JPH0866193A - イネnadh依存性還元酵素遺伝子 - Google Patents
イネnadh依存性還元酵素遺伝子Info
- Publication number
- JPH0866193A JPH0866193A JP6256571A JP25657194A JPH0866193A JP H0866193 A JPH0866193 A JP H0866193A JP 6256571 A JP6256571 A JP 6256571A JP 25657194 A JP25657194 A JP 25657194A JP H0866193 A JPH0866193 A JP H0866193A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ala
- leu
- gly
- val
- glu
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 イネNADH依存性還元酵素をコードするD
NA配列を提供する。 【構成】 イネNADH依存性還元酵素をコードするD
NA配列は配列表の配列番号1で特定される。この遺伝
子は例えばイネ葯cDNAライブラリーから、目的の遺
伝子をスクリーニングすることにより得ることができ
る。 【効果】 本発明のNADH依存性還元酵素遺伝子を植
物で発現するプロモーターに連結し、植物に遺伝子導
入、発現することにより、植物病害性菌の生産する毒
素、及びその周辺の代謝物の調節を行うことが可能であ
り、イネ等の植物に、病原性菌に対する抵抗性を付与す
ることができる。
NA配列を提供する。 【構成】 イネNADH依存性還元酵素をコードするD
NA配列は配列表の配列番号1で特定される。この遺伝
子は例えばイネ葯cDNAライブラリーから、目的の遺
伝子をスクリーニングすることにより得ることができ
る。 【効果】 本発明のNADH依存性還元酵素遺伝子を植
物で発現するプロモーターに連結し、植物に遺伝子導
入、発現することにより、植物病害性菌の生産する毒
素、及びその周辺の代謝物の調節を行うことが可能であ
り、イネ等の植物に、病原性菌に対する抵抗性を付与す
ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イネなどの植物に遺伝
子導入することにより植物病原性菌に対する抵抗性を付
与することを目的とした育種技術に利用できるNADH
依存性還元酵素遺伝子に関し、更にイネNADH依存性
還元酵素遺伝子を含むcDNA遺伝子配列に関する。
子導入することにより植物病原性菌に対する抵抗性を付
与することを目的とした育種技術に利用できるNADH
依存性還元酵素遺伝子に関し、更にイネNADH依存性
還元酵素遺伝子を含むcDNA遺伝子配列に関する。
【0002】
【従来の技術】イネの栽培において、稲熱病等の植物病
原性菌による収量の低下は問題となっており、これまで
化学薬剤を中心とする防除が行われている。このような
化学薬剤による防除は一般に使用時期が病害発生直前と
制限され、病害発生後に処理した場合には効果は殆どな
く、このため植物病原性菌による被害は大きい。一方、
遺伝学的解析において、種々の病害抵抗性遺伝子の存在
が推定され、染色体地図と関連づけられている。このよ
うな種々病害抵抗性遺伝子を持つ品種の形質、すなわち
その抵抗性遺伝子を、交配育種によりイネ栽培品種に導
入することが望まれており、イネ品種育成において重要
な課題となっている。しかし、これら抵抗性遺伝子は多
数の存在が推定され、染色体地図上に関連づけられてい
るにもかかわらず、その遺伝子レベルで単離、解明され
たものは知られていない。
原性菌による収量の低下は問題となっており、これまで
化学薬剤を中心とする防除が行われている。このような
化学薬剤による防除は一般に使用時期が病害発生直前と
制限され、病害発生後に処理した場合には効果は殆どな
く、このため植物病原性菌による被害は大きい。一方、
遺伝学的解析において、種々の病害抵抗性遺伝子の存在
が推定され、染色体地図と関連づけられている。このよ
うな種々病害抵抗性遺伝子を持つ品種の形質、すなわち
その抵抗性遺伝子を、交配育種によりイネ栽培品種に導
入することが望まれており、イネ品種育成において重要
な課題となっている。しかし、これら抵抗性遺伝子は多
数の存在が推定され、染色体地図上に関連づけられてい
るにもかかわらず、その遺伝子レベルで単離、解明され
たものは知られていない。
【0003】一方、イネ以外の植物においてはキチナー
ゼ、β−1,3−グルカナーゼの両者の遺伝子をタバコ
等に遺伝子導入した例(M.B.Sela−Buurl
lage et al.,Plant Physio
l.,101,857(1993))、タバコ野火病菌
の生産する毒素の解毒酵素遺伝子を導入した例(V.N
ikolaeva et al.,In Vitro,
29A,3,Pt.2,87A(1993))等、病原
性菌に抵抗性を付与することに成功している。また、ト
ウモロコシにおいてその病原性菌Cochliobolus carbonu
mの生産するHC毒素(Helminthosporium carbonum tox
in)を還元し解毒する酵素であるHC毒素還元酵素の遺
伝子が単離され、染色体の抵抗性遺伝子座と一致するこ
とを証明した例(G.S.Johal et al.,
Science,258,985(1992))があ
る。
ゼ、β−1,3−グルカナーゼの両者の遺伝子をタバコ
等に遺伝子導入した例(M.B.Sela−Buurl
lage et al.,Plant Physio
l.,101,857(1993))、タバコ野火病菌
の生産する毒素の解毒酵素遺伝子を導入した例(V.N
ikolaeva et al.,In Vitro,
29A,3,Pt.2,87A(1993))等、病原
性菌に抵抗性を付与することに成功している。また、ト
ウモロコシにおいてその病原性菌Cochliobolus carbonu
mの生産するHC毒素(Helminthosporium carbonum tox
in)を還元し解毒する酵素であるHC毒素還元酵素の遺
伝子が単離され、染色体の抵抗性遺伝子座と一致するこ
とを証明した例(G.S.Johal et al.,
Science,258,985(1992))があ
る。
【0004】イネにおいては病害抵抗性遺伝子として単
離された遺伝子はキチナーゼ、β−グルカナーゼ、ファ
イトアレキシン合成酵素、パーオキシダーゼなどがある
が、これら遺伝子と病害抵抗性の間には何等相関が認め
られたという報告はない。また、イネに稲熱病菌が感染
する際の抵抗性機構についての研究が行われているが、
感染初期にイネの感染局部細胞での過敏細胞死による病
原性菌の生育を阻害する機構と、細胞膜の変化により感
染を阻害する機構の2種類の抵抗性機構が示唆されてい
るものの、その病害抵抗性に関与する遺伝子は未解明の
ままである。
離された遺伝子はキチナーゼ、β−グルカナーゼ、ファ
イトアレキシン合成酵素、パーオキシダーゼなどがある
が、これら遺伝子と病害抵抗性の間には何等相関が認め
られたという報告はない。また、イネに稲熱病菌が感染
する際の抵抗性機構についての研究が行われているが、
感染初期にイネの感染局部細胞での過敏細胞死による病
原性菌の生育を阻害する機構と、細胞膜の変化により感
染を阻害する機構の2種類の抵抗性機構が示唆されてい
るものの、その病害抵抗性に関与する遺伝子は未解明の
ままである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにイネの病害
発生と抵抗性に関する研究は行われているが、病原性菌
の感染機構と植物の抵抗性発現機構が非常に複雑である
こと、また、実験室レベルでの抵抗性と圃場抵抗性との
間でも相関が得られない等の事柄が研究を困難にしてお
り、遺伝子レベルでの進展はこれまでのところ報告され
ていない。
発生と抵抗性に関する研究は行われているが、病原性菌
の感染機構と植物の抵抗性発現機構が非常に複雑である
こと、また、実験室レベルでの抵抗性と圃場抵抗性との
間でも相関が得られない等の事柄が研究を困難にしてお
り、遺伝子レベルでの進展はこれまでのところ報告され
ていない。
【0006】しかし、病害抵抗性に関与する遺伝子とし
ては複数存在し、種々の抵抗性機構に関与すると考えら
れている。したがって、イネの稲熱病等の病害抵抗性遺
伝子は、その全長の遺伝子を単離し、単離遺伝子の構造
及びタンパク質の一次構造を明らかにすると共に、イネ
植物体で発現させ、その機能を詳細に検討する事は必要
であろう。本発明において病害抵抗性遺伝子の一つとし
