JPH0853122A - 紙製容器 - Google Patents
紙製容器Info
- Publication number
- JPH0853122A JPH0853122A JP20612694A JP20612694A JPH0853122A JP H0853122 A JPH0853122 A JP H0853122A JP 20612694 A JP20612694 A JP 20612694A JP 20612694 A JP20612694 A JP 20612694A JP H0853122 A JPH0853122 A JP H0853122A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blank
- paper container
- pieces
- container
- petal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】アイスクリームやケーキ用のボウル状の紙製容
器であって、周辺に設けられた花びらを指先で摘んでバ
ナナの皮をむくように解体できる機能を有する絞り成形
容器を提供する。 【構成】 円形状板紙の外縁に沿って複数枚の花弁片を
均等に配し、隣接する該花弁片間の谷部から前記円形状
板紙の中心に向かう放射状の主罫線と該主罫線を挟む補
助罫線が形成されたブランクからなり、該ブランクにお
いて、たわみ強度に方向性のない成形容器を得るための
手段が施され、該手段が、紙目と直交する方向に配され
た前記谷部の切れ込みの方が紙目方向に配された前記谷
部の切れ込みよりも深くなっている。
器であって、周辺に設けられた花びらを指先で摘んでバ
ナナの皮をむくように解体できる機能を有する絞り成形
容器を提供する。 【構成】 円形状板紙の外縁に沿って複数枚の花弁片を
均等に配し、隣接する該花弁片間の谷部から前記円形状
板紙の中心に向かう放射状の主罫線と該主罫線を挟む補
助罫線が形成されたブランクからなり、該ブランクにお
いて、たわみ強度に方向性のない成形容器を得るための
手段が施され、該手段が、紙目と直交する方向に配され
た前記谷部の切れ込みの方が紙目方向に配された前記谷
部の切れ込みよりも深くなっている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皿あるいはボウル(b
owl)状の紙製容器に関する。
owl)状の紙製容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、皿状あるいはボウル状の板紙製容
器は加工食品の内装容器として、あるいはパーティー用
の食器として、使用されている。これら紙製容器はあら
かじめ外面に印刷を施し、片面あるいは両面を樹脂コー
トした板紙ブランクを成形機に供給し、雄型と雌型によ
る絞り成形によって製造される。しかし、深絞りしごき
加工のできるアルミ素材や深絞り加工のできるプラスチ
ック素材とは異なり、伸縮性、延展性等に乏しい板紙の
場合は絞り深度に限界があり、特に成形品の周辺部に皺
の発生を余儀なくされている。従来の絞り成形による紙
製容器は上記の皺を均等に発生させるため、図6で示す
ように板紙ブランク8の段階で放射状の罫線が円周方向
において、ほぼ等間隔になるように均等に設けられてい
る。
器は加工食品の内装容器として、あるいはパーティー用
の食器として、使用されている。これら紙製容器はあら
かじめ外面に印刷を施し、片面あるいは両面を樹脂コー
トした板紙ブランクを成形機に供給し、雄型と雌型によ
る絞り成形によって製造される。しかし、深絞りしごき
加工のできるアルミ素材や深絞り加工のできるプラスチ
ック素材とは異なり、伸縮性、延展性等に乏しい板紙の
場合は絞り深度に限界があり、特に成形品の周辺部に皺
の発生を余儀なくされている。従来の絞り成形による紙
製容器は上記の皺を均等に発生させるため、図6で示す
ように板紙ブランク8の段階で放射状の罫線が円周方向
において、ほぼ等間隔になるように均等に設けられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】小型ボウル状紙製容器
に盛りつけられた一人用アイスクリーム、パンケーキ等
を食べる場合に、バナナの皮をむくように、紙製容器周
辺部から容器側壁を中心部へ向けて外側に容器自体を剥
くことができれば理想的であるが、従来のボウル状紙製
容器ではタブ(摘まみ)になる部分と、引き裂きのきっ
かけとなる部分がなく、たとえそれらを設けたとして
も、容器側壁を中心部に向かって真っ直ぐ引き裂ける保
証はなかった。引き裂きを容易にしようとして、ミシン
