JPH0862194A - 接合部の検査方法および装置 - Google Patents

接合部の検査方法および装置

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JPH0862194A
JPH0862194A JP6218248A JP21824894A JPH0862194A JP H0862194 A JPH0862194 A JP H0862194A JP 6218248 A JP6218248 A JP 6218248A JP 21824894 A JP21824894 A JP 21824894A JP H0862194 A JPH0862194 A JP H0862194A
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JP6218248A
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Ryuzo Yamada
龍三 山田
Takao Hiyamizu
孝夫 冷水
Noboru Yamamoto
登 山本
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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    • G01N29/04Analysing solids
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検査品における接合部での接合状態を超音
波により評価し、また検査状態を自己診断することによ
り検査の信頼性を向上させる。 【構成】 被検査品24の軸方向一端部を液槽16に貯
留されている水に浸漬すると共に、その端部が探触子1
8と対向するようにする。探触子18から発振された縦
波超音波は、被検査品24に垂直に入射され、接合部に
おいて所要量の超音波が反射する。探傷器20が被検査
品24の接合部からの反射エコーを検出し、この接合部
エコー高さがコンピュータ26に入力される。コンピュ
ータ26では、入力された検出値と、予め記憶されてい
る接合部エコー高さに対する接合部強度の相関データと
の比較がなされ、該検出値に応じた接合部の強度が求め
られる。これにより、接合部でのインサート材12の拡
散状態を正確に評価することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば液相拡散接合
方法や固相拡散接合方法あるいは摩擦圧接方法により接
合された2つの被接合材における接合部の接合状態を、
超音波を用いて検査するようにした接合部の検査方法お
よび装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】同種材質または異種材質の材料を相互に接
合する方法として、液相拡散接合方法や摩擦圧接方法が
知られている。これらの方法は、高い接合精度や高い接
合強度が得られ、例えば自動車や機械等における重要部
品の接合に好適に採用されている。
【0003】前記液相拡散接合方法の概略を説明する
と、図6に示す如く、先ず接合しようとする2つの被接
合材10,10の端面同志の間に、該被接合材10より
低融点の材質からなるインサート材12を介在させる。
この状態で、図7に示す如く、被接合材10,10に軸
方向への一定の加圧力Pを加えると共に、その接合部位
を例えば高周波誘導コイル14により加熱することによ
り、両被接合材10,10が接合される。すなわち、コ
イル14による加熱により溶融したインサート材12
が、2つの被接合材10,10の端部に拡散することで
金属的に結合して、強固な接合がなされるものである。
なお、液相拡散接合方法は、被接合材10,10の接合
部位にアルゴン(Ar)等の如き不活性ガスを供給して、
該接合部位の近傍を非酸化雰囲気とした状態で行なわれ
る。
【0004】次に、前記摩擦圧接方法の概略を説明する
と、図8に示す如く、先ず接合しようとする2つの被接
合材10,10の端面同志を突合わせ、一定の加圧力を
加えた状態下で一方の被接合材10を回転させる(a)。
被接合材10の回転により接触面(端面)に摩擦熱が発生
し、材料端部は次第に軟化するに至る(b)。そして、両
被接合材10,10が適当な軟化状態になった時点で、
被接合材10の回転を停止すると共に、両被接合材1
0,10に軸方向への所要の加圧力Pを付与することに
より、両端面の圧接接合を行なうものである(c)。
【0005】前述した液相拡散接合方法や摩擦圧接方法
で接合された製品における接合部の内部には、その接合
過程で割れや空孔等の欠陥を生ずることがある。また液
