JPH0863919A - 磁気ディスク駆動装置 - Google Patents

磁気ディスク駆動装置

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JPH0863919A
JPH0863919A JP17978295A JP17978295A JPH0863919A JP H0863919 A JPH0863919 A JP H0863919A JP 17978295 A JP17978295 A JP 17978295A JP 17978295 A JP17978295 A JP 17978295A JP H0863919 A JPH0863919 A JP H0863919A
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日出近 木越
Tomiyoshi Sato
富義 佐藤
Yuji Sugawara
優治 菅原
Tetsuro Akasaki
鉄郎 赤崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気ディスクの磁気記録部の破損防止と薄形
化。 【構成】イジェクト板に回転式オイルダンパーを設ける
とともにシャーシの中央を通るセンターラインから遠退
けてシャーシの端寄りにその回転式オイルダンパーを配
置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク駆動装置
に係り、特に上部磁気ヘッドをソフトランディングさせ
る機構を備えた磁気ディスク駆動装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気ディスク駆動装置では、特開
昭54−121712号公開特許公報や特開昭58−91562 号公開
特許公報に示すように、ヘッドアームに設けた上部磁気
ヘッドが、急激に落下してキャリッジに設けた下部磁気
ヘッドに衝突して、その上下部磁気ヘッドが損傷するの
を防止する構成を備えている。
【0003】特開昭54−121712号公開特許公報に記載さ
れたものは、磁気ヘッドを上げ下げするためのヘッドア
ームと、このヘッドアームを取り付けるキャリッジとの
間の適当なオイルダンパーを設け、このオイルダンパー
によってヘッドアームの降下速度に比例した制動力をヘ
ッドアームに直接作用させ、ヘッドアームに設けた磁気
ヘッドを磁気ディスクにソフトランディングさせるよう
にしている。
【0004】特開昭58−91562 号公開特許公報に記載さ
れたものは、磁気ディスク駆動装置の磁気ディスク挿入
口に設けたドアの開閉によって上下動するヘッドアーム
に設けるとともに、磁気ディスクが磁気ディスク駆動装
置内に装着されない場合にはヘッドアームに設けた上部
磁気ヘッドがキャリッジに設けた下部磁気ヘッドに接触
しないように規制するところのストッパーを、イジェク
ト板に設けている。そして、そのストッパーは、磁気デ
ィスクを磁気ディスク駆動装置内に装着しないかぎりは
ヘッドアームに係止してそのヘッドアームを持ち上げ、
しかも、磁気ディスクを磁気ディスク駆動装置に装着す
るとヘッドアームからはずれてそのヘッドアームを下降
させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭54−12172
号公開特許公報の構成では、上部磁気ヘッドを有し高精
度の動作が要求されるヘッドアームに、オイルダンパー
の制動アームを直接係止させて、ヘッドアームの降下速
度を低下させるようにしている。そのために、オイルダ
ンパーを、高精度のものにしなければならないという欠
点を有している。しかも、上記特開昭54−12172 号公開
特許公報の構成では、ヘッドアームを回動させるため
に、ソフトアーム,ベイル,電磁石などからなる複雑な
機構を必要とし、生産性が悪く、しかも、磁気ディスク
駆動装置のコンパクトが困難であるという欠点を有して
いる。
【0006】また、特開昭58−91562 号公開特許公報の
構成では、ドアの回動に連動してヘッドアームを上下動
させているために、1つは、イジェクト板に設けたスト
ッパーがヘッドアームに係止した状態のとき、ドアを無
理に開閉させると、ストッパーとヘッドアームに無理な
