JPH0852619A - 放電加工装置及び方法 - Google Patents

放電加工装置及び方法

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JPH0852619A
JPH0852619A JP18598094A JP18598094A JPH0852619A JP H0852619 A JPH0852619 A JP H0852619A JP 18598094 A JP18598094 A JP 18598094A JP 18598094 A JP18598094 A JP 18598094A JP H0852619 A JPH0852619 A JP H0852619A
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JP
Japan
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machining
time
processing
workpiece
area
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JP18598094A
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Inventor
Koetsu Wada
光悦 和田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業者の経験や判断によらず、加工時間を精
度良く設定できる放電加工装置及び放電加工方法を提供
する。 【構成】 電圧の発生時間を計測する計測手段と、計測
手段で計測された電圧発生時間にもとづき被加工物の加
工面積を求める面積演算手段と、面積演算手段で求めら
れた加工面積と予め定められた単位加工面積当たりの加
工時間とにもとづいて所定の加工段階の被加工物の加工
時間を求める加工時間演算手段と、加工時間演算手段で
求められた加工時間にもとづいて、被加工物の加工を制
御する制御手段とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工装置及び放電
加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来の放電加工装置を示す構
成図である。図12において、1は電極、2は被加工
物、3は加工槽、4は加工液、5は加工条件切り換え装
置16を含むパルス電流供給装置、6は電極1と被加工
物間の加工電圧を測定する電圧測定装置、8aは放電加
工装置の主軸を上下方向(Z軸方向)に移動させるボー
ルネジ、8cは被加工物を左右方向(X軸方向)に移動
させるボールネジ、9aはボールネジ8aを駆動させる
サーボモータ、9bは被加工物2を紙面に直交した前後
方向(Y軸方向)に移動させるボールネジ(図示せず)
を駆動するサーボモータ、9cはボールネジ8cを駆動
させるサーボモータ、10は各サーボモータ9a,9
b,9cや、パルス電流供給装置5を加工プログラムに
応じて適宜制御する制御装置、12はヘッド11を固定
し支持しているコラム、13は放電加工装置の基台であ
るベッド、14bは被加工物2を加工槽3と共に前後方
向(Y軸方向)に移動させる移動テーブル、14cは被
加工物2を加工槽3と共に左右方向(X軸方向)に移動
させる移動テーブルである。
【0003】次に、図12の従来の放電加工装置の動作
について説明する。電極1は、ボールネジ8aを介して
サーボモータ9aと結ばれており、制御装置10からの
指令に応じて上下方向に移動する。また、Y軸方向の移
動テーブル14bにはボールネジを介してY軸用サーボ
モータ9bが接続されており、X軸方向の移動テーブル
14cにはボールネジ8cを介してX軸用サーボモータ
9cが接続されており、制御装置10からの指令に応じ
て前後、左右に適宜移動することができる。これによ
り、電極の位置決め、Z軸方向の加工、電極1と被加工
物2との間に相対的な運動を与えて行う揺動加工などが
できる。被加工物2を加工する際は、電極1と被加工物
2を加工槽3内の加工液4の中で対向させ、パルス電流
供給装置5から供給されるパルス電流を加工間隙に通電
することにより前記被加工物2を加工する。この時、電
圧測定装置6は、前記電極1と被加工物2との間の加工
電圧を測定し、測定結果を制御装置10へ出力する。そ
して、制御装置10では、その測定結果の大小により、
各サーボモータ9a,9b,9cへ信号を送り、電極1
と被加工物2との加工間隙距離を制御している。
【0004】また、制御装置10には、予め各加工条件
