JPH0856772A - 座席及び製法 - Google Patents
座席及び製法Info
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- JPH0856772A JPH0856772A JP19681894A JP19681894A JPH0856772A JP H0856772 A JPH0856772 A JP H0856772A JP 19681894 A JP19681894 A JP 19681894A JP 19681894 A JP19681894 A JP 19681894A JP H0856772 A JPH0856772 A JP H0856772A
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Abstract
て、ウレタンに近い振動遮断性と耐熱耐久性を付与する
と共に、形態保持性を向上させて体型保持を改善し、蒸
れ難く座り心地が良く、難燃性を有する安全性の高い座
席とその製法を提供することを目的とする。 【構成】繊度100000デニ−ル以下の連続した線条
を曲がりくねらせ互いに接触させて該接触部の大部分が
融着した3次元立体構造体を形成した熱可塑性弾性樹脂
からなる見掛け密度が0.01g/cm3 〜0.2g/cm
3 の網状体からなり、座部又は、及び背部のサイド部及
び、又は中央部に、マトリックスを構成する網状体層よ
り25%圧縮硬さが1.5倍以上硬い網状体からなる芯
部で網状体を有しており、マトリックスを構成する網状
体と芯部網状体は接着剤または自己接着により一体接合
され、難燃性を有していることを特徴とする座部とその
製法。
Description
性を向上させて体型保持性を高め、快適な座り心地と耐
熱耐久性及び振動吸収性とを有し、リサイクルが可能な
車両用座席とその製法に関する。
縮繊維を接着した樹脂綿や硬綿などをクッション層に使
用されている。
層とした座席は、耐久性は極めて良好だが、透湿透水性
に劣り蓄熱性があるため蒸れやすく、かつ、熱可塑性で
は無いためリサイクルが困難となり焼却される場合、焼
却炉の損傷が大きく、かつ、有毒ガス除去に経費が掛か
る。このため埋め立てされることが多くなったが、地盤
の安定化が困難なため埋め立て場所が限定され経費も高
くなっていく問題がある。また、成形加工性は優れるが
製造中に使用される薬品の公害問題などもある。蒸れの
改良法として特開昭63−77482号公報等が提案さ
れているが不充分なものである。
にポリエステル繊維をゴム系又はウレタン系接着剤で接
着した樹脂綿、例えば接着剤にゴム系を用いたものとし
て特開昭60−11352号公報、特開昭61−141
388号公報、特開昭61−141391号公報等があ
る。又、架橋性ウレタンを用いたものとして特開昭61
−137732号公報等がある。これらのクッション層
を用いた座席は耐久性に劣る。サイド部の密度等を変え
て形態保持を改良しようとしたものが実開昭57−90
663号公報や実開昭57−90664号公報に提案さ
れているが、耐久性が未だ不充分であり、且つ、熱可塑
性でなく、単一組成でもないためリサイクルも出来ない
等の問題、及び加工時の煩雑さなどの問題がある。ま
た、製造中に使用される薬品の公害問題などもある。
ガス発生が少ない座席になる熱接着繊維を接着剤にした
ポリエステル硬綿を用いたものが、例えば特開平5−2
08470号公報、特開平5−220278号公報、特
開平5−247815号公報、特開平5−269264
号公報、特開平5−329937号公報等が提案されて
いるが、用いている熱接着繊維の接着成分が脆い非晶性
のポリマ−を用いるため接着部分が脆く、使用中に接着
部分が簡単に破壊されて形態や弾力性が低下するなどの
耐久性に劣る問題がある。特開平5−329937号公
報等で部分的に密度を変える提案もあるが、用いている
熱接着繊維の接着成分が脆い非晶性のポリマ−を用いる
ため接着部分が脆く、使用中に接着部分が簡単に破壊さ
れて形態保持性が劣るものしか得られていない。改良法
として、交絡処理する方法が特開平4−245965号
公報等で提案されているが、接着部分の脆さは解決され
ず弾力性の低下が大きい問題がある。また、接着部分が
変形しにくくソフトなクッション性を付与しにくい問題
もある。なお、これらの方法では深絞り成形が困難であ
る。耐久性を改良する方法として、接着部分を柔らか
い、且つある程度変形しても回復するポリエステルエラ
ストマ−を用い、芯成分に非弾性ポリエステルを用いた
熱接着繊維を用いたポリエステル硬綿で成形したクッシ
ョン材がWO−91/19032号公報、特開平5−1
63654号公報、特開平5−337258号公報等で
提案されている。WO−91/19032号公報のポリ
エステル硬綿はエラストマ−に非晶性成分を含有してお
り、熱接着部分の形成を良くしてアメーバー状の接着部
を形成しているが塑性変形しやいため、及び芯成分が非
弾性ポリエステルのため、特に加熱下での塑性変形が著
しくなり、耐熱抗圧縮性が低下する問題点がある。これ
らの改良法として、特開平5−163654号公報にシ
−ス成分にイソフタル酸を含有するポリエステルエラス
トマ−、コア成分に非弾性ポリエステルを用いた熱接着
複合繊維のみからなる構造体が提案されているが上述の
理由で加熱下での塑性変形が著しくなり、耐熱抗圧縮性
が低下するので車両用座席のクッション材に使用するに
は問題がある。他方、特開平5−337258号公報で
は、エラストマ−に非晶性成分を含有しないため、耐熱
耐久性は改善され、アニ−リングで更に耐熱耐久性を向
上させているが、非エラストマ−成分を含有するので、
発泡ポリウレタンに比較して未だ耐久性は不充分であ
る。また、繊維を熱成形するので、成形時の煩雑さが解
決されていない問題がある
ン網状体が特開昭47−44839号公報に開示されて
いる。が、素材がオレフィンのため耐熱耐久性が著しく
劣り車両用座席のクッション材には使用ができないもの
である。また、特開平1−207462号公報では、塩
化ビニ−ル製のフロアマットの開示があるが、室温での
圧縮回復性が悪く、耐熱性は著しく悪いので、車両用座
席のクッション材としては好ましくないものである。な
お、網状構造体を用いた座席に関する知見は何ら開示さ
れていない。
熱可塑性弾性樹脂網状体をクッション材に用いて、ウレ
タンに近い振動遮断性と耐熱耐久性を付与すると共に、
形態保持性を向上させて体型保持を改善し、蒸れ難く座
り心地が良く、難燃性を有する安全性の高い座席とその
製法を提供することを目的とする。
の手段、即ち本発明は、測地、クッション層の補強体、
クッション層よりなり、主要部が座部と背部からなる座
席であり、座席のクッション層が、繊度100000デ
ニ−ル以下の連続した線条を曲がりくねらせ互いに接触
させて接触部の大部分を融着せしめた3次元立体構造体
を形成した熱可塑性弾性樹脂からなる見掛け密度が0.
