JPH08656Y2 - 眼鏡フレーム用部品 - Google Patents

眼鏡フレーム用部品

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JPH08656Y2
JPH08656Y2 JP1989132856U JP13285689U JPH08656Y2 JP H08656 Y2 JPH08656 Y2 JP H08656Y2 JP 1989132856 U JP1989132856 U JP 1989132856U JP 13285689 U JP13285689 U JP 13285689U JP H08656 Y2 JPH08656 Y2 JP H08656Y2
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chitosan
silicone rubber
temple
pad
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JP1989132856U
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JPH0371319U (ja
Inventor
賀尉 小山
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ホーヤ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、抗菌性を有する眼鏡用フレームに関する。
〔従来の技術〕
従来、眼鏡用フレームのテンプル部、パット部は主と
してチタン合金などの金属材料あるいは、アセテート樹
脂などのプラスチック材料で構成されていた。しかし前
記眼鏡用フレームのテンプル部、パット部は装着の際、
皮膚に対する感触及びフィット性が悪く、皮膚に痛みを
感じたり、場合によっては皮膚が傷つけられたり、かぶ
れたりすることがあるほか、汗によりすべりやすいとい
う欠点があった。この問題を解決する方法として、例え
ば特開昭56−144413号公報、実開昭55−12220号公報、
及び実開昭55−125614号公報には眼鏡用フレームのテン
プル部及び/又はパット部がシリコーンゴムで構成ある
いは被覆してなる眼鏡用フレームが開示されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら特開昭56−144413号公報、実開昭55−12
220号公報、及び実開昭55−125614号公報に開示されて
いる眼鏡用フレームは、皮膚接触等に関するフィッティ
ングには効果的であるが、パッドに付着する汗や分泌物
等から発生する汚れ等については対策が未解決であっ
た。そしてその汚れが、皮膚の常在菌である黄色ブドウ
状球菌をはじめとする雑菌の繁殖源となりやすいため、
かかる眼鏡用フレームは生理的不快感をもたらすだけで
なく、不衛生になりやすい問題を有している。
こで、殺菌剤や坑菌剤との併用が考えられるが、その坑
菌効果の持続方法や皮膚に対する影響等の問題があり、
坑菌物の選択や坑菌効果の発現方法については、課題が
残るものであった。
本考案は、上述した課題を解決するためになれたもの
であり、その目的は皮膚に対する感触フィット性が良好
で、更にテンプル部、パット部に付着する汗、分泌物等
の汚れを発生源として増殖する雑菌に対して坑菌作用を
有する眼鏡用フレームを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、上記目的を達成させるためになされたもの
であり、眼鏡フレームのテンプル部又はパット部の本体
部形状を被覆可能に形成した成形用金型キャビティー内
に、キトサン含有シリコーン組成物を充填して、硬化さ
せて得られたキトサン含有シリコーン系被覆部品を、前
記テンプル本体部又は前記パット本体部に被覆したこと
を特徴とする眼鏡フレーム用部品である。
尚、本考案に使用するシリコーンゴムは、従来より知
られている各種のシリコーンゴムが用いられ、その例と
しては、加熱硬化型、低温硬化型、常温硬化型などが挙
げられる。また、シリコーンゴムの構成要素の一つであ
る、ジオルガノポリシロキサンの有機基については、メ
チル基、エチル基、プロピル基、などにアルキル基のほ
か、フェニル基、γ−トリフルオロプロピル基、ビニル
基、などが導入されたものが用いられる。
このようなシリコーンゴムを得るための組成物として
は例えば、 (I)一般式 (ここでRは一価炭化水素基を、またnは正の整数を
表す)で示される分子鎖両末端水酸基封鎖ジオルガノポ
リシロキサンと三官能性アルコキシシラン若しくはシロ
キサンと有機酸の金属塩とからなる組成物。
(II)平均組成式 (ここでR′は、一価炭化水素基を表し、またn′は
1.98〜2.02である)で示されるジオルガノポリシロキサ
ンと有機過酸化物とからなる組成物(更にはこの組成物
においてシリコーンとしてビニル基を有する高分子量シ
リコーンとビニル基を有する低分子量シリコーンとの混
合物を用いてなるもの)。
(III)平均組成式 (ここにR″及びn″は上記したR′及びn′と同じ
意味である)で示され、1分子中に珪素原子に直接結合
するアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリ
シロキサン。
(IV)平均組成式 (ここでR″は前述と同じ意味であり、pは1〜2、
qは0.2〜1.2を表す。ただしp+qは1.8〜3.0である)
で示され、1分子中に珪素原子に直接結合する水素原子
を少なくとも2個有するオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサンと白金若しくは白金化合物とからなる組成物。
(V)上記(I)〜(IV)の組成物に、軟化点220℃以
上、繊度が少なくとも1デニール、長さ1〜5mmのポリ
エステル繊維を、一般式 (R),(CH3)bSiX4-a-b (式中、Rは不飽和結合を有する一価の有機基、Xは
ハロゲン原子又は、アルコキシ基、アシロキシ基から選
ばれる加水分解可能な一価の基、aは1又は2、bは
0、1又は2であって、a+b≦3である。)で示され
るシラン若しくはその部分加水分解縮合物で処理して得
られる充填剤を添加混合してなる、機械的強度とくに引
裂強度を著しく改良した高強度シリコーンゴム組成物、
などを挙げることができる。
尚、前述した各シリコーンゴム組成物には必要に応じ
て、従来シリコーンゴム組成物に配合されている各種添
加剤を配合することは何ら差し支えなく、これには微粉
末シリカ、シリカエアロゲル、けいそう土、石英粉末、
酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラックなど
の充填剤、顔料、染料、老化防止剤、帯電防止剤などが
挙げられる。
本考案におけるキトサンとは、節足動物、環形動物、
軟体動物などの有機骨格物質として存在するキチンを脱
アセチル化して得られる多糖類である。キトサンを使用
する量は、キトサンの脱アセチル化度やシリコーンゴム
の組成物、含有、付着する方法によって異なるが、例え
ば2液型のシリコーンゴムに混合する場合には実質的な
坑菌力を発揮させるために2液型のシリコーンゴムに対
して0.01重量%以上添加することが好ましい。
尚、キトサンをシリコーンゴムの組成物に混合する際
には、キトサンを溶解させるために酢酸、ギ酸、プロピ
オン酸等の有機酸や希薄水溶液を添加することが好まし
い。
本考案に係る眼鏡用フレームは、テンプル部及びパッ
ト部における装用者との接触部分のみが、シリコーンゴ
ムにキトサンを含有する構造のものに限定されず、テン
プル部及びパット部全体がシリコーンゴムにキトサンを
含有する構造であってもよい。また本考案に係る眼鏡用
フレームのパット部の作用方法としては、シリコーンゴ
ム組成物にキトサンを混合して作成される方法、またキ
トサンを含有するシリコーンゴムでパット部、テンプル
部を被覆する方法などが挙げられる。
〔作用〕
シリコーンゴムに含有されているキトサンにより坑菌
作用を有する。また、シリコーンゴムにキトサンを含有
させてもシリコーンゴムの特徴である良好な皮膚に対す
る感触、フィット感は損なわない。
〔実施例〕
以下、本考案を実施例により、具体的に説明するが、
本考案はこれらの実施例に限定されるものではない。
第1図は、実施例のキトサンを含有する金属製眼鏡用
フレーム1である。
この眼鏡用フレーム1は、レンズ枠2とブリッジ3と
パット部4とからなるフロント部5とテンプル部6から
なり、フロント部5とテンプル部6は、蝶番部7を介し
て連結されている。
パット部4及びテンプル部6における装用者と接触す
る部分は、キトサンを含有したシリコーンゴムにより形
成されている。
以下、キトサンを含有したシリコーンゴムを被覆した
パット部4及びテンプル部6について説明する。
(1)パット部について シリコーンゴム組成物として、商品名KE 106LTV(信
越化学工業(株)製)を90重量部、触媒としてキャタリ
ストRG(信越化学工業(株)製)を9重量部、脱アセチ
ル度80%のキトサンを1重量部、更にキトサンを溶解さ
せるために、酢酸20重量部を混合攪拌した。次に第2
図、第3図に示すように取付金具9を埋め込んだセルロ
ースプロピオネート製パット核8を用い、該パット核8
の取付金具9の突起部9aを眼鏡用パット成形用金型10の
下部金型10bに設けられた小孔部11に差し込み、眼鏡用
パット成形用金型キャビティ12を形成した。該キャビテ
ィ12に前記キトサン含有シリコーン組成物を充填した
後、上部金型10a及び下部金型10bを圧接固定した。次い
で該圧接固定された金型を180℃に設定されたプレスの
2枚の熱板間に入れ、180℃、10分間の条件下で前記キ
トサン含有のシリコーンゴムを加熱硬化した。次いで眼
鏡パット形成用金型10を冷却後、成形品を取り出した。
得られたキトサンを含有するシリコーンゴムからなる
パット部4は第3図に示すようにセルロースプロピオネ
ート製パット核8の上にキトサンを含有するシリコーン
ゴム13が被覆された。
次に「繊維製品衛生加工協議会」で採用されている菌
数法を用い温度30℃、温度70%の清浄雰囲気中に黄色状
ブトウ球菌をコロニー数5.0×104個/cm2、枯草菌をコ
ロニー数3.4×104個/cm2をそれぞれ上記パット部に付
着させて6時間後の菌減少率を求めた。
