JPH086230Y2 - 鋳鉄および特殊鋼溶解用るつぼ形誘導炉 - Google Patents

鋳鉄および特殊鋼溶解用るつぼ形誘導炉

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JPH086230Y2
JPH086230Y2 JP1989096464U JP9646489U JPH086230Y2 JP H086230 Y2 JPH086230 Y2 JP H086230Y2 JP 1989096464 U JP1989096464 U JP 1989096464U JP 9646489 U JP9646489 U JP 9646489U JP H086230 Y2 JPH086230 Y2 JP H086230Y2
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JP
Japan
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crucible
induction furnace
lining
alumina
cast iron
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JP1989096464U
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JPH0337389U (ja
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洋史 阿部
里美 吉野
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Nippon Crucible Co Ltd
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Nippon Crucible Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は鋳鉄および特殊鋼溶解用のるつぼ形誘導炉に
関するもので、その溶解に適したアルミナ質耐火物のる
つぼを使用した誘導炉である。
(従来の技術) 誘導炉は鋳鉄、銅合金、アルミニウム合金等の各種の
金属の溶解または保持用として広く利用されている。な
かでも、特殊鋼や鋳鉄の溶解用として、るつぼ形誘導炉
が最も広く普及しており、炉のライニングには大部分乾
式の酸性・中性または塩基性のラミング材が使用されて
いる。我が国では、乾式の酸性ラミング材として粒度調
整をした天然シリカがよく使用されている(特公昭53−
39882号公報)。シリカは熱サイクルに対してすぐれた
耐クラック性を有し、あらゆる容量のるつぼ形誘導炉に
使用でき、価格が安いことも大きな利点となっている
が、鋳鉄および特殊鋼の溶解用には中性または塩基性が
耐食性にすぐれるので、アルミナ質、ジルコニア質やマ
グネシア質ラミング材が使用されている(特公昭51−35
402号公報、特公昭57−20268号公報)。
(考案が解決しようとする課題) 第2図はるつぼ形誘導炉の縦断面図を示す。1は加熱
用コイル、2は耐火煉瓦、3はライニング、4はマイカ
等の熱絶縁層コイルセメント、5はライニング成形用の
鋼板製ホーマーである。るつぼ形誘導炉は構造上間欠操
業による溶解が可能であり、任意に断続操業できること
から、少量多品種溶解用の炉として適している。しかし
ながら、炉の休止時に全出湯れしたときはライニング材
は急冷される。また操業の開始時にはライニング材は急
熱を受けるなど、ライニング材にとっては厳しい条件と
なる。このように、ライニング材は急熱急冷を受けて膨
張収縮を繰り返し、この応力でライニング材の弱点部に
亀裂が発生する。亀裂に沿って溶湯が侵入したときは、
漏洩事故の原因となる。したがって、ライニングの構築
は慎重かつ入念に行う必要があるが、このためライニン
グの構築作業は以下に述べるように、手間のかかるもの
になっている。ホーマー5とコイル1の間にラミング材
を投入してライニングを構築するのであるが、この構築
作業を順に追って記すと、ラミング材を粉体状のかさで
約50〜100mm投入し、フォークで水平にならしたあと、
充填作業に移る。充填は、通常ポータブルバイブレータ
ーまたは振動成形機を使用して振動を加えながら押圧し
