるように内金型
に上記伸縮性帆布を装着し、該伸縮性帆布の外側に心線
をスパイラル状に巻付け、その後、外金型を内金型に装
着して金型を形成し、上記伸縮性帆布に塗布されたポリ
ウレタンとは別の液状ポリウレタンを上記金型内に注入
加圧して、上記伸縮性帆布を内金型の形状に沿って延伸
させながら成形するものである。
(作用) この発明では、液状ポリウレタンを加圧して歯付ベル
トを成形するときに、上記液状ポリウレタンは、別の液
状ポリウレタンが硬化してなる不透膜層にて、伸縮性帆
布(層)側への流動が阻止される。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に沿って説明する。
第1図に全体構成を示す歯付ベルトDは、母材である
低粘度の液状ポリウレタンが硬化されてなり内部に心線
2を有しかつ下面に歯形部3aが成形されたベルト主部3
と、該ベルト主部3の下面に沿って設けられ、ベルト主
部3とは別の液状ポリウレタンが硬化してなる不透膜層
4と、該不透膜層4の下側に積層され、かつ上記ベルト
主部3の歯形部3aの加圧成形により延伸されて成形さ
れ、歯面を形成する伸縮性帆布層5とからなる。
上記不透膜層4はベルト主部3と同質の液状ポリウレ
タンよりなるが、その弾性率E4はベルト主部3の弾性率
E3とは異なっている。ベルト主部3の一部、不透膜層4
及び伸縮性帆布層5で歯部が形成されるため、I)E3
E4の場合は、低騒音となり、II)E3<E4の場合は、高ト
ルク伝動が可能となる。
不透膜層4は、ベルト主部3と伸縮性帆布層5とを接
着する作用を呈するほか、ベルト主部3の液状ポリウレ
タンが加圧されるときに伸縮性帆布層5に移動するのを
阻止する機能を有する。
続いて、上記歯付ベルトDの製造方法について説明す
る。
(工程1) 先ず、1方向又は2方向に伸縮可能な伸縮性帆布11の
片面に不透膜層4を形成する。その方法の一例は、次の
通りである。
I)伸縮性帆布11片面にポリエチレン等のシート12をラ
ミネートする(第2図参照)。柔軟な伸縮性帆布1の伸
縮を無くし、後で液状ポリウレタンの塗布が容易に行え
るようにするためである。
II)伸縮性帆布11の反対面に不透膜層4となる液状ポリ
ウレタン13を一様に塗布し、それを硬化させる(第3図
参照)。
III)ポリウレタン13の硬化後、ポリエチレン等のシー
ト12を除去することにより、伸縮性帆布11の片面よりポ
リウレタン13が含浸露出しない不透膜層4を有する伸縮
性帆布11を形成する(第4図参照)。
(工程2) それから、工程1で得られた伸縮性帆布11を用いてベ
ルトを成形する。
すなわち、第5図に示すように、伸縮性帆布11を内金
型21にその不透膜層4が外側となるように装着し、その
上に心線2をスパイラル状に巻付けた後、外金型22を組
付ける。それから、液状ポリウレタンを外金型22の注入
孔22aより注入し、注入充填後に加圧を行い、伸縮性帆
布11を延伸して出歯させ、このことで歯付ベルトDが成
形される。23は通気孔、24はシール材である。
このとき、上記加圧工程において、液状ポリウレタン
が伸縮性帆布11側へ流れるのが上記不透膜層4によって
禁止される。
上記のように構成すれば、不透膜層4のシール効果に
よって、加圧出歯の際に液状ポリウレタンが帆布11の外
にしみ出すことがなくなり、歯面の摩擦係数を帆布11そ
のものの数値まで下げられる。尚、ポリウレタンの摩擦
係数は帆布11に比べて著しく高いため、ポリウレタンが
伸縮性帆布層5の外にしみ出すことは歯付ベルトDにお
いては、噛合性や騒音において甚だ問題である。
歯面の摩擦係数の低下により騒音が低下することは、
第6図に示すプーリ31,32間に歯付ベルト33を巻回して
走行させ(20PS,5000rpm)、マイク34で騒音を測定する
ヘイドン型摩擦係数測定機により確認されている(第7
図参照)。
