JPH0857572A - スクロール部材の成形型及びその成形方法 - Google Patents
スクロール部材の成形型及びその成形方法Info
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- JPH0857572A JPH0857572A JP21668994A JP21668994A JPH0857572A JP H0857572 A JPH0857572 A JP H0857572A JP 21668994 A JP21668994 A JP 21668994A JP 21668994 A JP21668994 A JP 21668994A JP H0857572 A JPH0857572 A JP H0857572A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
- F04C18/0246—Details concerning the involute wraps or their base, e.g. geometry
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 エアコン等の空気機械を構成する圧縮機等の
スクロール部材を鍛造にて成形する際に、極めて高い精
度にて製造するための成形型を提供すること。 【構成】 鍛造によりスクロール部材Ｓを成形する成形
型において、渦巻部成形型Ａ1 と成形パンチＡ3 とから
なり、渦巻部成形型Ａ1 は抜勾配を略ゼロとした渦巻成
形型部２に、該渦巻成形型部２と同形状の渦巻形押出部
３を昇降可能に設けること。該渦巻形押出部３には押出
脚片４，４，…を一体的に形成すること。スクロール部
材Ｓを成形する方法では、被成形材料Ｍを鍛造適正温度
に加熱し、該被成形材料Ｍを渦巻部成形型Ａ1 に入れて
成形パンチＡ3 にて打撃すること。次に被成形材料Ｍの
一部を流動させて前記渦巻成形型部２内に到達させるこ
と。次に渦巻形押出部３を上昇させつつ、スクロール部
材Ｓを成形する。
スクロール部材を鍛造にて成形する際に、極めて高い精
度にて製造するための成形型を提供すること。 【構成】 鍛造によりスクロール部材Ｓを成形する成形
型において、渦巻部成形型Ａ1 と成形パンチＡ3 とから
なり、渦巻部成形型Ａ1 は抜勾配を略ゼロとした渦巻成
形型部２に、該渦巻成形型部２と同形状の渦巻形押出部
３を昇降可能に設けること。該渦巻形押出部３には押出
脚片４，４，…を一体的に形成すること。スクロール部
材Ｓを成形する方法では、被成形材料Ｍを鍛造適正温度
に加熱し、該被成形材料Ｍを渦巻部成形型Ａ1 に入れて
成形パンチＡ3 にて打撃すること。次に被成形材料Ｍの
一部を流動させて前記渦巻成形型部２内に到達させるこ
と。次に渦巻形押出部３を上昇させつつ、スクロール部
材Ｓを成形する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、エアコン等の空気機械
を構成する圧縮機等のスクロール部材を鍛造にて成形す
る際に、極めて高い精度にて製造することができるスク
ロール部材の成形型及び形成方法に関する。
を構成する圧縮機等のスクロール部材を鍛造にて成形す
る際に、極めて高い精度にて製造することができるスク
ロール部材の成形型及び形成方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】スクロール部材（固定及び旋回）をアル
ミニウム合金の鍛造によって成形するものにおいて、渦
巻部き抜勾配を略ゼロにするものがある。これは、渦巻
部の成形型の抜勾配を略ゼロにして、その型の中にアル
ミニウム合金の被加工材を成形パンチにより押し込みス
クロール部材を成形し、渦巻部の突出成形端部をノック
アウトピンによって押出して成形型から鍛造成形品を取
り出す方法を試みた。
ミニウム合金の鍛造によって成形するものにおいて、渦
巻部き抜勾配を略ゼロにするものがある。これは、渦巻
部の成形型の抜勾配を略ゼロにして、その型の中にアル
ミニウム合金の被加工材を成形パンチにより押し込みス
クロール部材を成形し、渦巻部の突出成形端部をノック
アウトピンによって押出して成形型から鍛造成形品を取
り出す方法を試みた。
【０００３】そこで、例えば、鉄系金属素材によるスク
ロール部材の渦巻状ラップを抜勾配略ゼロの渦巻溝孔の
ダイスに押出し熱間塑性変形させて成形するものではあ
るが、成形渦巻状ラップ端部を複数のノックアウトピン
により押し出して成形ダイスから取り出す構造が特開昭