て行う。充填が進んでいない最初の階段では、バイブレ
ーターのヘッドがもぐらない程度にひと回りし、次第に
強く押し付ける。ラミング材が充分な充填度が得られる
までに、通常3〜4回この作業を繰り返す。1段目の充
填が終わったら、フォークを用いて充填した表面を掻き
ならして荒れた面にして2段目との層間の弱点部を作ら
ないようにする。次に、再びラミング材を投入し、前記
の充填作業を繰り返し行う。そして何段にもわたり上方
に向かってライニングして行く。側壁部のライニングを
行うのに、通常10〜20段行うこととなる。炉床および側
壁を構築するこの作業は少なくとも3時間を要する。ラ
イニングを終了後、ライニング材を昇温し、ライニング
材を焼結するシンターを行う。シンターはホーマーを入
れたまま通電し、ホーマーの加熱によってライニング材
のシンターが行われる。その後ホーマーを引き抜いて再
使用する場合もあるが、ホーマーを入れたまま溶かし込
んでしまうのが普通である。このシンターには1日を要
する。このように、るつぼ形誘導炉ではライニングの改
修のために、準備から使用状態に至るまで2〜3日を必
要とするのが現状である。その間は炉の運転を停止しな
ければならなくなり、稼働率の低下をきたすことにな
る。また、ポータブルバイブレターは充填度をよくする
ため重量約10Kg、振動数約3000サイクル/分等と機体重
量が大きく、振動をともなうので、労力の負荷が大き
い。したがって、ライニングの耐用性を向上させて、稼
働率の向上およびライニング作業の軽減を図ることが期
待されるが、ラミング材の改善のみでは耐用性の向上に
限度があり、したがって、ラミング材は短期間でリライ
ニングしているのが、現状である。誘導炉のライニング
材として前記乾式ラミング材が使用されているが、乾式
ラミング材の長所として説明されていることは、次のこ
とがいわれている。
「ライニング材は溶融金属と接した高温の表面部分で
は、緻密で溶融物に対して不浸透性の層であるガラス結
合の焼結層が形成され、該焼結層の裏側には、焼結層ほ
ど緻密でない焼固層と、未焼固なルーズ層が形成され
る。ルーズ層は焼結層に発生した亀裂を、この層で以後
の亀裂の成長を止めてしまう効果がある」というのであ
る。そして、この不浸透層の形成には低融物質、例え
ば、少量の硼酸が常用されている。
しかしながら、ライニング材に生じた亀裂が大きい場
合には、亀裂の損傷はルーズ層を通り抜けて、外側のコ
イルに達することもあり、必ずしも満足して使用されて
いるものではない。この考案は、以上述べた課題を改良
したものである。
(課題を解決するための手段) 本考案のるつぼ形誘導炉は、重量でアルミナ70〜95
%、シリカフラワー3〜10%、アルミナセメント2〜10
%の組成で、成形後、低温度で乾燥した状態で500kg/cm
2以上の圧縮強度を有するアルミナ質キャスタブル不焼
成耐火物からなるるつぼを加熱用コイルを有する炉本体
内に入れ、該るつぼと加熱用コイルの間にパックライニ
ング耐火物を充填したことを特徴としている。
(作用) 第1図は、この考案の成形るつぼを炉本体に入れて、
その外周をバックライニング耐火物で充填したるつぼ形
誘導炉の縦断面図である。炉本体は成形るつぼ7、およ
びその外周とコイルメント4の間を充填するバックライ
ニング耐火物6から構成される。成形るつぼは、高強度
キャスタブル耐火物で成形したるつぼである。アルミナ
質高強度キャスタブル耐火物は、アルミナに結合剤とし
てアルミナセメントおよび超微粒酸化物、例えば、シリ
カフラワー等を少量添加したもので、添加水量が少な
く、成形後は高強度、緻密性があるので、高温における
体積安定性にすぐれ、高強度であるから亀裂が発生し難
く、発生した亀裂の巾は大きく成長しない利点を有する
もので、重量でアルミナ70〜95%、シリカフラワー3〜
10%、アルミナセメント2〜10%からなるアルミナ質高
強度キャスタブル耐火物が適する。アルミナは70%以下
では耐食性が不足し、95%以上では強度が低下する。シ
リカフラワーは3%以下では強度が低下し、10%以上で
は耐食性が不足する。
また、アルミナセメントは2%以下では成形後の強度
が低下し、10%以上では耐火性および耐食性が不足す
る。バックライニング耐火物は乾燥した粉体(砂)であ
り、成形るつぼとコイルセメントの間に流し込んで充填
