JPH086314Y2 - タイマ装置 - Google Patents

タイマ装置

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JPH086314Y2
JPH086314Y2 JP6567089U JP6567089U JPH086314Y2 JP H086314 Y2 JPH086314 Y2 JP H086314Y2 JP 6567089 U JP6567089 U JP 6567089U JP 6567089 U JP6567089 U JP 6567089U JP H086314 Y2 JPH086314 Y2 JP H086314Y2
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charging
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正彦 藤井
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日本電気ホームエレクトロニクス株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、タイマ時間の到来を検知する比較器の同
相入力電圧範囲に関係なく、タイマ時間が設定できるよ
うにしたタイマ装置に関する。
[従来の技術] 第2図に示すタイマ装置1は、車両の自己診断システ
ムに組み込まれたものであり、診断結果を表示するため
の表示ランプ2が正常であるかどうかを、イグニッショ
ンキー3を操作したときに、表示ランプ2を数秒間点灯
させてチェックするための計時手段として、タイマ装置
1を用いたものである。表示ランプ2は、12Vのバッテ
リ電源4に接続してあり、タイマ装置1の出力をベース
に受けるトランジスタQoか或は自己診断回路5により点
・消灯駆動される。一方、自己診断システムを構成する
自己診断回路5やタイマ装置1は、イグニッションキー
3を介してバッテリ電源4に接続された3端子レギュレ
ータ6から、5Vの安定化電源を供給されて動作する。
タイマ装置1は、計時動作の開始とともに充電抵抗R
を介する充電電流によりコンデンサCが充電を開始する
充・放電回路7と、この充・放電回路7内のコンデンサ
Cの端子電圧Vcを同相入力電圧範囲Vicm内において基準
電圧Vrと比較する比較器8から構成される。比較器8と
しては、負電源なしでも使用できる単電源/両電源タイ
プのコンパレータICが用いられ、抵抗RaとRbからなる分
圧回路8aにより与えられる基準電圧Vrは、同相入力電圧
範囲Vicmを限度として可変することができる。
3端子レギュレータ6から電源電圧Vccの供給を受け
てタイマ装置1が計時動作を開始すると、動作開始当初
はコンデンサCの端子電圧Vcが比較器8の基準電圧Vrに
満たないため、比較器8の出力は高レベルをとり、この
ためトランジスタQoの導通を受けて表示ランプ2は点灯
する。そして、充電の進行とともにコンデンサCの端子
電圧Vcが比較器8に設定された基準電圧Vrを越えると、
比較器8の出力レベルが反転し、表示ランプ2は消灯す
る。すなわち、第3図において基準電圧Vrに応じてタイ
マ装置1に設定されるタイマ時間Tが、表示ランプ2の
点灯期間となる。
[考案が解決しようとする課題] 上記従来のタイマ装置1は、充・放電回路7の時定数
CRと3端子レギュレータ6により与えられる電源電圧Vc
c及び比較器8の基準電圧Vrに応じて、タイマ時間Tは T=−CRln[1−(Vr/Vcc)] のごとく規定されるが、比較器8の分圧回路8aと充・放
電回路7が3端子レギュレータ6の出力端子を共通の給
電端子として接続されているため、分圧回路8aの分圧比
Rb/(Ra+Rb)をKとしたときに、 T=−CRln(l−K) のごとく、タイマ時間Tは電源電圧Vccには無関係な値
となる。この式からも明らかなように、タイマ時間Tを
大きくとりたい場合には、充・放電回路7の時定数CRを
大とするか、或はまた比較器8の基準電圧Vrを定める分
圧比Kをできるかぎり1に近付けることが望ましい。
しかし、充・放電回路7の時定数CRを大きくすること
は、以下の理由から困難が予想される。すなわち、充・
放電回路7内のコンデンサCとしては、まず小型で容量
の大きな湿式アルミ電解コンデンサが思い浮かぶが、こ
の種の電解コンデンサは、一般に漏れ電流が大きく、使
用法を誤ると時限動作しないことがある。漏れ電流は、