５９−１５９２４１に開示されている。
ロール部材の渦巻状ラップを抜勾配略ゼロの渦巻溝孔の
ダイスに押出し熱間塑性変形させて成形するものではあ
るが、成形渦巻状ラップ端部を複数のノックアウトピン
により押し出して成形ダイスから取り出す構造が特開昭
５９−１５９２４１に開示されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】この成形型及び成形品
の取出構造はアルミニウム合金の塑性変形によるスクロ
ール部材を成形するものとして適用が可能と考えられ
る。渦巻部の成形において、抜勾配を略ゼロにすること
で、スクロール部材の鍛造加工後の機械加工を短縮又は
省略することができる。
の取出構造はアルミニウム合金の塑性変形によるスクロ
ール部材を成形するものとして適用が可能と考えられ
る。渦巻部の成形において、抜勾配を略ゼロにすること
で、スクロール部材の鍛造加工後の機械加工を短縮又は
省略することができる。
【０００５】しかし、特開昭５９−１５９２４１に開示
されているものでは、成形型及びその成形品の取出構造
をアルミニウム合金による塑性変形のスクロール部材成
形に使用した場合、その図面に開示されているように渦
巻部成形型において口元側に部分的な成形部と成形品に
接しない逃げ部とを形成した成形型のため、渦巻部の突
出先端部は型の中に押し込まれた時の流動形状（略円弧
状）となり鍛造成形品の仕上げに要する切削加工部分等
が増大し、工程時間及びコストが上昇することになる。
されているものでは、成形型及びその成形品の取出構造
をアルミニウム合金による塑性変形のスクロール部材成
形に使用した場合、その図面に開示されているように渦
巻部成形型において口元側に部分的な成形部と成形品に
接しない逃げ部とを形成した成形型のため、渦巻部の突
出先端部は型の中に押し込まれた時の流動形状（略円弧
状）となり鍛造成形品の仕上げに要する切削加工部分等
が増大し、工程時間及びコストが上昇することになる。
【０００６】さらに、ノックアウトピンＫｐの押圧面、
或いは被成形材料の押し出し部先端が略円弧状の流動形
状であるため、図１２に示すように、ノックアウトピン
Ｋｐとの当接が点当たりとなって、押圧面積が小さくな
り、押圧部の単位面積の荷重が高くなりすぎて、ノック
アウトピンＫｐ又は成形型が座屈するおそれがある〔図
１３（ａ）参照〕。また、逃げ部での成形品の座屈は大
きくなるおそれがあり、型からの取付を困難にする〔図
１３（ｂ）参照〕。
或いは被成形材料の押し出し部先端が略円弧状の流動形
状であるため、図１２に示すように、ノックアウトピン
Ｋｐとの当接が点当たりとなって、押圧面積が小さくな
り、押圧部の単位面積の荷重が高くなりすぎて、ノック
アウトピンＫｐ又は成形型が座屈するおそれがある〔図
１３（ａ）参照〕。また、逃げ部での成形品の座屈は大
きくなるおそれがあり、型からの取付を困難にする〔図
１３（ｂ）参照〕。
【０００７】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は上記課
題を解決すべく鋭意，研究を重ねた結果、本発明を鍛造
によりスクロール部材を成形する成形型において、渦巻
部成形型と成形パンチとからなり、渦巻部成形型は抜勾
配を略ゼロとした渦巻成形型部に、該渦巻成形型部と同
形状の渦巻形押出部を昇降可能に設け、該渦巻形押出部
に押出脚片を一体的に形成してなるスクロール部材の成
形型及び成形方法としたことにより、スクロール部材を
鍛造成形でありながら、極めて工作精度を高くすること
ができ、鍛造成形後の仕上げ加工を最小限とすることが
でき、上記課題を解決したものである。
題を解決すべく鋭意，研究を重ねた結果、本発明を鍛造
によりスクロール部材を成形する成形型において、渦巻
部成形型と成形パンチとからなり、渦巻部成形型は抜勾
配を略ゼロとした渦巻成形型部に、該渦巻成形型部と同
形状の渦巻形押出部を昇降可能に設け、該渦巻形押出部
に押出脚片を一体的に形成してなるスクロール部材の成
形型及び成形方法としたことにより、スクロール部材を
鍛造成形でありながら、極めて工作精度を高くすること
ができ、鍛造成形後の仕上げ加工を最小限とすることが
でき、上記課題を解決したものである。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
すると、本発明における成形型について、まず構成を述
べると、本発明の成形型は、図１，図２等に示すよう