力が加わり、その両者が変形してしまい誤動作する危険
が高いし、2つは、ストッパーとヘッドアームとの係止
が解かれるとヘッドアームが急に下降して上部磁気ヘッ
ドが磁気ディスクに強く衝突するので、上部磁気ヘッド
及び磁気ディスクの両者が損傷する危険性が高いし、3
つは、ドアの開閉に連動するクランプアームによって、
ヘッドアームと、磁気ディスクをスピンドルに保持する
ためのセンターコーンとを上下動させるようにしている
ので、ドア,クランプアーム,ヘッドアーム及びセンタ
ーコーンとの関係寸法などを高精度なものとする必要が
あり、生産性が悪いという欠点を有している。
【0007】本発明の目的は、上記の欠点にかんがみ、
精度の低い回動式オイルダンパーを用いて、上部磁気ヘ
ッドを磁気ディスク上にソフトランディングさせること
により、上部磁気ヘッド及び磁気ディスクの破損を防止
しえる構造が簡単で生産性のすぐれた磁気ディスク駆動
装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、シャーシと、
このシャーシに装着され、かつシャーシの面上に沿って
奥側手前側方向に行き来するようにスライド自在に設け
られるイジェクト板と、前記シャーシに装着され、かつ
イジェクト板のスライド方向と直交する方向にスライド
してシャーシの面上に近づいたり、離れたりするように
設けられているカセット収納体と、前記イジェクト板の
スライド方向に沿うようにして前記カセット収納体に抜
き差し自在に挿入され、かつ磁気ディスクの内蔵する平
板状のカセットと、前記カセット収納体の両側部に設け
られているガイド部材と、このガイド部材を移動案内す
るように前記イジェクト板の両側部に設けられ、かつイ
ジェクト板の奥側手前側方向の行き来するスライドによ
り、カセット収納体がシャーシの面上に近づいたり、離
れたりする動きをカセット収納体に付与する傾斜溝と、
奥側に押し込まれたイジェクト板が押し込まれ状態で保
持されるとともにカセット収納体に差し込むカセットで
前記押し込まれ状態の保持が解除されるロック機構と、
前記ロック機構の解除により、押し込まれ状態にあった
イジェクト板を手前側に後退移動させるように押し戻す
押し戻し付勢手段と、前記シャーシの中央を通るシャー
シの奥側位置に設けられ、かつ上側ヘッド部材および下
側ヘッド部材よりなる磁気ヘッド装置と、上側ヘッドア
ームの先端側に設けられている上部磁気ヘッドが前記磁
気ディスクの片面(上面)にヘッド用ばねにて押圧され
るように前記上側ヘッドアームを回動自在に支持して形
成される前記上側ヘッド部材と、前記磁気ディスクを介
して前記上部磁気ヘッドと対向し、かつ前記磁気ディス
クの他面(下面)に当接する下部磁気ヘッドを下側ヘッ
ドアームの先端側に支持して形成される前記下側ヘッド
部材とを備え、前記ロック機構の解除により、前記イジ
ェクト板が前記押し戻し付勢手段で手前側に後退させら
れ移動し、この移動にともなって前記シャーシ面上に近
づくように前記カセット収納体が移動することにより、
前記磁気ディスクの他面(下面)が前記下部磁気ヘッド
に押し付けられるように当接するとともに前記ヘッド用
ばねで前記上部磁気ヘッドが前記磁気ディスクの上面に
押し付けられるようにして前記上下部両磁気ヘッドで磁
気ディスクを挾持するようにし、前記イジェクト板のス
ライド移動を制動する回動式オイルダンパーを設けると
ともに該回動式オイルダンパーを前記シャーシの中央を
通る位置から離れた端側に配置したことを特徴とするも
のである。
【0009】
【作用】まずカセットをカセット収納体に挿入してカセ
ットを押すと、イジェクト板が回転式オイルダンパーに
よってシャーシの前部方向に徐々に移動する。イジェク
ト板が移動すると、傾斜溝によりカセット収納体が縦形
案内穴に沿ってゆっくり下げられる。カセット収納体が
縦形案内溝に沿って下げられると、カセット収納体に設
けた受座によって支えられていたヘッドアームもゆっく
り下げられて、ヘッドアームに設けた上部磁気ヘッドが
磁気ディスク上にソフトランディングして、ヘッドロー
ド状態となる。
【0010】次にヘッドロード状態において、イジェク
ト板をシャーシの後部方向に押し込むと、傾斜溝により
カセット収納体が縦形案内溝に沿って持ち上げられる。
カセット収納体が縦形案内溝に沿って持ち上げられる
