JPH0859996A - ポリシラン組成物 - Google Patents
ポリシラン組成物Info
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- JPH0859996A JPH0859996A JP6216575A JP21657594A JPH0859996A JP H0859996 A JPH0859996 A JP H0859996A JP 6216575 A JP6216575 A JP 6216575A JP 21657594 A JP21657594 A JP 21657594A JP H0859996 A JPH0859996 A JP H0859996A
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- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/16—Nitrogen-containing compounds
- C08K5/34—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring
- C08K5/3467—Heterocyclic compounds having nitrogen in the ring having more than two nitrogen atoms in the ring
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D183/00—Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
- C09D183/16—Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers in which all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリシランの光分解性、特に紫外線による分
解を抑制することができ、種々の用途が期待されている
ポリシランの利用に際して、耐候性、耐久性を付与でき
る基本的な配合組成物として広範な応用が可能であるポ
リシラン組成物を得る。 【構成】 ポリシランとポルフィリン化合物又はその金
属錯体とを併用する。更に、可塑剤を添加する。
解を抑制することができ、種々の用途が期待されている
ポリシランの利用に際して、耐候性、耐久性を付与でき
る基本的な配合組成物として広範な応用が可能であるポ
リシラン組成物を得る。 【構成】 ポリシランとポルフィリン化合物又はその金
属錯体とを併用する。更に、可塑剤を添加する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリシランの光分解
性、特に紫外線による分解を抑制し得、ポリシラン成形
物の長寿命化を果たすことができ、種々の用途に利用で
きるポリシラン組成物に関する。
性、特に紫外線による分解を抑制し得、ポリシラン成形
物の長寿命化を果たすことができ、種々の用途に利用で
きるポリシラン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリシ
ランはセラミックス前駆体材料のほか、光機能性材料と
して近年注目を浴びている材料である。この場合、ポリ
シランの特徴として紫外部に大きな吸収を有し、紫外線
照射によってケイ素−ケイ素結合が切断されると共に、
紫外吸収が急速に減退することが知られており、ポリシ
ランは、この性質を利用して半導体用のフォトレジスト
材料などの用途に有望視され、盛んに研究が行われてい
る。
ランはセラミックス前駆体材料のほか、光機能性材料と
して近年注目を浴びている材料である。この場合、ポリ
シランの特徴として紫外部に大きな吸収を有し、紫外線
照射によってケイ素−ケイ素結合が切断されると共に、
紫外吸収が急速に減退することが知られており、ポリシ
ランは、この性質を利用して半導体用のフォトレジスト
材料などの用途に有望視され、盛んに研究が行われてい
る。
【0003】一方、ポリシランには光照射下や酸化性物
質のドーピングによって導電性が発現することも知られ
ており、複写機用材料として利用する試みも行われてい
る。
質のドーピングによって導電性が発現することも知られ
