JP2002178226A - 放電加工方法 - Google Patents

放電加工方法

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JP2002178226A
JP2002178226A JP2000376523A JP2000376523A JP2002178226A JP 2002178226 A JP2002178226 A JP 2002178226A JP 2000376523 A JP2000376523 A JP 2000376523A JP 2000376523 A JP2000376523 A JP 2000376523A JP 2002178226 A JP2002178226 A JP 2002178226A
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machining
electrode
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electric discharge
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Eiichi Yamada
栄一 山田
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Canon Inc
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電加工の面積と加工液の状態に影響する放
電ギャップの適性値を、加工する電極毎に加工過程中の
基準内で求め、その適正な放電ギャップで加工すること
で、加工精度を確保でき、上記工程を自動で行い作業効
率の向上を図る。 【解決手段】 電極と被加工物との加工間隙に加工液を
供給し、電極と被加工物間に加工パルスを供給して被加
工物を放電加工する放電加工方法において、被加工物と
別に基準球を接続した基準面を設定し前記電極を加工す
る前及び加工途中に基準球に接触感知させる工程と、こ
の接触した位置座標値と次に基準球に接続した基準面に
加工部位を加工する最終電気条件にて放電させることに
より前記電極が放電した位置座標値を求める工程と、こ
の求めた値からあらかじめ測定入力した前記基準球に接
続した基準面の高さ量を演算して放電間隙長さを求める
工程と、この新たな放電間隙長さで加工位置にまで放電
加工する工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電加工において
発生する寸法誤差の要因の介入を回避するために加工過
程で放電加工間隙長を測定し、その値で加工する放電加
工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来では、放電加工する前に、電極を被
加工物の基準面に接触させて電極位置を測定し、この位
置を原点としてあらかじめ付与された加工量分(図面寸
法)だけ電極を送って放電加工していくが、放電加工の
間隙長さ(以下、「放電ギャップ」と呼ぶ)分を、先の
付与された加工量よから除いた位置まで加工して終了と
なる。従って、あらかじめ放電加工の放電ギャップを正
確に設定しなければ、精度の良い加工とならなかった。
【0003】その他、加工精度に影響する、機械の熱変
位や電極消耗等があるが、その中で放電ギャップは精度
に大きく影響する要因である。
【0004】また、放電ギャップは、面積が同じでなけ
れば、同一にはならず、その状態を図7に加工面積と放
電ギャップの関係として示す。
【0005】このように、放電される面積によって変化
があり、特に面積が小さい領域では大きく変化すること
が判る。
【0006】このために、精度良く加工するには、面積
別に細かく放電ギャップを設定するのが良いが、大変な
量になり、また、判断して選択するのも大変な作業とな
る。さらに、被加工物の材質によっても、放電ギャップ
は変わるために、これ等に就いても、考慮しなくてはな
らない。
【0007】また、図8の粉末混入濃度と放電ギャップ
との関係のグラフから加工液に混入させる粉末の量によ