に、主に渦巻部成形型Ａ1 ，成形品離型体Ａ2 及び成形
パンチＡ3 等から構成されている。先ず、渦巻部成形型
Ａ1 はスクロール部材Ｓの渦巻部１２を鍛造により成形
するものである。その渦巻部成形型Ａ1 は具体的には型
本体１に渦巻成形型部２が形成されたものである。そし
て、鍛造に適した温度に加熱された被成形材料Ｍが前記
渦巻成形型部２により渦巻部１２が鍛造成形されるもの
である。その被成形材料Ｍは鍛造成形に適したものが採
用されるが、具体的にはアルミニウム合金，亜鉛合金等
が採用される。本発明においては被成形材料Ｍはアルミ
ニウム合金が好適である。
すると、本発明における成形型について、まず構成を述
べると、本発明の成形型は、図１，図２等に示すよう
に、主に渦巻部成形型Ａ1 ，成形品離型体Ａ2 及び成形
パンチＡ3 等から構成されている。先ず、渦巻部成形型
Ａ1 はスクロール部材Ｓの渦巻部１２を鍛造により成形
するものである。その渦巻部成形型Ａ1 は具体的には型
本体１に渦巻成形型部２が形成されたものである。そし
て、鍛造に適した温度に加熱された被成形材料Ｍが前記
渦巻成形型部２により渦巻部１２が鍛造成形されるもの
である。その被成形材料Ｍは鍛造成形に適したものが採
用されるが、具体的にはアルミニウム合金，亜鉛合金等
が採用される。本発明においては被成形材料Ｍはアルミ
ニウム合金が好適である。
【０００９】その渦巻部成形型Ａ1 の渦巻成形型部２は
被成形材料Ｍをスクロール部材Ｓの渦巻部にして成形す
るために、渦巻溝形状として形成されており、その渦巻
成形型部２の深さ方向において勾配は略ゼロとしてい
る。即ち抜勾配は０°（略０°を含む）としたものであ
り、渦巻成形型部２の渦巻溝における成形壁面２ａは垂
直（略垂直を含む）に形成されている（図２，図３等参
照）。その渦巻成形型部２には、図３（ａ）及び（ｃ）
に示すように、底面部２ｂが形成され、該底面部２ｂの
適宜の個所に摺動穴２ｃ，２ｃ，…が渦巻部成形型Ａ1
の外部に貫通して形成されている。
被成形材料Ｍをスクロール部材Ｓの渦巻部にして成形す
るために、渦巻溝形状として形成されており、その渦巻
成形型部２の深さ方向において勾配は略ゼロとしてい
る。即ち抜勾配は０°（略０°を含む）としたものであ
り、渦巻成形型部２の渦巻溝における成形壁面２ａは垂
直（略垂直を含む）に形成されている（図２，図３等参
照）。その渦巻成形型部２には、図３（ａ）及び（ｃ）
に示すように、底面部２ｂが形成され、該底面部２ｂの
適宜の個所に摺動穴２ｃ，２ｃ，…が渦巻部成形型Ａ1
の外部に貫通して形成されている。
【００１０】その渦巻部成形型Ａ1 により鍛造成形され
た成形品は成形品離型体Ａ2 により渦巻部成形型Ａ1 か
ら離型される。該成形品離型体Ａ2 は、図３（ｂ）に示
すように、渦巻形押出部３及び押出脚片４，４，…等か
ら構成されている。その渦巻形押出部３は、渦巻部成形
型Ａ1 の渦巻成形型部２の平面形状に略等しい形状をな
しており、図６乃至図８等に示すように、渦巻成形型部
２内を上下方向に移動自在となる構成としている。そし
て、前記渦巻形押出部３は、常時は渦巻成形型部２の底
面部２ｂ箇所に存在し、渦巻成形型部２内にて被成形材
料Ｍからスクロール部材Ｓの渦巻部１２を形成した後に
成形品を渦巻部成形型Ａ1 より離型させるものである。
また、成形品離型体Ａ2 の押出脚片４，４，…は、前記
渦巻成形型部２の底面部２ｂに形成した摺動穴２ｃ，２
ｃ，…内に納まるようになっている〔図３（ｃ）及び図
４参照〕。
た成形品は成形品離型体Ａ2 により渦巻部成形型Ａ1 か
ら離型される。該成形品離型体Ａ2 は、図３（ｂ）に示
すように、渦巻形押出部３及び押出脚片４，４，…等か
ら構成されている。その渦巻形押出部３は、渦巻部成形
型Ａ1 の渦巻成形型部２の平面形状に略等しい形状をな
しており、図６乃至図８等に示すように、渦巻成形型部
２内を上下方向に移動自在となる構成としている。そし
て、前記渦巻形押出部３は、常時は渦巻成形型部２の底
面部２ｂ箇所に存在し、渦巻成形型部２内にて被成形材
料Ｍからスクロール部材Ｓの渦巻部１２を形成した後に
成形品を渦巻部成形型Ａ1 より離型させるものである。
また、成形品離型体Ａ2 の押出脚片４，４，…は、前記
渦巻成形型部２の底面部２ｂに形成した摺動穴２ｃ，２
ｃ，…内に納まるようになっている〔図３（ｃ）及び図
４参照〕。
【００１１】その渦巻形押出部３は、適宜の板厚を有す
る金属板を渦巻成形型部２の平面形状に従って略同等形
状とするとともに、渦巻成形型部２を上下方向に移動可
