JPH0863035A - シリアル型電子写真装置及び定着温度制御方法 - Google Patents

シリアル型電子写真装置及び定着温度制御方法

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JPH0863035A
JPH0863035A JP6194442A JP19444294A JPH0863035A JP H0863035 A JPH0863035 A JP H0863035A JP 6194442 A JP6194442 A JP 6194442A JP 19444294 A JP19444294 A JP 19444294A JP H0863035 A JPH0863035 A JP H0863035A
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JP
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temperature
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heating
recording paper
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JP6194442A
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Shuzo Masuda
修三 増田
Ryoichi Iwama
良一 岩間
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J19/00Character- or line-spacing mechanisms
    • B41J19/18Character-spacing or back-spacing mechanisms; Carriage return or release devices therefor
    • B41J19/20Positive-feed character-spacing mechanisms

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は記録紙に電子写真プロセスにより印
字を行うシリアル型電子写真装置及び定着温度制御方法
に関し、印字品質の向上及び高速印字を図ることを目的
とする。 【構成】 キャリッジ32を記録紙搬送方向と垂直な方
向に移動させてプロセス部34による現像像を記録紙に
転写した後、定着ローラ60で定着させるにあたり、キ
ャリッジ32の所定往復移動回数又は記録紙39一枚分
の定着後データ転送待機中又は退避部への退避中に加熱
制御手段62が定着ローラ60の温度低下に対して定着
温度範囲内で定着ローラ60を加熱させる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録紙に電子写真プロ
セスにより印字を行うシリアル型電子写真装置及び定着
温度制御方法に関する。
【0002】近年、電子写真式記録装置の安価、小型化
の要求により、印字を行うキャリッジに電子写真プロセ
スを搭載したシリアル型の電子写真プリンタが開発され
てきている。このような電子写真プリンタは搬送された
記録紙に転写器上でキャリッジを搬送方向と垂直方向に
移動させて転写を行い、搬送方向に配置される定着器で
定着させるのが一般的である。そして、これによる印字
品質の向上及び高速印字が要求されている。
【0003】
【従来の技術】図19に、従来のシリアル型電子写真プ
リンタの構成図を示す。図19(A)は一部平面図、図
19(B)はキャリッジの構成断面図である。
【0004】図19(A),(B)において、シリアル
型電子写真プリンタ11は、特開昭56−152463
号公報に記載されているもので記録紙12を搬送する搬
送ローラ13a,13bと同軸方向にシャフト14が配
設され、シャフト14にガイドされて駆動モータ(図示
せず)によりキャリッジ15が記録紙搬送方向と垂直方
向に移動自在に設けられる。又、記録紙搬送方向前方に
は記録紙12の幅の長さ以上の定着ローラを有する定着
器16が固定配置される。更に、記録紙12の下方であ
って、キャリッジ15の移動方向に転写器17が配置さ
れる。
【0005】キャリッジ15は、像担持体21が搭載さ
れ、キャリッジ15の移動に同調する周速にて回転す
る。像担持体21の表面は、帯電器22にて均一に帯電
されて露光器23にて静電潜像が形成される。静電潜像
は、現像器24のトナー25で現像ローラ26にてトナ
ー像として可視像化される。像担持体21上に形成され
たトナー像は、記録紙12を挟んで像担持体21と対峙
する転写器17により記録紙12上に転写され、転写部
分が定着部16の位置まで搬送されて定着されるもので
ある。
【0006】このようなシリアル型電子写真プリンタ1
1は、定着部16による定着が非接触加熱ではトナー定
着のためのエネルギ密度が不足し、定着不良を招き、ま
たプロセススピードが極端に遅い。
【0007】そこで、キャリッジ15内に定着ローラを
備えるものがある。
【0008】図20に、定着器を備えたキャリッジの構
成図を示す。図20はキャリッジ15内の構成を示した
もので実開昭61−145649号公報に記載されてい
るものである。このキャリッジ15は内部に定着器27
が設けられたものである。尚、30はクリーナであり、
印字終了後に像担持体21上の残留トナーをかきおとす
ものである。
【0009】定着器27には、像担持体21と同一方向
に回転する定着ローラ28が設けられ、定着ローラ28
内に加熱手段として例えばハロゲンランプ等の熱源29
が設けられる。この定着ローラ28は印字動作前に熱源
29により所定の温度までプレヒートされるもので、印
字中の温度がサーミスタ等の温度検出器(図示せず)で
検知されて制御される。すなわち、定着器27は像担持
体21と共に移動されて、転写の直後に定着を行うもの
である。
【0010】尚、転写器17による転写は、像担持体2
1との間で所定の電圧を印加して行われることから、該
