JPH0862748A - 照射放射線量制御方法および装置ならびにこの装置を用いた放射線画像情報記録読取装置 - Google Patents

照射放射線量制御方法および装置ならびにこの装置を用いた放射線画像情報記録読取装置

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JPH0862748A
JPH0862748A JP6194161A JP19416194A JPH0862748A JP H0862748 A JPH0862748 A JP H0862748A JP 6194161 A JP6194161 A JP 6194161A JP 19416194 A JP19416194 A JP 19416194A JP H0862748 A JPH0862748 A JP H0862748A
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JP
Japan
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radiation
phosphor sheet
stimulable phosphor
emission
light
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Application number
JP6194161A
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English (en)
Inventor
Eiji Ogawa
英二 小川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0862748A publication Critical patent/JPH0862748A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォトタイマを用いた照射放射線量制御装置
において、被写体の厚さや放射線源の管電圧等の記録条
件が変動した場合にも、蓄積性蛍光体シートに照射され
る放射線量を適切に制御する。 【構成】 被写体1を透過したX線を、略重ねて配され
た放射線量検出用蛍光体シート31と蓄積性蛍光体シート
20とに照射し、蛍光体シート31から発せられる瞬時発光
光をフォトマルチプライヤ32により検出し、この検出さ
れた瞬時発光光の発光レベルを、ROM34に記憶され
た、記録条件に応じた蛍光体シート31の瞬時発光光の発
光レベルと蓄積性蛍光体シート20の輝尽発光光の発光レ
ベルとの比を示すルックアップテーブルを参照し、入力
手段35により入力された記録条件に応じて補正したうえ
で、制御装置33によりX線管球2によるX線の照射時間
を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は照射放射線量制御方法お
よび装置ならびにこの装置を用いた放射線画像情報記録
読取装置に関し、詳細には蓄積性蛍光体シートと略重ね
て配された蛍光体シートから発せられる瞬時発光光の発
光レベルに基づいて照射放射線量を制御する方法および
装置ならびにこの装置を用いた放射線画像情報記録読取
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線を照射すると、この放射線エネル
ギの一部が蓄積され、その後、可視光やレーザ光等の励
起光を照射すると蓄積された放射線エネルギに応じて輝
尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用し
て、人体等の被写体の放射線画像情報を一旦シート状の
蓄積性蛍光体(蓄積性蛍光体シート)に記録し、この蓄
積性蛍光体シートをレーザ光等の励起光で走査して輝尽
発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光を光電的に読み
取って画像信号を得る放射線画像記録読取システム、お
よびこの放射線画像記録読取システムに、得られた画像
信号に基づき被写体の放射線画像を写真感光材料等の記
録材料、CRT等に可視像として出力させる放射線画像
再生システムを備えた放射線画像記録再生システムがす
でによく知られている。
【0003】ところで蓄積性蛍光体シートには、後の画
像再生において観察読影に適した画質(粒状性)の画像
が安定して再生されるように、被写体の放射線画像情報
が適切に記録される必要がある。そのためには蓄積性蛍
光体シートが受ける放射線量を適切に制御する必要が有
る。
【0004】従来より照射放射線量を制御するものとし
て、フォトタイマを用いた方式が知られている。このフ
ォトタイマを用いた方式とは、照射された放射線量に応
じて瞬時に発光する放射線量検出用蛍光体シートと、こ
の蛍光体シートから発せられる瞬時発光光を検出する光
検出器と、この光検出器により検出された瞬時発光光の
発光レベルに基づいて放射線の線量を制御する制御手段
とからなるフォトタイマを用いるものであって、この蛍
光体シートを蓄積性蛍光体シートに略重ねて配置して放
射線源を制御することにより、蓄積性蛍光体シートに照
射される放射線量を制御するものである。
【0005】この制御方式によれば、蛍光体シートと蓄
積性蛍光体シートとは放射線の照射方向に沿って略重ね
て配置されており、蛍光体シートの瞬時発光光の発光レ
ベル,蓄積性蛍光体シートの輝尽発光光の発光レベルは
いずれも照射された放射線量に応じたものであるから、
両発光レベルには一定の相関関係が認められ、したがっ
て、上述のように蛍光体シートの発光レベルに基づいて
照射放射線量を制御することにより、蓄積性蛍光体シー
トが受ける放射線量を適切に制御することを可能にして
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述の蛍光体
シートの発光レベルと蓄積性蛍光体シートの発光レベル
との相関関係は、被写体の厚さ、放射線源の管電圧、放