コンデンサCに並列の漏れ抵抗を介する放電電流である
ため、仮に漏れ抵抗の抵抗値が充電抵抗の2倍程度ある
ような場合、コンデンサCの端子電圧Vcは、電源電圧Vc
cの2/3にも達せず、従って比較器8の基準電圧Vrの設定
いかんでは、無限時間タイマと化してしまうのである。
一般に、コンデンサCの漏れ電流は、両端に電圧Vを
印加して規定時間(1分)が経過したときに流れる可能
性がある電流の最大値を規定しており、印加電圧Vと容
量Cの積をもって表される。例えばアルミ電解コンデン
サでは、0.03CVが標準的な値であり、当然のことながら
漏れ電流が0.01CV又は0.5μA以下と言われるタンタル
コンデンサなどと比べて性能は劣る。しかし、製造コス
トを考慮した場合、低コストでかつ漏れ電流が比較的少
ないアルミ電解コンデンサを選択せざるを得ない場合も
あり、こうした場合には、多少の漏れ電流を許容した上
で、充電抵抗Rの選択条件を厳しくするといった方法に
よらざるを得ないこともある。事実、充電抵抗Rに対し
てコンデンサCの漏れ抵抗rが無視できなくなると、満
充電時のコンデンサCの端子電圧Vcが、電源電圧Vccよ
りも相当低いVcc・r/(R+r)にしか達しないため、
立ち上がりの悪い充電曲線を低い基準電圧Vrでスライス
することになってしまい、タイマ精度が得られなくなる
のである。従って、充電抵抗Rとしては、極端に抵抗値
の大きいものを使用することできない。
一方、タイマ装置1のタイマ時間Tは、充・放電回路
7の時定数CR以外に、比較器8の基準電圧Vrを設定する
抵抗Ra,Rbの分圧比Kに応じて可変され、しかも前式に
示されるごとく電源電圧Vccには無関係であるという好
条件を抱えている。しかし、比較器8に比較基準Vrとし
て設定できる電圧には、個々のコンパレータICに定めら
れた同相入力電圧範囲Vicmという上限電圧が厳として存
在しており、実際上はさほど簡単に対処できるものでは
ない。すなわち、一般のコンパレータICでは、入力オフ
セット電圧の最大値に同相信号除去比による変動分の最
悪値を加算した値を、入力オフセット電圧の変化がリニ
アな範囲とみなし、この範囲を同相入力電圧範囲として
規定している。例えば、単電源で2V〜36Vまで使用可能
なμPC393の場合、正電源電圧をV+とすれば、同相入力
電圧範囲Vicmは、0〜V+−1.5のごとく規定されてい
る。
このため、3端子レギュレータ6により5Vに定電圧制
御された電圧を正電源電圧とする本例の比較器8にあっ
ては、基準電圧Vrとして許容できるのは0〜3.5Vまでで
あり、従って分圧回路8aの分圧比Kは、最大で3.5/5ま
での範囲でしか可変できないことになる。そこで、タイ
マ時間Tを、充・放電回路7の時定数CRをもって正規化
(無次元化)し、第4図に示す T/CR=−ln[1−K] なる関数曲線上において、0<K<0.7という範囲でタ
イマ時間Tの変動範囲を検討してみると、0<T/CR<1.
2といったごく狭い範囲に制限されてしまうことが分か
る。従って、設定範囲外にある例えばK=0.9を選択し
た場合とでは、このときに得られるT/CR=2.3の約半分
程度までの時間しかタイマ時間を稼げないことになる。
すなわち、電源電圧Vccと同相電圧入力範囲Vicmとの差
電圧δV(この場合1.5V)が、電源電圧Vcc(5V)と比
肩するような使用状況にあっては、基準電圧Vrに科せら
れる上限電圧が低いために、従来のタイマ装置1では、
長時間タイマの製作がきわめて困難であるといった課題
があった。
[課題を解決するための手段] この考案は、上記課題を解決したものであり、電源に
接続され、電源電圧を所定の電圧に降圧させる降圧回路
と、前記降圧回路の出力に接続され、計時動作の開始と
ともに充電又は放電を開始する充・放電回路と、前記降
圧回路出力に、前記充・放電回路と並列に接続され、前
記降圧回路の出力を分圧する分圧回路と、前記充・放電
回路の充放電電圧と前記分圧回路の分圧された電圧とを
比較する比較器とを具備することを特徴とするものであ
る。
[作用] この考案は、計時用充・放電回路の出力電圧を同相入
力電圧範囲において基準電圧と比較する比較器とその電
源の間に、電源電圧を同相入力電圧範囲との差電圧にほ
ぼ匹敵するだけ分だけ降圧し、基準電圧設定用として与
える定電圧降下回路を設け、タイマ時間を決定する比較
器の基準電圧設定可能範囲を、比較器の同相入力電圧範
囲全域に拡張する。
[実施例] 以下、この考案の実施例について、第1図を参照して
