JPH0867268A - 全方向移動車の駆動伝達機構 - Google Patents

全方向移動車の駆動伝達機構

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JPH0867268A
JPH0867268A JP22873894A JP22873894A JPH0867268A JP H0867268 A JPH0867268 A JP H0867268A JP 22873894 A JP22873894 A JP 22873894A JP 22873894 A JP22873894 A JP 22873894A JP H0867268 A JPH0867268 A JP H0867268A
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Hajime Asama
一 淺間
Hayato Kaetsu
早人 嘉悦
Masatoshi Sato
雅俊 佐藤
Koichi Ozaki
功一 尾崎
Akihiro Matsumoto
明弘 松元
Isao Endo
勲 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】3つのアクチュエータがそれぞれ並進の2自由
度と回転の1自由度の運動に独立に寄与する機構を備
え、それぞれの自由度に対応した各アクチュエータを制
御することによって、平面上の並進および回転の合成運
動をさせる。 【構成】移動車を座標軸X方向に並進移動させるように
対向して配置された一対の車輪と、移動車を座標軸Y方
向に並進移動させるように対向して配置された一対の車
輪と、各一対の車輪をX方向およびY方向にデファレン
シャルギヤを介して並進駆動するそれぞれのアクチュエ
ータと、各車輪の車軸をそれぞれデファレンシャルギヤ
を介して駆動軸に連結し、この駆動軸の端部に固定した
傘歯車を座標軸のZ軸回りに回転させるよう配置したア
クチュエータとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全方向移動車の駆動伝
達機構に関し、さらに詳細には、平面上を全方向に移動
するロボットなどの移動車、AGV(自動搬送車)、自
動車あるいはその他の平地走行機構の走行を高精度に制
御できる全方向移動車の駆動伝達機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、平面上を走行する移動ロボット
には、走行安定性が要求されるとともに、狭い環境下で
の行動や他のロボットと協調して作業を行う場合には、
自らの姿勢と位置を全方向に自在に制御できることが望
ましく、全方向移動を可能にしたロボットの研究が多く
行われてきた。
【0003】すなわち、平面上を走行する全方向移動ロ
ボットは、X軸方向の移動とY軸方向の移動とを行う並
進の2自由度と、Z軸回りの回転を行う1自由度の合計
3自由度の運動性能が可能でなければならない。
【0004】また、ロボットの全方向移動を実現するた
めに、車輪機構について様々な工夫がなされ、この種の
移動車として、車軸の回転方向に対して傾斜した多数の
フリーローラを車輪の外周部に有する駆動輪を車軸の端
部に取付け、各駆動輪をそれぞれ任意の方向に駆動する
ことにより全方向への移動を可能にしたもの、車軸の端
部に球形の車輪を取付けて平面上を自由に移動出来るよ
うにしたもの、あるいは、クローラにフリーローラを取
付けたり、クローラ形態の2本のロッド間に複数の球形
車輪を接触させた機構のものなどがこれまで種々提案さ
れている。
【0005】こうしたものの中で、多数のフリーローラ
を車輪の外周部に有する駆動輪を車軸の端部に取付け、
各駆動輪をそれぞれ任意の方向に駆動するようにした全
方向移動車としては、例えば、特開平5−61543号
公報に開示された全方向移動車がある。
【0006】上記した特開平5−61543号公報に開
示された全方向移動車においては、多数のフリーローラ
を外周部に有する少なくとも4個の駆動輪を備え、駆動
制御部の3操作信号の指令によって各駆動輪の回転方向
および回転速度を制御することにより、全方向移動車の
走行を制御するようになされている。
【0007】また、車輪機構に球形車輪を使用した全方
向移動車として、例えば、飯田慎二,他による「球を使
った全方位移動機構及びその制御」(第3回ロボットシ
ンポジウム,1993年5月25日,26日)に開示さ
れたものが知られており、車輪機構に円柱形フリーロー
ラを使用した全方向移動車として、例えば、広瀬茂男,
他による「大荷重高効率全方向車両の開発」(日本機械