転写器17は基板上に導電ゴム等の導電部材が形成され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図20に示すキャリッ
ジ15による定着部材は、熱源が定着ローラ28内に備
えられており、印字待機状態となった時に定着ローラ2
8が記録紙12上に接触状態であると火災等の危険性が
あると共に、記録紙12等により定着ローラ28が冷却
されるという問題がある。
【0012】一方、熱源を定着ローラ28の外部に設け
て非接触で加熱する方法も知られているが、加熱のため
の熱エネルギが不足であると共に、初期加熱や冷却に対
する再加熱を行う場合に時間を要し、印字スピードの高
速化を図ることが困難であるという問題がある。
【0013】ここで、図21に、定着ローラの温度変化
のグラフを示す。図21(A)は温度変化のグラフ、図
21(B)はその部分拡大図である。この場合、定着ス
ピードは100mm/ 秒であり、定着ローラ28上の定着
可能温度範囲は180℃〜210℃である。
【0014】図21(A),(B)に示すように、初期
加熱(210℃)の後に定着が行われると温度低下を生
じ、さらにキャリッジ15のホームポジション(印字開
始待機位置)へのリターン中にさらに温度低下を生じ
る。そして、次の定着まで加熱が行われ、定着ごとに繰
り返される。
【0015】この場合、定着ローラ28の表面温度が定
着中に180℃以下の温度低下による温度不足で定着不
良を生じると共に、キャリッジリターン後に180℃以
上(210℃以下)に加熱するにあたり時間を要し、一
定着動作ごとに繰り返されることにより高速印字が図れ
ないことになる。
【0016】ところで、シリアル型電子写真プリンタに
おいて、定着器をキャリッジ内に搭載して記録ドラムと
共に定着ローラを回転移動させて定着を行うものとし、
安全性等を考慮して定着ローラを加熱する手段として外
部に設けた誘導加熱コイルにより非接触で加熱させるこ
とが本発明者らにおいて提案されている(特願平5−2
17609号)。
【0017】この場合においても、定着ローラの温度不
足による定着不良を防止する必要があると共に、定着ロ
ーラの加熱動作による印字スピードの低下を防止して高
速印字を図る必要がある。
【0018】そこで、本発明は上記課題に鑑みなされた
もので、印字品質の向上及び高速印字を図るシリアル型
電子写真装置及び定着温度制御方法を提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1では、記録紙を搬送する搬送手段と、前記
記録紙の送り方向と平行な回転軸を有して回転される像
担持体に潜像を形成して現像するプロセス手段,及び前
記現像像の前記記録紙への転写後に定着部材により定着
させる定着手段を備えるキャリッジと、前記記録紙を介
在させて前記キャリッジの移動方向上で前記像担持体の
前記現像像を前記記録紙に転写させる転写手段と、前記
キャリッジを、前記転写手段上で前記記録紙の送り方向
と垂直な方向に移動させる移動手段と、前記定着部材を
所定温度に加熱する加熱手段と、前記定着部材の温度を
検出する温度検出手段と、前記キャリッジの印字開始か
ら復帰するまでの往復移動の所定回数後に、前記キャリ
ッジの前記記録紙領域以外の退避部に位置され又は退避
部への復帰中のときに前記温度検出手段の検出温度に基
づいて前記定着部材を所定温度にすべく前記加熱手段を
駆動させる加熱制御手段と、を有したシリアル型電子写
真装置を構成する。。
【0020】請求項2では、請求項1において、前記加
熱手段は、前記キャリッジが前記退避部に位置されたと
きに前記定着部材に近接される位置又は前記定着手段内
に設けられる。
【0021】請求項3では、請求項1又は2において、
前記移動手段は、印字すべきデータの転送待機中、又は
前記記録紙の交換の間に前記キャリッジを前記退避部に
位置させる。
【0022】請求項4では、請求項1乃至3において、
前記加熱制御手段は、前記定着部材に対して定着時の第
1の設定温度、及びこの第1の設定温度より高い定着温
度における初期加熱時の第2の設定温度を少なくとも備
え、前記定着部材の温度が前記第1の設定温度近傍に低
下したときに前記加熱手段を駆動させる。
【0023】請求項5では、請求項4において、前記加
熱制御手段は、前記キャリッジの所定往復移動回数ごと
の前記定着部材の温度低下に対する第3の設定温度をそ
れぞれ備え、該第3の設定温度のうちの定めた所定往復
移動回数に応じた設定温度より前記定着部材の温度が低
下したときに、前記加熱手段を駆動させる。
【0024】請求項6では、請求項4において、前記加
熱制御手段は、前記キャリッジの所定往復移動回数ごと
に、前記第2の設定温度を超えない範囲で前記加熱手段
を駆動して前記定着部材を追加加熱する。
【0025】請求項7では、請求項6において、前記加
熱制御手段は、前記キャリッジの前記記録紙に対する最
終印字ラインの往復移動終了後に前記定着部材が定着に
最小限必要な定着許容温度近傍となるべく最終印字ライ
ン前段階の前記追加加熱を行う。 請求項8では、請求
項1乃至3において、前記加熱制御手段は、前記キャリ
ッジの前記記録紙に対して最初の印字ラインから最終印
字ラインまでに前記定着部材が前記定着許容温度近傍と
なるべく温度で印字開始前に初期加熱させる前記加熱手
段を駆動させる。
【0026】請求項9では、請求項7又は8において、
前記加熱制御手段は、前記記録紙の交換時に、前記定着
部材を印字開始前に前記初期加熱を行うべく前記加熱手
段を駆動させる。
【0027】請求項10では、搬送される記録紙の搬送
方向と垂直な方向に回転される像担持体に潜像を形成し
て現像し、前記記録紙へ現像像を転写した後に所定温度
の定着部材で定着を行うキャリッジを備えたシリアル型
電子写真装置の定着温度制御方法において、前記キャリ
ッジの印字開始から復帰するまでの往復移動の少なくと
も一往復移動の前記定着部材の定着動作で温度低下が定
着に最小限必要な定着許容温度となる該定着許容温度よ
り高い定着温度の初期設定温度を定めるステップと、前
記キャリッジによる印字開始前に、前記初期設定温度に
前記定着部材を加熱するステップと、前記キャリッジの
所定往復移動回数ごとに前記定着部材を前記初期設定温