する。充填には、とくに大きな外力を加えなくてもよい
ので、充填は極めて短時間で行われる。成形るつぼに亀
裂の成長が起こらないのは、高温における体積安定性の
ほかに、バックライニング耐火物がるつぼを外側から固
定するように充填していることによると考えられる。
また、成形るつぼは緻密性があるため、溶湯やスラグ
の浸潤がなく、従って変質層の成長がなく、これが耐久
性向上の因となっている。高強度キャスタブル耐火物を
成形し低温度で乾燥した成形るつぼの物理的性質の基準
として、圧縮強さ500Kg/cm2以上、かさ比重3.0以上、見
掛気孔率18%以下、平均気孔径約0.2μmの物理的性質
を有するものであると考えられる。
(実施例) 外径390φmm、高さ550mm、肉厚平均30mmのるつぼを、
コランダム87%、シリカフラワー7%、アルミナセメン
ト6%からなる高強度キャスタブル耐火物の配合物を水
分5%で成形し、250℃で乾燥したものを第1図に示す
ように誘導炉本体にセットして使用した。セットは2時
間で行うことができ、その後1時間乾燥し、溶解作業に
入った。ステンレス、鋳鋼、特殊鋼、ダクタイル鋳鉄を
1回に300Kgずつ交互に溶解したところ、従来のアルミ
ナ質ラミング材では、20回であったものが、50回に耐用
向上した。
また、溶解時間も約25%短縮できた。この短縮の原因
については明らかでないが、るつぼ内面の表面粒度、電
気比抵根、残存地金の付着除去時間の要因が考えられ、
予期しない効果もあった。
(考案の効果) 本考案においては上述の如くるつぼ(7)にキャスタ
ブル耐火物を使用しているので成形が簡単であり、かつ
上記組成により成形後、低温の乾燥状態で500kg/cm2
上の圧縮強度を有するので取扱いが簡便となり、不焼成
の状態でるつぼを炉本体内に容易にセットすることがで
き、るつぼ(7)の焼成工程を省略してるつぼ炉の構築
時間を短縮することができ、るつぼの成形が簡単である
ことと相俟って極めて経済的に構築することができるる
つぼ形誘導炉である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の成形るつぼを使用したるつぼ形誘
導炉の1実施例を示す縦断面図、第2図は、ラミング材
で成形した従来のるつぼ形誘導炉の縦断面図である。 1……コイル、2……耐火煉瓦、3……ライニング材、
4……コイルセメント、5……ホーマー、6……バック
ライニング耐火物、7……成形るつぼ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量で、アルミナ70〜95%、シリカフラワ
    ー3〜10%、アルミナセメント2〜10%の組成で、成形
    後、低温度で乾燥した状態で500kg/cm2以上の圧縮強度
    を有するアルミナ質、キャスタブル不焼成耐火物からな
    るるつぼ(7)を加熱用コイル(1)を有する炉本体内
    に入れ、該るつぼ(7)と加熱用コイル(1)の間にバ
    ックライニング耐火物(6)を充填したことを特徴とす
    る鋳鉄および特殊鋼溶解用るつぼ形誘導炉。
JP1989096464U 1989-08-18 1989-08-18 鋳鉄および特殊鋼溶解用るつぼ形誘導炉 Expired - Lifetime JPH086230Y2 (ja)

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JPH0337389U JPH0337389U (ja) 1991-04-11
JPH086230Y2 true JPH086230Y2 (ja) 1996-02-21

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5826987A (ja) * 1981-08-08 1983-02-17 富士電機株式会社 金属溶解炉
JPS636383A (ja) * 1986-06-27 1988-01-12 東芝セラミツクス株式会社 アンダ−ヒ−タ−型保持炉

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JPH0337389U (ja) 1991-04-11

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