JPH0859351A - 粉体の焼結方法 - Google Patents
粉体の焼結方法Info
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Inert Electrodes (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 焼結温度を引き下げることができ、不必要な
固相反応や相分離が起こらず、材料特性の低下が生ぜ
ず、また過度の焼結も無くて、適度の多孔質体又は緻密
度を得ることのできる粉体の焼結方法を提供する。 【構成】 結晶質の粉体の表面に、非晶質又は超微結晶
子からなる前駆体を少量被覆し、然る後粉体を焼結して
多孔質体又は緻密体を作成することを特徴とする粉体の
焼結方法。
固相反応や相分離が起こらず、材料特性の低下が生ぜ
ず、また過度の焼結も無くて、適度の多孔質体又は緻密
度を得ることのできる粉体の焼結方法を提供する。 【構成】 結晶質の粉体の表面に、非晶質又は超微結晶
子からなる前駆体を少量被覆し、然る後粉体を焼結して
多孔質体又は緻密体を作成することを特徴とする粉体の
焼結方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池やその他の分
野で使用する多孔質体又は緻密体を作成する粉体の焼結
方法に関する。
野で使用する多孔質体又は緻密体を作成する粉体の焼結
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)に於
いては、ニッケル、酸化ニッケル、その他の多孔質焼結
体がガス電極として用いられる。また、固体電解質型燃
料電池(SOFC)に於いては、安定化ジルコニア(Y
SZ)の緻密焼結体が電解質として、YSZと酸化ニッ
ケルの粉体の多孔質焼結体がアノード極としてペロブス
カイト(例えばLa1-x Srx Mn O3 )粉体の多孔質
焼結体がカソード極として、さらにランタンクロメート
(LaCrO3 (Mg))緻密体がインターコネクタ材
として用いられる。これらの焼結は、いずれも高温で行
われる。SOFCに於いては、上述の各部分を一体焼結
することが必要であるが、現在の技術では各材料の焼結
温度が異なる為、焼結温度の最も高い材料に合わせて焼
結せざるを得ない。しかし、このような高温処理中に、
異相間の不都合な反応や、相分離が起こり、材料特性の
著しい低下を来す。また、低温焼結可能な部分にあって
は過度の焼結が進み、適度な多孔質体の形成が困難であ
った。
いては、ニッケル、酸化ニッケル、その他の多孔質焼結
体がガス電極として用いられる。また、固体電解質型燃
料電池(SOFC)に於いては、安定化ジルコニア(Y
SZ)の緻密焼結体が電解質として、YSZと酸化ニッ
ケルの粉体の多孔質焼結体がアノード極としてペロブス
カイト(例えばLa1-x Srx Mn O3 )粉体の多孔質
焼結体がカソード極として、さらにランタンクロメート
(LaCrO3 (Mg))緻密体がインターコネクタ材
として用いられる。これらの焼結は、いずれも高温で行
われる。SOFCに於いては、上述の各部分を一体焼結
することが必要であるが、現在の技術では各材料の焼結
温度が異なる為、焼結温度の最も高い材料に合わせて焼
結せざるを得ない。しかし、このような高温処理中に、
異相間の不都合な反応や、相分離が起こり、材料特性の
著しい低下を来す。また、低温焼結可能な部分にあって
は過度の焼結が進み、適度な多孔質体の形成が困難であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、焼結
温度を引き下げることができ、不必要な固相反応や相分
離が起こらず、材料特性の低下が生ぜず、また過度の焼
結も無くて、適度の多孔質体又は緻密体を得ることので
きる粉体の焼結方法を提供しようとするものである。
温度を引き下げることができ、不必要な固相反応や相分
離が起こらず、材料特性の低下が生ぜず、また過度の焼
結も無くて、適度の多孔質体又は緻密体を得ることので
きる粉体の焼結方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の粉体の焼結方法は、結晶質の粉体の表面に、
非晶質又は超微結晶子からなる前駆体を少量被覆し、然
る後粉体焼結して多孔質体又は緻密体を作成することを
特徴とするものである。上記結晶質の粉体は、無機物又
は金属からなり、前駆体は結晶質の粉体と同一成分から
なるか、又は少なくとも一成分以上含有するものである
ことが好ましい。また、前駆体は、粉体の焼結によって
粉体粒子間を接合する焼結界面を形成するものであるこ
とが好ましい。さらに、前駆体は、粉体の焼結によって
粉体と同一成分または少なくともその一成分以上を生成
する化合物からなるか、又は焼結前に同一成分をなす場
合は非晶質であるか、又は結晶質であってもその結晶粒
径が 100nm(ナノメータ)以下である物質からなること
が好ましい。
の本発明の粉体の焼結方法は、結晶質の粉体の表面に、