ており、複写機用材料として利用する試みも行われてい
る。
【0004】しかしながら、前述したポリシランの紫外
光による分解はこれら用途に耐候性、耐久性の点におい
て阻害要因となっている。従って、ポリシランの光分解
性の改善が用途拡大の点で望まれる。
光による分解はこれら用途に耐候性、耐久性の点におい
て阻害要因となっている。従って、ポリシランの光分解
性の改善が用途拡大の点で望まれる。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
ポリシランの光分解性を抑制し得、耐候性、耐久性を必
要とする分野へも利用することができるポリシラン組成
物を提供することを目的とする。
ポリシランの光分解性を抑制し得、耐候性、耐久性を必
要とする分野へも利用することができるポリシラン組成
物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ポルフィ
リン化合物又はその金属錯体がポリシランの光分解抑制
効果に優れていること、更に、可塑剤を添加したポリシ
ラン組成物(特開平6−172656号公報)は、ポリ
シランに可塑性を付与して脆性を改善する組成物として
有効であるものの、無添加ポリシランに比較して光分解
速度が大きく、耐候性の点で問題があったが、ポルフィ
リン化合物又はその金属錯体は、この可塑剤添加ポリシ
ラン系に対しても光分解抑制効果が顕著であること、そ
れ故、ポリシランとポルフィリン化合物又はその金属錯
体、更には可塑剤とを併用することにより、ポリシラン
の光分解性を抑制し得、耐候性や耐久性を必要とする分
野へも広く利用することが可能なポリシラン組成物を得
ることができることを知見し、本発明をなすに至った。
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ポルフィ
リン化合物又はその金属錯体がポリシランの光分解抑制
効果に優れていること、更に、可塑剤を添加したポリシ
ラン組成物(特開平6−172656号公報)は、ポリ
シランに可塑性を付与して脆性を改善する組成物として
有効であるものの、無添加ポリシランに比較して光分解
速度が大きく、耐候性の点で問題があったが、ポルフィ
リン化合物又はその金属錯体は、この可塑剤添加ポリシ
ラン系に対しても光分解抑制効果が顕著であること、そ
れ故、ポリシランとポルフィリン化合物又はその金属錯
体、更には可塑剤とを併用することにより、ポリシラン
の光分解性を抑制し得、耐候性や耐久性を必要とする分
野へも広く利用することが可能なポリシラン組成物を得
ることができることを知見し、本発明をなすに至った。
【0007】従って、本発明は、ポリシランとポルフィ
リン化合物又はその金属錯体とを併用してなるポリシラ
ン組成物及び更にこれに可塑剤を添加したポリシラン組
成物を提供する。
リン化合物又はその金属錯体とを併用してなるポリシラ
ン組成物及び更にこれに可塑剤を添加したポリシラン組
成物を提供する。
【0008】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明のポリシラン組成物は、ポリシランとポルフ
ィリン化合物又はその金属錯体とを併用してなるもので
ある。
と、本発明のポリシラン組成物は、ポリシランとポルフ
ィリン化合物又はその金属錯体とを併用してなるもので
ある。
【0009】ここで、ポリシランとしては、下記一般式
(1)で示されるポリシラン重合体又は下記一般式
(2)で示されるポリシラン共重合体が好適に使用され
る。
(1)で示されるポリシラン重合体又は下記一般式
(2)で示されるポリシラン共重合体が好適に使用され
る。
【0010】
【化1】 (但し、R1,R2はそれぞれ水素原子又は1価の炭化水
素基であって、同一でも異なっていてもよい。nは2以
上の整数である。)
素基であって、同一でも異なっていてもよい。nは2以
上の整数である。)
【0011】
【化2】 (但し、R1,R2,R3,R4はそれぞれ水素原子又は1
価の炭化水素基であって、同一でも異なっていてもよ
い。nは2以上の整数、mは1以上の整数である。)
価の炭化水素基であって、同一でも異なっていてもよ
い。nは2以上の整数、mは1以上の整数である。)
【0012】上記式(1),(2)において、R1,
R2,R3,R4としては、例えば水素原子又はメチル、
エチル、プロピル、ヘキシルなどのアルキル基、フェニ
