JPS6144181Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プラスチツク製等の非金属製の眼鏡
枠本体に鼻当片を着脱自在に取付けた眼鏡枠に関
する。

プラスチツク製等の非金属製眼鏡枠の鼻当片
は、従来、眼鏡枠本体と一体に形成されており、
左右の鼻当片の間隔、高低を調整することができ
ないことから、眼鏡着用者の顔の大小、形態等に
よつては眼に対する眼鏡レンズの光学的位置が合
わず、見ずらいという問題があつた他、鼻当片と
鼻とがなじまず、掛心地を悪くし又眼鏡のずり落
ちを招くという問題もあつた。このような問題点
を解決する眼鏡枠として近年、例えば第５図に示
すごとき、可動鼻当片を有する鼻当具ａを具える
ものが提案されている。該鼻当具ａは、台座ｂに
取付けられたアームｃ先端に鼻当片ｄを揺動自在
に設けてなり、その台座ｂをブリツジ部分ｅの近
傍部位において眼鏡枠本体ｆのレンズ枠ｇに埋着
することによつて該眼鏡枠本体ｆに取付けられ、
アームｃを適宜曲げることによつて鼻当片ｄの調
整を行ないうるように構成されている。

しかしながら、かかる眼鏡枠においては、鼻当
具３ａは小型の台座ｂの埋着によつてのみ眼鏡枠
本体ｆに取付けられていること、又台座ｂは幅狭
のレンズ枠ｇに埋着されていること、さらには、
レンズの嵌込み時あるいはレンズの効換時におけ
る眼鏡枠の加温の際に台座ｂ埋着部分が熱変形す
ること、等の原因から、鼻当具ａの取付強度が構
造的に弱く、従つてアームｃを曲げる際、台座ｂ
埋着部分に非常に無理な力が作用することとな
り、台座ｂと眼鏡枠本体ｆとが縁切れしやすく、
何回かの鼻当片調整のうちには鼻当具ａが外れて
しまうおそれがあつた。さらにかかる非金属製の
眼鏡枠は金属製の眼鏡枠に比し強度的に劣るた
め、アームを曲げる際にレンズ枠、ブリツジ部等
に捩れ、曲げ等の無理な変形を生ぜしめることと
なり、眼鏡枠の耐久性を低下させる原因ともなつ
ていた。

本考案はかかる問題点に鑑み鼻当片の調整を無
理なく行なえるようにすることにとどまらず、眼
鏡枠本体への鼻当片の取付けを所謂ワンタツチで
しかも精度よく行なうことができ、一旦取付けら
れた鼻当片を極めて安定したものとなし得、その
上、鼻当具の取外しによりレンズの嵌込みあるい
はレンズの交換を無理なく行なうことをも可能と
する眼鏡枠の提供を目的とし、以下その一実施例
を図面に基いて説明する。

第１〜２図において本考案の眼鏡枠１は、プラ
スチツク製等の非金属製眼鏡枠本体２と該眼鏡枠
本体２に着脱自在に取付けられる鼻当具３とを具
える。

眼鏡枠本体２は左右一対のレンズ枠５，５をブ
リツジ部分６によつて一体に結合し、レンズ枠
５，５の外側にテンプル（図示せず）を対設して
なり、ブリツジ部分６の下面部７及び両レンズ枠
５，５の内側部分５ａ，５ａの外面部９，９に亘
つて、その中央部位に、倒Ｕ字状をなす嵌込溝１
０が設けられている。

鼻当具３は、前記嵌込溝１０に着脱自在に嵌込
まれる倒Ｕ字状に折曲されたバネ鋼からなる板状
のバネ部材１１の両脚部１２，１２に、アーム１
３，１３を介して鼻当片１５，１５を揺動自在に
設けるとともに、脚部１２，１２下端間の幅は、
嵌込溝１０下端間の幅よりも稍大きく形成し、バ
ネ部材１１が外方に向かつて弾力を保有した状態
で嵌込溝１０に嵌込まれるようにしている。

然して眼鏡枠本体２に鼻当具３を取付けるに際
しては、両鼻当片１５，１５をつまんでバネ部材
１１を内方に撓ませつつ該バネ部材１１を嵌込溝
１０に嵌込むことにより簡単に行なうことがで
き、逆に鼻当具３を取外す際には、同様にしてバ
ネ部材１１を内方に撓ませることにより行ないう
る。

