JPH085624A - 質量分析計への試料導入方法 - Google Patents

質量分析計への試料導入方法

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JPH085624A
JPH085624A JP6132782A JP13278294A JPH085624A JP H085624 A JPH085624 A JP H085624A JP 6132782 A JP6132782 A JP 6132782A JP 13278294 A JP13278294 A JP 13278294A JP H085624 A JPH085624 A JP H085624A
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JP
Japan
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sample
ion source
capillary tube
solution
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JP6132782A
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English (en)
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Yasuaki Takada
安章 高田
Minoru Sakairi
実 坂入
Tsudoi Hirabayashi
集 平林
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】微量な試料溶液をフローインジェクション法に
より質量分析するための試料導入法を提供する。 【構成】試料溶液21を、一端をイオン源3に結合され
た毛細管20中に充填し、上記毛細管の他端を高く保持
することにより、重力により試料溶液21をイオン源3
に送液する。 【効果】微量の試料溶液を連続的にイオン源に導入で
き、稀薄な試料溶液でも高感度な質量分析が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、糖や蛋白質などの難揮
発性の生体関連物質を質量分析できる、大気圧イオン源
を有する質量分析計への試料導入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、分析の分野では、生体関連物質の
質量分析法の開発が重要視されている。この方法の代表
的な装置として、大気圧下で試料分子のイオンを生成
し、得られたイオンを真空中に取り込んで分析する大気
圧イオン化質量分析計がある。参考のため、大気圧イオ
ン化質量分析計の全体の構成を示すブロック図を図3に
示す。
【0003】試料溶液は送液系1より配管2を介してイ
オン源3に導入される。イオン源3はイオン源用電源4
により信号ライン5aを通して制御されている。イオン
源3で生成した試料分子に関するイオンは質量分析部6
へと導入されて質量分析される。この質量分析部6は排
気系7により真空に排気される。質量分析されたイオン
はイオン検出器8で検出され、検出信号は信号ライン5
bを介してデータ処理装置9に送られる。このように、
試料溶液を質量分析計へ常に送液しながら分析する試料
導入方法はフローインジェクション法と呼ばれる。フロ
ーインジェクション法は数分間という時間をかけて収集
したデータを積算し評価できるため、希薄な試料を分析
する場合に適している。
【0004】図3に示した送液系1のより詳細な構成を
図4,図5に示す。図4は、シリンジ10とシリンジを
一定の速度で押すためのシリンジポンプ11から構成さ
れる例である。試料溶液はシリンジ10中に充填され、
シリンジポンプ11により一定流量で送液される。図5
は、試料溶液槽12と液体クロマトグラフポンプ13か
ら構成される例である。配管2aを介して液体クロマト
グラフポンプ13により試料溶液槽12から試料溶液を
汲み上げ、配管2bを介してイオン源に送液する。
【0005】さて、このように大気圧イオン化質量分析
計の構成は簡単であるが、溶媒に溶け込んでいる難揮発
性の生体物質を如何にして気化し真空中に取り込むか、
また、熱等により非常に壊れやすい物質を如何にしてイ
オン化するかといった課題があり、この方法の開発は非
常に困難なものとなっている。この問題を解決するため
にいくつかの方法が開発されているが、なかでも有力視
されているのは、試料溶液を大気中に噴霧し、生成した
液滴中に含まれる試料分子をイオン化して質量分析部へ
と取り込む噴霧を利用した大気圧イオン化法である。
【0006】噴霧を利用した大気圧イオン化法の一例と
して、アナリティカル ケミストリー 1987年,5
9巻,2642頁(Analytical Chemistry 59 2642 (19
87))に記載されている静電噴霧法について説明する。図
6に静電噴霧イオン源を備えた大気圧イオン化質量分析
