JPH0857372A - 塗装装置制御システム - Google Patents

塗装装置制御システム

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JPH0857372A
JPH0857372A JP22234994A JP22234994A JPH0857372A JP H0857372 A JPH0857372 A JP H0857372A JP 22234994 A JP22234994 A JP 22234994A JP 22234994 A JP22234994 A JP 22234994A JP H0857372 A JPH0857372 A JP H0857372A
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coated
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JP22234994A
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English (en)
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Yoshimi Takeuchi
芳美 竹内
Tsutomu Ito
孜 伊藤
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I T M KK
Original Assignee
I T M KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロボットを含む塗装ラインを、塗装熟練者に
よるロボットティーチングなしで自動運転を可能にし、
被塗物の多様化・塗装熟練者の減少、に対応し、塗装ラ
インの運転率・塗装品質均一性の向上とエネルギー資源
の節約をはかる。 【構成】 コンピュータを含む塗装装置制御システムに
おいて、被塗物の形状を、CADデータ等の数値列で表
した形状モデルで入力し、入力された塗装条件と塗装装
置データベースと、塗装技術データベースを参照して、
被塗物毎にガンとロボットの運用計画を自動的に作成し
てシステム内に記憶し、被塗物を含む塗装ラインの動作
状況を検出収集する手段よりの情報を参照して、所要の
制御情報の修正と起動実行を行い、塗装ラインのティー
チングレス自動運転を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、塗装装置制御システ
ムの改良に関するものであって、被塗物の形状データと
塗装装置の性能諸元と塗装技術データベースとから、要
求される塗装条件を満足する塗装を実行する塗装ロボッ
トの運転計画の創成と実行を中心とする自動制御を実施
する、汎用の塗装装置制御システムを提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、高度に自動化された塗装装置にお
いては、固定ガン・自動ガン+レシプロケーター・自動
ガン+多軸塗装ロボット(以下これらを塗装ロボット
総称する)を組み合わせて自動運転し、所要条件を満足
させる塗装を実施するのが通常である。
【0003】しかしこの場合塗装ロボットの運転、即ち
被塗物とガンとの相対位置の軌跡及びこれに対応した塗
料の供給量・吐出パタン・吹付け速度・印加電圧等の計
画と実行乃至ティーチングは、塗装熟練者がそれぞれの
経験によって、被塗物と塗装条件に対応してその都度実
施しなければならず、その実施方法としては、オンライ
ンダイレクト・オンラインリモート・オフライン実機や
コンピュータの表示装置上の被塗物に対して、塗装熟練
者がガンの軌跡を教示するいわゆるコンピューターシミ
ュレーション等のいくつかのやり方があるものの、いわ
ゆるティーチングの作業を必ず実施しなければならな
い。しかも、これらの場合には、ティーチングを担当す
る塗装熟練者の技量によって塗装品質や効率が左右され
る。
【0004】しかし、塗装ロボットの急速な普及に対応
して、当然のことながら、塗装熟練者は急速に減少する
傾向にある。更に仕掛り品数量の圧縮によるコスト削減
等のために、フレキシブルマニファクチュアリングシス
テムが急速に普及しつつあり、この結果異種部品の組み
合わせ塗装が増加し、ロボットティチーング作業の内容
が複雑化するとともに作業量も増加する傾向にある。こ
れらの結果、塗装装置自動制御の性能向上と普及が、テ
ィーチングによって大きく阻害されるようになってきて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】以上を要約すると、
塗装熟練者によるティーチングを必要とするロボットを
主体に構成された従来技術による自動塗装システムで
は、塗装の自動化省力化商品質化の問題を解決すること
は、本質的に不可能な状況となってきている。従ってテ
ィーチング作業実行に、塗装熟練者が直接関与しないで
自動運転が容易な、塗装ロボットをティーチングレスで
利用できる塗装装置制御システムの実用化が必要であ
る。しかも、既に多数の塗装ロボットが実用稼働してい
る現状からして、既設の塗装ロボットにも適用容易であ
る新しい塗装装置制御システムの開発が強く要請されて
いる。
【0006】なお、窓枠などの如く、基本的形状が同一
で、寸法が多様である特定の被塗物のための専用塗装ラ
インにおいては、被塗物の寸法に変更があっても、少数
のパラメータの設定変更によってこれに対応することが
できる専用システムが既に開発されているが、この場合
には、異種形状の被塗物には、ティーチングが必要とな
り、そのままでは対応することはできない。