学会 ロボティクス・メカトロニクス講演会 '93)
に開示されたものが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の全方向移動車においては、フリーローラを組み
込んだ車輪を利用した上で、4個のアクチュエータ(モ
ータ)で4輪を駆動する方式か、3つのアクチュエータ
で3輪を駆動する方式が一般的であった。
【0009】前者の場合には、運動に必要な3自由度に
対し、4個のアクチュエータを駆動しなければならず、
冗長な機構となってしまうことが指摘されていた。すな
わち、3自由度に対して余分なアクチュエータが1個必
要となり、コスト高になるとともに、制御方策が一意的
に求まらないという問題点があった。
【0010】また、後者の場合には、3個のアクチュエ
ータで3輪を駆動するために、冗長な機構とはならない
が、走行運動安定性が悪く、搬送などの場合に倒れやす
いなどの問題点があった。
【0011】また、前者、後者のいずれの場合にも、平
面上の並進および回転の合成運動をさせる場合には、各
運動を制御する各アクチュエータの速度に変換する必要
があるなどの問題点があった。
【0012】一方、車輪機構に球形車輪を使用したもの
では、球形車輪の支持面積が小さいので、負荷荷重が上
げられず、床面を傷つけ易いという問題点があるととも
に、複数の球形車輪を使用したものでは、複数の球がす
べて同一の回転運動を行うため、2自由度並進運動では
問題ないが、旋回中心が近い回転運動では各球間で生ず
べき回転速度が大きく変動するため、車輪と床面との間
で滑りが生じ、移動効率が低下して床面を傷つけること
があるなどの問題点があった。
【0013】本発明は、従来の技術の有するこのような
種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、任意の操作信号により走行する全方向移
動車において、3つのアクチュエータがそれぞれ並進の
2自由度と回転の1自由度の運動に独立に寄与する機構
を備え、平面上の並進および回転の合成運動をさせる際
には、それぞれの自由度に対応した各アクチュエータを
制御して高精度に走行制御することが可能な全方向移動
車の駆動伝達機構を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における全方向移動車の駆動伝達機構は、全
方向移動車を座標軸X方向に並進移動させるように対向
して配置された一対の車輪と、上記全方向移動車を座標
軸Y方向に並進移動させるように対向して配置された一
対の車輪と、上記各一対の車輪をX方向およびY方向に
デファレンシャルギヤを介して並進駆動するそれぞれの
アクチュエータと、上記各車輪の車軸をそれぞれデファ
レンシャルギヤを介して駆動軸に連結し、この駆動軸の
端部に固定した傘歯車を座標軸のZ軸回りに回転させる
よう配置したアクチュエータとを備え、上記各アクチュ
エータが、全方向移動車を並進移動の2自由度(X軸方
向の移動、Y軸方向の移動)と、回転(Z軸回りの回
転)の1自由度の合計3自由度に独立に寄与し、全方向
移動車を全方向に任意に移動させることができるように
したものである。
【0015】
【作用】このような構成に基づいて、本発明による全方
向移動車は、まず、全方向移動車をX方向に駆動するア
クチュエータを回転させると、その駆動力が全方向移動
車をX方向に移動させる車輪側のデファレンシャルギヤ
に伝達され、車輪の回転によって全方向移動車をX方向
に並進運動させることが可能になる。このとき、反対側
の対向する車輪は、車輪に取付けられたフリーローラの
作用によって、X方向の運動に対して抵抗力を発生しな
いような構造になっている。
【0016】同様に、全方向移動車をY方向に駆動する
アクチュエータを回転させると、その駆動力が全方向移
動車をY方向に移動させる車輪側のデファレンシャルギ
ヤに伝達され、車輪の回転によって全方向移動車をY方
向に並進運動させることが可能になる。
【0017】さらに、全方向移動車を回転させるアクチ
ュエータを回転させると、その駆動力は、駆動軸の端部
に固定された傘歯車を介してデファレンシャルギヤに伝
達され、駆動軸の回転方向と反対方向に車輪が駆動され
る。四車輪を同じ回転方向に駆動することによって、全
方向移動車をZ軸回りに回転運動させることが可能にな
る。
【0018】したがって、直交する車軸の端部に多数の
フリーローラを外周部に有する4個の駆動輪を備えてお
り、この駆動輪の回転方向および回転速度を制御するこ
とにより、移動車の前後、左右、斜行、スピンターンな
どの全方向移動が可能であり、移動車の位置および姿勢