度までの範囲で加熱するステップと、を含んでシリアル
型電子写真装置の定着温度制御方法を構成する。
【0028】請求項11では、請求項10において、前
記キャリッジの所定往復移動回数ごとの加熱は、前記記
録紙の最終印字ライン定着後に前記定着部材の温度が前
記定着許容温度となる定着温度に行う。
【0029】請求項12では、搬送される記録紙の搬送
方向と垂直な方向に回転される像担持体に潜像を形成し
て現像し、前記記録紙へ現像像を転写した後に所定温度
の定着部材で定着を行うキャリッジを備えたシリアル型
電子写真装置の定着温度制御方法において、前記キャリ
ッジの印字開始から復帰するまでの往復移動の所定回数
で前記定着部材による前記記録紙の印字開始から最終印
字ラインまでの定着後に温度低下が定着に最小限必要な
定着許容温度となる該定着許容温度より高い定着温度の
初期設定温度を定めるステップと、前記キャリッジによ
る印字開始前に、前記初期設定温度に前記定着部材を加
熱するステップと、前記記録紙の最終印字ライン定着後
に、前記定着部材を前記初期設定温度に加熱するステッ
プと、を含んでシリアル型電子写真装置の定着温度制御
方法を構成する。
【0030】
【作用】上述のように、請求項1〜3の発明では、キャ
リッジを記録紙搬送方向と垂直な方向に移動させてプロ
セス手段による現像像を記録紙に転写した後、定着部材
で定着させるにあたり、キャリッジの所定往復移動回数
又は記録紙一枚分の定着後データ転送待機中又は退避部
への退避中に加熱制御手段が温度低下に対して定着温度
範囲内で定着部材を加熱させる。これにより、定着部材
の温度不足による印字むらを防止して印字品質が向上さ
れると共に、定着部材への加熱がデータ転送待機中等の
ときに行われることから待機時間が短縮されて高速印字
を図ることが可能となる。
【0031】請求項4及び5の発明では、定着部材の温
度が第1の設定温度近傍に低下し、又は所定往復移動回
数ごとに設定した第3の設定温度以下に低下したときに
定着温度範囲内で定着部材を加熱させる。これにより、
定着部材の定着温度が確保されて定着不良が防止され、
印字品質を向上させることが可能となる。
【0032】請求項6及び7の発明では、キャリッジの
所定往復移動回数ごとに第2の設定温度を超えない範囲
で、また最終印字ライン定着後に定着許容温度となるよ
うに定着部材を加熱する。これにより、定着ごとに温度
低下を生じる定着部材の温度低下比率を緩和させること
で追加加熱時間が短縮されて高速印字を図ることが可能
になると共に、最終印字ライン終了後に定着許容温度に
なるようにすることでキャリッジの復帰中又は退避部で
のデータ転送待機等の間に加熱が行われて高速印字を図
ることが可能となる。
【0033】請求項8及び9の発明では、最終印字ライ
ンの定着後に定着許容温度にして記録交換時に定着部材
を初期設定温度に加熱する。これにより、キャリッジの
待機時間が効率よく利用されて高速印字を図ることが可
能となる。
【0034】請求項10の発明では、定着部材が少なく
ともキャリッジ一往復移動で定着許容温度となるものが
用いられて印字開始前に初期設定温度に加熱された後、
所定往復移動回数ごとに初期設定温度までの範囲で加熱
される。これにより。定着部材の温度不足による印字む
らを防止して印字品質を向上させることが可能となる。
【0035】請求項11の発明では、記録紙の最終印字
ライン定着後に定着部材が定着許容温度になるようにキ
ャリッジの所定往復移動回数ごとに加熱を行う。これに
より。キャリッジの復帰又は待機時間が効率よく利用さ
れて高速印字を図ることが可能となる。
【0036】請求項12の発明では、定着部材を印字開
始から最終印字ラインまでの定着動作で定着許容温度に
なるようなものを用いて初期設定温度に加熱する。これ
により、記録紙一枚分の定着温度が確保されて温度不足
防止による印字品質を向上させることが可能になると共
に、キャリッジの復帰又は待機中に加熱が行われて高速
印字を図ることが可能となる。
【0037】
【実施例】図1に、本発明の第1実施例の構成図を示
す。図1(A)は平面図、図1(B)は図1(A)のA
−A断面図である。また、図2に、図1のキャリッジ及
び加熱部の説明図を示す。
【0038】図1(A),(B)は、シリアル型電子写
真装置としてのシリアル型電子写真プリンタ31を示し
たもので、キャリッジ32がスライド部33にプロセス
手段であるプロセス部34及び定着手段である定着部3
5を搭載して構成される。
【0039】スライド部33はガイドシャフト36a,
36bでガイドされて移動手段であるキャリアモータ3
7によりベルト38を介して記録紙39の搬送方向と垂
直方向に移動される。記録紙39は搬送手段である回転
シャフト40a,40b(駆動モータは省略する)によ
り矢印方向に搬送される。
【0040】キャリッジ32の下方には転写手段である
転写器(転写プラテン)41がキャリッジ32の移動方
向に配置される。この転写器41は、例えばアルミニウ
ム等で形成される基板上に、キャリッジ側に耐熱導電部
材(例えば導電材が混入されたシリコンゴム)が形成さ
れたものである。この転写器41とキャリッジ32との
間で記録紙39が搬送される。
【0041】一方、図2に示すように、キャリッジ32
におけるプロセス部34は記録紙39の送り方向と平行
な回転軸51aを有する像担持体である記録ドラム51
が設けられ、キャリッジ32の移動に同調する周速によ
り転写器41上の記録紙39上で回転する。
【0042】この記録ドラム51の表面には、帯電器5
2にて均一に帯電され上方に配置された露光器(LE
D)53により静電潜像が形成される。静電潜像は、現
像手段である現像器54内に充填されたトナー55を現
像ローラ56によりトナー像として可視像化される。記
録ドラム51上に形成されたトナー像は、記録紙39を
挟んで記録ドラム51と対峙する転写器41との間に所
定の電圧を印加することにより記録紙39上に転写され
る。なお、現像ローラ56は記録ドラム51の周速より
所定量速い周速で回転される。
【0043】現像器54は、現像ローラ56と当接する
トナー供給のための供給ローラ56a及び攪拌を行うパ
ドル56bを備える。