【0007】また、在来の塗装ロボットにおいては、過
去に教示したティーチングの成果を新しい被塗物に応用
することは、原則として不可能である。このため新しい
被塗物に部分的には過去に実施したことのある同一の形
状──例えば網・ルーバー・多連フィン・円柱・角柱な
ど──が含まれている場合は多々あるにもかかわらず、
その都度過去にやったことのある乃至はパラメトリック
処理によって容易に推定可能なティーチングを繰り返し
実行するという、大きな無駄が発生する。塗装ロボット
のティーチングは被塗物に対する塗料の塗着だけでなく
その結果の確認のために、焼付と膜厚の測定が必要でこ
れも含めて現状では非常に大きな無駄が発生しているの
が実状である。
【0008】
【問題を解決するための手段】以上に述べた問題を解決
するための基本的手段は、被塗物の三次元形状を数値列
で表した形状モデル等を入力する手段と、塗装条件即ち
被塗物各面の塗膜厚・所要生産速度等を入力する手段
と、塗装装置データベース即ち塗装装置の性能・諸元例
えばブース型状・コンベヤー諸元・塗装ロボットの形状
容量・動作範囲・運行速度等を収録したデータベース、
と塗装技術データベース即ち塗装ロボットの運転条件に
対応して被塗物上に形成される塗膜厚分布等の情報を収
録したデータベースと、塗装ライン(被塗物を含む)の
動作状況即ちブース内の被塗物の種類、位置、向き、移
動速度、ブース内風速、被塗物上に形成された塗膜厚
等、を検出収集する手段と、以上の手段より得られる情
報から、塗装ロボットの運用計画の生成と塗装ロボット
の制御を行う塗装ロボット運用計画生成制御手段(以下
計画制御手段と略称する)とより成ることを特徴とする
コンピュータを含む塗装装置制御システム──以下本シ
ステムと略称する──によって塗装ラインの運転制御を
行うことであり、これによってティーチングレスの塗装
ロボットを利用した塗装ラインの本質的自動運転が可能
となる。
【0009】以上に述べた本システムにおける塗装ロボ
ットとは、ガン本体、ロボット本体、塗装ロボットオペ
レータ(ガンロボット本体以外のガンロボット関連装
置)およびガン本体、レシプロ本体、レシプロオペレー
タ(ガンレシプロ以外のガンレシプロ関連装置)を意味
するものである。本システムに塗装条件と被塗物の三次
元形状情報を形状モデルとして入力し、必要に応じて、
各塗装ロボットの被塗物の担当部位と順序を指定し、本
システムを起動すれば、計画制御手段は、本システム内
部の情報処理によって塗装条件を参照して、塗装装置デ
ータベースより適切なガン本体の運転条件と動作軌跡を
決定する。この場合通常はガンの軌跡は、まずガン本体
のみに着目して被塗物との相対位置を決定するものと
し、被塗物とガン本体との干渉及び適用する塗装ロボッ
トの許容範囲を逸脱しないためのチェックを、塗装技術
データベースと塗装装置データベースを参照して実施す
る。
【0010】以上によって求められたガン本体の運転条
件と動作軌跡に関する情報(以下これをガン運転軌跡情
と呼ぶ)は、本システムに含まれる塗装制御変換手段
によって、適用される塗装ロボットを直接制御可能な制
御情報(以下これをロボット制御情報と呼ぶ)に変換さ
れ、塗装装置制御手段乃至は、通常はロボット毎の塗装
ロボットオペレータに記載される。以上に述べた情報処
理は、対象となる塗装ラインで処理される被塗物毎に実
施され、その結果が記憶される。その結果本システムに
は、対象となる被塗物すべてに対応するロボット制御情
報が記憶されているので、塗装ラインにおける運転の実
施にあたっては、それぞれの被塗物を識別し、その結果
に対応して、所定の部位を塗装するための制御情報を、
各塗装ロボット毎に起動しなければならない。
【0011】このためには塗装ラインにおける、時列と
位置に対応した被塗物の識別情報が必要であり、このた
めに、ブース内の被塗物の種類、位置、向き、移動速度
等の塗装ライン動作状況を検出収集する手段からの情報
が利用され、これらによって、各塗装ロボット毎の制御
情報の起動実行が行われる。
【0012】また、塗装ラインにおいては被塗物の位
置、向き、移動速度等を、塗装ロボット側より一義的に
指摘することはできない場合が多いので、各塗装ロボッ
トの運転に当たっては、塗装ラインの動作状況に応じ
て、被塗物に対応して、塗装ロボット制御情報で想定し
ている、塗装ロボットと被塗物との相対位置を修正し
て、塗装ロボットの座標軸を被塗物に適応させることが
必要である場合が多い。
【0013】また塗装技術データベースの主要情報であ
る塗膜厚分布は、ブース内風速によって大きな影響を受
ける場合が多く、この条件も塗装ロボット側より一義的
に指定することができない場合が多いので,塗装ライン
動作状況の検出収集手段よりの情報によって、塗装ロボ
ット制御情報を適応修正しなければならない場合が多
い。更に塗料や温度などの変化に伴って塗着効率が変動
することがあるので、塗装ラインにおいてオンラインで
塗膜厚を測定し、その情報で、塗装ロボット制御情報を
適応修正することによって、塗装ライン運転の最適化を
実施することができる。
【0014】以上詳細に述べた如く、本システムにおい
ては、加工の対象となる被塗物をも含む塗装プロセスの
動作状況を検出収集する手段によって、制御情報を適応
させていくことが極めて重要な役割を果たしており、こ
の点が、形状モデル情報による数値制御工作機械の自動
プログラミング加工と大きく異なる所である。
【0015】本システムにおいては、被塗物形状モデル
の入力は、通常CADデータモデルを利用するのが便利
であるが、これだけに限定されるものではない。また、
システム全体を一つのコンピュータで構成する場合もあ
るが、ガン運転軌跡情報の生成とロボット制御情報の生
