JPH0853725A - 銅系摺動材料及びその表面処理方法 - Google Patents

銅系摺動材料及びその表面処理方法

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JPH0853725A
JPH0853725A JP6188603A JP18860394A JPH0853725A JP H0853725 A JPH0853725 A JP H0853725A JP 6188603 A JP6188603 A JP 6188603A JP 18860394 A JP18860394 A JP 18860394A JP H0853725 A JPH0853725 A JP H0853725A
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lubricating oil
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貴志 冨川
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2204/00Metallic materials; Alloys
    • F16C2204/10Alloys based on copper

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硫黄添加剤を含有する潤滑油が劣化した時生
成する硫酸系酸により銅系摺動材料の摺動性能が劣化す
ることを防止する。 【構成】 Cuに0.1〜5%のAgを添加する。摺動
特性向上のために、(a)10%重量以下のSn、0.
5%重量以下のP、5重量%以下のAl、1重量%以下
のSi、5重量%以下のMn、5重量%以下のCr、5
重量%以下のNi及び、又は30重量%以下のZn、
(b)総量で30重量%以下のPb及び、又はBi、
(c)総量で20体積%以下のAl2 O3 、SiO2 、
Si3 N4 、Fe2 P、Fe3 P、Fe2 B、FeB、
NiB、BN及び、又はSiCをさらに添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅系摺動材料に関する
ものであり、さらに詳しく述べるならば、特に従来のケ
ルメット材料に代替できる銅系摺動材料に関するもので
ある。さらに、本発明は銅系摺動材料の表面処理方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】銅系摺動材料の代表であるケルメット
は、軟質金属又は樹脂からなるオーバレイを被着してエ
ンジン部品に使用されているが、オーバレイが消失する
と下地のケルメットが露出して焼付が起こり易くなる。
またオーバレイなしで使用されるブシュ用ケルメットで
は、油膜切れが生じた場合焼付を生じ易い。尤も、ケル
メットに含有されるPb粒子が相手軸により引き伸ばさ
れて摺動面で軟質膜を作り、焼付を防止する作用をもつ
のであるが、近年ますます過酷になる摺動条件では、こ
の作用だけでは不十分であるのが実際である。
【0003】したがって、従来のケルメットの耐焼付性
を向上させるために、P,AlなどのCuマトリックス
を強化する元素を添加する、なじみ性が優れたBiなど
を添加する、グラファイトなどの耐焼付性向上成分を添
加する、アルミナなどの耐摩耗性成分を添加する、樹脂
を含浸させた樹脂含浸焼結材料とするなどの提案がなさ
れ、それなりの成果を達成している。
【0004】上記した摺動材料と相手材の間を潤滑する
潤滑油としては、エンジンオイル、トランスミッション
オイル、ギヤオイル等があり、これらには硫黄系添加剤
が添加されていることが多い。
【0005】まず、ガソリンエンジンオイルには、エン
ジンオイルの酸化劣化を防止するためのジアルキルモノ
サルファイド、エンジンオイルの酸化により発生するス
ラッジを洗浄するスルフォネート系もしくはフェネート
系金属洗浄剤、低粘度エンジンオイルの泡立ちを防止す
るジチオフォスフェートモリブデン化合物、ジチオカー
バメイトモリブデン化合物等が添加される。上記のジア
ルキルモノサルファイドは基油の酸化により生成するハ
イドロパーオキサイドをイオン的に分解すると考えられ
ている。しかしながら、これらの添加剤の副作用も指摘
されており、例えば、金属系洗浄剤は硫酸灰分スラッジ