【0044】なお、57は記録ドラム51に付着した不
要のトナーを除去するクリーナである。
【0045】また、キャリッジ32にプロセス手段34
と共に搭載される定着部35は、定着ローラ60を備え
る。定着ローラ60は、鉄等の磁性部材で形成されて、
その表面に保護部材がコーティングされたものであり、
温度検出手段であるサーミスタ61が定着ローラ60の
表面に設けられる。
【0046】そして、キャリッジ32が印字を開始する
ための初期位置(ホームポジション)に位置されたとき
に、定着部35の定着ローラ60の近傍に位置するよう
に、加熱部材である誘導コイル42が保持体44内で定
着ローラ60に沿って弧状に曲げられて設けられる。
【0047】誘導コイル42はコイルが巻回されたもの
で、電流が流れることで発生する磁束を定着ローラ60
に印加して誘導加熱するものである。なお、45は、キ
ャリッジ32の陽動回数を計測するカウンタである。
【0048】一方、定着ローラ60の表面上に設けられ
たサーミスタ61による検出温度は加熱制御手段62に
送られ、加熱制御手段62はこの検出温度に基づいて、
所定の設定温度による判断で誘導コイル42を駆動す
る。
【0049】ここで、図3に、図1の加熱制御手段のブ
ロック図を示す。図3に示す加熱制御手段62は、サー
ミスタ61からの検出温度が温度判定部63に送られ
る。温度判定部63は、後述するように所定数の設定温
度が予め設定されており、これらの比較で加熱部64に
出力する。
【0050】加熱制御部64は、温度判定部63からの
出力に応じてコイルドライバ65に制御信号を送り、コ
イルドライバ65がこれに応じて誘導コイル42を駆動
する。
【0051】続いて、図4に、図3誘導コイルの駆動の
回路図を示す。また、図5に、図4の主要部分の波形図
を示す。
【0052】図4において、AC電源71より全波整流
回路72,平滑コイルL,平滑コンデンサCoを介し
て、誘導コイル42及びコンデンサC1 の並列回路及び
FET(電界効果トランジスタ)で閉回路が構成され
る。
【0053】一方、電源VC よりNPN型のトランジス
タTr1 及び抵抗R1 を介して接地され、トランジスタ
Tr1 のベースには2つのシュミットトリガインバータ
73,74の出力がスイッチSWを介してバイアスす
る。インバータ73の入力端にはGND間にコンデンサ
2 が接続されると共に、該インバータ73の入出力端
に可変抵抗R2 が接続される。すなわち、インバータ7
3,可変抵抗R2 ,及びコンデンサC2 により発振回路
75が形成されて、インバータ74及びスイッチSWを
介して発振信号(駆動パルス)がトランジスタTr1
ベースに入力される。なお、発振回路75及びインバー
タ74,スイッチSWは外部接続となる。
【0054】なお、スイッチSWは誘導コイル42の電
流供給用のものである。
【0055】また、トランジスタTr1 のエミッタより
抵抗R3 を介してNPN型のトランジスタTr2 のベー
スに接続されてエミッタフォロアを構成する。トランジ
スタTrのコレクタは抵抗R4 を介して電源VC に接続
されると共に、NPN型のトランジスタTr3 及びNP
N型のトランジスタTr4 で構成されるインバータ76
の各ベースに接続される。なお、このインバータ76の
出力はFETのゲートGに接続される。なおFETのゲ
ートGは抵抗R5 を介してGNDに接地される。
【0056】そこで、FETのドレインDの電位を
DS,FETを流れる電流をIS ,及びFETのゲート
Gの電位をVZ とした場合の波形が図5に示される。
【0057】このような駆動回路は、スイッチSWを介
して送られる駆動パルスでインバータ76を介してFE
Tがオン,オフし、これにより誘導コイル42の誘導性
分とコンデンサC1 の容量成分で共振(定着ローラ60
が鉄材のときには20kHz〜40kHz)が生じ、誘
導コイル42に流れる電流変化(IS )が、定着ローラ
60に磁束変化として印加される。これにより、定着ロ
ーラ60にうず電流が流れてその抵抗成分で熱が発生す
るものである。
【0058】そこで、図6に、第1実施例の印字動作の
説明図を示す。図6(A)において、キャリッジ32が
ホームポジションのときには、誘導コイル42の近傍に
定着ローラ60が位置される。このときに、誘導コイル
42に電流が供給されて、誘導加熱により定着ローラ6
0が加熱される。
【0059】定着ローラ60が所定温度に達した後、キ
ャリッジ32が記録紙39上を移動して印字、定着を行
い、図6(B)に示すように印字終了端より印字開始位
置まで記録ドラム51及び定着ローラ60が記録紙39
上より離融されて復帰し、記録紙39が所定量搬送され
て次のラインの印字、定着を行って所定往復繰り返され
る。
【0060】そして、所定回数の往復、又は定着ローラ
60が定着不良となる温度まで低下したときに(後述す
る)、ホームポジションにキャリッジ32を復帰させ、
誘導コイル42により定着ローラ60を冷却分だけ加熱
するものである。
【0061】そこで、定着ローラ60の温度制御につい
て説明する。この場合、記録紙39に転写された画像は
温度180℃〜210℃の範囲内で定着が可能であり、
これ以外では定着不良を生じるものとする。すなわち、
定着ローラ60の表面温度における180℃が定着に最
小限必要な定着許容温度であり、210℃が定着ローラ
60に印字開始前に加熱される初期加熱温度(第2の設
定温度)である。
【0062】また、本実施例では例えば2種類の定着ロ
ーラ60が用意される。すなわち、第1の定着ローラ
は、例えばステンレス(SUS430,体積密度782
0kg/mm3)で形成された肉厚1mmの円筒状のものであ
り、外径φ24mm,内径φ22mm,長さが28mであ
る。この第1の定着ローラは、重さが0.0158kgであり、
熱容量が約1.7 cal/℃である。
【0063】また、第2の定着ローラは、例えばステン
レス(SUS430)で形成された直径28mm,長さ2
8mmの円柱状のものである。これは、重さが0.099 kgで
あり、熱容量が約10.9cal/℃である。すなわち、この定
着ローラの方の温度低下が緩やかである。
【0064】これら第1及び第2の定着ローラは、少な