毎の電極送り深さが設定されており、電極1が所望の深
さに達したことを検出すると、パルス電流供給装置5内
の加工条件切り換え装置16へ信号を出力する。そし
て、加工条件切り換え装置16は、制御装置10からの
信号により加工条件を1段づつ切り換えていく。
【0005】通常の放電加工においては、電気エネルギ
ーが大きく、加工速度が速い荒加工条件で加工する大部
分を除去してから、電気エネルギーを徐々に小さくしな
がら、所望の加工深さと加工面粗さの値にしていく多段
加工が一般的である。この様子を図13に示す。同図
(a)では所望の加工深さdに対する第1段階の加工を
示し、第1条件の加工である電極送り深さd1 まで電気
エネルギーの大きな荒加工を行う。その後、同図(b)
のように第2、第3の加工条件に順に切り換え、それぞ
れ電極送り深さd2 ,d3 まで加工する。このように、
順次電気エネルギーを小さくしてゆき、同図(c)のよ
うに最終の第nの条件に切り換え、所望の加工深さdよ
りこの条件の固有の加工間隙距離gn 手前の深さdn
で電極1を送り込めば、所望加工深さ、所望面粗さに仕
上げることができる。この時、加工段数nは多い程加工
時間は短縮されることが確かめられているが、通常、加
工条件切り換えの繁雑さから5〜10段程度である。
【0006】この例では、あらかじめn段の加工条件と
各加工条件時の電極送り深さが制御装置10に設定され
ており、ある加工条件で電極1が制御装置10に設定さ
れた電極送り深さに達すると、次の加工条件に切り換
え、その切り換えた加工条件で制御装置10に設定され
た電極送り深さまで加工するという動作をn段に対し行
うわけである。そして最終の第n段目の加工が所望深さ
に達すると、加工は終了となる。
【0007】このような加工を行う場合、例えば第n−
1段目の加工終了位置dn-1 から、第n段目の加工終了
位置dn までの電極送り量dn −dn-1 は、第n段目の
加工面粗さをRn 、加工間隙距離をgn 、第n−1段目
の加工面粗さをRn-1 、加工間隙距離をgn-1 とする
と、 dn −dn-1 =(Rn-1 −Rn )+(gn-1 −gn )+W+Z (1) W:電極消耗長さ Z:安全代 として表される。
【0008】仕上げ加工では、電極消耗量が大きくなっ
たり、加工面積が大きいと加工時間が長くなるため、そ
の間に機械が温度変化による熱変位を起こすなどして、
WやZの値が、電極送り量dn −dn-1 に対して大きな
影響を与えるようになるが、WやZの値は、実験や経験
から求められていることが多いので、加工形状や加工環
境が変化するとWやZの値が変化し、電極送り量dn
n-1 を正確に求めることが難しくなる。
【0009】このため、仕上げ加工では電極送り量を小
さく設定したために、加工をほとんど行わず加工が終了
してしまい、所望の加工深さや加工面粗さを得られなか
ったり、逆に電極送り量を大きめに設定したため極端に
加工量が増えてしまい、所望の加工深さ以上に加工した
り、加工時間が非常に長くなり、工程管理を難しくする
などの問題があった。
【0010】このような問題を解決するため、特開昭5
7−184628号公報、特開昭63−123627号
公報等に開示されているように、最終の第n段の加工を
加工深さで制御せず、ある一定の加工時間で加工量を制
御し、面粗さを仕上げるような加工方法がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】特開昭57−1846
28号公報に開示のものは、加工量を加工時間で制御で
できる加工量制御装置に関するものであるが、加工時間
の設定は、所望の面粗さになるまでの単位加工面積当た
り加工時間を実験的に求めておき、この単位加工面積だ
けの加工時間と加工面積から加工時間を作業者が決めな
ければならない。しかし、一般に放電加工装置で加工す
る加工形状は複雑であるものが多く、加工面積を簡単に
求められないため、加工時間の正確さに欠ける問題があ
った。従って、被加工物に対する加工精度の精度の低下
が問題であった。
【0012】また、特開昭63−123627号公報に
開示のものは、最終段の加工時間を最終段の数段手前の
加工から最終段の前段の加工までの各段の加工時間の定
数倍の和として設定して加工を行う放電加工装置につい
て示している。しかし、加工液に導体、あるいは半導体
の粉末を混入して放電加工を行う粉末混入放電加工方法
は、通常加工液で加工面粗さ10数(μm)まで加工し
てから、最終段で粉末混入加工液中で加工面粗さ1〜2
(μm)まで仕上げる方法であるが、通常加工液による
仕上げ加工に比べ、非常に高速な仕上げ加工であり、最
