JPH085572B2 - 紙ウエブ又はボール紙ウエブを巻き取るための巻取機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は請求項１の上位概念に基く、紙ウエブ又はボ
ール紙ウエブを巻き取るための巻取機に関する。

長手方向の切断によって部分ウエブに分割された紙ウ
エブ又はボール紙ウエブから巻取りロールを製作するた
めの巻取機が公知であり、その場合巻取ロールは、巻取
りの際周方向で１つ又は２つの駆動可能な保持ローラ又
は支持ローラに当接している。周面巻取機として特徴づ
けられたこの巻取機にあっては、巻取りの際巻取ロール
が駆動可能な保持ローラ又は支持ローラによって回転せ
しめられている。ドイツ国特許第39 33 861号明細書
には冒頭で述べた形式の保持ローラ巻取機が開示されて
おり、この例では巻取ロールが中央保持ローラの天頂線
の両側に交互に配置されており、巻取りの際該支持ロー
ラに巻取りローラが当接している。側方で各巻取りロー
ルのスリーブ内に挿入可能で自由に回転可能である案内
ヘッド部が、ローラ重量を全部又は部分的に支持してい
る。

背景技術 ドイツ国特許第12 979号明細書によれば、巻取りの
際各巻取ロールの引張応力を個別に制御できるようにす
るため、各案内ヘッドを回転駆動部に結合することが公
知である。この付加的な中央駆動部は、非常に広幅（8m
及びそれ以上の）紙ウエブを多くの巻取りステーション
（10及びそれ以上の）を有する巻取機によって処理しよ
うとする場合には、極めてコスト高となり、かつ更に巻
取りロールの最小幅が大きくなっている。それは、駆動
可能な案内ヘッドが新しいスリーブの緊締のためではな
く巻取りロールの取出しのために巻取りブロック内に降
下可能に構成されているからである。実用上明らかなこ
とであるが、低い面重量を備えた紙、特に新聞印刷紙の
にあっては、該紙が巻取機によって巻き取られている限
り、所定の条件下で両外方巻取ロール内に不都合なクレ
ープ折畳みがロール欠陥として発生するおそれがある。
その場合巻取ロールは、巻取りの際専ら駆動可能な保持
ローラ又は支持ローラによって回転せしめられている。

発明の開示 本発明の課題は、冒頭で述べた形式の巻取機を改良し
て、縁部ロールが、可能な限り僅かな構造経費でかつ良
好な品質で巻き取られるようにすることにある。

上記課題は、請求項１に記載の特徴によって解決する
ことができた。

よく知られているように、新聞印刷紙の場合には紙ウ
エブが均一な長さを有していなくて、ウエブ縁部がより
長くなっている。これによって両縁部ロールにあって
は、巻取り開始前のウエブ引張応力が中央のロールのそ
れよりも小さくなっており、従って巻取ロールセットの
均一な巻取硬度を達成するためには、保持ローラ又は支
持ローラに対し縁部ロールの当接線における線負荷を高
めることによってこれを補正する必要がある。しかし縁
部ロールにおいてウエブ引張応力と線負荷との間の関係
が変化すると、クレープ折畳みの発生の可能性が高くな
る。

本発明によれば縁部ロールのウエブ引張応力が、ウエ
ブの均一性を補償するため、その他の巻取ローラとは無
関係に周面駆動装置の均一な回転モーメントによって高
められている。縁部に使用される中央駆動装置は構造的
に高価につくであろう。その理由は、該駆動装置が均一
な回転モーメントによって作業するのではなく、更に種
々のサイズ組合せの際縁部ロールを巻き付けている総て
の可能性のある巻取りステーションをそれ用に装備せし
めるためには、より多くの駆動装置が必要となるからで
ある。

有利には請求項２以下には、本発明の巻取機の特に有
利な構成が含まれている。

ウエブ走行方向に対し横方向に走行可能な請求項２に
基く周面駆動装置は、種々のサイズ作業に調節すること
ができるが、一方では請求項３に基くローラ又はテープ
の、弾性的で溝の設けられた表面によって、押圧の際の
有害な影響及び巻き込まれた空気による問題を阻止する
ことができる。

請求項４に基く組み込まれたドラム駆動部を備えてい
るローラは、構造的に特に有利で省スペース的である。
請求項５に基く構成にあっては、巻取開始時に線負荷を
高める押圧ローラの内外方の２つの押圧ローラが、有利
な形式で同時に縁部ロールのための周面駆動装置として
使用されている。