射線源から蛍光体シート・蓄積性蛍光体シートまでの距
離、あるいは蓄積性蛍光体シートに被写体による散乱線
が入射するのを防止するために蓄積性蛍光体シートの前
面に配されるグリッドの種類等の各種記録条件によって
変動する。
【0007】このように上記相関関係は記録条件に応じ
て変動するため、常に単に蛍光体シートの発光レベルに
基づいて放射線の照射線量を制御していたのでは、蓄積
性蛍光体シートに照射される放射線量を適切に制御する
ことはできず、したがって安定した画質(粒状性)の放
射線画像を再生することができない。
【0008】本願発明は上記事情に鑑みなされたもので
あって、被写体の厚さや放射線源の管電圧等の記録条件
が変動した場合にも、蓄積性蛍光体シートに照射される
放射線量を適切に制御して、観察読影に適した画質(粒
状性)の画像を安定的に再生することを可能にした照射
放射線量制御方法および装置ならびにこの装置を用いた
放射線画像情報記録読取装置を提供することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の照射放射線量制
御方法は、放射線源より射出し被写体を透過した放射線
を、蓄積性蛍光体シートおよび蓄積性蛍光体シートに略
重ねて配された放射線量検出用蛍光体シートに照射し、
放射線量検出用蛍光体シートに照射された放射線の線量
に応じてこの放射線量検出用蛍光体シートから発せられ
る瞬時発光光を検出し、検出された瞬時発光光の発光レ
ベルに基づいて放射線源から射出される放射線の線量を
制御することにより蓄積性蛍光体シートに照射される放
射線の線量を制御する照射放射線量制御方法において、
瞬時発光光の発光レベルと蓄積性蛍光体シートに記録さ
れた放射線エネルギを読み取る際に発せられる輝尽発光
光の発光レベルとの比を、蓄積性蛍光体シートに放射線
エネルギを記録する際の記録条件ごとに予め求め、瞬時
発光光の発光レベルを、輝尽発光光の発光レベルが所望
の発光レベルとなるように、予め求められた発光レベル
の比に基づいて補正したうえで放射線の線量を制御する
ようにしたことを特徴とするものである。
【0010】ここで上記略重ねて配置されとは、両蛍光
体シートが互いに接して重ねられている場合と、装置構
成の便宜により両蛍光体シートがわずかな空間を挟んで
配置されている場合の両方を含むものである。
【0011】また記録条件とは、被写体の厚さ、放射線
源の管電圧、放射線源から蛍光体シート,蓄積性蛍光体
シートまでの距離、蓄積性蛍光体シートに被写体による
散乱線が入射するのを防止するために蓄積性蛍光体シー
トの前面に配されるグリッドの種類、またはこれらのう
ちの2以上の組合わせたもの等の、蓄積性蛍光体シート
から発せられる輝尽発光光の発光レベルと蛍光体シート
から発せられる瞬時発光光の発光レベルとの比に影響を
及ぼす各種事項を意味するものとする。特に被写体の厚
さ、放射線源の管電圧は上記発光レベルの比の変動に与
える影響が大きいため、瞬時発光光をこれら2つの記録
条件のうち少なくとも1つにより補正することが望まし
い。
【0012】さらに被写体の厚さとは、特に放射線照射
方向に沿った厚さを意味するものであり、放射線を照射
する以前に予めその厚さを直接に計測して求めてもよい
し、前記被写体の記録部位,年齢,性別などをパラメー
タとしてその厚さを類推して求めるようにしてもよい。
【0013】なお蛍光体シートは、蛍光体層と、これに
重ね合わされたアクリル樹脂等の放射線透過性を有する
光伝達性透明材料により形成された光伝達層とからな
り、光伝達層は蛍光体層から発せられる瞬時発光光を採
光すると共に、この蛍光体シートの光伝達層に接続され
た光検出器に、採光された瞬時発光光を伝達する機能を
有する。
【0014】本発明の照射放射線量制御装置は、放射線
源より射出し被写体を透過して蓄積性蛍光体シートに照
射される放射線の線量を、蓄積性蛍光体シートに略重ね
て配された放射線量検出用蛍光体シートと、放射線量検
出用蛍光体シートに照射された放射線の線量に応じて放
射線量検出用蛍光体シートから発せられる瞬時発光光を
検出する光検出器と、検出された瞬時発光光の発光レベ
ルに基づいて放射線源から射出される放射線の線量を制
御する制御手段とからなるフォトタイマにより制御する
照射放射線量制御装置において、蓄積性蛍光体シートに
放射線エネルギを記録する際の記録条件を入力する記録
条件入力手段と、前記記録条件ごとに予め求められた、
瞬時発光光の発光レベルと蓄積性蛍光体シートに記録さ
れた放射線エネルギを読み取る際に発せられる輝尽発光
光の発光レベルとの比に基づいて、記録条件入力手段に
より入力された記録条件における輝尽発光光の発光レベ
ルが所望の発光レベルとなるように瞬時発光光の発光レ
ベルを補正する補正手段とを備え、制御手段が、補正手
段により補正された瞬時発光光の発光レベルに基づいて
放射線の線量を制御するようにしたことを特徴とするも
のである。
【0015】また、上記光検出器とはフォトマルチプラ
イヤ等を意味し、上記光伝達層の端面に接するように配
設されて、光伝達層より伝達された瞬時発光光を検出す
るものである。
【0016】本発明の第1の放射線画像情報記録読取装
置は、放射線源より射出され被写体を透過した放射線を
蓄積性蛍光体シートに照射することにより、蓄積性蛍光
体シート上に被写体の放射線画像情報を記録する画像記
録部、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シ
ートに励起光を照射する励起光源と、励起光の照射によ
り蓄積性蛍光体シートから発せられた輝尽発光光を読み
取って画像信号を得る光電読取手段とを有する画像読取
部、画像読取部を蓄積性蛍光体シートに対して移動さ
せ、移動の期間中に画像読取部による画像読取を行うこ
とを可能にする移動手段、および画像読取部による画像
読取が行なわれた後の蓄積性蛍光体シートに画像記録が
なされるのに先行して蓄積性蛍光体シート上の残存放射
線エネルギーを放出させる消去光を射出する消去光源を