能な大きさとしている。その渦巻形押出部３の下方には
複数の押出脚片４，４，…が突出するようにして所定間
隔に一体形成されており、渦巻部成形型Ａ1 の下部方向
に延びるように設けた押出脚片４，４，…を上方に押し
上げることで、渦巻形押出部３を渦巻成形型部２内にお
いて上方に移動させることができるもので、これによっ
て完成した成形品を渦巻成形型部２より離型させる。
る金属板を渦巻成形型部２の平面形状に従って略同等形
状とするとともに、渦巻成形型部２を上下方向に移動可
能な大きさとしている。その渦巻形押出部３の下方には
複数の押出脚片４，４，…が突出するようにして所定間
隔に一体形成されており、渦巻部成形型Ａ1 の下部方向
に延びるように設けた押出脚片４，４，…を上方に押し
上げることで、渦巻形押出部３を渦巻成形型部２内にお
いて上方に移動させることができるもので、これによっ
て完成した成形品を渦巻成形型部２より離型させる。
【００１２】前記押出脚片４，４，…は、図１，図４等
に示すように、渦巻部成形型Ａ1 の下部に設けた押出用
ガイド部６に支持、又は当接した状態となっており、さ
らにその押出用ガイド部６は油圧シリンダー等の押出用
動力源７に取り付けられ、押出用動力源７が作動するこ
とにより、押出用ガイド部６が上下方向に移動し、該押
出用ガイド部６とともに押出脚片４，４，…が前述の摺
動穴２ｃ，２ｃ，…内を上下方向に移動して渦巻形押出
部３を渦巻成形型部２内にて移動させるものである（図
６乃至図８参照）。そのガイド部６は、図示しないが、
渦巻形押出部３と同様に渦巻き形状とする実施例も存在
する。
に示すように、渦巻部成形型Ａ1 の下部に設けた押出用
ガイド部６に支持、又は当接した状態となっており、さ
らにその押出用ガイド部６は油圧シリンダー等の押出用
動力源７に取り付けられ、押出用動力源７が作動するこ
とにより、押出用ガイド部６が上下方向に移動し、該押
出用ガイド部６とともに押出脚片４，４，…が前述の摺
動穴２ｃ，２ｃ，…内を上下方向に移動して渦巻形押出
部３を渦巻成形型部２内にて移動させるものである（図
６乃至図８参照）。そのガイド部６は、図示しないが、
渦巻形押出部３と同様に渦巻き形状とする実施例も存在
する。
【００１３】また、上記渦巻形押出部３の表面（渦巻成
形型部２の開口側より見た面）は被成形材料Ｍからスク
ロール部材Ｓの渦巻部１２に成形するときの端面を成形
する役目をなすものであり、図９（ａ）及び（ｂ）に示
すように、被成形材料Ｍが渦巻成形型部２内で略十分に
行き渡って、その渦巻形押出部３を押し上げて鍛造成形
したスクロール部材Ｓを渦巻部成形型Ａ1 より押し出す
ときに、同時に渦巻部１２の先端面を平坦状に仕上げる
こととなる（図１０参照）。
形型部２の開口側より見た面）は被成形材料Ｍからスク
ロール部材Ｓの渦巻部１２に成形するときの端面を成形
する役目をなすものであり、図９（ａ）及び（ｂ）に示
すように、被成形材料Ｍが渦巻成形型部２内で略十分に
行き渡って、その渦巻形押出部３を押し上げて鍛造成形
したスクロール部材Ｓを渦巻部成形型Ａ1 より押し出す
ときに、同時に渦巻部１２の先端面を平坦状に仕上げる
こととなる（図１０参照）。
【００１４】その渦巻部成形型Ａ1 の渦巻成形型部２の
開口側周囲には、スクロール部材成形サポート８が設け
られており、該スクロール部材成形サポート８にはパン
チガイド８ａが形成されており、該パンチガイド８ａに
後述する成形パンチＡ3 が挿入し、成形パンチＡ3 を打
撃方向に正確に導くものである。その成形パンチＡ
3は、パンチ本体９の下部中心にスクロール部材Ｓの座
板１１の成形を行うための座板成形型部１０が設けられ
ている（図１，図２等参照）。
開口側周囲には、スクロール部材成形サポート８が設け
られており、該スクロール部材成形サポート８にはパン
チガイド８ａが形成されており、該パンチガイド８ａに
後述する成形パンチＡ3 が挿入し、成形パンチＡ3 を打
撃方向に正確に導くものである。その成形パンチＡ
3は、パンチ本体９の下部中心にスクロール部材Ｓの座
板１１の成形を行うための座板成形型部１０が設けられ
ている（図１，図２等参照）。
【００１５】該座板成形型部１０と前記渦巻部成形型Ａ
1 の渦巻成形型部２によりスクロール部材Ｓが鍛造成形
されるものである。その成形パンチＡ3 のパンチ本体９
上部には、図１に示すように、クランクタイプ或いは油
圧シリンダータイプ等の鍛造打撃用動力源１３に装着さ
れている。そして鍛造打撃用動力源１３が作動すること
