JPH086053B2 - 防藻防カビ塗料組成物 - Google Patents
防藻防カビ塗料組成物Info
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- JPH086053B2 JPH086053B2 JP8779887A JP8779887A JPH086053B2 JP H086053 B2 JPH086053 B2 JP H086053B2 JP 8779887 A JP8779887 A JP 8779887A JP 8779887 A JP8779887 A JP 8779887A JP H086053 B2 JPH086053 B2 JP H086053B2
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Description
〔産業上の利用分野〕 本発明は、低毒性で長期持続性に優れ、主として建築
分野等に用いる防藻防カビ塗料に関する。 〔従来の技術〕 一般に防カビ塗料は、水性、溶剤系を問わず、防カビ
剤を液状塗料中に混入撹拌し、被塗物上に塗布し、硬化
塗膜を形成し、該硬化塗膜上でのカビの発育を防止、抑
制するものである。又、上記防カビ剤については農薬系
の有機合成薬剤が多く使われている。一方ある種の金
属、例えばCu、Zn、Ag、Fe等の金属が抗菌性を持ってい
ることは古くより知られており、殺菌剤として用いられ
てきた。その為、かかる金属を効率よく維持させ、使用
する方法としてシリカゲル、ゼオライト等への物理化学
的吸着による使用等が知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 農薬系の有機合成薬剤が使用されている防カビ塗料に
おいて、これらの薬剤は水(あるいは他の媒体)により
溶出することで、その防カビ効果を示す為、カビに対す
る速効性は見られるものの、長期的持続的効果を得る為
には多量の添加を必要とし、その為コスト高となり、さ
らには塗膜の変色或いは耐水性の低下等の問題点を生ず
る事が少なくない。 次に、特定の金属をシリカゲル、ゼオライト等へ物理
化学的吸着により使用する方法においては、担持体その
ものの活性が高く、塗料へ応用される場合塗料バインダ
ーの凝集等により、その用途が限定を受けることとな
る。又、金属の脱落による溶出が見られ、安全性に問題
を生じることとなる。さらに、塗膜の変色等、耐候性等
が低下するという問題点がある。 又、本発明者らは、建築物における微生物汚染につい
て調査を行った結果、一般によく知られているカビ(真
菌類)による汚染以外に、特に外壁を中心として藻類
(緑藻類等)による汚染が大きな要因となっていること
を見いだした。 これら藻類に対して、現在市販されている農薬系の有
機合成薬剤は効果を示さないものが殆どである。 〔解決の手段〕 そこで本発明者らは、以上のような従来技術に対し、
本発明に使用される安定且つ安全で長期に亙る持続性を
有する防藻防カビ塗料組成物を提供する為に、鋭意研究
を重ねた結果、金属系殻物質は、カビのみならず藻類に
対しても幅広い抵抗性を示すことを各種実験により見い
だし本発明を完成するに至ったものである。 即ち、塗料中に防藻防カビ剤として、Cu、Zn、Ag、C
o、Ni、Mn、Fe、Pt等の抗菌性を有する遷移金属、ある
いは該抗菌性を有する遷移金属によって構成される遷移
金属酸化物、又は遷移金属錯化合物、又は遷移金属塩か
ら選ばれる1種或いは2種以上(平均粒子径0.01〜50μ
mが好ましい)を、ポリスチレンあるいはポリメチルメ
タクリレート等の有機ポリマービーズ(平均粒子径0.1
〜500μmが好ましい)を核物質として、加熱衝撃法に
より(例えば奈良機械製作所:ハイブリダイゼーション
システム)、カプセル化を行ったものを用いることを特
徴とする、安定、且つ安全で、長期に亙る持続性を有す
る防藻防カビ塗料組成物を提供することにある。 〔発明の構成〕 本発明において利用されている加熱衝撃法によるカプ
セル化技術は、メカノケミカルなマイクロカプセル化法
として近年注目されている技術で、界面による静電気的
結合と摩擦による衝撃力及び熱エネルギーによる融解等
が生じ、非常に安定した結合ができ、又この結合は化学
反応によらない為、カプセル化された物質の核物質と被
