JP2013204809A - すべり軸受 - Google Patents

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【課題】なじみ性、耐焼付き性および耐摩耗性をすべて満足するすべり軸受を提供する。
【解決手段】裏金層13に被着された軸受合金層15上に被覆層17を設けたすべり軸受であって、被覆層17は、軸受合金層15の軸方向の中央部に設けられた樹脂オーバレイ層17aと、樹脂オーバレイ層の両端部に設けられた金属オーバレイ層17bとで構成され、すべり軸受の軸方向長さに対する樹脂オーバレイ層17aの軸方向長さの比率L1/L0が0.4〜0.9であり、且つ、樹脂オーバレイ層17aの膜厚が3μm以上であるすべり軸受とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、すべり軸受に関し、より詳細には、自動車、舶用、一般産業機械エンジン等の内燃機関に用いられるすべり軸受に関する。
自動車や一般産業機械の内燃機関のクランクシャフトの主軸、コンロッドの大端部などに使用されるすべり軸受(しゅう動部材)は、一般に、鋼からなる裏金の内周面にアルミニウム合金や銅合金などの軸受合金(しゅう動合金)をライニングし、その軸受合金の表面に中間層を介してまたは介さずに被覆層(オーバレイ層)を被着して構成されている。
オーバレイ層は、例えば内燃機関のハウジングの加工精度に起因する軸のミスアラインメントによって生じる軸と軸受との当たり不良を解消し、軸形状と軸受とのなじみ性、耐焼付き性を向上することや、耐摩耗性を向上させること等を目的として設けられる。
具体的には、オーバレイ層は、例えばSn系合金や、BiまたはBi合金からなる軟質金属層や(例えば、特許文献1参照)、ベースとなる樹脂に固体潤滑剤等を含有させた固体潤滑剤含有樹脂オーバレイ層(例えば、特許文献2参照)等が知られている。
しかし、上記のような軟質金属層からなる従来のオーバレイ層は、なじみ性には優れるものの、耐摩耗性に劣るという問題点がある。一方、固体潤滑剤含有樹脂からなる従来のオーバレイ層は、耐摩耗性には優れるものの、なじみ性には改善の余地がある。このように、従来のオーバレイ層では、なじみ性、耐焼付き性、耐摩耗性を共に高いレベルで満足させることはできなかった。
また、使用時において、軸受のすべり面(しゅう動面)と相手軸との間に侵入した異物が原因として発生する焼き付きを低減するために、オーバレイ層として、しゅう動面側の表面から見て樹脂領域部と軟質金属領域部とが混在した複合化領域部を備えたすべり軸受が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−308883号公報 特開2008−240785号公報 特開2007−239866号公報
しかしながら特許文献3に記載のすべり軸受は、軸との接触が厳しい軸方向端部におけるなじみ性が不足し、焼付きが発生するという問題点があり、この技術においても耐摩耗性を維持しながらなじみ性を高いレベルで満足させることはできなかった。
したがって、本発明の目的は、耐摩耗性を損なうことなく、なじみ性を向上させたすべり軸受を提供することにある。
すなわち、本発明の目的は、下記(1)〜(2)により達成される。
(1)裏金層に被着された軸受合金層上に被覆層を設けたすべり軸受であって、前記被覆層は、前記軸受合金層の軸方向の中央部に設けられた樹脂と固体潤滑剤とを含有する樹脂オーバレイ層と、該樹脂オーバレイ層の両端部に設けられた軟質金属からなる金属オーバレイ層とで構成され、すべり軸受の軸方向長さに対する前記樹脂オーバレイ層の軸方向長さの比率が0.4〜0.9であり、且つ、前記樹脂オーバレイ層の膜厚が3μm以上であることを特徴とするすべり軸受。