備えた放射線画像情報記録読取装置において、画像記録
部において少なくとも放射線照射期間中に蓄積性蛍光体
シートに略重ねて配される、照射された放射線の線量に
応じて瞬時発光光を発する放射線量検出用蛍光体シート
と、この蛍光体シートに接続された、瞬時発光光の光量
を検出する光検出器と、蓄積性蛍光体シートに放射線エ
ネルギを記録する際の記録条件を入力する記録条件入力
手段と、記録条件ごとに予め求められた、瞬時発光光の
発光レベルと蓄積性蛍光体シートに記録された放射線エ
ネルギを読み取る際に発せられる輝尽発光光の発光レベ
ルとの比に基づいて、記録条件入力手段により入力され
た記録条件における輝尽発光光の発光レベルが所望の発
光レベルとなるように瞬時発光光の発光レベルを補正す
る補正手段と、補正手段により補正された瞬時発光光の
発光レベルに基づいて放射線源から射出される放射線の
線量を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とす
るものである。
【0017】なお上記消去光源を画像読取部に一体的に
設けた構成を採ってもよく、この場合、画像読取りと消
去とが略同時に行われるため、撮影,読取り,消去から
なるサイクルタイムを全体として短縮することができ、
特に集団検診のように多数の放射線画像情報を短時間に
得るという要請に応えることができる。
【0018】本発明の第2の放射線画像情報記録読取装
置は、蓄積性蛍光体シートを所定の循環通路に沿って搬
送する搬送手段、循環通路にあって、放射線源より射出
され被写体を透過した放射線を蓄積性蛍光体シートに照
射することにより、蓄積性蛍光体シート上に被写体の放
射線画像情報を記録する画像記録部、循環通路にあっ
て、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シー
トに励起光を走査する励起光源および走査手段と、励起
光を走査することにより蓄積性蛍光体シートから発せら
れた輝尽発光光を読み取って画像信号を得る光電読取手
段とを有する画像読取部、および循環通路にあって、画
像読取部における画像読取が行われた後の蓄積性蛍光体
シートに、画像記録がなされるのに先行して蓄積性蛍光
体シート上の残存放射線エネルギーを放出させる消去光
を射出する消去光源を有する消去部を備えた放射線画像
情報記録読取装置において、画像記録部において少なく
とも放射線照射期間中に蓄積性蛍光体シートに略重ねて
配される、照射された放射線の線量に応じて瞬時発光光
を発する放射線量検出用蛍光体シートと、この蛍光体シ
ートに接続された、瞬時発光光の光量を検出する光検出
器と、蓄積性蛍光体シートに放射線エネルギを記録する
際の記録条件を入力する記録条件入力手段と、記録条件
ごとに予め求められた、蓄積性蛍光体シートに記録され
た放射線エネルギを読み取る際に発せられる輝尽発光光
の発光レベルと瞬時発光光の発光レベルとの比に基づい
て、記録条件入力手段により入力された記録条件におけ
る輝尽発光光の発光レベルが所望の発光レベルとなるよ
うに瞬時発光光の発光レベルを補正する補正手段と、補
正手段により補正された瞬時発光光の発光レベルに基づ
いて放射線の線量を制御する制御手段とを備えてなるこ
とを特徴とするものである。
【0019】なお、上記各放射線画像情報記録読取装置
において、光電読取手段が蓄積性蛍光体シートの両面に
各別に設けられ、蓄積性蛍光体シートの両面から画像信
号を各別に得るようにしてもよい。この場合、両面から
読み取った画像情報を互いに重ね合わせるなどの信号処
理することによって、放射線ノイズや励起光,輝尽発光
光等のノイズ等を大幅に低減することができる。
【0020】なお放射線の線量を制御するとは、一定の
管電流で射出される放射線の照射時間を制御してもよい
し、一定の照射時間中に管電流を変化させるように制御
してもよいし、あるいはこの組合せでもよいが、制御の
容易性の点で照射時間を制御するのが好ましい。
【0021】
【作用および発明の効果】本発明の照射放射線量制御方
法,装置によれば、記録条件に応じた瞬時発光光の発光
レベルと輝尽発光光の発光レベルとの比の値が予めテー
ブルとして求められているため、記録条件が変動した場
合にも、実際に放射線を照射するときの記録条件を入力
することにより、この記録条件における両発光光の発光
レベルの比の値をテーブルを参照して求め、求められた
比の値に基づいて瞬時発光光の発光レベルを補正し、補
正された後の瞬時発光光の発光レベルに基づいて照射放
射線量の制御を行うことにより、蓄積性蛍光体シートに
照射される放射線量を適切に制御して、観察読影に適し
た画質(粒状性)の画像を安定して再生することができ
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の照射放射線量制御装置および
この装置を用いた放射線画像情報記録読取装置の実施例
について図面を用いて説明する。
【0023】図1は、本発明の照射放射線量制御方法を
実施するための、最も基本となる具体的な装置の概略構
成を示すブロック図である。図示の照射放射線量制御装
置は、X線管球2より射出されて、被写体1を透過した
X線が照射される位置に配設された、照射されたX線量
に応じて瞬時発光する放射線量検出用蛍光体シート31、
およびこの蛍光体シート31に略重ねて配された、放射線
エネルギを画像情報として蓄積記録し励起光が照射され
ることにより輝尽発光を示す蓄積性蛍光体シート20と、
蛍光体シート31に光学的に接続された、瞬時発光光を検
出するフォトマルチプライヤ(Photomultiplier tube;
以下PMTという)32と、X線の記録条件に応じた蛍光
体シート31の瞬時発光光の発光レベルと蓄積性蛍光体シ
ート20の輝尽発光光の発光レベルとの比を示す、予め設
定されたルックアップテーブルを記憶してなるROM34
と、蓄積性蛍光体シート20の輝尽発光光の発光レベルが
所望の値となるように瞬時発光光の発光レベルを、ルッ
クアップテーブルにより求め、この求められた瞬時発光