非晶質又は超微結晶子からなる前駆体を少量被覆し、然
る後粉体焼結して多孔質体又は緻密体を作成することを
特徴とするものである。上記結晶質の粉体は、無機物又
は金属からなり、前駆体は結晶質の粉体と同一成分から
なるか、又は少なくとも一成分以上含有するものである
ことが好ましい。また、前駆体は、粉体の焼結によって
粉体粒子間を接合する焼結界面を形成するものであるこ
とが好ましい。さらに、前駆体は、粉体の焼結によって
粉体と同一成分または少なくともその一成分以上を生成
する化合物からなるか、又は焼結前に同一成分をなす場
合は非晶質であるか、又は結晶質であってもその結晶粒
径が 100nm(ナノメータ)以下である物質からなること
が好ましい。
【0005】
【作用】上記のように本発明の粉体の焼結方法は、結晶
質粉体の表面に、非晶質又は超微結晶子からなる前駆体
を少量被覆して焼結するので、焼結温度を引き下げるこ
とができる。また、焼結後は前駆体が完全に粉体焼結界
面部分に結晶質として組み込まれ、粉体機能を損ねるこ
とは全く無くなる。即ち、前駆体は焼結温度の引下げの
役割を果たし、焼結後はその形跡を残さないものであ
る。この原理を説明すると、非晶質体又は超微結晶子
は、結晶体に比較して融点が著しく低下する。例えば金
を例にとると、融点は図1に示すように塊状の金の場
合、1335Kであるが、金粒径が10nm以下になると、急激
に低下し、3nmでは約900Kとなって、 400K以上の低
下がもたらされる。しかもこの溶けた微粒子は、まわり
に大粒径の結晶粒があると、速やかにエピタキシャルに
結晶化し、固化する。大粒子の接触部において、この過
程を通して両粉体粒子を接着する。接着後は結晶化して
いる為、融点は高くなり、前駆体無しで高温で焼結した
と変わらない結合力を有することになる。しかも、低温
で焼結されている為、不必要な固相反応や相分離が起こ
らない。尚、前駆体のみから出発して、焼結体を作成す
る考えも浮かぶが、この場合は結晶時の収縮が大きく、
ひび割れが生じたり、緻密に収縮して多孔質体は得られ
ない。つまり本発明の粉体の焼結方法は、結晶質の粉体
と非晶質又は超微結晶子の前駆体との組合わせに重要な
特徴を有し、焼結に於いて上記の作用がなされるもので
ある。
質粉体の表面に、非晶質又は超微結晶子からなる前駆体
を少量被覆して焼結するので、焼結温度を引き下げるこ
とができる。また、焼結後は前駆体が完全に粉体焼結界
面部分に結晶質として組み込まれ、粉体機能を損ねるこ
とは全く無くなる。即ち、前駆体は焼結温度の引下げの
役割を果たし、焼結後はその形跡を残さないものであ
る。この原理を説明すると、非晶質体又は超微結晶子
は、結晶体に比較して融点が著しく低下する。例えば金
を例にとると、融点は図1に示すように塊状の金の場
合、1335Kであるが、金粒径が10nm以下になると、急激
に低下し、3nmでは約900Kとなって、 400K以上の低
下がもたらされる。しかもこの溶けた微粒子は、まわり
に大粒径の結晶粒があると、速やかにエピタキシャルに
結晶化し、固化する。大粒子の接触部において、この過
程を通して両粉体粒子を接着する。接着後は結晶化して
いる為、融点は高くなり、前駆体無しで高温で焼結した
と変わらない結合力を有することになる。しかも、低温
で焼結されている為、不必要な固相反応や相分離が起こ
らない。尚、前駆体のみから出発して、焼結体を作成す
る考えも浮かぶが、この場合は結晶時の収縮が大きく、
ひび割れが生じたり、緻密に収縮して多孔質体は得られ
ない。つまり本発明の粉体の焼結方法は、結晶質の粉体
と非晶質又は超微結晶子の前駆体との組合わせに重要な
特徴を有し、焼結に於いて上記の作用がなされるもので
ある。
【0006】
【実施例】本発明の粉体の焼結方法の一実施例を、安定
化ジルコニア(YSZ)の緻密焼結体を電解質とし、そ
の表面にアノード極としてNi触媒担持サマリウム安定
化セリア (CeO2)0.8(SmO1.5)0.2 粉体を多孔質に
焼結した新構想の低温作動型SOFCの電極作成法に応
用した場合について説明する。図2の工程図は、前駆体
として硝酸セリア(Ce(NO3 )3 −6H2 O)、硝
酸サマリウム(Sm(NO3 )3 −6H2 O)を用い、
その組成を焼結後粉体と一致するように混入させたも
の、図3の工程図は前駆体を除いた通常の方法を示す。
1573K、10時間の焼結操作にもかかわらず、図3の前駆
体無しの場合は、多孔質体はYSZ上に焼結できず、粉
体は容易にふき取れた。然るに実施例の前駆体添加の場
合は、強固な多孔質焼結体が得られ、その空孔率は53%
であり、しかも室温−1273K間の繰り返し熱衝撃にも全
く破壊されなかった。また、水素雰囲気中で測定した比
伝導度は1273Kで2×10-2Scm-1を示し、前駆体無添加
で1673Kで作成した試料のそれと同等の値を示し、結晶
粉体間の結合性も良いことが判る。さらに前駆体を添加
した場合には、1100Kでも焼結可能であることが判明し
た。
化ジルコニア(YSZ)の緻密焼結体を電解質とし、そ