(2)前記すべり軸受の軸方向長さに対する前記樹脂オーバレイ層の軸方向長さの比率が0.4〜0.8であることを特徴とする上記(1)に記載のすべり軸受。
本発明のすべり軸受は、被覆層として軸方向の中央部に樹脂と固体潤滑剤とを含有する樹脂オーバレイ層を設け、かつ、軸との接触が厳しい軸方向端部に軟質金属からなる金属オーバレイ層を設けている。また、本発明のすべり軸受は、すべり軸受の軸方向長さに対する樹脂オーバレイ層の軸方向長さの比率を特定の範囲に設定するとともに、樹脂オーバレイ層の膜厚を特定値以上に設定している。これらの構成により、しゅう動初期に相手軸と強く接触する軸方向端部において初期なじみ性を確保して耐焼き付き性を向上させ、さらに軸方向中央部において耐摩耗性を確保できるので、耐摩耗性となじみ性とが共に優れたすべり軸受を提供することができ、高周速高面圧環境下での長期的な使用が可能となる。
本発明の一実施形態を示す半割り軸受の斜視図である。 図1のII−II線に沿う縦断側面図である。 本発明のすべり軸受の内側から見た平面図である。 本発明における被覆層の形成方法を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す半割り軸受の斜視図であり、図2は図1のII−II線に沿う縦断側面図であり、図3は本発明のすべり軸受の内側から見た平面図である。
本発明のすべり軸受は、半円筒状をした一対の半割り軸受11,12からなり、両半割り軸受11,12の付き合わせ面11A,12Aを相互に付き合わせることで、全体として略円筒状に構成される。このすべり軸受は、両半割り軸受11,12の内周面であるしゅう動面によって相手軸(不図示)を回転自在に軸支するものである。
本発明のすべり軸受は、裏金層13に被着された軸受合金層(ライニング層)15上に被覆層17を設け、この被覆層17が図示しない相手軸とのしゅう動面とされる。被覆層17は、軸受合金層15の軸方向の中央部に設けられた樹脂と固体潤滑剤とを含有する樹脂オーバレイ層17aと、該樹脂オーバレイ層17aの両端部に設けられた軟質金属からなる金属オーバレイ層17bとで構成されている。また、樹脂オーバレイ層17aおよび金属オーバレイ層17bは、軸方向と直交する方向に連続して設けられている。なお本発明でいう軸方向とは軸の回転軸方向を意味している。
裏金層13は、公知の材料から適宜選択すればよく、例えば鋼板が挙げられる。
軸受合金層15としては、例えば、銅合金、アルミニウム合金等を挙げることができる。軸受合金層15は、特に組成を限定するものではないが、銅合金としては、25質量%以下のPb、Biの1種または2種と、10質量%以下のSnと、2質量%以下のP、Ag、In、Ni、Al等を含有する合金を好ましく使用することができる。アルミニウム系合金としては、好ましくは10質量%以下のCr、Si、Mn、Sb、Sr、Fe、Ni、Mo、Ti、W、Zr、V、Cu、Mg、Zn等と、20質量%以下のSn、Pb、In、Tl、Biの1種または2種以上を含有する合金を好ましく使用することができる。
被覆層17は、上記したように、軸受合金層15の軸方向の中央部に設けられた樹脂と固体潤滑剤とを含む樹脂オーバレイ層17aと、樹脂オーバレイ層17aの両端部に設けられた軟質金属からなる金属オーバレイ層17bとからなる。
樹脂オーバレイ層17aは、軟質かつ高温で伸びの良い熱硬化性樹脂と固体潤滑剤とを含有する形態が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、これら樹脂のジイソシアネート変性樹脂・BPDA変性樹脂・スルホン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。中でも、ポリアミドイミド樹脂やポリアミド樹脂が好ましい。
