JPH0859850A - 有機繊維成分と有機粒子成分のブレンド物を含む摩擦材料 - Google Patents

有機繊維成分と有機粒子成分のブレンド物を含む摩擦材料

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JPH0859850A
JPH0859850A JP7218253A JP21825395A JPH0859850A JP H0859850 A JPH0859850 A JP H0859850A JP 7218253 A JP7218253 A JP 7218253A JP 21825395 A JP21825395 A JP 21825395A JP H0859850 A JPH0859850 A JP H0859850A
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JP
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fibers
friction
fiber
fibrillated
friction material
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JP7218253A
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Stanley Sigmund Kaminski
スタンレイ・シグムンド・カミンスキ
Robert Ellsworth Evans
ロバート・エルズワース・エバンス
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Original Assignee
Cytec Technology Corp
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D69/00Friction linings; Attachment thereof; Selection of coacting friction substances or surfaces
    • F16D69/02Composition of linings ; Methods of manufacturing
    • F16D69/025Compositions based on an organic binder
    • F16D69/026Compositions based on an organic binder containing fibres
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機繊維成分と有機粒子成分のブレンド物を
含む摩擦材料。 【構成】 湿式加工した摩擦材料を開示し、ここでは、
これの成分に、a)フィブリル化した合成有機ポリマー
とb)合成有機ポリマーステープルとc)溶解性を示す
合成有機ポリマー粒子のブレンド物を含める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は、a)フィブリル化した(fi
brillated)合成有機ポリマーとb)合成有機
ポリマー繊維ステープル(fiber staple)
とc)溶解性を示す合成有機ポリマー粒子のブレンド物
に関すると共に、非アスベスト型摩擦材料(frict
ion materials)の加工性および生強度を
改良しそして多くの場合その結果として生じる硬化した
摩擦材料の物性を改良する目的で湿った配合材料の中に
上記ブレンド物を組み込むことに関する。車回転式(w
heel rolling)機械の中で小モジュールの
ストックを成形することによって、しばしば、湿った配
合であるロールライニング(roll lining
s)が製造されている。この機械には、逆方向にゆっく
りと回転する2個の車が備わっている。上方の車は下方
の車の上をフランジ間の緊密な擦り合わせとして回転
し、そしてこのフランジ間の距離によってそのライナー
の幅が決定される一方、その車間の間隔によってその厚
さが決定される。ミキサーから得られる生地を小さい粒
子に破砕して、上記車のロール間隙の中に通す。この生
地を成形して適切な密度になるように圧縮した後、その
結果として得られる生地の連続リボンを切断して所望の
長さを有する片を生じさせ、これを加工してブレーキラ
イニング、ディスクパッド、トラックブロック、オフハ
イウエーブレーキ、クラッチフェイシングなどを生じさ
せる。このストックで溶媒を用いてその結合剤樹脂を希
釈することにより、その乾燥している成分が湿るのを速
める。このライニングを生じさせた後、乾燥させること
によってその溶媒の大部分を除去する。段階的に行う硬
化の初期段階で、その残存している溶媒が全て除去され
る。よく認識されているように、アスベストに起因する
健康、環境および安全上の危険性から、摩擦材料に入れ
るアスベストに代わるコスト有効性を示す代替物を見付
け出すことがこの業界の義務となった。アスベストを置
き換えようとする数多くのアプローチにより、科学技術
および従来技術の実質的主要部が導かれ、その結果とし
て、非アスベスト型調合物で少なくとも2つの主要なカ
テゴリーがもたらされた。これらは1)半金属材料と
2)非アスベスト型有機材料である。これらの材料は米
国特許第4,866,107号(引用することによって
本明細書に組み入れられる)の中で充分に考察されてい
る。
【0002】摩擦材料調合物からアスベストをなくする
ことは比較的成功裏に行われているが、しかしながら、
ライニング製造用材料のブレンド物を加工するのが少な
からず困難であること、他の材料から製造されたライニ
ングの強度とじん性が劣ること、上記材料のコストがア
スベストに比較して高いこと、並びに上記仕上げ品が示
す物性および摩擦性能がアスベスト含有材料に比較して
劣ること、などの如き他の種々の問題が生じている。更
に、摩擦材料用アスベスト代替型調合物の多くは、その
成形された摩擦材料が低い摩擦/熱安定性を示すことで
競争力が低いことから、成功を達成し得なかった。
【0003】摩擦材料調合物からアスベスト繊維をなく
そうとする大部分の試みは、おおよそ、他の有機および
無機の繊維状材料を単独か或は無数の異なる成分と協力
させて用いることを中心にしていた。
【0004】例えば米国特許第4,145,223号で
はガラス繊維とセラミック繊維を組み込んでおり、一
方、英国特許出願公開第2027724A号では予め酸
化させたアクリル系繊維が用いられている。同様に、米
国特許第4,197,223号および英国特許第160
4827号では、ガラス繊維、鉱物ウール、アルミノシ
リケート繊維、ウッドパルプ、ジュート、シサル麻およ
び綿リンターなどの如き無機および有機繊維の混合物が
教示されている。米国特許第4,374,211号およ
び4,384,640号にはアラミド繊維が教示されて
おり、そして米国特許第4,418,115号、4,5
08,855号、4,539,240号および4,65
6,203号、英国特許出願公開第2,129,006
A号、並びに特開87/106,133号、87/8
9,784号および87/149,908号にはアクリ
ル系繊維が示されている。
【0005】更に、米国特許第4,324,706号に
は、耐熱性を示す芳香族ポリマー材料のパルプ様粒子
と、無機もしくは有機の繊維状材料と、摩擦調節剤と、
熱硬化性ポリマー結合剤との組み合わせが開示されてい
る。
【0006】米国特許第4,866,107号には、熱
硬化性結合剤樹脂と、補強用繊維状材料と、アクリロニ
トリルポリマーを基とするフィブリル化繊維が入ってい
る組成物が請求されており、これは約0.8から約2.
