JPH0864943A - ディスパージョン半田付け方法 - Google Patents

ディスパージョン半田付け方法

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JPH0864943A
JPH0864943A JP21530194A JP21530194A JPH0864943A JP H0864943 A JPH0864943 A JP H0864943A JP 21530194 A JP21530194 A JP 21530194A JP 21530194 A JP21530194 A JP 21530194A JP H0864943 A JPH0864943 A JP H0864943A
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solder
dispersion
medium
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soldering
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Jun Tamashima
純 玉島
Akio Okamura
昭雄 岡村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、媒体中の半田の平均粒径を小さく
することができるディスパージョン半田付け方法を提供
することを目的とするものである。 【構成】 本発明のディスパージョン半田付け方法は、
媒体中に半田を溶融分散させて形成した半田ディスパー
ジョンを被半田付け体に接触させ、半田付けを行なうデ
ィスパージョン半田付け方法において、前記半田の媒体
中への分散を超音波を用いて行い、半田の平均粒径を5
μm 以下としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスパージョン半田
付け方法に関し、更に詳細には、プリント基板の配線パ
ターンの半田付け、半田コーティング等に適したディス
パージョン半田付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動半田付け技術には大別してフ
ロー半田法と、リフロー半田法がある。
【0003】フロー半田法とは、先ず接着剤ディスペン
サによりプリント基板上面の所定の部品搭載箇所に接着
剤を施し、部品装着装置により部品を装着し、ついで接
着剤を硬化して部品の固定を行った後、プリント配線基
板を上下反転させ、加熱により流動化したいわゆるフロ
ー半田をプリント基板に接触させることにより、部品の
端子と所定の導体との間の半田接続を行う方法である。
この方法は特別な半田を必要としないので経済的であ
る。
【0004】一方、リフロー半田法は半田微粉末と天然
樹脂等との混合ペーストないしクリームを、スクリーン
印刷によりプリント基板の所定の半田付け箇所に印刷
し、部品装着装置により部品を装着し、ついでリフロー
炉(オーブン)中で加熱することにより半田を溶融させ
て部品端子と導体の所定箇所との間の接続を行う方法で
ある。この方法は、半田が微粉末であるので微細回路の
半田付けに適し、また半田付け温度が比較的低くて済
む。
【0005】フロー半田法には次の欠点がある。
【0006】(1)半田そのものを流動化して使用する
から、配線パターンが微細回路の場合には隣接細線が半
田によりブリッジされて短絡を生じるので、微細回路へ
の適用には限界がある。
【0007】(2)約250〜270℃の高い半田温度
が必要で部品の特性の変動を招いたり、エネルギー面の
ロスを生じる。
【0008】(3)フロー半田は付着箇所で表面張力に
よってその表面が弧状に盛り上がるため半田付着量が多
くなり、また膜厚の制御も困難である。
【0009】(4)溶融半田は攪拌機や層に直接接して
いるために長時間では半田汚染につながる。
【0010】リフロー半田法には次の欠点がある。
【0011】(1)スクリーン印刷による微細回路の印
刷が難しく、印刷の品質管理が面倒である。
【0012】(2)リフロー炉中の温度分布を均一にす
ることが困難なことから場所による再溶融半田の表面張
力の差を生じ、部品ずれが発生し易い。
【0013】(3)フロー半田ほどではないが210〜
240℃のような高温度が必要である。
【0014】(4)特別に調製した半田ペーストを使用
するから材料費が高くなる。