を生成するために使用量が制限されている。また、泡立
ち防止剤も軸受メタルの性能に悪影響を及ぼすこともあ
ると言われている。
【0006】ディーゼルエンジンオイルにはすすによる
摩耗対策としてZnDTP(ジアルキルジオりん酸亜
鉛)が添加される。ロータリーエンジンオイルには、硫
黄系極圧添加剤としては、硫化オレフィン、硫化油脂等
が、また有機金属系摩耗防止剤としてはチオりん酸亜
鉛、硫化モリブデンジチオカルバメートがそれぞれ添加
される。
【0007】トランスミッションオイル及びギアオイル
には、硫黄系極圧添加剤として硫化オレフィン、硫化油
脂等が、また有機金属系摩耗防止剤としてチオりん酸亜
鉛、硫化モリブデンジチオカルバメート、及び/または
りん系摩耗防止剤としてりん酸エステルアミン塩などが
添加されている。これらのオイル中のイオウ濃度は現在
の市販油では0.37〜1.7%であり、またこれらの
添加剤の量が多いと銅の腐食が起こると言われている。
【0008】上記した各種潤滑油が劣化すると、銅系摺
動材料は潤滑油による腐食の問題が起こることが知られ
ており、その腐食対策として本出願人は次のような特許
出願を行った。
【0009】米国特許第4878768号:ディーゼル
エンジンに使用されるすべり軸受のCu−Pb系焼結合
金中のスケルトン内部の間隙に存在するPb相が劣化油
により腐食するのを防止するためにInをPb相に添加
する。
【0010】特願平5−263242号:Zn−15%
を超え40%以下、黒鉛−0.5〜6%、及びAl2 O
3 ,SiO2 ,Fe3 Pの1種以上−0.5〜6%,残
部Cuからなる焼結銅合金系摺動部材。この出願では劣
化トランスミッションオイルが銅合金表面にCuSを形
成することによる腐食を防止するために上記した量のZ
nを添加している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記した硫黄系添加剤
を添加した潤滑油を用いかつ実機の使用条件をほぼ再現
する条件で銅系摺動材料の摺動試験を本発明者等が行っ
たところ、潤滑油の全酸価が次のように著しく増大する
ことが認められた。 時間(h) 0 50 100 150 220 全酸価 (mgKOH/g) 1.3 6.4 18.0 21.5 22.3 強酸価 (mgKOH/g) 0 0 0.1 0.2 0.3 全塩基価(mgKOH/g) 3.8 0.5 0 0 0 従来のケルメット及び本出願人が提案した対策を講じた
銅系摺動材料はこのような条件下での耐食性が不十分で
あることが判明した。したがって、本発明は、硫黄系添
加剤を添加した潤滑油であって劣化した潤滑油に対して
抵抗性が優れた銅系摺動材料を提供することを目的とす
る。さらに、従来銅系摺動材料の劣化潤滑油に対する抵
抗性を向上する目的で行う表面処理は検討されていなか
ったので、本発明はこの表面処理法を提供することも目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述のよ
うな観点から銅系摺動材料の耐食性を改良するための研
究を行い、少量のAgを添加した銅は、硫黄系添加剤を
添加した潤滑油が劣化した状態で摺動されると、Agと
SがCuの表面に濃縮してその後保護層として作用し耐
食性を飛躍的に高めることを発見し、本発明を完成した
ものである。
【0013】すなわち、本発明の第一は、重量百分率で
0.1〜5%(以下特記しない限り「%」は「重量%」
を意味するものとする)Agを含有し、残部が実質的に
Cu及び不可避的不純物からなることを特徴とする純銅
に近い組成をもち、硫黄系添加剤を含有する潤滑油で潤
滑される銅系摺動材料に関するものであり、本発明の第
二は、10%以下のSn,0.5%以下のP,5%以下
のAl,1%以下のSi,5%以下のMn,5%以下の
Cr,5%以下のNi及び30%以下のZnからなる群
から選択されたCuマトリックス強化元素を1種又は2
種以上を含有する銅系摺動材料に関するものであり、本
発明の第三は第一又は第二の成分に加えて、総量で30
%以下のPb及びBiからなる群から選択された1種又
は2種の凝着防止元素を含有する銅系摺動材料に関し、
本発明の第四は第一から第三までのいずれかの成分に加
えて、総体積百分率で、それぞれ20%以下のグラファ
イト、MoS2 及びWS2 からなる群から選択された1
種又は2種以上をさらに含有する銅系摺動材料に関し、
