JPH0862545A - 上下スライド式ノーズパッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 遠近両用メガネを装用した際、レンズ位置を
上下方向に自由に変更できる様にし、凹レンズ部分、凸
レンズ部分を使いやすくすること。 【構成】 長径Ｌと短径Ｓとを有する長円形の平面形状
をなし、表面側がゆるく球面状に弯曲した合成樹脂製の
ノーズパッド本体１の裏面ほぼ中央に、それぞれ側面が
前記長径Ｌ及び短径Ｓと平行になった四角柱状をなした
取付け足２を一体的に突設し、該取付け足２の長径Ｌ方
向の側面に長径Ｌ方向を向いた一対の平行な凹溝４，４
を設け、該凹溝４，４を長辺８が前記長径Ｌ方向と平行
になった長方形をした弾性を有する枠体６の長辺８によ
って弾性的に挾持し、該枠体６をその長辺８が縦方向を
向く様にメガネフレーム本体に腕材７を介して固定し、
ノーズパッド本体１を枠体６中で上下方向にスライド可
能に保持せしめた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、メガネの係持部材であ
るノーズパッド、詳しくは遠近両用メガネに使用して好
適な上下スライド式ノーズパッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】遠近両用メガネは、眼球が近視及び老視
両方の状態にある中高年層を中心に広く使用されてい
る。この種メガネは、図９に示す通り一枚のメガネレン
ズを近視用の凹レンズ領域と老視用の凸レン領域に分け
て、それぞれに凹レンズ部分１１と凸レンズ部分１２と
を形成せしめ、近くを見るときは凸レンズ部分１２を、
遠くを見るときは凹レンズ部分１１を使用させる様にな
っている。一般に、凹レンズ部分１１は上方、凸レンズ
部分１２は下方に位置せしめられているのが普通であ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の遠近両
用メガネにおいては、メガネフレームの構造自体は普通
の老視用メガネや近視用メガネと同じであり、装着した
際、ノーズパッドにより、レンズをあらかじめ設定され
た顔面位置に固定させる構造になっていたので、遠方を
見るとき、即ち凹レンズ部分１１を使用するときは上目
使いに、近くを見るとき、即ち凸レンズ部分１２を使用
するときは下目使いに見なければならず、慣れないと極
めて見ずらく、眼性疲労による頭痛や肩こりがおこるこ
ともあった。

【０００４】この発明は、遠近両用メガネに関する上記
従来の問題点を解決し、メガネの顔面への固定位置を簡
単に変更でき、凸レンズ部分１２も凹レンズ部分１１も
無理なく見ることができる様にした、上下スライド式ノ
ーズパッドを提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、長径Ｌと短
径Ｓとを有する長円形の平面形状をなし、表面側がゆる
く球面状に弯曲した合成樹脂製のノーズパッド本体１の
裏面ほぼ中央に、それぞれ側面が前記長径Ｌ及び短径Ｓ
と平行になった四角柱状をなした取付け足２を一体的に
突設し、該取付け足２の長径Ｌ方向の側面に長径Ｌ方向
を向いた一対の平行な凹溝４，４を設け、該凹溝４，４
を長辺８が前記長径Ｌ方向と平行になった長方形をした
弾性を有する枠体６の長辺８によって弾性的に挾持し、
該枠体６をその長辺８が縦方向を向く様にメガネフレー
ム本体に腕材７を介して固定し、ノーズパッド本体１を
枠体６中で上下方向にスライド可能に保持せしめること
により、上記課題を解決せんとするものである。

【０００６】

【作用】ノーズパツド本体１の取付け足２がノーズパッ
ド支持部材５の枠体６中で上下にスライドできるので、
メガネレンズの凹レンズ部分１１を使用したいときは、
図５に示す様に取付け足２を上方にスライドさせること
によりメガネレンズの位置を下方に下げ、図７に示す様
に凹レンズ部分１１を見やすくし、逆に凸レンズ部分を
１２を使用したいときは、図４に示す様に取付け足２を
下方にスライドさせることによりメガネレンズの位置を
上方に上げ、図６に示す様に凸レンズ部分１２を見やす
くすれば良い。

【０００７】この上下スライド動作はメガネフレーム本
体を顔面から取りはずさなくても、装着状態のままノー
ズパッド本体１の表面を鼻の接触箇所に押え付けながら
行えば、簡単に実施することができる。

【０００８】

【実施例】図１はこの発明に係る上下スライド式ノーズ
パッドの一実施例の全体の斜視図、図２及び図３は構成
部品に分解した状態の斜視図である。

【０００９】図中１は合成樹脂製のノーズパッド本体で
あり、長径Ｌと短径Ｓとを有する長円形の平面形状を有
し、表面側はゆるく球面状に弯曲している。そして、こ
のノーズパッド本体１の裏面ほぼ中央には、それぞれ側
面が前記長径Ｌ及び短径Ｓと平行になった四角柱状をし
た取付け足２が一体的に突設されており、該取付け足２
の長径Ｌ方向の側面に長径Ｌ方向を向いた凹溝４が一対
設けられている。