くともキャリッジ32の一陽動分の定着動作による温度
低下で定着設定温度以下にならない熱容量のものであ
る。
【0065】続いて、図7に、加熱制御手段による定着
ローラ加熱の説明図(1)を示す。また、図8に、図7
の定着ローラの温度変化のグラフを示す。
【0066】まず、図7(A)及び図8(A)におい
て、定着ローラ60に第1の定着ローラを用いると、そ
の熱容量が少なくともキャリッジ32の一往復移動分
(往復移動を陽動で表わす)の定着動作による温度低下
が常温環境で8℃であり定着に最小限必要な定着許容温
度(ここでは180℃)以下にならず、所定往復移動回
数の定着動作で定着許容温度となる定着不良を生じない
最大限の温度の初期設定温度(第2の設定温度、210
℃)を定めると共に、キャリッジ32の一往復移動分で
定着許容温度以下にならないための定着設定温度(第1
の設定温度、190℃)を定める(図7(A)ステップ
(S)1)。
【0067】そして、印字開始前に、キャリッジ32は
ホームポジション(退避部)に位置されており、誘導コ
イル42を駆動して定着ローラ60を初期設定温度の2
10℃に加熱する(図7(A)S2,図8(A))。定
着ローラ60の温度検出はサーミスタ61が行う。
【0068】そこで、キャリッジ32の一回目(一ライ
ン)の印字により定着ローラ60の一回の定着動作が行
われ(図8(A)),ホームポジションに復帰され
る。一回目の定着動作の温度低下で定着ローラ60は2
02℃となり、温度判定部63により判定されて定着設
定温度(190℃)より高い。従って、キャリッジ32
による2ライン目の印字が続けて行われて2回目の定着
ローラ60による定着動作が行われる(図8(A)
)。2回目の定着動作の温度低下で定着ローラ60は
194℃となり、同様定着設定温度(190℃)より高
い。
【0069】ここで、3ライン目の定着動作が行われる
と(図8(A))、定着ローラ60は186℃となっ
て、定着設定温度(190℃)より低くなり、この時点
でキャリッジ32がホームポジションに退避される。そ
して、誘導コイル42が駆動されて定着ローラ60を初
期設定温度(210℃)まで加熱する(S3)。
【0070】すなわち、2ライン目の定着動作が行われ
た後、3ライン目の定着が行われても定着ローラ60の
温度、186℃が確保されて定着許容温度以下にならな
いことから、当該3ライン目の定着にそのまま移行する
ものである。
【0071】このように、定着中に定着ローラ60が温
度不足となって印字むらを生じることを防止して印字品
質を向上させることができる。
【0072】ところで、使用環境が変化して定着ローラ
60の冷却スピードが早くなると、上記3ライン目での
定着中に温度不足で定着不良を生じる虞れがある。
【0073】そこで、図7(B)及び図8(B)に示す
ように、キャリッジ32の往復移動ごとに第3の設定温
度としてそれぞれ設定温度を定める(図7(B)S1
1)。例えば、図8(B)のように1ライン目(1回
目)の定着動作後の設定温度を202℃,2ライン目
(2回目)の定着動作後の設定温度を196℃に設定す
る。
【0074】そして、1ライン目の定着動作による定着
ローラ60の温度が202℃以上のときには2ライン目
の定着動作にそのまま移行し、202℃以下のときには
キャリッジ32をホームポジションに退避させて誘導コ
イル42を駆動し、定着ローラ60を初期設定温度(2
10℃)まで加熱する(図7(B)S12)。2ライン
目の定着動作後の場合も同様である。そして、3ライン
目まで定着動作が行われた場合には、上述のように定着
設定温度(190℃)との比較で初期設定温度に定着ロ
ーラ60が加熱される。
【0075】このように各定着動作(キャリッジ32の
一陽動)ごとに温度設定することで、環境変化が生じて
も定着ローラ60の温度不足が回避されて印字品質を向
上させることができるものである。
【0076】次に、図9に、加熱制御手段による定着ロ
ーラ加熱の説明図(2)を示す。また、図10に、図9
の定着ローラの温度変化のグラフを示す。
【0077】図9及び図10では、図7及び図8の定着
ローラ60の加熱方向で、キャリッジ32の記録紙39
の最終印字ラインを往復移動することで定着ローラ60
による記録紙一枚分の定着終了時点で、当該定着ローラ
60の温度が定着許容温度(180℃)近傍に値するよ
うに初期設定温度を定める(S21)。
【0078】そこで、印字開始前にキャリッジ32のホ
ームポジションの位置において、上記定めた初期設定温
度に定着ローラ60を加熱する(S22)。
【0079】キャリッジ32の所定往復移動回数(図8
(A)では3回)ごとに定着ローラ60を初期設定温度
に加熱する(S23)。
【0080】そして、キャリッジ32による記録紙39
の最終印字ラインの定着動作が終了すると、定着ローラ
60は定着許容温度近傍の温度となる。そこで、シリア
ル型電子写真プリンタ31では、キャリッジ32をホー
ムポジションに退避させると共に、1枚目の印字済記録
紙39を排出して2枚目の次の記録紙39を供給する。
この間に、定着ローラ60を初期設定温度に加熱するも
のである(S24)。
【0081】この定着ローラ60の加熱方法は、記録紙
交換の間に定着ローラ60を定着許容温度から初期設定
温度まで加熱するもので、キャリッジ32のホームポジ
ション(退避部)での待機中に行うことから時間が有効
に使用され、ひいては印字の高速化を図ることができ
る。
【0082】また、記録紙39の一枚分の印字終了時、
又は途中の所定ライン数ごとに印字データがホスト装置
より転送されるが、データ転送のタイミングで定着ロー
ラ60の温度が定着許容温度になるように初期設定温度
を設定し、キャリッジ32をホームポジションに退避さ
せることにより、データ転送中に定着ローラ60の加熱
をすることができ高速印字を図ることができる。
【0083】次に、図11に、加熱制御手段による定着
ローラ加熱の説明図(3)を示す。また、図12に、図
11の定着ローラの温度変化のグラフを示す。
【0084】図11及び図12において、定着ローラ6
0を加熱するにあたり、初期設定温度を定めて印字開始
前に加熱することは図7(A)のS1,S2と同様であ
る(図11,S31,S32)。そして、キャリッジ3