固体潤滑剤としては、二硫化モリブデン(MoS)、グラファイト、BN(窒化硼素)、二硫化タングステン(WS)、PTFE(ポリテトラフルオルエチレン)、フッ素系樹脂、Pb等を挙げることができる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。グラファイトは天然、人造グラファイトのいずれでもよいが、人造グラファイトが耐摩耗性の観点から好ましい。これらの固体潤滑剤は、摩擦係数を低く、かつ安定にする作用と共に、なじみ性を有する。これらの作用を十分に発揮させるために、固体潤滑剤の平均粒径は15μm以下、特に0.2〜10μmであることが好ましい。なかでも、二硫化モリブデン、グラファイト、窒化硼素、二硫化タングステンが好ましい。
樹脂オーバレイ層17aにおいて、固体潤滑剤および樹脂の合計を100vol%とした場合、樹脂の含有量は30〜70vol%であるのが好ましく、より好ましくは50〜70vol%である。樹脂オーバレイ層17a中、樹脂の含有量を上記範囲とすることで、固体潤滑剤が強固に保持され、より優れたなじみ性が得られる。
樹脂オーバレイ層17aは、さらに摩擦調整剤および/または極圧剤を含有することが好ましい。極圧剤としては、ZnS、AgS、CuS、FeS、FeS、Sb、PbS、Bi、CdS等の硫黄含有金属化合物;チラウム類、モルフォリン・ジサルファイド、ジチオ酸塩、スルフィド類、スルフォキサイド類、スルフォン酸類、チオホスフィネート類、チオカーボネート類、ジチオカーボメート類、アルキルチオカルバモイル類、硫化オレフィン等の硫黄含有化合物;塩素化炭化水素等のハロゲン系化合物;ジチオリン酸亜鉛などのチオリン酸塩;チオカルバミン酸塩等の有機金属系化合物;ジチオリン酸モリブデン、ジチオカルビミン酸モリブデン等の有機モリブデン化合物などを挙げることができる。また、極圧剤の平均粒径は好ましくは5μm以下、より好ましくは2μm以下である。極圧剤を添加する場合は、上記固体潤滑剤の容積割合30〜70vol%のうち、0.5〜10vol%、特に1〜5vol%を極圧剤で置き換えることが好ましい。極圧剤を添加することにより、特に一時的に固体接触がおこるような不十分な潤滑条件下や片当たり等の場合においても、十分な耐摩耗性や耐焼付き性が得られる。
摩擦調整剤としては、CrO、Fe、PbO、ZnO、CdO、Al、SiO、SnOなどの酸化物や、SiC、Siなどの化合物等を挙げることができる。摩擦調整剤を添加する場合は、上記固体潤滑剤の容積割合30〜70vol%のうち、0.3〜10vol%、特に0.5〜5vol%を摩擦調整剤で置き換えることが好ましい。摩擦調整剤を添加することにより、耐摩耗性が向上する。特に極圧剤と併用することにより、摩擦調整剤による耐摩耗性向上と、極圧剤による油の保持とが相乗的に作用して、耐摩耗性が格段と向上する。摩擦調整剤と極圧剤を併用してもよく、その場合の添加量は、両者の合計量が上記固体潤滑剤の容積割合30〜70vol%のうち、0.3〜10vol%、特に0.5〜5vol%で置き換える量であることが好ましい。
金属オーバレイ層17bは、公知の材料を使用することができ、例えばPb、Sn、Biを単体で、あるいは該金属とCu、In、Sb、Mn、Ni、Fe、Zr、Tl等との合金等が挙げられ、中でも本発明のすべり軸と相手軸とのなじみ性の向上の観点から、Sn、Bi、またはこれらの合金が好ましい。
本発明において、図3に示したように、すべり軸受の軸方向長さL0に対する樹脂オーバレイ層17aの軸方向長さL1の比率(L1/L0)は0.4〜0.9である。L1/L0が0.4未満であると、耐摩耗性が悪化する場合があり、逆にL1/L0が0.9を超えると、なじみ性、耐焼付き性が悪化する場合がある。本発明の効果の観点から、L1/L0は0.4〜0.8が好ましく、0.5〜0.8がより好ましい。
また、本発明のすべり軸受は、樹脂オーバレイ層17aの膜厚が3μm以上である。樹脂オーバレイ層17aの膜厚が3μm未満であると、なじみ性、耐焼付き性が悪化する場合がある。膜厚は、3〜9μmが好ましく、4〜8μmがより好ましい。