0の効力指数(Efficiency Index)を
示す。
【0007】ヨーロッパ特許出願公開第0,282,0
04号には、ペラルゴン酸、オナント酸、カプリル酸、
カプロン酸およびそれらのブレンド物などのポリエチレ
ングリコールエステルで出来ている添加剤が入っている
ポリアクリロニトリル湿潤ゲルを用いた摩擦製品補強用
混合物が開示されている。
【0008】最近発行された米国特許第5,106,8
87号には、ガラス繊維、耐熱性有機繊維、無機繊維ま
たは金属繊維と混合されたフィブリル化したアクリル系
繊維が入っている非アスベスト型摩擦材料を生じさせる
ことが教示されており、ここで、このフィブリル化した
アクリル系繊維が示すカナダ標準ろ水度(CANADI
AN STANDARD FREENESS)(CS
F)は少なくとも450mLである。一方、米国特許第
5,004,497号には、炭素繊維を0.85−30
重量%そしてフィブリル化して切断したアラミド繊維を
2−20重量%含んでいる摩擦材料が請求されている。
この材料にポリイミド粉、メラミン粉、カシュー粉また
はフェノール粉を3−20重量%含めてもよい。これら
の粉は硬化させた熱硬化材料であって溶解性を示さず、
従って本発明の範囲内に入らない。この’887特許に
は、合成有機ポリマー粒子を含めることは記述されてお
らず、事実、有機繊維はアラミドパルプ、即ちフィブリ
ル化した繊維であると具体的に開示されている。合成の
有機ポリマー粒子は全く述べられていない。
【0009】更に、PCT出願公開第WO93/043
00号には、マトリックス樹脂と補強用繊維材料とアラ
ミド粒子を含んでいる複合体である摩擦材料を製造する
ことが教示されている。この補強用の繊維状材料はパル
プまたはフロックであってもよいが、これらの両方では
ない。
【0010】上に引用した文献は全て、本発明のユニー
クなブレンド物を用いることで達成されるユニークな協
力効果を認識していない。これらの文献はいずれも、溶
解性を示す合成有機ポリマー粒子を用いることを教示し
ていないか、或は上記粒子を示唆していたとしても、本
発明のその他の重要な成分の一方または両方を含めてい
ない。より具体的には、米国特許第4,324,706
号に教示されているのは、ステープル繊維と組み合わせ
たパルプ様粒子、例えば各々に触手様突起物が多数与え
られている繊維、フィルム、フレークまたはリボン状物
などである。この’706特許には、直径が60ミクロ
ン未満のポリマー粒子は全く開示されておらず、この文
献の粒子は、本明細書の粒子c)と言うよりはむしろフ
ィブリル化した繊維成分a)により近いものである。
【0011】米国特許第4,866,107号には、フ
ィブリル化した繊維と他の合成有機ポリマー繊維のブレ
ンド物が教示されているが、上記他の繊維がステープル
繊維であること或はそれと一緒に合成の有機ポリマー粒
子を用いる必要があることは述べられていない。
【0012】上記出願公開第WO93/04300号が
恐らくは本発明に最も近い関係にある従来技術であろ
う。この’300出願では、摩擦材料を作る時の摩耗添
加剤としてアラミド粒子がフロックまたはパルプ形態の
繊維と一緒に利用されている。このフロックは、1−1
0mmの長さに切断した繊維であると記述されている一
方、そのパルプはフィブリル化した繊維であると記述さ
れている。このパルプまたはフロックは両方とも好適に
はアラミド型ポリマー類で出来ている。このアラミド粒
子が有する大きさの範囲は10−250ミクロンであ
り、その最小寸法のアラミド粒子を用いると混合を行っ
ている間にそのフィブリル化した繊維の開放が補助され
ることで加工に役立つとして記述されているが、この出
願には、湿った配合が示す生強度の有利さは考察されて
いない。本明細書では、溶解性を示す合成有機ポリマー
粒子と協力させてフィブリル化した繊維繊維ステープ
ルの両方を用いる点で、本摩擦材料は、上記’300出
願が教示している摩擦材料とは異なる。このような材料
組み合わせを用いると、生強度に関して予想外に優れた
結果が得られると共に、多くの場合、優れた物性、摩擦
/熱特性が得られることを見い出した。
【0013】繊維状材料とポリマー粒子のブレンド物を
示している関連特許には、米国特許第3,325,34
5号(これは、フィブリル化したセルロース繊維に限定
している);米国特許第4,387,178号(これは
ポリアクリル系ラテックスを存在させることを要求して
いる);米国特許第4,485,138号(これは、繊
維の加硫ブレンド物を製造するためのゴムを存在させる
ことを要求している);米国特許第4,495,030
号(これは、毒性蒸気吸収性フィルター材料の中にサイ
ズがサブミクロンのガラス繊維を含めている);米国特
許第4,748,075号(これは、少なくとも3種の
異なる繊維、即ち天然繊維と合成有機繊維と鉱物繊維も
しくは金属繊維で出来ている軟質ガスケット用材料を教
示している)が含まれる。これらには溶解性を示す合成
有機ポリマー粒子が全く添加されていない。
【0014】米国特許第4,769,274号には、粗
いセルロース繊維、熱可塑性を示す合成ポリマーフィブ
リルおよび非繊維状の熱可塑性合成ポリマー粒子を用い
て安価なマットを製造することが教示されている。これ
らの製品は、開示されている他の材料と一緒に積層させ
て、ドア用パネル、内装/外装用仕切り、成形ドアなど
として用いられる。摩擦材料に関する開示は全くなされ
ていない。
【0015】米国特許第5,190,657号は、米国
特許第4,274,914号の教示と同様に、絡み合わ
せた特定デニールのテキスタイル繊維と特定のフィブリ
ル化したポリマー材料粒子とで出来ている血液用フィル
ターに関するものである。これらの粒子は繊維でないと
記述されている。
【0016】本発明者らによる米国特許第5,272,
198号は、エラストマーのマトリックスと小デニール
のアクリル系繊維で出来ている補強された材料に関する
ものであり、これは、他の繊維、例えばガラス繊維、ポ
リオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊
維、ポリイミド繊維などと協力させて使用可能である。
溶解性を示す合成有機ポリマー粒子は全く添加されてい
ない。
【0017】
【発明の要約】本発明は、 a)フィブリル化した合成有機ポリマー繊維を約5から
約75重量%、 b)合成有機ポリマーのステープル繊維を約20から約
90重量%、および c)溶解性を示す合成有機ポリマー粒子を約5から約3
0重量%、 含んでいるブレンド物を約1から約30重量%含む、湿
式加工した(wet processed)摩擦材料に
関する。
【0018】より詳細には、本発明は、a)、b)およ
びc)の少なくとも1つがアクリル系ポリマーであるブ
レンド物を約1から約30重量%含んでいる摩擦材料に
関する。
【0019】このa)、b)およびc)の少なくとも1
つを高分子量のアクリル系ポリマーにするか或はアクリ
ル系ポリマーを予め酸化させたものにすると、仕上げし
た摩擦配合で改良された物性/熱特性が得られる。
【0020】非アスベスト型摩擦材料を製造する方法も
本発明の一部を形成しており、ここでは、主要結合剤樹
脂と上記ブレンド物を含んでいる混合物を製造した後、
この生地を加工して摩擦デバイスを生じさせる。
【0021】
【好適な態様を含む発明の説明】本発明の繊維/粒子ブ
レンド物を用いると非アスベスト型摩擦材料の製造が実
質的に向上し得ることを見い出した。詳細には、ステー
プル繊維と粒子(これらを個別に用いる場合、これらは
一般に加工助剤にならない)を、フィブリル化した繊維
または繊維類と組み合わせて一緒に用いると、これら
は、非アスベスト型の湿った摩擦配合が示す加工性およ
び生強度に有意な貢献を示す。これらの相乗ブレンド物
が加工助剤として示す性能は、パルプ含有量が等しいこ
とを基にして、フィブリル化した繊維単独に比べて予想
外に優れており、そして多くの場合、これらのブレンド
物は、重量が等しいことを基にして、フィブリル化した
繊維単独よりも高い効力を示す加工助剤である。
【0022】更に、このフィブリル化繊維/ステープル
繊維/粒子のブレンド物を用いると、特により低い製造
コストで的確に性能要求の注文に合わせることができ
る。これらのブレンド物は、これらから製造したライナ
ーに強度とじん性を与えることで、これらを硬化させて
ブレーキシュー、パッドなどを生じさせることができる
と共に、そのフィブリル化した繊維単独を同様な量で用
いたものに比較して、改良された物性と摩擦/熱安定性
が得られる。
【0023】本発明のブレンド物に含める第一成分を形
成するフィブリル化した繊維は、本分野の技術者によく
知られており、本明細書では、摩擦材料で有効性を示す
ことが知られている如何なるフィブリル化繊維も有用で
ある。詳細には、そして最も好適には、フィブリル化し
たアクリル系ポリマー繊維を用いることができる。この
フィブリル化した繊維が示すCSFは、好適には約60
0mL未満であり、そしてこれらの繊維を、好適には約
450度F以上の融点を有するポリマーから製造する。
これらに約2mmから約10mmの範囲の長さおよび約
8ミクロンから約50ミクロンの直径を持たせる。
【0024】好適な繊維は、アクリロニトリルの含有量
が少なくとも85%(重合前の混合物が示す全モノマー
含有量に対するアクリロニトリルモノマー含有量の重量
を基準)であるポリマー類の繊維である。特に有効な繊
維は、アクリロニトリル含有量が約89%以上であるポ
リマー類の繊維である。好適なコモノマー類には、上で
考察したように、メタアクリル酸メチルまたは酢酸ビニ
ルが含まれ、これを好適には約8.5%のレベルで存在
させる。
【0025】更により好適なフィブリル化繊維は、アク
リロニトリル/メタアクリル酸メチルもしくは酢酸ビニ
ルが90/10のコポリマーとアクリロニトリル/メタ
アクリル酸メチルもしくは酢酸ビニルが93/7のコポ
リマーとの50/50混合物から作られた2成分系ラン
ダム繊維から製造されたフィブリル化した繊維である。
他のコモノマー類も制限なしに使用可能であるが、但し
それらを含めることによってそのフィブリル化すべき繊
維のフィブリル化が実質的に実施不可能にならないこと
とその製造されたフィブリル化繊維の特性が低下しない
ことを条件とする。本分野の技術者は、簡単な実験を行
うことによって容易に、上記他のモノマー類が示す適合
性を決定することができるであろう。また、このアクリ
ル系繊維はホモポリマーであってもよい。
【0026】The Technical Commi
ttee of Tappi Association
が作成した表題が「パルプのろ水度」(Freenes
sof Pulp)の論文;仮標準1943;正式標準
1946;改訂標準1958および正式試験法1985
に挙げられている試験の中に記述されているようにし
て、カナダ標準ろ水度の測定を行う。
【0027】本発明で有効性を示すフィブリル化したア
クリロニトリル繊維は如何なる公知様式でも製造可能で
あり、例えば市販ブレンダーを修飾したものを用いて製
造可能である。一般に、Waringブランドの市販ブ
レンダーを修飾したものを用いることができ、ここで
は、備え付けブレードを修飾してワーキングエッジ(w
orking edge)の上に約0.25mmのブレ
ークエッジ(breakedge)を与える。運転で
は、一般に、水の中に前駆体繊維が比較的少ない量で入
っているスラリーをそのブレンダー装置に導入した後、
使用する繊維の分子量および直径に応じて、これを少な
くとも約30分から少なくとも約1時間運転する。この
フィブリル化した繊維は本分野の技術者によく知られて
おり、そして彼らに知られているように、例えば上記米
国特許第4,866,107号の如き特許の中に記述さ
れているようにして製造可能である。更に、米国特許第
4,811,908号にも上記方法が教示されており、
上記特許を引用することによって本明細書に組み入れ
る。
【0028】また、フィブリル化した高モジュラス/高
分子量のアクリル系繊維も使用可能である。「高分子
量」は、重量平均分子量が少なくとも約150,000
であることを意味している。また、本明細書で有効性を
示すフィブリル化した繊維に添加剤、例えばシアノグア