覆物質の特徴が失われることもない。 本発明において、カプセル化防藻防カビ剤に核物質と
して使用される有機ポリマービーズは、球状又は球状に
近い連続面を有するビーズであって、その平均粒子径は
0.1〜500μmであることが望ましい。500μmより大き
い場合加熱衝撃法によるカプセル化工程で摩砕作用を受
けその粒子系を維持できず、また、0.1μm以下では加
熱衝撃法によるカプセル工程において核物質をして十分
なカプセル化がなされない。 さらに、有機ポリマービーズの組成は、その体積固有
抵抗値が109ohm−cmである有機ポリマーを用いることが
望ましい。これは、本カブセル化法はメカノケミカル的
カプセル化であり、核物質と殻物質の間での摩擦帯電に
より1次的静電気結合を生じることを利用している。そ
の為、核物質となる有機ポリマービーズはその体積固有
抵抗値が109ohm−cm以上の帯電性を示すものを用いるこ
とが望ましい。 又、核物質と殻物質の帯電性が異なる符号になるもの
でなければ強い結合が得られず十分なカプセル化を行う
ことができない。 本発明に用いる有機ポリマービーズは上記条件を満た
す樹脂組成のものが利用でき、例えばポリウレタン樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリブタ
ジエン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリアクリレート樹脂、セルロース系
プラスチック樹脂等が例示できる。 次に、金属系殻物質は、Cu、Zn、Ag、Co、Ni、Mn、F
e、Pt等の遷移金属、あるいはそれらより選ばれた金属
で構成される遷移金属酸化物、又は遷移金属錯化合物、
又は遷移金属塩から選ばれる化合物の1種又は2種以上
からなる。これら金属系殻物質の平均粒子径は、核物質
である有機ポリマービーズに対し有効に作用させる為、
有機ポリマービーズの平均粒子径が0.1〜500μmである
場合は、0.01〜50μmに規定される。平均粒子径が50μ
m以上になると核物質との平均粒子径の差が小さくなり
すぎ不適当であり、又、平均粒子径0.01μm以下になる
と極めて微小な粒子となる為、粒子の再凝集等実用上の
問題点がある。 本発明に用いるカプセル化防藻防カビ剤は、抗菌性を
有する金属系殻物質が効率よくかつ安定に有機ポリマー
ビーズ核上に被覆されている為、抗菌性を有する金属系
殻物質の使用量は従来の使用量に比べ格段に少なくてよ
く、かつ段落もないことにより安全性についても極めて
優れている。 又、本発明のカプセル化防藻防カビ剤の比重は、核と
して有機ポリマービーズを使用する為、抗菌性を有する
金属系殻物質自体の比重に比べ格段に小さくなる。この
結果カプセル化防藻防カビ剤は、防藻防カビ塗料組成物
中での分散性、分散安定性に優れ、該塗料が被塗物上に
塗布され塗膜を形成する際にも有効に作用すると考えら
れる。 本発明の塗料組成物は一般の塗料組成物と同様の塗装
方法により核被塗物に塗布可能であり、形成された塗膜
は防藻防カビ性に極めて優れ、かつ従来のものに比べ効
果の持続性、塗膜の耐候性および耐変色性に優れるもの
であり、安全性に高い塗料組成物である。 以下、実施例に従い本発明を詳細に説明する。 〔実施例〕 (実施例1)
分野等に用いる防藻防カビ塗料に関する。 〔従来の技術〕 一般に防カビ塗料は、水性、溶剤系を問わず、防カビ
剤を液状塗料中に混入撹拌し、被塗物上に塗布し、硬化
塗膜を形成し、該硬化塗膜上でのカビの発育を防止、抑
制するものである。又、上記防カビ剤については農薬系
の有機合成薬剤が多く使われている。一方ある種の金
属、例えばCu、Zn、Ag、Fe等の金属が抗菌性を持ってい
ることは古くより知られており、殺菌剤として用いられ
てきた。その為、かかる金属を効率よく維持させ、使用
する方法としてシリカゲル、ゼオライト等への物理化学
的吸着による使用等が知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 農薬系の有機合成薬剤が使用されている防カビ塗料に
おいて、これらの薬剤は水(あるいは他の媒体)により
溶出することで、その防カビ効果を示す為、カビに対す
る速効性は見られるものの、長期的持続的効果を得る為
には多量の添加を必要とし、その為コスト高となり、さ
らには塗膜の変色或いは耐水性の低下等の問題点を生ず