ル、アルキル基置換フェニルなどのアリール基、ベンジ
ル、フェネチルなどのアラルキル基、シクロヘキシルな
どのシクロアルキル基などの好ましくは炭素数1〜20
の1価の炭化水素基である。
R2,R3,R4としては、例えば水素原子又はメチル、
エチル、プロピル、ヘキシルなどのアルキル基、フェニ
ル、アルキル基置換フェニルなどのアリール基、ベンジ
ル、フェネチルなどのアラルキル基、シクロヘキシルな
どのシクロアルキル基などの好ましくは炭素数1〜20
の1価の炭化水素基である。
【0013】ポリシランの分子量は、重量平均分子量で
3,000以上、特に10,000以上であることが好
ましく、重量平均分子量が3,000未満では油状或い
はグリース状となって、ポリシランを成形することがで
きない場合がある。その上限はポリシランの製造が可能
な約2,000,000までであることが好ましい。
3,000以上、特に10,000以上であることが好
ましく、重量平均分子量が3,000未満では油状或い
はグリース状となって、ポリシランを成形することがで
きない場合がある。その上限はポリシランの製造が可能
な約2,000,000までであることが好ましい。
【0014】上記したポリシランは、通常の方法で合成
することができるが、本発明においては、ポリシランの
代表的な合成法であるアルカリ金属によるウルツ型縮合
法で製造されるポリシランが好適に用いられる。
することができるが、本発明においては、ポリシランの
代表的な合成法であるアルカリ金属によるウルツ型縮合
法で製造されるポリシランが好適に用いられる。
【0015】次に、ポルフィリン化合物又はその金属錯
体としては天然ポルフィリンも使用できるが、熱安定性
などの観点から合成ポルフィリンが好ましく、下記式
(3)で示されるテトラフェニルポルフィリン、下記式
(4)で示されるオクタエチルポルフィリンやこれらの
金属錯体などが好適に採用される。
体としては天然ポルフィリンも使用できるが、熱安定性
などの観点から合成ポルフィリンが好ましく、下記式
(3)で示されるテトラフェニルポルフィリン、下記式
(4)で示されるオクタエチルポルフィリンやこれらの
金属錯体などが好適に採用される。
【0016】
【化3】 (但し、Mは金属原子であり、nは0又は1である。)
【0017】この場合、上記式(3),(4)中の中心
金属Mとしては、種々の金属が使用できるが、具体的に
はTi,V,Mn,Fe,Co,Zn,Nb,Mo,R
h,Cu等が代表的である。
金属Mとしては、種々の金属が使用できるが、具体的に
はTi,V,Mn,Fe,Co,Zn,Nb,Mo,R
h,Cu等が代表的である。
【0018】ポルフィリン化合物又はその金属錯体の添
加量は、組成物全体の0.01〜5%(重量%、以下同
様)、特に0.01〜3%の範囲が好ましく、0.01
%に満たないと光分解抑制効果に劣る場合があり、5%
を超えて添加しても効果は増大せず、不経済になる場合
がある。
加量は、組成物全体の0.01〜5%(重量%、以下同
様)、特に0.01〜3%の範囲が好ましく、0.01
%に満たないと光分解抑制効果に劣る場合があり、5%
を超えて添加しても効果は増大せず、不経済になる場合
がある。
【0019】本発明のポリシラン組成物には、可塑剤を
添加することができる。上述したようにポリシランは、
可塑剤無添加の場合よりも可塑剤添加系の方が光分解速
度は増大することが知られているので、ポルフィリン化
合物の添加は可塑剤添加系に対してより有効に作用す
る。
添加することができる。上述したようにポリシランは、
可塑剤無添加の場合よりも可塑剤添加系の方が光分解速
度は増大することが知られているので、ポルフィリン化
合物の添加は可塑剤添加系に対してより有効に作用す
る。
【0020】この場合、可塑剤は一般的な樹脂用可塑剤
を用いることができ、具体的に下記化合物が例示され、
用途に応じて選択することが望ましい。 (1)フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなどのフ
タル酸エステル類を代表とする芳香族カルボン酸エステ
ル類 (2)オレイン酸ブチル、アジピン酸ジオクチルなどの
飽和或いは不飽和脂肪族カルボン酸エステル類 (3)ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエ
リスリトールエステルなどの多価アルコールのエステル