を変化させる速度、例えば直交座標系における重心のX
方向ならびにY方向の並進速度および移動車の旋回角速
度の3出力が得られる。
【0019】
【実施例】以下、添付の図面に基づいて、本発明による
全方向移動車の駆動伝達機構の実施例を詳細に説明する
ものとする。
【0020】図1は本発明による全方向移動車の駆動伝
達機構の概略構成を示す斜視図であり、図2は全方向移
動車の上面図であり、図3および図4は全方向移動車の
車輪を示す正面図および側面図であり、図5は図1にお
ける車輪のデファレンシャルギヤ機構を示す斜視図であ
り、図6は全方向移動車の車輪を支持しているサスペン
ションの取付け状態を示す正面図である。
【0021】図において、全方向移動車1は、直進安定
性が得られるように、図2に示すように、車輪2、3、
4、5がそれぞれ4方向に配置されている。この車輪
2、3、4、5は車輪の回転方向には駆動力を伝え、そ
の回転面に対して直角方向には摩擦を少なくするような
機構が要求されることから、図3および図4に示すよう
に、各車輪2、3、4、5は、外周上に4個の樽形(紡
錘状)のフリーローラ6を取付けるとともに、それを4
5度の位相をずらして複列に配置した構成になってお
り、これによって、各フリーローラ6は、その接地点が
車輪の曲率と等しくなるように配置され、車輪2、3、
4、5と床面との連続的な接触を可能にしている。
【0022】ここで、全方向移動車1の座標を図1のよ
うに設定し、座標軸をX、Y、Zと呼ぶこととする。従
って、全方向移動車1がX方向に並進移動するとき、車
輪3、および車輪5が床面に駆動力を伝え、車輪2と車
輪4がフリーローラ6によりX方向フリーとなる。同様
に、全方向移動車1がY方向に並進移動するとき、車輪
2と車輪4が床面に駆動力を伝え、車輪3と車輪5がフ
リーローラ6によりY方向フリーとなる。
【0023】上記全方向移動車1の各車輪2、3、4、
5の車軸は、それぞれデファレンシャルギヤ7、8、
9、10を介して駆動軸11、12、13、14に連結
されており、この駆動軸11、12、13、14の端部
に固定された傘歯車11a、12a、13a、14a
が、全方向移動車1を座標軸Zの回りに回転させるアク
チュエータ15の傘歯車15aに噛み合っている。
【0024】一方、全方向移動車1の駆動伝達機構は、
車輪3と車輪5とを座標軸X方向に並進駆動するアクチ
ュエータ16と、車輪2と車輪4とを座標軸Y方向に並
進駆動するアクチュエータ17とを備えており、このア
クチュエータ16、17が回転すると、その駆動力はウ
ォームギヤ16a、17aから回転伝達軸18、19を
介して、回転伝達軸18、19の両端部にそれぞれ固定
された平歯車20,21および22,23に伝達される
ようになっている。
【0025】上記回転伝達軸18の両端部に固定された
平歯車20,21は、車輪3および車輪5のデファレン
シャルギヤ8および10に噛み合っているとともに、回
転伝達軸19の両端部に固定された平歯車22,23
は、車輪2および車輪4のデファレンシャルギヤ7およ
び9に噛み合っている。
【0026】そして、上記アクチュエータ16、17
が、全方向移動車1を並進移動の2自由度(X軸方向の
移動、Y軸方向の移動)に寄与するとともに、アクチュ
エータ15が全方向移動車1の回転(Z軸回りの回転)
の1自由度に寄与するなど、各アクチュエータ15、1
6、17が3自由度に独立に寄与し、移動車を全方向に
任意に移動させることができるようになっている。
【0027】なお、全方向移動車1の駆動伝達機構に
は、デファレンシャルギヤ7、8、9、10が各車輪
2、3、4、5側にそれぞれ設けられており、図5に示
すように、デファレンシャルギヤは、平歯車Zbの内部
で、傘歯車を組み合わせることにより平歯車Zbの両側
軸の間に回転差を発生させることができるようになって
いる。このために、デファレンシャルギヤの回転の関係
式は、ωaを左軸の回転速度とし、ωbを右軸の回転速度
とし、ωcを平歯車Zbの回転速度としたとき、 2ωc=ωa+ωb で表される。
【0028】したがって、平歯車Zbの左右の軸の回転
速度の和が、平歯車Zaの回転速度によって与えられる
ので、左右の軸の回転速度の差を吸収することができる
ようになっている。
【0029】また、全方向移動車1は、図6に示すよう
に、移動平面の凹凸に追従して必ず4つの車輪2、3、
4、5が床面に接地するように、平行リンク機構24が
設置されており、車軸が水平を保持したまま上下移動可
能なサスペンション25が組み込まれている。
【0030】さらに、本発明による全方向移動車1の駆