01〜0.2g/cm3 の網状体からなり、座部及び/又
は背部のサイド部及び/又は中央部にマトリックスを構
成する網状体層より25%圧縮硬さが1.5倍以上硬い
網状体からなる芯部網状体を有しており、マトリックス
を構成する網状体と芯部網状体は接着剤または自己接着
により一体接合され、難燃性を有していることを特徴と
する座部、マトリックスを構成する網状体層と芯部の網
状体との25%圧縮硬さ比が1.5〜10倍である上記
座席、マトリックスを構成する網状体層と芯部の網状体
との密度差が0.01〜0.15g/cm3 である上記座
席、網状体と側地の間にファイバ−フィルからなるワデ
ィング層を配してなる上記座席、クッション層の補強体
が熱可塑性樹脂からなる不織布又は、成形体であり、ク
ッション層と一体接合されてなる上記座席、連続した線
条の断面形状が中空断面又は及び異形断面である上記座
席、熱可塑性弾性樹脂からなる成分を示差走査型熱量計
で測定した融解曲線に室温以上融点以下の温度に吸熱ピ
ークを持つ上記座席、雌型に、クッション層となる所定
形状に切断されたマトリックスとなる網状体を配し、そ
の上に芯部となる所定の形状に切断又は成形された網状
体を配し、又はマトリックスの網状体と深部の網状体間
に該網状体の融点より少なくとも10℃以上低い融点を
持つ接着層を配して、又はその上に更にマトリックスと
なる網状体を配し、更に補強体をその上に積層して、雄
型で上からクッション層を圧縮すると共に、網状体の融
点より5℃高い温度〜融点より50℃低い温度の加熱媒
体で加熱して熱成形により一体化した後、一旦冷却する
か、又は連続して、網状体のガラス転移温度より10℃
高い温度以上、融点より20℃以上低い温度でアニ−リ
ングして得たクッション成形体に側地を取付けて、座席
フレ−ムに固定することを特徴とする座席の製法、雌型
に、クッション層となる所定形状に切断されたマトリッ
クスとなる網状体を配し、その上に芯部となる所定の形
状に切断又は成形された網状体を配し、又はマトリック
スの網状体と深部の網状体間に該網状体の融点より少な
くとも10℃以上低い融点を持つ接着層を配して、又は
その上に更にマトリックスとなる網状体を配し、更に補
強体をその上に積層して、網状体の融点より5℃高い温
度〜融点より50℃低い温度の加熱媒体で加熱して網状
体が変形できる温度に達して後、雄型で上からクッショ
ン層を圧縮して熱成形により一体化した後、一旦冷却す
るか、又は連続して、網状体のガラス転移温度より10
℃高い温度以上、融点より20℃以上低い温度でアニ−
リングして得たクッション成形体に側地を取付けて、座
席フレ−ムに固定することを特徴とする座席の製法、ク
ッション成形体と側地間にワディング層を配する上記座
席の製法である。
フトセグメントとして分子量300〜5000のポリエ
−テル系グリコ−ル、ポリエステル系グリコ−ル、ポリ
カ−ボネ−ト系グリコ−ルまたは長鎖の炭化水素末端を
カルボン酸または水酸基にしたオレフィン系化合物等を
ブロック共重合したポリエステル系エラストマ−、ポリ
アミド系エラストマ−、ポリウレタン系エラストマ−、
ポリオレフィン系エラストマ−などが挙げられる。熱可
塑性弾性樹脂とすることで、再溶融により再生が可能と
なるため、リサイクルが容易となる。例えば、ポリエス
テル系エラストマ−としては、熱可塑性ポリエステルを
ハ−ドセグメントとし、ポリアルキレンジオ−ルをソフ
トセグメントとするポリエステルエ−テルブロック共重
合体、または、脂肪族ポリエステルをソフトセグメント
とするポリエステルエステルブロック共重合体が例示で
きる。ポリエステルエ−テルブロック共重合体のより具
体的な事例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナ
フタレン2・6ジカルボン酸、ナフタレン2・7ジカル
ボン酸、ジフェニル4・4’ジカルボン酸等の芳香族ジ
カルボン酸、1・4シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸、琥珀酸、アジピン酸、セバチン酸ダ
イマ−酸等の脂肪族ジカルボン酸または、これらのエス
テル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少な
くとも1種と、1・4ブタンジオ−ル、エチレングリコ
−ル、トリメチレングリコ−ル、テトレメチレングリコ
−ル、ペンタメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリ
コ−ル等の脂肪族ジオ−ル、1・1シクロヘキサンジメ
タノ−ル、1・4シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環
族ジオ−ル、またはこれらのエステル形成性誘導体など
から選ばれたジオ−ル成分の少なくとも1種、および平
均分子量が約300〜5000のポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重
合体等のポリアルキレンジオ−ルのうち少なくとも1種
から構成される三元ブロック共重合体である。ポリエス
テルエステルブロック共重合体としては、上記ジカルボ
ン酸とジオ−ル及び平均分子量が約300〜5000の
ポリラクトン等のポリエステルジオ−ルのうち少なくと
も各1種から構成される三元ブロック共重合体である。
熱接着性、耐加水分解性、伸縮性、耐熱性等を考慮する
と、ジカルボン酸としてはテレフタル酸、または、及び
ナフタレン2・6ジカルボン酸、ジオ−ル成分としては
1・4ブタンジオ−ル、ポリアルキレンジオ−ルとして
はポリテトラメチレングリコ−ルの3元ブロック共重合
体または、ポリエステルジオ−ルとしてポリラクトンの
3元ブロック共重合体が特に好ましい。特殊な例では、
ポリシロキサン系のソフトセグメントを導入したものも
使うこたができる。また、上記エラストマ−に非エラス
トマ−成分をブレンドされたもの、共重合したもの、ポ
リオレフィン系成分をソフトセグメントにしたもの等も
本発明の熱可塑性弾性樹脂に包含される。ポリアミド系
エラストマ−としては、ハ−ドセグメントにナイロン
6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、
ナイロン11、ナイロン12等及びそれらの共重合ナイ
ロンを骨格とし、ソフトセグメントには、平均分子量が
約300〜5000のポリエチレングリコ−ル、ポリプ
ロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、
エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体等のポ
リアルキレンジオ−ルのうち少なくとも1種から構成さ
れるブロック共重合体を単独または2種類以上混合して
用いてもよい。更には、非エラストマ−成分をブレンド
されたもの、共重合したもの等も本発明に使用できる。
ポリウレタン系エラストマ−としては、通常の溶媒(ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)の存在
または不存在下に、(A)数平均分子量1000〜60
00の末端に水酸基を有するポリエ−テル及び又はポリ
エステルと(B)有機ジイソシアネ−トを主成分とする
ポリイソシアネ−トを反応させた両末端がイソシアネ−
ト基であるプレポリマ−に、(C)ジアミンを主成分と
するポリアミンにより鎖延長したポリウレタンエラスト
マ−を代表例として例示できる。(A)のポリエステ
ル、ポリエ−テル類としては、平均分子量が約1000
〜6000、好ましくは1300〜5000のポリブチ
レンアジペ−ト共重合ポリエステルやポリエチレングリ
コ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレ
ングリコ−ル、エチレンオキシド−プロピレンオキシド
共重合体からなるグリコ−ル等のポリアルキレンジオ−
ルが好ましく、(B)のポリイソシアネ−トとしては、
従来公知のポリイソシアネ−トを用いることができる
が、ジフェニルメタン4・4’ジイソシアネ−トを主体
としたイソシアネ−トを用い、必要に応じ従来公知のト
リイソシアネ−ト等を微量添加使用してもよい。(C)
のポリアミンとしては、エチレンジアミン、1・2プロ
ピレンジアミン等公知のジアミンを主体とし、必要に応
じて微量のトリアミン、テトラアミンを併用してもよ
い。これらのポリウレタン系エラストマ−は単独又は2
種類以上混合して用いてもよい。なお、本発明の熱可塑
性弾性樹脂の融点は耐熱耐久性が保持できる140℃以
上が好ましく、160℃以上のものを用いると耐熱耐久
性が向上するのでより好ましい。なお、本発明の網状体
は難燃性を付与するため燐系化合物を含有させるため、
熱安定性が難燃剤を含有しないものよりやや劣るので必
要に応じ、抗酸化剤等を添加して耐熱性や耐久性を向上
させるのが特に好ましい。抗酸化剤は、好ましくはヒン
ダ−ド系抗酸化剤としては、ヒンダ−ドフェノ−ル系と
ヒンダ−ドアミン系があり、窒素を含有しないヒンダ−
ドフェノ−ル系抗酸化剤を1%〜5%添加して熱分解を
抑制すると燃焼時の致死量が少ない有毒ガスの発生を抑
えられるので特に好ましい。本発明の目的である振動や
応力の吸収機能をもたせる成分を構成する熱可塑性弾性
樹脂のソフトセグメント含有量は好ましくは15重量%
以上、より好ましくは30重量%以上であり、耐熱耐へ
たり性からは80重量%以下が好ましく、より好ましく
は70重量%以下である。即ち、本発明の弾性網状体の
振動や応力の吸収機能をもたせる成分のソフトセグメン
ト含有量は好ましくは15重量%以上80重量%以下で
あり、より好ましくは30重量%以上70重量%以下で
ある。
に用いる熱可塑性弾性樹脂は難燃性を有するのが好まし
く、特に燐含有組成物がハロゲン系組成物よりより好ま
しい。難燃性を有する網状体は熱可塑性弾性樹脂中に燐
含有量(Bppm)がソフトセグメント含有量(A重量
%)に対し、60A+200以上を満足しない場合は難
燃性が劣り、100000ppmを越えると可塑化効果