っても、変化が起きることが判る。
【0008】従って、特定の放電ギャップを維持するた
めには、加工液の濃度管理が必要となる。このように、
加工精度に重要な放電ギャップは、加工する面積や加工
液状態によって変化するために、あらかじめ設定した放
電ギャップ値と相違が起きることを考慮しないと、高い
加工精度は得られなかった。
【0009】また、粉末を混入していない加工液につい
ても使用時間により変わる粘度や酸化度により放電ギャ
ップは左右される。また、面積によっても粉末混入液と
同様な傾向となる。
【0010】以上のような問題があるために、放電によ
る高精度な加工は、人が付いて少し加工しては人がダイ
ヤルゲージや顕微鏡等の測定器具を使って測定して、不
足分を再度加工し、再び確認測定することを、人が慎重
に繰り返し加工していく方法があるが、取り過ぎも当然
起こることもあり、問題となっている。
【0011】また、測定と加工の繰返しのために煩雑で
あり、非効率的な加工である。さらに、これらを人に代
わって自動で行う先行技術があるが、どれも測定結果が
悪い場合に、再度補正加工を行わなければならないとい
う問題がある。従って、一回の加工で狙い通りの精度が
得られる方法が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決しようと
する課題は、精度の高い加工部は、人が付いて寸法確認
しながら加工するために効率が低下する問題があり、ま
た、放電する面積によって放電ギャップを正確に面積別
に細かく分けて設定したり、加工液の状態等、使用時間
によって変化する加工液の粘度、濃度、酸化度等によっ
て変わる放電ギャップの設定値を定期的に変更すること
が、精度維持のために必要とされている。
【0013】従って、本発明は、上記した技術課題およ
び従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、このような従来における問題を解決するため
に、放電加工の面積と加工液の状態に影響する放電ギャ
ップの適性値を、加工する電極毎に加工過程中の放電加
工装置内で求め、その適正な放電ギャップで加工するこ
とで、加工精度を確保できる放電加工方法を提供するこ
とにある。
【0014】また、本発明の別の目的は、上記工程を自
動で行い作業効率の向上を図ることができる放電加工方
法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明の放電加工方法は、電極と被加工物との
加工間隙に加工液を供給し、前記電極と前記被加工物間
に加工パルスを供給して前記被加工物を放電加工する放
電加工方法において、前記被加工物と別に基準球を合体
接続した基準面を設定する工程と、前記電極で加工する
前及び加工途中に基準球に接触感知させる工程と、この
接触した位置座標値と次に基準球に接続した基準面に加
工部位を加工する最終電気条件にて放電させることによ
り前記電極が放電した位置座標値を求める工程と、この
求めた値からあらかじめ測定入力した前記基準球に接続
した基準面の高さ量を演算して放電間隙長さを求める工
程と、この新たな放電間隙長さで加工位置にまで放電加
工する工程と、を有することを特徴とする。
【0016】また、本発明の放電加工方法は、電極と被
加工物との加工間隙に加工液を供給し、前記電極と前記
被加工物間に加工パルスを供給して前記被加工物を放電
加工する放電加工方法において、前記被加工物と別に基
準球を設定する工程と、前記電極で加工前及び加工途中
に基準球に接触感知させる工程と、この接触した位置座
標値と次に被加工物基準に加工部位を加工する最終電気
条件にて放電させることにより前記電極が放電した位置
座標値を求める工程と、この求めた値からあらかじめ入
力した前記基準球と被加工基準面の高さ量から演算して
放電間隙長さを求める工程と、この新たな放電間隙長さ
で加工位置にまで放電加工する工程と、を有することを
特徴とする。
【0017】さらに、本発明の放電加工方法は、電極と
被加工物との加工間隙に加工液を供給し、前記電極と前
記被加工物間に加工パルスを供給して前記被加工物を放
電加工する放電加工方法において、前記被加工物と別に