る事が少なくない。 次に、特定の金属をシリカゲル、ゼオライト等へ物理
化学的吸着により使用する方法においては、担持体その
ものの活性が高く、塗料へ応用される場合塗料バインダ
ーの凝集等により、その用途が限定を受けることとな
る。又、金属の脱落による溶出が見られ、安全性に問題
を生じることとなる。さらに、塗膜の変色等、耐候性等
が低下するという問題点がある。 又、本発明者らは、建築物における微生物汚染につい
て調査を行った結果、一般によく知られているカビ(真
菌類)による汚染以外に、特に外壁を中心として藻類
(緑藻類等)による汚染が大きな要因となっていること
を見いだした。 これら藻類に対して、現在市販されている農薬系の有
機合成薬剤は効果を示さないものが殆どである。 〔解決の手段〕 そこで本発明者らは、以上のような従来技術に対し、
本発明に使用される安定且つ安全で長期に亙る持続性を
有する防藻防カビ塗料組成物を提供する為に、鋭意研究
を重ねた結果、金属系殻物質は、カビのみならず藻類に
対しても幅広い抵抗性を示すことを各種実験により見い
だし本発明を完成するに至ったものである。 即ち、塗料中に防藻防カビ剤として、Cu、Zn、Ag、C
o、Ni、Mn、Fe、Pt等の抗菌性を有する遷移金属、ある
いは該抗菌性を有する遷移金属によって構成される遷移
金属酸化物、又は遷移金属錯化合物、又は遷移金属塩か
ら選ばれる1種或いは2種以上(平均粒子径0.01〜50μ
mが好ましい)を、ポリスチレンあるいはポリメチルメ
タクリレート等の有機ポリマービーズ(平均粒子径0.1
〜500μmが好ましい)を核物質として、加熱衝撃法に
より(例えば奈良機械製作所:ハイブリダイゼーション
システム)、カプセル化を行ったものを用いることを特
徴とする、安定、且つ安全で、長期に亙る持続性を有す
る防藻防カビ塗料組成物を提供することにある。 〔発明の構成〕 本発明において利用されている加熱衝撃法によるカプ
セル化技術は、メカノケミカルなマイクロカプセル化法
として近年注目されている技術で、界面による静電気的
結合と摩擦による衝撃力及び熱エネルギーによる融解等
が生じ、非常に安定した結合ができ、又この結合は化学
反応によらない為、カプセル化された物質の核物質と被
覆物質の特徴が失われることもない。 本発明において、カプセル化防藻防カビ剤に核物質と
して使用される有機ポリマービーズは、球状又は球状に
近い連続面を有するビーズであって、その平均粒子径は
0.1〜500μmであることが望ましい。500μmより大き
い場合加熱衝撃法によるカプセル化工程で摩砕作用を受
けその粒子系を維持できず、また、0.1μm以下では加
熱衝撃法によるカプセル工程において核物質をして十分
なカプセル化がなされない。 さらに、有機ポリマービーズの組成は、その体積固有
抵抗値が109ohm−cmである有機ポリマーを用いることが
望ましい。これは、本カブセル化法はメカノケミカル的
カプセル化であり、核物質と殻物質の間での摩擦帯電に
より1次的静電気結合を生じることを利用している。そ
の為、核物質となる有機ポリマービーズはその体積固有
抵抗値が109ohm−cm以上の帯電性を示すものを用いるこ
とが望ましい。 又、核物質と殻物質の帯電性が異なる符号になるもの
でなければ強い結合が得られず十分なカプセル化を行う
ことができない。 本発明に用いる有機ポリマービーズは上記条件を満た
す樹脂組成のものが利用でき、例えばポリウレタン樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリブタ
ジエン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリアクリレート樹脂、セルロース系
プラスチック樹脂等が例示できる。 次に、金属系殻物質は、Cu、Zn、Ag、Co、Ni、Mn、F
e、Pt等の遷移金属、あるいはそれらより選ばれた金属
で構成される遷移金属酸化物、又は遷移金属錯化合物、
又は遷移金属塩から選ばれる化合物の1種又は2種以上
からなる。これら金属系殻物質の平均粒子径は、核物質
である有機ポリマービーズに対し有効に作用させる為、
有機ポリマービーズの平均粒子径が0.1〜500μmである
場合は、0.01〜50μmに規定される。平均粒子径が50μ
m以上になると核物質との平均粒子径の差が小さくなり
すぎ不適当であり、又、平均粒子径0.01μm以下になる