による塑性変形が大きくなり熱可塑性弾性樹脂の耐熱性
が劣るので、60A+200≦B≦100000の関係
を満足するのが好ましい。より好ましい燐含有量(Bp
pm)はソフトセグメント含有量(A重量%)に対し、
30A+1800≦B≦100000であり、更に好ま
しい燐含有量(Bppm)はソフトセグメント含有量
(A重量%)に対し、16A+2600≦B≦5000
0である。難燃性は多量のハロゲン化物と無機物を添加
して高度の難燃性を付与する方法があるが、燃焼時に致
死量の少ない有毒なハロゲンガスを多量に発生し、火災
時の中毒の問題があり、焼却時には、焼却炉の損傷が大
きくなる問題がある。本発明では、ハロゲン化物の含有
量は少なくとも1重量%以下が好ましく、より好ましく
は、ハロゲン化物の含有量は0.5重量%以下、最も好
ましくはハロゲン化物を含有しないものである。本発明
の好ましい燐系難燃剤としては、例えば、ポリエステル
系熱可塑性弾性樹脂の場合、樹脂重合時に、ハ−ドセグ
メント部分に難燃剤として、例えば特開昭51−823
92号公報等に記載された10〔2・3・ジ(2・ヒド
ロキシエトキシ)−カルボニルプロピル〕9・10・ジ
ヒドロ・9・オキサ・10ホスファフェナレンス・10
オキシロ等のカルボン酸をハ−ドセグメントの酸成分の
一部として共重合したポリエステル系熱可塑性弾性樹脂
とする方法や、熱可塑性弾性樹脂に後工程で、例えば、
トリス(2・4−ジ−t−ブチルフェニル)フスファイ
ト等の燐系化合物を添加して難燃性を付与することがで
きる。その他、難燃性を付与できる難燃剤としては、各
種燐酸エステル、亜燐酸エステル、ホスホン酸エステル
(必要に応じハロゲン元素を含有する上記燐酸エステル
類)、もしくはこれら燐化合物から誘導される重合物が
例示できる。本発明は、熱可塑性弾性樹脂中に各種改質
剤、添加剤、着色剤等を必要に応じて添加できる。本発
明の網状体は、好ましくは難燃性を付与するために燐を
含有させており、この理由は、上記している如く、安全
性の観点から、火災時に発生するシアンガス、ハロゲン
ガス等の致死量の少ない有毒ガスをできるだけ少なくす
ることにある。このため、本発明での好ましい難燃性網
状体の燃焼ガスの毒性指数は好ましくは6以下、より好
ましくは5.5以下である。また、補強体、側地、ワデ
ィング層にポリエステル繊維を使用される場合、好まし
くはポリエステル系熱可塑性弾性樹脂とすることで分別
せずに再生リサイクルができる。
樹脂からなる線条は、示差走査型熱量計にて測定した融
解曲線において、融点以下に吸熱ピ−クを有するのが好
ましい。融点以下に吸熱ピ−クを有するものは、耐熱耐
へたり性が吸熱ピ−クを有しないものより著しく向上す
る。例えば、本発明の好ましいポリエステル系熱可塑性
樹脂として、ハ−ドセグメントの酸成分に剛直性のある
テレフタル酸やナフタレン2・6ジカルボン酸などを9
0モル%以上含有するもの、より好ましくはテレフタル
酸やナフタレン2・6ジカルボン酸の含有量は95モル
%以上、特に好ましくは100モル%とグリコ−ル成分
をエステル交換後、必要な重合度まで重合し、次いで、
ポリアルキレンジオ−ルとして、好ましくは平均分子量
が500以上5000以下、特に好ましくは1000以
上3000以下のポリテトラメチレングリコ−ルを15
重量%以上70重量%以下、より好ましくは30重量%
以上60重量%以下共重合量させた場合、ハ−ドセグメ
ントの酸成分に剛直性のあるテレフタル酸やナフタレン
2・6ジカルボン酸の含有量が多いとハ−ドセグメント
の結晶性が向上し、塑性変形しにくく、かつ、耐熱抗へ
たり性が向上するが、溶融熱接着後更に融点より少なく
とも10℃以上低い温度でアニ−リング処理するとより
耐熱抗へたり性が向上する。圧縮歪みを付与してからア
ニ−リングすると更に耐熱抗へたり性が向上する。この
ような処理をした網状構造体の線条を示差走査型熱量計
で測定した融解曲線に室温以上融点以下の温度で吸熱ピ
ークをより明確に発現する。なおアニ−リングしない場
合は融解曲線に室温以上融点以下に吸熱ピ−クを発現し
ない。このことから類推するに、アニ−リングにより、
ハ−ドセグメントが再配列され、疑似結晶化様の架橋点
が形成され、耐熱抗へたり性が向上しているのではない
かとも考えられる。(この処理を疑似結晶化処理と定義
する)この疑似結晶化処理効果は、ポリアミド系弾性樹
脂やポリウレタン系弾性樹脂にも有効である。
ィング層を構成する熱可塑性非弾性樹脂とは、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリオレフィン等が例示できる。な
お、本発明ではガラス転移点温度が少なくとも40℃以
上のものを使用するのが好ましい。例えば、ポリエステ
ルでは、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリ
エチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリシクロヘキシレ
ンジメチレンテレフタレ−ト(PCHDT)、ポリシク
ロヘキシレンジメチレンナフタレ−ト(PCHDN)、
ポリブチレンテレフタレ−ト(PBT)、ポリブチレン
ナフタレ−ト(PBN)、ポリアリレ−ト等、及びそれ
らの共重合ポリエステル等が例示できる。ポリアミドで
は、ポリカプロラクタム(NY6)、ポリヘキサメチレ
ンアジパミド(NY66)、ポリヘキサメチレンセバカ
ミド(NY6−10)等が例示できる。ポリオレフィン
としては、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン・1
(PB・1)等が例示できる。本発明に用いる熱可塑性
非弾性樹脂としては、クッション材の側地にポリエステ
ルを用いる場合が多いので、廃棄する場合に分離せずに
リサイクルが可能なクッション素材として、耐熱性も良
好なPET、PEN、PBN、PCHDT等のポリエス
テルが特に好ましい。なお、樹脂成形体に用いる場合
は、必要強度を保持した範囲で耐衝撃性を向上させる成
分、例えば熱可塑性弾性樹脂やガラス転移点温度の低い
PBT,ポリプロピレンテレフタレ−ト(PPT)、ポ
リヘキシレンテレフタレ−ト等を5%未満添加するのが
好ましい。本発明の好ましい実施形態である難燃性を有
する熱可塑性非弾性樹脂は樹脂中に燐含有量は、100
0ppm未満では、難燃性が不充分であり、20000
0ppmを越えると可塑化効果による塑性変形が大きく
なり熱可塑性非弾性樹脂の耐熱性が劣るので、1000
ppm以上20000ppm以下含有するのが良い。よ
り好ましい燐含有量は2000ppm以上10000p
pm以下、最も好ましくは3000ppm以上8000
ppmである。難燃性は多量のハロゲン化物と無機物を
添加して高度の難燃性を付与する方法があるが、燃焼時
に致死量の少ない有毒なハロゲンガスを多量に発生し、
火災時の中毒の問題があり、焼却時には、焼却炉の損傷
が大きくなるので好ましくは含有しないものが良い。特
に塩化ビニ−ルは自己消火性を有するが燃焼すると有毒
ガスを多く発生するので本発明に用いるのは好ましくな
い。本発明では、ハロゲン化物の含有量は少なくとも1
重量%以下、好ましくは、ハロゲン化物の含有量は0.
5重量%以下、より好ましくはハロゲン化物を含有しな
いものである。本発明の燐系難燃剤としては、例えば、
ポリエステル系熱可塑性非弾性樹脂の場合、樹脂重合時
に、難燃剤として、例えば特開昭51−82392号公
報等に記載された10〔2・3・ジ(2・ヒドロキシエ
トキシ)−カルボニルプロピル〕9・10・ジヒドロ・
9・オキサ・10ホスファフェナレンス・10オキシロ
等のカルボン酸を酸成分の一部として共重合したポリエ
ステル系熱可塑性非弾性樹脂とする方法や、熱可塑性非
弾性樹脂を射出成形時の後工程で、例えば、トリス(2
・4−ジ−t−ブチルフェニル)フスファイト等の燐系
化合物を添加して難燃性を付与することができる。その
他、難燃性を付与できる難燃剤としては、各種燐酸エス
テル、亜燐酸エステル、ホスホン酸エステル(必要に応
じハロゲン元素を含有する上記燐酸エステル類)、もし
くはこれら燐化合物から誘導される重合物が例示でき
る。本発明は、熱可塑性非弾性樹脂中に各種改質剤、添
加剤、着色剤等を必要に応じて添加できる。本発明の座
席を構成するクッション体は、難燃性を付与するために
燐を含有させており、この理由は、上記している如く、
安全性の観点から、火災時に発生するシアンガス、ハロ
ゲンガス等の致死量の少ない有毒ガスをできるだけ少な
くすることにある。このため、本発明の座席を構成する
クッション体の燃焼ガスの毒性指数は好ましくは6以
下、より好ましくは5.5以下である。また、側地やワ
ディング層に好ましくはポリエステル系熱可塑性非弾性
樹脂とすることで分別せずに再生リサイクルができる。
下の連続した線条を曲がりくねらせ互いに接触させて該
接触部の大部分が融着した3次元立体構造体を形成した
熱可塑性弾性樹脂からなる見掛け密度が0.01g/cm
3 から0.2g/cm3 の網状体で構成されたクッション
層において、座部又は、及び背部のサイド部(例えば、
図1の1、1’、5、5’)及び、又は中央部(例え
ば、図1の2、3、4、6、7、8)に、マトリックス
を構成する網状体層(例えば、図2の10)より25%
圧縮硬さが1.5倍以上硬い網状体からなる芯部(例え
ば、図2の9)で構成され、該網状体が接着剤(例え
ば、図2の14)または自己接着により一体接合された
難燃性を有するクッション層とクッション層の補強体
(例えば、図2の13)、及び側地(図2の12)から
構成された座席(例えば、図1)である。本発明の座席
は、クッション層が、繊度が100000デニ−ル以下
の連続した線条を曲がりくねらせ互いに接触させて該接
触部の大部分が融着した3次元立体構造体を形成した熱
可塑性弾性樹脂からなる見掛け密度が0.01g/cm3
から0.2g/cm3 の網状体で構成されているので、外
部から与えられた振動を熱可塑性弾性樹脂の振動吸収機
能で大部分の振動を吸収減衰し、局部的に大きい変形応
