JPH085832A - カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、及び液晶表示装置

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JPH085832A
JPH085832A JP14319894A JP14319894A JPH085832A JP H085832 A JPH085832 A JP H085832A JP 14319894 A JP14319894 A JP 14319894A JP 14319894 A JP14319894 A JP 14319894A JP H085832 A JPH085832 A JP H085832A
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color filter
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pigment
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Takeshi Miyazaki
健 宮▲崎▼
Katsuhiro Shirota
勝浩 城田
Akio Kashiwazaki
昭夫 柏崎
Shoji Shiba
昭二 芝
Hideto Yokoi
英人 横井
Hiroshi Sato
博 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板上に少なくとも色素微粒子と透明樹脂を
含有する色素微粒子層を備えたカラーフィルタにおい
て、該色素微粒子の粒径が0.01〜0.4μmの範囲
の粒子が全粒子の70重量%以上であり、かつ色素微粒
子が透明樹脂により被覆されており、色素微粒子に対し
透明樹脂の重量組成比が1〜30%の範囲であることを
特徴とするカラーフィルタ、その製造方法およびこれを
用いた液晶表示装置。 【効果】 着色画素部において、顔料の凝集ムラない品
位の高いカラーフィルタが得られ、着色画素部の透明性
に優れており、またインクジェットによる顔料微粒子層
の形成が可能で大幅な製造工程の短縮と、低コストなカ
ラーフィルタの製造が可能。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示用のカラーフ
ィルタ、特に色素微粒子により着色層を形成したカラー
フィルタ及び、その製造方法、それを具えた液晶表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に液晶表示装置は、パーソナルコン
ピュータ、ワードプロセッサー、パチンコ遊戯台、自動
車ナビゲイションシステム、小型テレビなどに搭載さ
れ、近年需要が増大している。また、液品表示装置のコ
ストダウンに対する要求が強まっている。
【0003】液品表示装置を構成するカラーフィルタ
は、透明基板上に赤(R)、緑(G)、青(B)などの
各画素を配列して構成され、さらにこれらの各画素の周
囲には表示コントラストを高めるために、光遮蔽するた
めのブラックマトリクスが設けられている。
【0004】カラーフィルタの着色画素部分は、R,
G,Bの各色を透過することができる着色剤が含まれて
いる。色素としては、染料もしくは顔料が用いられてい
るが、耐熱性と耐光性の面から微粒子状態の顔料もしく
は染料の利用が進みつつある。例えば、特開昭58−4
6325、特開昭60−184203では、ポリイミド
樹脂に色素粒子を分散させたカラーフィルタが開示され
ている。また、特開平5−224007、特開平5−2
24008では、メチロール化メラミンやシラノールオ
リゴマーに色素粒子を分散させたカラーフィルタが開示
されている。しかし、色素微粒子は硬化する前に、凝集
作用を起こしやすくカラーフィルタを構成した場合、凝
集した粒子による画素ムラの発生や透過度の低下を引き
起こすことがしばしばあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記従来
技術の実情に鑑み、微粒子の凝集を防ぎ、ムラの少な
い、透過度の高い高品位のカラーフィルタを提供するこ
とを目的とする。
【0006】また、本発明の他の目的は、インクドット
により色素微粒子層を形成する方法で、前記カラーフィ
ルタを簡便に製造する方法を提供することにある。また
本発明のさらに他の目的は、低コストで信頼性の高い液
晶表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する本
発明は、基板上に少なくとも色素微粒子と透明樹脂を含
有する色素微粒子層を備えたカラーフィルタにおいて、
該色素微粒子の粒径が0.01〜0.4μmの範囲の粒
子が全粒子の70重量%以上であり、かつ色素微粒子が
透明樹脂により被覆されており、色素微粒子に対し透明
樹脂の重量組成比が1〜30%の範囲であることを特徴
とするカラーフィルタである。また本発明は、インクジ
ェット法により色素微粒子層を形成する工程が少なくと
も含まれていることを特徴とするカラーフィルタの製造
方法である。また本発明は、前記カラーフィルタとこれ
に対向する位置に基板を有し、その間に液晶層が形成さ
れた液晶表示装置である。
【0008】本発明においては、色素微粒子の粒径が
0.01〜0.4μmの範囲の粒子が全粒子の70重量
%以上であり、かつ色素微粒子が透明樹脂により被覆さ
れた色素微粒子層が形成されている。
【0009】本発明者らは、色素微粒子の凝集による透
過率低下の要因を究明し、色素微粒子を被覆する透明樹
脂の厚み、すなわち、色素微粒子粒径とそれを被覆する
透明樹脂の量が大きな要因であることを見いだした。さ