と極めて微小な粒子となる為、粒子の再凝集等実用上の
問題点がある。 本発明に用いるカプセル化防藻防カビ剤は、抗菌性を
有する金属系殻物質が効率よくかつ安定に有機ポリマー
ビーズ核上に被覆されている為、抗菌性を有する金属系
殻物質の使用量は従来の使用量に比べ格段に少なくてよ
く、かつ段落もないことにより安全性についても極めて
優れている。 又、本発明のカプセル化防藻防カビ剤の比重は、核と
して有機ポリマービーズを使用する為、抗菌性を有する
金属系殻物質自体の比重に比べ格段に小さくなる。この
結果カプセル化防藻防カビ剤は、防藻防カビ塗料組成物
中での分散性、分散安定性に優れ、該塗料が被塗物上に
塗布され塗膜を形成する際にも有効に作用すると考えら
れる。 本発明の塗料組成物は一般の塗料組成物と同様の塗装
方法により核被塗物に塗布可能であり、形成された塗膜
は防藻防カビ性に極めて優れ、かつ従来のものに比べ効
果の持続性、塗膜の耐候性および耐変色性に優れるもの
であり、安全性に高い塗料組成物である。 以下、実施例に従い本発明を詳細に説明する。 〔実施例〕 (実施例1)
抗菌性金属殻物質として、酸化亜鉛(ZnO)(平均粒
子径0.5μm)を40重量部、該物質として、ポリスチレ
ンビーズ(平均粒子径200μm)を100重量部準備し、こ
れらを混合後、加熱衝撃法(例えば奈良機械製作所:ハ
イブリダイゼーションシステム)によりカプセル化を行
った。
子径0.5μm)を40重量部、該物質として、ポリスチレ
ンビーズ(平均粒子径200μm)を100重量部準備し、こ
れらを混合後、加熱衝撃法(例えば奈良機械製作所:ハ
イブリダイゼーションシステム)によりカプセル化を行
った。
次に上記カプセル化防藻防カビ剤を用いて、下記に示
す処方により、水系塗料を調合した。 アクリル系エマルション (固形分50重量%) 32.0重量部 酸化チタン(ルチル) 28.0重量部 炭酸カルシウム 15.0重量部 増粘剤 5.0重量部 添加剤 4.0重量部 水 15.0重量部 カプセル化防藻防カビ剤 1.0重量部 (合計 100.0重量部) 得られた塗料は長期わたり分離、凝集等がなく安定な
ものであった。
す処方により、水系塗料を調合した。 アクリル系エマルション (固形分50重量%) 32.0重量部 酸化チタン(ルチル) 28.0重量部 炭酸カルシウム 15.0重量部 増粘剤 5.0重量部 添加剤 4.0重量部 水 15.0重量部 カプセル化防藻防カビ剤 1.0重量部 (合計 100.0重量部) 得られた塗料は長期わたり分離、凝集等がなく安定な
ものであった。
上記塗料について「JIS Z 2911 7.塗料の試験」
に準じて防カビ性試験を行い、カビの発生状況を観察し
た。なお、カビの発生の促進の為、1週間毎に胞子懸濁
液の噴霧を行った。 結果は表−1に示したように、優れた防カビ性と持続
性を有する。
に準じて防カビ性試験を行い、カビの発生状況を観察し
た。なお、カビの発生の促進の為、1週間毎に胞子懸濁
液の噴霧を行った。 結果は表−1に示したように、優れた防カビ性と持続
性を有する。
次に「JIS Z 2911 7.塗料の試験」に準拠し胞子
懸濁液をクロレラ(録藻類)の懸濁液に置き換えたもの
で防藻性試験を行い、藻の発生状況を観察した。防藻試
験については、下記に示した緑藻用寒天培地上に塗膜試
験体をはりつけたものにクロレラ(緑藻類)の懸濁溶液
を噴霧し、蛍光灯照射下で培養を行った。なお、促進培
養の為1週間毎にクロレラ懸濁液の噴霧を行った。 結果は表−2に示したように、優れた防藻性と効果の
持続性を有する。 緑藻用寒天培地 KNO3 0.25g KH2PO4 0.175g K2HPO4 0.075g MgSO4・7H2O 0.075g NaCl 0.025g CaCl2・2H2O 0.01g FeSO4・7H2O 0.02g 寒天 15.0g 蒸留水 1000ml (pH=6.0) (実施例2)
懸濁液をクロレラ(録藻類)の懸濁液に置き換えたもの
で防藻性試験を行い、藻の発生状況を観察した。防藻試
験については、下記に示した緑藻用寒天培地上に塗膜試
験体をはりつけたものにクロレラ(緑藻類)の懸濁溶液
を噴霧し、蛍光灯照射下で培養を行った。なお、促進培
養の為1週間毎にクロレラ懸濁液の噴霧を行った。 結果は表−2に示したように、優れた防藻性と効果の
