JPH085381A - 地磁気方位探知装置 - Google Patents

地磁気方位探知装置

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JPH085381A
JPH085381A JP6142045A JP14204594A JPH085381A JP H085381 A JPH085381 A JP H085381A JP 6142045 A JP6142045 A JP 6142045A JP 14204594 A JP14204594 A JP 14204594A JP H085381 A JPH085381 A JP H085381A
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JP
Japan
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sensor
magnetic field
geomagnetic
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JP6142045A
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Inventor
Kazuo Kurihara
一夫 栗原
Naoko Kawamura
尚古 川村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化、低価格化が容易な地磁気方位センサ
を有し高精度な感度をもつ地磁気方位探知装置を提供す
る。 【構成】 地磁気方位センサ3のMRセンサM1 ,M3
またはMRセンサM2 ,M4 からの出力を、それぞれコ
ンデンサであるハイパスフィルタ(以下、単にHPFと
記す。)4,5を通し直流成分であるオフセット及び温
度ドリフトを除去して交流信号のみとして交流差動増幅
器6に入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗効果素子を用
いた地磁気方位センサを有する地磁気方位探知装置に関
するものであり、特に強磁性体コアと組み合わせて高感
度化を図った新規な地磁気方位探知装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、カラー陰極線管では、電子銃か
ら出射された電子ビームの軌道が、地磁気により曲げら
れ、蛍光面上でのビーム到達位置(ランディング)が変
化することがある。特に高精細度陰極線管においては、
ランディング余裕度が小さいために、前記ランディング
の変化(位置ずれ)が色純度の劣化等の問題を引き起こ
す。
【0003】これを補正するために、通常、ランディン
グ補正コイルが陰極線管に取り付けられており、このラ
ンディング補正コイルに地磁気の方位に応じて自動的に
ランディング補正に必要な最適電流を流すことにより、
電子ビームの軌道を制御してミスランディングを防止す
るようにしている。
【0004】したがって、前記ランディング補正に際し
ては、地磁気の方位を正確に検出する必要があり、いわ
ゆる地磁気方位センサが使用されている。あるいは、従
来から用いられてきた磁石式の方位計(磁気コンパス)
の代替として、携帯型の方位計としても地磁気方位セン
サが使用されている。
【0005】上述のように、地磁気方位センサは、様々
な用途に使用されるが、その代表的な構造としては、い
わゆるフラックスゲート型のものと、磁気抵抗効果型
(MR型)のものが知られている。
【0006】前者は、図15に示すように、パーマロイ
コア101に電気信号出力用コイル102と励磁用コイ
ル103を巻回してなるもので、地磁気を前記パーマロ
イコアで集束し、これを電気信号出力用コイル102に
伝えるような構造とされている。
【0007】そして、このフラックスゲート型の地磁気
方位センサでは、励磁コイル103により交流バイアス
磁界HB をパーマロイコア101中に発生させ、バイア
ス磁界が反転したときに発生するパルス状の電圧を信号
として検出する。このパルス状電圧の電圧値は、地磁気
の方位によって変化するので、地磁気センサとして利用
することができる。
【0008】しかしながら、このフラックスゲート型の
地磁気方位センサは、コイルにより地磁気を電気信号に
変換するため、感度を上げるためには電気信号出力用コ