相拡散接合方法では、接合部位の加熱温度が充分でなか
ったり加熱時間が短いと、前記インサート材12の拡散
が充分になされず、所要の接合強度が得られない場合が
ある。更に、インサート材12を介在させなくても、一
定の加圧力を加えた状態で加熱すると2つの被接合材1
0,10は接合されるが、その接合強度は極めて弱いも
のである。このように、接合部の内部に生ずる欠陥やイ
ンサート材12の拡散状態および該インサート材12が
介在しているか否かは、外部から確認することができ
ず、前述した欠陥や接合強度不足等を内在している製品
を、次工程や外部ユーザーに向けて出荷すると、前記欠
陥や接合強度不足等に起因する構造強度の劣下および品
質低下を招くことになる。そこで、出荷に先立ち、前記
製品の内部欠陥の有無や、接合強度を予め検査する必要
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、外部から視認
不能な内部欠陥を知る手段として、超音波探傷方法が知
られている。しかし従来の超音波探傷方法は、溶接部に
おける割れやブローホール等の欠陥の有無を検査するこ
とを目的としていたため、液相拡散接合方法により得ら
れた製品における接合部でのインサート材12の拡散状
態(接合部強度)を検査することには使用されていなかっ
た。すなわち、インサート材12の拡散が充分になされ
ていなくとも金属的には2つの被接合材10,10は接
合されているため、従来のレベルの超音波探傷方法では
判別ができないのが実情であった。
【0007】また前記超音波探傷方法としては、被接合
材10の軸心に対して斜めから超音波を入射させる斜角
探傷法が一般的である。しかし斜角探傷方法では、検査
対象となる被検査品の形状が、小径のパイプや丸棒等の
場合、超音波の入射面の曲率が小さいために探傷感度が
低下する問題があった。また、肉厚の薄いパイプの場
合、斜角探傷方法では表面あるいは内面の反射エコーに
より不感帯を生ずる難点がある。すなわち、超音波斜角
探傷方法では、検査可能な被検査品の形状が限定される
と共に、形状によって完全な検査ができない問題を内在
している。
【0008】前記超音波探傷方法では、被検査品の底面
から反射するエコー高さ(音圧)を検出し、該底面エコー
高さの変化によって、探触子や探傷器等の劣化、あるい
は超音波の入射角度が適正か否かの検査状態を監視した
り、欠陥等からの反射エコー高さを補正することが行な
われている。しかるに、例えば丸棒と鋳鋼とを接合した
特殊な形状の被検査品の場合は底面エコーが存在しない
ため、検査状態を監視したり、必要に応じて反射エコー
高さを補正することができない。このため従来は、定期
的に標準試験材を用して試験することにより、検査状態
が適正か否かを診断する必要があり、この診断作業が煩
雑で時間を要するものであった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、前述した接合部の検査に内在
している課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案さ
れたものであって、被検査品における接合部での接合状
態を超音波により評価し、また検査状態を自己診断する
ことにより検査の信頼性を向上させ得る接合部の検査方
法および装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本発明に係る接合部の検査方法
は、2つの被接合材を所要の方法により接合して得られ
た被検査品における接合部の接合状態を検査する方法で
あって、前記被検査品の端部と高感度の超音波探傷装置
における探触子とを液体中に浸漬した状態で、該探触子
から発振した縦波超音波を被検査品の端部から接合面に
垂直に入射させ、前記超音波探傷装置で検出された接合
部からの反射エコー高さと、予め求められている反射エ
コー高さに対する接合部強度の相関データとを比較する
ことにより前記接合部の強度を評価することを特徴とす
る。
【0011】また前述した接合部の検査方法を好適に実
施するため本願の別の発明に係る接合部の検査装置は、
2つの被接合材を所要の方法により接合して得られた被
検査品における接合部の接合状態を検査する装置であっ
て、液槽に貯留されている超音波の伝達媒体としての液
体中に浸漬された前記被検査品の端部と対向するよう液
体中に浸漬配置され、該被検査品の端部から接合面に対
して垂直に縦波超音波を入射させる探触子を備えた高感
度の超音波探傷装置と、前記探触子から被検査品に縦波
超音波を入射した際に、前記接合部から反射して超音波
探傷装置により検出された反射エコー高さが入力される