らに驚くべきことは、従来検討されてきた色素微粒子に
対する透明樹脂の重量組成比に対して、はるかに少ない
透明樹脂の量でより効果的に凝集による画素ムラの発生
と透過率の低下を防げることを見いだし本発明に至っ
た。
【0010】本発明で使用可能な色素は、公知の各種顔
料及び染料の中から、レッド(R)、グリーン(G)、
ブル(B)の各画素に要求される透過スペクトルにあっ
たものが適宜選択及び組み合わせされる。顔料は、耐光
性、耐熱性に優れたものが好ましく、その例をカラーイ
ンデックス(C.I.)で示す。 C.I.ピグメントレツド9,97,122,123,
149,177,180, 192,216,220,
221,223,226,227,240。 C.I.ピグメントイエロー20,24,86,93,
109,110,117, 125,137,138,
154,166,168。 C.I.ピグメントバイオレット19,23,29,3
0,37,40,50。 C.I.ピグメントグリーン7,36。 C.I.ピグメントブルー15,22,60。
【0011】上記顔料は、公知の各種の表面処理などを
施した後、用いても良い。表面処理の例としては、界面
活性剤処理や、カップリング処理や、顔料誘導体処理な
どが挙げられる。
【0012】またカラーフィルタの着色剤としてこれら
の色素を用いるためには、色素を微細化する必要があり
液体中でサンドミル・ボールミル・3本ロールなどで分
散する。分散して得られた色素微粒子の粒径は、0.0
1〜0.4μmの範囲の粒子が全粒子の70重量%以上
であることが好ましく、より好ましくは80重量%以上
である。この範囲よりを外れると、色素微粒子層の平滑
性が失われたり、透明性が低下したりする。
【0013】次に、本発明に使用可能な色素微粒子を被
覆する透明樹脂としては、5μmの膜を成膜した場合
に、可視光(波長400〜800nm)の透過率が80
%以上、より好ましくは90%以上の樹脂を言う。
【0014】例えば、ポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹
脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ブ
チラール樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられるが、親
水性樹脂がより好ましく、その例としては、リグニンス
ルホン酸塩、セラックなどの天然高分子、ポリアクリル
酸塩、スチレンーアクリル酸共重合物塩、スチレンーア
クリル酸一アクリル酸エチル共重合物塩などの、スチレ
ンーアクリル酸ーアクリル酸アルキルエステル共重合物
塩、スチレンーマレイン酸共重合物塩、スチレンーマレ
イン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合物塩、スチ
レンーマレイン酸ハーフエステル共重合物塩、スチレン
ーメタクリル酸共重合物塩、ビニルナフタレンーアクリ
ル酸共重合物塩、ビニルナフタレンーマレイン酸共重合
物塩、βーナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、
ポリリン酸塩などの陰イオン性高分子、ポリビニルアル
コール、メチロール化メラミン、ポリビニルピロリド
ン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体な
どのうち1種類もしくは2種類以上を混合して用いるこ
とができる。
【0015】色素微粒子に対する透明樹脂の被覆量は、
色素微粒子の大きさにもよるが、粒径が0.01〜0.
4μmの範囲の粒子が全粒子の70重量%以上である場
合、色素微粒子に対して、1〜30重量%の範囲の重量
組成比であり、好ましくは1〜20重量%の範囲、より
好ましくは1〜15重量%の範囲である。その理由とし
て、前記範囲より透明樹脂の被覆量が多すぎると、形成
された色素微粒子層で色素微粒子間の凝集が起こりやす
いこと、また必要な分光特性を得るために、色素微粒子
層の厚みを厚くしなければならないことが挙げられる。
また、前記範囲より透明樹脂の被覆量が少ないと、色素
微粒子層の機械的強度が不足してクラックが発生しやす
くなる。
【0016】色素微粒子を透明樹脂で被覆する方法とし
ては、該透明樹脂を溶解した溶液に分散させて色素微粒
子表面に透明樹脂を吸着させて得ることができる。
【0017】色素微粒子の分散をより効果的に行うた
め、界面活性剤などの分散助剤を添加することができ
る。界面活性剤としては、脂肪酸塩類、高級アルコール
硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類など
の陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポ
リオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類などの
非イオン界面活性剤などが適宜単独または組み合わせて
使用される。その使用量は、色素微粒子に対して重量組
成比で、0.1〜2%の範囲であることが望ましい。
【0018】色素微粒子層は、透明な基板上に形成され
るが、その形成方法として印刷による方法、電着による
方法など、公知の方法が利用できるが、製造工程の簡便
性からインクジェットによる方法が好ましい。インクジ
ェット方式としては、熱エネルギーによる方式あるいは
機械エネルギーによる方式が挙げられるが、いずれの方
式も好適に用いることができる。
【0019】また形成される色素微粒子層の厚みは、
0.05〜1.0μmの範囲であり、好ましくは0.0
5〜0.7μmの範囲、より好ましくは、0.1〜0.