力を与えられた場合でも網状体の表面が熱成形により実
質的にフラット化され接触部の大部分が融着しており、
クッション層の面で変形応力を受け止め変形応力を分散
させ、熱可塑性弾性樹脂からなる線条が3次元立体構造
体を形成し融着一体化されて芯部が座席形態を保持しつ
つ、網状体は容易に構造体全体が変形してエネルギ−変
換により変形応力を吸収し、変形応力が解除されると熱
可塑性弾性樹脂のゴム弾性で容易に元の形態に回復する
機能があるので耐へたり性が良好である。公知の非弾性
樹脂のみからなる線条で構成した網状体では、ゴム弾性
を持たないので圧縮変形により塑性変形を生じて回復し
なくなり耐久性が劣る。なお、網状体の線条が連続して
いない場合は、接着点が応力の伝達点となるため接着点
に著しい応力集中が起こり構造破壊を生じ前記従来技術
にも例示した特開昭60−11352号公報、特開昭6
1−137732号公報、WO91−19032号公報
等に開示された構造体の如く耐熱耐久性が劣り好ましく
ない。また、非弾性樹脂よりなる繊維をマトリックスと
した硬綿では、塑性変形を生じて耐へたり性が劣るので
クッション層に用いるには好ましくない。融着していな
い場合は、形態保持が出来ず、構造体が一体で変形しな
いため、応力集中による疲労現象が起こり耐久性が劣る
と同時に、形態が変形して体型保持ができなくなるので
好ましくない。本発明のより好ましい融着の程度は、線
条が接触している部分の大半が融着した状態であり、も
っとも好ましくは接触部分が全て融着した状態である。
本発明の網状体を形成する振動吸収性と弾性回復性の良
い熱可塑性弾性樹脂からなる線条の繊度は100000
デニ−ル以下である。座席のクッション層の見掛け密度
を0.2g/cm3 以下にした場合、100000デニ−
ルを越えると構成本数が少なくなり、密度斑を生じて部
分的に耐久性の悪い構造ができ、応力集中による疲労が
大きくなり耐久性が低下するので好ましくない。本発明
の熱可塑性弾性樹脂からなる線条の繊度は、繊度が細す
ぎると抗圧縮性が低くなり過ぎて変形による応力吸収性
が低下するので100デニ−ル以上であり、構成本数の
低下による構造面の緻密性を損なわない50000デニ
−ル以下である。より好ましくは500デニ−ル以上、
10000デニ−ル以下である。本発明のクッション層
を形成する網状体の平均の見掛け密度は、0.005g
/cm3 では反発力が失われ、振動吸収能力や変形応力吸
収能力が不充分となりクッション機能を発現させにくく
なる場合があり、0.25g/cm3 以上では反発力が高
すぎて座り心地が悪くなる場合があるので、振動吸収能
力や変形応力吸収機能が生かせてクッション体としての
機能が発現されやすい0.01g/cm3 以上0.20g
/cm3 以下であり、好ましくは0.03g/cm3 以上
0.08g/cm3 以下である。本発明の網状体の厚みは
特に限定されないが、厚みが5mm未満では応力吸収機能
と応力分散機能が低下するので、好ましい厚みは力の分
散をする面機能と振動や変形応力吸収機能が発現できる
厚みとして10mm以上であり、より好ましくは20mm以
上である。本発明のクッション層は、網状体で構成され
るので通気性が発泡ウレタンや硬綿クッションより著し
く良好なため、蒸れにくく快適な座り心地が与えられ
る。本発明においては、座部又は、及び背部のサイド部
(例えば、図1の1、1’、5、5’)及び、又は中央
部(例えば、図1の2、3、4、6、7、8)に、マト
リックスを構成する網状体層(例えば、図2の10)よ
り25%圧縮硬さが1.5倍以上硬い網状体からなる芯
部(例えば、図2の9)で構成され、該網状体が接着剤
(例えば、図2の14)または自己接着により一体接合
された難燃性を有するクッション層から形成されてい
る。マトリックスより25%圧縮硬さが1.5倍以上硬
い網状体からなる芯部がサイド部の座席凸部の形態保持
性を著しく向上させる。また、座部の主着座部となる中
央部の大腿部が当たる部分(図1の6)や背部の中央部
(図1の4や2)のような、常に圧縮応力が強く掛かる
部分に耐久性及び回復性の良好な熱可塑性弾性樹脂から
なる線条で形成された芯部(図2−2の9や図3−2の
9)をマトリックスとなる網状体(例えば、ソフトセグ
メントの含有量が20から50重量%の素材からなる線
条を用いたもの)で覆うことにより一体化された場合、
耐久性が著しく向上し、且つ、マトリックスとなる網状
体が、やや繊度を細くし、構成本数を多くした少し柔ら
かな層(好ましくは、ソフトセグメントの含有量が30
から50重量%の素材からなる線条を用いたもの)とし
て適度の沈み込みにより臀部や背中に快適なタッチを与
えると共に圧力分布の均一化をはかりつつ、更に大きき
応力が掛かった時、芯部が変形応力を支えて好ましい体
型保持性を与えることができる。大きい応力が掛かる部
分に芯部がない場合、大きい応力により沈み込みが大き
くなるため、床つき感がわるくなると共に、応力に対す
る体型保持性も低下するので好ましくない。更には、耐
熱耐久性の低下も生じやすくなるので好ましくない。芯
部の硬さは、マトリックスを構成する網状体と芯部の網
状体との25%圧縮硬さ比が1.5から10倍未満が好
ましい。1.5倍未満では沈み込みが大きくなり、10
倍以上では圧縮された時に異物感をあたえるので望まし
くない。より好ましい硬さ比は2倍以上5倍未満であ
る。芯部の素材が柔らかい回復性の良い素材を使用する
場合(たとえば、ソフトセグメント含有量が40から7
0重量%のもの)、線条のモジュラスが低下するので、
密度を高くする方法が採用できる。好ましい密度差は、
マトリックスを構成する網状体層と芯部の網状体との密
度差が0.03から0.15g/cm3 であり、より好ま
しくは0.05から0.10g/cm3 である。また、同
一素材や、やや硬い素材を芯部に採用する場合(例え
ば、ソフトセグメント含有量が10から40重量%以下
のもの)、密度差は少なくできる。これらの場合の好ま
しい密度差は0.01から0.10g/cm3 であり、よ
り好ましくは0.03から0.05g/cm3 である。マ
トリックスを構成する網状体と芯部の網状体とは接着剤
または自己接着により一体化された構成する。一体化し
ていないと圧縮応力が芯部に伝達するとき、マトリック
ス層と芯部との界面で層間にずれを生じ、マトリックス
層の耐久性を低下させる問題を生じるので好ましくな
い。マトリックス層や芯部は必要に応じ繊度の異なる線
状を見掛け密度との組合せで最適な構成とする異繊度積
層構造とする方法も好ましい実施形態として選択でき
る。本発明の座席は、クッション層の形態保持性と座席
フレ−ムの接続部の補強体(図中の13)として熱可塑
性樹脂からなる不織布(例えば連続繊維からなるスパン
ボンド不織布)又は、成形体(形状は、例えばネット状
の構造を有するものや、ネットが中空構造化したものが
好ましい)がクッション層と接合された構成が好まし
い。補強体がない場合は、フレ−ムと人体の圧縮による
応力がフレ−ム接続部分に集中してクッション層の形態
保持性と耐久性が低下するので好ましくない。なお、本
発明座席のクッション層のマトリックス層と芯部の網状
体やクッション層と補強層を接合一体化する方法に、接
着剤を用いる場合は、接着剤としては、網状体と樹脂成
形体の両方に良好な接着性を有する樹脂が好ましく、特
には熱接着性を有するものが良い。特に好ましい実施形
態としては、例えば、網状体がポリエステル系熱可塑性
弾性樹脂で、樹脂成形体がポリエステル系熱可塑性弾性
樹脂又は、ポリエステル系熱可塑性非弾性樹脂の場合、
少なくとも網状体の熱可塑性弾性樹脂の融点より10℃
以上低い融点のポリエステル系樹脂が良い。好ましく
は、網状体の融点より20℃から50℃低い融点のもの
が良い。クッション層の変形に耐えるためには、熱可塑
性弾性樹脂が特に好ましい。接着剤の形態は特には限定
されないが、フィルム、不織布、粉末又は溶液状のもの
を塗布する等の方法があるが、取り扱い上からと熱風を
貫通させて熱接着させるので不織布が特に好ましい。不
織布としては、熱可塑性弾性樹脂からなるスパンボンド
不織布、メルトブロ−不織布、又は、短繊維不織布など
が使える。自己接着の場合は、網状体の線条に熱接着機
能を付与するため、高融点成分と低融点成分のシ−ス・
コア構造又はサイドバイサイド構造とした線条で網状体
を形成する。網状体の線条を複合構造とした場合、好ま
しい熱接着機能も付与できる。例えば、シ−スコア構造
ではシ−ス成分の振動や変形応力をエネルギ−変換が容
易なソフトセグメント含有量が多い熱可塑性弾性樹脂を
熱接着成分とし、コア成分の抗圧縮性を示すソフトセグ
メント含有量が少ない熱可塑性弾性樹脂を網状形態の保
持機能をもたせるための高融点成分とする構成で、熱接
着成分の融点を高融点樹脂の融点より10℃以上低くし
たものを用いることにより熱接着機能も付与できる。ま
た、本発明の難燃性補強網状体の表面層を振動や変形応
力をエネルギ−変換が容易なソフトセグメント含有量が
多い低融点の熱可塑性弾性樹脂を熱接着成分とし積層す
ることでも好ましい熱接着機能を付与できる。熱接着機
能を発現させるに好ましい網状体中の線条を形成する熱
接着成分の融点は高融点成分の融点より15℃から50
℃低い融点であり、より好ましくは20℃から40℃低
い融点である。かかるクッション層を有する本発明の座
席は振動を遮断し、耐熱耐久性、形態保持性、クッショ
ン性の優れた蒸れにくい車両用座席である。なお、本発
明座席のクッション層、補強体及び側地は安全性の観点
からは難燃性のものを用いるのが特に好ましい。
−フィルからなるワディング層を配することで、座席の
タッチを柔らかくする効果があるので好ましい。ワディ
ング層は、熱接着繊維が熱可塑性弾性樹脂からなる繊維
を用いた場合、耐熱耐久性とクッション性が良好となる
ので特に好ましい。熱接着繊維に熱可塑性非弾性樹脂か
らなる繊維を用いた場合、耐熱耐久性が劣るので好まし
くない。ワディング層を側地とクッション層との熱接着
成分として使用する場合は網状体の熱可塑性弾性樹脂の