評価手段とからなり、前記評価手段では、予め記憶され
ている反射エコー高さに対する接合部強度の相関データ
と、前記超音波探傷装置から入力される反射エコー高さ
とを比較して接合部の強度を評価するよう構成されるこ
とを特徴とする。
【0012】前記目的を達成するため本願の別の発明に
係る接合部の検査方法は、2つの被接合材を所要の方法
により接合して得られた被検査品における接合部の接合
状態を検査する方法であって、前記被検査品の端部と高
感度の超音波探傷装置における探触子とを液体中に浸漬
した状態で、該探触子から発振した縦波超音波を被検査
品の端部から接合面に垂直に入射させ、前記被検査品の
端面からの反射エコー高さと、予め求められている標準
値とを比較することにより検査状態を監視すると共に、
前記接合部からの反射エコー高さと、予め求められてい
る反射エコー高さに対する接合部強度の相関データとを
比較することにより前記接合部の強度を評価することを
特徴とする。
【0013】また前述した接合部の検査方法を好適に実
施するため本願の別の発明に係る接合部の検査装置は、
2つの被接合材を所要の方法により接合して得られた被
検査品における接合部の接合状態を検査する装置であっ
て、液槽に貯留されている超音波の伝達媒体としての液
体中に浸漬された前記被検査品の端部と対向するよう液
体中に浸漬配置され、該被検査品の端部から接合面に対
して垂直に縦波超音波を入射させる探触子を備えた高感
度の超音波探傷装置と、前記探触子から被検査品に向け
て超音波を発振した際に、前記被検査品の端部からの反
射エコーを受信する第1受信器と、前記被検査品の接合
部からの反射エコーを受信する第2受信器と、前記第1
受信器により受信された反射エコー高さと、予め記憶さ
れている標準値とを比較判定すると共に、前記第2受信
器で受信された反射エコー高さと、予め記憶されている
反射エコー高さに対する接合部強度の相関データとを比
較して接合部の強度を評価する判定・評価手段とから構
成したことを特徴とする。
【0014】
【実施例】次に、本発明に係る接合部の検査方法につ
き、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以
下説明する。なお、実施例では検査方法が実施される被
検査品として液相拡散接合方法により接合されたものを
例に挙げて説明するが、本願はこれに限定されるもので
なく、固相拡散接合方法および摩擦圧接方法により接合
された被検査品の検査に適用可能である。
【0015】(第1実施例について)図1は、本発明に係
る接合部の検査方法を実施する好適な第1実施例に係る
検査装置を概略的に示すもので、液槽16の内部に超音
波の伝達媒体としての水が所要量だけ貯留され、この水
中にフォーカス型探触子18が上向きに配設されてい
る。この探触子18は、液槽16の外部に配置した探傷
器20に接続され、該探触子18からは所要レベルの縦
波超音波を発振するよう設定される。探触子18および
探傷器20からなる超音波探傷装置22は、溶接部の割
れやブローホールを検査する従来の探傷装置より約10
倍の感度を有する高感度のものが使用される。なお、液
槽16に貯留される超音波の伝達媒体としては、水に限
らず油等の液体が利用可能である。
【0016】前記液槽16には、2つの被接合材10,
10の端面同志の間にインサート材12を介在させた状
態で液相拡散接合方法により接合された被検査品24
が、その軸方向一端部を水に浸漬させた状態で保持され
る。そして、前記探触子18から発振された縦波超音波
は、被接合材10,10の接合面に垂直に入射されるよ
う設定される。被検査品24に入射された縦波超音波
は、前記被接合材10,10の接合部で反射し、この接
合部エコーが超音波探傷装置22により検出される。な
お、被検査品24または探触子18を相対的に回転する
ことにより、被検査品24の全断面の検査を行なうよう
構成されている。
【0017】前記探傷器20は、図1に示す如く、評価
手段としてのコンピュータ26に接続され、探傷器20
により検出された接合部エコー高さがコンピュータ26
に入力されるよう設定される。このコンピュータ26に
は、実験等により予め求められている接合部エコー高さ
に対応する接合部強度の相関データが記憶されており、
超音波探傷装置22での検出値(接合部エコー高さ)と相
関データとを比較して、接合部の強度を評価するよう構
成されている。なお、コンピュータ26での評価結果
は、該コンピュータ26に接続されたモニター(図示せ
ず)に表示され、オペレータが確認し得るようになって
いる。また接合部エコー高さに対する接合部強度の相関
データは、被接合材10,10の形状等により異なるの
で、各種形状毎の相関データがコンピュータ26に記憶