ニジン(DICY)、金属塩、N置換マレイミドなどを
含有させて熱安定性を高めることも可能である。
【0029】また、他のポリマー類からこのフィブリル
化した繊維を生じさせることも可能であり、これらの繊
維も本発明で有効性を示す。従って、脂肪族ポリアミド
類、ポリエステル類、ポリビニルアルコール類、ポリオ
レフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リウレタン類、ポリフルオロカーボン類、フェノール系
樹脂(phenolics)、ポリベンズイミダゾール
類、ポリフェニレントリアゾール類、ポリフェニレンス
ルフィド類、ポリオキサジアゾール類、ポリイミド類、
芳香族ポリアミド類などを使用することができる。芳香
族ポリアミド類(アラミド類)が、上で考察したアクリ
ル系ポリマー類の次に好適であり、その次に好適なもの
は酢酸セルロース、ポリベンズオキサジアゾール類、ポ
リベンズイミダゾール類などである。ポリ(p−フェニ
レンテレフタルアミド)およびポリ(m−フェニレンイ
ソフタルアミド)などの如きアラミドポリマー類がその
例である。
【0030】アラミド類を本明細書で用いる場合、式 −HN−AR1−NH−CO−AR2−CO− [式中、AR1およびAR2は、同一もしくは異なってい
てもよく、二価の芳香族基を表す]で表される繰り返し
単位を有する全体が芳香族のポリカーボンアミドポリマ
ー類およびコポリマー類をこれに包含させることを意図
している。パラ−アラミド類は、同一もしくは異なって
いてもよいAR1とAR2がパラ配向した二価の芳香族基
を表す上記式Iで表されるパラ配向した芳香族ポリカー
ボンアミド類を表す。「パラ配向した」は、芳香族基由
来の鎖伸長結合が同軸もしくは平行であって逆向きに配
向していることを意味しており、例えば1,4−フェニ
レン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフタレンお
よび1,5−ナフタレンを含む置換もしくは未置換の芳
香族基を意味している。この鎖伸長原子団部分である置
換基以外、その芳香族基上に存在している置換基は反応
性を示すべきでなく、かつ本発明の実施で用いるポリマ
ー類が示す特性に悪影響を与えてはならない。適切な置
換基の例はクロロ、低級アルキルおよびメトキシ基であ
る。この言葉「パラ−アラミド」はまた、同じ芳香族種
の上に酸官能とアミン官能が共存しているコモノマー類
を少量含んでいる2種以上のパラ配向コモノマー類から
作られたパラ−アラミドコポリマー類、例えば塩酸4−
アミノベンゾイルクロライド、塩酸6−アミノ−2−ナ
フトイルクロライドなどの如き反応体を用いて製造され
たコポリマー類なども包含している。加うるに、パラ−
アラミドは、パラ配向していない芳香族基を有するコモ
ノマー類、例えばm−フェニレンおよび3,4’−ビフ
ェニレンなどを少量含んでいるコポリマー類も包含して
いる。引用することによって本明細書に組み入れるWO
93/04300に教示されているコポリマー類がその
例である。
【0031】本発明のブレンド物に含めるフィブリル化
した繊維成分は、けん縮を受けさせたものであるか或は
けん縮を受けさせていないものであってもよい。
【0032】このフィブリル化したアクリル系繊維は、
好適には5M2/g以上のBET表面積、50から60
0のCSF、2.75GPaから16.5GPaのモジ
ュラス、75,000から500,000の数平均分子
量および1.1から1.2の比重を示すべきである。
【0033】本発明で有効性を示すブレンド物に含める
2番目の重要な成分は、合成有機ポリマーのステープル
繊維である。このステープル繊維成分を形成するポリマ
ーの製造では、フィブリル化した繊維成分に関して上で
考察したポリマー類のいずれも使用可能である。好適な
ステープル繊維は、上で考察した如きアクリル系ポリマ
ー、即ちアクリロニトリルポリマーから作られた繊維で
ある。また、このステープル繊維もけん縮を受けさせた
ものであるか或はけん縮を受けさせていないものであっ
てもよい。これの長さは好適には約0.5mmから約1
2mm、より好適には約1.5mmから約7mmであ
る。これの直径は好適には約8ミクロンから約50ミク
ロン、より好適には約10から約25ミクロンであり、
これのモジュラスは2.75GPaから85GPaであ
り、そして比重は0.90から2.00である。
【0034】このステープル繊維は、好適には、最小モ
ジュラスが2.75GPaで最小重量平均分子量が7
5,000で比重が1.15から1.2のアクリル系ス
テープル繊維である。このアクリル系ステープル繊維は
上で考察した如きコポリマー類またはホモポリマー類か
ら製造可能である。
【0035】より高い温度および/または構造性能で用
いるに適したステープル繊維は、好適には、1)熱安定
性を高める添加剤が入っているアクリル系ステープル繊
維か、或は2)最小モジュラスが5.5GPaで最小重
量平均分子量が150,000である高モジュラス/高
分子量のアクリル系ステープル繊維であるか、或は3)
アクリル系ステープル繊維を予め酸化させてニトリル基
含有量を30%以上低くしそして熱処理の結果として最
小モジュラスを5.5GPaにしたものであるか、或は
4)1)−3)いずれかの組み合わせである。これらの
好適なアクリル系ステープル繊維を用いると、これらを
用いて製造した摩擦材料の摩擦/熱安定性および/また
は強度が改良される。
【0036】この繊維ステープルの断面は円形または非
円形、即ちリボン状繊維であってもよいか、或はドッグ
ボーン形状、S形状、C形状などであってもよい。この
ステープル繊維は、製粉されたものであってもよく、フ
ロック形態のものであってもよく、熱安定性を高める添
加剤を含んでいてもよく、若干から充分に予め酸化させ
たものであってもよく、炭素繊維であってもよい等々。
【0037】本発明のブレンド物に含める3番目の成分
は、溶解性を示す粒子状の合成有機ポリマーである。ま
た、この粒子状成分が溶解性を示す限り、上記フィブリ
ル化した繊維成分の製造で用いた上記ポリマー類の多く