と、カセット収納体に設けた受座によってヘッドも持ち
上げられて、ヘッドアームに設けた上部磁気ヘッドが磁
気ディスクから離れた状態、すなわち、ヘッドアンロー
ド状態となる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例を、図面に基づいて、以
下、説明する。図1から図4において、1はシャーシ、
2はイジェクト板、3は側面にガイドローラを有するカ
セット収納体、4は磁気ディスクを収納してなるカセッ
ト、5は解除板、6は解除板5の接触部、7は解除板5
の爪、8はシャーシ1上の後部に設けた上側ヘッドアー
ム、9は上側ヘッドアーム8の下面部に設けた上部磁気
ヘッド、10はイジェクト板2の後部に設けた突起部、
11は回転式オイルダンパー、12は回転式オイルダン
パー11のピン、13はイジェクト板2の側面側に設け
た傾斜溝、14はシャーシ1の側面側に設けた縦形案内
溝、15はイジェクト板2の前部に設けた突出部、16
はシャーシ1とイジェクト板2との間に設けた戻しばね
で、イジェクト板2を前部側に向けて押すように作用す
る。17はカセット収納体3の後部に設けた受座、18
はカセット4の後端部、19は突出部15に設けた角
穴、20はイジェクト板2の前部に設けたイジェクトボ
タンである。受座17には常に上側ヘッドアーム8を押
し付けるばね力が働いている。
【0012】さらに、上部磁気ヘッド9,上側ヘッドア
ーム8を含む磁気ヘッド装置について述べる。磁気ヘッ
ド装置は、シャーシ1の中央を通るシャーシ1の奥側位
置に設けられている。磁気ヘッド装置は、上側ヘッドア
ーム8の下側先端に上部磁気ヘッド9を有する上側ヘッ
ド部材と下側ヘッドアーム8′の下側先端に下部磁気ヘ
ッド9′を有する下側ヘッド部材が備わっている。上側
ヘッド部材は上下方向に回動するように後端側がシャー
シ1に支持されているとともに上部磁気ヘッド9を磁気
ディスクに押し付けるヘッド用ばね8aが備わってい
る。上部磁気ヘッド9は磁気ディスクの上面に押し付け
られるように当接し、この上部磁気ヘッド9が当接する
反対側の磁気ディスク面である下面に下部磁気ヘッド
9′が押し付けられるように当接するのである。磁気デ
ィスクは上部磁気ヘッド9と下部磁気ヘッド9′で、上
下両面から挾持される状態になるのである。この挾持状
態は、後述するヘッドロード状態のもとで形成されるの
である。
【0013】また回転式オイルダンパー11は、シャー
シ1の中央を前後に通るセンターラインから横方向に遠
退くシャーシの端寄りに配置される。
【0014】本来からすると、この回転式オイルダンパ
ーはセンターライン上に置くのが、イジェクト板2に左
右の片寄りがない制動力を掛けることになるので望まし
いものであるが、薄型化の強い要求のある磁気ディスク
装置として不向きである。すなわち、シャーシ1のセン
ターライン上には、奥側に磁気ヘッド装置が、前側にイ
ジェクト板2の操作用ボタン20がある。磁気ヘッド装
置,操作用ボタン20を避けて、それらの下側になるよ
うに回転式オイルダンパー11を配置するようにすれ
ば、磁気ディスク装置は丈が嵩んで厚いものになる。
【0015】しかし、センターラインから遠退くシャー
シの端寄りにある4隅には、余分のスペースがあるの
で、このスペースに回転式オイルダンパー11を配置す
ることにより、磁気ディスク装置の丈は嵩まなく、薄型
化の要求に応えることができる。また回転式オイルダン
パー11による制動はイジェクト板2に対して片寄りに
はなるが、回転式オイルダンパー11の制動によりイジ
ェクト板2の移動動作が緩慢になるので、片寄り制動に
よりイジェクト板2の移動動作に支障をもたらすことが
実用上生じなく、イジェクト板2の移動動作不良は起き
ないのである。
【0016】カセット4を収納したカセット収納体3
は、イジェクトボタン20を押して、イジェクト板2を
シャーシ1の後部方向に移動させると、イジェクト板2
に設けた傾斜溝13によってカセット収納体3の側面に
設けたガイドローラがシャーシ1の側面側に設けた縦形
案内溝14内を上方に移動させられ、図1に示すよう
に、シャーシ1面から離れ方向に移動した状態、すなわ
ちヘッドアンロード状態となり、カセット4がカセット
収納体3から排出する。この状態は、イジェクト板2の