基準ブロックを設置する工程と、前記電極で基準ブロッ
クに接触感知させる工程と、この接触した位置座標値と
次に基準ブロックの同一面上もしくは、同一地点に、放
電加工部位を加工する最終電気条件にて放電させること
により位置座標値を求める工程と、この測定差の距離を
演算して放電間隙長さを求める工程とこの新たな放電間
隙長さで加工位置にまで放電加工する工程と、を有する
ことを特徴とする。
【0018】さらにまた、本発明の放電加工方法は、電
極と被加工物との加工間隙に加工液を供給し、前記電極
と前記被加工物間に加工パルスを供給して前記被加工物
を放電加工する放電加工方法において、前記電極の基準
面への接触位置と基準面への放電した位置データを取込
む工程と、この取り込んだデータを記憶保存する工程
と、あらかじめ入力した前記基準面間の差のデータおよ
び初期狙いの加工量のデータを記憶保存する工程と、前
記取り込んだ接触値と放電値と入力された量から新しい
放電間隙長さを演算して新たな加工量として加工する工
程と、を有し、これによって、自動で放電加工を行うこ
とを特徴とする。
【0019】上記したように本発明では、これから放電
加工する加工部に用いる電極を使用し、接触測定と加工
する実加工条件と同一の最終仕上げの電気条件で被加工
物基準面を数秒間放電したことで、加工部と同じ放電ギ
ャップが得られることを利用して、接触感知と放電測定
の差でその放電ギャップの変更がその都度できる加工が
提供できる。
【0020】また、本発明で求めた放電ギャップは、同
一の実加工電気条件を使用して同一の加工液中、かつ同
一の電極で、しかも同じ加工面積で行うために加工状態
が同じであるので、正確な転写が行える。
【0021】さらに、従来のように加工後に被加工物の
基準面測定と加工部面測定を行い比較測定をして狙い値
との誤差を求め、補正する煩わしさが無く、高効率に加
工できる。
【0022】さらにまた、複数個の電極と加工部を連続
して自動加工できるように検出した現在値データを取込
む手段と記憶保存手段とあらかじめ付与した加工量のデ
ータ記憶保存手段とを有し、前記取込み量と加工量を演
算する手段を備えるために自動で連続した放電加工を行
うことができ、従来のように人が後どのくらい取ればよ
いか測定し判断し再加工する必要が無い放電加工方法が
得られる。
【0023】本発明のその他の目的や特徴および利点
は、添付図面に示される本発明の放電加工方法の実施形
態についての以下の詳細な説明から明らかである。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1乃至図3は、本
発明の放電加工方法を実施するための放電加工装置の一
実施例を示す概要図で、図1は放電ギャップ測定加工法
の動作のZ方向におけるフローチャート、図2は基準球
に対する基準台を用いる放電ギャップ測定方法を示す概
要図で、図3は放電加工装置とNC装置を示す概要図で
ある。
【0025】先ず、図3には、本発明に係る放電加工方
法を実現するための放電加工装置の制御系の全体構成が
示されている。図示されるように、本発明における放電
加工装置は、自動制御装置11を有しており、コンピュ
ータ数値制御機構12(以下、NC装置と称す)、電源
制御装置13、放電回路14、放電検知手段15から構
成され、コントローラ装置16と組み合わせて使用され
るようになっている。
【0026】また、加工テーブル4には被加工物3が取
り付けられて、この加工テーブル4に対応して、水平面
上で互いに直交するX、Y方向に加工テーブル4を移動
させるX方向駆動装置5およびY方向駆動装置7が装備
されており、さらに、この動作位置を検出するX軸方向
位置検出装置6とY方向位置検出装置8とが装備されて
いる。
【0027】加工ヘッド1は、下端部に放電加工用電極
2が着脱自在に装着されており、図示されていないが、
電極2が、オートハンドで他の電極と自動で交換可能な
ようになっている。この加工ヘッド1は、加工テーブル
4に対して垂直方向に移動させるZ方向駆動装置9とこ
の動作位置を検出するZ軸方向駆動装置10が装備され
ている。
【0028】NC装置12からは、上記X、Y、Z方向