て病原性菌の生産する毒素の解毒能を持つNADH依存
性還元酵素遺伝子を単離し、その構造解析するととも
に、植物へ遺伝子導入することができれば、病害抵抗性
をイネ等の植物に容易に付与することが可能となる。
ては複数存在し、種々の抵抗性機構に関与すると考えら
れている。したがって、イネの稲熱病等の病害抵抗性遺
伝子は、その全長の遺伝子を単離し、単離遺伝子の構造
及びタンパク質の一次構造を明らかにすると共に、イネ
植物体で発現させ、その機能を詳細に検討する事は必要
であろう。本発明において病害抵抗性遺伝子の一つとし
て病原性菌の生産する毒素の解毒能を持つNADH依存
性還元酵素遺伝子を単離し、その構造解析するととも
に、植物へ遺伝子導入することができれば、病害抵抗性
をイネ等の植物に容易に付与することが可能となる。
【0007】すなわち、イネNADH依存性還元酵素の
還元反応による植物病原性菌に対する抵抗性機能を応
用、利用することを目的に、この遺伝子を植物に導入し
ていくためにはその全長遺伝子を単離することが不可欠
である。従って本発明の目的はイネNADH依存性還元
酵素をコードするDNA配列を提供し、さらにその配列
を含み、かつ適当な植物発現ベクターに組み込むことの
できる全長NADH依存性還元酵素遺伝子を提供するこ
とにある。
還元反応による植物病原性菌に対する抵抗性機能を応
用、利用することを目的に、この遺伝子を植物に導入し
ていくためにはその全長遺伝子を単離することが不可欠
である。従って本発明の目的はイネNADH依存性還元
酵素をコードするDNA配列を提供し、さらにその配列
を含み、かつ適当な植物発現ベクターに組み込むことの
できる全長NADH依存性還元酵素遺伝子を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述したト
ウモロコシから単離されているHC毒素還元酵素と推定
される遺伝子から発現されたタンパク質がその病原性菌
Cochliobolus carbonumの生産するHC毒素を還元し、
解毒することにより抵抗性を示す報告に注目し、イネ葯
cDNAライブラリーからのcDNAのランダムシーク
エンシングにより、これらと相同性の高い部分配列を持
つcDNAクローンを単離した。さらに、これをプロー
ブとしてイネの葯からイネNADH依存性還元酵素全長
cDNAを単離することに成功し、さらにこの遺伝子が
稲熱病抵抗性遺伝子座に関係することを明らかにし、本
発明を完成した。
ウモロコシから単離されているHC毒素還元酵素と推定
される遺伝子から発現されたタンパク質がその病原性菌
Cochliobolus carbonumの生産するHC毒素を還元し、
解毒することにより抵抗性を示す報告に注目し、イネ葯
cDNAライブラリーからのcDNAのランダムシーク
エンシングにより、これらと相同性の高い部分配列を持
つcDNAクローンを単離した。さらに、これをプロー
ブとしてイネの葯からイネNADH依存性還元酵素全長
cDNAを単離することに成功し、さらにこの遺伝子が
稲熱病抵抗性遺伝子座に関係することを明らかにし、本
発明を完成した。
【0009】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
のイネNADH依存性還元酵素をコードするDNA配列
は具体的には配列表の配列番号1に示されるごとく単一
のオープンリーディングフレームを含んでいることから
なる。このオープンリーディングフレームは5’末端は
塩基配列10〜12のATGから翻訳開始されその上流
に9塩基の非翻訳領域を含み、3’末端は塩基配列10
99〜1101のTGAで終了し、さらに、その下流に
ポリ(A)付加シグナルと推定される配列TAATAA
が存在しているので、完全長を含んでいるといえる。ま
たこの単離したcDNAの塩基配列はプローブとして用
いたcDNA断片の塩基配列を含んでおり、既に単離さ
れているトウモロコシの塩基配列とNADH結合領域と
その下流において相同性が高いことからイネNADH依
存性還元酵素をコードする全塩基配列を含むといえる。
のイネNADH依存性還元酵素をコードするDNA配列
は具体的には配列表の配列番号1に示されるごとく単一
のオープンリーディングフレームを含んでいることから
なる。このオープンリーディングフレームは5’末端は
塩基配列10〜12のATGから翻訳開始されその上流
に9塩基の非翻訳領域を含み、3’末端は塩基配列10
99〜1101のTGAで終了し、さらに、その下流に
ポリ(A)付加シグナルと推定される配列TAATAA
が存在しているので、完全長を含んでいるといえる。ま
たこの単離したcDNAの塩基配列はプローブとして用
いたcDNA断片の塩基配列を含んでおり、既に単離さ
れているトウモロコシの塩基配列とNADH結合領域と
その下流において相同性が高いことからイネNADH依
存性還元酵素をコードする全塩基配列を含むといえる。
【0010】この塩基配列から推定されるアミノ酸配列
を同時に配列表の配列番号1に併記する。アミノ酸配列
から推定されるタンパク質は363アミノ残基よりな
り、推定される分子量は39234ダルトンである。推
定されるタンパク質のアミノ酸配列を、これまでに明ら
かにされているトウモロコシ由来のHC毒素還元酵素の
アミノ酸配列と比較したところ相同性は73%であり、
NADH結合領域と推定されている領域は保存されてい
た。
を同時に配列表の配列番号1に併記する。アミノ酸配列
から推定されるタンパク質は363アミノ残基よりな
り、推定される分子量は39234ダルトンである。推
定されるタンパク質のアミノ酸配列を、これまでに明ら
かにされているトウモロコシ由来のHC毒素還元酵素の
アミノ酸配列と比較したところ相同性は73%であり、
NADH結合領域と推定されている領域は保存されてい
た。
【0011】注目すべき点はこのNADH依存性還元酵
素遺伝子は遺伝子マッピングにより、稲熱病抵抗性遺伝
子として推定されているPi−i遺伝子座に同定される
こと、すなわち今回単離したNADH依存性還元酵素が
稲熱病菌の生産する化合物もしくはイネに内在する抵抗
性に関与する化合物を還元する機構等により、イネ植物
体内で発現された場合、稲熱病に対し抵抗性を発現する
ことである。
素遺伝子は遺伝子マッピングにより、稲熱病抵抗性遺伝
子として推定されているPi−i遺伝子座に同定される
こと、すなわち今回単離したNADH依存性還元酵素が
稲熱病菌の生産する化合物もしくはイネに内在する抵抗
性に関与する化合物を還元する機構等により、イネ植物
体内で発現された場合、稲熱病に対し抵抗性を発現する
ことである。
【0012】以上のようにイネNADH依存性還元酵素
のアミノ酸の一次配列とその機能的特徴から、本発明の
DNA配列は特徴付けることができる。
のアミノ酸の一次配列とその機能的特徴から、本発明の
DNA配列は特徴付けることができる。
【0013】本発明のイネNADH依存性還元酵素遺伝
子は例えばイネ葯からmRNAを調製し、次にcDNA
を合成し、このcDNAライブラリーから、目的の遺伝
子をスクリーニングすることにより得ることができる。
子は例えばイネ葯からmRNAを調製し、次にcDNA
を合成し、このcDNAライブラリーから、目的の遺伝
子をスクリーニングすることにより得ることができる。
【0014】イネNADH依存性還元酵素遺伝子のスク
リーニングとしては例えばプローブを作製し、例えばプ
ラークハイブリダイゼーションを行えば良い。スクリー
ニングに用いるプローブとしては目的タンパク質中の
一部のアミノ酸配列をもとに合成したオリゴDNAを用
いるいる場合、目的タンパク質をコードする異種生物
のDNA断片を用いる場合、cDNAライブラリーの
ランダムシークエンシングにより相同性の確認されたD
NA断片を用いる場合などがある。本遺伝子はNADH
と結合性を持つことから、NADH依存性タンパク質の
保存性の高い領域として明らかにされている領域(配列
番号1に表す塩基配列番号52〜123)を合成しプロ
ーブとして用いることができる。また、トウモロコシの
HC毒素還元酵素遺伝子と約80%の相同性を示すこと
から、HC毒素還元酵素遺伝子中のタンパク質コーディ
ング領域に相当する領域のDNAを合成するかPCR
(Polymerase chain reaction)法で増幅することによ
りプローブとして用いることができる。また、イネ葯c
DNAライブラリーのランダムシークエンスで解析した
遺伝子配列をGenBankデータベースを用いたホモ
ロジー検索により、既に報告されている遺伝子と相同性
の高いクローンを単離することができる(Uchimiya, H.