の表面にアノード極としてNi触媒担持サマリウム安定
化セリア (CeO2)0.8(SmO1.5)0.2 粉体を多孔質に
焼結した新構想の低温作動型SOFCの電極作成法に応
用した場合について説明する。図2の工程図は、前駆体
として硝酸セリア(Ce(NO3 )3 −6H2 O)、硝
酸サマリウム(Sm(NO3 )3 −6H2 O)を用い、
その組成を焼結後粉体と一致するように混入させたも
の、図3の工程図は前駆体を除いた通常の方法を示す。
1573K、10時間の焼結操作にもかかわらず、図3の前駆
体無しの場合は、多孔質体はYSZ上に焼結できず、粉
体は容易にふき取れた。然るに実施例の前駆体添加の場
合は、強固な多孔質焼結体が得られ、その空孔率は53%
であり、しかも室温−1273K間の繰り返し熱衝撃にも全
く破壊されなかった。また、水素雰囲気中で測定した比
伝導度は1273Kで2×10-2Scm-1を示し、前駆体無添加
で1673Kで作成した試料のそれと同等の値を示し、結晶
粉体間の結合性も良いことが判る。さらに前駆体を添加
した場合には、1100Kでも焼結可能であることが判明し
た。
【0007】
【発明の効果】以上の説明で判るように本発明の粉体の
焼結方法によれば、粉体の焼結温度を引き下げることが
でき、不必要な固相反応や相分離が起こらず、材料特性
の低下が生ぜず、また過度の焼結も無くて、適度の多孔
質体又は緻密体を得ることができる。
焼結方法によれば、粉体の焼結温度を引き下げることが
でき、不必要な固相反応や相分離が起こらず、材料特性
の低下が生ぜず、また過度の焼結も無くて、適度の多孔
質体又は緻密体を得ることができる。
【図1】Au微粒子の融点と粒子サイズとの関係を示す
グラフである。
グラフである。
【図2】本発明の粉体の焼結方法の一実施例の工程を示
す図である。
す図である。
【図3】通常の粉体の焼結方法の工程を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 結晶質の粉体の表面に、非晶質又は超微
結晶子からなる前駆体を少量被覆し、然る後粉体を焼結
して多孔質体又は緻密体を作成することを特徴とする粉
体の焼結方法。 - 【請求項2】 結晶質の粉体が無機物又は金属からな
り、前駆体が結晶質の粉体と同一成分からなるか、又は
少なくとも一成分以上含有するものであることを特徴と
する請求項1記載の粉体の焼結方法。 - 【請求項3】 前駆体が粉体の焼結によって粉体粒子間
を接合する焼結界面を形成することを特徴とする請求項
1又は2記載の粉体の焼結方法。 - 【請求項4】 前駆体が、粉体の焼結によって粉体と同
一成分若しくは少なくともその一成分以上を生成する化
合物からなるか、または焼結前に同一成分をなす場合は
非晶質であるが、若しくは結晶質であってもその結晶粒
が 100nm以下である物質からなることを特徴とする請求
項1記載の粉体の焼結方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6210467A JPH0859351A (ja) | 1994-08-11 | 1994-08-11 | 粉体の焼結方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6210467A JPH0859351A (ja) | 1994-08-11 | 1994-08-11 | 粉体の焼結方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0859351A true JPH0859351A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16589827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6210467A Pending JPH0859351A (ja) | 1994-08-11 | 1994-08-11 | 粉体の焼結方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0859351A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011258358A (ja) * | 2010-06-07 | 2011-12-22 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-08-11 JP JP6210467A patent/JPH0859351A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011258358A (ja) * | 2010-06-07 | 2011-12-22 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 |
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