2のホームポジション(退避部)への退避ごとに、定着
ローラ60を初期設定温度より小の温度で追加加熱する
ものである(図11,S33)。
【0085】この場合の定着ローラの温度変化のグラフ
が図12に示されており、図のように追加加熱が小なこ
とから緩やかに下降する。例えば、定着ローラ60の一
回の定着動作ごとに8℃の温度低下を生じる場合に、7
℃ずつ追加加熱すると印字終了時点での温度が1℃ずつ
となる(追加加熱が6℃なら2℃ずつの下降となる)。
【0086】これによれば、定着ローラ60の定着ごと
の温度低下比率が緩やかとなり、熱容量の小さな定着ロ
ーラを使用することが可能になると共に、温度低下がゆ
るやかなことから定着ローラ60を予め高温に熱してお
く必要がなく、定着設定温度(第2の設定温度)を低く
抑えることができる。
【0087】次に、図13に、加熱制御手段による定着
ローラ加熱の説明図(4)を示す。また、図14に、図
13の定着ローラの温度変化のグラフを示す。図13及
び図14において図13のS41〜S43は図11のS
31〜S33と同様であり、定着ローラ60をキャリッ
ジ32のホームポジションへの退避ごとに追加加熱す
る。
【0088】この場合、カウンタ45(図1)がキャリ
ッジ32の陽動回数をカウントしており、記録紙39の
大きさ(例えばA4サイズ)によりキャリッジ32の陽
動回数が決定されていることから、その最終印字ライン
を定着する直前の追加加熱を行うタイミングが得られ
る。
【0089】従って、最終印字ライン直前の最終追加加
熱の定着ローラ60の温度を、最終印字ラインの定着後
に当該定着ローラ60が定着許容温度(ここでは安全性
をみて186℃とする)となるように設定する(図1
3,S44)。
【0090】そして、記録紙39の一枚分の印字が終了
してキャリッジ32がホームポジション(退避部)に退
避し、記録紙39の交換及び次の記録紙39に対する印
字データ転送中に、定着ローラ60を初期設定温度(2
10℃)に加熱する(図13,S45)。この状態の定
着ローラ60の温度変化が図14に示される。
【0091】これによれば、定着ローラ60の初期設定
温度(210℃)への加熱をキャリッジ32の待機中に
行うことができ、高速印字を図ることができる。
【0092】ここで、具体例について説明すると、定着
ローラ60を第1の定着ローラ(一ライン定着における
温度低下が8℃)を用いるものとし、記録紙39の交換
に5秒要するものとする。また、初期設定温度が210
℃,定着許容温度が180℃であり、180℃〜210
℃の範囲における誘導コイル42による誘導加熱の加熱
能力が200Wにおいて5.3 ℃/秒とする。
【0093】この場合、比較するためのものとして最終
印字ラインの定着終了時に定着ローラ60の温度が定着
許容温度(180℃)にならず、かつ所定往復移動回数
ごとの加熱が初期設定温度まで行う場合について説明す
る。
【0094】記録紙39の一枚分に対して定着ローラ6
0の最終段階の加熱が186℃から210℃まで24℃
の上昇で行うと4.5 秒要し、その後例えば最終印字ライ
ンを定着すると8℃低下して記録紙39の交換時におけ
る定着ローラ60の温度が202℃となる。そして、記
録紙39の交換時における定着ローラ60の加熱が20
2℃から210℃まで8℃上昇させるのに1.5 秒要す
る。すなわち、記録紙39の交換の時間5秒に対して1.
5 秒で定着ローラ60の加熱が終了して3.5 秒の無駄を
生じることになる。
【0095】従って、最終加熱時間4.5 秒と記録紙交換
時間5秒で9.5 秒が定着動作以外に要することになると
共に、例えば当該記録紙39以外に定着動作を行わない
印字終了の場合には最終加熱して不必要となった温度分
が無駄になる。
【0096】これに対して、図13及び図14の加熱方
式の場合には、記録紙39の最終印字ラインの定着後の
定着ローラ60の温度を186℃としたときに初期設定
温度(210℃)までの加熱が186℃から210℃ま
での24℃上昇に要する時間が4.5 秒となる。
【0097】この加熱を記録紙39の交換時間の5秒の
間で同時に行わせることで、0.5 秒の無駄を生じるのみ
で上記の場合より4.5 秒印字速度を早くすることができ
るものである。次に、図15に、加熱制御手段による定
着ローラ加熱の説明図(5)を示す。また、図16に、
図15の定着ローラの温度変化のグラフを示す。
【0098】図15及び図16では、定着ローラ60を
前述の熱容量の大な第2の定着ローラを使用した場合を
示している。まず、この定着ローラが記録紙一枚分の定
着動作で定着許容温度(186℃)となるような初期設
定温度を定める(S51)。この定めた初期設定温度
で、印字開始前にキャリッジ32のホームポジション
(退避部)の位置のときに定着ローラ60を加熱する
(S52)。
【0099】そこで、記録紙39の一枚分の定着を最終
印字ラインまで途中の加熱なしに行う(S53)。最終
印字ラインの定着後は、定着ローラ60の温度は定着許
容温度(186℃)近傍となる。
【0100】そして、キャリッジ32がホームポジショ
ンに退避して記録紙39の交換をしているときに、定着
ローラ60を前記初期設定温度に加熱する(S54)。
【0101】これらの記録紙39の2枚目以降繰り返さ
れるもので、このときの定着ローラ60の温度変化が図
16に示される。
【0102】これによれば、途中の加熱が省略されて、
前記第1の定着ローラを用いた場合に比べて約30%の
印字速度を向上させることができる。
【0103】そこで、具体例を示して説明すると、第1
の定着ローラと第2の定着ローラは共にローラ幅が34
mmとし、記録紙39を定着するための初期加熱が行われ
ているものとする。
【0104】第1の定着ローラを用いる場合、往路に要
する時間が2.0 秒、復路に要する時間が0.5 秒でキャリ
ッジ32の一往復移動に要する時間が2.5 秒となる。こ
のときの第1の定着ローラの温度低下は8℃となる。
【0105】いま、A4サイズの記録紙39を9回の往
復移動が必要であり、3回に1回の割り合いで4.5 秒の
途中での加熱を2回行う必要となる。従って、A4サイ
ズ一枚の記録紙39を定着するのに必要な時間が合計2.