目やジッパー等の弱め線をあらかじめブランクに設けて
おくと、成形時に受ける力によって、ブランクが破断し
てしまう。その結果として内容物を綺麗に、清潔に取り
出しにくいという問題を残していた。またこれまでの方
法では花弁片にも皺が入ってしまい外観上好ましくな
く、また花弁片に予め施した印刷柄を損傷してしまうと
いう問題がある。従って印刷柄は皺が入っても余り影響
を受けないようなラフなパター状のものしか採用できな
かった。さらに、従来の紙製容器は紙目の影響を受け、
均一なたわみ強度を有するものを得ることが難しかっ
た。本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたもので、
バナナの皮をむくような引き裂きが容易で、花弁片に皺
が発生せず、たわみ強度に方向性がない皿あるいはボウ
ル状紙製容器の提供を目的とする。
に盛りつけられた一人用アイスクリーム、パンケーキ等
を食べる場合に、バナナの皮をむくように、紙製容器周
辺部から容器側壁を中心部へ向けて外側に容器自体を剥
くことができれば理想的であるが、従来のボウル状紙製
容器ではタブ(摘まみ)になる部分と、引き裂きのきっ
かけとなる部分がなく、たとえそれらを設けたとして
も、容器側壁を中心部に向かって真っ直ぐ引き裂ける保
証はなかった。引き裂きを容易にしようとして、ミシン
目やジッパー等の弱め線をあらかじめブランクに設けて
おくと、成形時に受ける力によって、ブランクが破断し
てしまう。その結果として内容物を綺麗に、清潔に取り
出しにくいという問題を残していた。またこれまでの方
法では花弁片にも皺が入ってしまい外観上好ましくな
く、また花弁片に予め施した印刷柄を損傷してしまうと
いう問題がある。従って印刷柄は皺が入っても余り影響
を受けないようなラフなパター状のものしか採用できな
かった。さらに、従来の紙製容器は紙目の影響を受け、
均一なたわみ強度を有するものを得ることが難しかっ
た。本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたもので、
バナナの皮をむくような引き裂きが容易で、花弁片に皺
が発生せず、たわみ強度に方向性がない皿あるいはボウ
ル状紙製容器の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
になされた本発明は次の点を要旨とする。 (1)円形状板紙の外縁に沿って複数枚の花弁片を均等
に配し、隣接する該花弁片間の谷部から前記円形状板紙
の中心に向かう放射状の主罫線と該主罫線を挟む補助罫
線が形成されたブランクからなること。 (2)前記ブランクにおいて、たわみ強度に方向性のな
い成形容器を得るための手段が施されていること。 (3)前記手段が、紙目と直交する方向に配された前記
谷部の切れ込みの方が紙目方向に配された前記谷部の切
れ込みよりも深くなっていること。 (4)前記手段が、紙目と直交する方向に配された前記
谷部には切れ込みがあるが、紙目方向に配された前記谷
部の切れ込みは埋められ、平坦部が形成されているこ
と。 (5)前記ブランクを用いて絞り成形後、前記花弁片を
プルタブにして、前記谷部から前記主罫線に沿って、引
き裂きによる解体ができること。 (6)前記花弁片の内側にリング状の平坦部が絞り成形
により設けられていること。
になされた本発明は次の点を要旨とする。 (1)円形状板紙の外縁に沿って複数枚の花弁片を均等
に配し、隣接する該花弁片間の谷部から前記円形状板紙
の中心に向かう放射状の主罫線と該主罫線を挟む補助罫
線が形成されたブランクからなること。 (2)前記ブランクにおいて、たわみ強度に方向性のな
い成形容器を得るための手段が施されていること。 (3)前記手段が、紙目と直交する方向に配された前記
谷部の切れ込みの方が紙目方向に配された前記谷部の切
れ込みよりも深くなっていること。 (4)前記手段が、紙目と直交する方向に配された前記
谷部には切れ込みがあるが、紙目方向に配された前記谷
部の切れ込みは埋められ、平坦部が形成されているこ
と。 (5)前記ブランクを用いて絞り成形後、前記花弁片を
プルタブにして、前記谷部から前記主罫線に沿って、引
き裂きによる解体ができること。 (6)前記花弁片の内側にリング状の平坦部が絞り成形
により設けられていること。
【0005】
【作用】本発明によれば、皿状あるいはボウル状紙製容
器を周辺部に設けられた花弁片をタブとして指先で摘ま
み、花弁片間の谷部をきっかけとして、弱め線と化した
罫線に沿って引き裂いて容易に解体ができる。また、花
弁片に皺が生じ難いので、成形後の外観が美しく、花弁
片に施された印刷模様も皺による損傷から守られるた
め、より高度なデザインの採用が可能となる。さらに、