【0015】以上のような従来の半田付け方法の欠点に
鑑み、本出願人は、先に、特開平4−319068号公
報、特開平5−82952号公報、特開平5−8295
4号公報等において、半田をポリブデンである媒体中に
分散して半田ディスパージョンを形成し、この半田ディ
スパージョンを用いて電子部品の半田付けを行なうディ
スパージョン半田付け方法を提案した。
【0016】上記ディスパージョン半田付け方法におい
ては、半田の媒体中への分散懸濁を、機械的な回転力に
よる分散装置(ホモジナイザー等)を用い、そのジェネ
レータシャフトやロータを高速で回転して得られる剪断
力やキャビテーションを利用して行なっていた。また、
得られた半田粒子の表面が酸化すると、半田粒子間、お
よび半田と基板等の被半田付け体との間の濡れ性が劣化
し、半田付けが困難となるので、この酸化を防止するた
め、処理容器内に不活性ガスである窒素ガスを導入して
いた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、機械的
な回転力による分散装置では、懸濁液中の半田の粒子径
は5μm 以上であり、また平均粒径も10μm 以上とな
り、媒体中における半田の沈降速度が速い。したがっ
て、分散した半田が再凝集しやすく、懸濁液の有効使用
時間が短い。また、分散した半田の粒径が大きいため、
半田付けを行なった半田膜の膜厚の均一性が悪い。
【0018】また、上記の従来のディスパージョン半田
付け方法においては、分散した半田の酸化を、処理容器
中への不活性ガスの単なる導入により防止しているの
で、半田の酸化度は、平均的には150〜200ppm で
あったが、一部に300〜1000ppm のものが存在し
好ましくなかった。この酸化の傾向は、分散した半田の
粒子径が小さくなればなるほど顕著になるものと考えら
れる。
【0019】そこで、本発明は、媒体中の半田の平均粒
径を小さくすることができるディスパージョン半田付け
方法を提供することを目的とするものである。
【0020】本発明の他の目的は、媒体中の半田の酸化
度を低減することができるディスパージョン半田付け方
法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(5)の本発明により達成される。 (1)媒体中に半田を溶融分散させて形成した半田ディ
スパージョンを被半田付け体に接触させ、半田付けを行
なうディスパージョン半田付け方法において、前記半田
の媒体中への分散を超音波を用いて行い、半田の平均粒
径を5μm 以下としたことを特徴とするディスパージョ
ン半田付け方法。 (2)前記超音波の周波数を、5〜50kHz の範囲に設
定した上記(1)のディスパージョン半田付け方法。 (3)前記媒体を収容した処理容器を密閉し、該処理容
器内の空間の気相の排気と該空間への不活性ガスの導入
を繰り返し、前記気相中の酸素濃度を低減するととも
に、前記媒体中の溶存酸素量を低減し、この後、前記半
田の媒体中への分散を行なう上記(1)または(2)の
ディスパージョン半田付け方法。 (4)前記媒体が、300℃以上の沸点を有するもので
ある上記(1)ないし(3)のいずれかのディスパージ
ョン半田付け方法。 (5)前記媒体に、1〜10重量%の有機酸を添加した
上記(1)ないし(4)のいずれかのディスパージョン
半田付け方法。
【0022】
【作用・効果】本発明によれば、媒体への半田の分散・
懸濁化を超音波を用いて行なったので、粒径が5μm 以
下の半田が多く発生し、平均粒径も5μm 以下となる。
なお、粒径10μm 以上の半田粒子が発生する場合もあ
るが、このような半田粒子は、素早く沈降してしまうの
で、実質的に分級が行なわれ、実際の半田付けに供され
ることはない。
【0023】また、本発明においては、処理容器中の気
相の排気と不活性ガスの導入を繰り返し行なうようにし
たので、気相における酸素濃度および媒体中の溶存酸素
量を低減することができるので、得られた半田粒子の酸
化度も低減できる。
【0024】
【具体的構成】本発明は、半田を媒体中に加え、半田に
対して非酸化性の雰囲気中において、半田の融点以上の
温度に加熱した状態で、超音波により撹拌することによ
り、半田を平均粒径5μm 以下の超微粒子状に分散させ
た半田ディスパージョンを形成し、こうして得た半田デ
ィスパージョンを被半田付け体に接触させることにより
半田付けを行なうものである。
【0025】本発明において、上記媒体としては、半田
の融点から考えて、300℃以上の沸点を有することが