本発明の第五は第一から第四までのいずれかの成分に加
えて、総体積百分率で20%以下のAl2 O3 ,SiO
2 ,Si3 N4 ,Fe3 P,FeB,NiB,BN及び
SiCからなる群から選択された1種又は2種以上をさ
らに含有する銅系摺動材料に関し、本発明の第六は、上
記何れかの組成を有する材料が裏金に焼結された焼結材
料であり、その焼結空孔に樹脂が含浸された銅系摺動材
料に関し、本発明の第七は樹脂が焼結空孔に含浸されて
いる他に焼結材料の表面を被覆していることを特徴とす
る銅系摺動材料に関する。
【0014】以下本発明の構成を説明する。本発明の第
一から第七に共通する添加成分であるAgはマトリック
スに均一に固溶した溶質元素が硫黄系添加剤と反応して
Ag−S濃縮層を形成する。一方、Cu−Ag共晶を構
成する微細Ag粒子は溶質AgほどではないがやはりA
g−S濃縮層を形成する。このようにAgを添加した銅
系摺動材料を劣化潤滑油中で使用すると、劣化により生
成した硫黄系酸と摩擦による熱によりAgとSとの濃縮
層が摺動面に形成される。
【0015】図1は摺動後の本発明材料の表面をSIM
S(2次イオン質量分析SecondaryIon Mass Spectrosco
py )法でAgを分析した写真をスケッチしたものであ
り、円形分析面の中でAgが濃縮している領域を斑点で
示す図である。図2は図1と同じ表面をSIMS法で分
析したS濃縮領域を斑点で示す図である。これらの斑点
領域はほぼ一致しておりAgとSが供試材料の同じ部位
に濃縮していることが確認できた。
【0016】このような濃縮層ではAgとSがCuマト
リックス中よりも著しく高められており、容易に分析に
より検出可能である。この濃縮層は非常に薄いので物質
の同定が困難であるが、硫化銀が生成されまたCuの濃
度は50%程度以下に希釈されていると考えられる。
【0017】Ag−S濃縮層は潤滑油が新鮮な時期では
生成が認められない。潤滑油が劣化すると、劣化により
生成するイオウ系酸と銅系合金との反応、即ち腐食が始
まる。したがって、Ag−S濃縮層生成部位と腐食が起
こり易い摺動部位とは一致することになる。Ag−S濃
縮層が生成されると、これは摺動面に安定的に存在し、
潤滑油中への溶解、摺動面から機械的脱落、摺動面内部
への成長、AgとSへの分解はほとんど起こらないため
に劣化油中での腐食が抑制される。なお、Ag−S濃縮
層は最大で0.2μmを超えない程度の厚みである。A
g以外にもイオウとの親和力がある程度ある元素は、例
えばZn,Pbなどが挙げられるが、これらはいずれも
上述のように安定した濃縮層の形成はされないので、上
記したAg−S濃縮層のような機能はない。
【0018】もし、上述の部位と別の場所で腐食が起こ
り易くなるとその部位でAg−S濃縮層が形成される。
このようにAg−S濃縮層は腐食が起こり易い部位に任
意の部位に局部的に生成し、腐食が起こらないような部
位では生成しない。
【0019】本発明の銅系摺動材料においてAgが0.
1%未満では、Ag−S濃縮層の形成が顕著でなく、一
方Agが5重量%を超えると銅合金が硬くなり摺動材料
としては不適切となる。したがって、本発明においては
Agは上記した範囲内とする必要がある。好ましいAg
含有量は0.2〜3.0%であり、より好ましくは0.
5〜1.5%である。上記組成の残部はCuの他にF
e、Oなどの銅に通常含まれる不純物である。銅の純度
は竿銅、電気銅、電解精製銅,OFHCなどいずれであ
ってもよい。なお、不純物として許容されるSはCuに
対して殆ど固溶度がないために、Cu−S系二次相とし
て存在する。
【0020】二次相として析出するAg粒子はできるだ
け微細であると、広い領域でAg−S濃縮層が形成され
腐食防止効果が高まる。従って、Ag−S濃縮層形成前
のAg粒子の大きさは最大でも5μm、好ましくは2μ
m以下であることが好ましい。
【0021】本発明で使用される潤滑油の基油は全く制
限がないが、添加剤として硫黄系添加剤が含有されてい
ることが必要である。硫黄系添加剤は、(ポリ)サルフ
ァイド(スルフィド)、スルフォネート、スルフィネー
ト、スルフェネート、フェネート系(図3参照),
(ジ)チオフォスフェート化合物、チオケトン、チオア
セタール、チオカルボン酸とその誘導体、スルホキシド
とその誘導体、スルフォニル、スルフィニル、スルフェ
ニル、ZnDTP等の化合物がある。すなわち、これら