融点より少なくとも10℃以上低い融点の熱可塑性弾性
樹脂を熱接着成分とした繊維を用いることで網状構造を
保持して網状体および側地との熱接着が可能となるので
好ましい実施形態である。
は限定されないが、中空断面や異形断面にすることで好
ましい抗圧縮性(反発力)やタッチを付与することがで
きるので特に好ましい。抗圧縮性は繊度や用いる素材の
モジュラスにより調整して、繊度を細くしたり、柔らか
い素材では中空率や異形度を高くし初期圧縮応力の勾配
を調整できるし、繊度をやや太くしたり、ややモジュラ
スの高い素材では中空率や異形度を低くして座り心地が
良好な抗圧縮性を付与する。中空断面や異形断面の他の
効果として中空率や異形度を高くすることで、同一の抗
圧縮性を付与した場合、より軽量化が可能となり、自動
車等の座席に用いると省エネルギ−化ができる。好まし
い抗圧縮性(反発力)やタッチを付与することができる
他の好ましい方法として、本発明の網状体の線条を複合
構造とする方法がある。複合構造としては、シ−スコア
構造またはサイドバイサイド構造及びそれらの組合せ構
造などが挙げられる。が、特にはクッション層が大変形
してもエネルギ−変換できない振動や変形応力をエネル
ギ−変換して回復できる立体3次元構造とするために線
状の表面の50%以上を柔らかい熱可塑性弾性樹脂が占
めるシ−スコア構造またはサイドバイサイド構造及びそ
れらの組合せ構造などが挙げられる。すなわち、シ−ス
コア構造ではシ−ス成分は振動や変形応力をエネルギ−
変換が容易なソフトセグメント含有量が多い熱可塑性弾
性樹脂とし、コア成分は抗圧縮性を示すソフトセグメン
ト含有量が少ない熱可塑性弾性樹脂で構成し適度の沈み
込みによる臀部への快適なタッチを与えることができ
る。サイドバイサイド構造では振動や変形応力をエネル
ギ−変換が容易なソフトセグメント含有量が多い熱可塑
性弾性樹脂の溶融粘度をソフトセグメント含有量が少な
い抗圧縮性を示す熱可塑性弾性樹脂の溶融粘度より低く
して線状の表面を占めるソフトセグメント含有量が多い
熱可塑性弾性樹脂の割合を多くした構造(比喩的には偏
芯シ−ス・コア構造のシ−スに熱可塑性弾性樹脂を配し
た様な構造)として線状の表面を占めるソフトセグメン
ト含有量が多い熱可塑性弾性樹脂の割合を80%以上と
したものが特に好ましく、最も好ましくは線状の表面を
占めるソフトセグメント含有量が多い熱可塑性弾性樹脂
の割合を100%としたシ−スコアである。ソフトセグ
メント含有量が多い熱可塑性弾性樹脂の線状の表面を占
める割合が多くなると、溶融して融着するときの流動性
が高いので接着が強固になる効果があり、構造が一体で
変形する場合、接着点の応力集中に対する耐疲労性が向
上し、耐熱性や耐久性がより向上する。
状体は、本発明がなされた時点では公知ではないので特
に詳細にその製法を述べる。複数のオリフィスを持つ多
列ノズルより熱可塑性弾性樹脂を各ノズルオリフィスに
分配し、該熱可塑性樹脂の融点より20℃以上、80℃
未満高い溶融温度で、該ノズルより下方に向けて吐出さ
せ、溶融状態で互いに接触させて融着させ3次元構造を
形成しつつ、引取り装置で挟み込み冷却槽で冷却せしめ
て連続した網状体を得る。本発明では、前記の如く、難
燃性を必要条件とはしないが必要に応じ難燃性を付与す
るために、燐化合物を重合時に添加して共重合する方法
と重合後に添加して混合練り込みする方法ができる。混
合練り込みは二軸混練押出機又はダルメ−ジ、ピン等の
混練機能をもつ単軸押出機を用い、溶融押し出し前に行
う場合と、溶融押し出し時に定量供給等の方法で行う場
合を選択できる。難燃剤の定量供給が出来れば溶融押し
出し時に混練するのが最も安価な方法となる。このよう
な方法で好ましくはソフトセグメント量(A重量%)と
燐含有量(Bppm)が60A+200≦B≦1000
00の関係を満足する燐含有量を熱可塑弾性樹脂に添加
して、次いで溶融押出しして網状体を形成する。溶融し
た燐含有熱可塑弾性樹脂は複数のオリフィスを持つ多列
ノズルに供給し、オリフィスより下方へ吐出する。線条
を複合化する場合は、多数の押出機より別々に溶融混練
りした熱可塑性弾性樹脂を、多列ノズルのオリフィス直
前で複合化するように分配合流させて下方に吐出する。
ス−スコアではコア成分を中央から供給し、その回りか
らシ−ス成分を合流させて吐出する。サイドバイサイド
では左右または前後から各成分を合流させて吐出する。
この時の溶融温度は、熱可塑性弾性樹脂の融点より10
℃〜80℃高い温度である。(複合化される場合は高融
点成分の融点より10℃以上高く、低融点成分の融点よ
り80℃以下の同一の溶融温度が好ましい)熱可塑性弾
性樹脂の融点より80℃を越える高い溶融温度にすると
熱分解が著しくなり熱可塑性弾性樹脂のゴム弾性特性が
低下するので好ましくない。他方、熱可塑性弾性樹脂の
融点より10℃以上高くしないとメルトフラクチャ−を
発生し正常な線条形成が出来なくなり、また、吐出後ル
−プ形成しつつ接触させ融着させる際、線条の温度が低
下して線条同士が融着しなくなり接着が不充分な網状体
となる場合があり好ましくない。好ましい溶融温度は融
点より25℃から60℃高い温度、より好ましくは融点
より30℃から40℃高い温度である。オリフィスの形
状は特に限定されないが、中空断面(例えば三角中空、
丸型中空、突起つきの中空等となるよう形状)及び、又
は異形断面(例えば三角形、Y型、星型等の断面二次モ
−メントが高くなる形状)とすることで前記効果以外に
溶融状態の吐出線条が形成する3次元構造が流動緩和し
難くし、逆に接触点での流動時間を長く保持して接着点
を強固にできるので特に好ましい。特開平1−2075
号公報に記載の接着のための加熱をする場合、3次元構
造が緩和し易くなり平面的構造化し、3次元立体構造化
が困難となるので好ましくない。網状体の特性向上効果
としては、見掛けの嵩を高くでき軽量化になり、また抗
圧縮性が向上し、弾発性も改良できへたり難くなる。中
空断面では中空率が80%を越えると断面が潰れ易くな
るので、好ましくは軽量化の効果が発現できる10%以
上70%以下、より好ましくは20%以上60%以下で
ある。オリフィスの孔間ピッチは線状が形成するル−プ
が充分接触できるピッチとする必要がある。緻密な構造
にするには孔間ピッチを短くし、粗密な構造にするには
孔間ピッチを長くする。本発明の孔間ピッチは好ましく
は3mm〜20mm、より好ましくは5mm〜10mmである。
本発明では所望に応じ異密度化や異繊度化もできる。列
間のピッチ又は孔間のピッチも変えた構成、及び列間と
孔間の両方のピッチも変える方法などで異密度層を形成
できる。また、オリフィスの断面積を変えて吐出時の圧
力損失差を付与すると、溶融した熱可塑性弾性樹脂を同
一ノズルから一定の圧力で押し出される吐出量が圧力損
失の大きいオリフィスほど少なくなる原理を使って長手
方向の区間でオリフィスの断面積が異なる列を少なくと
も複数有するノズルを用い異繊度線条からなる網状構造
体を製造することができる。次いで、該ノズルより下方
に向けて吐出させ、ル−プを形成させつつ溶融状態で互
いに接触させて融着させ3次元構造を形成しつつ、接合
した網状構造体両面を引取りネットで挟み込み、網状体
の表面の溶融状態の曲がりくねった吐出線条を45°以
上折り曲げて変形させて表面をフラット化すると同時に
曲げられていない吐出線条との接触点を接着して構造を
形成後、連続して冷却媒体(通常は室温の水を用いるの
が冷却速度を早くでき、コスト面でも安くなるので好ま
しい)で急冷して本発明の3次元立体網状構造体化した
網状体を得る。ノズル面と引取り点の距離は少なくとも
40cm以下にすることで吐出線条が冷却され接触部が融
着しなくなることを防ぐのが好ましい。吐出線条の吐出
量5g/分孔以上と多い場合は10cm〜40cmが好まし
く、吐出線条の吐出量5g/分孔未満と少ない場合は5
cm〜20cmが好ましい。網状体の厚みは溶融状態の3次
元立体構造体両面を挟み込む引取りネットの開口幅(引
取りネット間の間隔)で決まる。本発明では上述の理由
から引取りネットの開口幅は5mm以上とする。次いで水
切り乾燥するが冷却媒体中に界面活性剤等を添加する
と、水切りや乾燥がしにくくなったり、熱可塑性弾性樹
脂が膨潤することもあり好ましくない。尚、ノズル面と
樹脂を固化させる冷却媒体上に設置した引取りコンベア
との距離、樹脂の溶融粘度、オリフィスの孔径と吐出量
などにより所望のループ径や線径をきめられる。冷却媒
体上に設置した間隔が調整可能な一対の引取りコンベア
で溶融状態の吐出線条を挟み込み停留させることで互い
に接触した部分を融着させつつ連続的に冷却媒体中に引
込み固化させ網状構造体を形成する時、上記コンベアの
間隔を調整することで、融着した網状体が溶融状態でい
る間で厚み調節が可能となり、所望の厚みのものが得ら
れる。コンベア速度も速すぎると、接触点の形成が不充
分になったり、融着点が充分に形成されるまでに冷却さ
れ、接触部の融着が不充分になる場合がある。また、速
度が遅過ぎると溶融物が滞留し過ぎ、密度が高くなるの
で、所望の見掛け密度に適したコンベア速度を設定する
必要がある。かくして得られた網状体は、次いで、座席
のクッション形態にあわせた形に打ち抜き、所定形状の
切断された網状体を得る。網状体をクッション層に用い
る場合、その使用目的、使用部位により使用する樹脂、
繊度、ル−プ径、嵩密度を選択する必要がある。例え
ば、ソフトなタッチと適度の沈み込みと張りのある膨ら
みを付与するためには、低密度で細い繊度、細かいル−
プ径にするのが好ましく、中層のクッション機能も発現
させるには、共振振動数を低くし、適度の硬さと圧縮時
のヒステリシスを直線的に変化させて体型保持性を良く
し、耐久性を保持させるために、中密度で太い繊度、や
や大きいル−プ径の層と低密度で細い繊度、細かいル−
プ径の層を積層一体化した構造にするのが好ましい。ま
た、芯部は高密度で25%圧縮硬さをマトリックス層よ
り固くしたものを形成して、必要に応じて凸部に必要な
形状に成形したものを作成するのが好ましい。 さらに
は、樹脂製造過程以外でも性能を低下させない範囲で製