ら、Plant J., 2(6), 1005-1009 ページ, 1992, 参
照)。これらの中から、トウモロコシのHC毒素還元酵
素と相同性のある一部の遺伝子配列を含むクローンを単
離し、このDNA断片をプローブとして用いることがで
きる。
リーニングとしては例えばプローブを作製し、例えばプ
ラークハイブリダイゼーションを行えば良い。スクリー
ニングに用いるプローブとしては目的タンパク質中の
一部のアミノ酸配列をもとに合成したオリゴDNAを用
いるいる場合、目的タンパク質をコードする異種生物
のDNA断片を用いる場合、cDNAライブラリーの
ランダムシークエンシングにより相同性の確認されたD
NA断片を用いる場合などがある。本遺伝子はNADH
と結合性を持つことから、NADH依存性タンパク質の
保存性の高い領域として明らかにされている領域(配列
番号1に表す塩基配列番号52〜123)を合成しプロ
ーブとして用いることができる。また、トウモロコシの
HC毒素還元酵素遺伝子と約80%の相同性を示すこと
から、HC毒素還元酵素遺伝子中のタンパク質コーディ
ング領域に相当する領域のDNAを合成するかPCR
(Polymerase chain reaction)法で増幅することによ
りプローブとして用いることができる。また、イネ葯c
DNAライブラリーのランダムシークエンスで解析した
遺伝子配列をGenBankデータベースを用いたホモ
ロジー検索により、既に報告されている遺伝子と相同性
の高いクローンを単離することができる(Uchimiya, H.
ら、Plant J., 2(6), 1005-1009 ページ, 1992, 参
照)。これらの中から、トウモロコシのHC毒素還元酵
素と相同性のある一部の遺伝子配列を含むクローンを単
離し、このDNA断片をプローブとして用いることがで
きる。
【0015】一方、イネのカルスや葯等の植物組織から
mRNAを抽出し、これを鋳型と逆転写酵素を用いてc
DNAを合成し、ポリメラーゼ反応によって2本鎖化し
たものを市販のファージベクターあるいはプラスミドベ
クター等にクローニングし、大腸菌などに形質転換する
ことによりcDNAライブラリーを作製することができ
る。各種cDNA合成キットが市販されているのでこれ
らを使用しても良い。ライブラリーの作製に使用するベ
クターは、多数市販されておりこれらを使用することが
できる。さらに、上記で得た例えばcDNAランダムシ
ークエンシングにより得られた部分DNA断片をプロー
ブとして用いプラークハイブリダイゼーションなどによ
り、cDNAライブラリーをスクリーニングし、プロー
ブと相補性を持つDNAを含むクローンを選抜し、該ク
ローンよりDNAを調製し、これを詳細に解析すること
により、イネNADH依存性還元酵素の全長遺伝子を含
むcDNAクローンを得ることができる。クローン化さ
れたcDNAの解析はダイデオキシ法などによりその塩
基配列を決定することができ、市販されているキット、
または蛍光シークエンサーも使用できる。本発明におい
て、cDNAライブラリーを構築するための材料とする
植物組織及びその方法をなんら限定するものではない。
mRNAを抽出し、これを鋳型と逆転写酵素を用いてc
DNAを合成し、ポリメラーゼ反応によって2本鎖化し
たものを市販のファージベクターあるいはプラスミドベ
クター等にクローニングし、大腸菌などに形質転換する
ことによりcDNAライブラリーを作製することができ
る。各種cDNA合成キットが市販されているのでこれ
らを使用しても良い。ライブラリーの作製に使用するベ
クターは、多数市販されておりこれらを使用することが
できる。さらに、上記で得た例えばcDNAランダムシ
ークエンシングにより得られた部分DNA断片をプロー
ブとして用いプラークハイブリダイゼーションなどによ
り、cDNAライブラリーをスクリーニングし、プロー
ブと相補性を持つDNAを含むクローンを選抜し、該ク
ローンよりDNAを調製し、これを詳細に解析すること
により、イネNADH依存性還元酵素の全長遺伝子を含
むcDNAクローンを得ることができる。クローン化さ
れたcDNAの解析はダイデオキシ法などによりその塩
基配列を決定することができ、市販されているキット、
または蛍光シークエンサーも使用できる。本発明におい
て、cDNAライブラリーを構築するための材料とする
植物組織及びその方法をなんら限定するものではない。
【0016】単離されたイネNADH依存性還元酵素遺
伝子は全長を含むことから、tacプロモーターやPl
プロモーターなどに結合することにより、大腸菌などの
微生物で生産することが可能となり、この遺伝子のコー
ドするタンパク質を得ることが可能となる。本タンパク
質にはN末端付近にNADH依存性タンパク質の保存性
の高い領域(配列番号1に表す塩基配列番号52〜12
3)を持つために、この領域を除去した一部のタンパク
質、例えば制限酵素サイトEcoRV(配列番号1に表
す塩基配列番号426)で切断したC末端領域を大腸菌
などの微生物で生産したタンパク質や配列番号1に表す
アミノ酸配列の一部を合成したペプチド等を抗原とする
ことにより、特異性の高い抗体を作製することも可能で
ある。この全長または一部を含むイネNADH依存性還
元酵素タンパク質を大腸菌などの微生物を用いて生産
し、精製単離したタンパク質を抗原として抗体を作成す
ることは可能である。作製した抗体を、抗原抗体反応を
利用したウエスタンブロッティング法やELISA(E
nzyme−Linked Immunosorben
t Assay)法などに利用することにより、容易に
イネ植物体でのイネNADH依存性還元酵素遺伝子の発
現を調べることが可能となる。
伝子は全長を含むことから、tacプロモーターやPl
プロモーターなどに結合することにより、大腸菌などの
微生物で生産することが可能となり、この遺伝子のコー
ドするタンパク質を得ることが可能となる。本タンパク
質にはN末端付近にNADH依存性タンパク質の保存性
の高い領域(配列番号1に表す塩基配列番号52〜12
3)を持つために、この領域を除去した一部のタンパク
質、例えば制限酵素サイトEcoRV(配列番号1に表
す塩基配列番号426)で切断したC末端領域を大腸菌
などの微生物で生産したタンパク質や配列番号1に表す
アミノ酸配列の一部を合成したペプチド等を抗原とする
ことにより、特異性の高い抗体を作製することも可能で
ある。この全長または一部を含むイネNADH依存性還
元酵素タンパク質を大腸菌などの微生物を用いて生産
し、精製単離したタンパク質を抗原として抗体を作成す
ることは可能である。作製した抗体を、抗原抗体反応を
利用したウエスタンブロッティング法やELISA(E
nzyme−Linked Immunosorben
t Assay)法などに利用することにより、容易に
イネ植物体でのイネNADH依存性還元酵素遺伝子の発
現を調べることが可能となる。
【0017】単離されたイネNADH依存性還元酵素遺
伝子の染色体上の遺伝子座との関係を調べるためにはR
FLP(Restriction Fragment
Length Polynorphism)を用いた遺
伝子マッピング法(McCouch S.R.,Bio
technology in Agriculture
(Yuo C.B.et al.Kluwer Aca
demic Publishers),”221−22
8,(1993))により特定できる。100種類以上
のRFLPマーカーをプローブに用いて本遺伝子のサザ
ンハイブリダイゼーションによる連鎖分析した結果、第
6染色体上にある稲熱病抵抗性遺伝子座(Pi−i)に
マッピングされ、イネ染色体上に1コピー存在すること
が明らかになった。
伝子の染色体上の遺伝子座との関係を調べるためにはR
FLP(Restriction Fragment
Length Polynorphism)を用いた遺
伝子マッピング法(McCouch S.R.,Bio
technology in Agriculture
(Yuo C.B.et al.Kluwer Aca
demic Publishers),”221−22
8,(1993))により特定できる。100種類以上
のRFLPマーカーをプローブに用いて本遺伝子のサザ
ンハイブリダイゼーションによる連鎖分析した結果、第
6染色体上にある稲熱病抵抗性遺伝子座(Pi−i)に
マッピングされ、イネ染色体上に1コピー存在すること