の有機硫黄化合物は何れもすべり軸受の摺動温度である
100〜160℃において腐食性がある硫酸系酸に分解
し、この酸により銅合金表面にAg−Sが生成される。
【0022】硫黄系添加剤の添加量は特に制限がなく、
酸化防止などの所期の目的を達成する量であればよい。
この程度の量では銅合金は腐食しないが、摺動中に腐食
性硫黄化合物が生成し、その濃度が高まるのでAg−S
濃縮層が生成される。また、従来は銅合金の腐食の懸念
から採用がためらわれていた高濃度に硫黄系添加剤を基
油に添加しても支障はない。
【0023】本発明の第二において銅に添加されるS
n,P,Al,Si,Mn,Cr,Ni及びZnはCu
マトリックスを強化する元素であり、マトリックス強化
により耐焼付性及び耐摩耗性を向上させることができ
る。これらの元素が添加されていてもAg−S濃縮層は
生成され耐焼付性が高められる。Snは10%,Pは
0.5%、Alは5%、Siは1%、Mnは5%、Cr
は5%、Niは5%、Znは30%を超えるとCuの延
性が損なわれるので、これらの値を添加量の上限とする
必要がある。好ましい含有量は、Snは1〜5%,Pは
0.2〜0.4%、Alは1〜3%、Siは0.1〜
0.5%、Mnは1〜3%、Crは1〜3%、Niは1
〜3%、Znは15〜20%である。
【0024】本発明の第三に添加されるPb及びBiは
なじみ性及び異物埋収性を高める元素である。これらの
元素はCuマトリックス中に二次相粒子として存在する
ので、オーバレイが局部的に消失し軸受が軸と接触する
と直ちにこれらの元素による効果が現れるが、凝着が起
こり易い部位に優先的に存在しているのではない。これ
に対して本発明のAg−S濃縮層は潤滑油の劣化が始ま
ってから生成されるので、直ちにその効果は現れないが
凝着が生じ易い場所に優先的に形成される。したがって
Pb又はBi,S及びAgを共存させると軸受の使用初
期から使用後かなりの時間が経過したときまで優れた摺
動性能が実現される。なお、Ag−Pb及びAg−Bi
二元系合金はいずれもAg低濃度側に共晶点がある共晶
系の状態図を作る。Ag添加量が約0.1%以上では実
用合金でもこれらの共晶中にAgが存在するが、凝着が
起こり易い部位の分析をするとAgは共晶に濃縮してい
ず、共晶組織よりは著しく広い面積においてSとともに
濃縮されている。
【0025】本発明の第四において添加されるグラファ
イトは固体潤滑剤であり、潤滑作用により焼付を防止す
るために、主として焼結銅合金に添加されるものであ
る。固体潤滑剤の作用とAg−S濃縮層の作用により焼
付を防止するのが本発明の第四の特徴である。固体潤滑
剤の添加量が総量で20体積%を超えると焼結合金の強
度が低下する。好ましい添加量は10〜20体積%であ
る。
【0026】本発明の第五において添加されるAl2 O
3 ,SiO2 ,Si3 N4 ,Fe3P,FeB,Ni
B,BN及び/又はSiCは何れも硬質材料であり耐摩
耗性を高める。硬質材料による耐摩耗性の作用とAg−
S濃縮層の作用により焼付を防止するのが本発明の第五
の特徴である。硬質材料の添加量は20体積%を超える
と焼結合金の強度が低下する。好ましい添加量は5〜1
2体積%である。
【0027】本発明の銅系摺動材料を焼結材料として使
用する場合は、焼結空孔に樹脂を含浸させることが好ま
しい。この含浸樹脂としては摺動材料として使用される
ほんとんどの樹脂を使用することができるが、PI,P
AI,PEI,PEEK,芳香族PA,フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、PTFE、及びフッ素系樹脂(PF
A、ETFE,FEP)などを好ましく使用することが
できる。樹脂の量は30〜80体積%であることが好ま
しく、より好ましくは40〜60体積%である。焼結材
料の空孔率は70〜20体積%であることが好ましく、
より好ましくは60〜40体積%である。含浸樹脂中に
固体潤滑剤、耐摩耗性添加剤等も混合することができ
る。これらは具体的には、グラファイト、PTFE、P
b,Pb−Sn合金、フッ化カーボン、フッ化Pbなど
の固体潤滑剤、Al2 O3 ,SiO2 ,Si3 N4 ,ク
レイ、タルク、TiO2 ,ムライト、炭化カルシウム、
Znなどの耐摩耗性添加剤、ガラス繊維、カーボン繊
維、チタン酸カリウム繊維などの無機繊維、芳香族PA