成とを別のコンピュータを利用して実施する場合もあ
り、被塗物に形状の複雑なものが多い場合や、適用され
るロボットの機種が多い場合などにはこの方が便利であ
る。
【0016】被塗物の種類位置向き等の検出には、CC
Dカメラや、線光源とCCDライン受光素子等の手段や
その他の受光素子等の手段が組合わせて用いられるのが
通常である。被塗物種類の判別には、塗装前に被塗物の
重量を測定し、その値を予め登録してある被塗物の重量
と比較する方法も適用可能であり、この場合はコンベヤ
ーで搬送中に被塗物を一時的にコンベヤーから切り離し
てその間に重量を測定してもよい。この方式によれば塗
装終了直後の被塗物の重量増加分を同じ方式を適用して
測定することによって、平均塗膜厚を推定することがで
き、運転管理上便利である。但し、被塗物種類の識別や
塗膜厚の測定方式は、この方式だけに限定されるもので
はない。被塗物の移動速度の測定には、コンベヤーの進
行をロータリーエンコーダーなどによって検出し、その
結果を必要な範囲で記録しておく等の手段が適用され
る。
【0017】本システムに適用されるガンは塗料供給量
の設定制御手段と、塗料を被塗物へ駆動する機能即ち印
加高電圧及び吹付速度等の設定・調整手段と、塗料吐出
パタンの設定・調整手段等を備えており、これらが制御
情報によって、設定制御調整可能であることが望ましい
が、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0018】本システムの塗装技術データベースは、新
しい被塗物に対応して得られた塗装実績を常に蓄積し、
以後これを参照利用することが容易な機能を持つものと
する。新しい塗装ラインの計画にあたり、そのラインで
処理すべき被塗物の形状データと所要能力が与えられた
場合に、本システムによって仮想塗装ラインによるシミ
ュレーション運転を行い、これによって短時間で高性能
且つ経済的な塗装ライン設計することが可能となり、こ
の場合塗装技術データベースの果たす役割は極めて大き
い。
【0019】以上に述べた塗装ロボットは通常の5〜6
軸の多軸ロボットだけに限定されるものではなく、いわ
ゆるレシプロケータも含むものである。本システムによ
れば、レシプロの運転の設定と制御もすべて自動化する
ことができる。
【0020】
【作用】本発明による塗装装置制御システムに、被塗物
形状データと、塗装条件を入力し、システムに蓄積され
ている塗装技術データベースを参照し、少数のパラメー
タ即ち塗装パタン巾や運行方向などを指定することによ
って、塗装ロボットの運用計画が自動生成され、ティー
チングレスで塗装ロボットを含む塗装ラインの本質的自
動運転が可能となる。
【0021】被塗物の三次元形状データの入力は、パラ
メトリック入力・三次元CAD形状データモデル入力・
自動計測等の手段で極めて短時間で自動的に実行でき、
塗装熟練者によるティーチングが不必要となるので、多
種多様の被塗物にロボットを含む自動塗装ラインが迅速
に対応して、自動塗装を実施するので、本システムの操
作について、簡単な教育を受けた運転者によって容易に
運転ができる。また本発明によれば、塗装の品質が向上
均一化して、塗装ラインの経済性が向上する。
【0022】本システムは実行した塗装の成果を、内臓
する塗装技術データベースに蓄積して、これを利用でき
るので、新しい被塗物の処理を重ねるにつれて、システ
ムの能力が向上するという、学習能力を持っている。本
システムは、既設の塗装ロボットを容易に結合すること
ができ、これをティーチングレスロボットにすることが
できるという著しい特徴を持っている。本システムによ
って、レシプロの設定と制御が自動化されることによる
技術的並びに経済的効果も極めて大きい。
【0023】
【実施例】図1に示した被塗物を、本発明による塗装装
置制御システムを適用した塗装ラインによって、ティー
チングレスロボット自動塗装する場合の代表的な構成の
一例を図2に、図2中の自動ガン+多軸ロボットのシス
テムの詳細を図3に、自動ガン+レシプロケーターのシ
ステムの詳細を図4に、塗装技術データベースに蓄積さ
れている情報の代表的なものとして、ガンによって被塗
物上に形成される塗膜厚分布の一例を図5に、図1に示
した被塗物の内面に、ガンを図5に示した塗膜厚分布を
形成できる運転条件を選んで、図3のシステムに適用
し、図2の塗装装置制御システムによって、所要の塗装
条件を満足させる塗装を実行するためのガン本体の運転
条件と動作軌跡を決定するための手段を図6,7,8,
9に示した。
【0024】図10、図11に示したのは、被塗物の識
別及び塗膜厚の測定手段の一例として、コンベヤで輸送
中の被塗物の重量を測定する装置の要部である。図12
は被塗物の位置や向きを検出するためのセンサーシステ
ムの一例の構成である。図12,13,14,15,1
6は、溶剤塗料を使用する本システムの塗装技術データ
ベースの内容の一例である。
【0025】図2に示した本塗装ラインの平面図におい
て、被塗物は矢印17の方向に進行するコンベヤー16
によって、塗装ブース15内を搬送され、その間にガン
を装着した多軸ロボット19、レシプロケータ21,2
3,25,27によって塗料の塗着が行われ、20,2
2,24,26,28はそれぞれのロボット・レシプロ
ケーターの制御盤及びガンの塗料供給装置によって構成
され、それぞれ塗装ロボットオペレータ及び塗装レシプ
ロオペレーターと呼ぶ。
【0026】また29はロータリーエンコーダなどを検
出端とするコンベヤーの速度センサ、42はブース内風
速センサ、30は被塗物識別センサ、31は被塗物位置
方向センサ、であり、これらの塗装ラインの動作状況を
検出収集する手段の出力を塗装装置情報33と総称し、
