JPH086004B2 - 加硫可能なアクリルゴム配合物 - Google Patents

加硫可能なアクリルゴム配合物

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JPH086004B2
JPH086004B2 JP62058147A JP5814787A JPH086004B2 JP H086004 B2 JPH086004 B2 JP H086004B2 JP 62058147 A JP62058147 A JP 62058147A JP 5814787 A JP5814787 A JP 5814787A JP H086004 B2 JPH086004 B2 JP H086004B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加硫可能なアクリルゴム配合物に関する。
更に詳しくは、特に極めて良好な圧縮永久歪を有する加
硫物を与える加硫可能なアクリルゴム配合物に関する。
〔従来の技術〕
従来から、ハロゲンを架橋サイトとするアクリルゴム
の加硫系として種々のものが知られているが、それらは
それぞれ解決されなければならない問題点を有してい
る。即ち、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、ヘキ
サメチレンテトラミンのような多価アミン類と受酸剤と
しての二塩基性亜リン酸鉛または金属酸化物との組合せ
に係る加硫系の場合には、2−クロルエチルビニルエー
テルが架橋サイトのときは加硫速度が遅く、圧縮永久歪
の点で劣っており、ビニルクロルアセテートが架橋サイ
トのときは逆に加硫速度が早すぎて実用的ではない。
また、脂肪酸金属石けんとイオウまたはイオウ供与体
との組合せに係る加硫系の場合には、2−クロルエチル
ビニルエーテルが架橋サイトのときはやはり加硫速度お
よび圧縮永久歪の点で劣っており、ビニルクロルアセテ
ートが架橋サイトのときは加硫速度は早いものの、圧縮
永久歪の点で劣っている。
更に、トリアジン誘導体と金属酸化物との組合せに係
る加硫系(特公昭50-15815号公報および特開昭51-58451
号公報)の場合には、2−クロルエチルビニルエーテル
を架橋サイトとするアクリルゴムに関しては、加硫速度
が遅い上にムーニースコーチタイムが短かくて実用的で
はなく、またビニルクロルアセテートを架橋サイトとす
るアクリルゴムに関しては、逆に加硫速度が早すぎて実
用的ではない。
これら以外に、トリチオシアヌール酸とジチオカルバ
ミン酸亜鉛誘導体との組合せに係る加硫系なども知られ
ており(特公昭49-13215号公報)、これは従来提案され
ていた石けんとイオウとの加硫系が多くの目的に適する
ものの、迅速な硬化により最高の硬化状態を得んとする
場合には不利であるという欠点を改善し、一層迅速な硬
化速度を有しかつ硬化状態の高度な組成物が得られ、更
に加硫物は改善された貯蔵性を有するとされている。し
かしながら、かかる特性は、ハロゲン含有アクリルゴム
全般に共通してみられるものではなく、例えば2−クロ
ルエチルビニルエーテルを架橋サイトとするアクリルゴ
ムに関しては加硫速度が遅く、またビニルクロルアセテ
ートを架橋サイトとするアクリルゴムに関しては加硫物
の伸びが小さいという欠点がみられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、従来のハロゲン含有アクリルゴム加硫系に
みられる欠点を解消し、加硫速度、スコーチ性および加
硫物の耐熱性、圧縮永久歪などにすぐれ、しかもこのよ
うな性質が架橋サイトとなるハロゲン含有単量体の種類
によっても殆んど左右されず、多くの場合に一定に発揮
される加硫系を提供することを目的とするものであり、
本発明のかかる目的は、トリチオシアヌール酸、トリメ
チルチオ尿素および金属酸化物を含有してなる加硫系を
選択することにより、効果的に達成されることが見出さ
れた。
〔問題点を解決するための手段〕および〔作用〕 従って、本発明は加硫可能なアクリルゴム配合物に係
り、このアクリルゴム配合物は、ハロゲン含有アクリル
ゴム、トリチオシアヌール酸、トリメチルチオ尿素およ
び金属酸化物を含有してなる。
加硫さるべきハロゲン含有アクリルゴムは、アルキル
アクリレート単量体約60〜99.9重量%、ハロゲン含有単
量体約10〜0.1重量%およびこれらの各単量体と共重合
可能な少くとも一種の他の単量体約30〜0重量%を共重
合させて得られるエラストマー状共重合体である。
アルキルアクリレート単量体としては、例えばアルキ
ルアクリレート、アルコキシアルキルアクリレート、ア
ルキルチオアルキルアクリレート、シアノアルキルアク
リレートなどが挙げられる。
ハロゲン含有単量体としては、次のようなものが例示