成形された紙製容器のたわみ強度の方向性がなくなり、
どの方向からも安心して持つことができる。
器を周辺部に設けられた花弁片をタブとして指先で摘ま
み、花弁片間の谷部をきっかけとして、弱め線と化した
罫線に沿って引き裂いて容易に解体ができる。また、花
弁片に皺が生じ難いので、成形後の外観が美しく、花弁
片に施された印刷模様も皺による損傷から守られるた
め、より高度なデザインの採用が可能となる。さらに、
成形された紙製容器のたわみ強度の方向性がなくなり、
どの方向からも安心して持つことができる。
【0006】
【実施例】以下図面を用いて本発明をさらに詳細に説明
する。図1(a)は本発明による成形された紙製容器の
正面図、図1(b)は側面図である。本発明による成形
された紙製容器10は外周に花弁2を配したもので、該
花弁2の内側にリング条の平坦部6が段差を形成し、さ
らに底部にリング状のリブ7が設けられている。この段
差及びリブ7は紙製容器にたわみ強度を与える為であ
り、底部に関しては、リブ7は必ずしも必要でなくフラ
ットな形状であってもよい。図2は本発明による紙製容
器10の板紙ブランク1の平面図であり、矢印で示すよ
うに、ブランク1の紙目が図面の上下方向に一致するよ
うに描かれている。周辺に配された花弁2の谷部、すな
わち切り込み5a,5bからはブランク中心点に向かっ
て放射状に主罫線3が押圧されており、その左右には補
助罫線4が同時に押圧されている。しかし花弁2の大半
の部分には罫線が形成されないようになっている。罫線
は一般に線状の雄雌型で押圧されるが、ブランク1では
紙製容器の外側になる方に雄型を用いている。従来のブ
ランクと大きく違うのは、罫線を谷部に集中させたこと
である。かかる状態のブランクを後述する成形型で図1
(b)の状態に絞り成形すると、谷部に皺が多く発生し
谷部の円周方向の距離が詰まって、外周がブランク1よ
り縮小した状態のボウル状容器に成形される。この成形
にあたって、花弁2には皺の発生が少なく、花弁2の外
面にあらかじめ施された印刷模様は損傷されずに残る。
する。図1(a)は本発明による成形された紙製容器の
正面図、図1(b)は側面図である。本発明による成形
された紙製容器10は外周に花弁2を配したもので、該
花弁2の内側にリング条の平坦部6が段差を形成し、さ
らに底部にリング状のリブ7が設けられている。この段
差及びリブ7は紙製容器にたわみ強度を与える為であ
り、底部に関しては、リブ7は必ずしも必要でなくフラ
ットな形状であってもよい。図2は本発明による紙製容
器10の板紙ブランク1の平面図であり、矢印で示すよ
うに、ブランク1の紙目が図面の上下方向に一致するよ
うに描かれている。周辺に配された花弁2の谷部、すな
わち切り込み5a,5bからはブランク中心点に向かっ
て放射状に主罫線3が押圧されており、その左右には補
助罫線4が同時に押圧されている。しかし花弁2の大半
の部分には罫線が形成されないようになっている。罫線
は一般に線状の雄雌型で押圧されるが、ブランク1では
紙製容器の外側になる方に雄型を用いている。従来のブ
ランクと大きく違うのは、罫線を谷部に集中させたこと
である。かかる状態のブランクを後述する成形型で図1
(b)の状態に絞り成形すると、谷部に皺が多く発生し
谷部の円周方向の距離が詰まって、外周がブランク1よ
り縮小した状態のボウル状容器に成形される。この成形
にあたって、花弁2には皺の発生が少なく、花弁2の外
面にあらかじめ施された印刷模様は損傷されずに残る。
【0007】谷部に集中して発生させる皺は紙目と平行
する方向には発生させ易いが、紙目と直交する方向には
発生させにくい。そこで紙目に略直角方向に配された谷
部の切り込み5aを他の部分の5bより鋭角状に深くし
て、それをきっかけにして主罫線3とそれに近い補助罫
線4の上に皺を発生し易くしている。切り込みを深くす
ると容器のたわみ強度が低下する。一般に、紙目と直角
方向のたわみ強度は、紙目と平行なたわみ強度よりも大
きいので、上記のように深めの切り込みが入っても、致
命的な強度の低下には至らず、むしろ成形容器のたわみ
強度に方向性がなくなり、均一なたわみ強度を有する紙
製容器10が得られる。図2に示すように、谷部の深さ
の差は、前記2種の切り込みの最深部から中心点までの
距離の差で表すことができる。
する方向には発生させ易いが、紙目と直交する方向には
発生させにくい。そこで紙目に略直角方向に配された谷
部の切り込み5aを他の部分の5bより鋭角状に深くし
て、それをきっかけにして主罫線3とそれに近い補助罫
線4の上に皺を発生し易くしている。切り込みを深くす
ると容器のたわみ強度が低下する。一般に、紙目と直角