望ましい。また、媒体の沸点の上限は特にないが、通
常、450℃程度であると考えられる。また、酸素の溶
存度の点から、200℃における粘度が1×10-2〜1
×10-3Pas 程度以下であることが好ましい。この粘度
の下限には特に制限はないが、通常、1×10-5Pas 程
度である。媒体としては、具体的には、ジベンジルトル
エン等を用いることができる。上記ジベンジルトルエン
は、その沸点が395℃程度であり、また温度200℃
における粘度が8.6×10-4Pas 程度である。
【0026】本発明においては、媒体中に溶融分散した
半田の安定性を向上する目的で、有機酸、特に高級脂肪
酸を添加することが望ましい。この有機酸としては、パ
ルチミン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸およびラウリ
ン酸等を用いることができる。また、その添加量は、媒
体に対して、1〜10wt%程度であることが望ましい。
【0027】本発明において、半田とは、錫−鉛合金全
体を指し、錫単独のものも含むものとする。また、半田
は、媒体に対して1〜5vol%添加することが好ましい。
半田量は少ないほど微粒化し易く、5vol%を超えると5
μm 以下の平均粒径の半田粒子が得難くなり、1vol%未
満であると、作業性が悪くなる。
【0028】上記半田に対して非酸化性の雰囲気とは、
作られる半田微粒子の平均粒径によっても異なるが、本
発明において半田微粒子の平均粒径の上限である5μm
を勘案すると、処理容器内の気相における酸素濃度を1
5ppm 以下、特に10ppm 以下とすることが好ましい。
これにより、分散した半田微粒子の酸化度を好ましい値
である10ppm 以下とすることができる。酸素濃度の下
限は、特にないが、作業の効率等を勘案すると、1ppm
程度である。上記のような非酸化性の雰囲気は、処理容
器内の気相の減圧処理後例えば窒素ガスを用いて雰囲気
を置換処理し、この処理を、気相における酸素濃度が目
的値になるまで繰り返して得る。
【0029】加熱温度は、半田の種類によって融点が異
なることから、半田の種類によって異なるが、その融点
から15℃以上高温にすることが好ましい。これによ
り、半田が媒体中において充分に溶融することができ
る。加熱温度の上限は、ジベンジルトルエンの蒸気圧が
240℃で15kPasであることから、240℃程度とす
ることが好ましい。
【0030】超音波は、媒体中の溶融半田に連続的に直
接照射されることが望ましい。これによって効率よく、
半田を超微粒子化することができ、また媒体中に均一に
分散させることができる。このため、用いる超音波発生
装置は、発振子の先端を媒体中に入れ込むことが可能な
構造のものを用いることが望ましい。このような超音波
発生装置としては、例えばKAIJO製 オートチェサ
ーシリーズ発振器6271型を挙げることができ、また
上記発振子としては、例えばKAIJO製 MA−62
81型ホーンを用いることができる。
【0031】超音波の周波数は、広範にわたって使用可
能であるが、一般に5〜50kHz 、好ましくは10〜4
0kHz 、特に好ましくは15〜30kHz の範囲を用いる
ことができる。周波数が低い場合には、エネルギが小さ
いことから得られる半田微粒子の平均粒径が大きくな
り、また、周波数が高すぎる場合には、超音波発生装置
の大型化や損失に伴う発熱等の問題が生じ、工業的なデ
メリットが発生する。超音波発生装置の出力は、媒体お
よび半田の量に依存し、特に規定はない。
【0032】以上によって、半田ディスパージョンが得
られる。本発明によって、得られる半田微粒子は、平均
粒径が5μm 以下である。これによって、本発明で得ら
れる半田の平均沈降速度は媒体の温度が200℃におい
て1.2×10-4m/sec 以下となり、1cm沈降に要する
時間は84秒以上と懸濁液の有効時間が得られる。な
お、従来法によって得ることのできる平均粒径10μm
の半田微粒子の媒体中の沈降速度は同条件の媒体温度2
00℃において4.8×10-4m/sec 程度であり、1cm
沈降するのに要する時間は約21秒であるので、本発明
により得られた半田粒子は、従来例の半田粒子に比べて
約4分の1程度以下の沈降速度となり、有効使用時間が
大幅に向上する。さらに、半田の平均粒径が1μm では
1cmの沈降に2099秒と有効時間が大幅に改善され
る。
【0033】なお、媒体中の半田微粒子の沈降速度は、