光の発光レベルに基づいて、X線管球2によるX線の照
射時間を制御する制御装置33と、上記記録条件を制御装
置33に入力する入力手段35とを備えてなる構成である。
【0024】ここで蛍光体シート31は、図2にその構造
を示すように、前述の瞬時発光を示す蛍光体よりなる蛍
光体層31a と、これに重ね合わされたアクリル樹脂等の
放射線透過性を有する光伝達性透明材料により形成され
た透明層31b とからなり、透明層31b は、蛍光体層31a
から発せられる瞬時発光光を採光すると共に、厳密には
この透明層31b の端面に光学的に接続されたPMT32に
瞬時発光光を伝達する機能を有する。なお、この透明層
31b は全面を採光野として瞬時発光光が採光されるよう
にようにしてもよいし、被写体の撮影部位に応じた必要
部分のみを採光野としてもよい。一部のみを採光野とす
る場合には、透明層31b の蛍光体層31aに接する面上
の、採光野としない部分に黒色紙を貼着し、あるいは黒
色塗料を塗布すればよい。通常このように一部のみを採
光野とするのは、被写体1を透過せずにX線管球2より
直接蛍光体シート31に照射された放射線による影響を排
除する目的による。
【0025】蓄積性蛍光体シート20と蛍光体シート31と
は略重ねて配されていればよく、互いに接して重ねられ
ていても、または離間して配されてもよい。
【0026】また上記ルックアップテーブルは、例えば
図3(A)のグラフに示すように、予め実験により求め
た、X線管球2の管電圧を変化させたときの蛍光体シー
ト31の瞬時発光光の発光レベルに対する蓄積性蛍光体シ
ート20の輝尽発光光の発光レベルの比の値を示すもの
と、図3(B)のグラフに示すように、予め実験により
求めた、被写体1のX線透過方向の厚さを変化させたと
きの蛍光体シート31の瞬時発光光の発光レベルに対する
蓄積性蛍光体シート20の輝尽発光光の発光レベルの比の
値を示すものである。
【0027】制御装置33は、入力手段35から記録条件が
入力されると、入力された記録条件における、瞬時発光
光の発光レベルと蓄積性蛍光体シート20の輝尽発光光の
発光レベルとの比の値を、ROM34に記憶された2つの
ルックアップテーブルを参照して求めこれを補正値とす
る。そして蛍光体シート31の瞬時発光光の発光レベルに
応じた電気信号がPMT32から入力されると、その発光
レベルを補正値により補正する。この補正後の瞬時発光
光の発光レベルが、蓄積性蛍光体シート20の輝尽発光光
の発光レベルが所望の値となるような値に達すると、X
線管球2によるX線の射出を終了せしめる制御作用をな
す。
【0028】次に本実施例の照射放射線量制御装置の作
用について説明する。
【0029】予めX線管球2の管電圧は設定されてお
り、例えば 120kVとする。また被写体1のX線照射方向
の厚さも予め計測されており、例えば35cmとする。
【0030】入力手段35から記録条件である、X線管球
2の管電圧 120kV,被写体1の厚さ35cmが制御装置33に
入力される。
【0031】次いでX線管球2より管電圧 120kVのX線
が被写体1に照射される。X線は被写体1を透過し、こ
の被写体1を透過したX線(被写体1のX線画像情報を
担持している)は蛍光体シート31に入射し、蛍光体シー
ト31はこの入射した透過X線の線量に応じた発光レベル
の瞬時発光を示す。
【0032】一方、蓄積性蛍光体シート20には、蛍光体
シート31によりわずかに減衰された透過X線が入射し、
この入射したX線量に応じた放射線画像情報が蓄積記録
される。この放射線画像情報は照射されたX線のエネル
ギの一部が蓄積記録されたものであり、放射線画像情報
が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート20は、後にレーザ
光等の励起光を照射されることによって、蓄積記録され
たX線のエネルギに応じた発光レベルの輝尽発光光を発
する。
【0033】蛍光体シート31から発せられた瞬時発光光
はPMT32に伝達され、その発光レベルに応じた電気信
号に光電変換されて制御装置33に入力される。
【0034】制御装置33には前述したように、入力手段
35からX線管球2の管電圧 120kV,被写体1の厚さ35cm
という記録条件は既に入力されており、制御装置33はR
OM34に記憶された2つのルックアップテーブル(図3
(A),(B))を参照し、管電圧 120kV,厚さ35cmに
対応する瞬時発光光の発光レベルと蓄積性蛍光体シート
20の輝尽発光光の発光レベルとの比の値をそれぞれ求め
る。本実施例においては、管電圧 120kVに対応する比の
値はa,厚さ35cmに対応する比の値はbである。
【0035】ここでPMT32から入力された瞬時発光光
の発光レベルを補正値a,bにより補正する。具体的に
は入力された瞬時発光光の発光レベルに1/a,1/b
をそれぞれ乗じる。このようにして得られた補正後の瞬
時発光光の発光レベルが、蓄積性蛍光体シート20の輝尽
発光光の発光レベルが所望の値となるような値に達する
と、X線管球2によるX線の射出は制御装置33により終
了される。
【0036】以上の作用により、被写体の厚さや放射線
源の管電圧が変動した場合にも、蓄積性蛍光体シートに
照射される放射線量を適切に制御して観察読影に適した
画質(粒状性)の画像を安定して再生することができ
る。
【0037】図4は本発明の照射放射線量制御装置を用
いた放射線画像情報記録読取装置の第1の実施例を示す
概略構成図である。図示の放射線画像情報記録読取装置
100は、蓄積性蛍光体シート20を所定の循環通路 110に
沿って搬送する搬送手段 111、この循環通路 110上にあ
って、蓄積性蛍光体シート20に、放射線源10より射出さ
れ被写体1を透過した放射線を照射することにより、蓄
積性蛍光体シート20上に被写体1の放射線画像情報を記
録する撮影部 120、循環通路 110上にあって、撮影部 1
20において被写体1の放射線画像情報が蓄積記録された
後の蓄積性蛍光体シート20に励起光を走査する励起光源