などの有機繊維、SiCウィスカなどのウィスカ、Cu
繊維、ステンレス繊維などの金属繊維である。
【0028】本発明者は、上記の銅系摺動材料をあらか
じめ表面処理することによりAg−S濃縮層を形成する
方法を考案した。すなわち、硫黄系添加剤を硫黄濃度で
0.3〜3重量%含有しかつ全酸価が5mgKOH/g
以上の潤滑油と80℃以上の温度で接触させることによ
りあらかじめ上記摺動材料の表面にAg−S濃縮層を形
成した後、摺動装置に組み込むことにより安定した耐食
性を得ることができる。ここで全酸価はJISC210
1により測定され、潤滑油20gを100mlの混合溶
媒を加えた後アルカリ滴定剤としてのN/20水酸化カ
リウム標準液と試薬としてのアルカリブルー6Bを使用
して中和滴定を行い、中和に必要としたN/20水酸化
カリウム標準液の量(mg)により表したものである。
上記の方法はAg−Sが前述の意味で安定していること
を利用して耐食性を高めたものである。なお、この方法
で使用する硫黄系添加剤はスラッジ防止等のエンジン等
の性能向上には直接寄与しなくともよい。好ましい接触
条件は100〜150℃、30分〜24時間である。
【0029】本発明においてAgを含有し、必要により
その他の元素を含有する銅合金の製造方法は鋳造法また
はアトマイズ法によることが好ましい。鋳造法の場合は
700℃以上の温度から20℃/分以上の冷却速度で冷
却することによりAgをできるだけ多量に固溶させかつ
固溶しない銀は微細粒子として分散させることができ
る。アトマイズ粉は銅合金液体を1000℃/秒以上の
高速で冷却し、その後焼結を行う。
【0030】
【作用】本出願人がこれまで研究したところによると、
劣化潤滑油中の含硫黄酸は銅表面に硫化銅を形成し、硫
化銅が剥離することにより摩耗が進行する。
【0031】本発明によりAgを少量添加すると生成す
るAg−S濃縮層は、含硫黄酸とAgの反応による一種
の腐食生成物であるが、銅合金の表面にサブミクロンの
厚さで形成されるとその後成長や潤滑油中への脱落、溶
出や摩耗がほとんど起こらず、保護皮膜として作用す
る。
【0032】上記銅合金の耐摩耗性を向上させる対策と
して硬質物又はマトリックス強化元素を添加するなどの
対策が有効になる。さらに、低摩擦特性が重要であると
きはグラファイトなどを添加する対策が有効である。さ
らにまた初期なじみ性が重要であるときはPbなどを添
加する対策が有効である。これらの対策は併用すること
もできる。
【0033】また樹脂を含浸した焼結軸受は潤滑油が少
ない条件で使われまた樹脂を被覆した焼結軸受は潤滑油
がない条件で使用されるので、露出焼結層の面積が摺動
中に僅かに増大すると一挙に焼付くことが多い。この対
策として本発明によるAgの添加は非常に有効である。
この対策に加えて前段落で述べた耐摩耗性向上など種々
の対策も併用することが有効である。以下、実施例によ
り本発明をより詳しく説明する。
【0034】
【実施例】
実施例1 図4の表(表1)に組成を示す銅合金を低周波炉で溶解
し、1mmに圧延し腐食試験及び焼付試験を行った。腐
食試験は180℃の潤滑油(10W−30,硫黄系添加
剤としてZnDTP等を添加)中に空気を吹き込みなが
ら200時間試料(面積−1cm2 )を浸漬し、その後
CuSを削り取り硫化銅形成量(mg)を測定した。
【0035】焼付試験は下記条件により行った。 試験機:図5に示すもの すべり速度:15m/s 荷重:荷重漸増(ステップ式)50kgf/10min 油種:図4(表1)に示すもの 油温:室温 相手材:S55C焼入れ(Hv550〜650)、粗
さ;0.5〜0.8μmRz
【0036】図5において、1は給油パッド、2は油圧
シリンダー、3は試験片、4はディスク、5はバランス
ウェイト、6はロードセルである。試験結果を図4の表
(表1)に示す。
【0037】表1において、Cu(合金)へのAgの添
加有無と添加量が硫化銅に及ぼす影響につき明瞭な相関
関係は認められないが、10W−30潤滑油中でのCu
(合金)の耐焼付性はAgの添加により顕著に向上して
いることが認められる。一方、硫黄含有添加剤を添加し
ないベースオイル中でのCu(合金)の耐焼付性は向上
していない。
【0038】実施例2 図6の表(表2)に示す銅合金にトライボロジ特性向上
添加剤を全体に対して表に示す容量%で添加した摺動材
料につき上記条件の焼付試験を行い、さらに下記条件の