造過程から成形体に加工し、座席化する任意の段階で難
燃化、防虫抗菌化、耐熱化、撥水撥油化、着色、芳香等
の機能付与を薬剤添加等の処理加工ができる。
4の(G)に示すように、通気穴16を有する雌型15
にワディング層となる熱可塑性弾性樹脂からなる熱接着
繊維(熱接着成分の融点は網状体の融点より10℃以上
低いもの、より好ましくは好ましくは30℃〜50℃低
い融点)とファイバ−フィル母材を混合開繊したウエッ
ブ11と所定形状に切断されたクッションのマトリック
ス層となる網状体10と網状体の融点より少なくとも1
0℃以上低い融点(好ましくは30℃〜50℃低い融
点)を持つ接着剤層14を配し、図4の(H)に示すよ
うに、その上に芯部となる網状体9を積層して、つい
で、図4の(G)で積層した部分を芯部の網状体の上に
折り返し、その上に接着剤層14とスパンボンドからな
る補強体13を積層して、裏面又は背面となる側から、
図4のIのごとく通気穴16を有する雄型17で上から
クッション層を圧縮すると共に、網状体の融点より5℃
高い温度〜融点より50℃低い温度の加熱媒体を(a)
の方向から(b)の方向に貫通させて加熱して熱成形に
より一体化した後、一旦冷却するか、又は連続して、網
状体のガラス転移温度より10℃高い温度以上、融点よ
り20℃以上低い温度でアニ−リングして得たクッショ
ン成形体を得る。熱成形は、雄型17で圧縮する前に加
熱媒体を漏れないようにして加熱後に雄型で圧縮する方
法も選択できる。この方法では、形状の仕上がりがより
シャ−プにできるので好ましい。ついで、得られたクッ
ション成形体に側地を取付けて、座席フレ−ムに固定し
て本発明の座席が得られる。網状体がシ−スコア構造の
線条からなる場合、シ−ス成分の融点より5℃以上高い
温度から網状体のコア成分の融点より5℃以上低い温度
で熱成形することで、網状体構造を保持して、所望の座
席形状に形成出来、且つ、成形体の熱接着が強固にでき
る好ましい事例である。熱接着剤層が接着剤を各網状体
や補強体面に塗布するか、熱接着不織布14を積層して
熱成形することもできる。熱成形時の昇温時間は15分
以内にしないと低融点成分の熱分解が促進され接着機能
が低下したり、生産性が低下するので好ましくない。好
ましくは、10分以内、より好ましくは5分以内に加熱
温度まで昇温し、1分から5分程度加熱温度を保持し成
形して、ついで冷却する。本発明の好ましい方法として
は、連続して、又は一旦冷却後、一体成形して製品化に
至る任意の工程で熱可塑性弾性樹脂のガラス転移点温度
より10℃高い温度以上、融点より少なくとも10℃以
下の温度でアニ−リングよる疑似結晶化処理を行うのが
より好ましい製法である。疑似結晶化処理温度は、少な
くとも融点(Tm)より10℃以上低く、ハ−ドセグメ
ントのガラス転移点温度であるTanδのα分散立ち上
がり温度(Tαcr)以上で行う。この処理で、融点以
下に吸熱ピ−クを持ち、疑似結晶化処理しないもの(吸
熱ピ−クを有しないもの)より耐熱耐へたり性が著しく
向上する。本発明の好ましい疑似結晶化処理温度は(T
αcr+10℃)から(Tm−20℃)である。連続し
てアニ−リングする場合、例えば、ガラス転移点温度+
10℃以上、融点より20℃以上低い温度まで冷却し
て、5分以上その温度を保持後、50℃未満まで冷却し
て金型からクッション体を取り出す。接着剤層の融点が
低く、アニ−リング温度と熱成形温度が同一温度ででき
る場合は、特別にアニ−ルをする必要がない。一旦冷却
後、非連続してアニ−ルすることで同様の効果が発現す
る。かくして、単なる熱処理により疑似結晶化させても
耐熱耐へたり性がより向上したクッション体を得る。が
更には、別途、10%以上の圧縮変形を付与してアニ−
リングすることで耐熱耐へたり性が著しく向上するので
より好ましい。かくして得られたクッション体は、側地
12を被せて、好ましくは難燃性の側地、例えば東洋紡
績(株)製の難燃性ポリエステル繊維ハイムを用いたポ
リエステルモケットを被せてクッション体に添わせてク
ッション体の裏側で側地を止めると共に、クッション表
面に側地12を添わして、クッション体の凹部より、例
えば、実開昭56−101071号公報、実開昭60−
109499号公報等に開示された引込みボタン等でク
ッション成形体を貫通させて側地を吊り込み、又は、公
知の吊り込み方法も採用できる。次いで座席のセットフ
レ−ムに固定して本発明の座席が得られる。
い熱可塑性弾性樹脂からなる網状体をクッション層に用
い、通気性を良くし、芯部の形態保持効果向上によるク
ッション体の体型保持性を向上させているので、自動車
や鉄道車両用の座席に最適な、振動遮断性、耐熱耐久
性、形態保持性、クッション性の優れた、蒸れにくく、
難燃性を有し、燃焼ガスの毒性指数が低い、安全性の高
い座席を提供できる。自動車以外に、鉄道用、船舶用、
事務用、家具用等の椅子にも勿論有用である。
た。 1.融点(Tm)および融点以下の吸熱ピ−ク 島津製作所製TA50,DSC50型示差熱分析計を使
用し、昇温速度20℃/分で測定した吸発熱曲線から吸
熱ピ−ク(融解ピ−ク)温度を求めた。 2.Tαcr ポリマ−を融点+10℃に加熱して、厚み約300μm
のフイルムを作成して、オリエンテック社製バイブロン
DDVII型を用い、110Hz、昇温速度1℃/分で測
定したTanδ(虚数弾性率M”と弾性率の実数部分
M’との比M”/M’)のゴム弾性領域から融解領域へ
の転移点温度に相当するα分散の立ち上がり温度。 3.見掛け密度 試料を15cm×15cmの大きさに切断し、4か所の高さ
を測定し、体積を求め試料の重さを体積で徐した値で示
す。(n=4の平均値) 4.25%圧縮硬さ比 試料を30cm×30cmの大きさに切断し、4か所の高さ
を測定して厚みを求め、オリエンテック社製テンシロン
II型にてφ15cm円盤にて厚みの50%まで圧縮した時
の歪み−応力曲線より、25%圧縮時の応力を求め、芯
部の25%圧縮時の応力をマトリックス部の25%圧縮
時の応力で除した値で示す。(n=4の平均値) 5.線条の繊度 試料を10箇所から各線条部分を切り出し、アクリル樹
脂で包埋して断面を削り出し切片を作成して断面写真を
得る。各部分の断面写真より各部の断面積(Si)を求
める。また、同様にして得た切片をアセトンでアクリル
樹脂を溶解し、真空脱泡して密度勾配管を用いて40℃
にて測定した比重(SGi)を求める。ついで次式より
線状の9000mの重さを求める。(単位cgs) 繊度=〔(1/n)ΣSi×SGi〕×900000 6.融着 試料を目視判断で融着しているか否かを接着している繊
維同士を手で引っ張って外れないか否かで外れないもの
を融着していると判断する。 7.耐熱耐久性(70℃残留歪) 試料を15cm×15cmの大きさに切断し、50%圧縮し
て70℃乾熱中22時間放置後冷却して圧縮歪みを除き
1日放置後の厚みと(b)を求め、処理前の厚み(a)
から次式、即ち(a−b)/a×100より算出する。
単位%(n=3の平均値) 8.繰返し圧縮歪 試料を15cm×15cmの大きさに切断し、島津製作所製
サ−ボパルサ−にて、25℃65%RH室内にて50%
の厚みまで1Hzのサイクルで圧縮回復を繰り返し2万
回後の試料を1日放置後の厚み(b)を求め、処理前の
厚み(a)から次式、即ち(a−b)/a×100より
算出する。単位%(n=3の平均値) 9.燃焼ガスの毒性指数 JIS−K−7217の方法で測定した各燃焼ガス量
(mg)を10分間吸入した時の致死量(mg/10リ
ットル)で除した値の積算値で示す。 10.座り心地 30℃RH75%室内で、本発明の方法により作成した
座席、又は比較の方法で作成した座席にパネラ−を座ら
せ以下の評価をおこなった。(n=5) (1) 床つき感:座ったときの「どすん」と床に当たった
感じの程度を感覚的に定性評価した。感じない;◎、殆
ど感じない;○、やや感じる;△、感じる;× (2) 蒸れ感:2時間座っていて、臀部やふと股の内側の
座席と接する部分が蒸れた感じを感覚的に定性評価し
た。殆ど感じない:◎、僅かに蒸れを感じる;○、やや
蒸れを感じる;△、蒸れを著しく感じる;× (3) 8時間以内でどの程度我慢して座席に座っていられ
るか:1時間以内;×、2時間以内;△、4時間以内;
○、4時間以上;◎ (4) 4時間座席に座らせたときの腰の疲れ程度を感覚的
に定性評価した。無し;◎、殆ど疲れない;○、やや疲
れる;△、非常に疲れる;× (5) 総合評価: (1)から(4) までの評価の◎を4点、○
を3点、△を2点、×を1点として12点以上で△を含
まないもの;非常に良い(◎)、12点以上で△を含む
もの;良い(○)、10点以上で×を含まないもの;や
や悪い(△)、×を含むもの;悪い(×)として評価し
た。 11.耐久性 作成した座席(座部及び背部)の中央、及びサイドに直
径10cmの平板で60kgの圧縮力で繰り返し圧縮できる
装置にて、0.5Hzのサイクルで100回繰り返し圧縮
させて、座席のへたり程度を以下の基準で判定した。
◎:へたりなし。○:へたり軽度。△:少しへこみがあ
り、側地のたるみが出てへたりが判る。×:へこみが大
きく目立ちへたりが著しい。(n=3の平均値)
レ−ト(DMT)及び又は、ジメチルイソフタレ−ト
(DMI)又は、ジメチルナフタレ−ト(DMN)と1
・4ブタンジオ−ル(1・4BD)を少量の触媒と仕込
み、常法によりエステル交換後、ポリテトラメチレング
リコ−ル(PTMG)を添加して昇温減圧しつつ重縮合
せしめポリエ−テルエステルブロック共重合エラストマ
−を生成させ、次いで抗酸化剤2%を添加混合練込み後
ペレット化し、50℃48時間真空乾燥して得られた熱
可塑性弾性樹脂原料の処方を表1に示す。
向の孔間ピッチ10mm、長さ方向の孔間ピッチ5mmの千
鳥配列としたオリフィス形状は外径2mm、内径1.6mm
でトリプルブリッジの中空形成性断面としたノズルに、
得られたA−1を、混練り機能をもつ押出機にて、定量
供給しつつ、難燃剤として既存化学物質番号(3)−3
735を燐含有量10000ppmとなるように添加し
て溶融混練りし、225℃にて単孔当たりの吐出量2.