その結果、上記パット部の黄色ブドウ状球菌及び枯草
菌の菌減少率は、それぞれ93%、85%で優れた坑菌性が
認められた。
(2)テンプル部について シリコーンゴム組成物として、商品名KE 106LTV(信
越化学工業(株))を90重量部、触媒としてキャタリス
トRG(信越化学工業(株))を9重量部、脱色アセチル
度80%のキトサンを1重量部、更にキトサンを溶解させ
るために酢酸20重量部を混合攪拌した。次に第4図に示
すようにチューブ成形用金型14のキャビティ15に上記混
合組成物を充填した。次に上部金型14a及び下部金型14b
を圧接固定し該圧接固定された金型を180℃に設定され
たプレスの2枚の熱板間に入れ、180℃、10分間の条件
下で前記キトサン含有のシリコーンゴム組成物を加熱硬
化した。硬化後、成形用金型を冷却し成形品を取り出し
た。
得られたキトサンを含有するシリコーンゴムからなる
チューブ16を第5図に示すように眼鏡用フレームのテン
プル部本体20に装着して、テンプル部6を形成した。第
6図は、テンプル部6のキトサンの混入状態を示した図
である。尚、第5図において符号17はテンプルの芯金、
符号20はテンプル部本体、符号16はシリコーンチュー
ブ、符号18はキトサンを示す。
次に「繊維製品衛生加工協議会」で採用されている菌
数法を用い温度30℃、湿度70%の洗浄な雰囲気中に黄色
状ブドウ球菌コロニー数5.0×104個/cm2、枯草菌をコ
ロニー数3.4×104個/cm2をそれぞれ前記テンプル部に
付着させて6時間後の菌減少率を求めた。
その結果、上記テンプル部の黄色ブドウ状球菌及び枯
草菌の菌減少率は、それぞれ93%、85%で優れた坑菌性
が認められた。更に、上述した眼鏡用フレームを装用し
たところ、シリコーンゴムの特性である良好な皮膚に対
する感触及びフィット性が損なわれていなかった。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案の眼鏡用フレームは、シ
リコーンゴムの特性である良好な皮膚に対する感触及び
フィット性を損なわずにパット部及びテンプル部におけ
る装用者との接触部分に付着しやすい汗、分泌物の汚れ
を発生源として増殖する雑菌に対して坑菌作用を有す
る。従って清潔感にとんだ眼鏡用フレームを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る眼鏡用フレームの斜視図。 第2図は本考案に係る眼鏡用パットを製造するに際して
の一実施態様として成形用金型のキャビティ内に取付金
具を配置した状態を示す断面図。 第3図は第2図に示す方法によって得られた本考案に係
る眼鏡用パットの断面図。 第4図はキトサンを含有するシリコーンゴム製チューブ
を作製する成形用金型の断面図。 第5図はテンプル部表面をキトサンを含有するシリコー
ンゴムで被覆した状態を示す図。 第6図は第5図のテンプル部のX−X′線断面図。 符号の説明 1…眼鏡用フレーム、2…レンズ枠、3…ブリッジ、4
…パット部、5…フロント部、6…テンプル部、7…蝶
番部、8…セルロースプロピオネート製パット核、9…
取付金具、9a…取付金具の突起部、10…眼鏡用パット形
成用金型、10a…上部金型、10b…下部金型、11…下部金
型の少孔部、12、15…キャビティ、13…キトサンを含有
するシリコーンゴム、14…チューブ形成用金型、14a…
上部金型、14b…下部金型、16…キトサンを含有するシ
リコーン製チューブ、17…テンプル芯金、18…キトサン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】眼鏡フレームのテンプル部又はパット部の
    本体部形状を被覆可能に形成した成形用金型キャビティ
    ー内に、 キトサン含有シリコーン組成物を充填して、硬化させて
    得られたキトサン含有シリコーン系被覆部品を、前記テ
    ンプル本体部又は前記パット本体部に被覆したことを特
    徴とする眼鏡フレーム用部品。
JP1989132856U 1989-11-15 1989-11-15 眼鏡フレーム用部品 Expired - Lifetime JPH08656Y2 (ja)

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JP1989132856U JPH08656Y2 (ja) 1989-11-15 1989-11-15 眼鏡フレーム用部品

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JPH0371319U JPH0371319U (ja) 1991-07-18
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JPS55125614U (ja) * 1979-02-28 1980-09-05
JPS62250412A (ja) * 1986-04-24 1987-10-31 Nippon Bio Kemikaruzu Kk コンタクトレンズおよびその製作法

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