イル102の巻き数を多くしたり、集束効果を高めるた
めにパーマロイコア101の形状を大きくする必要があ
る。したがって、小型化や低価格化は難しい。
【0009】一方、後者(MR型)は、図16に示すよ
うに、磁気抵抗効果素子(MRセンサチップ)111を
形成したMRセンサチップ110を空心コイル112の
中に入れ、これらMRセンサチップ110に対して45
゜方向の交流バイアス磁界H Bを印加してなるものであ
る。等価回路を図17に示す。地磁気方位センサとして
使用する場合には、図16に示す構造のものを空心コイ
ルの巻回方向が直交するするように1組使用する。
【0010】このMR型の地磁気方位センサは、磁気抵
抗効果素子を使用しているため、フラックスゲート型の
地磁気方位センサに比べて感度が高いが、MRセンサチ
ップ110のみで地磁気を感知しているため、0.3ガ
ウス程度の地磁気の方位を検出するには不十分である。
【0011】また、このMR型の地磁気方位センサで
は、MRセンサチップ110に対して45゜方向のバイ
アス磁界HBを加えていること、感度向上のためにMR
カーブを無理に急峻なものとしていることから、MR特
性にヒステリシスを持っており、これを解消するために
信号処理用回路が複雑なものとなったり、方位精度が±
10゜と悪い等の不都合を有する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来知
られる地磁気方位センサでは、感度の点で不満を残して
おり、また小型化、低価格化も難しい。そこで本発明
は、かかる従来の実情に鑑みて提案されたもので、小型
化、低価格化が容易な地磁気方位センサを有し高精度な
感度をもつ地磁気方位探知装置を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の地磁気方位探知
装置の構成要素である地磁気方位センサは、地磁気を強
磁性体コアで集束することにより大きな磁束密度に変換
し、これをコア間のギャップ内に配置した磁気抵抗効果
素子(以下、MRセンサと称する。)で検出するもので
ある。
【0014】すなわち、上記地磁気方位センサは、地磁
気を集束する複数の強磁性体コアが所定のギャップをも
って周方向に配列されるとともに、前記ギャップにおけ
る磁界方向に対して略直交するように上記MRセンサが
ギャップ内に配されることを特徴とする。
【0015】上記地磁気方位センサにおいては、磁気抵
抗効果素子は、互いに直交するX軸方向とY軸方向での
出力を得るため、最低でも2箇所に互いに直交するよう
に配置する。好ましくは、等角度間隔(90゜間隔)で
4つのMRセンサを配置する。
【0016】一方、強磁性体コアは、前記MRセンサの
配置に応じて等角度間隔(例えば90゜間隔)でギャッ
プを有し、且つ閉磁路を構成するように、周方向に配列
する。このとき、強磁性体コアの配列状態は、90゜回
転させても対称となる構造とすることが好ましく、具体
的には、円環状、あるいは正方形状に配列する。
【0017】上記強磁性体コアには、パーマロイ、珪素
鋼板、各種ソフトフェライト等、高透磁率、高飽和磁束
密度を有する軟磁性材(いわゆるソフト材)を用い、バ
イアス磁界の印加と地磁気の集束に利用する。
【0018】したがって、上記強磁性体コアには、励磁
用コイルを巻回し、それに交流バイアス電流IB を流す
ことによって交流バイアス磁界HB を発生させ、MRセ
ンサを磁界感度が高く且つ直線性(リニアリティ)の良
いところで使用する。
【0019】ただし、交流バイアス電流IB の電流値
は、交流バイアス磁界HB が強磁性体系部(強磁性体コ
アによって構成される閉磁路)の飽和磁束密度以下で透
磁率値の前後までとし、回転磁化範囲を避けるととも
に、強磁性体系部の磁化量に余裕を持たせ、地磁気の集
束にも利用する。
【0020】このとき、本発明の地磁気方位探知装置
は、上記地磁気方位センサのMRセンサの出力から直流
成分を除去する直流除去手段を設けて構成される。この
場合、直流除去手段を高周波成分を通過させるハイパス
フィルタとし、このハイパスフィルタの具体例としては
コンデンサを用いる。
【0021】
【作用】本発明の地磁気方位探知装置の構成要素である
地磁気方位センサにおいて、強磁性体コアは、バイアス
磁界の磁路を構成するとともに、地磁気を集束するいわ
ゆる集束ホーンとして機能する。その結果、互いに直交
するMRセンサに加わる地磁気の総量は、それぞれ地磁