5μmの範囲である。
【0020】色素微粒子層の厚みは、上記範囲より薄い
と十分な分光特性が得られないし、厚いと色素微粒子層
の形成されている所と、そうでない所との段差が大きく
なり画質の低下を招く。色素微粒子層は、ガラスやプラ
ッスチックよりなる透明な基板上に形成される。またこ
の基板上には、ブラックマトリクスが設けられているこ
とが好ましく、ブラックマトリクスは、基板上に金属ク
ロムなどの金属組成物のメッキや蒸着層のフォトエッチ
ング法によって形成することができる。また、カーボン
ブラック、四三酸化鉄などの黒色顔料を含有したネガ型
感光性樹脂組成物などで形成することができ、さらに黒
色顔料を含有した合成樹脂組成物でオフセット印刷法あ
るいはシルク印刷法で形成することもできる。また基板
上には、ブラックマトリクスの遮光部の一部に混色防止
のための撥水部や壁を設けてもよい。
【0021】また本発明においては、色素微粒子層を形
成した後、さらに基板上に透明保護層を形成するのが好
ましい。この保護層により、カラーフィルタの耐プロセ
ス性、特に耐溶剤性を飛躍的に向上させることができ
る。
【0022】保護層の塗工形成方法としては、前述のイ
ンク受容層の塗工と同様の方法を用いることができる。
また保護層を形成する材質としては、一般的にカラーフ
ィルタに用いられている保護膜用材質であれば、特に限
られるものではないが、なかでもアクリル、エポキシ系
の熱硬化型、あるいは光硬化型のものが好適に使用され
る。
【0023】さらに、保護層を塗工形成した基板を、オ
ーブン、ホットプレートなどによるべ−キングにより被
膜を形成させる。保護層の厚みは要求性能などによる
が、0.1〜10μm程度が適当である。また、基板上
には、ブラックマトリクスの遮光部の一部に混色防止の
ための撥水部や壁を設けてもよい。
【0024】色素微粒子層は、上述の透明な基板上に直
接設けてもよいが、好ましくは、色素微粒子層と基板と
の間に下地層を設けることができる。下地層は、色素微
粒子を含むインクを効率的に受容したり、色素粒子層と
基板との間の固着性を高めたりする目的で設けられる。
該下地層は、1層もしくは、複数の層の透明な有機薄膜
材料で構成される。例えば、インク受容能を有する有機
薄膜材料としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、
イミド系樹脂、なかでもヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドコキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体が
好ましい。また、インク受容能を制御するために上記の
数種の樹脂をブレンドして用いることができる。
【0025】また、基板との間の固着性を高めるための
有機薄膜材料からなる下地層としてシランカップリング
剤などを用いることができる。これら形成される下地層
の厚みは、有機薄膜材料の種類や層構成にもよるが、
0.1〜5μm程度が適当である。その形成方法として
は、スピンコート、ロールコート、バーコート、スプレ
ーコート、ディッブコートなどの方法を用いることがで
きる。
【0026】また本発明においては、色素微粒子層を形
成した後、さらに基板上に透明保護層を形成するのが好
ましい。
【0027】図1に本発明のカラーフィルタを組み込ん
だカラー液晶表示装置の基本構成の断面図を示す。本図
において14はカラーフィルタ、1は偏光板、2はガラ
スなどの透明基板、3はブラックマトリックス、4は下
地層、5は保護膜、6は共通電極、7は配向膜、8は液
晶化合物、9は配向膜、10は画素電極、11は透明基
板、12は偏光板および13はバックライト光である。
【0028】液晶パネルは一般に、合わせ込まれたカラ
ーフィルタと対向基板との間に液晶化合物が封入されて
いて、図1のように、カラーフィルタに対向する基板1
1の内側に透明な画素電極がマトリックス状に形成され
ている。カラーフィルターは、画素電極10に対向する
位置にRGBの色材が配列するように設置されている。
さらに、両基板上の内側には配向膜7が形成されてお
り、これをラビング処理することによって液晶分子を一
定方向に配列させることができる。また、それぞれの基
板の外側には偏光板が接着されており、液晶化合物は、
これらの基板に間隙に充填される。また、バックライト
としては、蛍光灯と散乱光の組合わせ(両者とも不図
示)が一般的に用いられており液晶化合物をバックライ
ト光13の透過率を変化させる光シャッターとして機能
させることにより表示を行う。
【0029】本発明を実施例により具体的に説明する。
【0030】
【実施例】