後部の突起部10が解除板5の爪7に係止することによ
って保持される。
【0017】カセット収納体3がシャーシ1面から離れ
る方向に移動するとカセット収納体3の後部に設けた受
座17により上側ヘッドアーム8が上方に回動させら
れ、図1に示すように、カセット4に収納した磁気ディ
スクから上部磁気ヘッド9が離れた状態を維持すること
になる。
【0018】カセット4をシャーシ1の後部方向に移動
させて、カセット4の後端部18で解除板5の接触部6
を押し解除板5を回動させると、爪7とイジェクト板2
の突起部10との係止が解かれるので、イジェクト板2
が戻しばね16によってシャーシ1の前部方向に移動さ
せられる。イジェクト板2がシャーシ1の前方に移動す
ると、カセット収納体3の側面側に設けたガィドローラ
が傾斜溝13によって縦形案内溝14内を下方に移動さ
せられ、図2に示すように、シャーシ1面に向かってカ
セット収納体3が移動するとともに、上側ヘッドアーム
8が可能に回動して、カセット4内の磁気ディスクに上
部磁気ヘッド9が当接した状態、すなわち、ヘッドロー
ド状態となる。
【0019】ヘッドロード状態では、前述したように上
部磁気ヘッド9と下部磁気ヘッド9′で、磁気ディスク
が上下両面から挾持される挾持状態になるのである。こ
の挾持状態に至る動作状況について説明する。
【0020】イジェクト板2が戻しばね16でシャーシ
1の前方に移動させられることにともない、カセット収
納体3はシャーシ1に向かって降下するので、カセット
収納体3に挿入される磁気ディスクは、その下面が下側
ヘッド部材の下部磁気ヘッド9′に突き当たるようにし
て押し付けられる。このカセット収納体3の降下にとも
ない、ヘッド用ばね8aに抗して上側ヘッドアーム8の
下向き回動を押さえていたカセット収納体3の受座17
が降下するので、上側ヘッドアーム8はヘッド用ばね8
aにより下方に押され、上部磁気ヘッド9は磁気ディス
ク上面に突き当たるように着地する。
【0021】このように磁気ディスクは、突き当たる上
下部両磁気ヘッド9,9′により、上下両面から打たれ
るように挾み付けられる。この両面より挾み付けるよう
に突き当たる硬質の上下部両磁気ヘッド9,9′で、磁
気ディスクの記録情報が壊されないように、挾む際に上
下部両磁気ヘッド9,9′の突き当たりをやわらげるよ
うにして記録情報が破損されないようにしている。
【0022】なお、磁気ヘッドが磁気ディスクの片面に
使われない、いわゆる片面磁気ヘッド方式のものにあっ
ては、硬質の磁気ヘッドで両面から打たれるように挾み
付けられることがないので、磁気ヘッドの突き当たりを
やわらげなくとも記録情報の破損は起こらないもので
す。この記録情報の破損は、両磁気ヘッドで磁気ディス
クを両面から挾み付ける、いわゆる両面磁気ヘッド方式
のものにおいて起きてきたもので、磁気ヘッドによる磁
気ディスク記録情報の破損防止対策は、両面磁気ヘッド
方式固有の課題であるのである。
【0023】イジェクト板2の前部中央には、イジェク
トボタン20を設ける。このイジェクトボタン20の付
近のシャーシ1上には、図3及び図4に示すように、小
形の回転式オイルダンパー11を設ける。イジェクト板
2の前部には、突出部15を一体に設ける。突出部15
には、角穴19を設ける。
【0024】図3及び図4に示すように、回転式オイル
ダンパー11のピン12は回転式オイルダンパー11の
回転中心から偏心した位置に固定され、これはイジェク
ト板2の突出部15に形成した係合穴である角穴19に
係合されている。
【0025】ヘッドロード状態とするために、カセット
4をシャーシ1の後部方向に押してイジェクト板2の突
起部10と解除板5の爪7の係合を解くと、イジェクト
板2を戻しばね16のばね力でシャーシ1の前部方向に
移動する。回転式オイルダンパー11のピン12がイジ
ェクト板2の突出部15に設けた係合穴19に係合して
いるので、回転式オイルダンパー11により、イジェク
ト板2の移動に直接制動がかけられ、イジェクト板2の
前部移動は緩慢になるのである。
【0026】そのため、傾斜溝13により縦形案内溝1
4内をガイドローラが徐々に下降し、カセット収納体3
及び上部磁気ヘッド9を設けた上側ヘッドアーム8がゆ
っくりとシャーシ1面に向かって移動させられ、ヘッド
ロード状態となる。