131および走査手段 132, 133と、この励起光の走査に
より蓄積性蛍光体シート20から発せられた輝尽発光光を
読み取って画像信号を得る光ガイド 134および光電読取
手段135とを有する画像読取部 130、循環通路 110上に
あって、画像読取部 130において画像情報の読取りが行
われた後の蓄積性蛍光体シート20に、次の画像情報の記
録がなされるのに先行してこの蓄積性蛍光体シート20上
の残存放射線エネルギーを放出させる消去光を発する消
去光源 141を有する消去部 140、残存放射線エネルギー
を放出された後の蓄積性蛍光体シート20を保管するスト
ック部 150を備えてなる。
【0038】さらに上記撮影部 120には、循環通路 110
から搬入された蓄積性蛍光体シート20を保持して、搬入
位置から撮影位置、撮影位置から循環通路 110への排出
位置、および排出位置から搬入位置に移動可能のシート
収容部 121が備えられ、このシート収容部 121が撮影位
置にセットされた状態においてシート収容部 121を介し
て蓄積性蛍光体シート20に略重ねられるように放射線量
検出用蛍光体シート 161が配されている。
【0039】この蛍光体シート 161は、図2に示した蛍
光体シート31と同様の構成であって、被写体1の撮影部
位に応じて複数種類準備されており、放射線画像情報記
録読取装置 100に対して交換可能に装填され、放射線が
照射されると瞬時発光するものである。蛍光体シート 1
61には、この蛍光体シート 161が発する瞬時発光光を検
出する光検出器 162が光学的に接続され、光検出器 162
は検出した瞬時発光光を増幅して光電変換する。
【0040】さらに光検出器 162には、光検出器 162か
ら入力された前記瞬時発光光の発光レベルに応じた電気
信号に基づいて、放射線源10による放射線の照射時間を
制御する制御部 163が接続されている。また制御部 163
には、図3に示したルックアップテーブルを記憶してな
るROM 164と、記録条件を入力する入力手段 165とが
接続されている。
【0041】次に本実施例の放射線画像情報記録読取装
置の作用について説明する。
【0042】まず搬送手段 111により、ストック部 150
に保管された蓄積性蛍光体シート20が循環通路 110に送
られ、蓄積性蛍光体シート20は循環通路 110に沿って撮
影部120に搬送される。撮影部 120ではシート収容部 12
1が搬入時位置に待機していて、循環通路 110に沿って
搬送された蓄積性蛍光体シート20を収容する。蓄積性蛍
光体シート20を収容したシート収容部 121は撮影時位置
に移動されて撮影準備が完了する。
【0043】一方、入力手段 165から記録条件である、
放射線源10の管電圧,被写体1の厚さが制御装置 163に
入力される。
【0044】次いで放射線源10より制御装置 163に入力
された管電圧の放射線(X線)が被写体1に照射され
る。X線は被写体1を透過し、この被写体1を透過した
X線は蛍光体シート 161に入射し、蛍光体シート 161は
この入射した透過X線の線量に応じた発光レベルで瞬時
発光する。一方、蓄積性蛍光体シート20には、蛍光体シ
ート 161によりわずかに減衰された透過X線が入射し、
この入射したX線量に応じた放射線画像情報が蓄積記録
される。この放射線画像情報は照射されたX線のエネル
ギの一部が蓄積記録されたものであり、放射線画像情報
が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート20は、後に画像情
報読取部 130において励起光を照射されることによっ
て、蓄積記録されたX線のエネルギに応じた発光レベル
で輝尽発光する。
【0045】蛍光体シート 161から発せられた瞬時発光
光は光検出器 162に伝達され、その発光レベルに応じた
電気信号に光電変換されて制御装置 163に入力される。
【0046】制御装置 163は前述の図1に示した照射放
射線量制御装置の制御装置33と同様の作用により、入力
手段 165から入力された記録条件における蛍光体シート
161の瞬時発光光の発光レベルと蓄積性蛍光体シート20
の輝尽発光光の発光レベルとの比の値を、ROM 164に
記憶された2つのルックアップテーブル(図3(A),
(B))を参照してそれぞれ求め、求められた2つの比
の値をそれぞれ補正値として記憶する。
【0047】ここで光検出器 162から入力された瞬時発
光光の発光レベルに上記各補正値の逆数がそれぞれ乗じ
られ、入力された瞬時発光光の発光レベルが補正され
る。このように補正された後の瞬時発光光の発光レベル
が、蓄積性蛍光体シート20の輝尽発光光の発光レベルが
所望の値となるような値に達すると、制御装置 163は放
射線源10によるX線の射出を終了せしめる。
【0048】X線の射出が終了したことにより、撮影は
終了し、シート収容部 121は排出時位置に移動し、蓄積
性蛍光体シート20を循環通路 110に排出する。蓄積性蛍
光体シート20を排出した後のシート収容部 121は搬入時
位置に戻り、次の蓄積性蛍光体シートが搬入されるのを
待つ。
【0049】一方、循環通路 110に排出された蓄積性蛍
光体シート20は循環通路 110に沿って画像読取部 130に
搬入され、画像読取部 130においては、走査手段 133に
より副走査されつつ、励起光源 131より出射され走査手
段 132により走査された励起光を主走査されて、記録さ
れた放射線エネルギに応じた輝尽発光光を発する。この
輝尽発光光の発光レベルは、撮影部 120において照射放
射線量が適切に制御されたため、適切な発光レベルとな
る。ここで適切な発光レベルとは、後の画像再生工程
(図示せず)において再生される画像の濃度,粒状性が
観察読影に適した状態となるような発光レベルを意味す
るものである。
【0050】この輝尽発光光は光ガイド 134により集光
されてPMTを備えた光電読取手段135に伝達される。
光電読取手段 135は読み取った画像信号を外部の画像処
理装置に出力し、画像処理装置は所定の周波数処理等を