塗装装置制御手段34に入力される。
【0027】塗装装置制御手段34及びロボット、レシ
プロの各オペレータは、既知の塗物に関する塗装ライン
の自動運転に必要なすべての情報をもっているのでこれ
を参照し、情報33に対応する所要の制御出力41によ
って自動塗装が実行される。塗装装置データベース35
には塗装装置の性能諸元例えばブース形状・コンベヤー
諸元・ガンロボットレシプロの形状・容量・動作範囲・
運行速度加速度の許容範囲・ロボット・レシプロのプロ
グラミングに必要な情報等が集録されている。
【0028】図2において、37はコンピュータによる
塗装ロボット運用計画生成手段(以下塗装計画生成手段
と呼ぶ)であって、被塗物形状入力手段36によって入
力記憶される被塗物の形状モデル情報と、塗装条件入力
手段39によって塗装条件即ち被塗物各面の塗膜厚・塗
装ラインの所要生産速度等の情報とが入力記憶される。
38は塗装技術データベースであって、塗装ロボットの
運転条件、即ちガンの塗料供給量・吹付け距離・印加電
圧・吹付け角度・運行速度等に対応して被塗物上に形成
される塗膜厚分布等を主体とした塗膜生成に関する基本
的情報と、過去に実施した塗装に関する経験や実績も集
録されている。
【0029】塗装計画生成手段37が、上述の諸情報を
参照し、ティーチングレスで所要の塗膜を形成すること
のできる、ガン本体の動作軌跡と運転条件の生成を、図
1に示した被塗物14の内面11,12,13を被塗面
として多軸ロボットで塗装する例について次に説明す
る。図5においてガン18−1が、このガンの適切な吹
付け距離49において紙面と直角方向に運行され、被塗
物14の一部50の表面に実線45で示される塗膜厚分
布を形成する。この巾46の1/2である47の整数倍
が被塗面の巾になる様に選定すれば、図5においてガン
軌跡の中心を巾47だけずらせば、ずらした後の塗膜4
5′により塗り重ねによって形成される膜厚は48の如
く平坦になり、順次巾47だけずらしながらガンを紙面
と直角方向に往復運行することにより、被塗物50の表
面全体に均一な厚みの塗膜を形成することができる。
【0030】塗装計画生成手段37においてこのプロセ
スを被塗物全体に定式化して適用される状況を、被塗物
14の内面を斜視図で示したのが図6であり、これを展
開図で示したのが、図7である。図1,5,6,7にお
いて、被塗面11,12,13の巾を、上述の如く定め
た巾47で等分割し、更にこれをガンの運行方向に直角
に巾47に分割して、一辺47の多数の正方形面素74
に分割する。但しこの場合ガンの運行方向に関する両端
の面素の長さは47より小さく等長となり、一部被塗物
をはずれる場合もあり、図6,7ではこの両端の面素の
長さ51が丁度47の半分になる場合について図示して
ある。
【0031】次に各面素のすぺての中心に長さ49の法
線ベクトル52,53,54,55,56,57,5
8...を立て、これらの法線ベクトルの根本即ち各面
素の中心を、ガンの運行の順序に従って点線62,6
3...71に示した如く順序づけ、これに従って前記
法線ベクトルの先端に接する様に、ガンの軸心を法線ベ
クトルに一致させる様に順次移動させることによって、
被塗物の面11,12,13の全面にわたって、図5に
おける厚み48の塗膜を形成することができ、これらの
プロセスはすべて、図形処理コンピュータシステムを利
用した塗装計画生成手段37によって、入力記憶された
被塗物形状データと塗装条件を所要の目的関数(例えば
塗着効率最大など)を満足する様に、塗装技術データベ
ース及び塗装装置データベースを参照しながら、自動的
に実行されロボットのティーチングが終了する。
【0032】以上のプロセスは一箇の被塗物に関して
は、原則として一度実行すればよく、複雑な形状の被塗
物の場合は高性能のコンピュータを利用するのが便利で
あるので、通常仮想的に、被塗物形状とガン本体形状だ
けについて、ロボットで不可とされている特定の規定
(例えば動作・速度・加速度等の各範囲)を塗装装置デ
ータベースを参照して回避すると同時に、被塗物とガン
本体の干渉をチェックしつつ、主として塗装技術データ
ベースを利用して計画が実行される。
【0033】図8は以上のプロセスの要部を、図7にお
ける72−73矢視によって部分的に法線ベクトル列5
2,53,54...とそれに対応するガン18−1−
52, 跡が面72−73を通過する時の方向を示したものであ
る。図8より明らかなように、図7においてガンの軌跡
がコーナー3−4の下部を経て64から65に移行する
所で、ガンの向きが90°急激に変化し、この様な内部
コーナー部ではガンから吹き出される塗料や空気の流れ
に急激な変化が起こり、また高電圧が印加されている静
電ガンの場合には電界もコーナー部において急激に変化
するので、ガンの向きの急激な変更は塗装技術上一般に
好ましくない場合が多い。この様な問題は実際の被塗物
ではしばしばおこるが、本発明による塗装装置制御シス
テムによれば、この問題を極めて簡単なベクトル演算で
一般的に解決することができる。その方式を図8に、適
用した結果得られた、ガンの向きの急激な変化を回避し
たガンの軌跡の実施例を図9に示した。
【0034】本システムは、ガンの向きの急激な変化を
回避するために、各面素に立てられた法線ベクトルのデ
ータを展開し、着目したベクトルをを、付近の一定の範
囲の他の法線ベクトルとの荷重平均ベクトルで置換して
得られる修正ベクトルに変換し、この修正ベクトルの先
端と同軸に対向するガンを順次移動させると同時に、被
塗物とガン本体との干渉を回避して、塗装計画が生成さ
れる。
【0035】図9は、修正ベクトル生成の範囲を図5の
巾46よりわずかに大きい巾に取り、即ち図8のベクト