1.2×10-4m/sec 以下であることが好ましい。この
平均の沈降速度は、通常、1.0×10-4m/sec 程度で
ある。
【0034】実際の半田付けは、例えば、上記のように
して得た半田ディスパージョンを、フロー半田法と同様
に流動させて被半田付け体例えばプリント基板に接触さ
せる方法や、静置したディスパージョン浴に被半田付け
体を浸漬する等によって行なわれる。なお、この半田付
け自体も、半田の酸化を極力抑えるため、1〜10ppm
程度の低酸素濃度の雰囲気中で行なうことが好ましい。
【0035】以上の本発明の半田付け方法においては、
被半田付け体の半田ディスパージョンへの上記一回の接
触や浸漬により、例えば0.8〜50μm 程度の均一な
所定厚の半田膜を精度よく形成することができる。した
がって、上記の接触や浸漬を所定回数繰り返すことによ
り、設計された所定厚の半田膜を精度よく形成すること
ができる。
【0036】以上のように形成された半田膜は、水で媒
体分や有機酸分を洗浄することが望ましい。本発明によ
り使用する媒体や有機酸は、水によって乳化するので、
これを精製すれば、繰り返し使用することができ、経済
的である。
【0037】
【実施例】以下、実施例により、本発明のディスパージ
ョン半田付け方法について具体的に説明する。
【0038】まず、使用したディスパージョン半田付け
装置1について添付図面を参照して説明する。なお、本
発明に用いることのできる装置は、ここで説明する構造
のものに限られるものではないことは勿論である。
【0039】ディスパージョン半田付け装置1は、大別
して半田ディスパージョン形成部2と、半田付け処理部
20とからなっている。
【0040】半田ディスパージョン形成部2は、密封容
器3を備えている。この容器は、ガラス製であることが
望ましく、その下部が加熱装置4に囲まれた状態となっ
ている。
【0041】上記容器3内には、溶媒Sおよび半田Hが
収容される。この容器3の上部には、超音波発生装置5
が設置されており、この超音波発生装置5は、先端が上
記媒体S内に差し込まれる発振子6を有し、この発振子
6によって発生された超音波が直接媒体S内の溶融半田
Hに作用するようになっている。
【0042】上記容器3の上部には、該容器3の内部空
間3aと連通する排気管7およびガス導入管8が接続さ
れている。排気管7には真空ポンプ9が、ガス導入管8
には窒素容器10がそれぞれ接続されている。上記排気
管7およびガス導入管8には、それぞれそれらの途中に
開閉弁11、12が設けられている。
【0043】上記容器3には、さらに該容器の内部空間
3aの真空度を測定するための気圧計13、および媒体
Sの温度を測定する温度検知器14が設けられている。
【0044】一方、半田付け処理部20は、密閉可能な
容器21を備えている。この容器21は、ガラス製であ
ることが望ましい。この容器21の上部には、上記容器
3と同様に、該容器21の内部空間21aと連通する排
気管22およびガス導入管23が接続されている。排気
管22には真空ポンプ24が、ガス導入管23には窒素
容器25がそれぞれ接続されている。上記排気管22お
よびガス導入管23には、それぞれそれらの途中に開閉
弁26、27が設けられている。さらに、この容器21
もまた、容器内部21aの真空度を測定するための気圧
計28を備えている。また、容器21内には、被半田付
け体Pを所定位置に載置するための載置台29が設けら
れている。
【0045】最後に、半田ディスパージョン形成部2の
容器3の内部と、半田付け処理部20の容器21の内部
とは、容器3内部の半田ディスパージョンを容器21内
に供給するための連絡管30によって連通されている。
この連絡管30の一方端は、容器3内の媒体S(半田デ
ィスパージョンD)内に入り込んでおり、他方の端部
は、容器21内の載置台29上に配置された被半田付け
体P上に配置されている。また、上記連絡管30の途中
には開閉弁31が設けられている。
【0046】次に、以上の構造のディスパージョン半田
付け装置を用いての具体的なディスパージョン半田付け
方法について説明する。
【0047】まず、容積がほぼ1000mm3 の容器3内
に、ジベンジルトルエンであるマーロサームS(ドイツ
国HULS製−沸点:395℃程度、200℃における
粘度:8.6×10-4Pas )を400mlと、パルチミン
酸を5wt% とを入れた中に共晶半田(共晶点:183
℃)1vol%を添加し、これを200℃に加熱して半田を
溶融した。