により、成形パンチＡ3 が渦巻部成形型Ａ1 方向に向か
って打撃を行うものである。
1 の渦巻成形型部２によりスクロール部材Ｓが鍛造成形
されるものである。その成形パンチＡ3 のパンチ本体９
上部には、図１に示すように、クランクタイプ或いは油
圧シリンダータイプ等の鍛造打撃用動力源１３に装着さ
れている。そして鍛造打撃用動力源１３が作動すること
により、成形パンチＡ3 が渦巻部成形型Ａ1 方向に向か
って打撃を行うものである。
【００１６】スクロール部材Ｓは、図１１に示すよう
に、座板１１に渦巻部１２が形成されたものであり、そ
の座板１１の一側面に渦巻部１２が形成され、座板１１
の他面側には軸受等の装着用のボス部１１ａが形成され
ている。このスクロール部材Ｓは本発明の成形型により
被成形材料Ｍから鍛造成形される。その被成形材料Ｍは
前述したようにアルミニウム合金を使用することが好適
である。被成形材料Ｍは適宜の肉厚を有する円板形状を
なしており、その直径は完成後のスクロール部材Ｓの座
板１１の直径よりも僅かに大きく形成されている。そし
て、被成形材料Ｍの渦巻部１２の最外側形成予定箇所か
ら外方に渦巻部１２の形成用の材料肉部が存在してい
る。
に、座板１１に渦巻部１２が形成されたものであり、そ
の座板１１の一側面に渦巻部１２が形成され、座板１１
の他面側には軸受等の装着用のボス部１１ａが形成され
ている。このスクロール部材Ｓは本発明の成形型により
被成形材料Ｍから鍛造成形される。その被成形材料Ｍは
前述したようにアルミニウム合金を使用することが好適
である。被成形材料Ｍは適宜の肉厚を有する円板形状を
なしており、その直径は完成後のスクロール部材Ｓの座
板１１の直径よりも僅かに大きく形成されている。そし
て、被成形材料Ｍの渦巻部１２の最外側形成予定箇所か
ら外方に渦巻部１２の形成用の材料肉部が存在してい
る。
【００１７】また、図５乃至図８は、被成形材料Ｍを成
形型によりスクロール部材Ｓを鍛造成形するまでの工程
を示したものであり、被成形材料Ｍを渦巻部成形型Ａ1
上に配置し（図５参照）、次いで成形パンチＡ3 にて被
成形材料Ｍに打撃を与えて渦巻成形型部２内に被成形材
料Ｍを押し込む（図６参照）。そして、渦巻形押出部３
を押し上げて鍛造成形したスクロール部材Ｓを押し出す
（図７，図８参照）。
形型によりスクロール部材Ｓを鍛造成形するまでの工程
を示したものであり、被成形材料Ｍを渦巻部成形型Ａ1
上に配置し（図５参照）、次いで成形パンチＡ3 にて被
成形材料Ｍに打撃を与えて渦巻成形型部２内に被成形材
料Ｍを押し込む（図６参照）。そして、渦巻形押出部３
を押し上げて鍛造成形したスクロール部材Ｓを押し出す
（図７，図８参照）。
【００１８】
【発明の効果】請求項１においては、鍛造によりスクロ
ール部材Ｓを成形する成形型において、渦巻部成形型Ａ
1 と成形パンチＡ3 とからなり、渦巻部成形型Ａ1 は抜
勾配を略ゼロとした渦巻成形型部２に、該渦巻成形型部
２と同形状の渦巻形押出部３を昇降可能に設け、該渦巻
形押出部３に押出脚片４，４，…を一体的に形成してな
るスクロール部材の成形型としたことにより、先ず第１
に鍛造成形完了後のスクロール部材Ｓの成形型より極め
て簡単に離型させ、成形型によるアルミニウム合金製等
の鍛造品を実用的に成形することができるし、第２にス
クロール部材Ｓのアルミニウム合金の鍛造品として、渦
巻部１２の形状寸法精度を安定させ、次工程における加
工を低減又は省略できるものを効率良く成形することが
できる。
ール部材Ｓを成形する成形型において、渦巻部成形型Ａ
1 と成形パンチＡ3 とからなり、渦巻部成形型Ａ1 は抜
勾配を略ゼロとした渦巻成形型部２に、該渦巻成形型部
２と同形状の渦巻形押出部３を昇降可能に設け、該渦巻
形押出部３に押出脚片４，４，…を一体的に形成してな
るスクロール部材の成形型としたことにより、先ず第１
に鍛造成形完了後のスクロール部材Ｓの成形型より極め
て簡単に離型させ、成形型によるアルミニウム合金製等
の鍛造品を実用的に成形することができるし、第２にス
クロール部材Ｓのアルミニウム合金の鍛造品として、渦
巻部１２の形状寸法精度を安定させ、次工程における加
工を低減又は省略できるものを効率良く成形することが
できる。
【００１９】上記効果を詳述すると、比較的薄肉部の渦
巻部１２の端部を渦巻形押出部３によって、十分な押圧
面積を確保しつつ、渦巻成形型部２内に流動した被成形
材料Ｍの渦巻部１２成形予定部に均一に押圧する面当た
りとすることができる。これは、従来タイプのものが、