【0027】したがって、カセット収納体3および上側
ヘッドアーム8の緩やかな落下により上側ヘッドアーム
8の上部磁気ヘッド9を磁気ディスクにソフトランディ
ングさせることができ、磁気ディスクの磁気記録部の破
損は防がれるのである。
【0028】また、回転式オイルダンパー11の回転中
心から偏心して設けられているピン12がイジェクト板
2の係合穴19に摺動自在に係合されているので、イジ
ェクト板2が前部方向に動くに従いピン12および係合
穴19の係合点と回転式オイルダンパー11の回転中心
の間で形成されるイジェクト板2からピン12に作用す
る力に対するモーメントの腕の長さが前記ピン12に沿
って変わるようになるのである。これによって説明す
る。
【0029】すなわち、図3に示すのがヘッドアンロー
ド状態、図4に示すのがヘッドロード状態である。
【0030】図4より明らかなように、ヘッドアンロー
ド状態のピン12(鎖線図示)がヘッドロード状態にあ
っては実線で示す位置まで移動するのである。P矢印で
示すイジェクト板2の移動方向とピン12の位置よりわ
かるように、前記モーメントの腕の長さは、ヘッドアン
ロード状態では短く、ヘッドロード状態では長くなる。
このように、前記モーメントの腕の長さが変化するの
で、イジェクト板2の動きはヘッドアンロード状態の方
では重く、ヘッドロード状態に向けて軽くなる傾向を示
すのである。
【0031】一方、戻しばね16がイジェクト板2を前
部方向に押す力は、ヘッドアンロード状態では大きくヘ
ッドロード状態に向けて小さくなる。この戻しばね16
の押力が低下するような変化とイジェクト板2の動きは
軽くなるような前記モーメントの腕の長さ変化とが合う
ようになるため、イジェクト板2の移動動作速度は、上
側ヘッドアーム8の上部磁気ヘッド9が磁気ディスクに
ランディングするまで変化が少なく、上部磁気ヘッド9
の安定したランディング動作が得られるのである。
【0032】またピン12が係合する係合穴19は角形
に形成している。この係合穴19は、本来なるピン12
が嵌合する程度の長溝でもよいが、次の事情により、角
形にしたものである。
【0033】イジェクト板2は、後端側に設けた係合用
の突起部10がシャーシ1に回転自在に設けられている
解除板5の爪7に係合,離脱するようになっているとと
もに前端側が回転式オイルダンパー11のピン12に係
合穴19に係合して連結するような構成にしている。部
品には寸法精度のばらつきがある。このばらつきの集積
誤差により、イジェクト板2の作動に際し、突起部10
の爪7への係合,離脱が良く行われない、動作不良が生
じる可能性はある。
【0034】この動作不良に対処し、係合穴19を角形
にしたものである。すなわち、角形にすることにより、
ピン12は係合穴19内で遊べるようになっている。つ
まり、イジェクト板2と回転式オイルダンパー11は遊
び分のある連結になっているので、前述した集積誤作が
多少あっても、この遊び分により、集積誤作は吸収さ
れ、動作不良がなくなるのである。
【0035】さらに、回転式オイルダンパー11は、上
側ヘッドアーム8に係合させるのではなく、イジェクト
板11に係合させているのでオイルダンパーの制動精度
がばらついて精度が低くとも上側ヘッドアーム8の動作
に支障を来さないのである。すなわち、上側ヘッドアー
ム8は磁気ディスクに上部磁気ヘッド9を押し付けるよ
うに押し付けばねが設けられている。一方、イジェクト
板11にも戻しばね16が設けられている。イジェクト
板11の戻しばね16は大きなばね力のものであるが、
上側ヘッドアーム8の押し付けばねは、ばね力がかなり
小さなものである。
【0036】オイルダンパーは、通常、制動精度にばら
つきが多く、制動精度が低いものである。油の粘性が温
度で変化しやすいこと等によるものである。上側ヘッド
アーム8にオイルダンパーを係合させると、押し付けば
ねの小さなばね力に対するオイルダンパーの制動ばらつ
きが多く影響して上部磁気ヘッド9の磁気ディスクへの
着地動作が強過ぎたり、弱過ぎたりして着地動作が不安
定なものになる。しかし、イジェクト板11に回転式オ
イルダンパー11を係合させるものにあっては、イジェ
クト板11の戻しばね16が大きなばね力を持っている
ので、オイルダンパーの制動ばらつきによる影響がさほ