説明する。第1図は、この考案のタイマ装置の一実施例
を示す回路図である。
第1図に示すタイマ装置11は、充・放電回路7と比較
器8の分圧回路8aに共通する給電端子を、電源電圧Vcc
を降下させる降圧回路12を介して電源端子、すなわち3
端子レギュレータ6の出力端子に接続したものである。
降圧回路12は、電源電圧Vccと比較器8の同相入力電圧
範囲Vicmの差電圧δVだけ電源電圧Vccを降下させる働
きを担うものであり、実施例では、電源端子にコレクタ
が接続されたトランジスタQのエミッタを、給電端子に
接続し、さらに電源電圧Vccを分圧してベースバイアス
を与えるベースバイアス抵抗R1,R2の接続点を、トラン
ジスタQのベースに接続して構成してある。実施例の場
合、トランジスタQのベース電圧VBは、R2・Vcc/(R1+
R2)で与えられ、このベース電圧VBからトランジスタQ
のベース・エミッタ間電圧VBEを差し引いた電圧Vsが、
充・放電回路7と比較器8の分圧回路8aに供給される。
そして、電圧Vsと電源電圧Vccとの差分は、ちようど前
述のδVにほぼ等しい値に設定される。すなわち、仮に
δVが1.5Vであれば、VBEを0.6Vとして、抵抗R1とR2に
よる分圧比を0.9/5に定めればよいことになる。
この場合、充・放電回路7と比較器8の分圧回路8aに
対する給電端子電圧Vsは、従来のタイマ装置1がVccで
あったのに比べ、δVだけ低下することになるが、給電
端子電圧Vsが全体にシフトしただけであると考えられる
ので、タイマ時間Tは、従前通り、 T=−RCln(1−K) なる算式に従って決定され、充・放電回路7の時定数CR
と、比較器8の基準電圧Vrを与える分圧比Kが支配する
タイマ時間Tの到来とともに、比較器8の出力レベルは
反転する。
ただし、単電源方式である比較器8の電源電圧Vcc
は、従前通り3端子レギュレータ6の出力端子から直接
供給しているため、オフセット変化を気にすることな
く、比較器8の基準電圧Vrを同相入力電圧範囲Vicmの全
域を使って可変することができる。すなわち、比較器8
の基準電圧Vrを決定する分圧比Kは、0〜1の間で可変
でき、このため従来0〜0.7程度であった分圧比Kでは
達成し得なかった長時間のタイマ動作が可能である。例
えば分圧比Kを0.9に設定した場合は、タイマ時間を従
来の約2倍にまで拡張することができる。
このように、タイマ装置11は、充・放電回路7の出力
電圧Vcの比較基準を与える比較器8の基準電圧Vrを、同
相入力電圧範囲Vicmを気にすることなく、降圧回路12の
出力電圧Vsぎりぎりまでを利用して可変設定するとがで
き、従って充・放電回路7の時定数CRに制約があるとき
に、比較器8の基準電圧Vrを高く設定することで、タイ
マ時間Tを稼ぐことができる。
また、計時対象であるタイマ時間Tを、充・放電回路
7の時定数CRと比較器8に対し基準電圧Vrを与える分圧
回路8aの分圧比Kのみの関数とすることができ、全体の
電源電圧Vccは勿論、充・放電回路7への給電点の電圧V
sも、タイマ時間Tの決定要因から除外されるため、充
・放電回路7の時定数CRを固定した場合には、比較器8
に設定できる基準電圧Vrの範囲だけがタイマ時間Tの可
変範囲を左右するパラメータであることを承知した上
で、比較器8の電源電圧Vccに対して多少低電圧に規定
される同相入力電圧範囲Vicm内で、何等の制約も受ける
ことなく自由に基準電圧Vrを決定することができ、基準
電圧Vrを与える分圧回路8aの分圧比Kを大きく設定する
ことで、従来の2〜3倍のタイマ時間Tを確保するとが
できる。
また、比較器8の電源電圧Vccと同相入力電圧範囲Vic
mとの差電圧δVが、比較器8として使用するコンパレ
ータICによって異なろうとも、降圧回路12内のベースバ
イアス抵抗R1,R2による分圧比を調整してトランジスタ
Qのベース電圧VBを可変することで、ベース電圧VBより
もさらにベース・エミッタ間電圧VBE分だけ低い降圧回
路12の出力電圧Vsを、上記差電圧δVに合わせて随意調
整することができ、回路設計上の自由度を確保し、広範
な用途に適用することができる。
なお、上記実施例において、充・放電回路7は、コン
デンサCの接続態様を変更することで、充電時ではなく
放電時に計時動作を行わせる構成に変えることもでき
る。
[考案の効果] 以上説明したように、この考案は、計時用充・放電回
路の出力電圧を同相入力電圧範囲において基準電圧と比
較する比較器とその電源の間に、電源電圧を同相入力電