からこの粒子成分を製造することができる。この言葉
「溶解性を示す」を本明細書で用いる場合、これは、こ
の粒子の製造で用いるポリマーがある種の媒体、即ち有
機溶媒、水、酸などに溶解性を示しそしてこの粒子を硬
化させて最終的な摩擦装置を生じさせた後この粒子がそ
れの物理的同一性を維持していることを意味している。
反応でこの粒子を生じさせることができるか、或はより
大きなポリマー片を粉砕および/または粉末化すること
によってこの粒子を生じさせることができる。
【0038】再び好適にはアクリル系ポリマーからこの
粒子成分を製造する。この粒子成分は固体または多孔質
であってもよく、それの平均直径は約60ミクロン未満
であってもよい。より好適には、塊状重合方法、乳化重
合方法、水系懸濁重合方法またはスラリー重合方法でア
クリロニトリルを重合させている間にこの粒子を生じさ
せるが、この方法は、米国特許第2,983,718
号、ドイツ特許第1,093,990号、英国特許第8
66,445号、米国特許第2,691,645号およ
び米国特許第2,963,457号の中で考察されてい
るように、モノマー滴または溶解しているモノマーから
ポリマー粒子を沈澱させるか或は懸濁させる方法であ
る。この粒子成分は、好適には少なくとも約1m2/g
のBET表面積および約1.10から約1.20の比重
を示す。温度安定性をより高くする目的で、好適には、
この粒子状アクリル系成分を予め酸化させてニトリル基
含有量を30%以上低くして、それの比重を約1.25
から1.38にまで高める。
【0039】本発明で用いる摩擦材料用加工助剤ブレン
ド物は、上記フィブリル化した繊維を約5から約75重
量%、好適には約15から約50重量%と、上記ステー
プル繊維を約20から約90重量%、好適には約40か
ら約80重量%と、上記溶解性を示す粒子状ポリマーを
約5から約30重量%、好適には約5から約15重量%
含んでおり、この3種成分全部の全重量%は勿論100
%である。
【0040】好適には、このブレンド物に含める3種成
分の少なくとも1つがアクリル系ポリマーである。より
好適には、2つの成分がアクリル系ポリマーであり、最
も好適には全成分がアクリル系ポリマーである。
【0041】少なくともこのステープル繊維または粒子
成分のどちらかがアクリル系ポリマーである場合、この
粒子成分を炭化させてもよいが、この粒子状ポリマーを
炭化させないのが好適である。
【0042】摩擦添加剤および硬化剤が入っている樹脂
溶液のスラリーまたは分散液を個別に製造した後、適切
なミキサー、例えばBaker Perkinsミキサ
ー、DayミキサーまたはW & Pミキサーなどの中
に入っている配合材料に加える。溶媒を加えることで、
凝集性を示す湿ったプラスチックマスの成形を加圧下で
行うことができるようにするが、このマスを重力で流れ
させて、押出し機に備わっているスクリューにか或はこ
の組成物を加工して素子を生じさせるに適した他の何ら
の装置に備わっている作動部分に供給するに適した粘ち
ょう度を、このマスに持たせる。一般に、粘着性を付与
する溶媒としてブタノールとトルエンの等体積混合物を
用いるが、また、このコポリマーに膨潤作用をもたらす
他の有機溶媒組み合わせも有効性を示し得る。
【0043】添加すべき溶媒の量は、その組成物の組成
およびその最終製品の使用目的に依存している。一般
に、乾燥材料の全重量を基準にして10重量%から25
重量%の範囲の溶媒が有効である。この使用する溶媒の
量が多すぎると、その成形する摩擦素子の生強度が低く
なり、その生じさせる素子の乾燥時間が長くなり、そし
て最も重要なことには、乾燥段階中にその摩擦素子が過
剰な収縮を示すことになる。他方、使用する溶媒の量が
少なすぎると、その組成物に充分な可塑性と粘着性を与
えることができず、その結果として、本明細書の以下に
詳述する湿式方法いずれかを用いて行う摩擦素子の容易
な成形が実施不可能になり得る。この使用する溶媒の量
が少なすぎるとまた、接着性が劣り、亀裂が生じ易くな
り、そして構造物が不均一になる可能性がある。この材
料を混合する時間は特定の配合に依存し、5から30分
間で変化し得る。ブレンドされた均一なマスが得られる
までこの混合を実施する。このマスの外観は、湿った粉
末の外観から、湿ったゴム状凝集物で出来ている摩擦素
子の外観の範囲になるであろう。
【0044】湿った材料の混合バッチをそのミキサーか
ら取り出して、上で考察した如き車回転式機械に移す
か、或は単軸押出し機のホッパーに供給するが、ここで
は、これをスクリューが取り上げてこの機械の末端に備
わっているダイスに加圧下で送り込む。この押出し機の
ダイスは、所望の摩擦素子に要求される幅と厚みを与え
るに適切な開口部形状とサイズを有している(収縮を許
容するように若干大きいサイズを有している)。組成に
応じて、このダイスを加熱するか或は冷却してもよい。
含まれている溶媒の含有量が低い材料か或は非常に高い
粘性を示す配合の場合、好適には加熱されているダイス
を用いる。他方、そのマスが容易に流れるに充分な可塑
性を示す場合、好適には冷却されているダイスを用いて
摩擦素子を製造する。最大密度を示す摩擦素子の均一な
連続片が生じるように押し出し率を調節する。押し出す
速度はその配合に依存しており、1分当たり5フィート
から1分当たり60フィートで変化させ得る。好適に
は、押し出されたままの生摩擦素子材料の片を切断して
所望の長さの摩擦素子を生じさせた後、好適には、蒸気
で加熱されているオーブンの中にこれらを入れること
で、その押し出し用溶媒と可塑剤を蒸発させる。
【0045】本発明の素子は上述の如く最良に生じる
が、本技術分野で知られているいくつかの通常技術のい
ずれかを用いることでもこれらを製造することができる
ことは理解されるであろう。例えば、ライニングを製造
する場合、ラム押出し機または修飾スクリュー押出し
機、例えばBaker Perkinsの「Ko=Kn
eeder」などを用いてその湿った配合を押し出すこ
とができる。更に、時にはワイヤーバック機またはロー
ル押出し機と呼ばれるプロファイル−カレンダー機を用
い、上述したのと同じ配合を用いて摩擦素子を成形する