２つの巻取線に沿って巻き取る際、請求項６に基き各
巻取線の両縁部面に夫々１つの付加的な周面駆動装置
が、つまり全部で４つの周面駆動装置が配置されてい
て、種々のサイズ幅を備えた異なった数の巻取ロールを
自由に両巻取線上に分配できるようになっている。請求
項７には広幅の紙ウエブを巻取るための巻取機が述べら
れており、その際駆動可能なローラ又はベルトの幅は、
縁部における必要な引張応力の増加に適合せしめられて
いる。

図面の簡単な説明 図面には、本発明の説明のために簡略化されて図示さ
れた実施例が示されている。その際 図１はほぼ中央部で走行方向に切断された本発明の保
持ローラ巻取機の縦断面であり、 図２は本発明の巻取機械の長手方向側部における拡大
区分図である。

本発明の構成のための手段 5mよりも広幅の紙ウエブ１は、繰出装置内に封止され
た保管ロール２から引き出されていて、長手方向の切断
によって個々のウエブに分割されかつ最後は巻取ロール
３に巻き取られている。ウエブ１はガイドローラ４によ
って、繰出装置から同じ様に5mよりも広幅の支持ローラ
５の下方の領域にまで案内されており、その位置に複数
の円形ナイフ対から成る長手方向切断装置６が配置され
ており、該装置６はウエブ１を複数の部分ウエブに分割
し、部分ウエブはその後交互に両巻取線に供給される。

巻取ロール３は巻取中天頂線の両側で交互に駆動保持
ローラ５に当接している。その際巻取ロール３は、夫々
両側で巻取スリーブ内に走入可能かつ自由に回転可能な
２つの案内ヘッド７によって保持されている。案内ヘッ
ド７は走行方向に対し横方向に走行可能な巻取ブロック
８に支承されており、その際夫々２つの巻取ブロック８
が巻取ロール３のための１つの巻取ステーションを形成
している。そして10個及びそれより多い巻取ステーショ
ンが存在している。案内ヘッド７は、その位置が増大す
る巻取ロール直径に適合できるように、保持ローラ５に
対して半径方向で走行可能に巻取ブロック８に固定され
ている。機械の走入及び走出側で巻取領域の外方に、全
作業幅に亘って延びている夫々１つの昇降可能な横桁9,
10が配置されている。横桁9,10には往復台11,12が、ウ
エブ走行方向に対し横方向に走行可能に支承されてお
り、その旋回アーム13,14には夫々１つの押圧ローラ対1
5が固定されている。保持ローラ軸線に対して平行な軸
線を中心に自由に旋回可能な押圧ローラ対15は、巻取り
の開始時、巻取ロール３の自重が充分でない場合に巻取
ロール３と支持ローラ５との間の当接線上の線負荷を増
大させるため、巻取ロール３の外周部に押圧される。

前述の実施例にあっては保持ローラ５に対する接触線
上の線負荷を所望の低い値に保持するため、案内ヘッド
７が、巻取ロール直径の増大に伴ってロール重量の１部
分を分担している。保持ローラ５の代りに、巻取の際巻
取ロール３が載置されうるようにローラベッドを形成し
ている２つの支持ローラを使用することも可能である。

図２には、巻取機の長手方向側部における２つの縁部
領域の一方が図示されており、該巻取機内で外方の巻取
ロール（縁部ロール16）が巻付けられている。その際
（図１及び図２で保持ローラ５の左側及び右側の）２つ
の巻取線で巻き取られており、左側の巻取線には新しく
挿入された巻取スリーブの巻取部が図示されている。各
巻取線の両長手方向側部には夫々１つの縁部ロール16の
ための付加的な周面駆動装置17,18が配置されている。
つまり全部で４つの周面駆動装置が存在している。この
実施例の場合周面駆動装置17,18は、保持ローラ５に対
しほぼ半径方向で夫々の縁部ロール16に対し弾性的に押
圧可能な、独自の回転駆動部を備えているローラ19,20
から成っており、その回転軸線は保持ローラ５の軸線に
平行に延びている。回転駆動部としてローラ19,20内に
は所謂電気的なドラム駆動部が組み込まれている。その
代りにローラ19,20が、別のモータ（電気式、液圧式又
は空気式モータ）によって伝動装置（例へばベルト駆動
部）を介して駆動されていても宜い。ローラ19,20の表
面は弾性的であって、空気による不都合な巻込みを阻止
するための溝を有している。ローラ19,20は旋回アーム2
1,22の自由端部に支承されており、該旋回アーム21,22
は夫々横方向に走行可能な往復台23,24に螺着されてい
る。往復台23,24はウエブ走行方向に対し横方向に走行
可能に押圧ローラ横桁9,10上に支承されていて、周面駆
動装置17,18が、縁部ロール16の夫々の位置に適合し
て、非使用の場合にはウエブ領域の外方でパークできる
ようになっている。