される。
(1) 2−クロルエチルビニルエーテル、2−クロル
エチルアクリレート、ビニルベンジルクロライドなど (2) ビニルクロルアセテート、アリルクロルアセテ
ートなど (3) グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリ
レート、アリルグリシジルエステルなどのグリシジル化
合物とモノクロル酢酸との付加反応生成物 (4) α−またはβ−ハロゲン置換脂肪族モノカルボ
ン酸のアルケニルエステル、アクリル酸またはメタクリ
ル酸のハロアルキルエステル、ハロアルキルアルケニル
エステル、ハロアルキルアルケニルケトン、アクリル酸
またはメタクリル酸のハロアセトキシアルキルエステ
ル、ハロアセチル基含有不飽和化合物など また、共重合させ得る他の単量体としては、アクリル
酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、ビニル
酢酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、けい皮酸、
マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイ
ン酸モノブチル、スチレン、α−メチルスチレン、ハロ
ゲン化スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、シ
クロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フ
ルフリルアクリレートなどのモノビニル系またはモノビ
ニリデン系不飽和化合物、更にはジビニルベンゼン、ア
リルアクリレート、アリルメタクリレート、アリキレン
グリコールジアクリレート、アルキレングリコールジメ
タクリレート、ポリアルキレングリコールジアクリレー
ト、ポリアルキレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレートなどの架橋性ポリ
エン化合物などが例示される。
金属酸化物としては、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、アルミニウム、亜鉛、鉛、鉄などの酸化物、例えば
酸化ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、
酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化鉄などが用
いられる。これらの金属酸化物は少くとも1種が用いら
れ、またSiO2など金属酸化物以外の酸化物と併用するこ
ともできる。
これらの加硫系の必須成分は、ハロゲン含有アクリル
ゴム100重量部当り、トリチオシアヌール酸が約0.1〜10
重量部、好ましくは約0.3〜2重量部、トリメチルチオ
尿素が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.2〜2重量部、
また金属酸化物が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.2〜
2重量部の割合でそれぞれ用いられる。
これらの配合割合は、加硫速度、貯蔵安定性、加工安
全性、加硫物の機械的物性、耐熱性、圧縮永久歪などの
諸性質、諸特性の値から、それぞれ好ましい範囲として
特定されたものである。これ以下の配合割合で各加硫系
成分が用いられると、加硫速度がかなり低下し、また加
硫物の一般物性の点でも満足されるものが得られず、他
方これ以上の配合割合で用いると、加硫速度は一般に大
きくなるものの、貯蔵安定性、加工安全性、加硫物の一
般物性などが損われるようになるので好ましくない。
加硫は、これらの加硫系成分を、他の添加剤、例えば
補強剤、充填剤、老化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤な
どと共に、ロール混合、バンバリー混合、溶液混合など
一般に用いられている方法によって行われる。加硫温度
は通常150℃以上であり、この温度でのプレス加硫およ
び後加硫あるいは蒸気加硫などによって加硫が行われ
る。
〔発明の効果〕
本発明に係る加硫系を用いると、加硫時の加硫速度お
よびムーニースコーチタイムは良好であり、また得られ
た加硫物は、特に圧縮永久歪の点において著しくすぐれ
ており、耐熱性や常態物性も良好であるという効果を奏
する。しかも、このような効果は、架橋サイトとなるハ
ロゲン含有単量体の種類によっても殆んど左右されず
に、多くの場合に一定に発揮される。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1〜3、比較例1 エチルアクリレート48.5%(重量、以下同じ)、n−