ことができる。この配合で溶媒を多量に用いると、いわ
ゆるシート製造機でこのライニング配合を取り扱うこと
ができ、ここでは、熱ロール上で摩擦素子材料の連続シ
ートを成形しながらこれを異方向回転(counter
−rotating)冷ロールで圧縮する。
【0046】この摩擦素子を成形してそれに必要とされ
ているおおよその寸法を持たせた後、好適には溶媒と可
塑剤を除去する。この乾燥時間は、その配合内に存在し
ている溶媒および可塑剤の量、その摩擦素子の厚みおよ
び乾燥温度に依存していると共に、この素子からの溶媒
除去を促進する目的で減圧を用いるか否かに依存してい
る。実際には、大部分の摩擦素子分野で、乾燥を120
度Fから150度Fの温度で12から48時間行うと満
足される結果が得られる。勿論、乾燥温度を高くすれば
するほど、その乾燥時間を短縮することができる。
【0047】乾燥後、この摩擦素子を硬化させる前に、
好適には、この摩擦組成物の高密度化を実施する。例え
ば、油圧プレスを用い、加熱されている熱板の間で平ら
な素子をプレス加工することによって、これを実施す
る。この圧力は決定的でなく、例えば1平方インチ当た
り数ポンドから2,000ポンドであってもよい。しか
しながら、温度を250度Fから320度Fの範囲にす
る場合、1平方インチ当たり500から1,000ポン
ドの位の単位圧力を用いると満足される結果が得られる
ことを見い出した。このプレス内の滞留時間もまた決定
的でなく、この範囲は、この摩擦素子の厚みおよびこの
高密度化工程で選択する特定の温度に応じて、2から1
0分の範囲であってもよい。その結合剤を軟化させる予
熱段階を個別に用いると、圧力作用機構における滞留時
間を約数秒間まで短縮することができる。この高密度化
操作で、好適には、これらの素子を理論密度の75%か
ら95%の範囲にまで高密度化する。
【0048】高密度化後、まだ温かい間か或は室温にま
で冷却した後、この摩擦素子を成形して、この摩擦素子
を用いるべきブレーキドラムまたは他のデバイスが有す
る半径と本質的に同じ湾曲半径を有する湾曲したセグメ
ントを生じさせる。勿論、この素子を平らな状態で用い
る場合、そのような成形を行う必要はない。正確な半径
を有するドラムまたはシリンダーの上でその素子の成形
を手で行うか、或はこの摩擦素子に圧力をかけながらド
ラムの上にこの摩擦素子を機械供給することによって、
この成形工程を実施することができる。ブレーキライニ
ングの製造を行う時、このような成形または硬化段階を
用いることは決定的でないが、これを行うことによっ
て、後で行う最終段階で用いる硬化用型枠への充填をよ
り迅速に行うことが可能になる。
【0049】望まれるならば、正確で精密な寸法を有す
る湾曲した鋳型の中にその乾燥させた摩擦素子を保持し
ながら熱と圧力を同時にかけることによってその摩擦素
子の高密度化と湾曲化を同時に行うことができる。
【0050】この本質的に溶媒が除去されて高密度化し
た成形摩擦素子の硬化を、好適には、高温で長期間実施
する。正確な硬化時間と温度は、明らかに、選択する個
々の組成、並びに望まれている最終硬度特性および望ま
れている摩擦係数に大きく依存することになる。一般
に、350度Fおよび600度で1から36時間の範囲
にすることができ、この時間を短くすればするほどそし
て硬化温度を低くすればするほど柔らかい摩擦素子がも
たらされ、このような素子は、改良された有効性を示す
と共に、使用時に音を発する傾向が低い。本発明の素子
を硬化させるのが好適であるが、全く硬化させないで摩
擦素子を製造することも可能であることを指摘すること
ができる。
【0051】時間と温度を適切に選択することによって
その摩擦素子に望まれている硬度をある程度調節するこ
とができ、硬化温度を高くすればするほど要する硬化時
間が短くなり、そして硬化温度を低くすればするほど必
要とされる硬化時間が長くなる。
【0052】この摩擦素子をドラムブレーキに関連させ
て用いる必要がある場合、このライニングの内側半径が
ブレーキシューのそれと一致するように湾曲した型枠の
中でそのライニングを硬化させると、このブレーキシュ
ーへの摩擦素子の取り付けが容易になるであろう。この
目的で、その内側半径を形作る硬質ドラムまたはパイプ
などの如き通常の硬化用型枠いずれかを用いることがで
きる。堅く締めたか或はスプリングで保持されている、
柔軟性を示す金属片を用いることで、その硬化していな
い素子の外側表面に圧力をかけることができる。「ルネ
ッテ(lunette)」として知られている硬化用多
重ジグを用いることで高い生産率を達成ことができ、こ
こでは、1群の三日月形穴開き金属アセンブリを用いて
20片以上の摩擦素子材料を一度に保持する。その束が
充分な高さになるまで、三日月形金属部品、1片のライ
ニング、別の三日月形部品、別のライニング等々から成
るサンドイッチ形構造物を作り上げる。次に、この束の
回りに硬質フレームを位置させた後、このフレームをね
じ付きボルトで締め付けることによって圧力をかける。
【0053】この生摩擦素子を硬化させる場合、その組
み立てた束を、好適には、チャンバ内に高温を誘導する
に適切な手段が備わっているオーブンの中に入れる。好
適には、機械的に空気を対流させることによって、その
ライナーの束内に均一な温度を維持すると共に、その素
子の過剰な硬化、燃焼または不均一な硬化を生じさせな
いようにする。この摩擦素子を熱オーブンの中に直接入
れてもよい。しかしながら、通常、この摩擦素子を冷オ
ーブンの中に入れてその温度を長期間かけて所望の硬化
温度まで一定して上昇させるのが好適である。このよう
な操作を行うことによって、気体状材料が急速に発生す
ることが原因となるその摩擦材料の膨れ、ガスポケット
および亀裂を起こさないようにする。このようにする結
果として、その束全体に渡って硬化を均一に生じさせる
のが助長される。
【0054】バッチ式のオーブン硬化方法の代わりに使
用可能な別の硬化方法は、通常の時間/温度関係を満足
させるように次第に温度が高くなるゾーンが備わってい
るオーブンの中を通してベルトまたは鎖を連続的に通す