駆動可能なローラ19,20の代りに駆動可能なベルトを
使用することも可能であり、その場合その回転軸線は、
同じ様に保持ローラ５の軸線に対し平行に延びている。

本発明の別の構成によれば、図１に図示された押圧ロ
ーラ対15によって夫々両外方の縁部ロール16が、縁部ロ
ール16に押圧可能な遮断可能な回転駆動部に結合されて
おり、かつ縁部ロール16のための付加的な外周駆動部と
して役立っている。

ウエブ走行方向に対し横方向に測定した、駆動される
ローラ19,20又はベルトの幅は、300mmと700mmとの間に
あり、有利には400mmと500mmとの間にある。ローラ19,2
0の直径は約200mmである。

巻取ローラ3,16の巻取の際ローラ19,20は所定の回転
モーメントで駆動されていて、縁部ローラ16の巻取りの
際ウエブ１の縁部領域におけるより大きなウエブ１長さ
を補正するためにウエブ引張応力を高めることができる
ようになっている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘーネル，ラインハルト ドイツ連邦共和国 Ｄ―5657 ハーン ア ムハイン 48

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】紙ウエブ又はボール紙ウエブ（１）のため
   の巻取機であって、ウエブ（１）を部分ウエブに分割す
   るための長手方向切断装置（６）と、駆動可能な保持ロ
   ーラ又は支持ローラ（15）とを備え、該ローラ（15）に
   よって巻取の際に当接している巻取ロールが回転せしめ
   られる形式のものにおいて、 巻取機の各長手方向側部に、両方の外側の巻取ロール
   （縁部ロール16）のために、少くとも１つの付加的な周
   面駆動装置（17,18）が設けられており、該駆動装置（1
   7,18）は、保持ローラ又は支持ローラ（15）に対しほぼ
   半径方向で夫々の縁部ロール（16）に弾性的に押圧可能
   な、独自の回転駆動装置を備えているローラ（19,20）
   又はベルトから成っており、その回転軸線は保持ローラ
   又は支持ローラ（５）の軸線に対し平行に延びているこ
   とを特徴とする、紙ウエブ又はボール紙ウエブを巻き取
   るための巻取機。
2. 【請求項２】周面駆動装置（17,18）がウエブ走行方向
   に対し横方向に走行可能であることを特徴とする、請求
   項１記載の巻取機。
3. 【請求項３】縁部ロール（16）に当接可能なローラ（1
   9,20）又はベルトの表面が、弾性的であって溝を有して
   いることを特徴とする、請求項１又は２記載の巻取機。
4. 【請求項４】周面駆動装置（17,18）が、縁部ロール（1
   6）に対し旋回可能な、組み込まれたドラム駆動装置を
   備えているローラ（19,20）から成っていることを特徴
   とする、請求項１から３までのいづれか１項記載の巻取
   機。
5. 【請求項５】作業幅に亘り周面で個々に巻取ロール
   （３）に押圧可能な多数の押圧ローラ（15）が配置され
   ており、かつ縁部ロール（16）に押圧可能な外方の両押
   圧ローラ（15）が、遮断可能な回転駆動装置に結合され
   ており、その他の押圧ローラ（15）は自由に回転可能に
   支承されていることを特徴とする、請求項１から４まで
   のいづれか１項記載の巻取機。
6. 【請求項６】駆動可能な保持ローラ又は支持ローラ
   （５）の両側に、部分ウエブのための巻取ステーション
   が配置されており、該巻取ステーションは、夫々ウエブ
   走行方向に対し横方に走行可能な２つの巻取ブロック
   （８）から成り、該巻取ブロック（８）には巻取スリー
   ブ内に走入可能な自由に回転可能である案内ヘッド
   （７）が支承されており、ウエブ（１）が保持ローラ又
   は支持ローラ（５）の両側における両巻取線に交互に供
   給されており、かつ各巻取線の両長手方向側部には夫々
   １つの付加的な周面駆動装置（17,18）が配置されてい
   ることを特徴とする、請求項１から５までのいづれか１
   項記載の巻取機。
7. 【請求項７】夫々ウエブ走行方向に対し横方向に測定し
   た保持ローラ又は支持ローラ（５）の幅が5mよりも大き
   く、かつ駆動可能なローラ（19,20）又はベルトの幅が3
   00mmと700mmとの間、殊に40mmと500mmとの間であること
   を特徴とする、請求項１から６までのいづれか１項記載
   の巻取機。