施したうえで画像再生装置(図示せず)に出力して放射
線画像を可視画像として再生する(画像再生工程)。
【0051】励起光を照射されて輝尽発光することによ
り蓄積記録された放射線エネルギの大部分を放出した蓄
積性蛍光体シート20は、循環通路 110に沿って消去部 1
40に搬送され、ここで消去光源 141より射出される強力
な消去光を照射されて残存放射線エネルギが完全に放出
されて再使用可能な状態にされる。
【0052】蓄積性蛍光体シート20は、さらに循環通路
110に沿ってストック部 150に搬送されて保管される。
【0053】以上詳細に説明したように、本実施例の放
射線画像情報記録読取装置によれば、被写体の厚さや放
射線源の管電圧が変動した場合にも、蓄積性蛍光体シー
トに照射される放射線量を適切に制御して、観察読影に
適した画質(粒状性)の画質を安定して再生することが
できる。
【0054】図5は本発明の照射放射線量制御装置を用
いた放射線画像情報記録読取装置の第2の実施例を示す
概略構成図である。図4に示した放射線画像情報記録読
取装置が複数の蓄積性蛍光体シート20を循環させて繰り
返し使用するのに対して図5に示す装置は、1枚の蓄積
性蛍光体シート20を固定して繰り返し使用するものであ
り、装置全体が小型化されて、移動検診車等に積載可能
に構成されている。
【0055】すなわち、蓄積性蛍光体シート20は撮影部
220に固定されており、これに放射線源10より射出され
被写体1を透過した放射線が照射されて被写体1の放射
線画像情報が蓄積記録される。その後、励起光を照射す
る励起光源 231と、この励起光の照射により蓄積性蛍光
体シート20から発せられた輝尽発光光を読み取って画像
信号を得る光ガイド 234および光電読取手段 235とから
なる画像読取部 230が、移動手段 260によって蓄積性蛍
光体シート20の表面に沿って下方に移動され、この移動
の期間中に、蓄積性蛍光体シート20に蓄積記録された画
像情報が画像読取部 230によって読み取られる。さらに
画像読取が行なわれた後の蓄積性蛍光体シート20に消去
光源 241より消去光が射出されて、蓄積性蛍光体シート
20上の残存放射線エネルギーが放出される。
【0056】ここで前記第1の実施例の放射線画像情報
記録読取装置と同様に、撮影部 220には、蓄積性蛍光体
シート20に略重ねられるように放射線量検出用蛍光体シ
ート161が配されていて、この蛍光体シート 161には瞬
時発光光を検出する光検出器162が光学的に接続されて
いる。光検出器 162には、光検出器 162から入力された
蛍光体シート 161の瞬時発光光の発光レベルに基づいて
放射線源10による放射線の照射時間を制御する制御部 1
63が接続され、制御部 163には前述のROM 164と、記
録条件を入力する入力手段 165とが接続されている。な
お蛍光体シート161は、放射線画像情報記録読取装置 20
0に対して交換可能に装填されている。
【0057】次に本実施例の放射線画像情報記録読取装
置の作用について説明する。
【0058】まず、入力手段 165から記録条件である、
放射線源10の管電圧,被写体1の厚さが制御装置 163に
入力される。
【0059】次いで放射線源10より制御装置 163に入力
された管電圧の放射線が被写体1に照射される。放射線
は被写体1を透過して画像記録部 220の蛍光体シート 1
61に入射し、蛍光体シート 161はこの入射した放射線の
線量に応じた発光レベルで瞬時発光する。一方、蓄積性
蛍光体シート20には、蛍光体シート 161によりわずかに
減衰された放射線が入射し、この入射した放射線量に応
じた放射線画像情報が蓄積記録される。この放射線画像
情報は照射された放射線のエネルギの一部が蓄積記録さ
れたものであり、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積
性蛍光体シート20は、後に画像読取部 230において励起
光を照射されることによって、蓄積記録された放射線の
エネルギに応じた発光レベルで輝尽発光する。
【0060】蛍光体シート 161から発せられた瞬時発光
光は前記実施例の放射線画像情報記録読取装置と同様の
作用により光検出器 162に伝達され、その発光レベルに
応じた電気信号に光電変換されて制御装置 163に入力さ
れる。制御装置 163は入力手段 165から入力された記録
条件における蛍光体シート 161の瞬時発光光の発光レベ
ルと蓄積性蛍光体シート20の輝尽発光光の発光レベルと
の比の値を、ROM 164に記憶された2つのルックアッ
プテーブル(図3(A),(B))を参照してそれぞれ
求め、求められた2つの比の値をそれぞれ補正値として
記憶する。ここで光検出器 162から入力された瞬時発光
光の発光レベルに上記各補正値の逆数をそれぞれ乗じ
て、入力された瞬時発光光の発光レベルを補正する。こ
のように補正された後の瞬時発光光の発光レベルが、蓄
積性蛍光体シート20の輝尽発光光の発光レベルが所望の
値となるような値に達すると、制御装置 163は放射線源
10による放射線の射出を終了させる制御をなし、画像情
報の記録は終了する。
【0061】次に移動手段 260が矢印R方向に回転さ
れ、この移動手段 260の回転により画像読取部 230が矢
印Y方向に移動される。
【0062】一方、画像読取部 230は矢印Y方向に移動
されつつ励起光源 231より励起光を射出し、この励起光
は走査手段(付番せず)により、紙面に略垂直な方向に
偏向されて蓄積性蛍光体シート20を主走査する。画像読
取部 230は矢印Y方向に移動されるため、この移動動作
が励起光の副走査作用をなし、上記主走査と副走査との
組合せによって蓄積性蛍光体シート20の略全面が励起光
により走査される。蓄積性蛍光体シート20はこの励起光
の走査により記録された放射線エネルギに応じた輝尽発
光光を発する。輝尽発光光の発光レベルは、撮影部 220
において照射放射線量が適切に制御されたため、適切な
発光レベルとなる。