【0048】この後、容器3内部を20Torrとなるまで
上記真空ポンプにより排気し、そして、760Torrとな
るまで窒素ガスを供給して、容器3内部の気相を窒素ガ
スで置換し、この置換を10回繰り返して酸素濃度を低
減し、容器3内の気相の酸素濃度を10ppm (計算値)
とした。
【0049】この後、超音波発生装置として、KAIJ
O製 オートチェサーシリーズ発振器6271型を用
い、また上記発振子としてKAIJO製 MA−628
1型ホーンを用いて、周波数19.5kHz 、出力300
W で、上記発振子の先端を溶融半田に接した状態で、5
分間分散処理を行ない、半田ディスパージョンDを得
た。この半田ディスパージョンにおける半田微粒子の粒
径を、媒体中における半田微粒子の沈降速度を利用した
粒径の計算によると、分散した半田微粒子のほとんどが
5μm 以下の粒径であった。
【0050】一方、半田付け処理部20の容器21内の
載置台29上に被半田付け体Pとして、良く洗浄した銅
板を配置し、その上で、真空ポンプを用い容器21内部
を20Torrとし、そして、760Torrとなるまで窒素ガ
スを供給して雰囲気の置換を行なった。この雰囲気の置
換を10回繰り返して酸素濃度を低減した後、容器21
内部を再度20Torrとなるまで減圧した。この状態で連
絡管30の開閉弁31を開いて、半田微粒子の粒径5μ
m 以下の半田ディスパージョンDを銅板P上に供給し
た。それを水で洗浄した後、乾燥したところ、銅板P表
面に半田が膜状に析出した。半田膜の厚さを蛍光X線で
測定したところ、膜厚が0.84μm でほぼ均一であっ
た。また、以上の半田ディスパージョンからの工程を2
回、5回と繰り返したところ、2回では、厚さ1.69
μm の半田膜が得られ、5回では4.24μm の半田膜
が得られた。したがって、半田膜の厚さは、上記の繰り
返し回数にほぼ比例するので、半田膜の膜厚の設計が容
易となる。
【0051】以上説明したように、本発明によれば半田
ディスパージョンにおける半田微粒子の粒径を格段に小
さくすることができ、したがって、半田ディスパージョ
ンの使用有効時間が長く、しかも精度のよい半田膜を形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスパージョン半田付け方法に用い
られるディスパージョン半田付け装置の1例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ディスパージョン半田付け装置 2 半田ディスパージョン形成部 3 容器 4 加熱装置 5 超音波発生装置 6 発振子 7 排気管 8 ガス供給管 9 真空ポンプ 10 窒素容器 11、12 開閉弁 13 温度検知器 14 気圧計 20 半田付け処理部 21 容器 22 排気管 23 ガス供給管 24 真空ポンプ 25 窒素容器 26、27 開閉弁 28 気圧計 29 載置台 30 連絡管 31 開閉弁 S 媒体 H 半田 D 半田ディスパージョン P 被半田付け体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒体中に半田を溶融分散させて形成した
    半田ディスパージョンを被半田付け体に接触させ、半田
    付けを行なうディスパージョン半田付け方法において、
    前記半田の媒体中への分散を超音波を用いて行い、半田
    の平均粒径を5μm 以下としたことを特徴とするディス
    パージョン半田付け方法。
  2. 【請求項2】 前記超音波の周波数を、5〜50kHz の
    範囲に設定した請求項1のディスパージョン半田付け方
    法。
  3. 【請求項3】 前記媒体を収容した処理容器を密閉し、
    該処理容器内の空間の気相の排気と該空間への不活性ガ
    スの導入を繰り返し、前記気相中の酸素濃度を低減する
    とともに、前記媒体中の溶存酸素量を低減し、この後、
    前記半田の媒体中への分散を行なう請求項1または2の
    ディスパージョン半田付け方法。
  4. 【請求項4】 前記媒体が、300℃以上の沸点を有す
    るものである請求項1ないし3のいずれかのディスパー
    ジョン半田付け方法。
  5. 【請求項5】 前記媒体に、1〜10重量%の有機酸を
    添加した請求項1ないし4のいずれかのディスパージョ
    ン半田付け方法。
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