持続性を有する。 緑藻用寒天培地 KNO3 0.25g KH2PO4 0.175g K2HPO4 0.075g MgSO4・7H2O 0.075g NaCl 0.025g CaCl2・2H2O 0.01g FeSO4・7H2O 0.02g 寒天 15.0g 蒸留水 1000ml (pH=6.0) (実施例2)
抗菌性金属殻物質として、銅(Cu)(平均粒子径0.1
μm)を5重量部、酸化亜鉛(ZnO)(平均粒子径0.5μ
m)を35重量部、核物質として、ポリウレタンビーズ
(平均粒子径100μm)を100重量部準備し、これらを混
合後、実施例1と同様に加熱衝撃法(例えば奈良機械製
作所:ハイブリダイゼーションシステム)によりカプセ
ル化を行った。
μm)を5重量部、酸化亜鉛(ZnO)(平均粒子径0.5μ
m)を35重量部、核物質として、ポリウレタンビーズ
(平均粒子径100μm)を100重量部準備し、これらを混
合後、実施例1と同様に加熱衝撃法(例えば奈良機械製
作所:ハイブリダイゼーションシステム)によりカプセ
ル化を行った。
次に上記カプセル化防藻防カビ剤を用いて、下記に示
す処方により、溶剤塗料を調合した。 アクリル系樹脂(固形分50重量%) 55.0重量部 酸化チタン(ルチル) 30.0重量部 添加剤 5.0重量部 溶剤(トルエン) 9.0重量部 カプセル化防藻防カビ剤 1.0重量部 (合計 100.0重量部) 得られた塗料は長期にわたり分離、凝集等がなく安定
なものであった。
す処方により、溶剤塗料を調合した。 アクリル系樹脂(固形分50重量%) 55.0重量部 酸化チタン(ルチル) 30.0重量部 添加剤 5.0重量部 溶剤(トルエン) 9.0重量部 カプセル化防藻防カビ剤 1.0重量部 (合計 100.0重量部) 得られた塗料は長期にわたり分離、凝集等がなく安定
なものであった。
上記塗料について、実施例1と同一の方法にて防カビ
性試験を行った。 結果は表−1に示したように、優れた防カビ性と持続
性を有する。
性試験を行った。 結果は表−1に示したように、優れた防カビ性と持続
性を有する。
上記塗料について、実施例1と同一の方法にて防藻性
試験を行った。 結果は表−2に示したように、優れた防藻性と効果の
持続性を有する。 (比較例1) 実施例1に示した水系塗料処方で、カプセル化防藻防
カビ剤1.0重量部を市販農薬系防カビ剤(イソフタロ
系)に置き換えたものを調合し、実施例1と同様に評価
を行った。 結果は表−1および表−2に示す。 (比較例2) 実施例2に示した溶剤系塗料処方で、カプセル化防藻
防カビ1.0重量部を銅粉末0.05重量部および酸化亜鉛0.3
0重量部に置き換えたものを調合し、実施例2と同様に
評価を行った。 結果は表−1および表−2に示す。 (比較例3) 実施例1に示した水系塗料処方で、カプセル化防藻防
カビ1.0重量部を水に置き換えたものを調合し、実施例
1と同様に評価を行った。 結果は表−1および表−2に示す。 (比較例4) 実施例1に示した水系塗料処方で、カプセル化防藻防
カビ1.0重量部を硫酸銅に置き換えたものを調合したが
塗料が凝集し塗料化不可能であった。従って防藻防カビ
の評価は出来なかった。 試験結果 評価 3:カビまたは藻の生育が見られない。 2:カビまたは藻の生育が見られる。 1:カビまたは藻の生育が著しい。 さらに、実施例1〜2比較例1〜3の各塗料について
「JIS K 5400 6.17 促進耐候性試験」に準じ、サ
ンシャインカーボンアークウエザーメーター(スガ試験
機)により、耐候性試験を250時間行い塗膜の変化を観
察した。 この結果を表−3に示す。 ここで、 ΔYI:サンシャインカーボンアークウエザーメーター250
時間照射後の黄変度 ΔYI=YI−YI YI :標準状態での黄色度 YI :サンシャインカーボンアークウエザーメーター25
0時間照射後の黄色度 すなわち、ΔYIが大きい程黄変しており、値が小さい
程耐黄変性に優れる。 表−3の結果より、実施例1、実施例2および比較例
3に比べ、比較例−1および比較例2の黄変が大きいこ
とがわかる。なお、黄変以外の塗膜の異常はいずれの試
験体においても観察されなかった。 〔発明の効果〕 上記の実施例から明らかなように、本発明の防藻防カ
ビ塗料組成物は、安定かつ安全でカビ及び藻類のいずれ
に対しての抵抗性を持ち、しかも効果持続性に優れる極
めて有用な発明である。