気とMRセンサのなす角度に応じて決まり、各MRセン
サから強磁性体コアにより構成される閉磁路の中心を通
る地磁気線に直角に引いた線に比例する。
【0022】また、MRセンサを交流バイアスで使用す
るため、方位信号(低周波数)を交流信号(高周波数)
に重畳した電気信号として取り出すことになる。そし
て、上記地磁気方位センサのMRセンサからの出力は直
流除去手段を通して直流成分が除去されるので、MRセ
ンサにより発生するオフセット及び温度ドリフト等のノ
イズ成分が取り除かれる。
【0023】したがって、地磁気が効率的にMRセンサ
へ磁気信号として供給され、高出力が得られるととも
に、MRセンサからの出力からノイズ成分が効率よく除
去されるために、地磁気の方位が高精度に検出されるこ
とになる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明を適用した地磁気方位セン
サの基本構造の一例を示すものであり、図3はこの地磁
気方位センサの等価回路を示すものである。この地磁気
方位センサは、パーマロイ等からなる4つの円弧状の強
磁性体コアK1 ,K2 ,K3 ,K4 を円環状に組合せ、
90゜間隔でギャップG1 ,G2 ,G3 ,G4 を配する
とともに、これらギャップG1 ,G2 ,G3 ,G4 内に
それぞれMRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 を配置して
なるものである。
【0026】前記各強磁性体コアK1 ,K2 ,K3 ,K
4 には、それぞれ励磁用コイルC1,C2 ,C3 ,C4
が巻回され、ギャップG1 ,G2 ,G3 ,G4 中に配置
される各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 に対してバ
イアス磁界HB を直角に印加するようになっている。な
お、各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 は、図2に示
すように、各ギャップG1 ,G2 ,G3 ,G4 上に成膜
する形で形成されており、したがって、各MRセンサM
1 ,M2 ,M3 ,M4 の膜面に対して略平行にバイアス
磁界HB が印加される。
【0027】上記MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M
4 は、例えばX軸方向検出用の2つのMRセンサM1
3 と、これと直交するY軸方向検出用の2つのMRセ
ンサM2,M4 に分類される。
【0028】地磁気検出用のMRセンサM1 ,M2 ,M
3 ,M4 には、定電位電源VCCが接続され、センス電流
が供給される。また、交流バイアス電流IB により、X
軸方向検出用のMRセンサM1 とMRセンサM3 には、
180゜方位の異なるバイアス磁界(HB 及び−HB
が印加され、同様にY軸方向検出用のMRセンサM2
MRセンサM4 にも180゜方位の異なるバイアス磁界
(HB 及び−HB )が印加される。
【0029】上記構成の地磁気方位センサにおいて、M
RセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 は、次のような特徴を
持っている。 (1)磁界の強度により抵抗値が変化する。(磁気抵抗
効果) (2)弱い磁界を感知する能力に優れている。 (3)抵抗値変化を電気信号として取り出すことができ
る。
【0030】上記地磁気方位センサにおいては、この特
徴を利用して地磁気による磁気信号を電気信号に変換す
る。図4は、MRセンサのMR特性曲線を示すものであ
る。この図4において、横軸はMRセンサに垂直に加わ
る磁界の強さ、縦軸はMRセンサの抵抗値の変化、ある
いは出力電圧変化(MRセンサに直流電流を流した場
合)である。
【0031】MRセンサの抵抗値は、磁界零で最大とな
り、大きな磁界(MRセンサのパターン形状等にもよる
が100〜200ガウス程度)を印加したときに約3%
小さくなる。MRセンサ出力のS/N(出力電圧振幅)
及び歪率向上のためには、図4に示すように、バイアス
磁界HB が必要となる。このバイアス磁界HB は、先に
も述べたように、強磁性体コアK1 ,K2 ,K3 ,K4
に励磁用コイルC1 ,C2 ,C3 ,C4 を巻き、これに
交流バイアス電流IB を流すことによって与えられる。
【0032】このとき、X軸方向検出用のMRセンサM
