JPH0855398A - ディスクプレーヤーのターンテーブル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】中心部に孔が形成されているディスクが載置さ
れるとともにディスクを回転駆動するターンテーブル装
置を提供する。 【構成】ディスクＤが載置される載置部３と回転軸１に
圧入される圧入孔４が形成されているとともにディスク
Ｄの中心孔ＤＨに挿入される中心ガイド部５が一体成形
されているターンテーブル２と、該ターンテーブル２の
下方に配置されているとともに前記回転軸１に軸方向へ
の変位を可能に取り付けられ、且つ前記ターンテーブル
２に形成されている透孔６を通して上部に突出される複
数のガイド部１０を備えた芯出し部材９と、前記回転軸
１に固定されているストッパー部材１１と前記芯出し部
材９との間に配置されているとともに該芯出し部材９を
上方へ付勢するコイルバネ１２とより構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、中心部に孔が形成され
ているディスクが載置されるとともに該ディスクを回転
駆動するターンテーブル装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】光学式ピックアップを用いてディスクに
記録されている信号の読み取り動作を行うディスクプレ
ーヤーが普及しているが、斯かるディスクプレーヤー
は、ディスクが載置されるターンテーブルを備えてい
る。前記ターンテーブルに載置されたディスクは、クラ
ンプと呼ばれる手段によって該ターンテーブルとともに
回転するべく保持されるが、該クランプ手段として磁石
の吸引力を利用したものが開発されている。磁石の吸引
力を利用してディスクのクランプ動作を行う技術は、タ
ーンテーブルに前記磁石によって吸引される磁性体が設
けられるが、斯かるターンテーブルとしては、例えば実
開平５−２１３５４号公報に開示されたものがある。

【０００３】また、ディスクに形成されている中心孔の
大きさや形状は、一定ではなくディスクをターンテーブ
ル上にクランプした場合に、偏心するという問題があ
り、斯かる問題を解決する技術としては、例えば特開平
６−８４２５３号公報に開示されたものがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述した特開平６−８
４２５３号公報には、ディスクの芯出しを行うようにし
た技術が記載されているが、斯かる技術は、芯出し手段
がリング状に形作られているとともに該芯出し手段の全
体がディスクの中心孔に挿入されるように構成されてい
るため、芯出し手段の形状が大きくなり、該芯出し手段
を付勢するバネとして弾性力の大きなものを使用する必
要があるので、形状が大きくなるという問題がある。

【０００５】本発明は、斯かる問題を解決したディスク
プレーヤーのターンテーブル装置を提供しようとするも
のである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のターンテーブル
装置は、ディスクが載置される載置部と電動機の回転軸
に圧入される圧入孔が形成されているとともにディスク
の中心孔に挿入される中心ガイド部が一体成形されてい
るターンテーブルと、該ターンテーブルの下方に配置さ
れているとともに前記回転軸に軸方向への変位を可能に
取り付けられ、且つ前記ターンテーブルに形成されてい
る透孔を通して上部に突出される複数のガイド部を備え
た芯出し部材と、前記回転軸に固定されているストッパ
ー部材と前記芯出し部材との間に配置されているととも
に該芯出し部材を上方へ付勢するコイルバネとより構成
されている。

【０００７】

【作用】本発明は、芯出し部材に形成されているととも
にターンテーブルに形成されている透孔を通して上部に
突出される複数のガイド部をディスクの中心孔の縁に当
接させることによってディスクの芯出し動作を行うよう
にしたものである。

【０００８】

【実施例】図１は本発明のターンテーブル装置を示す要
部の側断面図、図２は本発明を構成する芯出し部材を示
す平面図、図３は本発明のターンテーブル装置を示す平
面図である。

【０００９】図において、１はディスクＤに記録されて
いる信号を再生するとき、電源が供給されて回転する電
動機（図示せず）の回転軸、２はディスクＤが載置され
る載置部３と前記回転軸１に圧入される圧入孔４が形成
されている中心ガイド部５とが一体成形されているター
ンテーブルであり、前記載置部３と中心ガイド部５との
境界部に３つの透孔６が１２０度間隔（図３）で形成さ
れている。７は前記ターンテーブル２を構成する中心ガ
イド部５の上面に取り付けられているリング状の磁性体
であり、クランプ手段（図示せず）に設けられている磁
石によって吸引され、その吸引力によりクランプ手段に
よるディスクＤのターンテーブル２上へのクランプ動作
が行われるように構成されている。

【００１０】８は前記回転軸１に固定されているワッシ
ャーであり、前記ターンテーブル２を回転軸１に強固に
固定するために使用される接着剤が下方へ漏れないよう
にする作用を有している。９は前記回転軸１に軸方向へ
の変位を可能に取り付けられている芯出し部材であり、
前記ターンテーブル２に形成されている３つの透孔６を
通して夫々上部に突出される３つのガイド部１０が形成
されている。前記ガイド部１０は、前記ターンテーブル
２の上方へ突出されるが、前記３つの透孔６は、前記載
置部３と中心ガイド部５との境界部に形成されているた
め、該ガイド部１０は前記中心ガイド部５とともにディ
スクＤの中心孔ＤＨ内に挿入されるように構成されてい
る。また、前記芯出し部材９に形成されているガイド部
１０の上端部１０Ａには傾斜部が形成されており、前記
中心ガイド部５に形成されている傾斜部５Ａとともにデ
ィスクＤの中心孔ＤＨとの係合を円滑に行う作用を成す
ものである。

【００１１】１１は前記回転軸１に固定されているスト
ッパー部材、１２は前記芯出し部材９の下面と前記スト
ッパー部材１１との間の回転軸１に巻装されているコイ
ルバネであり、該芯出し部材９を上方へ付勢する作用を
成すものである。前記コイルバネ１２は図示したように
末広がり形状に構成されており、その末広がり部が前記
芯出し部材９の下面に当接するように構成されている。
また、前記芯出し部材９は、前記ターンテーブル２の下
面に形成されている凹所２Ａ内に配置されるように構成
されている。