圧範囲との差電圧にほぼ匹敵するだけ分だけ降圧し、基
準電圧設定用として与える定電圧降下回路を設けたか
ら、比較器の基準電圧設定用の電圧を同相入力電圧範囲
と同レベルまで降下させることができ、これにより充・
放電回路の出力電圧の比較基準を与える比較器の基準電
圧を、同相入力電圧範囲を気にすることなく、降圧回路
の出力電圧ぎりぎりまでを利用して可変設定することが
でき、充・放電回路の時定数に制約があるときに、比較
器の基準電圧を高く設定することで、タイマ時間を稼ぐ
ことができる等の優れた効果を奏する。
また、この考案は、比較器に、降圧回路の出力電圧を
抵抗分割して基準電圧とする分圧回路を設け、また充・
放電回路に、降圧回路から充電抵抗を介して供給される
電流により充電されるコンデンサを設け、このコンデン
サの端子電圧を比較器の比較電圧とすることにより、計
時対象であるタイマ時間を、充・放電回路の時定数と比
較器に対し基準電圧を与える分圧回路の分圧比のみの関
数とすることができ、全体の電源電圧は勿論、充・放電
回路への給電点の電圧も、タイマ時間の決定要因から除
外されるため、充・放電回路の時定数を固定した場合に
は、比較器に設定できる基準電圧の範囲だけがタイマ時
間の可変範囲を左右するパラメータであることを承知し
た上で、比較器の電源電圧に対して多少低電圧に規定さ
れる同相入力電圧範囲内で、何等の制約も受けることな
く自由に基準電圧を決定することができ、基準電圧を与
える分圧回路の分圧比を大きく設定することで、従来の
数倍のタイマ時間を確保することができる。
また、降圧回路に、コレクタが比較器の電源に、そし
てエミッタが充・放電回路と比較器に接続され、ベース
バイアス抵抗により決定されるベース電圧から、ベース
・エミッタ間電圧だけ降下させた電圧を、比較器の基準
電圧設定用に供給するトランジスタを設けたことによ
り、比較器の電源電圧と同相入力電圧範囲との差電圧
が、比較器として使用するコンパレータICによって異な
ろうとも、降圧回路内のベースバイアス抵抗の分圧比を
調整してトランジスタのベース電圧を可変することで、
ベース電圧よりもさらにベース・エミッタ間電圧分だけ
低い降圧回路の出力電圧を、上記差電圧に合わせて随意
調整することができ、回路設計上の自由度を確保し、広
範な用途に適用することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案のタイマ装置の一実施例を示す回路
構成図、第2図は、従来のタイマ装置の一例を示す回路
構成図、第3図は、第2図に示した充・放電回路内のコ
ンデンサの充電曲線を示す図、第4図は、比較器の基準
電圧を与える分圧比とタイマ時間の関係を示す図であ
る。 7……充・放電回路、8……比較器、8a……分圧回路、
11……タイマ装置、12……降圧回路。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源に接続され、電源電圧を所定の電圧に
    降圧させる降圧回路と、前記降圧回路の出力に接続さ
    れ、計時動作の開始とともに充電又は放電を開始する充
    ・放電回路と、前記降圧回路出力に、前記充・放電回路
    と並列に接続され、前記降圧回路の出力を分圧する分圧
    回路と、前記充・放電回路の充放電電圧と前記分圧回路
    の分圧された電圧とを比較する比較器とを具備するタイ
    マ装置。
  2. 【請求項2】前記分圧回路は、前記降圧回路の出力電圧
    を抵抗分割して基準電圧とし、前記充・放電回路は、前
    記降圧回路から充電抵抗を介して供給される電流により
    充電されるコンデンサを有し、このコンデンサの端子電
    圧を前記比較器の比較電圧とすることを特徴とする請求
    項1記載のタイマ装置。
  3. 【請求項3】前記降圧回路は、コレクタが前記電源に、
    そしてエミッタが前記充・放電回路と前記比較器に接続
    され、ベースに接続されたベースバイアス抵抗により決
    定されるベース電圧から、ベース・エミッタ間電圧だけ
    降下させた電圧を、前記比較器の基準電圧設定用に供給
    するトランジスタを有することを特徴とする請求項1記
    載のタイマ装置。
JP6567089U 1989-06-05 1989-06-05 タイマ装置 Expired - Lifetime JPH086314Y2 (ja)

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