が明らかになった。
【0018】さらに、このイネNADH依存性還元酵素
をコードする遺伝子は例えばカリフラワーモザイクウイ
ルス由来の35Sプロモーターやトウモロコシ由来のユ
ビキチン遺伝子のプロモーターなどと連結し、植物体中
で本遺伝子が発現するよう構築したベクターを用いるこ
とにより、植物体中での発現系の構築が可能となる。構
築された発現ベクターを例えばタバコ、イネ、トウモロ
コシ、芝などの植物にアグロバクテリウムを利用した方
法やエレクトロポーレーション法、パーティクルガン法
などによって導入することが可能であり、得られる形質
転換体植物のイネNADH依存性還元酵素の生産量を増
大させることが可能となる。その結果として、稲熱病な
どの植物病原性菌に対する抵抗性を植物に付与すること
が可能となる。
をコードする遺伝子は例えばカリフラワーモザイクウイ
ルス由来の35Sプロモーターやトウモロコシ由来のユ
ビキチン遺伝子のプロモーターなどと連結し、植物体中
で本遺伝子が発現するよう構築したベクターを用いるこ
とにより、植物体中での発現系の構築が可能となる。構
築された発現ベクターを例えばタバコ、イネ、トウモロ
コシ、芝などの植物にアグロバクテリウムを利用した方
法やエレクトロポーレーション法、パーティクルガン法
などによって導入することが可能であり、得られる形質
転換体植物のイネNADH依存性還元酵素の生産量を増
大させることが可能となる。その結果として、稲熱病な
どの植物病原性菌に対する抵抗性を植物に付与すること
が可能となる。
【0019】
【実施例1】以下、本発明を実施例によりさらに説明す
るが、これら実施例のみによって限定されるものではな
い。
るが、これら実施例のみによって限定されるものではな
い。
【0020】イネ葯mRNAの単離及びcDNAの合成 イネ(Oryza sativa cv. Hayay
uki)の葯約1000個を液体窒素で凍らせ、乳鉢で
破砕した。これを5mlの100mM LiCl、10
0mM トリスーHCl(pH8.0)、10mM E
DTA、1%SDS溶液と5mlのフェノールを80℃
に加熱しておいた溶液に加え、攪拌した後、さらに5m
lのクロロホルム/イソアミルアルコール(容量比2
4:1)を加え攪拌した後、12000rpm、15分
間遠心し、上清を回収した。これに当量の4M 塩化リ
チウム溶液を加え、−80℃に1時間放置したのち、遠
心分離により沈澱を回収した。沈澱に1ml滅菌水を加
え溶解したのち、3M酢酸ナトリウム溶液 100μl
とエタノール 2mlを加え、−80℃に一晩放置し、
遠心分離により全RNAを沈澱として回収した。沈澱を
10mM トリス−HCl(pH8.0)、1mM E
DTA、0.1%SDSのRNA溶解液 500μlに
溶解し、オリゴ(dT)セルロース(ファルマシア社
製)を100μl加え、65℃で5分放置したのち、氷
上で急冷し、5M NaClを60μlを加え、室温で
10分間放置した後、遠心分離により沈澱を回収した。
沈澱にRNA溶解液を500μl加え、65℃で5分間
遠心し上清を回収した。上清に3M酢酸ナトリウム 5
0μlとエタノール 1mlを加え−80℃に1時間放
置し、遠心沈澱により約2μgのmRNAを回収した。
mRNAを滅菌水10μlに溶解し、この5μlをcD
NA合成に用いた。cDNA合成はZAP−cDNA
合成キット(東洋紡社製)を用い、1stストランド、
2ndストランドcDNAを合成し、cDNAを平滑末
端化し、EcoRIアダプターを連結し、制限酵素Xh
oIで切断し、Uni−ZAPTMXRベクター(ストラ
タジーン社商標)に連結し、パッキング後、大腸菌PL
K−F’に感染させることによりcDNAライブラリー
を作製した。
uki)の葯約1000個を液体窒素で凍らせ、乳鉢で
破砕した。これを5mlの100mM LiCl、10
0mM トリスーHCl(pH8.0)、10mM E
DTA、1%SDS溶液と5mlのフェノールを80℃
に加熱しておいた溶液に加え、攪拌した後、さらに5m
lのクロロホルム/イソアミルアルコール(容量比2
4:1)を加え攪拌した後、12000rpm、15分
間遠心し、上清を回収した。これに当量の4M 塩化リ
チウム溶液を加え、−80℃に1時間放置したのち、遠
心分離により沈澱を回収した。沈澱に1ml滅菌水を加
え溶解したのち、3M酢酸ナトリウム溶液 100μl
とエタノール 2mlを加え、−80℃に一晩放置し、
遠心分離により全RNAを沈澱として回収した。沈澱を
10mM トリス−HCl(pH8.0)、1mM E
DTA、0.1%SDSのRNA溶解液 500μlに
溶解し、オリゴ(dT)セルロース(ファルマシア社
製)を100μl加え、65℃で5分放置したのち、氷
上で急冷し、5M NaClを60μlを加え、室温で
10分間放置した後、遠心分離により沈澱を回収した。
沈澱にRNA溶解液を500μl加え、65℃で5分間
遠心し上清を回収した。上清に3M酢酸ナトリウム 5
0μlとエタノール 1mlを加え−80℃に1時間放
置し、遠心沈澱により約2μgのmRNAを回収した。
mRNAを滅菌水10μlに溶解し、この5μlをcD
NA合成に用いた。cDNA合成はZAP−cDNA
合成キット(東洋紡社製)を用い、1stストランド、
2ndストランドcDNAを合成し、cDNAを平滑末
端化し、EcoRIアダプターを連結し、制限酵素Xh
oIで切断し、Uni−ZAPTMXRベクター(ストラ
タジーン社商標)に連結し、パッキング後、大腸菌PL
K−F’に感染させることによりcDNAライブラリー
を作製した。
【0021】DNAプローブの作製 イネ葯から作製したファージcDNAライブラリーを大
腸菌XL−1 Blue株に感染させ、in vitroエク
シジョンによりpBluescript SK(−)プ
ラスミドベクター中にcDNAを含むプラスミッドを持
つコロニーを作らせ、LB培地 5mlで培養した菌体
からプラスミッドDNAを抽出した。それぞれのcDN
Aクローンを蛍光シークエンサー(アプライドバイオシ
ステム社製)でランダムシークエンシングし、配列番号
1に表す塩基配列番号603以降の約650塩基対を含
むcDNAクローン(YK756)を得た。このcDN
A断片の5’末端の約300ベースのDNA塩基配列を
トウモロコシのHC毒素還元酵素の遺伝子配列とホモロ
ジー比較した結果、約78%の相同性があった。このク
ローンのプラスミッドDNAを制限酵素EcoRIで消
化し、アガロース電気泳動により約650塩基対からな
るDNA断片を回収し、DIG DNAラベリングキッ
ト(ベーリンガーマンハイム社製)により標識すること
によりプローブとした。
腸菌XL−1 Blue株に感染させ、in vitroエク
シジョンによりpBluescript SK(−)プ
ラスミドベクター中にcDNAを含むプラスミッドを持
つコロニーを作らせ、LB培地 5mlで培養した菌体
からプラスミッドDNAを抽出した。それぞれのcDN
Aクローンを蛍光シークエンサー(アプライドバイオシ
ステム社製)でランダムシークエンシングし、配列番号
1に表す塩基配列番号603以降の約650塩基対を含
むcDNAクローン(YK756)を得た。このcDN
A断片の5’末端の約300ベースのDNA塩基配列を
トウモロコシのHC毒素還元酵素の遺伝子配列とホモロ
ジー比較した結果、約78%の相同性があった。このク
ローンのプラスミッドDNAを制限酵素EcoRIで消
化し、アガロース電気泳動により約650塩基対からな
るDNA断片を回収し、DIG DNAラベリングキッ
ト(ベーリンガーマンハイム社製)により標識すること
によりプローブとした。
【0022】cDNAライブラリーのスクリーニング さらに、5’上流約600ベースを含む全長cDNAを
取得するためにYK756クローンから調製したDNA
断片をプローブとして、プラークハイブリダイゼーショ
ン法によりスクリーニングした。イネ葯から作製したフ
ァージcDNAライブラリーを大腸菌XL−1 Blu
e株に感染し、プレート上に10万個のプラークを作ら
せ、これにナイロン膜HybondN+(アマシャム社
製)を置き、1分間放置した。次にこの膜を0.5M
NaOH、1.5M NaCl溶液で変性させ、0.5
M トリス−HCl(pH7.2)、1.5M NaC
l溶液で中和させ、さらに2xSSC(0.3M Na
Cl、0.03Mクエン酸ナトリウム)溶液で洗浄した