耐摩耗試験を行った。
【0039】試験機:図7に示すもの すべり距離:756m 荷重:98N 油種:図6の表(表2)に示すもの 油温:30℃ 相手材:S55C焼入れ(Hv550〜650)、粗
さ;0.5〜0.8μmRz
【0040】図7において、10は板バネ、11はレバ
ー、12は熱電対、13は試験片、14は相手材である
試験軸、15は油浴である。試験結果を図6の表に示
す。
【0041】表2に示すとおり、Ag無添加の銅合金
(比較例12)にSiO2 (比較例25)あるいはAl
2 O3 (比較例26)を添加しても、耐焼付性は向上し
ない。また、Ag添加の銅合金(実施例5)であっても
多量の黒鉛、Al2 O3 等(比較例27)を添加する
と、Agの添加効果が損なわれ耐焼付性は劣化する。こ
れに対して本発明実施例ではAgとトライボロジ特性向
上添加剤の両方の効果により耐焼付性が向上している。
また、Agの添加有無と添加量は硫化銅形成量(表1)
につき明瞭な相関関係を示しているが摩耗試験の結果に
は明瞭な相関関係は示していない。
【0042】実施例3 図6の表(表2)に示す基材を裏金(厚み1.5mmの
鋼板(SPCC))に散布した後750〜850℃で焼
結し、その後同表に示す樹脂を全体に対して表に示す容
量%となるように含浸し、前述の条件で焼付試験及び摩
耗試験を行った、結果を図8(表3)に示す。この表よ
り、本発明実施例では優れた耐焼付性が得られているこ
とが分かる。Fe3 P,FeB,NiB,BN及びSi
Cを添加することにより焼付荷重が向上することが明ら
かである。また、本発明実施例の材料18〜26は耐摩
耗性において良好な結果を得ているが、固体潤滑剤であ
るグラファイトを多量に添加した比較例の材料29、3
0は摩耗し易くなっている。
【0043】実施例4 本発明実施例及び比較例の摺動材料(ライニング)にオ
ーバレイを施してコンロッド大端部のすべり軸受として
エンジンに組み込み、下記条件で試験を行った。
【0044】エンジン:直列4気筒、2.4リットルデ
ィーゼルエンジン 回転数:4000rpm 負荷:45MPa 潤滑油種及び温度:10W−30、125℃ 試験時間:400h
【0045】試験結果を図9の表(表4)に示す。比較
例のすべり軸受は焼付が起こったのに対し、本発明実施
例のすべり軸受けは焼付が起こらず良好な性能を示し
た。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の銅系摺動材
料は劣化潤滑油に対する特性が優れており、長時間使用
により潤滑油から含S酸が発生しても保護膜が形成され
ることにより摩耗、焼付が防止される。また、本発明は
焼付が起こり易い銅の部位全面に保護皮膜を形成するこ
とができる画期的な材料を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の摺動材料を摺動した後の摺動面をS
IMS分析して得られたAg検出領域を斑点で示した図
(5000倍に拡大)である。
【図2】 図1と同じ分析面をSIMS分析して得られ
たS検出領域を斑点で示した図である。
【図3】 フェネート化合物の構造式である。
【図4】 請求項1〜3の材料について硫化銅形成量及
び焼付試験結果を示す図表である。
【図5】 焼付試験機の図である。
【図6】 請求項4〜5の材料について焼付及び摩耗試
験結果を示す図表である。
【図7】 摩耗試験機の図である。
【図8】 請求項6の材料について焼付試験結果を示す
図表である。
【図9】 実機試験結果を示す図表である。
【符号の説明】
1 給油パッド 2 油圧シリンダー 3 試験片 4 ディスク 5 バランスウェイト 6 ロードセル 10 板バネ 11 レバー 12 熱電対 13 試験片 14 試験軸 15 油浴
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月1日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の摺動材料を摺動した後の摺動面をS
IMS分析して得られたAg検出領域を斑点で示した写
真(5000倍に拡大)である。
【図2】 図1と同じ分析面をSIMS分析して得られ
たS検出領域を斑点で示した写真である。
【図3】 フェネート化合物の構造式である。
【図4】 請求項1〜3の材料について硫化銅形成量及