0g/分にてノズル下方に吐出させ、ノズル面10cm下
に冷却水を配し、幅60cmのステンレス製エンドレスネ
ットを平行に5cm間隔で一対の引取りコンベアを水面上
に一部出るように配して、両面を挟み込みつつ毎分1m
の速度で25℃の冷却水中へ引込み固化させ、次いで水
切り処理した後、所定の大きさに切断して得られたマト
リックス層の網状体の特性を表2に示す。ついでA−2
を245℃にて、単孔吐出量3.0g/分にて吐出した
以外同様にして得た芯部の網状体の特性を表2に示す。
マトリックス層の網状体は断面形状が三角おむすび型中
空断面で中空率が40%、繊度が9000デニ−ル、燐
含有量10000ppm(60A+200=2780p
pm)の線条で形成しており、平均の見掛け密度が0.
045g/cm3 、25%圧縮硬さは14kgであった。こ
の網状体は柔らかい弾性樹脂の特性が生かせた網状構造
のため耐熱性、常温での耐久性に優れたクッション機能
を有し、難燃性で燃焼ガスの毒性指数も低い安全性の高
いマトリックス層に適した網状体層であった。芯部の網
状体は断面形状が三角おむすび型中空断面で中空率が4
1%、繊度が13500デニ−ル、燐含有量10000
ppm(60A+200=2780ppm)の線条で形
成しており、平均の見掛け密度が0.068g/cm3 、
25%圧縮硬さが36kgであった。この網状体は少し硬
い弾性樹脂の特性が生かせた網状構造のため耐熱性、常
温での耐久性に優れたクッション機能を有し、難燃性で
燃焼ガスの毒性指数も低い安全性の高い芯部に適した網
状体であった。
1を5部とを混合乾燥して、押出機に供給し285℃で
溶融混練りし、全面にφ0.4mmのノズル穴より単孔
0.6g/分で吐出させ、エジェクタ−にて引取り振り
落としてシ−ト状に形成後、弍−ドルパンチを施したの
ち、195℃のエンボス処理をして、補強体用の目付け
150g/m2 のスパンボンド不織布を得た。
8のPETとを中空C型オリフィス直前に285℃に
て、サイドバイサイドに分配して吐出させ、常法にて未
延伸糸を紡糸し、次いで、延伸した繊維に、機械巻縮を
付与後、乾熱165℃にて立体巻縮を発現させて51mm
に切断し、繊度が13デニ−ル、巻縮度が35%、巻縮
数が23山/インチ、中空率28%の丸断面で立体巻縮
を有するファイバ−フィルウエッブの母材を得た。A−
3をシ−ス成分、A−2をコア成分にして、260℃に
て吐出し、紡糸速度3500m/分にて作成した繊維を
2万デニ−ルに合糸してクリンパ−にて機械巻縮を付与
後51mmに切断して、繊度が5デニ−ル、乾熱160℃
の収縮率が8%、断面形状がシ−ス・コアの中実丸断面
の熱接着繊維を得た。得られた母材60部と熱接着繊維
40部を常法により混繊してカ−ドウエッブを作成し、
積層してニ−ドルパンチして所定の大きさに切断した厚
み10mmのワディング層用のファイバ−フィルウエッブ
を作成した。
加熱空気にて常法により目付け30g/m2 、繊度0.
05デニ−ルの繊維同士が融着した接着剤層用のメルト
ブロ−不織布を得た。
ファイバ−フィルウエッブ11とマトリックス用の網状
体10及び、層間にメルトブロ−不織布14を積層した
上に、図4−2に示すように、芯部用の網状体9を積層
し、マトリックスの網状体10、ファイバ−フィルウエ
ッブ11、メルトブロ−不織布14を芯部の網状体の上
側まで包み込み引っ掛けて止め、その上にメルトブロ−
不織布14とスパンボンド不織布13を積層して、次い
で、図4の(I)に示すように、雄金型17で押さえて
圧縮し、185℃の加熱空気にて強制貫通させ、5分間
で加熱昇温させ、2分間その温度を保持後、加熱空気を
100℃に下げて冷却アニ−リングを10分間行い、冷
却して熱成形された、座部のクッション層の平均見掛け
密度が0.065g/cm3 であった。同様にして作成し
た背部のクッション層の平均見掛け密度が0.054g
/cm3 のクッション体を得た。次いで、ジメチルテレフ
タル酸と10〔2・3・ジ(2・ヒドロキシエトキシ)
−カルボニルプロピル〕9・10・ジヒドロ・9・オキ
サ・10ホスファフェナレンス・10オキシロを燐含有
量で5000ppmとなる量と、グリコ−ル成分にDE
Gを少量の触媒と仕込み、常法によりエステル交換後、
昇温減圧しつつ重縮合せしめて得た共重合PETを常法
により繊維化した2デニ−ルのステ−プルを用い、常法
により得たポリエステル繊維からなる目付け450g/
m2 、通気度90cc/cm2 ・秒のモケットの側地1でク
ッション体の表面を被い、裏側に引っ張って側地を張り
ながら樹脂成形体に止めると共に、サイドと中央の間の
凹部を返しの付いた引込みボタンで樹脂成形体3を貫通
させて側地を吊り込み、車両に固定するフレ−ムに固定
して図1に示す様な座席を作成した。表2に示す如く、
得られた座席は芯部を有するので適度の反発力とフィッ
ト性をもち、好ましい体型保持性を有して蒸れにくい良
好な座り心地で、耐久性も芯部が形態保持性を発揮して
実用使用に耐えるものであった。座席の端を火炎に曝す
と側地やワディング層と共に網状体も燃え始めるとドリ
ップになり火炎の広がりは抑制されすぐに消炎した。難
燃性の良好な素材を用いた場合は、火災時も安全性が確
保できる例である。
たノズルを用いた以外実施例1と同様にして得たマトリ
ックス層用の網状体の特性を表2に示す。なお、中実丸
断面の繊度が9000デニ−ル、の線条から形成されて
おり、網状体の平均の見掛け密度が0.043g/c
m3 、25%硬さが10kgであった。次いで、実施例1
と同様にして作成した、座部のクッション層の平均見掛
け密度が0.064g/cm3 、背部のクッション層の平
均見掛け密度が0.053g/cm3 のクッション体を用
いて得た座席の評価結果を表2に併記する。表2で明ら
かなごとく、網状体の耐熱性と常温での耐久性は実用上
使用可能で、燃焼ガスの毒性指数も低い安全性の高いク
ッション材であり、作成した座席は、座り心地の優れた
クッション機能を有し、形態保持が良く耐久性も実用使
用が可能なものであることが判る。
T)を溶融温度270℃とした以外、実施例2と同様に
して得た線条の繊度が8800デニ−ル、見掛け密度が
0.044g/cm3 、25%圧縮硬さは42kgのマトリ
ックス用網状体の特性を表2に示す。次いで、熱成形温
度を250℃とし、疑似結晶化の為のアニ−リングをし
なかった以外、実施例2と同様にして作成した座部のク
ッション層の平均見掛け密度が0.065g/cm3 、背
部のクッション層の平均見掛け密度が0.056g/cm
3 のクッション体を用いて得た。比較例1の座席は、芯
部に熱可塑性弾性樹脂からなるA−2を用いた網状体で
あるにも係わらず、芯部より硬く、元々耐熱耐久性が悪
い熱可塑性非弾性ポリエステルからなる網状体をマトリ
ックスのクッション層に使用しているため、硬くて座り
心地が悪く、耐久性も悪い座席となった例である。
で、実施例2で作成したマトリックス用の網状体のみを
用いて座部のクッション体の平均見掛け密度が0.06
2g/cm3 、背部のクッション体の平均見掛け密度が
0.056g/cm3となるように積層圧縮して熱成形
し、アニ−リングしないで急速に冷却した以外、実施例
2と同様にして作成したクッション体は、芯部網状体を
使用しないためサイド部の凸状形状の表面仕上がりが不
良となり、表2に示す得られた座席の特性も、座り心地
は良好だが、耐久性が劣り座席としては好ましくない例
である。
ルウエッブのみをクッション層に用いて、芯部をファイ
バ−フィルウエッブを密度0.08g/cm3 に成形した
ものを用い、クッション層の平均見掛け密度が0.06
2g/cm3 、背部のクッション体の平均見掛け密度が
0.056g/cm3 となるように積層圧縮して熱成形
し、アニ−リングしないで急速に冷却した以外、実施例
2と同様にして作成したクッション体を用いて作成し
た、表2に示す座席の特性は、座り心地は良好だが、耐
熱耐久性の優れた熱可塑性弾性樹脂からなる網状体を使
用しないため、耐久性がやや劣る座席の例である。
ベアネットを配して引取り速度1.2m/分にて引取っ