また、ベルト主部3の弾性率E3を250kg/cm2程度とし
て、不透膜層4の弾性率E4を変化させて、騒音と伝動ト
ルクとを測定した結果(第8図参照)から、上記弾性率
E3,E4が次の範囲にあることが望ましい。
150kg/cm2<E3<500kg/cm2 50kg/cm2<E4<1500kg/cm2 さらに、不透膜層4を有することで従来米国特許第2,
507,852号に示される製法では作り得なかった液状ポリ
ウレタンと歯面帆布の組合せの歯付ベルトが得られる。
第9図(a),(b),(c)に示すように、上記本
発明実施例に係る歯付ベルトDは、米国特許第2,507,85
2号に示されるゴムと歯面帆布との組合せベルトA(第1
0図参照)や、米国特許第3,103,703号に示される液状ポ
リウレタンのみのベルトB(第11図参照)に比べ、著し
く高い伝動能力を有するばかりか、特公昭60−14223号
公報に示されるベルトC(第12図参照)に比べてより長
寿命、低騒音である。
また、製造方法は上記の原理によるため、出歯作業が
極めて簡単で、しかも金型形状を正確にトレースでき、
よって高精度のベルトを安価に供給できる。
(発明の効果) 以上のように構成したから、本発明ベルトは、低騒音
で高トルクの伝達が可能となる。また、本発明のベルト
製造方法によれば、生産性よく、高精度の歯付ベルトを
製造できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は歯付ベル
トの側面図、第2図〜第5図は歯付ベルトの製造方法の
説明図、第6図は試験方法の説明図、第7図及び第8図
は試験結果を示すグラフ、第9図は従来例と本発明例と
の伝動馬力、ベルト寿命及び騒音を示すグラフ、第10図
〜第12図は従来例の側面図である。 D……歯付ベルト、2……心線、3……ベルト主部、3a
……歯形部、4……不透膜層、5……伸縮性帆布層、11
……伸縮性帆布、21……内金型、22……外金型。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液状ポリウレタンが硬化されてなり内部に
    心線を有しかつ下面に液状ポリウレタンが加圧されて成
    形された歯形部を有するベルト主部と、 上記ベルト主部の下面に沿って配置され、かつ上記歯形
    部の加圧成形により延伸されて成形され、歯面を形成す
    る伸縮性帆布層と、 上記ベルト主部と伸縮性帆布層との間に両者を接合する
    ように設けられ、上記ベルト主部とは別の液状ポリウレ
    タンが硬化されてなり、かつベルト主部の液状ポリウレ
    タンが加圧されるときに伸縮性帆布層に移動するのを阻
    止する不透膜層とを備えたことを特徴とする歯付ベル
    ト。
  2. 【請求項2】ベルト主部と不透膜層とは、弾性率が異な
    るところの特許請求の範囲第(1)項記載の歯付ベル
    ト。
  3. 【請求項3】ベルト主部の弾性率は150kg/cm2〜500kg/c
    m2で、 不透膜層の弾性率は50kg/cm2〜1500kg/cm2であるところ
    の特許請求の範囲第(2)項記載の歯付ベルト。
  4. 【請求項4】伸縮性帆布の一側に液状ポリウレタンを塗
    布硬化させて不透膜層を形成し、 上記伸縮性帆布を内金型に上記不透膜層が内金型の外側
    になるように装着し、 該伸縮性帆布の外側に心線をスパイラル状に巻付け、 その後、外金型を内金型に装着して金型を形成し、 上記伸縮性帆布に塗布されたポリウレタンとは別の液状
    ポリウレタンを上記金型内に注入加圧して、上記伸縮性
    帆布を内金型の形状に沿って延伸させながら成形するこ
    とを特徴とする歯付ベルトの製造方法。
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