計の構造を示す断面図を示す。送液系1から送られた試
料溶液は配管2,コネクタ14を介して噴霧細管15に
導入される。この噴霧細管15と対向電極16との間に
数キロボルトの電圧を印加すると、噴霧細管15の先端
で試料溶液がコーン状になりその先端から微小液滴が生
成する、いわゆる、静電噴霧現象が起こる。この様にし
て生成した液滴中には蛋白質,ぺプチド等の生体物質の
イオンが含まれる。静電噴霧法では、噴霧用ガス噴出口
17を設け、噴霧細管15のまわりから窒素などのガス
を流し、微小液滴の気化を促進させる。さらに、生成し
た微小液滴に向けて、窒素などのガスを対向電極16側
に設けられた気化用ガス噴出口18から吹き付け、微小
液滴の気化を促進させる。このような経過を経て生成し
たイオンは、イオン導入細孔19から直接真空中に導入
され、高真空下の質量分析部6で質量分析される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この従来の方法には次
のような課題があった。すなわち、図4あるいは図5に
示したような、シリンジ10とシリンジポンプ11、あ
るいは試料溶液槽12と液体クロマトグラフポンプ13
から構成される従来のフローインジェクション法では、
送液系の容量が大きいため、少なくとも百マイクロリッ
トルの試料溶液を準備する必要があった。しかし、分析
対象となる生体関連物質は微量しか得られない場合が多
い。そこで、数マイクロリットル程度の微量試料をフロ
ーインジェクション法で分析するための、質量分析計へ
の試料導入法が望まれていた。
【0008】本発明の目的は、微量な試料溶液を連続的
にイオン源まで導入することにより高感度な質量分析を
可能とするための、質量分析計への試料導入法を提供す
ることにある。
【0009】本発明の他の目的は、試料溶液を送液する
ためのポンプを必要としない、質量分析計への簡便な試
料導入法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的、すなわち、微
量な試料溶液を連続的にイオン源まで導入することによ
り高感度な質量分析を可能とする試料導入法を提供する
ため、および、試料溶液を送液するためのポンプを必要
としない簡便な試料導入法を提供するため、試料溶液を
毛細管中に充填し、毛細管の一端をイオン源に結合され
た他端より高く保持することにより、重力により試料溶
液をイオン源に送液する。あるいは、噴霧細管の周囲か
ら気体を流すことにより細管の末端部分を減圧とし、試
料溶液槽の配置される部分との圧力差により試料溶液を
イオン源に送液する。
【0011】
【作用】試料溶液を毛細管中にあらかじめ充填するの
で、数マイクロリットル以下という微量の試料溶液を扱
うことができる。毛細管中に充填された試料溶液を重力
あるいは圧力差により送液することにより連続的にイオ
ン源に導入でき、稀薄な試料溶液でも高感度な質量分析
が可能となる。
【0012】また、重力あるいは圧力差により試料溶液
を送液するため、送液するためのポンプが不要となり、
送液系の構成が簡便になる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図1および図2により説明
する。図1は本発明の実施例である、重力により試料溶
液を質量分析計へ送液する試料導入法を示すブロック図
である。試料溶液は分析に先立ち毛細管20中に充填さ
れる。毛細管20は、安全のため、フューズドシリカ管
などの絶縁体であることが望ましい。毛細管20の一端
は溶液21の満たされた溶液槽22中に保持され、毛細
管20の他の端はイオン源3に導かれる。毛細管20の
一端が保持された溶液槽22の液面をイオン源3に導か
れた毛細管20の他の端よりも高く配置する。溶液槽2
2の液面とイオン源3との落差により試料溶液がイオン
源方向に送られる。イオン源3に導かれた毛細管20の
先端は、外壁面に金属によるコーティング処理が施され
ている。このコーティング23部分に高圧電源24によ
り数キロボルトの電圧が印加される。毛細管20の端に
送られた試料溶液は、コーティング23部分と電気的に
接触し、静電噴霧される。試料分子に関するイオンはイ
オン導入細孔19a,排気系7aで排気された差動排気
部25,イオン導入細孔19bを介して排気系7bによ
り高真空に排気された質量分析部6に導入され、質量分
析される。
【0014】試料溶液の量に応じて、使用する毛細管の
内径や長さを変えることができる。一例として、内径5
0マイクロメートル,長さ1メートルの毛細管を用いた
場合、毛細管内の容量は約2マイクロリットルである。
【0015】試料溶液の流量は、落差,毛細管の内径,
溶液の粘性により決定される。従って、落差を変えるこ
とにより試料溶液の流量を調節できる。流量を一定に保
つため、溶液槽内に導入される溶液の粘性は毛細管中に
充填される試料溶液の粘性と等しいことが望ましい。従
って、溶液槽内に導入される溶液は、試料溶液の溶媒の
組成と等しいことが望ましい。また、試料溶液の量が毛
細管内の容量に比べ多い場合には、キャピラリー中に充