されるようになっている。
【0018】(インサート材の拡散状態の評価について)
ここで、従来の溶接部における割れやブローホール等の
欠陥の有無を検査することを目的としたレベルの超音波
探傷装置では、液相拡散接合方法により得られた製品に
おける接合部でのインサート材の拡散状態の判別ができ
ないことは、前述した通りである。しかるに、液相拡散
接合方法による接合部においては、インサート材の拡散
状態が不充分であると音響インピーダンスが不連続的に
大きく変化するため、接合部からの超音波の反射エコー
高さが増加することが確認されている。そして、高感度
の超音波探傷装置を使用して超音波の反射エコー高さを
微小なレベルで検出することで、インサート材の拡散状
態(接合強度)を評価することができるので、その点につ
き説明する。
【0019】図2は、(a)インサート材12を介在させ
ることなく接合した被検査品24、(b)接合部の内部に
割れや空孔等の欠陥がある被検査品24、(c)インサー
ト材12が充分に拡散した被検査品24、(d)インサー
ト材12の拡散が不充分である被検査品24に対し、前
記超音波探傷装置22により夫々探傷を行なった場合
の、被検査品24の端部および接合部からの超音波の反
射エコー高さを夫々示す説明図である。すなわち、(a)
インサート材12が介在していない場合は、被接合材1
0,10の境界が明確であるので、該境界で超音波が反
射する。また、(b)接合部に内部欠陥があって被接合材
10,10が金属的に接合されていない場合は、その欠
陥の境界で超音波が大きく反射する。このように、(a)
および(b)の場合は、境界が明確であり、しかも超音波
の反射エコー高さが大きい(表1参照)ので、その状態を
判別することが可能である。
【0020】また、(c)インサート材12が充分に拡散
して被接合材10,10が金属的に強固に接合している
場合は、インサート材12が被接合材10の端部に均一
に拡散している(音響インピーダンスが僅かづつ変化す
る)ため、インサート材12と各被接合材10との境界
が明確でなく、超音波の反射エコー高さは接合部におい
て緩やかに変化する。これに対して、(d)インサート材
12の拡散が不充分である場合は、被接合材10に対す
るインサート材12の拡散が不均一であるため、接合部
での音響インピーダンスが不連続的に大きく変化する。
従って、接合部からの超音波の反射エコー高さは、(c)
の場合と比べて大きく変化し、(c)と(d)との状態を確
実に判別することができるものである。
【0021】次に、一方の被接合材10としてSUS3
04鋼管(直径40mm,厚み5mm)を使用し、他方の被接
合材10としてS35C鋼管(直径40mm,厚み5mm)を
使用し、インサート材12としてNi−Si−B合金シ
ート(厚み40μm,溶融温度1060℃)を使用して液相
拡散接合方法により接合した被検査品24の検査例につ
き説明する。ここで、液相拡散接合方法の各条件として
は、接合温度を1200℃、加圧力を4.9MPa、雰囲
気をアルゴン(Ar)、加熱電源として20KHz×50
KWとする。ここでは、インサート材12のある/な
し、接合温度での保持時間を0sec,30sec,60
sec,120secとした場合の夫々につきデータを
採り、その結果を以下の表1に示した。なお、表1にお
いてエコー高さは、超音波の被検査品24に対する端部
からの反射エコー高さに対する接合部からの反射エコー
高さを百分率(%)で示す。また破断トルク(Kgf・m)
は、捩り試験による結果である。
【0022】
【0023】この表1から判明する如く、インサート材
12を用いることなく被接合材10,10を接合した被
検査品24では、その破断トルク(接合強度)は極めて小
さく、このときのエコー高さは極めて高くなっている。
またインサート材12を用い、保持時間を0secとし
た場合は、該インサート材12の拡散が充分になされな
いため、その破断トルク(接合強度)は小さく、このとき
のエコー高さは高い値を示している。これに対して、イ
ンサート材12を用い、保持時間を30sec,60s
ec,120secとした場合は、該インサート材12
の充分な拡散がなされるため、その破断トルク(接合強
度)は大きく、このときのエコー高さは極めて低い値を
示すことが確認された。なお、図3は、表1に示す各デ
ータのグラフである。
【0024】また表1からは、インサート材12の拡散
状態(接合部での接合強度)と、超音波の反射エコー高さ
との間に相関関係があることが確認され、このようにし
て求められた相関データが、前記コンピュータ26に予
め記憶されるものである。
【0025】(第1実施例の作用について)次に、第1実