ル52,53...61、について相隣るベクトルとの
平均ベクトルを算出し、その結果得られた修正ベクトル
が図9のベクトル52′,53′,...61′であ
り、ガンの向きの急激な変化が回避され、これによりガ
ン18−1−59′、18−1−60′,18−1−6
1′に示した如くロボットの運転が円滑になり、良好な
塗膜が得られることが、塗膜厚分布実測値からも確認さ
れている。
【0036】以上に述べた様にして、塗装計画生成手段
37によって、被塗物上に所要の塗膜を形成するための
ガン本体の軌跡と運転条件即ちガン運転軌跡情報は、各
ベクトル先端の離散的位置におけるガン本体に関する情
報であるので、これを塗装制御変換手段40において、
塗装装置データベース35を参照し、必要に応じて補間
やロボット・レシプロ本体と被塗物との干渉回避などの
演算を行い、各ロボットやレシプロを直接制御するため
のロボット制御情報に変換され、塗装装置制御手段34
乃至はロボット・レシプロ毎の塗装ロボットオペレータ
20やレシプロオペレータ22・24・26・28に記
憶される。この様にして、本システムにおいては、塗装
ラインで処理されるすべての被塗物についてのロボット
制御情報が、ティーチングレスでシステムに記憶される
ことになる。
【0037】一方塗装ラインにおいては、運転につれて
被塗物識別センサ30によって、被塗物に対応して起動
すべきロボット制御情報が選択され、速度センサ29よ
り得られる情報によって、ロボット制御情報を起動する
タイミングが決定され、更に、ロボット制御情報は通
常、被塗物とロボットの相対位置が一定として与えられ
ているので、速度センサ29の情報によってこれらの関
係の修正を行う。また被塗物位置方向センサ31からの
情報によって、ロボット制御情報が想定している被塗物
とロボットとの標準的相対位置からのずれを検出し速度
センサ29よりの情報も勘案して、ロボットの座標軸を
被塗物に適応させる等の動作を行う。
【0038】ブース内風速センサ42よりの情報は、塗
着効率の修正に利用される。塗膜厚センサ32よりの情
報は塗装ラインの総合的運転の成果を示すものであるの
でこれにより例えば、各ガンの塗料の全量を調整するな
どの操作を行って、運転の最適化をはかることができ
る。
【0039】以上にあげた、塗装装置情報検出手段2
9,42,30,31,32等よりの塗装装置情報33
は、通常は図に示した如く、まとめて塗装装置制御手段
34に入力し、各被塗物に対応するロボット制御情報の
適応修正に利用するのが便利であるが、かならずしもこ
れに限定されるものではなく、例えばロボットの機種に
よっては、コンベヤー速度情報によって動作の修正を実
施する機能を持っており、この様な場合にはコンベヤー
速度情報はロボットに直接入力すればよい。
【0040】被塗物識別センサ30は、公知のCCDテ
レビカメラを利用した情報処理による方式等を適用して
もよいが、図10,図11にそれぞれ正面図、側面図を
示した被塗物の重量測定による方法を用いてもよい。図
10、図11において被塗物は通常運転中は一次ハンガ
ー10−1に吊り下げられ、二次ハンガー10−2を介
してコンベヤー16によって搬送されているが、重量測
定位置においては一次的に秤30−2を有する引上手段
30−4によってハンガー30−1を引上げ、一次ハン
ガー10−1を引上げてコンベヤーから切り離すことに
よって、短時間に被塗物の重量を測定し、この値が30
を経て被塗物識別信号として塗装装置制御手段34に入
力される。
【0041】通常は形状の異なる被塗物で重量が同一も
のもは存在しないので、34に各被塗物の重量を登録し
ておけば、このデータと比較することにより、被塗物の
識別を容易に行うことができる。また被塗物の塗装が終
了した場所に同じ装置を設置して重量を測定し、記憶し
てある塗装前の被塗物の重量との差をとることによっ
て、塗着された塗料の全重量を知ることができ、これは
被塗物全体の平均膜厚の測定に利用し、塗装ラインの品
質と効率向上に有効に利用することができる。
【0042】図12に示したのは、本発明に適用される
被塗物位置方向センサの一例を示したものである。被塗
物14−2に対して水平線光源3−1とこれに対向する
イメージラインセンサ31−2と、垂直線光源31−5
とこれに対向するイメジラインセンサ31−6がそれぞ
れ設置され、それぞれ横方向縦方向をスキャニングし、
それぞれスキャニングライン31−4,31−8によっ
て、被塗物の位置即ち座標原点31−11よりの位置3
1−13,31−14や向き、必要な場合は速度や形状
31−7,31−3等を信号33−31を塗装装置制御
手段34において認識することができる。
【0043】本システムにおいては、以上に述べた被塗
物を含む装置情報33を参照し、所定の被塗物に対応す
るロボット制御情報を起動し、その内容の適応修正を行
った制御出力41によって、塗装ライン最適自動運転が
実行される。
【0044】本システムに適用される塗装ロボットオペ
レーター20及び塗装レシプロオペレーター24等は図
3,図4に示した如く、ガン本体18−1,18−3の
運動制御を行うとともに、タンク20−1,24−1及
びポンプ20−2,24−2によって供給される塗料
を、オンオフだけでなく制御盤20−9,24−9より
の供給量の設定20−3,24−3に従って、供給量制
御システム20−4,24−4によって塗料供給管20
−5,24−5によって、制御情報によって指定された
ガン本体から塗料吐出量の制御を自在に行う。また吐出
パタンを、設定手段20−7,24−7によって自在に
吐出パタンを制御し、必要に応じてガン印加電圧の変更
も20−11,24−11等によって実施する。
【0045】これらの制御情報は塗装装置制御手段34