後、この膜を乾燥させた。この膜をハイブリダイゼーシ
ョン溶液中で42℃で1時間放置し、DIG標識したプ
ローブを含むハイブリダイゼーション溶液に交換し、4
2℃で1晩ゆっくり振盪した。この膜を2xSSC、
0.1% SDS溶液中で室温、5分間2回洗浄し、さ
らに0.1xSSC、0.1% SDS溶液中で68
℃、15分間2回洗浄した。この膜をDIG蛍光検出キ
ット(ベーリンガーマンハイム社製)を用いて陽性クロ
ーンを検出した。約400x104の組換え体から6個
の陽性クローンを得た。これらのクローンをin vitro
エクシジョンによりプラスミドベクターにした後、それ
ぞれのクローンからプラスミッドDNAを抽出した。制
限酵素EcoRIで切断し、アガロース電気泳動により
挿入されているcDNAを調べ、最長の約1200ベー
スのDNA断片を含むcDNAクローンYK1を得た。
取得するためにYK756クローンから調製したDNA
断片をプローブとして、プラークハイブリダイゼーショ
ン法によりスクリーニングした。イネ葯から作製したフ
ァージcDNAライブラリーを大腸菌XL−1 Blu
e株に感染し、プレート上に10万個のプラークを作ら
せ、これにナイロン膜HybondN+(アマシャム社
製)を置き、1分間放置した。次にこの膜を0.5M
NaOH、1.5M NaCl溶液で変性させ、0.5
M トリス−HCl(pH7.2)、1.5M NaC
l溶液で中和させ、さらに2xSSC(0.3M Na
Cl、0.03Mクエン酸ナトリウム)溶液で洗浄した
後、この膜を乾燥させた。この膜をハイブリダイゼーシ
ョン溶液中で42℃で1時間放置し、DIG標識したプ
ローブを含むハイブリダイゼーション溶液に交換し、4
2℃で1晩ゆっくり振盪した。この膜を2xSSC、
0.1% SDS溶液中で室温、5分間2回洗浄し、さ
らに0.1xSSC、0.1% SDS溶液中で68
℃、15分間2回洗浄した。この膜をDIG蛍光検出キ
ット(ベーリンガーマンハイム社製)を用いて陽性クロ
ーンを検出した。約400x104の組換え体から6個
の陽性クローンを得た。これらのクローンをin vitro
エクシジョンによりプラスミドベクターにした後、それ
ぞれのクローンからプラスミッドDNAを抽出した。制
限酵素EcoRIで切断し、アガロース電気泳動により
挿入されているcDNAを調べ、最長の約1200ベー
スのDNA断片を含むcDNAクローンYK1を得た。
【0023】cDNAクローンのシークエンス クローニングしたcDNAクローンは制限酵素SacI
で2個のDNA断片に切断し、pBluescript
SK(−)ベクターにサブクローンした。5’側約7
00ベースDNA断片はさらに制限酵素EcoRV、X
hoIで切断し、小断片とした後、pBluescri
pt SK(−)にサブクローンした。3’側約700
ベースDNA断片はさらに制限酵素PstIで切断し、
小断片とした後、pBluescript SK(−)
にサブクローンした。これらの得られたクローンをT7
プライマーとT3プライマー(東洋紡社製)を用いて、
Sequencing High Kit(東洋紡社
製)により、シークエンスし、塩基配列を決定した。得
られた塩基配列を配列表の配列番号1に示す。
で2個のDNA断片に切断し、pBluescript
SK(−)ベクターにサブクローンした。5’側約7
00ベースDNA断片はさらに制限酵素EcoRV、X
hoIで切断し、小断片とした後、pBluescri
pt SK(−)にサブクローンした。3’側約700
ベースDNA断片はさらに制限酵素PstIで切断し、
小断片とした後、pBluescript SK(−)
にサブクローンした。これらの得られたクローンをT7
プライマーとT3プライマー(東洋紡社製)を用いて、
Sequencing High Kit(東洋紡社
製)により、シークエンスし、塩基配列を決定した。得
られた塩基配列を配列表の配列番号1に示す。
【0024】塩基配列とアミノ酸配列の解析 DNAとアミノ酸配列はSDC−GENETYX(SD
Cソフトウエア開発社製)を用いて解析したところ、既
に単離されているトウモロコシのHC毒素還元酵素との
み相同性が認められ、その程度は遺伝子レベルで約80
%、アミノ酸レベルで約73%であった。タンパク質の
N末端付近にNADHの結合部位に保存されている配列
があり、この領域において他のペチュニアなどのNAD
H依存性のジヒドロフラボノール−4−還元酵素などと
相同性が認められ、本タンパク質がNADHを補酵素と
することが明らかとなった。また、染色体上へのマッピ
ングはRFLPマーカーを用いたササンハイブリダイゼ
ーションによる連鎖分析の解析の結果から、第6染色体
上のPi−i遺伝子座上へマッピングされ、イネNAD
H依存性還元酵素遺伝子が稲熱病抵抗性遺伝子座の一つ
であるPi−iであること、さらに本遺伝子が染色体上
に1コピー存在することが明らかとなった。
Cソフトウエア開発社製)を用いて解析したところ、既
に単離されているトウモロコシのHC毒素還元酵素との
み相同性が認められ、その程度は遺伝子レベルで約80
%、アミノ酸レベルで約73%であった。タンパク質の
N末端付近にNADHの結合部位に保存されている配列
があり、この領域において他のペチュニアなどのNAD
H依存性のジヒドロフラボノール−4−還元酵素などと
相同性が認められ、本タンパク質がNADHを補酵素と
することが明らかとなった。また、染色体上へのマッピ
ングはRFLPマーカーを用いたササンハイブリダイゼ
ーションによる連鎖分析の解析の結果から、第6染色体
上のPi−i遺伝子座上へマッピングされ、イネNAD
H依存性還元酵素遺伝子が稲熱病抵抗性遺伝子座の一つ
であるPi−iであること、さらに本遺伝子が染色体上
に1コピー存在することが明らかとなった。
【実施例2】
【0025】大腸菌でのイネNADH依存性還元酵素遺
伝子の発現および発現タンパク質の精製 得られたcDNAクローンは制限酵素EcoRIで消化
し、タンパク質翻訳領域を含む約1.3KbのDNA断
片として回収した。さらに、グルタチオン−S−トラン
スフェラーゼと融合タンパク質として大腸菌での発現ベ
クターpGEX2T(ファルマシア社製)の制限酵素E
coRIサイトに挿入した。構築したベクターで大腸菌
JM109株を形質転換し、50ppmアンピシリン添
加のLB培地で15時間培養した後、1mM IPTG
(イソプロピル−β−チオガラクトシド)で誘導するこ
とにより、YK1融合タンパク質を発現誘導した。培養
後の菌体を1xPBSバッファー中で超音波破砕し、遠
心分離により上清を回収した。上清中の融合タンパク質
はグルタチオンセファロースカラム(ファルマシア社
製)に吸着させた後、SDS−PAGE電気泳動によ
り、分子量は約6万ダルトンであった。グルタチオンセ
ファロースカラムに吸着した融合タンパク質はトロンビ
ン切断溶液(50mM トリス−HCl(pH7.
5)、150mM NaCl、2.5mM CaC
l2)中でトロンビンで切断することによりカラムから
YK1タンパク質が遊離され、SDS−PAGE電気泳
動で調べた結果、分子量約4万ダルトンであり、遺伝子
配列から推定されるアミノ酸配列からの計算値3923
4ダルトンとほぼ一致した。約7lの培養菌体から約5
mgのYK1タンパク質を回収した。
伝子の発現および発現タンパク質の精製 得られたcDNAクローンは制限酵素EcoRIで消化
し、タンパク質翻訳領域を含む約1.3KbのDNA断
片として回収した。さらに、グルタチオン−S−トラン
スフェラーゼと融合タンパク質として大腸菌での発現ベ
クターpGEX2T(ファルマシア社製)の制限酵素E
coRIサイトに挿入した。構築したベクターで大腸菌
JM109株を形質転換し、50ppmアンピシリン添
加のLB培地で15時間培養した後、1mM IPTG
(イソプロピル−β−チオガラクトシド)で誘導するこ
とにより、YK1融合タンパク質を発現誘導した。培養
後の菌体を1xPBSバッファー中で超音波破砕し、遠
心分離により上清を回収した。上清中の融合タンパク質
はグルタチオンセファロースカラム(ファルマシア社
製)に吸着させた後、SDS−PAGE電気泳動によ
り、分子量は約6万ダルトンであった。グルタチオンセ
ファロースカラムに吸着した融合タンパク質はトロンビ
ン切断溶液(50mM トリス−HCl(pH7.