図１２に示すようにノックアウトピンＫｐとの部分当た
りであり、そのために、鍛造成形完成品となったスクロ
ール部材Ｓの渦巻部１２を成形型より離型するときに偏
荷重となり、離型が容易且つ迅速には行えなかったもの
であるが、これに対して本発明では渦巻形押出部３がス
クロール部材Ｓの渦巻部１２の成形予定箇所の先端に面
接触とすることができるので、成形品を容易に離型する
ことができる。上記により、成形品に係る押圧力が略均
一にでき、成形品の変形，損傷等の座屈を防ぐことがで
きる。
巻部１２の端部を渦巻形押出部３によって、十分な押圧
面積を確保しつつ、渦巻成形型部２内に流動した被成形
材料Ｍの渦巻部１２成形予定部に均一に押圧する面当た
りとすることができる。これは、従来タイプのものが、
図１２に示すようにノックアウトピンＫｐとの部分当た
りであり、そのために、鍛造成形完成品となったスクロ
ール部材Ｓの渦巻部１２を成形型より離型するときに偏
荷重となり、離型が容易且つ迅速には行えなかったもの
であるが、これに対して本発明では渦巻形押出部３がス
クロール部材Ｓの渦巻部１２の成形予定箇所の先端に面
接触とすることができるので、成形品を容易に離型する
ことができる。上記により、成形品に係る押圧力が略均
一にでき、成形品の変形，損傷等の座屈を防ぐことがで
きる。
【００２０】また、従来の様なノックアウトピンの数を
増やすことなく、型の強度も十分に確保することがで
き、型の成形精度が安定し、且つ寿命を向上させること
ができる。さらに、渦巻部成形型Ａ1 の渦巻成形型部２
は抜勾配略ゼロとしたもので鍛造成形の完了したスクロ
ール部材Ｓの渦巻部１２を成形型から離型したときに
は、渦巻部１２の精度が良好であり、渦巻部１２の切削
加工等を一切不要とするものであり、製品コストを低減
することができる。
増やすことなく、型の強度も十分に確保することがで
き、型の成形精度が安定し、且つ寿命を向上させること
ができる。さらに、渦巻部成形型Ａ1 の渦巻成形型部２
は抜勾配略ゼロとしたもので鍛造成形の完了したスクロ
ール部材Ｓの渦巻部１２を成形型から離型したときに
は、渦巻部１２の精度が良好であり、渦巻部１２の切削
加工等を一切不要とするものであり、製品コストを低減
することができる。
【００２１】即ち、比較的薄肉部の渦巻部１２の先端部
を渦巻形押出部３によって、十分な押圧面積を確保する
ことができ、且つ成形品を均一に押圧する面当たりとす
ることができ、成形品を容易に離型することができる。
上記により、成形品に係る押圧力が略均一にでき、成形
品の変形，損傷等の座屈を防ぐことができる。また、従
来の様にノックアウトピンの数を増やす必要はなく、成
形型の強度も十分に確保することができ、成形精度が安
定し、且つ寿命を向上させることができる。
を渦巻形押出部３によって、十分な押圧面積を確保する
ことができ、且つ成形品を均一に押圧する面当たりとす
ることができ、成形品を容易に離型することができる。
上記により、成形品に係る押圧力が略均一にでき、成形
品の変形，損傷等の座屈を防ぐことができる。また、従
来の様にノックアウトピンの数を増やす必要はなく、成
形型の強度も十分に確保することができ、成形精度が安
定し、且つ寿命を向上させることができる。
【００２２】さらに、前記渦巻部成形型Ａ1 の渦巻形押
出部３には押出脚片４，４，…を一体的に形成して成形
品離型体Ａ2 としたものなので、成形品離型体Ａ2 にか
かる部品点数を少なくすることができ、且つ成形品離型
体Ａ2 の強度，耐久性を向上させたものである。また、
渦巻部成形型Ａ1 においては図３（ａ）及び（ｃ）に示
すように、渦巻成形型部２の内部に前記成形品離型体Ａ
2 の押出脚片４，４，…のみが摺動可能となる貫通孔
（実施例中では摺動穴２ｃ，２ｃ，…となる）を形成す
ることで、渦巻成形型部２の全体が渦巻部成形型Ａ1 を
貫通状とする必要がなく、それゆえに渦巻部成形型Ａ1
の力学的強度を増加させることができる利点がある。
出部３には押出脚片４，４，…を一体的に形成して成形
品離型体Ａ2 としたものなので、成形品離型体Ａ2 にか
かる部品点数を少なくすることができ、且つ成形品離型
体Ａ2 の強度，耐久性を向上させたものである。また、
渦巻部成形型Ａ1 においては図３（ａ）及び（ｃ）に示
すように、渦巻成形型部２の内部に前記成形品離型体Ａ
2 の押出脚片４，４，…のみが摺動可能となる貫通孔
（実施例中では摺動穴２ｃ，２ｃ，…となる）を形成す
ることで、渦巻成形型部２の全体が渦巻部成形型Ａ1 を
貫通状とする必要がなく、それゆえに渦巻部成形型Ａ1