類 (4)リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなどの
リン酸エステル類 (5)エポキシステアリン酸オクチルなどのエポキシ系
可塑剤 (6)パラフィン、塩素化パラフィンなどの脂肪族化合
物 (7)アルキルベンゼン、アルキル置換ビフェニル、ア
ルキル置換ターフェニル、アルキル置換ナフタレンなど
のアルキル置換芳香族化合物 (8)アニオン系、カチオン系或いはノニオン系の界面
活性剤
を用いることができ、具体的に下記化合物が例示され、
用途に応じて選択することが望ましい。 (1)フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなどのフ
タル酸エステル類を代表とする芳香族カルボン酸エステ
ル類 (2)オレイン酸ブチル、アジピン酸ジオクチルなどの
飽和或いは不飽和脂肪族カルボン酸エステル類 (3)ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエ
リスリトールエステルなどの多価アルコールのエステル
類 (4)リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなどの
リン酸エステル類 (5)エポキシステアリン酸オクチルなどのエポキシ系
可塑剤 (6)パラフィン、塩素化パラフィンなどの脂肪族化合
物 (7)アルキルベンゼン、アルキル置換ビフェニル、ア
ルキル置換ターフェニル、アルキル置換ナフタレンなど
のアルキル置換芳香族化合物 (8)アニオン系、カチオン系或いはノニオン系の界面
活性剤
【0021】可塑剤の添加量はその種類によって変化す
るが、ポリシラン100重量部に対して1〜200重量
部、特に2〜100重量部程度の範囲の添加が望まし
く、1重量部に満たないと満足な添加効果が得られない
場合があり、200重量部を超えると可塑剤の保留性が
低下したり、透明性が損なわれる場合があるので好まし
くない。
るが、ポリシラン100重量部に対して1〜200重量
部、特に2〜100重量部程度の範囲の添加が望まし
く、1重量部に満たないと満足な添加効果が得られない
場合があり、200重量部を超えると可塑剤の保留性が
低下したり、透明性が損なわれる場合があるので好まし
くない。
【0022】本発明のポリシラン組成物は、通常の方法
で調製することができるが、ポルフィリンの添加は少量
の配合であり、かつ均一な分散が効果的であるため、各
成分共通の溶媒を用いて溶解させて混合した後、溶媒を
蒸発させながら成形する方法や、溶媒を一部蒸発させて
濃縮して粘稠な液体としてから成形・残留溶媒の留去を
行う方法などが好適に採用される。
で調製することができるが、ポルフィリンの添加は少量
の配合であり、かつ均一な分散が効果的であるため、各
成分共通の溶媒を用いて溶解させて混合した後、溶媒を
蒸発させながら成形する方法や、溶媒を一部蒸発させて
濃縮して粘稠な液体としてから成形・残留溶媒の留去を
行う方法などが好適に採用される。
【0023】この場合、溶媒としては、例えばベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶剤又はテトラヒ
ドロフランなどのエーテル系溶剤が好適に用いられる。
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶剤又はテトラヒ
ドロフランなどのエーテル系溶剤が好適に用いられる。
【0024】
【発明の効果】本発明のポリシラン組成物は、ポリシラ
ンの光分解、特に紫外線による分解を抑制することがで
きるもので、種々用途が期待されているポリシランの利
用に際して、耐候性、耐久性を付与できる基本的な配合
組成物として広範な応用が可能である。
ンの光分解、特に紫外線による分解を抑制することがで
きるもので、種々用途が期待されているポリシランの利
用に際して、耐候性、耐久性を付与できる基本的な配合
組成物として広範な応用が可能である。
【0025】
【実施例】以下、参考例、実施例及び比較例を示して本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限
されるものではない。
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限