ことを利用した方法である。全ての場合において、バッ
チ式硬化を利用するか或はベルト式硬化を利用するかに
拘らず、最大温度ゾーンにおける摩擦素子の硬化を少な
くとも1時間行うと許容される結果が得られる。
【0055】冷却してオーブンまたは他の硬化用チャン
バから取り出した後、その硬化させた成形素子または摩
擦材料の断片を通常様式で切断または研磨して形状を整
えた後その摩擦素子の表面を研磨することによって処理
する。
【0056】摩擦ライニング用途で用いるに特に適合し
た摩擦素子の製造および硬化を具体的に記述してきた
が、本発明の新規な組成物は他の多くの用途、例えばク
ラッチフェイシング、ディスクブレーキ用摩擦フェイシ
ング、自動車トランスミッション用クラッチおよびブレ
ーキバンドなどで用いるにも適切であることは理解され
るであろう。
【0057】本発明の摩擦材料の製造で有効な他の技術
は、いわゆる「スラリー技術」であり、ここでは、フィ
ブリル化した繊維−ステープル繊維−溶解性を示すポリ
マー粒子のブレンド物と、結合剤樹脂と他の材料をビー
ターで水の中に分散させることによってパルプを生じさ
せる。このパルプをワイヤースクリーンまたはフェルト
の上に堆積させることによってシートを生じさせた後、
その水を吸い出す。次に、このシートを乾燥させ、所望
の形状に切断した後、熱と圧力をかけることによってそ
れの硬化を生じさせる。
【0058】本発明の摩擦材料に含める結合剤成分は、
このような目的で有効性を示すことが本分野の技術者に
知られている如何なる熱硬化性樹脂であってもよい。例
となる樹脂にはフェノール−アルデヒド樹脂;オイル改
質フェノール−アルデヒド樹脂;シリコン樹脂;尿素−
ホルムアルデヒド樹脂;メラミン−ホルムアルデヒド樹
脂;エポキシ樹脂;液状のヒドロキシル末端ブタジエン
コポリマー樹脂;あまに油樹脂;カシューを基とする樹
脂などが含まれる。乾性油もまた使用可能である。上記
樹脂と加硫性ゴム、例えばブタジエン−スチレンゴム、
ブタジエン−アクリロニトリルゴムなどのブレンド物も
また使用可能であり、これらを好適には加硫剤、例えば
硫黄などと組み合わせて用いる。
【0059】本発明の摩擦材料に含める他の添加剤に
は、鋼ウール、ブロンズ繊維、ガラス繊維、ケイ灰石、
セルロース繊維、酸化亜鉛、重晶石、亜鉛末、グラファ
イト、酸化鉄、重合させたカシューナッツ殻油、カーボ
ンダム(carbondum)などが含まれる。
【0060】典型的な組成は下記の通りである: A型組成物(非金属) 重量% 成分 幅広 好適 コポリマー結合剤 10-60 10-25 パーオキサイド触媒 0.1-10 0.1-5 無機繊維 20-70 30-60 セルロース繊維(木) 5-25 10-20 コークス(−200メッシュ) 0-15 1-8 グラファイト(−40メッシュ) 0-10 1-7 顔料(−200メッシュのカーボンブラック) 0-15 1-8 B型組成物(半金属) 重量% 成分 幅広 好適 コポリマー結合剤 2-50 2-10 パーオキサイド触媒 0.02-12.5 0.04-1 金属繊維もしくは粉末(鋼ウール)* 15-75 55-75 グラファイト(−40メッシュ) 5-50 15-30 * 好適には2:1から3:1の粉末繊維 マトリックス樹脂が本発明の摩擦材料の約10から約3
0%を構成しており、その残りは、上で考察した如き他
の成分を含むよく知られている摩擦成分である。
【0061】本発明の個々の繊維−粒子ブレンド物成分
を個別にこの摩擦材料の中に有効に導入することができ
るが、しかしながら、ライニング生地用ミキサーの中に
導入する前にこの成分全部を予めブレンドするか或は他
の成分を導入する前にそのミキサーの中で予めブレンド
するのが好適である。混合を行っている間、そのフィブ
リル化した繊維は、それらが有する触手様突起物を通し
てステープル繊維と粒子状ポリマーを捕捉し、その結果
としてそれらを均一に分布させると共に過剰にかさ高く
ならないようにしている。本分野の技術者に知られてい
る技術を用いて、本発明のこれらの成分を湿った状態か
或は乾燥した状態で予め混合してもよい。例えば、ヒド
ロパルパー、ビーター、ディスクリファイナーまたは本
分野の技術者に知られている別の種類の装置の中で各成
分を湿ったスラリーとして混合した後、紙製造機または
ベルトプレスでそれの脱水を行って固体量を約30−6
0%にすることができる。適切なカチオン系および/ま
たはアニオン系保持助剤を用いて、そのフィブリル化し
た繊維の中に粒子状ポリマーと繊維ステープルを保持し
てもよい。更に、Rennelburg回転乾燥機など
の如き装置の中で乾燥させて毛羽立たせている間に、固
体含有量が30−60%である湿ったフィブリル化した
繊維と一緒にその粒子状ポリマーおよび/またはステー
プル繊維をブレンドしてもよい。また、Littlef
ordミキサー、Wrassmannプロセサー、回転
乾燥機、Fitzmill、或は本分野の技術者に知ら
れている他の同様な混合装置を用い、これらの成分の全
部またはいくつかを乾燥状態か或は部分的に乾燥した状
態でブレンドしてもよい。上述したように、このフィブ
リル化した繊維−繊維ステープル−粒子状ポリマーのブ
レンド物は、その摩擦材料の約1から約30重量%、好
適には約5から約25重量%を構成し得る。
【0062】以下に示す実施例は説明の目的でのみ挙げ
るものであり、添付請求の範囲に示す事項を除き本発明
に対する制限として解釈されるべきでない。全ての部は
特に明記しない限り重量部である。
【0063】 調合物A: 体積% 重量%結合剤 コロイド5466カシュー樹脂(80%固体) 30.8 16.3 HEXA 3.1 1.6 ニトリルゴム+硬化剤 6.2 3.0繊維 鋼繊維 2.1 8.1 玄武岩(R−4164) 14.4 21.0 ケイ灰石 8.2 11.6炭素 石炭(WE33) 6.2 5.1 S−5514グラファイト 10.3 11.1有機物 カシュー粒子(NC 108−20) 7.3 3.9無機物 重晶石 5.2 11.2 ひる石(FPXV) 6.2 7.1
【0064】
【実施例】実施例1−23 混合操作: 1. 乾燥した粉末とフィブリル化した繊維−繊維ステ