方向のたわみ強度は、紙目と平行なたわみ強度よりも大
きいので、上記のように深めの切り込みが入っても、致
命的な強度の低下には至らず、むしろ成形容器のたわみ
強度に方向性がなくなり、均一なたわみ強度を有する紙
製容器10が得られる。図2に示すように、谷部の深さ
の差は、前記2種の切り込みの最深部から中心点までの
距離の差で表すことができる。
【0008】図3は本発明の別の態様を示すブランク
1’の平面図を示す。紙目と直交する方向に配された谷
部には切り込み5cがあるが、平行な方向の谷部の切り
込み5dは、V字状ではなく、谷部が埋まった平坦部
(実際は円弧状)になっている。これは図2の場合とは
逆に、紙目方向に谷部を埋めることによって、皺の発生
を逆に押さえる効果となるがブランク1’全体として皺
の発生を均一にし、さらに方向性のないたわみ強度を得
ようとする同じ狙いである。
1’の平面図を示す。紙目と直交する方向に配された谷
部には切り込み5cがあるが、平行な方向の谷部の切り
込み5dは、V字状ではなく、谷部が埋まった平坦部
(実際は円弧状)になっている。これは図2の場合とは
逆に、紙目方向に谷部を埋めることによって、皺の発生
を逆に押さえる効果となるがブランク1’全体として皺
の発生を均一にし、さらに方向性のないたわみ強度を得
ようとする同じ狙いである。
【0009】図4は以上説明したブランク1、1’を用
いて絞り成形を行う装置の概念図である。。ブランク
1、1’が金型内に挿入されると先ず雌型12とストリ
ッパープレート13とそれを雌型の方向に押しあてるス
プリング14によってブランク1、1’の周辺部が軽く
固定され、その状態で雄型11が雌型12に進入しブラ
ンク1、1’は絞られる。この時谷部に設けられた主罫
線3と補助罫線4部分に皺が集中的に発生する。絞り成
形の最終段階で発生した皺は雄型11、雌型12間で加
熱、圧着されて押しつぶされ、皺部の繊維が破壊され、
結果としてこれまでの罫線3、4(絞り成形によってさ
らに接近する)は弱め線として機能するようになる。そ
の結果、成形された紙製容器の花弁片をタブとして指先
で摘んで容易に罫線部に従って中心部に向かって引き裂
くことができる。
いて絞り成形を行う装置の概念図である。。ブランク
1、1’が金型内に挿入されると先ず雌型12とストリ
ッパープレート13とそれを雌型の方向に押しあてるス
プリング14によってブランク1、1’の周辺部が軽く
固定され、その状態で雄型11が雌型12に進入しブラ
ンク1、1’は絞られる。この時谷部に設けられた主罫
線3と補助罫線4部分に皺が集中的に発生する。絞り成
形の最終段階で発生した皺は雄型11、雌型12間で加
熱、圧着されて押しつぶされ、皺部の繊維が破壊され、
結果としてこれまでの罫線3、4(絞り成形によってさ
らに接近する)は弱め線として機能するようになる。そ
の結果、成形された紙製容器の花弁片をタブとして指先
で摘んで容易に罫線部に従って中心部に向かって引き裂
くことができる。
【0010】図5は本発明による紙製容器の解体方法を
エンドユーザーに判りやすく示したイラストで、たとえ
ば−15℃以下に保存されている一人用のアイスクリー
ムデザートを袋から出す時に紙製容器をむきながら食べ
ることができる。
エンドユーザーに判りやすく示したイラストで、たとえ
ば−15℃以下に保存されている一人用のアイスクリー
ムデザートを袋から出す時に紙製容器をむきながら食べ
ることができる。
【0011】本発明による紙製容器に使用される板紙に
は少なくとも内面にポリプロピレン樹脂層(15〜40
μm)を有するアイボリー系、特板系、マニラボール系
等の170〜400g/m2 の範囲のものが好適に使用
される。ポリプロピレン樹脂層の形成は押し出しコート
法が一般的であるが、ポリプロピレンフィルムをラミネ
ートして使用してもよい。また、絞り成形時に皺が押し
つぶされた部分は溶融ポリプロピレン樹脂の浸透もあっ
て若干透明化する。紙製容器外側に印刷柄があるとこれ
が容器内側から透けて見えるようになる。この現象は実
用上全く差し支えはないが、若しこれを避けるのであれ
ば、炭酸カルシウム、二酸化チタン等を混入した乳白の
ポリプロピレン樹脂を使用するとよい。
は少なくとも内面にポリプロピレン樹脂層(15〜40
μm)を有するアイボリー系、特板系、マニラボール系
等の170〜400g/m2 の範囲のものが好適に使用
される。ポリプロピレン樹脂層の形成は押し出しコート
法が一般的であるが、ポリプロピレンフィルムをラミネ
ートして使用してもよい。また、絞り成形時に皺が押し
つぶされた部分は溶融ポリプロピレン樹脂の浸透もあっ
て若干透明化する。紙製容器外側に印刷柄があるとこれ
が容器内側から透けて見えるようになる。この現象は実