終段階の粉末混入放電加工時間とそれ以前の通常加工液
による加工時間に相関関係がほとんど無く、粉末混入放
電加工方法では正確な加工時間を設定できないという問
題があった。従って被加工物に対する加工精度の低下が
問題であった。
【0013】本発明は、かかる問題点を解決するため、
加工時間を自動的に且つ精度良く検出することにより、
被加工物に対する加工精度の向上を目的とする。自動的
に設定できる放電加工装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明に係る放電加工
装置においては、電圧の発生時間を計測する計測手段
と、電圧発生時間にもとづき被加工物の加工面積を求め
る面積演算手段と、加工面積と予め定められた単位加工
面積当たりの加工時間とにもとづいて、所定の加工段階
の被加工物の加工時間を求める加工時間演算手段と、加
工時間にもとづいて、被加工物の加工を制御する制御手
段とからなるものである。
【0015】また、この発明に係る放電加工方法におい
ては、加工槽内の電極と被加工物で形成される加工間の
電圧の発生時間を計測する第1のステップと、電圧発生
時間にもとづき被加工物の加工面積を求める第2のステ
ップと、加工面積と予め定められた単位加工面積当たり
の加工時間とにもとづいて所定の加工段階の被加工物の
加工時間を求める第3のステップと、加工時間にもとづ
いて、被加工物の加工作業を制御する第4のステップか
らなる方法である。
【0016】また、上記加工時間演算手段においては、
被加工物に対する各加工面に対応する単位加工面積当た
りの加工時間及び加工面積とにもとづいて、各加工面に
対する加工時間を求める加工面加工時間演算手段を備え
たものである。
【0017】また、上記第3のステップにおいては、被
加工物に対するそれぞれの加工面に対応する単位加工面
積当たりの加工時間及び加工面積とにもとづいてそれぞ
れの加工面に対する加工時間を求めるステップからなる
方法である。
【0018】また、被加工物に対する加工をn段階に分
けて加工する場合、n−1段の加工時に加工時間演算手
段が加工時間を求めるように制御し、この求められた加
工時間にもとづいてn段目の加工を制御させるスイッチ
手段を備えたものである。
【0019】更にまた、被加工物に対する加工をn段階
に分けて加工する場合、n−1段の加工時に第3のステ
ップが加工時間を求めるように制御し、この求められた
加工時間にもとづいてn段目の加工を制御させる第5の
ステップからなる方法である。
【0020】
【作用】上記のように構成された放電加工装置は、電圧
発生時間にもとづき被加工物の加工面積を求めて、この
加工面積と予め定められた単位加工面積当たりの加工時
間とにもとづいて所定の加工段階の被加工物の加工時間
を求める。そして、求められた加工時間にもとづいて被
加工物の加工を制御する。
【0021】また上記のように構成された放電加工方法
は、電圧発生時間にもとづき被加工物の加工面積を求め
てこの加工面積と予め定められた単位加工面積当たりの
加工時間とにもとづいて、所定の加工段階の被加工物の
加工時間を求める。そして、求められた加工時間にもと
づいて被加工物の加工作業を制御する。
【0022】また、各加工面に対する加工時間を求め
る。
【0023】また、それぞれの加工面に対する加工時間
を求める。
【0024】また、被加工物に対する加工をn段階に分
けて加工する場合、n−1段の加工時に加工時間演算手
段が加工時間を求めるように制御し、この求められた加
工時間にもとづいてn段目の加工を制御手段で制御す
る。
【0025】また、被加工物に対する加工をn段階に分
けて加工する場合、n−1段の加工時に第3のステップ
が加工時間を求めるように制御し、この求められた加工
時間にもとづいてn段目の加工を第4のステップで制御
する。
【0026】
【実施例】
実施例1.図1は、本発明の放電加工装置の一実施例を
示す構成図である。図2は本発明の放電加工方法の一実
施例を示すフローチャートである。なお、図1におい
て、図12と同一部材は同一符号で示される。
【0027】図1において、17は加工条件切り換え装
置16と連動して動作するスイッチ、18は直流電源、
19は単位加工面積当たりの加工時間を入力する加工時
間入力装置、20は加工時間演算装置、21は加工時間
設定装置、22はタイマ、23は、パルス電圧の立ち上
がり時間を計測する計測回路24と計測された立ち上が
り時間から加工面積を演算する加工面積演算装置25か
ら構成される加工面積検出装置、26はスイッチであ
る。
【0028】次に動作について図1及び図2にもとづい
て説明する。n段の加工条件を組んで放電加工する際、