1 に印加されるバイアス磁界の方向とMRセンサM3
印加されるバイアス磁界の方向は、互いに180゜反転
している。同様に、Y軸方向検出用のMRセンサM2
印加されるバイアス磁界の方向とMRセンサM4 に印加
されるバイアス磁界の方向も、互いに180゜反転して
いる。
【0033】ここで、地磁気信号HE が入ってくると、
例えばX軸方向検出用のMRセンサM1 及びM3 に加わ
る磁界の強さは以下のようになる。 MRセンサM1 : HB +HE MRセンサM3 : −HB +HE
【0034】交流バイアス磁界を印加とすると、MRセ
ンサM1 に印加される磁界は図4中線Aで示すように変
化し、この磁界の変化が図4中線Bで示すように電圧変
化として出力される。一方、MRセンサM3 に印加され
る磁界は図4中線Cで示すように変化し、この磁界の変
化が図4中線Dで示すように電圧変化として出力され
る。
【0035】このMRセンサM1 からの出力(線B)と
MRセンサM3 からの出力(線D)の出力差Lが、差動
信号(X出力)として取り出される。Y軸方向検出用の
MRセンサM2 ,M4 についても同様であり、差動信号
(Y出力)が取り出される。
【0036】これら差動信号は地磁気HE の方位により
変化し、それぞれHE sinθ、H E cosθに比例す
る。したがって、横軸に方位θをとって出力電位をプロ
ットすると、X出力及びY出力は図5に示すようなもの
となる。したがって、これらX出力及びY出力から、地
磁気に対する方位θを算出することができる。
【0037】すなわち、X出力とY出力の比X/Yは、
これら出力がHE sinθ、HE cosθに比例するこ
とから、sinθ/cosθで表わすことができる。 X/Y=sinθ/cosθ=tanθ したがって、 θ=tan-1(X/Y) (ただし、0≦θ≦180゜のときX≧0、180゜<
θ<360゜のときX<0である。) 以上によって地磁気HE の方位θを知ることができる。
【0038】上述の地磁気方位センサを有する本発明の
地磁気方位探知装置の全体の構成は、図6に示す通りで
ある。すなわち、先ず発振回路1から出力された交流信
号(ここでは周波数4kHz、タイムチャートを図7中
Aに示す。)によりIB 駆動回路2から地磁気方位セン
サ3の励磁用コイルC1 ,C2 ,C3 ,C4 に交流バイ
アス電流IB (タイムチャートを図7中Bに示す。)が
流れる。
【0039】ところで、一対のMRセンサM1 ,M3
たはMRセンサM2 ,M4 の抵抗値をそれぞれ均一な値
とすることは極めて困難であり、MRセンサM1 ,M3
(或はMRセンサM2 ,M4 )からの出力にオフセット
が生じる。さらにそれに加えて、MRセンサM1
2 ,M3 ,M4 は温度依存性が高く、温度ドリフトが
発生しがちである。
【0040】そこで、本実施例においては、地磁気方位
センサ3からの交流出力信号をハイパスフィルタに通す
ことにより上記オフセット及び温度ドリフトを除去す
る。
【0041】すなわち、例えば地磁気方位センサ3のM
RセンサM1 ,M3 からの出力は、それぞれコンデンサ
であるハイパスフィルタ(以下、単にHPFと記す。)
4,5を通り直流成分であるオフセット及び温度ドリフ
トが除去され交流信号のみとされて交流差動増幅器6に
入力する。このとき、HPF4,5のキャパシタンス及
び交流差動増幅器6の入力抵抗によりカットオフ周波数
が決定される。
【0042】その後、交流差動増幅器6からの出力信号
の有するオフセット及び温度ドリフトは低周波であるた
めに、コンデンサであるHPF7を介し更に同期検波回
路8を経ることにより除去することが可能であり、利
得、損失なく同期整流されて直流信号に変換される。す
なわち、HPF7を通した出力信号(タイムチャートを
図7中Cに示す。)が同時に同期検波回路8に入力した
発振回路1からの交流信号に基づいて同期検波回路8に
て作製されたサンプルホールドクロック(タイムチャー
トを図7中Dに示す。)によりサンプルホールドされ振
幅VSHの信号が取り出され、直流信号に変換されて同期
検波回路8の各端子から出力(タイムチャートを図8に
示す。)される。
【0043】そして、この各出力信号が直流差動増幅器
9に入力され、振幅VSHのX出力信号(タイムチャート
を図9に示す。)として出力される。同様に、地磁気方
位センサ3のMRセンサM2 ,M4 からの出力も、HP
F4,5、交流差動増幅器6、HPF7、同期検波回路