どなく、イジェクト板11は制動の効いた緩やかな安定
した戻り動作になる。このためイジェクト板11に回転
式オイルダンパー11を係合させるものにあっては、オ
イルダンパーの制動精度が低いものであっても、上部磁
気ヘッド9の磁気ディスクへの着地動作は安定なものに
なる。
【0037】本実施例では、イジェクト板2の前部にイ
ジェクトボタン20を突出させて設けることにより、イ
ジェクトボタン20のわきにできるゼットスペースに回
転式オイルダンパー11を図3及び図4に示すごとく配
設したので、磁気ディスク駆動装置に回転式オイルダン
パー11を設けても、その磁気ディスクの駆動装置の外
形寸法を大きくすることなく、コンパクトな磁気ディス
ク駆動装置とすることが可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明は、シャーシと、このシャーシに
装着され、かつシャーシの面上に沿って奥側手前側方向
に行き来するようにスライド自在に設けられるイジェク
ト板と、前記シャーシに装着され、かつイジェクト板の
スライド方向と直交する方向にスライドしてシャーシの
面上に近づいたり、離れたりするように設けられている
カセット収納体と、前記イジェクト板のスライド方向に
沿うようにして前記カセット収納体に抜き差し自在に挿
入され、かつ磁気ディスクの内蔵する平板状のカセット
と、前記カセット収納体の両側部に設けられているガイ
ド部材と、このガイド部材を移動案内するように前記イ
ジェクト板の両側部に設けられ、かつイジェクト板の奥
側手前側方向の行き来するスライドにより、カセット収
納体がシャーシの面上に近づいたり、離れたりする動き
をカセット収納体に付与する傾斜溝と、奥側に押し込ま
れたイジェクト板が押し込まれ状態で保持されるととも
にカセット収納体に差し込むカセットで前記押し込まれ
状態の保持が解除されるロック機構と、前記ロック機構
の解除により、押し込まれ状態にあったイジェクト板を
手前側に後退移動させるように押し戻す押し戻し付勢手
段と、前記シャーシの中央を通るシャーシの奥側位置に
設けられ、かつ上側ヘッド部材および下側ヘッド部材よ
りなる磁気ヘッド装置と、上側ヘッドアームの先端側に
設けられている上部磁気ヘッドが前記磁気ディスクの片
面(上面)にヘッド用ばねにて押圧されるように前記上
側ヘッドアームを回動自在に支持して形成される前記上
側ヘッド部材と、前記磁気ディスクを介して前記上部磁
気ヘッドと対向し、かつ前記磁気ディスクの他面(下
面)に当接する下部磁気ヘッドを下側ヘッドアームの先
端側に支持して形成される前記下側ヘッド部材とを備
え、前記ロック機構の解除により、前記イジェクト板が
前記押し戻し付勢手段で手前側に後退させられ移動し、
この移動にともなって前記シャーシ面上に近づくように
前記カセット収納体が移動することにより、前記磁気デ
ィスクの他面(下面)が前記下部磁気ヘッドに押し付け
られるように当接するとともに前記ヘッド用ばねで前記
上部磁気ヘッドが前記磁気ディスクの上面に押し付けら
れるようにして前記上下部両磁気ヘッドで磁気ディスク
を挾持するようにし、前記イジェクト板のスライド移動
を制動する回動式オイルダンパーを設けるとともに該回
動式オイルダンパーを前記シャーシの中央を通る位置か
ら離れた端側に配置したことを特徴とする磁気ディスク
駆動装置。
【0039】本発明によれば、次のような良さが期待で
きる。
【0040】(1)イジェクト板の移動動作は、回転式オ
イルダンパーにより直接制動がかけられるので、イジェ
クト板が戻しばねで前部側に向けて押される動きは緩慢
になり、カセット収納体およびヘッドアームの緩やかに
落下し、ヘッドアームの上部磁気ヘッドが磁気ディスク
にソフトランディングさせられるので、磁気ディスクの
磁気記録部の破損は防がれるのである。
【0041】(2)シャーシの中央を通るセンターライン
から遠退けてシャーシの端寄りに回転式オイルダンパー
を置くようにしたので、丈の嵩がかさまない薄手のもの
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るヘッドアンローダ状態
の要部側面図。
【図2】本発明の一実施例に係るヘッドロード状態の要
部側面図。
【図3】本発明の一実施例に係るもので、ヘッドアンロ
ード時における上面図。