填した後に余剰となった試料溶液を溶液槽に導入しても
良い。
【0016】図2は本発明の他の実施例である、毛細管
20の周囲から気体を流すことにより毛細管20の末端
部分の圧力を減圧にし、溶液槽22の配置された部分と
の圧力差により、試料溶液をイオン源3に送液する試料
導入法を示すブロック図である。試料溶液は分析に先立
ち毛細管20中に充填される。毛細管20の一端は溶液
21の満たされた溶液槽22中に保持され、毛細管20
の他の端はイオン源3に導かれる。イオン源3では、ガ
ス噴出口26から気体が高速で噴出する。この気体の流
れにより毛細管20の末端部分の圧力が溶液槽22の配
置された圧力(大気圧)より減圧となる。従って、毛細
管20の両端の圧力差により、毛細管20に充填された
試料溶液がイオン源3に送液される。イオン源3に送ら
れた試料溶液は噴霧され、試料はイオン化される。イオ
ンはイオン導入細孔19a,排気系7aで排気された差
動排気部25,イオン導入細孔19bを介して排気系7
bにより高真空に排気された質量分析部6に導入され、
質量分析される。
【0017】図1あるいは図2に示した試料導入法によ
り、数マイクロリットルという微量の試料溶液を損失無
く利用でき、フローインジェクション法による質量分析
が可能となる。また、送液ポンプが不要となり、構成が
簡単になる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、数マイクロリットルと
いう微量試料をフローインジェクション法で質量分析す
ることが可能となり、微量試料の高感度な分析が可能と
なる。また、試料溶液を送液するための送液ポンプが不
要となり、簡便な試料導入が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の重力により試料溶液をイオ
ン源に送液する方法を用いた質量分析計のブロック図。
【図2】本発明の他の実施例の噴霧細管の周囲からガス
を流し、減圧にすることにより試料溶液をイオン源に送
液する方法を用いた質量分析計のブロック図。
【図3】大気圧イオン化質量分析計のブロック図。
【図4】従来の試料溶液を送液する送液系の説明図。
【図5】従来の試料溶液を送液する送液系の説明図。
【図6】従来の大気圧イオン化質量分析計の説明図。
【符号の説明】
1…送液系、3…イオン源、5b…信号ライン、6…質
量分析部、7a,7b…排気系、8…イオン検出器、9
…データ処理装置、19a,19b…イオン導入細孔、
20…毛細管、21…溶液、22…溶液槽、24…高圧
電源、25…差動排気部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料溶液の送液部,前記送液部を経た前記
    試料溶液を噴霧し大気圧あるいはそれに準じる圧力下で
    イオンを生成するイオン源,前記生成したイオンを真空
    部へ導入するイオン導入細孔,導入されたイオンを質量
    分析するための質量分析部を含む質量分析計において、
    重力により前記試料溶液を前記イオン源に送液すること
    を特徴とする質量分析計への試料導入方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、毛細管中に前記試料溶
    液を充填し、前記毛細管の一端を他端より高く保持する
    ことにより前記試料溶液を前記イオン源へ送液すること
    を特徴とする質量分析計への試料導入方法。
  3. 【請求項3】試料溶液を導くための毛細管,導かれた前
    記試料溶液を噴霧し大気圧あるいはそれに準じる圧力下
    でイオンを生成するイオン源,前記生成したイオンを真
    空部へ導入するイオン導入細孔,前記導入されたイオン
    を質量分析するための質量分析部を含む質量分析計にお
    いて、前記毛細管の一端の周囲から気体を流すことによ
    り前記毛細管の端の部分を減圧にし、前記毛細管の他端
    との圧力差により、前記試料溶液を前記イオン源に送液
    することを特徴とする質量分析計への試料導入方法。
JP6132782A 1994-06-15 1994-06-15 質量分析計への試料導入方法 Pending JPH085624A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013213764A (ja) * 2012-04-03 2013-10-17 Shimadzu Corp 質量分析装置
US10090139B2 (en) 2014-10-15 2018-10-02 Shimadzu Corporation Mass analysis device

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JP2013213764A (ja) * 2012-04-03 2013-10-17 Shimadzu Corp 質量分析装置
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