5)、150mM NaCl、2.5mM CaC
l2)中でトロンビンで切断することによりカラムから
YK1タンパク質が遊離され、SDS−PAGE電気泳
動で調べた結果、分子量約4万ダルトンであり、遺伝子
配列から推定されるアミノ酸配列からの計算値3923
4ダルトンとほぼ一致した。約7lの培養菌体から約5
mgのYK1タンパク質を回収した。
【0026】さらに粗精製したYK1タンパク質のNA
DHに対する結合性を調べるためにCibacron
Blue 3G−Aをセルロファインカラムに固定した
ブルーセルロファイン(生化学工業社製)を用いて調べ
た。8mlの50mMトリス−・HCl(pH8.0)
溶液に溶解したYK1タンパク質4.7mgを10ml
のブルーセルロファインカラムに付し、100ml同溶
液で洗浄した後に50mlの5mM NADを含む溶出
液で溶出し、溶出液を5mlづつ分画することにより溶
出画分(フラクションNo.1〜10)を回収した。各
溶出画分のタンパク質含量およびSDS−PAGE電気
泳動パターンを調べた結果、YK1タンパク質はフラク
ションNo.3〜6に溶出され、2.2mgの均一のY
K1タンパク質を得た。回収率は47%であった。精製
したイネNADH依存性還元酵素タンパク質を抗原とし
てウサギに注射することにより、その血清から抗体を得
ることができる。さらに、ブルーセファロースカラムに
吸着したYK1タンパク質はNADにより特異的に溶出
されることから、YK1タンパク質が補酵素であるNA
Dに結合する能力を持ち、NADなどのニコチンアミド
ジヌクレオチド類化合物を補酵素とする反応を触媒する
ことが明らかにされた。
DHに対する結合性を調べるためにCibacron
Blue 3G−Aをセルロファインカラムに固定した
ブルーセルロファイン(生化学工業社製)を用いて調べ
た。8mlの50mMトリス−・HCl(pH8.0)
溶液に溶解したYK1タンパク質4.7mgを10ml
のブルーセルロファインカラムに付し、100ml同溶
液で洗浄した後に50mlの5mM NADを含む溶出
液で溶出し、溶出液を5mlづつ分画することにより溶
出画分(フラクションNo.1〜10)を回収した。各
溶出画分のタンパク質含量およびSDS−PAGE電気
泳動パターンを調べた結果、YK1タンパク質はフラク
ションNo.3〜6に溶出され、2.2mgの均一のY
K1タンパク質を得た。回収率は47%であった。精製
したイネNADH依存性還元酵素タンパク質を抗原とし
てウサギに注射することにより、その血清から抗体を得
ることができる。さらに、ブルーセファロースカラムに
吸着したYK1タンパク質はNADにより特異的に溶出
されることから、YK1タンパク質が補酵素であるNA
Dに結合する能力を持ち、NADなどのニコチンアミド
ジヌクレオチド類化合物を補酵素とする反応を触媒する
ことが明らかにされた。
【実施例3】
【0027】植物細胞での発現ベクターの構築 得られたcDNAクローンYK1の3’下流に存在する
制限酵素HindIIIサイトを切断した後、4dNTP
存在下、Klenow酵素処理することにより平滑末端
化し、BamHIリンカー(東洋紡社製)を挿入した。
HindIIIサイトをBamHIサイトに変換したプラ
スミッドをBamHIで切断することによりYK1の全
長を含むcDNA断片を単離した後、植物の発現ベクタ
ーpAHC17のユビキチンのプロモーターの下流に存
在するBamHIサイトに挿入した。構築した発現ベク
ターはユビキチンのプロモーターにより発現制御され、
エレクトロポーレーション法、ポリエチレングリコール
法、パーティクルガン法などを用いることによりイネな
どの植物に形質転換することが可能であり、さらにイネ
NADH依存性還元酵素を発現することが可能である。
制限酵素HindIIIサイトを切断した後、4dNTP
存在下、Klenow酵素処理することにより平滑末端
化し、BamHIリンカー(東洋紡社製)を挿入した。
HindIIIサイトをBamHIサイトに変換したプラ
スミッドをBamHIで切断することによりYK1の全
長を含むcDNA断片を単離した後、植物の発現ベクタ
ーpAHC17のユビキチンのプロモーターの下流に存
在するBamHIサイトに挿入した。構築した発現ベク
ターはユビキチンのプロモーターにより発現制御され、
エレクトロポーレーション法、ポリエチレングリコール
法、パーティクルガン法などを用いることによりイネな
どの植物に形質転換することが可能であり、さらにイネ
NADH依存性還元酵素を発現することが可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明によってイネNADH依存性還元
酵素をコードするDNA配列が提供される。これによっ
て、イネ等の植物体に形質転換することが可能になり、
さらに植物中での本酵素の関与する植物病害抵抗性反応
を調節することにより、植物の病害抵抗性の改善、代謝
系の調節等の植物育種の端緒が開ける。
酵素をコードするDNA配列が提供される。これによっ
て、イネ等の植物体に形質転換することが可能になり、
さらに植物中での本酵素の関与する植物病害抵抗性反応
を調節することにより、植物の病害抵抗性の改善、代謝
系の調節等の植物育種の端緒が開ける。
【0029】
配列番号1 配列の長さ:1272 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:イネ(Oryza sativa) 細胞の種類:葯 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:10..1098 特徴を決定した方法:P GCGGCGGCA ATG GCG GAA GAG GGG AGG AGC GGC GGC GTC GCC GGA GAC GGC 51 Met Ala Glu Glu Gly Arg Ser Gly Gly Val Ala Gly Asp Gly 1 5 10 GTC CGG GTG TGC GTC ACC GGA GGC GCC GGC TTC ATC GCC TCG TGG CTC 99 Val Arg Val Cys Val Thr Gly Gly Ala Gly Phe Ile Ala Ser Trp Leu 15 20 25 30 GTG AAG AAG CTC CTC GAG AGA GGC TGC ATC GTC CAT GCC ACG CTG CGA 147 Val Lys Lys Leu Leu Glu Arg Gly Cys Ile Val His Ala Thr Leu Arg 35 40 45 ACG ATG GGA GAT GAG GAG AAG GCC GGG CTG CTC CGG CGG CTC GTC CAC 195 Thr Met Gly Asp Glu Glu Lys Ala Gly Leu Leu Arg Arg Leu Val His 50 55 60 GGC GCG GCG GAG CGG CTG CGG CTG TTC GAG GCC GAT CTC TTC GAC GCC 243 Gly Ala Ala Glu Arg Leu Arg Leu Phe Glu Ala Asp Leu Phe Asp Ala 65 70 75 GCC ACC TTC GGG CCG GCG ATC GCC GGC TGC CAG TTC GTC TTC CTC ATC 291 Ala Thr Phe Gly Pro Ala Ile Ala Gly Cys Gln Phe Val Phe Leu Ile 80 85 90 GCC ACG CCG TAC GGG CTG GAG GCC TCC AAC TCC AAG TAC AAG AAC ACG 339 Ala Thr Pro Tyr Gly Leu Glu Ala Ser Asn Ser Lys Tyr Lys Asn Thr 95 100 105 110 GCG GAT GCG GCA GTG GAC GCG GTG CGC GAG ATC CTC CGG CAA TGC GCG 387 Ala Asp Ala Ala Val Glu Ala Val Arg Glu Ile Leu Arg Gln Cys Ala 115 120 125 GAA TCC AAG ACG GTG AAG CGC GTC ATC CAC ACC GCC TCG ATA TCC ACC 435 Glu Ser