制御装置10の出力は加工条件切り換え装置16に働
き、加工条件を順に切り換えていくが、この加工条件切
り換え装置16はスイッチ17にも連動しており、スイ
ッチ17も順次切り換わっていく。但し、このスイッチ
17の端子はn−1及びn以外はどこにも接続されてお
らず、第1〜第n−2段までは何の働きもしない。加工
条件が第n−1段に切り換わった時、スイッチ17はn
−1端子に接続され、直流電源18の電圧がスイッチ2
6に印加され、スイッチ26を閉じる。スイッチ26が
閉じられると、電極1と被加工物2とで形成される加工
間隙に印加されているパルス電圧が、計測回路24に入
力され、パルス電圧の立ち上がり時間が計測される。
【0029】図3は計測回路24の詳細を示す回路図で
ある。図において、101,102は基準電圧設定器、
103,104はパルス電圧立ち上がり時の電圧を基準
電圧と比較するコンパレータ、105は基準カウントパ
ルス発生器、106はAND回路、107はNAND回
路、108はパルス電圧立ち上がり時間をカウントする
カウンター、109はカウンター108の出力を保持す
るラッチ回路である。図3の計測回路24において、基
準電圧設定器101は、パルス電圧立ち上がり時におけ
る低電圧レベルVr1をコンパレータ103に出力し、同
様に基準電圧設定器102は高電圧レベルVr2をコンパ
レータ104に出力している。コンパレータ103と1
04はこれらの基準電圧Vr1,Vr2と加工間隙に印加さ
れた極間電圧とを比較し、極間電圧がVr1,Vr2より高
いときに出力が「H」となる。そして、コンパレータ1
03,104の出力はAND回路106に送られる。
【0030】図4は計測回路24の動作を示すタイミン
グチャートであり、AND回路106の出力(a)は、
同図に示すように極間電圧がVr1からVr2まで立ち上が
る時間tr1,tr2,tr3に相当した幅を持ったパルスを
出力する。(図2のステップ100)
【0031】AND回路106の出力(a)は、基準カ
ウントパルス発生器105の出力と共にNAND回路1
07に送られ、パルス列出力(b)を出力する。カウン
ター108は、このパルス列(b)をカウントし、立ち
上がり時間に相当する出力をラッチ回路109に出力す
る。ラッチ回路109は、出力(a)の立ち上がりのタ
イミングで立ち上がり時間tr1,tr2,tr3に対応した
出力値E1 ,E2 ,E3 の信号(c)を図1の加工面積
演算装置25へ出力し、次の電圧印加時間まで保持す
る。
【0032】ここで、電圧立ち上がり時間と加工面積の
関係について説明する。電極1と被加工物2との加工面
積をS、加工間隙距離をG、加工液の誘電率をεとする
と、極間に形成される静電容量Cは、 C=ε・(S/G) (2) となるから、今、加工間隙距離Gは既知であるとする
と、加工中なんらかの方法で静電容量C、またはそれに
相当するものを計測することにより加工面積Sを求める
ことができる。一方、極間すなわち加工間隙に形成され
る静電容量Cとラッチ回路109に出力された電圧の立
ち上がり時間tr (tr1,tr2,・・・・)との間に
は、 Vr1=E・(1−e-t1/RC) (3) Vr2=E・(1−e-t2/RC) (4) tr =t2 −t1 (5) の関係がある。ここで、Rは加工電源の抵抗値、Eは電
源電圧、t1 は電圧印加からVr1までの立ち上がり時
間、t2 は電圧印加からVr2までの立ち上がり時間であ
る。従って、式(3)〜(5)を解くことにより、電圧
立ち上がり時間trから静電容量Cを求めることができ
る。
【0033】図5は、加工面積一定のもとで加工間隙距
離を変化させた時の極間の静電容量C(実際は1/C)
の実測値と電圧立ち上がり時間tr から求めた計算値を
表したものであるが、図より加工間隙の変化に伴って極
間の静電容量Cは変化するが(加工間隙距離に逆比例す
る)、静電容量Cの計算値と実測値はほぼ一致してお
り、立ち上がり時間tr が極間の静電容量に対応して変
化していることがわかる。
【0034】よって、加工状態が正常であり、加工条件
が一定であれば、加工間隙距離は一定になるので、式
(3),(4)により、電圧立ち上がり時間tr から静
電容量Cが計算され、式(1)により(S=G・C/
ε)、加工面積Sが計算される。(図2のステップ10
1)
【0035】図6は、加工面積に対する電圧立ち上がり
時間tr の計測値を示したものあり、加工面積の変化に
伴って電圧立ち上がり時間tr も変化していることがわ
かる。
【0036】このようにして、図1において、第n−1
段目の加工をしている際、加工面積演算装置25に予め
第n−1段目の加工条件の時の加工間隙距離を設定して