第３図は鼻当具３の他の例を示すものであり、
バネ部材１１の両脚部１２，１２下端に、内方に
向け突出しかつバネ部材１１の幅方向にプライヤ
差込み孔１６が貫設された突部１７，１７が設け
られるとともに、該バネ部材１１には前記と同
様、アーム１３，１３を介して鼻当片１５，１５
が取付けられている。該鼻当具３は第４図に示す
ごとく、バネ部材１１を嵌込溝１０に嵌込むこと
により眼鏡枠本体２に取付けられるのであるが、
該鼻当具３の取付け、あるいは取外しに際して
は、前記プライヤ差込み孔１６，１６にプライヤ
のピン軸、（図示せず）を差し込みバネ部材１１
を内方に撓ませる。

上述したごとく本考案の眼鏡枠１は、眼鏡枠本
体２と該眼鏡枠本体２に着脱自在に嵌込まれる鼻
当具３とを具える結果、 バネ部材１１を内方に撓ませつつ該バネ部材
１１を嵌込溝１０に嵌込むことにより、鼻当具
３を眼鏡枠本体２に簡易、迅速に、即ち所謂ワ
ンタツチで行なうことができ、眼鏡枠の能率的
な製造を可能とする。

鼻当具３が一旦取付けられた後において
は、、バネ部材１１は外方に向かつて弾力を保
有した状態となるため、該鼻当具３は、強固、
確実に眼鏡枠本体２に取付けられることとな
り、従つて、眼鏡着用中に鼻当片１５，１５が
動いたり、鼻当具３が嵌込溝１０から不慮に脱
落するおそれはない。

鼻当片１５，１５の調整に際しては、両鼻当
片１５，１５がアーム１３，１３を介してバネ
部材１１と一体であるため、鼻当片１５が眼鏡
枠本体２に取付いた状態で該調整を行なうばあ
いであつても、眼鏡枠本体２にほとんど無理が
かからない。特に鼻当具３を眼鏡枠本体２から
取外した状態で鼻当片１５，１５の調整を行な
うばあいには眼鏡枠本体２に無理な変形を一切
生ぜしめることなく行なうことができるため、
眼鏡枠を耐久性に優れたものとなしうる。

レンズの嵌込み時、あるいはレンズ交換時に
おいては、鼻当具３を取外して行なうことがで
きるため、従来のごとく、鼻当片が邪魔になる
ことがなく、作業の円滑化、能率化を期しう
る。

鼻当具３が着脱自在であるため眼鏡着用者の
趣興あるいは顔の大きさ等を応じ、最的な鼻当
具を選定しうる。

バネ部材１１を嵌込む嵌込溝１０が人目につ
かないブリツジ部分６の下面部７及び両レンズ
枠５，５の内側部分５ａ，５ａの外面部９，９
に亘つて設けられているため、眼鏡枠の外観美
が損なわれることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す分解斜視図、
第２図は鼻当具を眼鏡枠本体に取付けた状態を示
す一部欠切正面図、第３図は鼻当具の他の例を示
す斜視図、第４図は第３図の鼻当具を眼鏡枠本体
に取付けた状態を示す一部欠切正面図、第５図は
従来の眼鏡枠を例示する斜視図である。 １……眼鏡枠、２……眼鏡枠本体、３……鼻当
具、５……レンズ枠、５ｃ，５ｂ……レンズ枠の
内側部分、６……ブリツジ部分、１０……嵌込
溝、１１……バネ部材、１２……脚部、１３……
アーム、１５……鼻当片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブリツジ部分６の下面部７及び両レンズ枠５，
   ５の内側部分５ａ，５ａの外面部９，９に亘つて
   倒Ｕ字状をなす嵌込溝１０が設けられている非金
   属製眼鏡枠本体２と、該嵌込溝１０に着脱自在に
   嵌込まれる倒Ｕ字状に折曲されたバネ部材１１の
   両脚部１２，１２にアーム１３，１３を介して鼻
   当片１５，１５を取付けてなる鼻当具３とを具
   え、該鼻当具３のバネ部材１１は、外方に向かつ
   て弾力を保有した状態で前記嵌込溝１０に嵌込ま
   れるごとくなしたことを特徴とする眼鏡枠。