JP5602056B2 - 歯付きベルト - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態における歯付きベルトを示す。歯付きベルト10は、無端状に形成されて、例えば内燃機関等において、従動及び原動プーリ(不図示)に掛け回されて使用されるものである。歯付きベルト10は、原動プーリのトルク(駆動力)を、噛み合い伝動により従動プーリに伝動させるタイミングベルトである。
まず、歯布として経糸と緯糸が2/2の綾織で織られた織布を用意した。経糸は、110dtexのナイロンのフィラメント糸から構成される非伸縮性糸であるとともに、緯糸は、470dtexのウレタン弾性糸から成る芯糸の周りに、220dtexのパラアラミド繊維糸(商品名.テクノーラ)から成る中間糸を巻き回し、その中間糸の周りにさらに110dtexのナイロン繊維から成るカバー糸を巻き回した複合糸から構成される伸縮性糸であった。後述する工程で、経糸は、ベルトの幅方向に沿って延在させ、緯糸はベルトの長手方向に沿って延在させた。
エポキシ樹脂液として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量900g/eq)100重量部を、溶剤であるMEK500重量部で希釈したものに、さらに硬化剤としてイミダゾール系硬化剤3重量部を添加して得たものを使用した点を除いて実施例1と同様に実施した。実施例2では、歯布の一方の面(外表面)に被覆されたエポキシ樹脂の硬化物は、軟化点が100℃であった。
歯布にエポキシ樹脂液をコートしなかった点を除いて実施例1と同様に実施した。
各実施例、比較例において、幅19mmのベルトを1歯分切り出したものを、SUS摩擦材の上に、歯頂部が摩擦材に接するように配置した。そして、その1歯分のベルトに500gの荷重を負荷した状態で、摩擦材を10mm/秒の速度でベルトの長手方向に30mm移動させて、動摩擦係数を測定した。動摩擦係数は、摩擦係数測定機[HEIDONType:14FW(新東科学社製)]によって、25℃雰囲気下(常態)と120℃雰囲気下(熱間)で測定した。測定結果を図3に示す。
図4は、内燃機関に使用される伝動システムの一例を示すレイアウトである。実施例、比較例のベルトスラブから得られた幅16mmの歯付きベルトについて、この伝動システムを用いて耐久試験を実施した。伝動システム40は、クランクシャフトに連結される20歯・直径60mmの原動歯付きプーリ41と、カムシャフトに連結される40歯・直径121mmの従動歯付きプーリ42、43と、直径80mmの平テンショナプーリ44を有する。歯付きベルト10を、プーリ41〜43に架設し、ベルトの緩み側でテンショナプーリ44によって外周側から張力を付与した状態で、1歯当りに作用される荷重を8.4N/mmとして4000rpmで運転した。試験は120℃雰囲気下で行い、ベルトが破損されるまでの運転時間を耐久時間として測定した。測定結果を図5に示す。
実施例1、比較例1については、サーボパルサー試験によっても耐久性を評価した。サーボパルサー試験は、図6に示すサーボパルサー試験機74を用いて行った。サーボパルサー試験機74は、歯付きベルトの歯形に対応する凹凸形状を有する金属製チップ75と、クランプ77を備える。評価試験には、ベルトスラブから、幅20mmの歯付きベルトを10歯分採取した試験片76を用いた。試験片76を上下方向に延在するように配置し、上端を固定するとともに、試験片76の下端の1歯76aを金属製チップ75に噛み合わせた。そして、金属製チップ75と試験片76の下端を、クランプ77によって左右から動かないように挟み込んだ。
実施例1、比較例1については、サーボパルサー試験と同様にして、120℃環境下、1時間(3600サイクル)周期的に0から13N/mmまでの正弦波の荷重を負荷した後、1サイクルにおける応力及び歪みを測定した。そのときのヒステリシスロスを表す応力−歪み曲線を図8に示す。
JIS K6258に準拠して、実施例1のエポキシ樹脂液の硬化物(150℃、20分間で硬化)のシートを、140℃のオイル(IRM903)に72時間浸漬したところ、その硬化物の体積変化率は+0.3%であった。なお、比較のために、HNBRゴム、フッ素ゴムについても同様に試験を行ったところ、その体積変化率はそれぞれ+8%、+1%であり、実施例1のエポキシ樹脂の硬化物は油で膨潤しにくく、耐油性が良好であることが理解できる。
13 ベルト本体
20 歯布
21 外表面
Claims (8)
- 一方の面側に長手方向に沿って歯部と歯底部が交互に設けられたベルト本体と、そのベルト本体の一方の面に設けられ、かつ外表面がエポキシ樹脂の硬化物によって被覆された歯布とを備え、
前記エポキシ樹脂の硬化物の軟化点が、110℃以上であることを特徴とする歯付きベルト。 - 前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が100〜1500g/eqであることを特徴とする請求項1に記載の歯付きベルト。
- 前記エポキシ樹脂の硬化物は、RFL処理された前記歯布に被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の歯付きベルト。
- 前記エポキシ樹脂は、硬化剤によって硬化されることを特徴とする請求項1に記載の歯付きベルト。
- 前記硬化剤は、アミン類の硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノールノボラック系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、及びジシアンジアミド系硬化剤から成る群から選択される少なくとも1つの硬化剤を含むことを特徴とする請求項4に記載の歯付きベルト。
- 前記硬化剤は、イミダゾール系硬化剤であることを特徴とする請求項5に記載の歯付きベルト。
- 前記エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、及び長鎖脂肪族エポキシ樹脂から成る群から選択される少なくとも1つのエポキシ樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の歯付きベルト。
- 歯布の一方の面にエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂液をコートし、前記歯布の他方の面側に配置されたゴムを加硫することにより前記歯布とゴムを一体化させ、前記歯布にコートされたエポキシ樹脂を硬化させ、前記エポキシ樹脂の硬化物の軟化点が、110℃以上であることを特徴とする歯付きベルトの製造方法。
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