【００１２】斯かる構成において、前記芯出し部材９
は、前記コイルバネ１２の付勢力によって上方へ変位せ
しめられており、ターンテーブル２上にディスクＤが載
置されていない状態では、ガイド部１０がターンテーブ
ル２の中心ガイド部５より少し外部に突出するように構
成されている。

【００１３】以上の如く、本発明のターンテーブル装置
は、構成されているが、斯かる構成においてディスクＤ
をターンテーブル２上に載置させる操作を行うと、ディ
スクＤの中心孔ＤＨに該ターンテーブル２の中心ガイド
部５が挿入される。そして、斯かる操作が行われると前
記芯出し部材９のガイド部１０がターンテーブル２の中
心ガイド部５より少し外部に突出しているため、該ガイ
ド部１０がディスクＤの中心孔ＤＨの縁に当接する。そ
の結果、ディスクＤは、前記芯出し部材９の上下方向の
変位動作によって芯出し動作が行われることになる。

【００１４】斯かる状態において、クランプ手段を上方
よりターンテーブル２上に載置させると該クランプ手段
に設けられている磁石による吸引力が磁性体７に対して
作用するため、該クランプ手段がターンテーブル２の載
置部３方向へ吸引されることになる。その結果、該載置
部３に載置されているディスクＤが該クランプ手段と載
置部３との間にクランプ保持されることになる。

【００１５】斯かるクランプ動作が行われた状態におい
て、電動機の回転駆動動作が行われると、その回転軸１
が回転せしめられ、該回転軸１の回転力によってターン
テーブル２が回転駆動される。前記ターンテーブル２が
回転駆動されると、載置部３に載置されているディスク
Ｄの回転駆動動作が行われることになり、該ディスクＤ
に記録されている信号の光学式ピックアップによる読み
取り動作を行うことが出来る。そして、前記ディスクＤ
は、前記芯出し部材９の変位動作によって芯出し動作が
行われるので、該ディスクＤは正確な位置に保持される
ことになる。

【００１６】本発明では、芯出し部材９をターンテーブ
ル２の下面に形成されている凹所内に配置するようにし
たので、回転軸１の軸方向への厚さを薄くすることが出
来る。また、芯出し部材９を付勢するコイルバネ１２の
形状を末広がり形状にするとともに末広がり部を芯出し
部材９の下面に当接させるようにしたので、該コイルバ
ネ１２の付勢力が芯出し部材９にバランス良く作用する
ことになり、該芯出し部材９によるディスクＤの芯出し
動作を円滑に行うことが出来る。

【００１７】

【発明の効果】本発明は、芯出し部材に形成されている
とともにターンテーブルに形成されている透孔を通して
上部に突出される複数のガイド部をディスクの中心孔の
縁に当接させることによってディスクの芯出し動作を行
うようにしたので、ディスクの中心孔の大きさや形状が
一定でなくても正確な位置にディスクを保持することが
出来る。

【００１８】また、本発明は、芯出し部材をターンテー
ブルの下方に配置するとともにガイド部を該ターンテー
ブルに形成されている透孔を通して上部に突出させるよ
うにしたので、該芯出し部材の形状を小さくすることが
出来、それ故該芯出し部材を付勢するコイルバネとして
弾性力の小さなものを使用することが出来る。

【００１９】そして、本発明は、芯出し部材をターンテ
ーブルの下面に形成されている凹所内に配置するように
したので、回転軸の軸方向への厚さを薄くすることが出
来るという利点を有している。

【００２０】更に、本発明は、芯出し部材を上方へ付勢
するコイルバネの形状を末広がり形状にするとともに末
広がり部を芯出し部材の下面に当接させるようにしたの
で、該コイルバネの付勢力が芯出し部材にバランス良く
作用することになり、該芯出し部材によるディスクの芯
出し動作を円滑に行うことが出来るという効果を有して
いる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のターンテーブル装置を示す要部の側断
面図である。

【図２】本発明を構成する芯出し部材を示す平面図であ
る。

【図３】本発明のターンテーブル装置を示す平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 回転軸 ２ ターンテーブル ３ 載置部 ５ 中心ガイド部 ６ 透孔 ９ 芯出し部材 １０ ガイド部 １１ ストッパー部材 １２ コイルバネ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスクが載置される載置部と電動機の回
   転軸に圧入される圧入孔が形成されているとともにディ
   スクの中心孔に挿入される中心ガイド部が一体成形され
   ているターンテーブルと、該ターンテーブルの下方に配
   置されているとともに前記回転軸に軸方向への変位を可
   能に取り付けられ、且つ前記ターンテーブルに形成され
   ている透孔を通して上部に突出される複数のガイド部を
   備えた芯出し部材と、前記回転軸に固定されているスト
   ッパー部材と前記芯出し部材との間に配置されていると
   ともに該芯出し部材を上方へ付勢するコイルバネとより
   なり、前記芯出し部材に形成されているガイド部をディ
   スクの中心孔の縁に当接させることによってディスクの
   芯出しを行うようにしたことを特徴とするディスクプレ
   ーヤーのターンテーブル装置。
2. 【請求項２】芯出し部材をターンテーブルの下面に形成
   されている凹所内に配置するようにしたことを特徴とす
   る請求項１に記載のターンテーブル装置。
3. 【請求項３】コイルバネの形状を末広がり形状にすると
   ともに末広がり部を芯出し部材の下面に当接させるよう
   にしたことを特徴とする請求項１に記載のターンテーブ
   ル装置。