【図4】本発明の一実施例に係るもので、ヘッドロード
時における要部上面図。
【符号の説明】
1…シャーシ、2…イジェクト板、3…カセット収納
体、4…カセット、8…上側ヘッドアーム、8′…下側
ヘッドアーム、9…上部磁気ヘッド、9′…下部磁気ヘ
ッド、11…回転式オイルダンパー、13…傾斜溝、1
4…縦形案内溝、17…受部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤崎 鉄郎 茨城県日立市東多賀町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所多賀工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャーシと、 このシャーシに装着され、かつシャーシの面上に沿って
    奥側手前側方向に行き来するようにスライド自在に設け
    られるイジェクト板と、 前記シャーシに装着され、かつイジェクト板のスライド
    方向と直交する方向にスライドしてシャーシの面上に近
    づいたり、離れたりするように設けられているカセット
    収納体と、 前記イジェクト板のスライド方向に沿うようにして前記
    カセット収納体に抜き差し自在に挿入され、かつ磁気デ
    ィスクの内蔵する平板状のカセットと、 前記カセット収納体の両側部に設けられているガイド部
    材と、 このガイド部材を移動案内するように前記イジェクト板
    の両側部に設けられ、かつイジェクト板の奥側手前側方
    向の行き来するスライドにより、カセット収納体がシャ
    ーシの面上に近づいたり、離れたりする動きをカセット
    収納体に付与する傾斜溝と、 奥側に押し込まれたイジェクト板が押し込まれ状態で保
    持されるとともにカセット収納体に差し込むカセットで
    前記押し込まれ状態の保持が解除されるロック機構と、 前記ロック機構の解除により、押し込まれ状態にあった
    イジェクト板を手前側に後退移動させるように押し戻す
    押し戻し付勢手段と、 前記シャーシの中央を通るシャーシの奥側位置に設けら
    れ、かつ上側ヘッド部材および下側ヘッド部材よりなる
    磁気ヘッド装置と、 上側ヘッドアームの先端側に設けられている上部磁気ヘ
    ッドが前記磁気ディスクの片面(上面)にヘッド用ばね
    にて押圧されるように前記上側ヘッドアームを回動自在
    に支持して形成される前記上側ヘッド部材と、 前記磁気ディスクを介して前記上部磁気ヘッドと対向
    し、かつ前記磁気ディスクの他面(下面)に当接する下
    部磁気ヘッドを下側ヘッドアームの先端側に支持して形
    成される前記下側ヘッド部材とを備え、 前記ロック機構の解除により、前記イジェクト板が前記
    押し戻し付勢手段で手前側に後退させられ移動し、この
    移動にともなって前記シャーシ面上に近づくように前記
    カセット収納体が移動することにより、前記磁気ディス
    クの他面(下面)が前記下部磁気ヘッドに押し付けられる
    ように当接するとともに前記ヘッド用ばねで前記上部磁
    気ヘッドが前記磁気ディスクの上面に押し付けられるよ
    うにして前記上下部両磁気ヘッドで磁気ディスクを挾持
    するようにし、 前記イジェクト板のスライド移動を制動する回動式オイ
    ルダンパーを設けるとともに該回動式オイルダンパーを
    前記シャーシの中央を通る位置から離れた端側に配置し
    たことを特徴とする磁気ディスク駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5359403U (ja) * 1976-10-22 1978-05-20
JPS5965977A (ja) * 1982-10-08 1984-04-14 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd 磁気デイスク装置

Patent Citations (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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