の力学的強度を増加させることができる利点がある。
【００２３】請求項２においては、鍛造によりスクロー
ル部材Ｓを成形する方法において、被成形材料Ｍを鍛造
適正温度に加熱し、抜勾配略ゼロの渦巻成形型部２を有
する渦巻部成形型Ａ1 に入れて成形パンチＡ3 にて打撃
し、次いで、被成形材料Ｍの一部を流動させて前記渦巻
成形型部２内に到達させ、次いで渦巻形押出部３を上昇
させつつ、スクロール部材Ｓを成形してなるスクロール
部材の成形方法としたことにより、成形型より離型した
成形品は仕上げ加工を最小限にすることができる。即
ち、被成形材料Ｍを渦巻部成形型Ａ1 の渦巻成形型部２
に載置して成形パンチＡ3 で打撃することで、スクロー
ル部材Ｓの渦巻部１２を鍛造成形し、且つ成形品離型体
Ａ2 の渦巻形押出部３にて成形品を渦巻成形型部２より
押し出すときに、その渦巻形押出部３が渦巻部１２の先
端部を平坦状に仕上げつつ、渦巻成形型部２より押し出
して成形品を離型させることができ、且つ渦巻成形型部
２の抜勾配を略ゼロとしているので、渦巻部１２は離型
した状態ですでに工作精度が高く、仕上げ加工を不要に
することができ、たとえ仕上げ加工を要する場合でも最
小限にすることができる。
ル部材Ｓを成形する方法において、被成形材料Ｍを鍛造
適正温度に加熱し、抜勾配略ゼロの渦巻成形型部２を有
する渦巻部成形型Ａ1 に入れて成形パンチＡ3 にて打撃
し、次いで、被成形材料Ｍの一部を流動させて前記渦巻
成形型部２内に到達させ、次いで渦巻形押出部３を上昇
させつつ、スクロール部材Ｓを成形してなるスクロール
部材の成形方法としたことにより、成形型より離型した
成形品は仕上げ加工を最小限にすることができる。即
ち、被成形材料Ｍを渦巻部成形型Ａ1 の渦巻成形型部２
に載置して成形パンチＡ3 で打撃することで、スクロー
ル部材Ｓの渦巻部１２を鍛造成形し、且つ成形品離型体
Ａ2 の渦巻形押出部３にて成形品を渦巻成形型部２より
押し出すときに、その渦巻形押出部３が渦巻部１２の先
端部を平坦状に仕上げつつ、渦巻成形型部２より押し出
して成形品を離型させることができ、且つ渦巻成形型部
２の抜勾配を略ゼロとしているので、渦巻部１２は離型
した状態ですでに工作精度が高く、仕上げ加工を不要に
することができ、たとえ仕上げ加工を要する場合でも最
小限にすることができる。
【図１】成形型及びその周囲の断面図
【図２】被成形材料及び成形型の縦断側面図
【図３】（ａ）は渦巻部成形型の一部断面にした斜視図 （ｂ）は渦巻形押出部の斜視図 （ｃ）は渦巻部成形型の平面図
【図４】被成形材料が渦巻成形型部に押し出された初期
状態を示す断面図
状態を示す断面図
【図５】被成形材料を成形型によりスクロール部材に鍛
造成形する前の状態を示す断面図
造成形する前の状態を示す断面図
【図６】被成形材料が成形パンチの打撃にて渦巻成形型
部内に十分に入り込んだ状態を示す断面図
部内に十分に入り込んだ状態を示す断面図
【図７】鍛造成形されたスクロール部材を渦巻部成形型
より押し出し始めた状態を示す断面図
より押し出し始めた状態を示す断面図
【図８】成形型より完全に鍛造成形されたスクロール部
材が完全に押し出された状態を示す断面図
材が完全に押し出された状態を示す断面図
【図９】（ａ）は被成形材料が渦巻成形型部に入り込ん
だ状態を示す断面図 （ｂ）は被成形材料が渦巻部成形型内の渦巻形押出部に
より押し出される状態を示す断面図
だ状態を示す断面図 （ｂ）は被成形材料が渦巻部成形型内の渦巻形押出部に
より押し出される状態を示す断面図
【図１０】鍛造成形されたスクロール部材の断面図
【図１１】スクロール部材の斜視図
【図１２】従来タイプの断面図
【図１３】（ａ）は従来タイプにおいて被成形材料側に
不都合な変移が生じた状態の断面図 （ｂ）は従来タイプにおいてノックアウトピン側に不都
合な変移が生じた状態の断面図
不都合な変移が生じた状態の断面図 （ｂ）は従来タイプにおいてノックアウトピン側に不都
合な変移が生じた状態の断面図
Ｓ…スクロール部材 Ａ1 …渦巻部成形型 Ａ3 …成形パンチ ２…渦巻成形型部 ３…渦巻形押出部 ４…押出脚片 Ｍ…被成形材料
Claims (2)
- 【請求項１】 鍛造によりスクロール部材を成形する成
形型において、渦巻部成形型と成形パンチとからなり、
渦巻部成形型は抜勾配を略ゼロとした渦巻成形型部に、
該渦巻成形型部と同形状の渦巻形押出部を昇降可能に設
け、該渦巻形押出部に押出脚片を一体的に形成してなる