駆動装置5、7、9を駆動させるための指令が出される
ようになっており、他方、上記NC装置12には、上記
X、Y、Z軸方向位置検出装置6、8、10から各時点
の加工テーブル4および加工ヘッド1の位置情報が入力
され、メモリ機構に書き込みできるようになっている。
また、NC装置12は、コントローラ装置16であらか
じめ入力設定された情報(図面の狙い加工量、電気条
件、加工順など)をメモリM1、M2、M3、M4に書
き込み記憶したものと、所要のプログラム(加工動作、
送り量、加工方向、電気条件など)に従ってX、Y、Z
方向駆動装置5、7、9に駆動信号を与え、また電源制
御装置13から放電回路14を介して放電加工用電極2
へ所要の放電電圧を印可するように、電源制御装置13
および放電回路14に対して電圧出力信号を与える構成
になっている。さらに、加工液17は、放電加工用の粉
末を混入したもので、加工槽18内に加工時に蓄えた状
態で粉末放電加工が開始される。また、被加工物3に対
向して基準球付ブロック19が加工テーブル4に設置さ
れている。
【0029】次に、このように構成された本発明におけ
る放電加工装置の動作について説明する。
【0030】図1は、本発明の放電加工方法の各工程を
示す測定動作のZ方向加工のフローチャートであり、本
発明の放電加工方法は、電極と被加工物との加工間隙に
加工液を供給し、前記電極と前記被加工物間に加工パル
スを供給して前記被加工物を放電加工する放電加工方法
において、前記被加工物と別に基準球を合体接続した基
準面を設定する工程と、前記電極で加工する前に基準球
に接触感知させる工程と、この接触した位置座標値と次
に基準球に接触した基準面に加工部位を加工する最終電
気条件にて放電させることにより前記電極が放電した位
置座標値を求める工程と、この求めた値からあらかじめ
入力した前記基準球と合体接続した基準面の高さ量を演
算して放電間隙長さを求める工程と、この新たな放電間
隙長さで加工位置にまで放電加工する工程と、から構成
されるものである。
【0031】以下に、本発明の放電加工方法の各ステッ
プ(a)乃至(d)を参照して、本発明における放電加
工方法に就いて説明する。
【0032】ステップ(a):始動に際しては、NC装
置12において、加工テーブル4上の被加工物3につい
て決められた原点(X0、Y0、Z0)から図面上の被
加工物3の加工部3Aの狙い深さまでの第1次情報H
(X1、Y1、Z1)をメモリ機構の所要のメモリ領域
M1に入力する。
【0033】また、基準球付ブロック19の基準球の1
mm程度上げた位置にした所に電極2を移動し、接触感
知測定の開始点として点T(X2’、Y2’、Z2’)
として位置を教示する。
【0034】次に、基準面の1mm程度上げた位置にし
た所を最終放電測定の開始点P(X2”、Y2”、Z
2”)として位置を教示する。
【0035】この教示は、加工前に電極を基準面に移動
して、その座標を教えても良いし、あるいはまた基準球
付ブロック19の位置を一定の場所に定めておいて位置
座標を入力して教えても良い。これを全電極について行
う。次いで、加工をスタートさせる。
【0036】ステップ(b):次に、電極2を基準面上
の点Tの情報の位置に移動した後、電源制御装置13か
ら放電回路14に制御信号を与えて放電加工用電極2に
測定検知の弱い放電電圧を印加し、その状態でZ駆動手
段9を駆動して、点Tの情報の位置から降下する。そし
て、所定の測定命令により電極が接触した際の位置を止
め、その位置の情報を(X2、Y2、Z2)の第2の位
置情報(電極の接触点)としてメモリ機構の所要のメモ
リ領域M2に記憶する。
【0037】ステップ(c):次に、粉末混入加工液1
7を加工槽18内に充満させる。次いで、電極2を基準
面上の点Pの情報の位置に移動した後に、電源制御装置
13から放電回路14に制御信号を与えて放電加工用電
極2に粉末最終仕上げ段階の放電電圧を印加して、その
状態でZ方向駆動装置9を駆動して、点Pの情報の位置
から降下する。そして、所定の3秒間の時間加工で粉末
放電加工した際の位置を止め、その位置の情報を(X
3、Y3、Z3)の第3の位置情報(電極の加工点)と