び焼付試験結果を示す図表である。
【図5】 焼付試験機の図である。
【図6】 請求項4〜5の材料について焼付及び摩耗試
験結果を示す図表である。
【図7】 摩耗試験機の図である。
【図8】 請求項6の材料について焼付試験結果を示す
図表である。
【図9】 実機試験結果を示す図表である。
【符号の説明】 1 給油パッド 2 油圧シリンダー 3 試験片 4 ディスク 5 バランスウェイト 6 ロードセル 10 板バネ 11 レバー 12 熱電対 13 試験片 14 試験軸 15 油浴
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】特願平5−263242号:Zn−15%
を超え40%以下、黒鉛−0.5〜6%、及びAl2
3 ,SiO2 ,Fe3 Pの1種以上−0.5〜6%,残
部Cuからなる焼結銅合金系摺動部材。この出願では劣
化トランスミッションオイルが銅合金表面にCuSを形
成することによる腐食を防止するために上記した量のZ
nを添加している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】すなわち、本発明の第一は、重量百分率で
0.1〜5%(以下特記しない限り「%」は「重量%」
を意味するものとする)Agを含有し、残部が実質的に
Cu及び不可避的不純物からなることを特徴とする純銅
に近い組成をもち、硫黄系添加剤を含有する潤滑油で潤
滑される銅系摺動材料に関するものであり、本発明の第
二は、10%以下のSn,0.5%以下のP,5%以下
のAl,1%以下のSi,5%以下のMn,5%以下の
Cr,5%以下のNi及び30%以下のZnからなる群
から選択されたCuマトリックス強化元素を1種又は2
種以上を含有する銅系摺動材料に関するものであり、本
発明の第三は第一又は第二の成分に加えて、総量で30
%以下のPb及びBiからなる群から選択された1種又
は2種の凝着防止元素を含有する銅系摺動材料に関し、
本発明の第四は第一から第三までのいずれかの成分に加
えて、総体積百分率で、それぞれ20%以下のグラファ
イト、MoS2 及びWS2 からなる群から選択された1
種又は2種以上をさらに含有する銅系摺動材料に関し、
本発明の第五は第一から第四までのいずれかの成分に加
えて、総体積百分率で20%以下のAl23 ,SiO
2 ,Si34 ,Fe3 P,FeB,NiB,BN及び
SiCからなる群から選択された1種又は2種以上をさ
らに含有する銅系摺動材料に関し、本発明の第六は、上
記何れかの組成を有する材料が裏金に焼結された焼結材
料であり、その焼結空孔に樹脂が含浸された銅系摺動材
料に関し、本発明の第七は樹脂が焼結空孔に含浸されて
いる他に焼結材料の表面を被覆していることを特徴とす
る銅系摺動材料に関する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】本発明の第五において添加されるAl2
3 ,SiO2 ,Si34 ,Fe3P,FeB,Ni
B,BN及び/又はSiCは何れも硬質材料であり耐摩
耗性を高める。硬質材料による耐摩耗性の作用とAg−
S濃縮層の作用により焼付を防止するのが本発明の第五
の特徴である。硬質材料の添加量は20体積%を超える
と焼結合金の強度が低下する。好ましい添加量は5〜1
2体積%である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】本発明の銅系摺動材料を焼結材料として使
用する場合は、焼結空孔に樹脂を含浸させることが好ま
しい。この含浸樹脂としては摺動材料として使用される
ほんとんどの樹脂を使用することができるが、PI,P
AI,PEI,PEEK,芳香族PA,フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、PTFE、及びフッ素系樹脂(PF
A、ETFE,FEP)などを好ましく使用することが
できる。樹脂の量は30〜80体積%であることが好ま
しく、より好ましくは40〜60体積%である。焼結材
料の空孔率は70〜20体積%であることが好ましく、
より好ましくは60〜40体積%である。含浸樹脂中に
固体潤滑剤、耐摩耗性添加剤等も混合することができ
る。これらは具体的には、グラファイト、PTFE、P
b,Pb−Sn合金、フッ化カーボン、フッ化Pbなど
の固体潤滑剤、Al23 ,SiO2 ,Si34 ,ク