されるものではない。
【0026】〔参考例〕1リットルの四つ口丸底フラス
コに撹拌器、ジムロート冷却管、温度計、100mlの
滴下ロートを備え、器内に乾燥窒素を通気させて一晩放
置した。これに金属ナトリウム24.0gと乾燥したド
デカン350mlを仕込み、油浴上にて175℃に加熱
した。更に、滴下ロートにフェニルメチルジクロロシラ
ン95.5g(0.5mol)を入れ、175℃±3℃
に保ちながら30分かけて徐々に滴下した。滴下終了
後、更に2時間,175℃の温度を維持して冷却、反応
を終了した。次いで窒素気流下、ガラスフィルターで濾
過を行い、n−オクタンで充分に洗浄を行った。更に濾
滓をメタノール、次いで水で洗浄して粗製物を得た。こ
の粗製物を乾燥後、1,000mlのトルエンに溶解
し、分液ロートに移して水洗を繰り返した。有機層を硫
酸マグネシウムで乾燥後、トルエンを留去したところ、
43.2gの粗ポリシランが得られた。
コに撹拌器、ジムロート冷却管、温度計、100mlの
滴下ロートを備え、器内に乾燥窒素を通気させて一晩放
置した。これに金属ナトリウム24.0gと乾燥したド
デカン350mlを仕込み、油浴上にて175℃に加熱
した。更に、滴下ロートにフェニルメチルジクロロシラ
ン95.5g(0.5mol)を入れ、175℃±3℃
に保ちながら30分かけて徐々に滴下した。滴下終了
後、更に2時間,175℃の温度を維持して冷却、反応
を終了した。次いで窒素気流下、ガラスフィルターで濾
過を行い、n−オクタンで充分に洗浄を行った。更に濾
滓をメタノール、次いで水で洗浄して粗製物を得た。こ
の粗製物を乾燥後、1,000mlのトルエンに溶解
し、分液ロートに移して水洗を繰り返した。有機層を硫
酸マグネシウムで乾燥後、トルエンを留去したところ、
43.2gの粗ポリシランが得られた。
【0027】粗ポリシランをトルエンに溶解、次いで撹
拌下にアセトンを加えて再沈殿させたところ、32.4
gのポリシランが得られた(収率54%)。GPC測定
の結果、重量平均分子量は330,000であった。
拌下にアセトンを加えて再沈殿させたところ、32.4
gのポリシランが得られた(収率54%)。GPC測定
の結果、重量平均分子量は330,000であった。
【0028】〔実施例1〜3、比較例1〕参考例で得ら
れたポリシランを20mg秤量し、次いでこれに5,1
0,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポ
ルフィナト亜鉛(以下、テトラフェニルポルフィナト亜
鉛と略称する)をそれぞれ表1に示した量添加してトル
エン500mlで溶解させた。これらの溶液をスピンコ
ーターで石英ガラス板上に3,000rpm,30秒の
条件で成膜後、真空下に40℃,1時間乾燥してポリシ
ラン薄膜(0.4μ)を得た。
れたポリシランを20mg秤量し、次いでこれに5,1
0,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポ
ルフィナト亜鉛(以下、テトラフェニルポルフィナト亜
鉛と略称する)をそれぞれ表1に示した量添加してトル
エン500mlで溶解させた。これらの溶液をスピンコ
ーターで石英ガラス板上に3,000rpm,30秒の
条件で成膜後、真空下に40℃,1時間乾燥してポリシ
ラン薄膜(0.4μ)を得た。
【0029】次いで、これらの薄膜に超高圧水銀ランプ
照射装置を用い、硫酸ニッケル六水和物100g/l水
溶液の5cmの層、ナフタリン12.8g/lのイソオ
クタン溶液の1cmの層、コーニング製フィルターCS
7−51の各フィルターを透過した光源(334nmを
透過)を照射し、経時的に光分解の過程を紫外線分光光
度計で追跡した。なお、この時の光量を紫外線強度計に
より測定したところ、0.044mW/cm2であっ
た。
照射装置を用い、硫酸ニッケル六水和物100g/l水
溶液の5cmの層、ナフタリン12.8g/lのイソオ
クタン溶液の1cmの層、コーニング製フィルターCS
7−51の各フィルターを透過した光源(334nmを
透過)を照射し、経時的に光分解の過程を紫外線分光光
度計で追跡した。なお、この時の光量を紫外線強度計に
より測定したところ、0.044mW/cm2であっ
た。
【0030】未照射薄膜の吸収極大の吸光度に対する照
射薄膜の吸収極大の吸光度の比を表1に示した。