施例に係る検査装置により実施される本願の検査方法に
つき説明する。液相拡散接合方法により接合された被検
査品24における接合部の検査を行なう際には、該被検
査品24の軸方向一端部を液槽16に貯留されている水
に浸漬すると共に、その端部が探触子18と対向するよ
うにする。探触子18から発振された縦波超音波は、被
検査品24に垂直に入射され、前記接合部において所要
量の超音波が反射する。前記探傷器20が被検査品24
の接合部からの反射エコーを検出し、この接合部エコー
高さがコンピュータ26に入力される。コンピュータ2
6では、入力された検出値(接合部エコー高さ)と、予め
記憶されている接合部エコー高さに対する接合部強度の
相関データとの比較がなされ、該検出値に応じた接合部
の強度が求められる。これにより、接合部でのインサー
ト材12の拡散状態を正確に評価することができる。な
お、インサート材12の有無、および割れや空孔等の欠
陥の有無を判別することができることは勿論である。
【0026】このように、第1実施例の検査装置では、
被検査品24の接合部から反射する接合部エコー高さ
と、予め求められているエコー高さに対する接合部強度
の相関データとを比較することにより、被検査品24の
接合部強度を評価することができる。また超音波探傷装
置22として高感度のものを使用するので、液相拡散接
合方法により接合された接合部におけるインサート材1
2の拡散状態も精度良く評価することができる。更に、
縦波超音波を接合面に対して垂直に入射させることで、
被検査品24の形状が小径のパイプや丸棒、あるいは肉
厚の薄いパイプであっても、探傷感度が低下したり不感
帯を生ずることなく全ての断面での検査が可能である。
【0027】(第2実施例について)図4は、本発明に係
る接合部の検査方法を実施する好適な第2実施例に係る
検査装置を概略的に示すもので、高感度の超音波探傷装
置22を構成する探触子18は、第1実施例と同様に液
槽16に貯留された水に浸漬されて、同じく水に浸漬さ
れる被検査品24の端部と対向するよう構成される。こ
の探触子18が接続される探傷器20は、2つの異なる
感度(レベル)に設定されたエコー受信機28,30を備
えており、探触子18で検出された反射エコーは高周波
分波器32を介して両受信機28,30で受信される。
第1受信機28は、探触子18から発振されて被検査品
24の端部から反射する高レベルの端部エコーを受信
し、第2受信機30は、探触子18から発振されて被検
査品24の接合部から反射する低レベルの接合部エコー
を受信するよう設定される。すなわち、被検査品24の
端部から反射する端部エコー高さと接合部から反射する
接合部エコー高さとでは、約100:1の比率となって
いるため、同一レベルの受信機では受信不能なためであ
る。そして、各受信機28,30で受信された各エコー
高さが、判定・評価手段としてのコンピュータ26に夫
々入力される。
【0028】前記コンピュータ26には、第1実施例と
同様に接合部エコー高さに対応する接合部強度の相関デ
ータが記憶されており、超音波探傷装置22での検出値
(接合部エコー高さ)と相関データとを比較して、接合部
の強度を評価するよう構成されている。またコンピュー
タ26には、標準試験材を試験することにより得られる
端部から反射される端部エコー高さの標準値が記憶され
ており、前記第1受信機28で受信された検出値と標準
値とを比較することにより、検査が適正な状態で行なわ
れているか否かを判定するよう設定される。すなわち、
検出値が標準値と異なっている場合は、探触子18や探
傷器20等の劣化、あるいは被検査品24に対する超音
波の入射角度が適正でない等の異常を生じていると判定
することができるようになっている。なお、被検査品2
4の形状や材質等により標準値は異なるので、各種形状
や材質毎の標準値がコンピュータ26に記憶される。
【0029】(第2実施例の作用について)次に、第2実
施例に係る検査装置により実施される本願の検査方法に
つき説明する。液槽16内において被検査品24の端部
と探触子18とが対向するセット状態で、超音波探傷装
置22による検査が行なわれる。すなわち、図5のフロ
ーチャートに示す如く、ステップ101でスタートし、
前記探触子18から被検査品18の端部に向けて縦波超
音波を発振する。ステップ102では、被検査品24の
端部で反射する端部エコーを第1受信機28により受信
し、この端部エコー高さを前記コンピュータ26に入力
する。次いで、ステップ103で端部エコー高さと、コ
ンピュータ26に予め記憶されている標準値とを比較し
て正常か否かを確認する。ステップ103が肯定(YE
S)であればステップ104に進み、接合部からの接合