おけば、電圧立ち上がり時間を計測回路24で計測し、
この計測結果を基に加工面積Sが加工面積演算装置25
により求められる。そして、加工時間入力装置19に予
め設定された第n−1段目の加工で得られる加工面粗さ
から第n段目の加工で所望する面粗さになるまでの単位
加工面積当たりの加工時間tと、前記加工面積演算装置
25からの加工面積演算結果Sから加工時間演算装置2
0では、第n段目の加工時間Tn (Tn =t・S)を計
算する。(図2のステップ102)この計算が終了する
と、計算結果Tn は加工時間設定装置21に与えられ、
第n段目の加工時間として設定されることとなる。(図
2のステップ103)第n−1段目の加工が終了する
と、制御装置10から加工条件切り換え装置16へ信号
が送られ第n段目の加工条件に切り換えられる。これに
より、スイッチ17も連動して端子nに切り換わり、タ
イマー22は動作を開始する。但し、タイマー22は加
工時間設定装置21に設定された時間だけ動作するもの
とする。(図2のステップ104)タイマー22では、
加工時間設定装置21によって設定された時間が経過す
ると動作が終了し、制御装置10へ信号を出力する。そ
して、制御装置10は加工が終了したと判断し、パルス
電流供給装置5からのパルス電流の供給を止めて加工は
終了となる。(図2のステップ105)
【0037】なお、本実施例では、加工面積を第n−1
段目の加工時に測定しているが、一般に放電加工では、
最初の数段で電極の加工部分が被加工物に対して全面当
たりするので、第n−1段目で求めた加工面積を第n段
目の加工面積として考えても問題は無い。
【0038】実施例2.図7は、本発明の放電加工装置
の第2の実施例を示す構成図である。なお、図9は本発
明の放電加工方法の第2の実施例を示すフローチャート
である。なお、図7において、30,32,33はスイ
ッチ、31は記憶装置である。
【0039】次に動作について説明する。例えば、図8
に示すような電極1で、まずZ(−)方向に加工を進行
させた後、加工進行方向に対して垂直な平面内におい
て、電極1と被加工物2との間に相対的な運動(図8で
は、X(+)→Y(+)→X(−)→Y(−)方向の順
で移動)を与えて加工を行う揺動加工を行った場合、加
工時間を決定するには、加工進行方向に対して垂直な面
(図8ではZ(−)面であり、一般的に底面という)の
面積と、加工進行方向に対して平行な面(図8ではX
(+)面、Y(+)面、X(−)面、Y(−)面であ
り、一般的に側面という)の面積が必要となってくる。
このため、実施例1における電極面積検出装置23で求
めた面積がどの面なのか区別する必要がある。
【0040】そこで、図7において、第n−1段目の加
工に入り、スイッチ26が閉じて、加工面積検出装置2
3がパルス電圧立ち上がり時間から加工面積を計測する
際、制御装置10からスイッチ30へ信号が送られ、現
在加工している面のスイッチを閉じ、加工面積演算結果
を記憶装置31内の加工面に対応した記憶部分へ送る。
(図9のステップ200)図7の加工例では、記憶装置
31内のX(+)面、Y(+)面、X(−)面、Y
(−)面、Z(−)面に対応した記憶部分に各面の面積
が入力されている。この後、各面の面積が底面積なの
か、側面積なのか区別する必要がある。そのため、制御
装置10からスイッチ32へ、加工進行方向に対して垂
直な面と平行な面を区別する信号が送られ、加工進行方
向に対して垂直な面はスイッチ32内のAスイッチを、
加工進行方向に対して平行な面はスイッチ32内のBス
イッチが閉じられ、記憶装置31内の各面の面積信号が
底面積演算装置29aと側面積演算装置29bに分けら
れて送られる。(図9のステップ201)図7の加工例
では、Z(−)面の面積信号が底面積演算装置29a
に、X(+)面、Y(+)面、X(−)面、Y(−)面
の面積信号が側面積演算装置29bに送られ、側面積演
算装置29bでは、各面の面積の和(X(+)面+Y
(+)面+X(−)面+Y(−))が計算される。(図
9のステップ202)この後、底面積と側面積の計算結
果は加工時間演算装置20aと20bに送られ、加工時
間入力装置19に設定された単位加工面積当たりの加工
時間とから、第n段目の底面と側面の各加工時間が求め
られ、各加工時間が加工時間設定装置21aと21bに
設定される。(図9のステップ203,ステップ20
4)第n−1段目の加工が終了すると、制御装置10か
ら加工条件切り換え装置16へ信号が送られ第n段目の
加工条件に切り換えられる。これにより、スイッチ17
も連動して端子nに切り換わるが、まず底面方向を加工
する場合、制御装置10はスイッチ33内のAスイッチ