動伝達機構には、全方向移動車のみならず、2次元平面
上を各自由度方向に独立に駆動する一般的機構に発展さ
せることができる。
【0031】以上の構成において、3つのアクチュエー
タ15、16、17の駆動力を、全方向移動車1の各運
動自由度の運動に独立に寄与するように、4輪2、3、
4、5に伝達する動作について説明する。
【0032】まず、アクチュエータ16を回転させる
と、その駆動力はウォームギヤ16aから回転伝達軸1
8に伝達され、平歯車20、21からデファレンシャル
ギヤ8および10に伝達され、車輪3および車輪5が駆
動される。この車輪3および車輪5の回転によって、全
方向移動車1をX方向に並進運動させる(X方向の並進
速度は車輪3および車輪5の速度の平均値)ことが可能
になる。このとき、車輪2および車輪4は、車輪に取付
けられたフリーローラ6の作用によって、X方向の運動
に対して抵抗力を発生しないような構造になっている。
また、駆動力は、デファレンシャルギヤ8および10を
介して車輪3および車輪5に伝達されているので、並進
動作に加えて回転動作を伴う場合には、デファレンシャ
ルギヤ8および10によって車輪3および車輪5の回転
差が生じる仕組みになっている。
【0033】同様に、アクチュエータ17を回転させる
と、その駆動力はウォームギヤ17aから回転伝達軸1
9に伝達され、平歯車22、23からデファレンシャル
ギヤ7および9に伝達され、車輪2および車輪4が駆動
される。この車輪2および車輪4の回転によって、全方
向移動車1をY方向に並進運動させることが可能にな
る。
【0034】さらに、アクチュエータ15を回転させる
と、その駆動力は、傘歯車15aから駆動軸11、1
2、13、14の端部に固定された傘歯車11a、12
a、13a、14aを介してデファレンシャルギヤ7、
8、9、10に伝達され、駆動軸11、12、13、1
4の回転方向と反対方向に車輪2、3、4、5が駆動さ
れる。これによって、全方向移動車1をZ軸回りに回転
運動させる(Z軸回りの回転速度は車輪2、3、4、5
の速度の平均値)ことが可能になる。
【0035】次いで、各アクチュエータ16、17が並
進の2自由度と、アクチュエータ15が回転の1自由度
との合計3自由度に独立に寄与していることを、運動学
的に証明する。
【0036】まず、アクチュエータ15の回転をV3
し、アクチュエータ16の回転をV2とし、アクチュエ
ータ17の回転をV1とし、車輪2、3、4、5に対応
した駆動軸11、12、13、14の回転速度をa1
2、a3、a4とし、車輪2、3、4、5を設置した車
軸側の回転速度をc1、c2、c3、c4とし、ウォームギ
ヤ16a、17aを有する回転伝達軸18、19の回転
速度をb2、b1としたとき、これらの速度変数の間には
次のような関係式が成り立つ。
【0037】 a1=a2=a3=a4=k3・V31=k1・V12=k1・V2 となり、デファレンシャルギヤ7、8、9、10の式
は、 −2b1・k2=a1+c1 2b1・k2=a3+c3 2b2・k2=a2+c2 −2b2・k2=a4+c4 となる。
【0038】ただし、k1はウォームギヤ16a、17
aの減速比であり、k2は平歯車20、21に噛み合う
デファレンシャルギヤ8、10および平歯車22、23
に噛み合うデファレンシャルギヤ7、9の減速比であ
り、k3はアクチュエータ15の傘歯車15aに噛み合
う傘歯車11a、12a、13a、14aの減速比であ
る。
【0039】また、各自由度方向の速度X’(X方向の
速度)、Y’(Y方向の速度)、Z’(Z方向の速度)
は、車輪2、3、4、5の車軸側の回転速度c1、c2
3、c4によって次のように与えられる。
【0040】X’=1/2(c2・r−c4・r) Y’=1/2(−c1・r+c3・r) Z’=−1/4・r/R(c1+c2+c3+c4) ただし、Rは車輪間の距離(トレッド)の1/2、rは
車輪の径とする。
【0041】したがって、速度変数の関係式を代入する
と、 X’=2k1・k2・r・V2 Y’=2k1・k2・r・V1 Z’=r/R・k3 ・V3 となり、各アクチュエータ15、16、17の速度
2、V1、V3が、各自由度の速度X’、Y’、Z’に
独立に寄与していることがわかる。
【0042】このように、本発明による駆動伝達機構を
用いると、各アクチュエータ15、16、17を回転さ
せることにより、各自由度の運動を生じさせるように4
輪を駆動して、全方向移動車1を全方向に移動制御する
ことが可能になる。
【0043】以上の結果により、本発明による全方向移
動車は、一般的な人工環境(部屋、廊下)の走行に適し
た機構を備えており、走行安定性に優れ、高い運動性能