より41−20,41−24の如く与えられ必要な部分
は制御盤20−9,24−9に記憶され、ロボットとレ
シプロの制御情報は20−10,24−10によって行
われる。
【0046】図2、図1において被塗物14は、14−
2を中心とする位置において移送されながら、その内面
を多軸ロボット19でなければ塗装できない隅の部分を
主として塗装し、外面12′はガン18−4,18−5
を持つレシプロ25によって塗装され、ガンの間隔や吹
き付け距離・上下ストロークの決定は、塗装計画生成手
段37によって行われる。次に被塗物は位置14−3を
中心とする位置において、多軸ロボット19で塗り残し
た内面の部分の塗装を行う。
【0047】この理由は、通常多軸ロボットはガンを1
箇しか持つことができず、塗装能力が小さく高価である
ので、レシプロや固定ガンでは塗装できない部分だけを
選択的に塗装する様に利用されるからである。
【0048】次に被塗物は、回転手段10−3−1によ
って90゜向きを変えたのち、14−4を中心とする位
置において、外面11′,13′が塗装され、更に回転
装置10−3−2によって14−1と同じ向きに戻され
たのち、14−5を中心とする位置において膜厚の測定
が行われ、塗装が終了する。
【0049】一般にレシプロの場合は単位時間当たりの
塗装能力を大きくするために、レシプロ25の如く水平
に複数のガンを持つ場合や、垂直に複数のガンを持つ場
合があり、これらの場合には通常ガンの間隔・レシプロ
運行速度・レシプロ運行範囲の最適な組み合わせの選定
はかなりな経験を必要とする作業であり、在来は塗装熟
練者が被塗物毎にその都度恣意的に決定され、かなりの
時間を要する高度な作業とされていた。
【0050】本システムにおいてはこの様な場合には、
図5,6,7,8,9によって詳細に説明した方式を適
用して、ガンの運用を短時間で設定することができ、そ
の結果を塗膜厚分布測定で確認し、その成果が塗装技術
データベースにパラメトリックな経験情報として集録さ
れているので、被塗物の形状データが与えられれば瞬時
に計画制御情報が自動的に形成される。通常の塗装ライ
ンにおいては、台数において多軸ロボットよりはレシプ
ロの方がはるかに多いので、以上に説明したレシプロも
含めた総合的な本システムによるティーチングレス自動
塗装ラインは、人件費の節約・運転率の向上・塗装品質
の向上と均一化等多大の経済的効果をもたらすことがで
きる。
【0051】本システムによる塗装装置運用計画生成に
おいて、被塗物は図1に示した如き平面のみの組み合わ
せによって構成される場合に限定されるものでなく、曲
面を含む被塗物を対象とすることができ、計画立案のた
めの面素の形状も正方形だけに限定されるものでなく、
線分・矩形・三角形・五角形・六角形等の多角形を必要
に応じて利用することができ、各面素の面積もすべて均
一に設定する必要はなく、被塗物の形状と塗装ラインの
性能に応じて適当な方式を適用する。
【0052】ガンの運行方向の選定に関しては、被塗物
の搬送方向を考慮し、原則として被塗物の長手方向にす
ることが多いが、これだけに限定されるものではない。
面素に立てるベクトルに関しても、本実施例に述べた如
く方向を法線方向とし、長さをガン吹付距離だけに限定
するものではなく、波板・ルーバー・ネット・多連フィ
ン等に関しては、経験的に好結果の得られた実施例をそ
のまま塗装技術データベースに収録しこれを利用しても
よい。
【0053】例えばネットの場合などには、ガンの吹付
け方向と直角に被塗物を置き、ネットの包絡面を被塗物
とみなし、それの一定面積を面素とし、面素内に含まれ
るネットの表面積で塗料供給量を決定し、またネットの
吹抜けを有効に利用するために被塗物ネットを複数枚適
切な距離をおいて重ねて一度に塗装する場合などに、面
素・ベクトル・塗料供給量等を仮想的に利用して、塗装
技術データベースのデータを、パラメトリックに整理表
示するために利用することもでき、この様な塗装技術デ
ータのパラメトリックな処理は波板・ネット・ルーバ・
多連フィンなどについて、塗装実績を塗膜厚分布も含め
て、利用し易くデーターベースに収録する場合に極めて
便利であり、本発明の重要な実施例である。
【0054】また同様の手法は、細長い被塗物例えばポ
ールなどを縦吊りにして多数連続に塗装する場合、被塗
物個々にガン運用計画を立案するよりは、塗装実績を被
塗物形状データとピッチ及びガンの正面所定面積を単位
時間に通過する被塗物面積と膜厚分布実績より、新しい
被塗物に関する塗装計画を立案する等もまた、本発明の
塗装技術データベース活用の重要な実施例である。
【0055】図5,6,7,8,9によって説明したガ
ン運用計画の実施例においては、ガン軌跡のずらし巾を
パタン巾の半分にすることによって、平坦な塗膜が得ら
れる場合について説明したが、これは原則として吐出パ
タンが中実円又はリング円状の場合に適合したものであ
って、その外にも種々のずらし巾の選定の実施例があ
り、例えば吐出パタンのだ円形長方形に対応して適切な
ずらし巾は原則として2/3及び3/4程度であり、そ
の他印加電圧等を考慮して場合に応じ平坦な塗膜が得ら
れるように選定される。
【0056】面素の大きさの選定に関しては、平面乃至
はゆるやかな連続面においては、同一の形状・面積でよ
い場合が多いが、曲率が急激に変化する部分、例えば平
面中の凸部・凹部の移行部等に関しては、別途に面素に
分割する場合があり、その処理は経験及び電界及び流体
力学場の数値計算等によって決定する。この様な場合も
含めて面素に立てるベクトルは必ずしも厳密な意味での
法線ベクトルに限定されるものではなく、通常はベクト
ルの方向は面素の各微少部分に立てた法線ベクトルの合