を閉じるように信号を出し、タイマー22aを動作させ
る。(図9のステップ205)タイマー22aは、加工
時間設定装置21aによって設定された時間が経過する
と、制御装置10へ信号を出力し、制御装置10はこの
信号を受けて、側面方向の加工を行うように各サーボモ
ータへ指令する。(図9のステップ206)これと同時
に、制御装置10はスイッチ33内のBスイッチを閉じ
るように信号を出し、タイマー22bを動作させ、加工
時間設定装置21bによって設定された時間が経過する
と、制御装置10へ信号を出力し、制御装置10は加工
が終了したと判断し、パルス電流供給装置5からのパル
ス電流の供給を止めて加工は終了となる。
【0041】これにより、底面方向と側面方向を分けて
加工する場合でも、正確な加工時間で加工量を制御でき
る。
【0042】実施例3.図10は、本発明の他の実施例
を示す構成図であり、図10において、27は加工槽3
内に取り付けられた電極形状センサである。
【0043】次に動作について説明する。加工開始前、
加工槽3に取り付けられた電極形状センサ27を、制御
装置10からの指令により、電極1の下方に移動させ
る。そして、電極形状センサ27は電極の形状をとら
え、その結果を加工面積検出装置23へ出力する。加工
面積検出装置23では、送られてきた信号を基に電極面
積を求め、この結果を加工時間演算装置20へ送り、こ
の後は実施例1と同様な方法で第n段目の加工が行われ
る。
【0044】実施例4.図11は、本発明の他の実施例
を示す構成図である。図11において、28は電極の設
計から工程管理等をコンピュータで行うCAD/CAM
である。
【0045】次に動作について説明する。CAD/CA
M28には、電極1をマシニングセンタなどで切削加工
するための電極形状情報を含むNCプログラムが備えら
れており、CAD/CAM28内の電極形状情報が加工
面積検出装置23へ送られる。加工面積検出装置23で
は、送られてきた信号を基に電極面積を求め、この結果
を加工時間演算装置20へ送り、この後は実施例1と同
様な方法で第n段目の加工が行われる。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明は、電圧発生時間にもと
づき被加工物の加工面積を求めて、この加工面積と予め
定められた単位加工面積当たりの加工時間とにもとづい
て所定の加工段階の被加工物の加工時間を求める。そし
て、求められた加工時間にもとづいて、被加工物の加工
を制御することにより加工時間を精度良く求めることが
できる。したがって、放電加工装置において、被加工物
の加工精度を向上させることができる。
【0047】また、請求項2の発明は電圧発生時間にも
とづき被加工物の加工面積を求めて、この加工面積と予
め定められた単位加工面積当たりの加工時間とにもとづ
いて、所定の加工段階の被加工物の加工時間を求める。
そして、求められた加工時間にもとづいて、被加工物の
加工作業を制御することにより、加工時間を精度良く求
めることができる。したがって、放電加工方法において
被加工物の加工精度を向上させることができる。
【0048】また、請求項3の発明は、各加工面に対す
る加工時間を求めることにより、加工時間を更に精度良
く求めることができる。したがって、放電加工装置にお
いて、被加工物の加工精度を向上させることができる。
【0049】また、請求項4の発明は、それぞれの加工
面に対する加工時間を求めることにより、加工時間を更
に精度良く求めることができる。したがって、放電加工
方法において、被加工物の加工精度を向上させることが
できる。
【0050】また、請求項5の発明は、被加工物の対す
る加工をn段階に分けて加工する場合、n−1段の加工
時に加工時間演算手段が加工時間を求めるように制御
し、この求められた加工時間にもとづいてn段目の加工
制御手段で制御することにより、放電加工装置におい
て、被加工物に対する最終段の加工時間を自動的に精度
良く設定できる。
【0051】更にまた、請求項6の発明は、被加工物に
対する加工をn段階に分けて加工する場合、n−1段の
加工時に第3のステップが加工時間を求めるように制御
し、この求められた加工時間にもとづいてn段目の加工
を第4のステップで制御することにより、放電加工方法
において、被加工物に対する最終段の加工時間を自動的
に精度良く設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における実施例1を示す構成図であ
る。
【図2】 本発明における実施例1を示すフローチャー
トである。
【図3】 本発明における計測回路の実施例を示す回路