ことを特徴としたスクロール部材の成形型。 - 【請求項２】 鍛造によりスクロール部材を成形する方
法において、被成形材料を鍛造適正温度に加熱し、抜勾
配略ゼロの渦巻成形型部を有する渦巻部成形型に入れて
成形パンチにて打撃し、次いで、被成形材料の一部を流
動させて前記渦巻成形型部内に到達させ、次いで渦巻形
押出部を上昇させつつ、スクロール部材を成形してなる
ことを特徴としたスクロール部材の成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21668994A JPH0857572A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | スクロール部材の成形型及びその成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21668994A JPH0857572A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | スクロール部材の成形型及びその成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0857572A true JPH0857572A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16692385
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21668994A Pending JPH0857572A (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | スクロール部材の成形型及びその成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0857572A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010000516A (ja) * | 2008-06-19 | 2010-01-07 | Kagoshima Prefecture | マグネシウム合金の精密鍛造加工方法 |
| CN103264138A (zh) * | 2013-05-10 | 2013-08-28 | 西安航空动力股份有限公司 | 一种微型tc11钛合金叶片精锻方法 |
| WO2013165084A1 (ko) * | 2012-04-30 | 2013-11-07 | 한국생산기술연구원 | 스크롤 로터의 금형, 성형장치 및 금형 제조방법 |
| CN108723270A (zh) * | 2018-04-28 | 2018-11-02 | 东莞市天红精密五金科技有限公司 | 涡旋式冷机压缩机动盘锻造模具 |
-
1994
- 1994-08-19 JP JP21668994A patent/JPH0857572A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010000516A (ja) * | 2008-06-19 | 2010-01-07 | Kagoshima Prefecture | マグネシウム合金の精密鍛造加工方法 |
| WO2013165084A1 (ko) * | 2012-04-30 | 2013-11-07 | 한국생산기술연구원 | 스크롤 로터의 금형, 성형장치 및 금형 제조방법 |
| KR101349705B1 (ko) * | 2012-04-30 | 2014-01-15 | 한국생산기술연구원 | 스크롤 로터의 금형 및 제조방법 |
| US9687906B2 (en) | 2012-04-30 | 2017-06-27 | Korea Institute Of Industrial Technology | Scroll rotor mold, molding device, and method for manufacturing mold |
| CN103264138A (zh) * | 2013-05-10 | 2013-08-28 | 西安航空动力股份有限公司 | 一种微型tc11钛合金叶片精锻方法 |
| CN108723270A (zh) * | 2018-04-28 | 2018-11-02 | 东莞市天红精密五金科技有限公司 | 涡旋式冷机压缩机动盘锻造模具 |
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