実施例1 クロム薄膜を形成されたブラックマトリクスを有するガ
ラス基板上に、ブラックマトリクスのパターン開□部に
合わせて熱エネルギーによりインクを発泡させ、吐出さ
せるインクジェット記録装置により、下記のインク組成
からなるインクを用いてR,G,Bの3色からなるイン
クドットを形成した。さらに、80℃で20分間、さら
に180℃で1時間乾燥して、顔料微粒子層を形成し
た。インク組成より顔料子微粒子に対してそれを被覆し
ている樹脂(スチレンーマレイン酸樹脂樹脂のモノエタ
ノールアミン塩)の重量組成比は15%であった。
【0031】 [インク組成] 重量比 エチレングリコール 10% ジエチレングリコール 15% 下記R,G,B顔料 4% スチレンーマレイン酸樹脂の 0.6% モノエタノールアミン塩 (平均分子量3万、酸価300) 水 70.4% 上記インク中の顔料粒径は0.01〜0.4μmの範囲
の粒子が全粒子の約90%になるようにサンドミルで分
散後、1μmのフィルターでろ過後用いた。得られた顔
料微粒子層の厚みは0.4μmであった。次に、この
R,G,Bの3色の顔料微粒子層上に透明保護膜とし
て、熱硬化型樹脂(ハイコートLC−2001、三洋化
成製)をスピンナーにより乾燥膜厚が0.5μmになる
ように塗工し、120℃で30分間プリベークした後、
200℃で30分間、本ベークにより保護膜を形成し
て、本発明のカラーフィルタを得た。
【0032】実施例2〜6 実施例1のインク組成中の透明樹脂(スチレンーマレイ
ン酸樹脂のモノエタノール塩)の量(重量比)を変化さ
せ、顔料微粒子に対しての透明樹脂の重量組成比を下表
に示すように調製した以外は、全く同様にしてカラーフ
ィルタを作製した。
【0033】 *実施例6では、インク中での顔料微粒子の分散を安定化するためメニオン型界 面活性剤アセチレノールEH(川研ファインケミカル)0.2%添加した。
【0034】実施例7 インク組成物を下記のインク組成に変えた以外は実施例
1と全く同様にカラーフィルタを作製した。顔料微粒層
の厚みは0.4μmであった。 [インク組成] 重量比 エチレングリコール 10% ジエチレングリコール 15% 下記各R,G,B顔料 4% アセチレノールEH(川研ファインケミカル) 0.2% ビドロキシプロピルセルロース HPC−H(日本曹達製) 0.4% 水 70.4% 比較例1〜2 実施例1のインク組成中の透明樹脂(スチレンーマレイ
ン酸樹脂のモノエタノール塩)の量比を変える以外は、
実施例1と全く同様のカラーフィルタを作製した。本比
較例での透明樹脂のインク中での量比と顔料微粒子に対
しての透明樹脂の重量組成比を下表に示す。
【0035】 *比較例2では、インク中での顔料微粒子の分散を安定化するためインキ組成物 にノニオン型界面活性アセチレノールEHを0.2%添加した。
【0036】[評価] (1)顔料微粒子層の凝集ムラの評価 上記実施例及び比較例で作製したカラーフィルタのR,
G,B顔料微粒子層を位相差顕微鏡で透過光による観察
を行った。凝集ムラの顕著なものを×小さなものを△全
くないものを○とした。 (2)透過率の評価 上記カラーフィルタのR,G,Bの着色部の透過率をそ
れぞれR,G,Bの画素について400nm〜700n
mの範囲で最大透過率の得られる波長で測定した。また
測定は、R,G,Bのそれぞれの画素について10ケ所
を測定し、その平均を求めた。
【0037】
【表1】 実施例8 クロム薄膜を形成されたブラックマトリクスを有するガ
ラス基板上に、下地層として、インク受容性の薄膜を以
下のように設けた。ヒドロキシプロピルセルロース(日
本曹達製、HPC−L)の水溶液(濃度10wt%)を
ロールコーター法により乾燥膜厚が3μmとなるように
塗工し、120℃で3分間のオーブンによるべ−キング
を行って下地層を形成した。
【0038】上記の下地層を設けたガラス基板のブラッ
クマトリクスのパターン開□部に合わせて熱エネルギー
によりインクを発泡させ、吐出させるインクジェット記
録装置により、下記のインク組成からなるインクを用い
て、R,G,Bの3色からなるインクドットを形成し
た。さらに、80℃で20分間、さらに180℃で1時
間乾燥して、顔料微粒子層を形成した。インク組成より
顔料子微粒子に対してそれを被覆している樹脂の重量組
成比は15%であった。 [インク組成] 重量比 エチレングリコール 10% ジエチレングリコール 15% 下記各R,G,B顔料 4% スチレンーマレイン酸樹脂の 0.6% モノエタノールアミン塩 (平均分子量3万、酸価300) 水 70.4% 上記インク中の顔料粒径は0.01〜0.4μmの範囲
の粒子が全粒子の70%以上になるようにサンドミル
で、分散後、用いた。
