JPH0860954A - 磁気シールドブラインド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気シールド性能を維持しつつ採光および外部
の視認を可能にする。 【構成】窓部１に設置されるサッシ枠２と、窓部１に対
向するよう開閉可能に配置される磁気遮蔽材からなる複
数のルーバー５と、各々のルーバー５に形成されるスリ
ット状または穴状の採光部６と、サッシ枠２の周囲には
取り付けられた磁石７とを備えた構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、オフィスビル等の建築
物において内部空間を磁気から遮蔽するための磁気シー
ルドブラインドに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、パソコンが従来型からさらにコン
パクト化されてブック型まで出現するにいたり、オフィ
スにおけるコンピュータその他のＯＡ機器等の導入の勢
いには目を見張るものがある。かかるオフィスにおい
て、ＯＡ機器等で扱われる情報には、機密情報を含む重
要な情報が多くなっている。そのため、ＯＡ機器が磁気
ノイズ等の影響を受けて誤動作したり、その中の情報の
破壊等が発生したり、情報が外部へ漏洩したりするよう
なことがあると、システムの信頼性が低下し、業務に重
大な影響を与える。とくに送電線や鉄道架線や発変電所
周辺では磁気の発生する可能性が高く、その影響が大き
い。従来、建物側で磁気障害を防止するために、床、
壁、天井、屋上床部を珪素鋼板などの磁気シールド材を
用いて磁気シールドを行っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、建物の
窓部においては、透明な磁気シールド部材がないため、
窓部に磁気シールドを施すと、窓部が視覚的に遮断され
てしまい、暗く強圧感を感じて閉鎖的な室内空間になっ
てしまうという問題を有している。

【０００４】本発明は上記問題を解決するものであっ
て、磁気シールド性能を維持しつつ採光および外部の視
認を可能にする磁気シールドブラインドを提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そのために、本発明の磁
気シールドブラインドは、窓部１に設置されるサッシ枠
２と、窓部１に対向するよう開閉可能に配置される磁気
遮蔽材からなる複数のルーバー５と、各々のルーバー５
に形成されるスリット状または穴状の採光部６と、サッ
シ枠２の周囲には取り付けられた磁石７とを備えたこと
を特徴とする。なお、上記構成に付加した番号は、本発
明の理解を容易にするために図面と対比させるためのも
ので、これにより本発明の構成が何ら限定されるもので
はない。

【０００６】

【作用および発明の効果】本発明においては、ルーバー
を閉じるとルーバー同士が重なった状態になると同時
に、サッシ枠の周囲に取り付けた磁石により、ルーバー
同士が密着するとともに、ルーバーが壁、天井部の磁気
シールド材と磁気的に接続されるため、磁気抵抗が高く
ならず磁気シールド性能を維持することができ、また、
ルーバーには採光部が形成されているため、ルーバーを
閉じた場合でも多少の採光をとることが可能となる。従
って、磁気シールド性能を維持しつつ採光および外部の
視認を可能にする磁気シールドブラインドを提供するこ
とができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図１〜図３は、本発明の磁気シールドブライン
ドの１実施例を示し、図１はブラインドが開いた状態を
示す斜視図、図２はブラインドが閉じた状態を示す正面
図、図３は磁気回路が構成された状態を示す拡大正面図
である。

【０００８】窓部１にはガラス窓を有するサッシ枠２が
設置されている。サッシ枠２の上部には、ブラインドボ
ックス３が配設され、ブラインドボックス３内には、複
数の矩形状のルーバー５が窓部１に対向するように吊り
下げられている。これらルーバー５は、周知のブライン
ドの開閉構造と同様に図示しない操作コードにより窓部
１に対して開閉可能な構成になっている。

【０００９】ルーバー５の材料としては、珪素鋼板、パ
ーマロイ、アモルファス合金、センダスト等の磁気遮蔽
材、またはこれらを組み合わせたものを採用する。各々
のルーバー５にはスリット状または穴状の採光部６が形
成されている。サッシ枠２の周囲には磁石７が取り付け
られており、該磁石７は壁、天井部の磁気シールド材と
磁気的に接続されている。なお、８はルーバー５の下部
に設けられる保護板、９は接続コードを示している。

【００１０】通常は図１に示すように、各ルーバー５を
開けておき、ルーバー５を閉じると図２に示すようにル
ーバー５同士が重なった状態になると同時に、図３に示
すように、サッシ枠２の周囲に取り付けた磁石７によ
り、ルーバー５同士が密着するとともに、ルーバー５が
壁、天井部の磁気シールド材と磁気的に接続されるた
め、磁気抵抗が高くならず磁気シールド性能を維持する
ことができる。ルーバー５には採光部６が形成されてい
るため、ルーバー５を閉じた場合でも多少の採光をとる
ことが可能となる。ルーバー５を例えば１００ｍｍ幅程
度とした場合、採光部６のスリット幅を８ｍｍ幅程度と
すれば、磁気シールド性能は低下することはない。

【００１１】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく種々
の変形が可能である。例えば、上記実施例においては、
ルーバー５を縦方向に配置しているが、窓部１に対して
横方向に配置するようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の磁気シールドブラインドの１実施例を
示し、ブラインドが開いた状態を示す斜視図である。

【図２】図１でブラインドが閉じた状態を示す正面図で
ある。

【図３】図２で磁気回路が構成された状態を示す拡大正
面図である。 １…窓部、２…サッシ枠、３…ブラインドボックス、５
…ルーバー ６…採光部、７…磁石

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】窓部に設置されるサッシ枠と、前記窓部に
   対向するよう開閉可能に配置される磁気遮蔽材からなる
   複数のルーバーと、各々のルーバーに形成されるスリッ
   ト状または穴状の採光部と、前記サッシ枠の周囲には取
   り付けられた磁石とを備えたことを特徴とする磁気シー
   ルドブラインド。