図である。
【図4】 本発明における計測回路の動作説明図であ
る。
【図5】 加工間隙距離に対する極間静電容量を示した
図である。
【図6】 加工面積と電圧立ち上がり時間との関係を示
した図である。
【図7】 本発明における実施例2を示す構成図であ
る。
【図8】 加工方向と加工面の関係を示した図である。
【図9】 本発明における実施例2を示すフローチャー
トである。
【図10】 本発明における実施例3を示す構成図であ
る。
【図11】 本発明における実施例4を示す構成図であ
る。
【図12】 従来の放電加工装置を示す構成図である。
【図13】 多段加工の説明図である。
【符号の説明】
1 電極、2 被加工物、3 加工槽、4 加工液、5
パルス電流供給装置、6 電圧測定装置、8a,8
b,8c ボールネジ、9a,9b,9c サーボモー
タ、10 制御装置、16 加工条件切り換え装置、1
7 スイッチ、18 直流電源、19 加工時間入力装
置、20 加工時間演算装置、21 加工時間設定装
置、22 タイマー、23 加工面積検出装置、24
計測回路、25 加工面積演算装置、26 スイッチ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工槽内の電極と被加工物で形成される
    加工間隙に電圧を印加して被加工物の加工を行なう放電
    加工装置において、上記電圧の発生時間を計測する計測
    手段と、計測手段で計測された電圧発生時間にもとづき
    被加工物の加工面積を求める面積演算手段と、面積演算
    手段で求められた加工面積と予め定められた単位加工面
    積当たりの加工時間とにもとづいて、所定の加工段階の
    被加工物の加工時間を求める加工時間演算手段と、加工
    時間演算手段で求められた加工時間にもとづいて、被加
    工物の加工を制御する制御手段とを備えたことを特徴と
    する放電加工装置。
  2. 【請求項2】 加工槽内の電極と被加工物で形成される
    加工間隙に電圧を印加して被加工物の加工を行なう放電
    加工方法において、加工槽内の電極と被加工物で形成さ
    れる加工間の電圧の発生時間を計測する第1のステップ
    と、第1のステップで計測された電圧発生時間にもとづ
    き被加工物の加工面積を求める第2のステップと、第2
    のステップで求めた加工面積と、予め定められた単位加
    工面積当たりの加工時間とにもとづいて所定の加工段階
    の被加工物の加工時間を求める第3のステップと、第3
    のステップで求めた加工時間にもとづいて、被加工物の
    加工作業を制御する第4のステップとを備えたことを特
    徴とする放電加工方法。
  3. 【請求項3】 上記加工時間演算手段において、被加工
    物に対する各加工面に対応する単位加工面積当たりの加
    工時間及び加工面積とにもとづいて、各加工面に対する
    加工時間を求める加工面加工時間演算手段を備えたこと
    を特徴とする請求項第1項記載の放電加工装置。
  4. 【請求項4】 上記第3のステップにおいて、被加工物
    に対するそれぞれの加工面に対応する単位加工面積当た
    りの加工時間及び加工面積とにもとづいてそれぞれの加
    工面に対する加工時間を求めるステップから成る請求項
    第2項記載の放電加工方法。
  5. 【請求項5】 被加工物に対する加工をn段階に分けて
    加工する場合、n−1段の加工時に加工時間演算手段が
    加工時間を求めるように制御し、この求められた加工時
    間にもとづいてn段目の加工を制御手段で制御させるス
    イッチ手段を備えたことを特徴とする請求項第1項また
    は請求項第3項記載の放電加工装置。
  6. 【請求項6】 被加工物に対する加工をn段階に分けて
    加工する場合、n−1段の加工時に第3のステップが加
    工時間を求めるように制御し、この求められた加工時間
    にもとづいてn段目の加工を第4のステップで制御させ
    る。第5のステップを備えたことを特徴とする請求項第
    2項または請求項第4項記載の放電加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010023188A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Sodick Co Ltd 形彫放電加工における揺動放電加工方法及び揺動放電加工装置

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