射薄膜の吸収極大の吸光度の比を表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】表1の通り、ポリシランに0.05%以上
のテトラフェニルポルフィナト亜鉛を添加することが有
効であることがわかった。
のテトラフェニルポルフィナト亜鉛を添加することが有
効であることがわかった。
【0033】〔実施例4〜7、比較例2〕実施例1と同
様にポリシラン20mgに対し、表2に示した各種可塑
剤を10mg添加し、更にテトラフェニルポルフィナト
亜鉛を0.5mg添加して薄膜を調製、光照射した。ま
た、比較例としてアジピン酸ビス(2−エチルヘキシ
ル)を10mg添加し、テトラフェニルポルフィナト亜
鉛を添加しない系についても同様に行った。未照射薄膜
の吸収極大の吸光度に対する照射薄膜の吸収極大の吸光
度の比を表2に示した。
様にポリシラン20mgに対し、表2に示した各種可塑
剤を10mg添加し、更にテトラフェニルポルフィナト
亜鉛を0.5mg添加して薄膜を調製、光照射した。ま
た、比較例としてアジピン酸ビス(2−エチルヘキシ
ル)を10mg添加し、テトラフェニルポルフィナト亜
鉛を添加しない系についても同様に行った。未照射薄膜
の吸収極大の吸光度に対する照射薄膜の吸収極大の吸光
度の比を表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】表2に示した通り、テトラフェニルポルフ
ィナト亜鉛を添加しない比較例2では急激な吸光度の低
下が認められるのに対し、テトラフェニルポルフィナト
亜鉛を添加した系(実施例4〜7)では吸光度の低下が
著しく抑制されていることがわかった。
ィナト亜鉛を添加しない比較例2では急激な吸光度の低
下が認められるのに対し、テトラフェニルポルフィナト
亜鉛を添加した系(実施例4〜7)では吸光度の低下が
著しく抑制されていることがわかった。
【0036】〔実施例8〜11〕実施例1と同様にポリ
シラン20mgに対し、可塑剤としてアジピン酸ビス
(2−エチルヘキシル)を10mg、ポルフィリン化合
物又はポルフィリン化合物の金属錯体として表3に示し
た化合物を0.5mg添加して薄膜を調製、光照射し
た。未照射薄膜の吸収極大の吸光度に対する照射薄膜の
吸収極大の吸光度の比を表3に示した。
シラン20mgに対し、可塑剤としてアジピン酸ビス
(2−エチルヘキシル)を10mg、ポルフィリン化合
物又はポルフィリン化合物の金属錯体として表3に示し
た化合物を0.5mg添加して薄膜を調製、光照射し
た。未照射薄膜の吸収極大の吸光度に対する照射薄膜の
吸収極大の吸光度の比を表3に示した。
【0037】
【表3】
【0038】表3に示した通り、各種のポルフィリン化
合物は光照射による吸光度の低下を著しく抑制している
ことが明らかとなった。また、各吸光度比の値を照射量
に対してグラフとして図1に示した。これによりポルフ
ィリン化合物添加の効果が顕著であることが明らかであ
る。更に、吸光度の変化を表すため、代表的な比較例
1、比較例2、実施例4のスペクトルの変化を図2〜4
に示した。
合物は光照射による吸光度の低下を著しく抑制している
ことが明らかとなった。また、各吸光度比の値を照射量
に対してグラフとして図1に示した。これによりポルフ
ィリン化合物添加の効果が顕著であることが明らかであ
る。更に、吸光度の変化を表すため、代表的な比較例
1、比較例2、実施例4のスペクトルの変化を図2〜4
に示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例のポリシラン組成物の各吸光
度比の値を照射量に対して示したグラフである。
度比の値を照射量に対して示したグラフである。
【図2】比較例1の各照射量に対する吸光度の変化を示
すグラフである。
すグラフである。
【図3】比較例2の各照射量に対する吸光度の変化を示
すグラフである。
すグラフである。
【図4】実施例4の各照射量に対する吸光度の変化を示
すグラフである。
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリシランとポルフィリン化合物又はそ
の金属錯体とを併用してなることを特徴とするポリシラ
ン組成物。 - 【請求項2】 可塑剤を添加した請求項1記載のポリシ
ラン組成物。
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