ブチルアクリレート25%、2−メトキシエチルアクリレ
ート24%およびビニルクロルアセテート2.5%の共重合
体よりなるハロゲン含有アクリルゴムに、下記第1表記
載の各種配合剤の所定量(重量部)を添加し、8インチ
オープンロールを用いて、30〜40℃の温度で約30分間混
練した。なお、併記された比較例1は、従来から一般に
用いられている加硫系である。
得られた混練物のムーニースコーチタイム(5点上昇
時間)およびこの混練物を200℃で4分間プレス加硫
し、その後150℃で15時間後加硫させて得られた加硫物
についての物性値をそれぞれ測定した。得られた結果
は、次の第2表に示される。
この結果から、本発明に係る加硫系によって加硫され
た加硫物は、圧縮永久歪の点で非常にすぐれており、ま
た耐熱性も良好であることが分る。
実施例4、比較例2 実施例1または比較例1においては、ハロゲン含有ア
クリルゴムとしてエチルアクリレート97.5%およびビニ
ルクロルアセテート2.5%の共重合体を用い、また実施
例1に準じた実施例4ではHAFカーボンブラックが50重
量部に変更され、比較例1に準じた比較例2ではステア
リン酸カリウムが用いられなかった。
得られた混練物のムーニースコーチタイムおよび加硫
物の物性値が同様に測定された。得られた結果は、次の
第3表に示される。
この結果から、このハロゲン含有アクリルエラストマ
ーを用いた場合にも、常態物性および耐熱性が良好で、
また圧縮永久歪の点において非常にすぐれた加硫物が得
られることが分る。
実施例5 実施例1において、HAFカーボンブラックを15重量部
に、またトリチオシアヌール酸を0.9重量部にそれぞれ
変更し、更に、無水シリカ(日本アエロジル製品アエロ
ジル200)20重量部およびセライト(マンビル社製品セ
ライト219)25重量部を新たに加えた。
実施例6 実施例5において、ハロゲン含有アクリルゴムとし
て、エチルアクリレート45%、2−メトキシエチルアク
リレート30%、n−ブチルアクリレート20%および2−
クロルエチルビニルエーテル5%の共重合体が用いられ
た。
比較例3 実施例5において、トリチオシアヌール酸、トリメチ
ルチオ尿素および酸化亜鉛よりなる加硫系の代りに、ス
テアリン酸ナトリウム3重量部にステアリン酸カリウム
0.5重量部およびイオウ0.3重量部よりなる加硫系が用い
られた。
比較例4 実施例5において、トリメチルチオ尿素および酸化亜
鉛の代りに、ジチオカルバミン酸亜鉛1.5重量部が用い
られた。
実施例5〜6および比較例3〜4の場合について、同
様に加硫物の物性値が測定された。得られた結果は、次
の第4表に示される。
以上の結果から、耐熱性が良好なため一般によく用い
られているシリカ系充填剤を配合した場合にも、加硫物
は伸び、圧縮永久歪などに良好な値を示し、即ち本発明
に係る加硫系は、用いられたハロゲン含有アクリルゴム
および配合された充填剤の種類に関係なく、良好な物性
を示す加硫物を与えることが分る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン含有アクリルゴム、トリチオシア
    ヌール酸、トリメチルチオ尿素および金属酸化物を含有
    してなる加硫可能なアクリルゴム配合物。
  2. 【請求項2】ハロゲン含有アクリルゴム100重量部に対
    し、いずれも約0.1〜10重量部のトリチオシアヌール
    酸、トリメチルチオ尿素および金属酸化物が含有された
    特許請求の範囲第1項記載のアクリルゴム配合物。
JP62058147A 1987-03-13 1987-03-13 加硫可能なアクリルゴム配合物 Expired - Lifetime JPH086004B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4048261A (en) * 1975-11-10 1977-09-13 The B. F. Goodrich Company Vulcanizable compositions of a halogen-containing polymer and a diene-nitrile rubber having active halogen cure sites
JPS54127495A (en) * 1978-03-28 1979-10-03 Nippon Zeon Co Ltd Vulcanizable composition of acrylic rubber
JPS61185543A (ja) * 1985-02-13 1986-08-19 Nok Corp ハロゲン含有ゴム組成物

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