成ベクトルの方向として、位置は面素の中心とし、長さ
を面積に比例させることによって、適切な成果が得られ
る場合が多い。
【0057】ガンの運行方向は原則としてガンの向きが
急激に変化することの少なくなる様に軌跡を選定し、ガ
ンの軌跡を円滑化するためのベクトルの演算は、被塗物
を塗装計画生成手段37中で展開し、各面素に立てたベ
クトルのうち、付近のベクトルとの向きの変化が急激と
なっている組み合わせから選んで順次平均化演算を行
い、向きの変化が一定値以下の組み合わせについては演
算を行わず、必要な組み合わせだけについてベクトルの
向きの変化が経験等による所定値より小さくなるまで、
この計算を繰り返す。
【0058】小さな面素即ち短いベクトルについては、
一定値以下は計算の対象とせず、この範囲の選定は経験
的に定めてもよく、理論的には電界と流体力学場とによ
る理論計算より定めてもよい。本システムにおいては、
この様な理論計算に必要なあらゆるデータが塗装計画生
成手段37に入力されているので、必要があれば直ちに
実行するととができるが、実際問題としてはいくつかの
理論計算値によって、過去の塗装実績をパラメトリック
に整理して、塗装技術データベースに収録し、必要に応
じてこれを参照利用して塗装計画の生成を行う。
【0059】これは特に吹付け速度が遅く塗料粒子が微
小な流体塗料用カップ型静電ガンや静電粉体ガン等にお
いては板の端部において電界の集中がおこり、電界の作
用が流体力学的な作用を上回って端部における塗膜が厚
くなり、裏側にまでつきまわる現象を有効に利用する場
合などには特に有益である。
【0060】本システムは、被塗物の種類や塗装に要求
される品質コスト等によって色々なレベルの構成が可能
である。被塗物が比較的単純で、要求品質やコストがそ
れほど高くない小型塗装ラインの場合などには、図2に
おける34,35,36,37,38,40の各構成要
素を、1セットの小型コンピュータシステムで構成する
ことができる。この場合、本発明は塗装装置運用計画生
成制御手段である。
【0061】被塗物が多種多様であり、品質・生産能力
・コストに対する要求が高度である大型ラインの場合な
どでは、通常工場を総合管理する高性能情報処理システ
ムが存在するのが普通であり、しかも35,36,3
7,38,39,40における情報処理は通常、各被塗
物について一度やるだけでよく、高性能コンピュータに
よるオフライン処理が便利な場合が多いので、オフライ
ンコンピュータで一括処理する場合もあり、40につい
ては専用コンピュータを利用する場合もあるが、何れも
本発明に含まれる。
【0062】35,36,38,39の入力手段は、ハ
ードウエアとしては同一の手段を用いる場合もあり、3
6は外部のCADシステムから直接入力する様にしても
よい。塗装装置制御手段34は通常オンラインで動作す
るので、通常は専用の小型コンピュータを含むシステム
が適用される。
【0063】本発明による塗装装置制御システムは塗料
を被塗物に吹付けて塗装を行うガンを利用するあらゆる
塗装システムに適用可能であり、通常の溶剤塗料、ハイ
リソッド塗料、水性塗料、粉体塗料、2液型塗料等の塗
料によるガンを用いた自動塗装に適用される。
【0064】本制御システムを適用することにより、ブ
ース・コンベヤ・前処理、乾燥焼付炉等も含む塗装装置
全体の生産能力、エネルギー効率、塗料使用量、塗装品
質及び均一性等において著しい向上が得られるので、本
制御システムを適用した塗装装置全体も、本発明の対象
に含まれる。
【0065】
【発明の効果】本発明による塗装装置制御システム及び
これを適用した塗装装置は、被塗物の形状データと塗装
条件を入力するだけで、所要の目的関数にそった品質と
均一性に優れた低コストの塗装を、ティーチングレスの
本質的自動ロボット運転で実施することができ、しかも
被塗物の種類を重ねるにつれて、それによって得られた
塗装技術ノウハウを塗装技術データベースに蓄積して、
これを利用することによって益々優れた塗装を実施でき
るようになる。また蓄積された塗装技術データベース
を、新しいプラントの設計や、他の塗装装置の運転改善
にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による塗装装置制御システムを適用する
被塗物の一例である。
【図2】本発明による塗装装置制御システムの全体構成
図である。
【図3】図2における多軸ロボットに装着されたガン本
体、ロボット本体と塗装ロボットオペレータの装置構成
の詳細説明図である。
【図4】図2におけるレシプロに装着されたガン本体、
レシプロ本体、レシプロと塗装レシプロオペレータの装
置構成の詳細説明図である。
【図5】ガンによって被塗物上に形成される塗膜厚分布
とガンをずらして塗り重ねる場合の塗膜厚分布の状況を
示した説明図である。
【図6】図1の被塗物に、本発明によりガン本体の軌跡
と運転条件を計画する状況を示すための斜視図である。
【図7】図1の被塗物に、本発明によりガン本体の軌跡
と運転条件を計画する状況を示すための被塗物の展開図
である。
【図8】図1の被塗物に、本発明によりガン本体の軌跡
と運転条件を計画する基本的な状況を示すための断面図
である。
【図9】図1の被塗物に、本発明により、ガン本体が急
激な方向変化を避けて、円滑な軌跡で運動するように計
画する状況を示すための断面図である。
【図10】本発明に使用される、被塗物の識別や塗膜厚
の測定手段の一例として、コンベヤーで輸送中の被塗物
の重量を測定する方式の実施例の正面図である。
【図11】図10の実施例の側面図である。
【図12】本発明に使用される、被塗物の位置方向等を
識別する手段の構成図の一例である。
【図13】ガン吹付け距離とパターン巾との関係を示す