5 ×9+5.4 ×2=33.3秒となる。
【0106】これに対して第2の定着ローラの場合には
一往復移動分の時間は同じであるが、このときの温度低
下が1.3 ℃となる。そこで、A4サイズの記録紙39の
定着に必要な往復移動回数は9回であり、記録紙一枚を
定着するのに必要な時間は2.9 ×9=22.5秒となる。
【0107】比較するに、10.8秒(約33%)の時間を
短縮することができ、印字スピードを向上させることが
できるものである。
【0108】次に、図17に、本発明の第2実施例の断
面構成図を示す。また、図18に、第2実施例の断面構
成図を示す。
【0109】図17(A),(B)に示すシリアル型電
子写真プリンタ31は、第1実施例における定着ローラ
60を加熱する誘導コイル42に代えて、中空形状(上
記第1の定着ローラ)の定着ローラ60内に加熱手段と
してハロゲンランプ81を設けて加熱する場合を示して
おり、他の構成は図1〜図5と同様であり、その印字動
作も図6と同様である。
【0110】定着部35における定着ローラ60は、図
18に示すように、両端のフランジ82a,82bの中
心部分間に熱源として加熱手段であるハロゲンランプ8
1が取り付けられており、ハロゲンランプ81の両端に
電源供給のための端子83a,83bが加圧状態で接触
される。
【0111】そして、加熱制御手段62がサーミスタ6
1からの検出温度に基づいてハロゲンランプ81を点灯
させて図7〜図14までの温度制御する。
【0112】この場合、温度上昇等の安全性からハロゲ
ンランプ81による定着ローラ60の加熱はキャリッジ
32のホームポジション(退避部)に退避したときに行
うもので、上記図7〜図14までの温度制御が可能とな
る。すなわち、定着ローラ60内に熱源を設けたもので
あっても上記温度制御を適用することができ、第1実施
例と同様に印字品質の向上及び印字スピードの向上を図
ることができるものである。
【0113】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜3の発明によ
れば、キャリッジを記録紙搬送方向と垂直な方向に移動
させてプロセス手段による現像像を記録紙に転写した
後、定着部材で定着させるにあたり、キャリッジの所定
往復移動回数又は記録紙一枚分の定着後データ転送待機
中又は退避部への退避中に加熱制御手段が温度低下に対
して定着温度範囲内で定着部材を加熱させることによ
り、定着部材の温度不足による印字むらを防止して印字
品質が向上されると共に、定着部材への加熱がデータ転
送待機中等のときに行われることから待機時間が短縮さ
れて高速印字を図ることができる。
【0114】請求項4及び5の発明によれば、定着部材
の温度が第1の設定温度近傍に低下し、又は所定往復移
動回数ごとに設定した第3の設定温度以下に低下したと
きに定着温度範囲内で定着部材を加熱させることによ
り、定着部材の定着温度が確保されて定着不良が防止さ
れ、印字品質を向上させることができる。
【0115】請求項6及び7の発明によれば、キャリッ
ジの所定往復移動回数ごとに第2の設定温度を超えない
範囲で、また最終印字ライン定着後に定着許容温度とな
るように定着部材を加熱することにより、定着ごとに温
度低下を生じる定着部材の温度低下比率を緩和させるこ
とで追加加熱時間が短縮されて高速印字を図ることがで
きると共に、最終印字ライン終了後に定着許容温度にな
るようにすることでキャリッジの復帰中又は退避部での
データ転送待機等の間に加熱が行われて高速印字を図る
ことができる。
【0116】請求項8及び9の発明によれば、最終印字
ラインの定着後に定着許容温度にして記録交換時に定着
部材を初期設定温度に加熱することにより、キャリッジ
の待機時間が効率よく利用されて高速印字を図ることが
できる。
【0117】請求項10の発明によれば、定着部材が少
なくともキャリッジ一往復移動で定着許容温度となるも
のが用いられて印字開始前に初期設定温度に加熱された
後、所定往復移動回数ごとに初期設定温度までの範囲で
加熱されることにより、定着部材の温度不足による印字
むらを防止して印字品質を向上させることができる。
【0118】請求項11の発明によれば、記録紙の最終
印字ライン定着後に定着部材が定着許容温度になるよう
にキャリッジの所定往復移動回数ごとに加熱を行うこと
により、キャリッジの復帰又は待機時間が効率よく利用
されて高速印字を図ることができる。
【0119】請求項12の発明によれば、定着部材を印
字開始から最終印字ラインまでの定着動作で定着許容温
度になるようなものを用いて初期設定温度に加熱するこ
とにより、記録紙一枚分の定着温度が確保されて温度不
足防止による印字品質を向上させることができると共
に、キャリッジの復帰又は待機中に加熱が行われて高速
印字を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成図である。
【図2】図1のキャリッジ及び加熱部の構成図である。
【図3】図1の加熱制御手段のブロック図である。
【図4】図3の誘導コイルの駆動のコイルドライバの回
路図である。
【図5】図5の主要部分の波形図である。
【図6】第1実施例の印字動作の説明図である。
【図7】加熱制御手段による定着ローラ加熱の説明図
(1)である。
【図8】図7の定着ローラの温度変化のグラフである。
【図9】加熱制御手段による定着ローラ加熱の説明図
(2)である。
【図10】図9の定着ローラの温度変化のグラフであ
る。
【図11】加熱制御手段による定着ローラ加熱の説明図
(3)である。
【図12】図11の定着ローラの温度変化のグラフであ
る。
【図13】加熱制御手段による定着ローラ加熱の説明図
(4)である。
【図14】図13の定着ローラの温度変化のグラフであ
る。
【図15】加熱制御手段による定着ローラ加熱の説明図
(5)である。
【図16】図15の定着ローラの温度変化のグラフであ
る。
【図17】本発明の第2実施例の断面構成図である。
【図18】第2実施例の定着部の断面構成図である。
【図19】従来のシリアル型電子写真プリンタの構成図
である。
【図20】定着器を備えたキャリッジの構成図である。
【図21】定着ローラの温度変化のグラフである。
【符号の説明】
31 シリアル型電子写真プリンタ 32 キャリッジ 33 スライド部 34 プロセス部 35 定着部 37 キャリアモータ 39 記録紙 41 転写器 42 誘導コイル 45 カウンタ 51 記録ドラム 52 帯電器 53 露光器 54 現像器 56 現像ローラ 60 定着ローラ 61 サーミスタ 62 加熱制御手段 63 温度判定部 64 加熱制御部 65 コイルドライバ 81 ハロゲンランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/00 303 550

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録紙を搬送する搬送手段と、 前記記録紙の送り方向と平行な回転軸を有して回転され