8、及び直流差動増幅器9を経てY出力信号として出力
される。
【0044】ここで、上記実施例に係る地磁気方位探知
装置に対する比較例について説明する。この比較例は、
上記実施例とほぼ同様の構成を有するが、地磁気方位セ
ンサの各組のMRセンサM1 ,M3 及びM2 ,M4 から
の出力の差をとりX,Y出力信号とする方式が異なる点
で相違する。なお、上記実施例と同一のものには同符号
を記して説明は省略する。)
【0045】すなわち、この比較例の地磁気方位探知装
置は、図10に示すように、上記実施例と同様のIB
動回路2と及び地磁気方位センサ3と、直流差動増幅器
9とから構成され、上記実施例のようなHPF4,5等
を有しない。この場合、図11に示すように、X,Y出
力信号には、オフセット及び温度ドリフトによる余計な
直流成分TX ,TY が加わり、S/Nが大幅に劣化して
しまうことになる。
【0046】次に、強磁性体コアK1 ,K2 ,K3 ,K
4 による地磁気集束原理について説明する。
【0047】先ず、図12に、フェライト、パーマロイ
等からなる強磁性体コアKが地磁気にどのような影響を
与えるのかを模式的に図示した。強磁性体は空気中に比
べて磁気抵抗が小さいため、地磁気が吸い寄せられるよ
うに曲げられ、強磁性体コアK中を通って再び外へ出
る。
【0048】したがって、上記強磁性体コアKは、地磁
気を集束し、大きな磁束密度に変換する。(実際は、地
磁気は強磁性体コアKを磁化し、ギャップに大きな磁界
を発生する。) 図13は、円形の強磁性体コアKを用いた場合に地磁気
がどのように各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 に伝
わるのかを示したものであり、各MRセンサM 1
2 ,M3 ,M4 に磁気信号として印加される地磁気の
総量は、各MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 から強磁
性体コアKの中心を通る地磁気線HEOに垂直に引いた線
の長さに相当する。
【0049】X軸方向検出用MRセンサM1 ,M3 に印
加される地磁気の総量:rsinθ Y軸方向検出用MRセンサM2 ,M4 に印加される地磁
気の総量:rcosθ したがって、これら地磁気の総量に基づいて出力される
地磁気方位センサ出力(X出力,Y出力)より、先の計
算式に従って地磁気HE の方位θが算出される。
【0050】図14に示すように強磁性体コアKが正方
形の場合も同様であり、強磁性体コアKの中心点を回転
中心として90゜回転させたときに対称となる形状であ
れば、いずれの場合にも同様の出力を得ることができ
る。
【0051】以上のように、本実施例において、強磁性
体コアK1 ,K2 ,K3 ,K4 は、バイアス磁界の磁路
を構成するとともに、地磁気を集束するいわゆる集束ホ
ーンとして機能する。その結果、互いに直交するMRセ
ンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 に加わる地磁気の総量は、
それぞれ地磁気とMRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4
なす角度に応じて決まり、各MRセンサM1 ,M2 ,M
3 ,M4 から強磁性体コアK1 ,K2,K3 ,K4 によ
り構成される閉磁路の中心を通る地磁気線に直角に引い
た線に比例する。
【0052】また、MRセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4
を交流バイアスで使用するため、方位信号(低周波数)
を交流信号(高周波数)に重畳した電気信号として取り
出すことになる。そして、上記地磁気方位センサ3のM
RセンサM1 ,M2 ,M3 ,M4 からの出力はHPF
4,5を通して直流成分が除去されるので、MRセンサ
1 ,M2 ,M3 ,M4 により発生するオフセット及び
温度ドリフト等のノイズ成分が取り除かれる。
【0053】したがって、地磁気が効率的にMRセンサ
1 ,M2 ,M3 ,M4 へ磁気信号として供給され、高
出力が得られるとともに、MRセンサM1 ,M2
3 ,M 4 からの出力からノイズ成分が効率よく除去さ
れるために、地磁気の方位が高精度に検出されることに
なる。
【0054】以上、本発明を適用した実施例について説