【0039】得られた顔料微粒子層の厚みは0.4μm
であった。次に、このR,G,Bの3色の顔料微粒子層
上に透明保護膜として、熱硬化型樹脂(ハイコートLC
−2001、三洋化成製)をスピンナーにより乾燥膜厚
が0.5μmになるように塗工し、120℃で30分間
プリベークした後、200℃で30分間、本ベークによ
り保護膜を形成して本発明のカラーフィルタを得た。
【0040】[評価] 1)顔料微粒子層の凝集ムラの評価 上記実施例及び比較例で作製したカラーフィルタのR,
G,B顔料微粒子層を位相差顕微鏡で透過光による観察
を行った結果ムラの発生はなかった。 2)透過率の評価 上記カラーフィルタのR,G,Bの着色部の透過率をそ
れぞれR,G,Bの画素について400nm〜700n
mの範囲で最大透過率の得られる波長で測定した。また
測定は、R,G,Bのそれぞれの画素について10ケ所
を測定し、その平均を求めた。その結果、透過率はR9
0%、G77%、B76%であった。
【0041】
【発明の効果】 1.着色画素部において、顔料の凝集ムラない品位の高
いカラーフィルタが得られた。 2.着色画素部の透明性に優れている。 3.インクジェットによる顔料微粒子層の形成が可能で
大幅な製造工程の短縮と、低コストなカラーフィルタの
製造が可能。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー液晶表示装置の基本構造の断面
図である。
【符号の説明】
1 偏光板 2 ガラスなどの透明基板 3 ブラックマトリックス 4 下地層 5 保護膜 6 共通電極 7 配向膜 8 液晶化合物 9 配向膜 10 画素電極 11 透明基板 12 偏光板 13 バックライト光 14 カラーフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芝 昭二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 横井 英人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも色素微粒子と透明樹
    脂を含有する色素微粒子層を備えたカラーフィルタにお
    いて、該色素微粒子の粒径が0.01〜0.4μmの範
    囲の粒子が全粒子の70重量%以上であり、かつ色素微
    粒子が透明樹脂により被覆されており、色素微粒子に対
    し透明樹脂の重量組成比が1〜30%の範囲であること
    を特徴とするカラーフィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の透明樹脂の重量比が1〜
    20%の範囲であることを特徴とするカラーフィルタ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の透明樹脂の重量比が1〜
    15%の範囲であることを特徴とするカラーフィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の色素微粒子層の厚みが、
    0.05〜1.0μmの範囲であることを特徴とするカ
    ラーフィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の色素微粒子層の厚みが、
    0.05〜0.7μmの範囲であることを特徴とするカ
    ラーフィルタ。
  6. 【請求項6】 インクジェット法により色素微粒子層を
    形成する工程が少なくとも含まれていることを特徴とす
    るカラーフィルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のカラーフィルタとこれに
    対向する位置に基板を有し、その間に液晶層が形成され
    た液晶表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013146903A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 凸版印刷株式会社 ディスプレイ用カラーフィルタ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013146903A1 (ja) * 2012-03-28 2013-10-03 凸版印刷株式会社 ディスプレイ用カラーフィルタ
JPWO2013146903A1 (ja) * 2012-03-28 2015-12-14 凸版印刷株式会社 ディスプレイ用カラーフィルタ

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