    る像担持体に潜像を形成して現像するプロセス手段,及
    び前記現像像の前記記録紙への転写後に定着部材により
    定着させる定着手段を備えるキャリッジと、 前記記録紙を介在させて前記キャリッジの移動方向上で
    前記像担持体の前記現像像を前記記録紙に転写させる転
    写手段と、 前記キャリッジを、前記転写手段上で前記記録紙の送り
    方向と垂直な方向に移動させる移動手段と、 前記定着部材を所定温度に加熱する加熱手段と、 前記定着部材の温度を検出する温度検出手段と、 前記キャリッジの印字開始から復帰するまでの往復移動
    の所定回数後に、前記キャリッジの前記記録紙領域以外
    の退避部に位置され又は退避部への復帰中のときに前記
    温度検出手段の検出温度に基づいて前記定着部材を所定
    温度にすべく前記加熱手段を駆動させる加熱制御手段
    と、 を有することを特徴とするシリアル型電子写真装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は、前記キャリッジが前記
    退避部に位置されたときに前記定着部材に近接される位
    置又は前記定着手段内に設けられることを特徴とする請
    求項1記載のシリアル型電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記移動手段は、印字すべきデータの転
    送待機中、又は前記記録紙の交換の間に前記キャリッジ
    を前記退避部に位置させることを特徴とする請求項1又
    は2記載のシリアル型電子写真装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱制御手段は、前記定着部材に対
    して定着時の第1の設定温度、及びこの第1の設定温度
    より高い定着温度における初期加熱時の第2の設定温度
    を少なくとも備え、前記定着部材の温度が前記第1の設
    定温度近傍に低下したときに前記加熱手段を駆動させる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のシ
    リアル型電子写真装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱制御手段は、前記キャリッジの
    往復移動の所定回数ごとの前記定着部材の温度低下に対
    する第3の設定温度をそれぞれ備え、該第3の設定温度
    のうちの定めた所定往復移動回数に応じた設定温度より
    前記定着部材の温度が低下したときに、前記加熱手段を
    駆動させることを特徴とする請求項4記載のシリアル型
    電子写真装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱制御手段は、前記キャリッジの
    所定往復移動回数ごとに、前記第2の設定温度を超えな
    い範囲で前記加熱手段を駆動して前記定着部材を追加加
    熱することを特徴とする請求項4記載のシリアル型電子
    写真装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱制御手段は、前記キャリッジの
    前記記録紙に対する最終印字ラインの往復移動終了後に
    前記定着部材が定着に最小限必要な定着許容温度近傍と
    なるべく最終印字ライン前段階の前記追加加熱を行うこ
    とを特徴とする請求項6記載のシリアル型電子写真装
    置。
  8. 【請求項8】 前記加熱制御手段は、前記キャリッジの
    前記記録紙に対して最初の印字ラインから最終印字ライ
    ンまでに前記定着部材が前記定着許容温度近傍となるべ
    く温度で印字開始前に初期加熱させる前記加熱手段を駆
    動させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に
    記載のシリアル型電子写真装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱制御手段は、前記記録紙の交換
    時に、前記定着部材を印字開始前に前記初期加熱を行う
    べく前記加熱手段を駆動させることを特徴とする請求項
    7又は8記載のシリアル型電子写真装置。
  10. 【請求項10】 搬送される記録紙の搬送方向と垂直な
    方向に回転される像担持体に潜像を形成して現像し、前
    記記録紙へ現像像を転写した後に所定温度の定着部材で
    定着を行うキャリッジを備えたシリアル型電子写真装置
    の定着温度制御方法において、 前記キャリッジの印字開始から復帰するまでの往復移動
    の少なくとも一往復移動の前記定着部材の定着動作で温
    度低下が定着に最小限必要な定着許容温度となる該定着
    許容温度より高い定着温度の初期設定温度を定めるステ
    ップと、 前記キャリッジによる印字開始前に、前記初期設定温度
    に前記定着部材を加熱するステップと、 前記キャリッジの所定往復移動回数ごとに前記定着部材
    を前記初期設定温度までの範囲で加熱するステップと、 を含むことを特徴とするシリアル型電子写真装置の定着
    温度制御方法。
  11. 【請求項11】 前記キャリッジの所定往復移動回数ご
    との加熱は、前記記録紙の最終印字ライン定着後に前記
    定着部材の温度が前記定着許容温度となる定着温度に行
    うことを特徴とする請求項10記載のシリアル型電子写
    真装置の定着温度制御方法。
  12. 【請求項12】 搬送される記録紙の搬送方向と垂直な
    方向に回転される像担持体に潜像を形成して現像し、前
    記記録紙へ現像像を転写した後に所定温度の定着部材で
    定着を行うキャリッジを備えたシリアル型電子写真装置
    の定着温度制御方法において、 前記キャリッジの印字開始から復帰するまでの往復移動
    の所定回数で前記定着部材による前記記録紙の印字開始
    から最終印字ラインまでの定着後に温度低下が定着に最
    小限必要な定着許容温度となる該定着許容温度より高い
    定着温度の初期設定温度を定めるステップと、 前記キャリッジによる印字開始前に、前記初期設定温度
    に前記定着部材を加熱するステップと、 前記記録紙の最終印字ライン定着後に、前記定着部材を
    前記初期設定温度に加熱するステップと、 を含むことを特徴とするシリアル型電子写真装置の定着
    温度制御方法。
JP6194442A 1994-08-12 1994-08-18 シリアル型電子写真装置及び定着温度制御方法 Withdrawn JPH0863035A (ja)

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