用上全く差し支えはないが、若しこれを避けるのであれ
ば、炭酸カルシウム、二酸化チタン等を混入した乳白の
ポリプロピレン樹脂を使用するとよい。
【0012】(実施例1)板紙基材に坪量210g/m
2 のアイボリー系、ウルトラH(大昭和製紙(株)製)
および210g/m2 の特板系、パールデラックス(三
菱製紙(株)製)を使用し、片面にポリプロピレン樹脂
(三菱石油化学工業(株)製)を押し出しコートしたも
のをブランク用基材とし、12枚の花弁片を有する図
2、図3と同一形状のブランクを作製した。この場合、
図2におけるブランク1の花弁片間の切れ込み5a、5
bに内接する円の直径A,Bをそれぞれ95.5mm
φ、101.5mmφとした。なお、花弁片先端に外接
する円の直径Eは112mmφとした。一方ギーツ社製
紙皿成形機用金型を紙製容器10の側壁部の曲率がR4
4.7mm,花弁片の内側のリング状の平坦部6の幅が
6mm幅に、平坦部6までの深さが20mm,花弁片の
高さが5mm、対向する花弁先端同士の距離が91.2
mmになるように設計、制作し、加熱温度120〜15
0℃、20〜30shot/minで絞り成形し、殆ど
目的通りの寸法と本発明が目的とする特性を具備した紙
製容器10が得られた。
2 のアイボリー系、ウルトラH(大昭和製紙(株)製)
および210g/m2 の特板系、パールデラックス(三
菱製紙(株)製)を使用し、片面にポリプロピレン樹脂
(三菱石油化学工業(株)製)を押し出しコートしたも
のをブランク用基材とし、12枚の花弁片を有する図
2、図3と同一形状のブランクを作製した。この場合、
図2におけるブランク1の花弁片間の切れ込み5a、5
bに内接する円の直径A,Bをそれぞれ95.5mm
φ、101.5mmφとした。なお、花弁片先端に外接
する円の直径Eは112mmφとした。一方ギーツ社製
紙皿成形機用金型を紙製容器10の側壁部の曲率がR4
4.7mm,花弁片の内側のリング状の平坦部6の幅が
6mm幅に、平坦部6までの深さが20mm,花弁片の
高さが5mm、対向する花弁先端同士の距離が91.2
mmになるように設計、制作し、加熱温度120〜15
0℃、20〜30shot/minで絞り成形し、殆ど
目的通りの寸法と本発明が目的とする特性を具備した紙
製容器10が得られた。
【0013】(実施例2)図3の形状のブランク1’に
おける花弁片間の切れ込み5c,花弁片間の平坦部5d
に内接する円の直径C,Dをそれぞれ96mmφ、10
1.5mmφとした。それ以外は実施例と全く同一条件
で紙製容器を制作し実施例1の場合と外観上殆ど変わら
ない紙製容器が得られ、本発明の目的とする特性を具備
したものであった。
おける花弁片間の切れ込み5c,花弁片間の平坦部5d
に内接する円の直径C,Dをそれぞれ96mmφ、10
1.5mmφとした。それ以外は実施例と全く同一条件
で紙製容器を制作し実施例1の場合と外観上殆ど変わら
ない紙製容器が得られ、本発明の目的とする特性を具備
したものであった。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、皿状あるいはボウル状
紙製容器を周辺部に設けられた花弁片を指先で摘んで中
心方向へ容易に引き裂き解体が可能となるので手を汚す
ことがなくなり、花弁片に施す印刷柄は皺による損傷の
恐れがなくなったことから、より高度で、繊細なものを
扱うことができ、またたわみ強度に方向性がなくなった
ためどの方向からでも安心して紙製容器10を持つこと
ができるようになった。花弁片の内側に設けられたリン
グ上の平坦部6はたわみ強度を上げるだけでなく充填さ
れた内容物と花弁片間に距離を保つので、花弁片を内容
物に触れないで指先で清潔に摘める効果をもたらしてい
る。
紙製容器を周辺部に設けられた花弁片を指先で摘んで中
心方向へ容易に引き裂き解体が可能となるので手を汚す
ことがなくなり、花弁片に施す印刷柄は皺による損傷の
恐れがなくなったことから、より高度で、繊細なものを
扱うことができ、またたわみ強度に方向性がなくなった
ためどの方向からでも安心して紙製容器10を持つこと
ができるようになった。花弁片の内側に設けられたリン
グ上の平坦部6はたわみ強度を上げるだけでなく充填さ
れた内容物と花弁片間に距離を保つので、花弁片を内容
物に触れないで指先で清潔に摘める効果をもたらしてい
る。
【図1】紙製容器の正面及び側面図
【図2】ブランク展開図(実施例1)
【図3】ブランク展開図(実施例2)
【図4】絞り成形法の概念図
【図5】解体法を示すイラスト
【図6】従来のブランク展開図