【0063】この輝尽発光光は光ガイド 234により集光
されて光電読取手段 235により検出され、光電読取手段
235は読み取った画像信号を外部の画像処理装置に出力
し、画像処理装置は所定の周波数処理等を施したうえで
画像再生装置(図示せず)に出力して放射線画像を可視
画像として再生する。
【0064】励起光を照射されて放射線画像情報の読み
取られた後の蓄積性蛍光体シート20は、消去光源 241よ
り射出される強力な消去光を照射されて残存放射線エネ
ルギが放出されて再使用可能な状態とされる。なおこの
消去光の照射は、画像読取部230が蓄積性蛍光体シート2
0の最下部に到達した状態において、または画像読取部
230が移動手段 260により最下部から元の位置、すなわ
ち蓄積性蛍光体シート20の最上部に移動される期間中
に、または画像読取部 230が元の位置に戻された後のう
ちいずれの状態において照射されてもよい。
【0065】以上説明したように、本実施例の放射線画
像情報記録読取装置によれば、検出された瞬時発光光の
発光レベルを、予め設定されたルックアップテーブルを
参照してその変動量に応じて補正することにより、被写
体の厚さや放射線源の管電圧が変動した場合にも、蓄積
性蛍光体シート20に照射される放射線量を適切に制御し
て観察読影に適した画質(粒状性)の画像を安定して再
生することができる。
【0066】なお本発明の放射線画像情報記録読取装置
は図4,5に示したものに限るものではなく、例えば図
5に示した装置において、消去光源 241を移動可能の画
像読取部 230′と一体的に構成し(図6参照)、画像読
取部 230′によって蓄積性蛍光体シート20に蓄積記録さ
れた画像情報を読み取りつつ、蓄積性蛍光体シート20の
読取りが終了した部分から順次消去を行うようにしても
よい。この場合、消去光源 241より発せられる消去光が
光ガイド 234に入射しないように、消去光源 241を遮光
部材 242により遮光する必要が有る。
【0067】このように消去光源 241を画像読取部 23
0′と一体的に構成した場合、画像読取りと消去とが略
同時に行われるため、撮影,読取り,消去からなるサイ
クルタイムを全体として短縮することができ、特に集団
検診のように多数の放射線画像情報を短時間に得るとい
う要請に応えることができる。
【0068】さらに、蓄積性蛍光体シートからの放射線
画像情報の読取り工程において生じる放射線の量子ノイ
ズ、励起光ノイズ等を低減させるなどの目的のために、
図7に示すように、蓄積性蛍光体シート20の両面から画
像情報を読取る構成を採ることもできる。すなわち図7
に示した画像読取部 230″は、図5に示した画像読取部
230′と同一の画像読取部 230aを蓄積性蛍光体シート
20の一方の面側に配し、他方の面側には、この面側で発
光する輝尽発光光を読み取って画像信号を得る光ガイド
234′,光電読取手段 235′,および消去光源 241から
なる画像読取部230bを配して、これら両画像読取部 23
0a, 230bを一体的に構成したものである。このよう
に蓄積性蛍光体シート20の両面から画像情報を読取る構
成を採る場合には、画像読取部 230″が移動手段 260に
より下方に移動されて画像情報を読取る工程において、
蛍光体シート 161を蓄積性蛍光体シート20から離間せし
めて画像読取部 230bとの物理的な干渉を避けるように
構成する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照射放射線量制御方法を実施するため
の具体的な装置の概略構成を示すブロック図
【図2】蛍光体シートの構造を示す断面図
【図3】(A)X線管球(放射線源)の管電圧を変化さ
せたときの蛍光体シートの瞬時発光光の発光レベルに対
する蓄積性蛍光体シートの輝尽発光光の発光レベルの比
の値を示すルックアップテーブル、(B)被写体のX線
透過方向の厚さを変化させたときの蛍光体シートの瞬時
発光光の発光レベルに対する蓄積性蛍光体シートの輝尽
発光光の発光レベルの比の値を示すルックアップテーブ
【図4】本発明の照射放射線量制御装置を用いた放射線
画像情報記録読取装置の第1の実施例を示す概略構成図
【図5】本発明の照射放射線量制御装置を用いた放射線
画像情報記録読取装置の第2の実施例を示す概略構成図
【図6】画像読取部の他の実施例を示す要部概略図
【図7】画像読取部の他の実施例を示す要部概略図
【符号の説明】
1 被写体 2 X線管球 31 放射線量検出用蛍光体シート 31a 蛍光体層 31b 透明層 20 蓄積性蛍光体シート 32 フォトマルチプライヤ 33 制御装置 34 ROM 35 入力手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線源より射出し被写体を透過した放
    射線を、蓄積性蛍光体シートおよび該蓄積性蛍光体シー
    トに略重ねて配された放射線量検出用蛍光体シートに照
    射し、該放射線量検出用蛍光体シートに照射された放射
    線の線量に応じて該放射線量検出用蛍光体シートから発
    せられる瞬時発光光を検出し、該検出された瞬時発光光
    の発光レベルに基づいて前記放射線源から射出される放
    射線の線量を制御することにより蓄積性蛍光体シートに
    照射される放射線の線量を制御する照射放射線量制御方
    法において、 前記瞬時発光光の発光レベルと前記蓄積性蛍光体シート
    に記録された放射線エネルギを読み取る際に発せられる
    輝尽発光光の発光レベルとの比を、前記蓄積性蛍光体シ
    ートに放射線エネルギを記録する際の記録条件ごとに予
    め求め、 前記瞬時発光光の発光レベルを、前記輝尽発光光の発光
    レベルが所望の発光レベルとなるように、前記予め求め
    られた発光レベルの比に基づいて補正したうえで前記放
    射線の線量を制御するようにしたことを特徴とする照射
    放射線量制御方法。
  2. 【請求項2】 放射線源より射出し被写体を透過して蓄