試験を行った。 結果は表−2に示したように、優れた防藻性と効果の
持続性を有する。 (比較例1) 実施例1に示した水系塗料処方で、カプセル化防藻防
カビ剤1.0重量部を市販農薬系防カビ剤(イソフタロ
系)に置き換えたものを調合し、実施例1と同様に評価
を行った。 結果は表−1および表−2に示す。 (比較例2) 実施例2に示した溶剤系塗料処方で、カプセル化防藻
防カビ1.0重量部を銅粉末0.05重量部および酸化亜鉛0.3
0重量部に置き換えたものを調合し、実施例2と同様に
評価を行った。 結果は表−1および表−2に示す。 (比較例3) 実施例1に示した水系塗料処方で、カプセル化防藻防
カビ1.0重量部を水に置き換えたものを調合し、実施例
1と同様に評価を行った。 結果は表−1および表−2に示す。 (比較例4) 実施例1に示した水系塗料処方で、カプセル化防藻防
カビ1.0重量部を硫酸銅に置き換えたものを調合したが
塗料が凝集し塗料化不可能であった。従って防藻防カビ
の評価は出来なかった。 試験結果 評価 3:カビまたは藻の生育が見られない。 2:カビまたは藻の生育が見られる。 1:カビまたは藻の生育が著しい。 さらに、実施例1〜2比較例1〜3の各塗料について
「JIS K 5400 6.17 促進耐候性試験」に準じ、サ
ンシャインカーボンアークウエザーメーター(スガ試験
機)により、耐候性試験を250時間行い塗膜の変化を観
察した。 この結果を表−3に示す。 ここで、 ΔYI:サンシャインカーボンアークウエザーメーター250
時間照射後の黄変度 ΔYI=YI−YI YI :標準状態での黄色度 YI :サンシャインカーボンアークウエザーメーター25
0時間照射後の黄色度 すなわち、ΔYIが大きい程黄変しており、値が小さい
程耐黄変性に優れる。 表−3の結果より、実施例1、実施例2および比較例
3に比べ、比較例−1および比較例2の黄変が大きいこ
とがわかる。なお、黄変以外の塗膜の異常はいずれの試
験体においても観察されなかった。 〔発明の効果〕 上記の実施例から明らかなように、本発明の防藻防カ
ビ塗料組成物は、安定かつ安全でカビ及び藻類のいずれ
に対しての抵抗性を持ち、しかも効果持続性に優れる極
めて有用な発明である。
Claims (4)
- 【請求項1】塗料中に、有機ポリマービーズを核物質と
し、遷移金属、遷移金属酸化物、遷移金属錯化合物、お
よび遷移金属塩から選ばれる1種又は2種以上を金属系
殻物質としてカプセル化を行ったものを防藻防カビ剤と
して用いることを特徴とする防藻防カビ塗料組成物。 - 【請求項2】体積固有抵抗値が109ohm−cm(50%RH23
℃)以上であり、かつ平均粒子径が0.1〜500μmである
有機ポリマービーズを核物質とし、平均粒子径、0.01〜
50μmである金属系殻物質によりカプセル化を行った防
藻防カビ剤を用いることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の防藻防カビ塗料組成物。 - 【請求項3】金属系殻物質が、Cu、Zn、Ag、Co、Ni、M
n、Fe、Pt、もしくは、それらより選ばれた金属によっ
て構成される遷移金属酸化物、又は遷移金属錯化合物、
又は遷移金属塩から選ばれる1種又は2種以上であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項、又は第2項に記
載の防藻防カビ塗料組成物。 - 【請求項4】有機ポリマービーズと金属系殻物質が、帯
電性の異なる物質であることを特徴とする特許請求の範
囲第1項、第2項、又は第3項記載の防藻防カビ塗料組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8779887A JPH086053B2 (ja) | 1987-04-08 | 1987-04-08 | 防藻防カビ塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8779887A JPH086053B2 (ja) | 1987-04-08 | 1987-04-08 | 防藻防カビ塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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