1 ブランク 2 花弁片 3 主罫線 4 補助罫線 5a 切り込み 5b 切り込み 5c 切り込み 5d 平坦部 6 リング状平坦部 7 リング状リブ 8 従来のブランク 10 紙製容器 11 雄型 12 雌型 13 ストリッパープレート 14 スプリング A 深い切り込みに内接する円の直径 B 浅い切り込みに内接する円の直径 C 深い切り込みに内接する円の直径 D 花弁片間平坦部に内接する円の直径 E 花弁片の先端に外接する円の直径
Claims (6)
- 【請求項1】 円形状板紙の外縁に沿って複数枚の花弁
片を均等に配し、隣接する該花弁片間の谷部から前記円
形状板紙の中心に向かう放射状の主罫線と該主罫線を挟
む補助罫線が形成されたブランクからなることを特徴と
する紙製容器。 - 【請求項2】 前記ブランクにおいて、たわみ強度に方
向性のない成形容器を得るための手段が施されているこ
とを特徴とする紙製容器。 - 【請求項3】 前記手段が、紙目と直交する方向に配さ
れた前記谷部の切れ込みの方が紙目方向に配された前記
谷部の切れ込みよりも深くなっていることを特徴とする
請求項2記載の紙製容器。 - 【請求項4】 前記手段が、紙目と直交する方向に配さ
れた前記谷部には切れ込みがあるが、紙目方向に配され
た前記谷部の切れ込みは埋められ、平坦部が形成されて
いることを特徴とする請求項2記載の紙製容器。 - 【請求項5】 前記ブランクを用いて絞り成形後、前記
花弁片をプルタブにして、前記谷部から前記主罫線に沿
って、引き裂きによる解体ができることを特徴とする請
求項1記載の紙製容器。 - 【請求項6】 前記花弁片の内側にリング状の平坦部が
絞り成形により設けられていることを特徴とする請求項
1記載の紙製容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20612694A JPH0853122A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 紙製容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20612694A JPH0853122A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 紙製容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0853122A true JPH0853122A (ja) | 1996-02-27 |
Family
ID=16518225
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20612694A Pending JPH0853122A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 紙製容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0853122A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006036283A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-02-09 | Sadami Ito | 縦ひだ絞り成形プラスチック容器 |
JP2007168833A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 紙製容器および容器用紙材 |
JP2008260557A (ja) * | 2007-04-12 | 2008-10-30 | Hokuoo Pack:Kk | 襞付き容器及び襞付き容器の製造方法 |
-
1994
- 1994-08-09 JP JP20612694A patent/JPH0853122A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006036283A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-02-09 | Sadami Ito | 縦ひだ絞り成形プラスチック容器 |
JP2007168833A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 紙製容器および容器用紙材 |
JP2008260557A (ja) * | 2007-04-12 | 2008-10-30 | Hokuoo Pack:Kk | 襞付き容器及び襞付き容器の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030318 |