部エコーを第2受信機30により受信し、この接合部エ
コー高さをコンピュータ26に入力する。そしてステッ
プ105に移行し、予め求められている接合部エコー高
さに対する接合部強度の相関データと、前記検出値とを
比較することにより、接合部の強度を評価する。すなわ
ち、第2受信機30で受信された接合部エコー高さが高
ければ、前記インサート材12の充分な拡散がなされて
いないので接合部強度は低く評価され、接合部エコー高
さが低ければ、インサート材12は充分に拡散されてい
て接合部強度は高く評価される。また、割れやブローホ
ール等の欠陥の有無も判定し、ステップ106で終了す
る。
【0030】前記ステップ103で否定(NO)された場
合、すなわち第1受信機28で受信された端部エコー高
さが、コンピュータ26に予め記憶されている標準値と
異なっているときには、探触子18や探傷器20等の劣
化、あるいは被検査品24に対する超音波の入射角度が
適正でないものと判定され、ステップ104に進んで異
常表示を行なう。そして、ステップ108で終了する。
従って、検査状態が「異常」と診断された場合は、検査作
業を中断して探触子18や探傷器20の点検を行なった
り、被検査品24と探触子18と位置調整を行なった
後、標準試験材による試験により正常な検査状態に復帰
させた後、検査作業を再開させることにより適正な検査
を行ない得る。
【0031】このように、第2実施例の検査装置では、
接合部の検査を行なっている状態で、被検査品24の端
部からの端部エコー高さを検出して検査状態が正常か異
常かを監視しているので、検査結果の信頼性は高く、品
質の高い製品を保証し得るものである。また、検査を中
断する標準試験材による装置の性能検査を定期的に行な
う必要はないので、検査時間を短縮することが可能とな
る。
【0032】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る接合部
の検査方法および装置によれば、液相拡散接合方法や摩
擦圧接方法により接合された被検査品の接合部での接合
状態を超音波で検査することにより、該接合部に存在す
る内部欠陥を判別したり、接合部強度を評価することが
できる。また、高感度の超音波探傷装置を使用して縦波
超音波を接合面に対して垂直に入射させるから、被検査
品の形状が小径のパイプや丸棒、あるいは肉厚の薄いパ
イプであっても、探傷感度が低下したり不感帯を生ずる
ことなく全ての断面での精度の良い検査が可能である。
【0033】更に、底面エコーの存在しない特殊な形状
の被検査品を検査するに際し、該被検査品の端部からの
超音波の反射エコー高さにより検査状態を監視するの
で、検査結果の信頼性が向上し、被検査品の高品質を保
証し得る。また、検査作業を中断する定期的な標準試験
材での装置の性能検査が不要となり、作業能率が向上す
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る接合部の検査方法を実施する第1
実施例の検査装置の概略図である。
【図2】液相拡散接合方法により接合された被検査品に
おける端部および接合部からの超音波の反射エコー高さ
を示す説明図である。
【図3】表1に示す各データのグラフ図である。
【図4】本発明に係る接合部の検査方法を実施する第2
実施例の検査装置の概略図である。
【図5】第2実施例の検査装置により実施される検査の
フローチャート図である。
【図6】液相拡散接合方法により接合される被接合材と
インサート材とを示す斜視図である。
【図7】液相拡散接合方法を実施する例を示す説明図で
ある。
【図8】摩擦圧接方法により被接合材を接合する工程を
示す説明図である。
【符号の説明】
10 被接合材 16 液槽 18 探触子 22 超音波探傷装置 24 被検査品 26 コンピュータ 28 第1受信機 30 第2受信機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの被接合材(10,10)を所要の方法に
    より接合して得られた被検査品(24)における接合部の接
    合状態を検査する方法であって、 前記被検査品(24)の端部と高感度の超音波探傷装置(22)
    における探触子(18)とを液体中に浸漬した状態で、該探
    触子(18)から発振した縦波超音波を被検査品(24)の端部
    から接合面に垂直に入射させ、 前記超音波探傷装置(22)で検出された接合部からの反射
    エコー高さと、予め求められている反射エコー高さに対
    する接合部強度の相関データとを比較することにより前
    記接合部の強度を評価することを特徴とする接合部の検
    査方法。