た以外、実施例2と同様にして得た繊度が1800デニ
−ル、燐含有量が9000ppm(60A+200=3
320ppm)、平均の見掛け密度が0.006g/cm
3 、25%圧縮硬さ3kgのマトリックス層用網状体を用
いて、芯部は実施例2で作成したマトリックス層用網状
体を用い、座部及び背部のクッション層の見掛け密度が
0.009g/cm3 となるように積層圧縮し、疑似結晶
化処理をしなかった以外実施例2と同様にして得たクッ
ション体を用いた座席は、マトリックス層の密度が低す
ぎて座り心地が著しく劣り、耐久性も劣る座席の例であ
る。
ベアネットの速度を0.3m/分とした以外実施例2と
同様して得た線条繊度が13000デニ−ルで、平均見
掛け密度が0.21g/cm3 、25%圧縮硬さ62kgの
マトリックス用網状体を用い、芯部には該マトリックス
用網状体を175℃で熱圧縮して密度が0.28g/cm
3 、25%圧縮硬さ84kgの網状体としたものを用い、
座部及び背部のクッション層の密度が0.28g/cm3
となるように積層圧縮して熱成形し、アニ−リングしな
いで急速に冷却した以外、実施例2と同様にして作成し
たクッション体を用いて得た座席は、クッション層が硬
いため座り心地がやや劣り、耐久性も不充分な例であ
る。
チ10mm、長さ方向の孔間ピッチ20mmの千鳥配列とし
たオリフィス径φ2mmとしたノズルを用いて単孔当たり
の吐出量25g/分にて吐出させて、ノズル面30cm下
に引取りコンベアネットを配して1m/分にて引き取っ
た以外、比較例2と同様にして得た線条の繊度は113
000デニ−ルで平均見掛け密度が0.15g/cm3 、
25%圧縮硬さ43kgのマトリックス用網状体を用い、
芯部は比較例5のものを用いて、座部及び背部のクッシ
ョン層の見掛け密度が0.18g/cm3 となるように積
層圧縮し、疑似結晶化処理をしなかった以外実施例2と
同様にして得たクッション体を用いた座席は、網状体の
線条繊度が著しく太く密度斑があるため、耐久性が悪く
なり、座り心地もやや悪くなる座席の例である。
取ったあと疑似結晶化処理をしなかった以外、実施例2
と同様の方法で得たマトリックス層用網状体の特性の一
部を表2に示す。なお、接着状態が不良で形態保持が悪
いため、50%圧縮時反発力、見掛け密度、補強効果、
70℃残留歪、繰返圧縮歪みの評価はしていない。次い
で、この線条がばらばらのマトリックス層用網状体を雌
金型に詰め込み、芯部その他は実施例2と同様のものを
用いてクッション層の見掛け密度が0.055g/cm3
となるように積層圧縮し、疑似結晶化処理をしなかった
以外実施例2と同様にして得たクッション体を用いた座
席は、マトリックス層用網状体の線条が融着していない
ので座り心地が悪く、網状形態が固定されていないので
マトリックス層の損傷が大きくなり耐久性も劣る例であ
る。
さ13kgの芯部を作成し、マトリックス層は実施例2で
得た網状体を用い、見掛け密度が0.055g/cm3 と
なるように積層圧縮し、疑似結晶化処理をしなかった以
外実施例2と同様にして得たクッション体を用いて作成
した座席は、座り心地は悪くないが、耐久性が劣る座席
であった。
良い熱可塑性弾性樹脂からなる網状体をクッション層に
用い、通気性を良くし、芯部の形態保持効果向上による
クッション体の体型保持性を向上させているので、自動
車や鉄道車両用の座席に最適な、振動遮断性、耐熱耐久
性、形態保持性、クッション性の優れた、蒸れにくく、
難燃性を有し、燃焼ガスの毒性指数が低い、安全性の高
い座席を提供できる。自動車以外に、鉄道用、船舶用、
事務用、家具用等の椅子にも勿論有用である。
り、(A)は図1のA−A’断面、(B)は図1のB−
B’断面、(C)は図1のC−C’断面を示す。
り、(D)は図1のD−D’断面、(E)は図1のE−
E’断面、(F)は図1のF−F’断面を示す。
あり、(G)→(H)→(I)の順に工程は進行する。
央部 5,5’:座部のサイド部 6,7,8:座
部の中央部 9:芯部網状体 10:マトリッ
クス層の網状体 11:ワヂィング層 12:側地 13:補強体層 14:接着剤
層 15:雌金型 16:通気孔 17:雄金型
Claims (10)
- 【請求項1】 測地、クッション層の補強体、クッショ
ン層よりなり、主要部が座部と背部からなる座席であ
り、座席のクッション層が、繊度100000デニ−ル
以下の連続した線条を曲がりくねらせ互いに接触させて
接触部の大部分を融着せしめた3次元立体構造体を形成
した熱可塑性弾性樹脂からなる見掛け密度が0.01〜
0.2g/cm3 の網状体からなり、座部及び/又は背部
のサイド部及び/又は中央部にマトリックスを構成する
網状体層より25%圧縮硬さが1.5倍以上硬い網状体
からなる芯部網状体を有しており、マトリックスを構成
する網状体と芯部網状体は接着剤または自己接着により
一体接合され、難燃性を有していることを特徴とする座
部。 - 【請求項2】 マトリックスを構成する網状体層と芯部
の網状体との25%圧縮硬さ比が1.5〜10倍である
請求項1記載の座席。 - 【請求項3】 マトリックスを構成する網状体層と芯部
の網状体との密度差が0.01〜0.15g/cm3 であ
る請求項1記載の座席。 - 【請求項4】 網状体と側地の間にファイバ−フィルか
らなるワディング層を配してなる請求項1記載の座席。 - 【請求項5】 クッション層の補強体が熱可塑性樹脂か
らなる不織布又は、成形体であり、クッション層と一体
接合されてなる請求項1記載の座席。 - 【請求項6】 連続した線条の断面形状が中空断面又は
及び異形断面である請求項1記載の座席。 - 【請求項7】 熱可塑性弾性樹脂からなる成分を示差走
査型熱量計で測定した融解曲線に室温以上融点以下の温
度に吸熱ピークを持つ請求項1記載の座席。 - 【請求項8】 雌型に、クッション層となる所定形状に
切断されたマトリックスとなる網状体を配し、その上に
芯部となる所定の形状に切断又は成形された網状体を配
し、又はマトリックスの網状体と深部の網状体間に該網
状体の融点より少なくとも10℃以上低い融点を持つ接
着層を配して、又はその上に更にマトリックスとなる網
状体を配し、更に補強体をその上に積層して、雄型で上
からクッション層を圧縮すると共に、網状体の融点より
5℃高い温度〜融点より50℃低い温度の加熱媒体で加
熱して熱成形により一体化した後、一旦冷却するか、又
は連続して、網状体のガラス転移温度より10℃高い温
度以上、融点より20℃以上低い温度でアニ−リングし
て得たクッション成形体に側地を取付けて、座席フレ−
ムに固定することを特徴とする座席の製法。 - 【請求項9】 雌型に、クッション層となる所定形状に
切断されたマトリックスとなる網状体を配し、その上に
芯部となる所定の形状に切断又は成形された網状体を配
し、又はマトリックスの網状体と深部の網状体間に該網
状体の融点より少なくとも10℃以上低い融点を持つ接
着層を配して、又はその上に更にマトリックスとなる網
状体を配し、更に補強体をその上に積層して、網状体の
融点より5℃高い温度〜融点より50℃低い温度の加熱
媒体で加熱して網状体が変形できる温度に達して後、雄
型で上からクッション層を圧縮して熱成形により一体化
した後、一旦冷却するか、又は連続して、網状体のガラ
ス転移温度より10℃高い温度以上、融点より20℃以
上低い温度でアニ−リングして得たクッション成形体に
側地を取付けて、座席フレ−ムに固定することを特徴と
する座席の製法。 - 【請求項10】 クッション成形体と側地間にワディン
グ層を配することを特徴とする請求項8〜9のいずれか
に記載の座席の製法。
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JP19681894A Expired - Fee Related JP3596623B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 座席及び製法 |
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