【００１０】一方、５は弾性に富む金属線材を屈曲せし
めて構成してノーズパッド支持部材であり、前記取付け
足２の凹溝４を挾持する枠体６と、この枠体６から延設
され、図示せざるメガネフレーム本体にその端部が固定
された腕材７とから構成されている。

【００１１】枠体６は、一対の長辺８及び短辺９とから
構成される長方形状をしており、短辺９の内側の間隔ａ
は凹溝４，４間の間隔ｂより若干小さく形成されてお
り、一方、長辺８の内側の間隔ｃはノーズパッド本体１
の移動範囲を規制するものであり、その長さは３ｍｍか
ら８ｍｍ程度となっている。又、図３に示す様に一対の
長辺８，８には、その中央部に内側に屈曲突起したクリ
ックポイント１０が設けられている。

【００１２】そして、取付け足２の凹溝４は、この枠体
６の長辺８，８に弾性的に挾持され、取付け足２は枠体
６内を上下にスライド可能となっている。枠体６には上
述の通り、クリックポイント１０，１０が設けられてお
り、取付け足２がこのクリックポイント１０を通過する
ときは、一時的に大きなバネ力が作用するので、取付け
足２のスライドにはこのバネ力に打ち勝つ力を必要と
し、メガネ装用中に不用意に取付け足２がスライドする
ことが防止されている。

【００１３】この実施例においては、枠体６は弾性を有
する金属線材を屈曲せしめて構成したが、図８に示す実
施例の様に、弾性を有する板材を屈曲せしめて枠体６と
しても良く、その材質も弾性を有するものであるなら合
成樹脂であっても良い。

【００１４】この実施例は上述の通り構成を有するもの
であり、ノーズパツド本体１の取付け足２がノーズパッ
ド支持部材５の枠体６で上下にスライドできるので、メ
ガネレンズの凹レンズ部分１１を使用したいときは、図
５に示す様に取付け足２を上方にスライドさせることに
よりメガネレンズの位置を下方に下げ、図７に示す様に
凹レンズ部分１１を見やすくし、逆に凸レンズ部分１２
を使用したいときは、図４に示す様に取付け足２を下方
にスライドさせることによりメガネレンズの位置を上方
に上げ、図６に示す様に凸レンズ部分１２を見やすくす
れば良い。 この上下スライド動作は、メガネフレーム
本体を顔面から取りはずさなくても、装着状態のままノ
ーズパッド本体１の表面を鼻の接触箇所に押え付けなが
ら行えば、簡単に実施することができる。

【００１５】

【発明の効果】この様に、この上下スライド式ノーズパ
ッドを用いた場合、遠近両用メガネがより一層快適な状
態で使用でき、慣れない無理な使用に起因する眼の疲
れ、頭痛、肩コリ等を防ぎ、健康維持に寄与し得るすぐ
れた効果を有する。

【００１６】

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る上下スライド式ノーズパッドの
一実施例の斜視図。

【図２】その構成部品を分解した状態の斜視図。

【図３】その構成部品を分解した状態の斜視図。

【図４】ノーズパッド本体を下方にスライドさせた状態
の裏面図。

【図５】ノーズパッド本体を上方にスライドさせた状態
の裏面図。

【図６】メガネフレームに実際に装着し、ノーズパッド
本体を下方にスライドさせ、凸レンズ部分を使用してい
る状態の側面図。

【図７】メガネフレームに実際に装着し、ノーズパッド
本体を上方にスライドさせ、凹レンズ部分を使用してい
る状態の側面図。

【図８】他の実施例の枠体部分の斜視図。

【図９】遠近両用メガネレンズの一例の正面図。

【符号の説明】

１ ノーズパッド本体 ２ 取付け足 ３ 側面 ４ 凹溝 ５ ノーズパッド支持部材 ６ 枠体 ７ 腕材 ８ 長辺 ９ 短辺 １０ クリックポイント １１ 凹レンズ部分 １２ 凸レンズ部分

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 長径Ｌと短径Ｓとを有する長円形の平面
   形状をなし、表面側がゆるく球面状に弯曲した合成樹脂
   製のノーズパッド本体１の裏面ほぼ中央に、それぞれ側
   面が前記長径Ｌ及び短径Ｓと平行になった四角柱状をな
   した取付け足２を一体的に突設し、該取付け足２の長径
   Ｌ方向の側面に長径Ｌ方向を向いた一対の平行な凹溝
   ４，４を設け、該凹溝４，４を長辺８が前記長径Ｌ方向
   と平行になった長方形をした弾性を有する枠体６の長辺
   ８によって弾性的に挾持し、該枠体６をその長辺８が縦
   方向を向く様にメガネフレーム本体に腕材７を介して固
   定し、ノーズパッド本体１を枠体６中で上下方向にスラ
   イド可能に保持せしめたことを特徴とする上下スライド
   式ノーズパッド。