Lys Thr Val Lys Arg Val Ile His Thr Ala Ser Ile Ser Thr 130 135 140 GCC TCG CCG TTG ATC GAC GTC CCC GGC GCC GGC GTC GGC GCC GCC GGG 483 Ala Ser Pro Leu Ile Asp Val Pro Gly Ala Gly Val Gly Ala Ala Gly 145 150 155 TAC AGG GAC TTC ATC GAC GAG TCC TGC TGG ACT CCG CTC GAC GTC GAC 531 Tyr Arg Asp Phe Ile Asp Glu Ser Cys Trp Thr Pro Leu Asp Val Asp 160 165 170 TAC CCA CTC CGG AGC GCC CAC TTC GAC AAG TAC GTG CTG TCG AAG ATG 579 Tyr Pro Leu Arg Ser Ala His Phe Asp Lys Tyr Val Leu Ser Lys Met 175 180 185 190 ATG TCG GAG AAG GAG CTC CTG GGC TAC AAC GAC GGA GAG GGC CGG GAG 627 Met Ser Glu Lys Glu Leu Leu Gly Tyr Asn Asp Gly Glu Gly Arg Glu 195 200 205 TTC GAG GTG GTC ACC CTG CTG TGC GGC CTC GTG GCC GGC GAC ACG GTC 675 Phe Glu Val Val Thr Leu Leu Cys Gly Leu Val Ala Gly Asp Thr Val 210 215 220 CTC GGC CGC GCC CCG GAG ACG CTG GAG TAC GCC GTG TCG CCG GTG TCC 723 Leu Gly Arg Ala Pro Glu Thr Leu Glu Tyr Ala Val Ser Pro Val Ser 225 230 235 CGG AAC GAG CCG TCC TTC GGG TTC CTG AGG CTG CTG CAG AGG CTG GTC 771 Arg Asn Glu Pro Ser Phe Gly Phe Leu Arg Leu Leu Gln Arg Leu Val 240 245 250 GGG TCG GTG CCG CTG GTG CAC GCC GAC GAC GTC TGC GAC GCG CTC GTC 819 Gly Ser Val Pro Leu Val His Ala Asp Asp Val Cys Asp Ala Leu Val 255 260 265 270 TTC TGC ATG GAT CAG CCG TCG CTC GCC GGC CGC TTC CTC TGC TCC GCC 867 Phe Cys Met Asp Gln Pro Ser Leu Ala Gly Arg Phe Leu Cys Ser Ala 275 280 285 GCC TAC CCG ACC ATC CAC GAC ATC GTC GAA CAC TTC GCC GCC AAG TAC 915 Ala Tyr Pro Thr Ile His Asp Ile Val Glu His Phe Ala Ala Lys Tyr 290 295 300 CCT CAC CTC GAC GTC CTC AAA GAG CCG GAG AGG GAG GTG GCG AGG GTG 963 Pro His Leu Asp Val Leu Lys Glu Pro Glu Arg Glu Val Ala Arg Val 305 310 315 CAG CCG GCG GCA GAC AAG CTG GGT GAG CTG GGC TTC AGG TAC AAG TAC 1011 Gln Pro Ala Ala Asp Lys Leu Gly Glu Leu Gly Phe Arg Tyr Lys Tyr 320 325 330 GGC ATG GAG GAG ATA CTC GAC GGC AGC GTC GGC TGC GCG GCG AGG CTG 1059 Gly Met Glu Glu Ile Leu Asp Gly Ser Val Gly Cys Ala Ala Arg Leu 335 340 345 350 GGT TAC ATC GAC GCA GCC AAG CTC AGG CCG CAG GAA GGA TGA 1101 Gly Tyr Ile Asp Ala Ala Lys Leu Arg Pro Gln Glu Gly *** 355 360 363 ATCTGCTACA GATTTGCAGG ATGAAGAAGA TGGATGATAT TTGTTCGGTT TTGAACAAGT 1161 TTTTGGTGTT TGTTTGTAAT CTCATGTGTT CTGAATACCT CTCTCATGTA TCACATGACG 1221 CATTTCTGCG TCAGAGAACG ATATTAATAA GTACTCCGTG GAGCTCGCTA A 1272
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田川 道人 埼玉県南埼玉郡白岡町大字白岡1470 日産 化学工業株式会社生物科学研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 配列表の配列番号1で表される塩基配列
を有することを特徴とするイネNADH依存性還元酵素
遺伝子。 - 【請求項2】 配列表の配列番号1で表され、全長及び
その一部の配列をもつイネNADH依存性還元酵素遺伝
子。 - 【請求項3】 以下のアミノ酸配列、すなわち Met Ala Glu Glu Gly Arg Ser Gly Gly Val Ala Gly Asp Gly Val Arg Val Cys Val Thr Gly Gly Ala Gly Phe Ile Ala Ser Trp Leu Val Lys Lys Leu Leu Glu Arg Gly Cys Ile Val His Ala Thr Leu Arg Thr Met Gly Asp Glu Glu Lys Ala Gly Leu Leu Arg Arg Leu Val His Gly Ala Ala Glu Arg Leu Arg Leu Phe Glu Ala Asp Leu Phe Asp Ala Ala Thr Phe Gly Pro Ala Ile Ala Gly Cys Gln Phe Val Phe Leu Ile Ala Thr Pro Tyr Gly Leu Glu Ala Ser Asn Ser Lys Tyr Lys Asn Thr Ala Asp Ala Ala Val Glu Ala Val Arg Glu Ile Leu Arg Gln Cys Ala Glu Ser Lys Thr Val Lys Arg Val Ile His Thr Ala Ser Ile Ser Thr Ala Ser Pro Leu Ile Asp Val Pro Gly Ala Gly Val Gly Ala Ala Gly Tyr Arg Asp Phe Ile Asp Glu Ser Cys Trp Thr Pro Leu Asp Val Asp Tyr Pro Leu Arg Ser Ala His Phe Asp Lys Tyr Val Leu Ser Lys Met Met Ser Glu Lys Glu Leu Leu Gly Tyr Asn Asp Gly Glu Gly Arg Glu Phe Glu Val Val Thr Leu Leu Cys Gly Leu Val Ala Gly Asp Thr Val Leu Gly Arg Ala Pro Glu Thr Leu Glu Tyr Ala Val Ser Pro Val Ser Arg Asn Glu Pro Ser Phe Gly Phe Leu Arg Leu Leu Gln Arg Leu Val Gly Ser Val Pro Leu Val His Ala Asp Asp Val Cys Asp Ala Leu Val Phe Cys Met Asp Gln Pro Ser Leu Ala Gly Arg Phe Leu Cys Ser Ala Ala Tyr Pro Thr Ile His Asp Ile Val Glu His Phe Ala Ala Lys Tyr Pro His Leu Asp Val Leu Lys Glu Pro Glu Arg Glu Val Ala Arg Val Gln Pro Ala Ala Asp Lys Leu Gly Glu Leu Gly Phe Arg Tyr Lys Tyr Gly Met Glu Glu Ile Leu Asp Gly Ser Val Gly Cys Ala Ala Arg Leu Gly Tyr Ile Asp Ala Ala Lys Leu Arg Pro Gln Glu Gly を有するタンパク質。