ープル−溶解性を示すポリマー粒子ブレンド物を加えた
後、プラウとチョッパーを用いて10分間ブレンドす
る。
【0065】2A. プラウとチョッパーを用いて混合
しながら、予め加熱した(60−70℃)樹脂を7−9
分間かけて加えるか、或は 2B. 他の乾燥成分(上記#1)を予め9分間乾燥さ
せた後、フィブリル化した繊維−繊維ステープル−溶解
性を示すポリマー粒子のブレンド物を加えて1分間混合
する。次に、樹脂を7−9分間かけて加えて混合を終点
まで継続する。
【0066】配合加工 生配合をミキサーから取り出した後、樹脂増進、溶媒損
失および水分吸収を避ける目的でバッグに密封して冷蔵
下で2−4日間貯蔵する。ロール加工試行を行う直前
に、バッチをミキサー内で再び2分間混合することで温
めると共に、圧密化した材料を解きほぐす。
【0067】ロール加工試行 バッチをロール加工機に通して加工することで試験サン
プルを得る。この調合物に含まれている樹脂および揮発
物レベルにより、厚さが4mm(0.155”)で幅が
50mm(2”)のテープの場合、150−180cm
(5−6フィート)/分でロール加工試行を行う。この
配合はその供給系を通って充分に流れ、テープの品質は
良好であり、繊維が固まるとか、ペレットが分離すると
か、或は表面に亀裂が入ると言った徴候はなかった。各
場合とも優れた摩擦材料が得られた。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】実施例24 フィブリル化した繊維、ステープル繊維および粉末を全
部アラミドポリマーから製造する以外は再び実施例1の
操作に従う。同様な結果が達成された。
【0073】実施例25 粉末をアラミドポリマーから製造する以外は再び実施例
1の操作に従う。同様な結果が得られた。
【0074】実施例26 ステープル繊維および粉末の両方をアラミドポリマーか
ら製造する以外は再び実施例1の操作に従う。結果は再
び同様であった。
【0075】本発明の特徴および態様は以下のとおりで
ある。
【0076】1. a)フィブリル化した合成有機ポリ
マー繊維を約5から約75重量%、 b)合成有機ポリマーのステープル繊維を約20から約
90重量%、および c)溶解性を示す合成有機ポリマー粒子を約5から約3
0重量%、 含んでいるブレンド物を約1から約30重量%含む、湿
式加工した摩擦材料。
【0077】2. a)、b)およびc)の少なくとも
1つがアクリル系ポリマーである第1項記載の摩擦材
料。
【0078】3. a)、b)およびc)の各々がアク
リル系ポリマーである第1項記載の摩擦材料。
【0079】4. 上記アクリル系ポリマーがアクリロ
ニトリルポリマーである第2項記載の摩擦材料。
【0080】5. 上記アクリル系ポリマーがアクリロ
ニトリルポリマーである第3項記載の摩擦材料。
【0081】6. c)の平均直径が約60ミクロン未
満である第1項記載の摩擦材料。
【0082】7. a)のCSFが約600mL未満で
ありそしてこのポリマーの融点が約450度F以上であ
る第1項記載の摩擦材料。
【0083】8. c)が1m2/g以上のBET表面
を有する第1項記載の摩擦材料。
【0084】9. b)が約0.5から7mmの長さを
有する第1項記載の摩擦材料。
【0085】10. a)および/またはb)のどちら
かまたは両方がけん縮を受けさせたものである第1項記
載の摩擦材料。
【0086】11. b)および/またはc)のどちら
かまたは両方が予め酸化させたものである第1項記載の
摩擦材料。
【0087】12. a)の濃度が約15から約50重
量%であり、b)の濃度が約40から約15重量%であ
り、そしてc)の濃度が約5から約15重量%である第
1項記載の摩擦材料。
【0088】13. 熱硬化性結合剤を更に含んでいる
第1項記載の摩擦材料。
【0089】14. a)および/またはb)が2成分
繊維である第1項記載の摩擦材料。
【0090】15. 熱硬化性樹脂結合剤と第1項のブ
レンド物が入っている溶媒混合物を生じさせた後、上記
混合物を成形してライニングを生じさせることを含む、
非アスベスト型摩擦材料の製造方法。
【0091】16. 熱硬化性結合剤と第1項のブレン
ド物が入っている溶媒混合物を生じさせ、上記混合物を
成形してライニングを生じさせた後、上記ライニングを
高温で硬化させることによって摩擦素子を生じさせるる
ことを含む、摩擦素子の製造方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16D 69/00 R 69/02 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)フィブリル化した合成有機ポリマー
    繊維を約5から約75重量%、 b)合成有機ポリマーのステープル繊維を約20から約
    90重量%、および c)溶解性を示す合成有機ポリマー粒子を約5から約3
    0重量%、 含んでいるブレンド物を約1から約30重量%含む、湿
    式加工した摩擦材料。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂結合剤と請求項1のブレン
    ド物が入っている溶媒混合物を生じさせた後、上記混合
    物を成形してライニングを生じさせることを含む、非ア
    スベスト型摩擦材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 熱硬化性結合剤と請求項1のブレンド物
    が入っている溶媒混合物を生じさせ、上記混合物を成形
    してライニングを生じさせた後、上記ライニングを高温
    で硬化させることによって摩擦素子を生じさせるること
    を含む、摩擦素子の製造方法。
JP7218253A 1994-08-09 1995-08-04 有機繊維成分と有機粒子成分のブレンド物を含む摩擦材料 Pending JPH0859850A (ja)

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