なお、本発明において、樹脂オーバレイ層17aの膜厚と金属オーバレイ層17bの膜厚とは異なっていてもよい。その場合、樹脂オーバレイ層17aの膜厚を1としたときに、金属オーバレイ層17bの膜厚は、0.8〜1.2であることができる。この形態によれば、耐摩耗性となじみ性が両立できる。
次に、本発明におけるすべり軸受の被覆層17の形成方法について、図4を参照しながら説明する。
被覆層17は、軸受合金層15上に、樹脂オーバレイ層17a、金属オーバレイ層17bの順に積層して設けることができる。
まず、軸受合金層15をすべり軸受形状のライニングに加工した後、軸受合金層15上を脱脂処理し(ステップS1)、次いで粗面化処理する(ステップS2)。その後、樹脂および固体潤滑剤ならびに希釈剤等を混合して塗布液を調製し、該塗布液をパッド印刷、スクリーン印刷、エアスプレー、エアレススプレー、静電塗装、タンブリング、スクイズ法、ロール法等の公知の手段により軸受合金層15上に塗布する(ステップS3)。なお、金属オーバレイ層17bを形成する部分にはマスキングテープ等を施してマスクしておく。その後、25〜140℃で乾燥し(ステップS4)、170〜280℃で0.1〜1.5時間焼成処理(ステップS5)することにより、樹脂オーバレイ層17aを形成する。
続いて、マスキングを除いた部分に脱脂処理、酸活性処理を順次行い(ステップS6、ステップS7)、次いで、各種めっき浴を用いためっき法を適用する(ステップS8)。めっき条件としては、例えば、以下を例示することができるが、特に限定はされない。これにより、金属オーバレイ層17bが形成され、本発明における被覆層17を形成することができる。なお、上記の各ステップはいずれも公知の手段を適宜採用することができる。
(めっき条件:Snめっき)
硫酸第1錫:金属Sn換算として30〜100g/l
無機アンモニウム塩:50〜150g/l
有機カルボン酸:5〜50g/l
浴温:30℃
電流密度:0.5〜5A/dm
(めっき条件:Biめっき)
メタンスルホン酸:50〜250ml/l
メタンスルホン酸Bi:50〜250ml/l
β−ナフトール:0.5〜50g/l
浴温:25℃
電流密度:0.5〜5A/dm
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
<すべり軸受の作製:実施例1〜6、比較例1〜4>
図1に示すようなすべり軸受を作成した。
ポリアミドイミド樹脂60vol%および固体潤滑剤として二硫化モリブデン40vol%にした組成物に、有機溶剤(N−メチル−2−ピロリドン)で希釈し、樹脂オーバレイ層17a形成用の塗布液を調製した。次に、裏金層13としての鋼板上に、表1に示すように、アルミニウム合金(Al−Sn−Si−Cu系合金:Al88.8質量%,Sn7質量%,Si2.7質量%,Cu1.5質量%)または銅合金(Cu−Sn−Bi系合金:Cu89質量%,Sn4質量%,Bi7質量%)からなる軸受合金層15を圧接し、半割円筒状に加工し、その軸受表面をアルコールにより脱脂した。続いて、ショットブラスト処理により脱脂表面を粗面化し、表面粗さRz=1μmに調整した。その後、軸受合金層15の軸方向の端部をマスキングテープによりマスクし、上記塗布液をエアスプレーで下記表1に記載の膜厚となるように所定の場所に吹きつけた。なお、塗布液は、樹脂オーバレイ層17aの軸方向長さ(L1)のすべり軸受の軸方向長さ(L0)に対する比率(L1/L0)が表1に記載の比率となるように塗布した。その後180〜230℃で約60分間焼成(加熱硬化)させて樹脂オーバレイ層17aを形成した。
次に、すべり軸受端部のマスキングテープを除去し、露出させたすべり軸受の端部をアルカリ処理することにより脱脂し、酸浸漬することにより酸活性処理を行った。その後、下記めっき浴条件にてBiまたはSnを下記表1に記載の膜厚となるように軸受端部にめっきし、金属オーバレイ層17bを形成し、すべり軸受を作成した。