レイ、タルク、TiO2 ,ムライト、炭化カルシウム、
Znなどの耐摩耗性添加剤、ガラス繊維、カーボン繊
維、チタン酸カリウム繊維などの無機繊維、芳香族PA
などの有機繊維、SiCウィスカなどのウィスカ、Cu
繊維、ステンレス繊維などの金属繊維である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】表2に示すとおり、Ag無添加の銅合金
(比較例12)にSiO2 (比較例25)あるいはAl
23 (比較例26)を添加しても、耐焼付性は向上し
ない。また、Ag添加の銅合金(実施例5)であっても
多量の黒鉛、Al23 等(比較例27)を添加する
と、Agの添加効果が損なわれ耐焼付性は劣化する。こ
れに対して本発明実施例ではAgとトライボロジ特性向
上添加剤の両方の効果により耐焼付性が向上している。
また、Agの添加有無と添加量は硫化銅形成量(表1)
につき明瞭な相関関係を示しているが摩耗試験の結果に
は明瞭な相関関係は示していない。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】実施例3 図6の表(表2)に示す基材を裏金(厚み1.5mmの
鋼板(SPCC))に散布した後750〜850℃で焼
結し、その後同表に示す樹脂を全体に対して表に示す容
量%となるように含浸し、前述の条件で焼付試験及び摩
耗試験を行った、結果を図8(表3)に示す。この表よ
り、本発明実施例では優れた耐焼付性が得られているこ
とが分かる。Fe3 P,FeB,NiB,BN及びSi
Cを添加することにより焼付荷重が向上することが明ら
かである。また、本発明実施例の材料18〜26は耐摩
耗性において良好な結果を得ているが、固体潤滑剤であ
るグラファイトを多量に添加した比較例の材料29、3
0は摩耗し易くなっている。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.1〜5重量%のAgを含有し、残部
    が実質的にCu及び不可避的不純物からなり、硫黄系添
    加剤を含有する潤滑油で潤滑されることを特徴とする銅
    系摺動材料。
  2. 【請求項2】 10重量%以下のSn,0.5重量%以
    下のP,5重量%以下のAl,1重量%以下のSi,5
    重量%以下のMn,5重量%以下のCr,5重量%以下
    のNi及び30重量%以下のZnからなる群から選択さ
    れた1種又は2種以上をさらに含有することを特徴とす
    る請求項1記載の銅系摺動材料。
  3. 【請求項3】 総量で30重量%以下のPb及びBiか
    らなる群から選択された1種又は2種をさらに含有する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の銅系摺動材料。
  4. 【請求項4】 総量で20体積%以下のグラファイト、
    MoS2 及びWS2からなる群から選択された1種又は
    2種以上をさらに含有することを特徴とする請求項1か
    ら3までのいずれか1項記載の銅系摺動材料。
  5. 【請求項5】 総量で20体積%以下のAl2 O3 ,S
    iO2 ,Si3 N4,Fe2 P,Fe3 P,Fe2 B,
    FeB,NiB,BN及びSiCからなる群から選択さ
    れた1種又は2種以上をさらに含有することを特徴とす
    る請求項1から4までのいずれか1項記載の銅系摺動材
    料。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれか1項記載
    の銅系摺動材料が裏金に焼結された焼結材料であり、そ
    の焼結空孔に樹脂が含浸されたことを特徴とする銅系摺
    動材料。
  7. 【請求項7】 前記樹脂で含浸された焼結材料の表面が
    該樹脂で被覆されていることを特徴とする請求項6項記
    載の銅系摺動材料。
  8. 【請求項8】 請求項1から6までの何れか1項記載の
    銅系摺動材料を、硫黄系添加剤を硫黄濃度で0.3〜3
    重量%含有しかつ全酸価が5mgKOH/g以上の潤滑
    油中と接触させた後、摺動装置に組み込むことを特徴と
    する銅系摺動材料の表面処理方法。
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