- 【請求項4】 配列表の配列番号1で示される塩基配列
を有するイネNADH依存性還元酵素遺伝子の全部ある
いは一部を大腸菌などの微生物、植物細胞などで発現す
るために供するDNA。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6256571A JPH0866193A (ja) | 1994-06-23 | 1994-10-21 | イネnadh依存性還元酵素遺伝子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14168694 | 1994-06-23 | ||
JP6-141686 | 1994-06-23 | ||
JP6256571A JPH0866193A (ja) | 1994-06-23 | 1994-10-21 | イネnadh依存性還元酵素遺伝子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0866193A true JPH0866193A (ja) | 1996-03-12 |
Family
ID=26473875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6256571A Withdrawn JPH0866193A (ja) | 1994-06-23 | 1994-10-21 | イネnadh依存性還元酵素遺伝子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0866193A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999036543A1 (en) * | 1998-01-16 | 1999-07-22 | Pioneer Hi-Bred International, Inc. | Hm2 cDNA RELATED POLYPEPTIDES AND METHODS OF USE |
CN102482414A (zh) * | 2009-08-20 | 2012-05-30 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 聚酰胺 |
-
1994
- 1994-10-21 JP JP6256571A patent/JPH0866193A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999036543A1 (en) * | 1998-01-16 | 1999-07-22 | Pioneer Hi-Bred International, Inc. | Hm2 cDNA RELATED POLYPEPTIDES AND METHODS OF USE |
CN102482414A (zh) * | 2009-08-20 | 2012-05-30 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 聚酰胺 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Takahashi et al. | Characterization of five polyamine oxidase isoforms in Arabidopsis thaliana | |
JPH06500237A (ja) | β―1,3―グルカナーゼ活性を有する新規蛋白質をコードする組換えDNA、このDNAを含む細菌、形質転換植物細胞および植物 | |
AU719467B2 (en) | Method for regulating cell death | |
JPH05184373A (ja) | 抗菌ペプチドおよびそれに基づく植物耐病性 | |
US6211440B1 (en) | Hm2 cDNA from maize encoding disease resistance polypeptide | |
JPH0866193A (ja) | イネnadh依存性還元酵素遺伝子 | |
AU2011202251B2 (en) | Modification of plant responses to salt (3) | |
US6545202B2 (en) | Transgenic plant transformed with a translationally controlled tumor protein (TCTP) gene | |
US20040098767A1 (en) | Manipulation of plant life cycles and/or growth phases | |
CA2211018C (en) | Seed coat specific dna regulatory region and peroxidase | |
JPH05501807A (ja) | エンドキチナーゼ活性を有するタンパクをコード化する組み換え遺伝子 | |
JP2002524044A (ja) | 植物病耐性シグナル伝達遺伝子:それに関する材料及び方法 | |
US6316697B1 (en) | Constitutive disease resistance(CDR1) gene and methods of use thereof | |
US5986172A (en) | Rice NADH-dependent reductase, gene therefor, and use thereof | |
JPH09104698A (ja) | カウレン合成酵素 | |
JP3336350B2 (ja) | イネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa−1およびXa−1蛋白質 | |
CA2363686A1 (en) | Ve protein and nucleic acid sequences, compositions, and methods for plant pathogen resistance | |
US7354390B1 (en) | Seed coat specific nucleotide sequence encoding peroxidase | |
AU2010202793B2 (en) | Plant disease/pest resistance and defense response (2) | |
WO1997041237A1 (en) | Fungus resistant transgenic plants | |
AU2012203461B2 (en) | Plant disease/pest resistance and defense response (3) | |
AU713434B2 (en) | Fungus resistant transgenic plants | |
JP2000007699A (ja) | ウズラのh1ヒストン及びその遺伝子 | |
JPH1118776A (ja) | プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ遺伝子およびその利用 | |
JP2003079385A (ja) | ウイルス伝播抑制遺伝子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040316 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040512 |