    積性蛍光体シートに照射される放射線の線量を、前記蓄
    積性蛍光体シートに略重ねて配された放射線量検出用蛍
    光体シートと、該放射線量検出用蛍光体シートに照射さ
    れた放射線の線量に応じて該放射線量検出用蛍光体シー
    トから発せられる瞬時発光光を検出する光検出器と、該
    検出された瞬時発光光の発光レベルに基づいて前記放射
    線源から射出される放射線の線量を制御する制御手段と
    からなるフォトタイマにより制御する照射放射線量制御
    装置において、 前記蓄積性蛍光体シートに放射線エネルギを記録する際
    の記録条件を入力する記録条件入力手段と、 前記記録条件ごとに予め求められた、前記瞬時発光光の
    発光レベルと前記蓄積性蛍光体シートに記録された放射
    線エネルギを読み取る際に発せられる輝尽発光光の発光
    レベルとの比に基づいて、前記記録条件入力手段により
    入力された記録条件における前記輝尽発光光の発光レベ
    ルが所望の発光レベルとなるように前記瞬時発光光の発
    光レベルを補正する補正手段とを備え、 前記制御手段が、該補正手段により補正された瞬時発光
    光の発光レベルに基づいて前記放射線の線量を制御する
    ようにしたことを特徴とする照射放射線量制御装置。
  3. 【請求項3】 放射線源より射出され被写体を透過した
    放射線を蓄積性蛍光体シートに照射することにより、該
    蓄積性蛍光体シート上に前記被写体の放射線画像情報を
    記録する画像記録部、 前記放射線画像情報が蓄積記録された前記蓄積性蛍光体
    シートに励起光を照射する励起光源と、該励起光の照射
    により前記蓄積性蛍光体シートから発せられた輝尽発光
    光を読み取って画像信号を得る光電読取手段とを有する
    画像読取部、 該画像読取部を前記蓄積性蛍光体シートに対して移動さ
    せ、該移動の期間中に該画像読取部による画像読取を行
    うことを可能にする移動手段、 および前記画像読取部による画像読取が行なわれた後の
    前記蓄積性蛍光体シートに画像記録がなされるのに先行
    して該蓄積性蛍光体シート上の残存放射線エネルギーを
    放出させる消去光を射出する消去光源を備えた放射線画
    像情報記録読取装置において、 前記画像記録部において少なくとも放射線照射期間中に
    前記蓄積性蛍光体シートに略重ねて配される、照射され
    た放射線の線量に応じて瞬時発光光を発する放射線量検
    出用蛍光体シートと、 前記蛍光体シートに接続された、前記瞬時発光光の光量
    を検出する光検出器と、 前記蓄積性蛍光体シートに放射線エネルギを記録する際
    の記録条件を入力する記録条件入力手段と、 前記記録条件ごとに予め求められた、前記瞬時発光光の
    発光レベルと前記蓄積性蛍光体シートに記録された放射
    線エネルギを読み取る際に発せられる輝尽発光光の発光
    レベルとの比に基づいて、前記記録条件入力手段により
    入力された記録条件における前記輝尽発光光の発光レベ
    ルが所望の発光レベルとなるように前記瞬時発光光の発
    光レベルを補正する補正手段と、 該補正手段により補正された瞬時発光光の発光レベルに
    基づいて前記放射線の線量を制御する制御手段とを備え
    てなることを特徴とする放射線画像情報記録読取装置。
  4. 【請求項4】 蓄積性蛍光体シートを所定の循環通路に
    沿って搬送する搬送手段、 前記循環通路にあって、放射線源より射出され被写体を
    透過した放射線を前記蓄積性蛍光体シートに照射するこ
    とにより、該蓄積性蛍光体シート上に被写体の放射線画
    像情報を記録する画像記録部、 前記循環通路にあって、前記放射線画像情報が蓄積記録
    された前記蓄積性蛍光体シートに励起光を走査する励起
    光源および走査手段と、該励起光を走査することにより
    前記蓄積性蛍光体シートから発せられた輝尽発光光を読
    み取って画像信号を得る光電読取手段とを有する画像読
    取部、 および前記循環通路にあって、前記画像読取部における
    画像読取が行われた後の蓄積性蛍光体シートに、画像記
    録がなされるのに先行して該蓄積性蛍光体シート上の残
    存放射線エネルギーを放出させる消去光を射出する消去
    光源を有する消去部を備えた放射線画像情報記録読取装
    置において、 前記画像記録部において少なくとも放射線照射期間中に
    前記蓄積性蛍光体シートに略重ねて配される、照射され
    た放射線の線量に応じて瞬時発光光を発する放射線量検
    出用蛍光体シートと、 前記蛍光体シートに接続された、前記瞬時発光光の光量
    を検出する光検出器と、 前記蓄積性蛍光体シートに放射線エネルギを記録する際
    の記録条件を入力する記録条件入力手段と、 前記記録条件ごとに予め求められた、前記蓄積性蛍光体
    シートに記録された放射線エネルギを読み取る際に発せ
    られる輝尽発光光の発光レベルと前記瞬時発光光の発光
    レベルとの比に基づいて、前記記録条件入力手段により
    入力された記録条件における前記輝尽発光光の発光レベ
    ルが所望の発光レベルとなるように前記瞬時発光光の発
    光レベルを補正する補正手段と、 該補正手段により補正された瞬時発光光の発光レベルに
    基づいて前記放射線源から射出される放射線の線量を制
    御する制御手段とを備えてなることを特徴とする放射線
    画像情報記録読取装置。
  5. 【請求項5】 前記光電読取手段が前記蓄積性蛍光体シ
    ートの両面に各別に設けられてなり、前記蓄積性蛍光体
    シートの両面から前記画像信号を各別に得るようにした
    ことを特徴とする請求項3から5のうちいずれか1項に
    記載の放射線画像情報記録読取装置。
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