〔めっき条件:Snめっき)
硫酸第1錫:金属Sn換算として50g/l
無機アンモニウム塩:100g/l
有機カルボン酸:30g/l
浴温:30℃
電流密度:3A/dm
〔めっき条件:Biめっき)
メタンスルホン酸:100ml/l
メタンスルホン酸Bi:100ml/l
β−ナフトール:5g/l
浴温:25℃
電流密度:3A/dm
得られた実施例1〜6、比較例1〜4のすべり軸受について、下記の試験を行なった。結果を併せて表1に示す。
<片当り焼付き試験>
下記に示す条件で片当り焼付き試験を行った。焼付き試験は、各すべり軸受に加える面圧を3分毎に4.3MPaずつ増加させ、相手軸との片当り角度0°および0.2°における焼付きに至った面圧を焼付面圧として測定した。
〔試験条件〕
試験機:静荷重焼付き試験機
すべり速度(相手軸の回転速度):20m/秒(8000rpm)
軸受寸法:φ48mm×軸方向長さ(w)15.5mm
軸受面圧:荷重漸増(4.3MPa/3分)
相手軸材質:S55C(焼入れ)
軸粗さ:表面粗さRzとして0.5μm
潤滑油種:5W−30SM
給油温度:80℃(常時循環)
<摩耗試験>
下記に示す条件で摩耗試験を行った。摩耗試験は、相手軸の回転開始から回転終了までを1分間、その後静置を1分間、このサイクルを50回繰り返して行い、摩耗深さ(μm)を測定した。ただし、回転開始から1200rpmまでの到達時間を4〜6秒間に制御した。
〔試験条件〕
試験機:片荷重試験機
すべり速度(相手軸の回転速度):0〜3.5m/秒(1200rpm)
軸受寸法:φ42mm×軸方向長さ(w)17mm
軸受面圧:5.6MPa
相手軸材質:S55C(焼入れ)
軸粗さ:表面粗さRzとして0.5μm
潤滑油種:0W−20SM
給油温度:80℃(常時循環)
試験時間:100時間
Figure 2013204809
表1の結果から、本発明の実施例1〜6は、片当り焼付け試験および摩耗試験共に良好な値を示し、なじみ性、耐焼付き性および耐摩耗性をすべて満足することがわかった。
これに対し、樹脂オーバレイ層の膜厚が本発明で規定する値未満である比較例1は、片当り角度0°(すなわち、相手軸との片当りなし)に比べて片当り角度0.2°の焼付き面圧が30MPa以上低く、なじみ性に劣り、また摩耗深さも7.29μmであり、耐摩耗性に劣っていた。L1/L0比が本発明で規定する下限未満である比較例2は、摩耗深さが8.43μmであり、耐摩耗性に劣っていた。また、被覆層として金属オーバレイ層を形成せず、樹脂オーバレイ層のみを形成した比較例3は、片当り焼付け試験の結果が劣り、被覆層として樹脂オーバレイ層を形成せず、金属オーバレイ層のみを形成した比較例4は、摩耗試験の結果が劣ることがわかった。
11,12 半割り軸受
13 裏金層
15 軸受合金層(ライニング層)
17 被覆層
17a 樹脂オーバレイ層
17b 金属オーバレイ層

Claims (2)

  1. 裏金層に被着された軸受合金層上に被覆層を設けたすべり軸受であって、
    前記被覆層は、前記軸受合金層の軸方向の中央部に設けられた樹脂と固体潤滑剤とを含有する樹脂オーバレイ層と、該樹脂オーバレイ層の両端部に設けられた軟質金属からなる金属オーバレイ層とで構成され、
    すべり軸受の軸方向長さに対する前記樹脂オーバレイ層の軸方向長さの比率が0.4〜0.9であり、且つ、前記樹脂オーバレイ層の膜厚が3μm以上であることを特徴とするすべり軸受。
  2. 前記すべり軸受の軸方向長さに対する前記樹脂オーバレイ層の軸方向長さの比率が0.4〜0.8であることを特徴とする請求項1に記載のすべり軸受。
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