明してきたが、本発明がこれら実施例に限定されるわけ
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で形状、材
質、寸法等、任意に変更することが可能である。
【0055】
【発明の効果】以上の説明からも明かなように、本発明
によれば、小型化、低価格化が容易な地磁気方位センサ
を有し高精度な感度をもつ地磁気方位探知装置を提供す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した地磁気方位センサの一構成例
を模式的に示す平面図である。
【図2】本発明を適用した地磁気方位センサの一構成例
を模式的に示す正面図である。
【図3】図1に示す地磁気方位センサの等価回路を示す
回路図である。
【図4】MRセンサの磁気抵抗効果特性を示す特性図で
ある。
【図5】出力電圧と方位の関係を示す特性図である。
【図6】本発明の地磁気方位探知装置の一構成例を模式
的に示すブロック図である。
【図7】発振回路、ハイパスフィルタ等からの出力信号
のタイムチャートを示す波形図である。
【図8】同期検波回路からの出力信号のタイムチャート
を示す波形図である。
【図9】地磁気方位センサからのX(Y)方向の出力信
号のタイムチャートを示す波形図である。
【図10】比較例の地磁気方位探知装置を模式的に示す
ブロック図である。
【図11】比較例における出力電圧と方位の関係を示す
特性図である。
【図12】強磁性体コアによる地磁気の集束状態を示す
模式図である。
【図13】円形コアを用いた場合に各MRセンサに印加
される地磁気の総量を示す模式図である。
【図14】正方形コアを用いた場合に各MRセンサに印
加される地磁気の総量を示す模式図である。
【図15】従来のフラックスゲート型の地磁気方位セン
サの一例を示す概略平面図である。
【図16】従来のMR型の地磁気方位センサの一例を示
す概略平面図である。
【図17】図16に示す地磁気方位センサの等価回路図
である。
【符号の説明】
1,M2,M3,M4 MRセンサ K1,K2,K3,K4 強磁性体コア G1,G2,G3,G4 ギャップ 1 発振回路 2 IB 駆動回路 3 地磁気方位センサ 4,5,7 ハイパスフィルタ 6 交流差動増幅器 8 同期検波回路 9,11 直流差動増幅器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地磁気を集束する複数の強磁性体コアが
    所定のギャップをもって周方向に配列され、前記ギャッ
    プにおける磁界方向に対して略直交するように磁気抵抗
    効果素子がギャップ内に配されるとともに、上記強磁性
    体コアに励磁用コイルが巻回され、この励磁用コイルに
    交流電流を供給することでギャップ内の磁気抵抗効果素
    子に交流バイアス磁界が印加されてなる地磁気方位セン
    サと、 上記地磁気方位センサの磁気抵抗効果素子の出力から直
    流成分を除去する直流除去手段とを有することを特徴と
    する地磁気方位探知装置。
  2. 【請求項2】 直流除去手段がハイパスフィルタである
    ことを特徴とする請求項1記載の地磁気方位探知装置。
  3. 【請求項3】 略直交する少なくとも一対の磁気抵抗効
    果素子を有することを特徴とする請求項1記載の地磁気
    方位探知装置。
  4. 【請求項4】 強磁性体コアが軟磁気特性を有する強磁
    性体よりなることを特徴とする請求項1記載の地磁気方
    位探知装置。
JP6142045A 1994-06-23 1994-06-23 地磁気方位探知装置 Withdrawn JPH085381A (ja)

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JP6142045A JPH085381A (ja) 1994-06-23 1994-06-23 地磁気方位探知装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100683539B1 (ko) * 2001-07-10 2007-02-15 야마하 가부시키가이샤 방위 측정 기능을 가진 휴대형 전자장치, 이 장치에적합한 자기 센서, 및 이 장치에 있어서의 방위 측정 방법

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