  2. 【請求項2】 2つの被接合材(10,10)を所要の方法に
    より接合して得られた被検査品(24)における接合部の接
    合状態を検査する装置であって、 液槽(16)に貯留されている超音波の伝達媒体としての液
    体中に浸漬された前記被検査品(24)の端部と対向するよ
    う液体中に浸漬配置され、該被検査品(24)の端部から接
    合面に対して垂直に縦波超音波を入射させる探触子(18)
    を備えた高感度の超音波探傷装置(22)と、 前記探触子(18)から被検査品(24)に縦波超音波を入射し
    た際に、前記接合部から反射して超音波探傷装置(22)に
    より検出された反射エコー高さが入力される評価手段(2
    6)とからなり、 前記評価手段(26)では、予め記憶されている反射エコー
    高さに対する接合部強度の相関データと、前記超音波探
    傷装置(22)から入力される反射エコー高さとを比較して
    接合部の強度を評価するよう構成されることを特徴とす
    る接合部の検査装置。
  3. 【請求項3】 2つの被接合材(10,10)を所要の方法に
    より接合して得られた被検査品(24)における接合部の接
    合状態を検査する方法であって、 前記被検査品(24)の端部と高感度の超音波探傷装置(22)
    における探触子(18)とを液体中に浸漬した状態で、該探
    触子(18)から発振した縦波超音波を被検査品(24)の端部
    から接合面に垂直に入射させ、 前記被検査品(24)の端面からの反射エコー高さと、予め
    求められている標準値とを比較することにより検査状態
    を監視すると共に、 前記接合部からの反射エコー高さと、予め求められてい
    る反射エコー高さに対する接合部強度の相関データとを
    比較することにより前記接合部の強度を評価することを
    特徴とする接合部の検査方法。
  4. 【請求項4】 2つの被接合材(10,10)を所要の方法に
    より接合して得られた被検査品(24)における接合部の接
    合状態を検査する装置であって、 液槽(16)に貯留されている超音波の伝達媒体としての液
    体中に浸漬された前記被検査品(24)の端部と対向するよ
    う液体中に浸漬配置され、該被検査品(24)の端部から接
    合面に対して垂直に縦波超音波を入射させる探触子(18)
    を備えた高感度の超音波探傷装置(22)と、 前記探触子(18)から被検査品(24)に向けて超音波を発振
    した際に、前記被検査品(24)の端部からの反射エコーを
    受信する第1受信器(28)と、 前記被検査品(24)の接合部からの反射エコーを受信する
    第2受信器(30)と、 前記第1受信器(28)により受信された反射エコー高さ
    と、予め記憶されている標準値とを比較判定すると共
    に、前記第2受信器で受信された反射エコー高さと、予
    め記憶されている反射エコー高さに対する接合部強度の
    相関データとを比較して接合部の強度を評価する判定・
    評価手段(26)とから構成したことを特徴とする接合部の
    検査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0997731A3 (en) * 1998-10-14 2000-12-27 Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha Method for evaluating the quality of the bonding between two metal pipes
EP1167852A2 (en) * 2000-05-18 2002-01-02 Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha Diffusion bonded metal pipe, diffusion bonded metal pipe expansion method, and method for inspecting diffusion bonded metal pipes
JP2009082954A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Tokyu Car Corp 摩擦圧接方法
JP2021081360A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 株式会社東芝 超音波探傷装置および超音波探傷方法

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