を備えているとともに、狭いクランク通路を走行した
り、長方形の障害物に沿った走行も可能である。また、
複数台の全方向移動車同士の作業において、協調行動の
際に生じる外乱からの軌道ずれの修正や、他の移動車に
よる進路妨害からの退避など、様々な状況に対して柔軟
に対応することが可能になる。よって、複数の移動車で
協調する移動車の走行部へも適応できるという利点があ
る。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0045】全方向移動車に接地された直交する車軸の
端部に多数のフリーローラを外周部に有する4個の駆動
輪を備えており、この駆動輪の回転方向および回転速度
を制御することにより、移動車の前後、左右、斜行、ス
ピンターンなどの全方向移動が可能であり、移動車の位
置および姿勢を変化させる速度、例えば、直交座標系に
おける重心のX方向ならびにY方向の並進速度および移
動車の旋回角速度の3出力が得られる。
【0046】また、3つのアクチュエータの駆動力を4
車輪に伝達する機構であり、3つのアクチュエータで4
輪を駆動することが可能であるために、余分なアクチュ
エータが不必要で、全方向移動車の平面上の並進および
回転の合成運動も、それぞれの自由度に対応した各アク
チュエータを制御することにより容易に実現することが
できる。
【0047】このため、本発明によれば、全方向移動車
の走行安定性が確保され、冗長性がなく自由度を直接的
に制御できる駆動伝達機構を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による全方向移動車の駆動伝達機構の概
略構成を示す斜視図である。
【図2】全方向移動車の上面図である。
【図3】全方向移動車の車輪を示す正面図である。
【図4】全方向移動車の車輪を示す側面図である。
【図5】図1における車輪のデファレンシャルギヤ機構
を示す斜視図である。
【図6】全方向移動車の車輪を支持しているサスペンシ
ョンの取付け状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 全方向移動車 2、3、4、5 車輪 6 フリーローラ 7、8、9、10 デファレンシャルギヤ 15、16、17 アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 功一 東京都八王子市子安町1−48−12 (72)発明者 松元 明弘 埼玉県鶴ヶ島市藤金886−1−106 (72)発明者 遠藤 勲 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全方向移動車を座標軸X方向に並進移動
    させるように対向して配置された一対の車輪と、 前記全方向移動車を座標軸Y方向に並進移動させるよう
    に対向して配置された一対の車輪と、 前記各一対の車輪をX方向およびY方向にデファレンシ
    ャルギヤを介して並進駆動するそれぞれのアクチュエー
    タと、 前記各車輪の車軸をそれぞれデファレンシャルギヤを介
    して駆動軸に連結し、この駆動軸の端部に固定した傘歯
    車を座標軸のZ軸回りに回転させるよう配置したアクチ
    ュエータとを備え、前記各アクチュエータが、全方向移
    動車を並進移動の2自由度(X軸方向の移動、Y軸方向
    の移動)と、回転(Z軸回りの回転)の1自由度の合計
    3自由度に独立に寄与し、全方向移動車を全方向に任意
    に移動させることができるようにしたことを特徴とする
    全方向移動車の駆動伝達機構。
  2. 【請求項2】 前記全方向移動車の各車輪は、外周上に
    4個の樽形のフリーローラを取り付け、前記フリーロー
    ラの接地点が車輪の曲率と等しくなるように車輪の外周
    に配置し、これを45度の位相をずらして複列に組み付
    けたことを特徴とする請求項1記載の全方向移動車の駆
    動伝達機構。
  3. 【請求項3】 前記全方向移動車の各車輪が移動平面の
    凹凸に追従するように、前記各車輪の前記車軸を水平に
    保持したまま上下移動させる移動手段を備えた請求項1
    または2のいずれか1項に記載の全方向移動車の駆動伝
    達機構。
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Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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