発明の塗装技術データベースの内容の一例である。
【図14】ガン吹付け距離と塗着効率との関係を示す、
本発明の塗装技術データベースの内容の一例である。
【図15】ガン吹付け角度と塗着効率との関係を示す、
本発明の塗装技術データベースの内容の一例である。
【図16】ガン運行速度と塗着効率との関係を示す、本
発明の塗装技術データベースの一例である。
【符号の説明】
14 被塗物 15 ブース 16 コンベヤー 18−1 ガン本体 19 多軸ロボット 20 塗装ロボットオペレータ 23 レシプロケータ 24 塗装レシプロオペレータ 33 塗装装置情報 34 塗装装置制御手段 35 塗装装置データベース 36 被塗物形状入力手段 37 塗装計画生成手段 38 塗装技術データベース 39 塗装条件入力手段 40 塗装制御変換手段 41 制御出力 46 パターン巾 52,54 法線ベクトル 52′,54′ 修正ベクトル 74 面素

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗物形状データ入力手段と、塗装条件
    入力手段と、塗装技術データベースと、塗装装置データ
    ベースと、被塗物を含む塗装装置の動作状況を検出収集
    する手段と、以上の情報から塗装装置運用計画の生成と
    塗装装置の制御を行う塗装装置運用計画生成制御手段と
    より成ることを特徴とする塗装装置制御システム。
  2. 【請求項2】 被塗物形状データが、CAD形状モデル
    データであることを特徴とする、請求項1記載の塗装装
    置制御システム
  3. 【請求項3】 被塗物形状データにもとづいて塗装装置
    の制御を行うための情報が、塗装装置制御システムに記
    憶されていることを特徴とする請求項1,2記載の塗装
    装置制御システム。
  4. 【請求項4】 塗装装置運用計画生成制御手段が、塗装
    装置運用計画生成手段と、生成された塗装装置運用計画
    を塗装装置制御情報に変換する塗装制御変換手段と、被
    塗物を含む塗装装置動作状況検出収集手段よりの塗装装
    置情報と前記塗装装置制御情報とに従って塗装装置を制
    御する、塗装装置制御手段とより成ることを特徴とする
    請求項1,2,3記載の塗装装置制御システム。
  5. 【請求項5】 塗装装置制御手段が塗装装置制御情報の
    記憶手段を有することを特徴とする請求項1,2,3,
    4記載の塗装装置制御システム。
  6. 【請求項6】 被塗物被塗面の形状モデルを多数の面素
    に分割し、各面素に法線ベクトルを立て、その法線ベク
    トルの先端に同軸に対向するガンを法線ベクトルの先端
    を順次移動させ、同時に被塗物と塗装装置との干渉を回
    避することによって塗装装置運用計画を生成することを
    特徴とする、請求項1,2,3,4,5記載の塗装装置
    制御システム。
  7. 【請求項7】 被塗物被塗面の形状モデルを多数の面素
    に分割し、各面素に法線ベクトルを立て、各法線ベクト
    ルを付近の他の法線ベクトルとの荷重平均ベクトルで置
    換して得られる修正ベクトルの先端と同軸に対向するガ
    ンを順次移動させると同時に、被塗物と塗装装置との干
    渉を回避して塗装装置の運用計画を生成することを特徴
    とする請求項1,2,3,4,5,6記載の塗装装置制
    御システム。
  8. 【請求項8】 被塗物被塗面の形状モデルを多数の面素
    に分割する基準が、ガンパターン巾であることを特徴と
    する請求項6,7記載の塗装装置制御システム。
  9. 【請求項9】 塗装装置が、ガンとロボットと塗装ロボ
    ットオペレーター又はガンとレシプロと塗装レシプロオ
    ペレーターの何れか一方、又はこれらの組み合わせと、
    被塗物の搬送装置と塗装ブースを含むことを特徴とす
    る、請求項1,2,3,4,5,6,7,8記載の塗装
    装置制御システム。
  10. 【請求項10】 塗装ロボットオペレーター又は塗装レ
    シプロオペレーターが、ガンの塗料供給量の設定・制御
    手段と、塗料を被塗物へ駆動する機能の設定調整手段
    と、塗料吐出パタンの設定・調整手段の少なくとも何れ
    か一つを含むことを特徴とする請求項9記載の塗装装置
    制御システム。
  11. 【請求項11】 被塗物を含む塗装装置の動作状況を検
    出収集する手段が、被塗物の搬送装置の速度センサ、被
    塗物識別センサ、位置・方向センサ、塗膜厚センサ、ブ
    ース内風速センサの内少なくともその1つを含むことを
    特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,
    9,10記載の塗装装置制御システム。
  12. 【請求項12】 塗装前の被塗物の重量を登録する手段
    と塗装前の被塗物重量を計測する手段と、被塗物の登録
    重量と計測重量とを比較する手段とを含むことを特徴と
    する被塗物識別装置。
  13. 【請求項13】 塗装前の被塗物の重量を計測し記憶す
    る手段と、塗装後の被塗物の重量を計測する手段と、塗
    装前後の被塗物の重量差を検出する手段を含むことを特
    徴とする塗膜厚検出装置。
  14. 【請求項14】 被塗物の重量を計測する手段が、計測
    中は被塗物を搬送装置から切り離す手段を含むことを特
    徴とする請求項12記載の被塗物識別装置及び請求項1
    3記載の塗膜厚検出装置。
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