してメモリ機構の所要のメモリ領域M3に記憶する。
【0038】次いで、メモリ領域M2とM3の位置情報
とコントローラ装置16にあらかじめ入力設定された情
報の加工量H(メモリに書き込み記憶したもの)の計算
をコントローラ装置16内の演算部で行い、新たな加工
の狙い深さ位置として(X4、Y4、Z4)の第4の位
置情報(狙い深さ加工点)としてメモリ機構の所要のメ
モリ領域M4に記憶する。
【0039】図2にZ方向における放電ギャップの計算
式を示す。
【0040】あらかじめ知っている接触点と放電点の距
離DからM2情報のZ2からM3情報のZ3の位置を引
いた値が、これから放電する放電ギャップとなる。ま
た、基準球原点からの被加工物迄の距離B(あらかじめ
知っている)と加工深さHからいま求めた放電ギャップ
を引くことで、新たな狙い深さが求まる。
【0041】プログラム加工命令のZ方向例として、下
記のようになる。
【0042】先のEG(放電ギャップ)=(D−(Z3
−Z2))として計算することによってEGを求めて、
下記の加工プログラムに入れる。
【0043】C100(最終条件) G01 H(加工
深さ)−EG(放電ギャップ)これによって、新たな加
工量Z4として加工していくことになる。
【0044】以上は、Z方向について説明したが、側面
X方向、Y方向についても同様である。
【0045】ステップ(d):次に、M4の情報(X
4、Y4、Z4)まで粉末放電加工の荒条件から最終段
階の仕上げ加工の最後まで条件を変えて段階的に加工し
ていく。これは、加工効率を良くするためで、最終条件
だけで使用しても勿論良い。
【0046】次に、最終電気条件がX4、Y4、Z4ま
で到達したときに加工終了となる。
【0047】このように、同一の電気条件、同一形状、
同一面積、同一加工液中同一加工液状態で行うために、
図中の放電ギャップAはA’と同じになるために加工終
了後に再度測定確認の必要が無く高い精度での放電加工
が行える。
【0048】加工終了後、加工液を排出し、コントロー
ラ装置16によって指示を出し、次の加工部へと移動し
て同じ加工をするか、あるいは次の電極と交換して別の
加工部を加工していくことになる。また、本発明では、
加工前で放電ギャップを求めたが、加工途中で行っても
良い。なお、基準球の清掃を行っておくと好適である。
【0049】以上に説明したように、本発明における放
電加工方法は、電極と被加工物との加工間隙に加工液を
供給し、前記電極と前記被加工物間に加工パルスを供給
して前記被加工物を放電加工する放電加工方法におい
て、前記被加工物と別に基準球を合体接続した基準面を
設定する工程と、前記電極で加工する前に基準球に接触
感知させる工程と、この接触した位置座標値と次に基準
球に接触した基準面に加工部位を加工する最終電気条件
にて放電させることにより前記電極が放電した位置座標
値を求める工程と、この求めた値からあらかじめ入力し
た前記基準球と合体接続した基準面の高さ量を演算して
放電間隙長さを求める工程と、この新たな放電間隙長さ
で加工位置にまで放電加工する工程と、を有している。
【0050】従って、本発明の放電加工方法に依れば、
加工終了させる前に、事前に誤差の要因を無くす方法の
ために、精度良く加工するのに効率的であり、加工部の
基準原点位置を接触測定後に、直接に実加工の最終段階
の条件で放電して放電ギャップを含んだ位置を測定する
ことによって、加工部内の最終段階の条件で放電される
ギャップ量を求めて、図面寸法の加工量分に含む特定ギ
ャップ量を入れ換え、補正した寸法で送って加工するの
で、効率良く、かつ高精度な加工ができると共に、複数
の加工部を自動でできるようにしたために、さらに加工
効率が向上できて、人による間違いの発生がない放電加
工方法が得られる。
【0051】(実施例2)また、図4には、本発明で加
工する別の実施例の放電ギャップの測定方法(Z方向)
が示される。
【0052】本実施例は、被加工物の基準を直ちに放電
測定する方法であり、平らな広い面であれば、基準球だ
けが有れば済む有効な方法であり、基準球付ブロック1
9の基準球に電極2を接触させて距離Dを測定し、次い
で、放電ギャップEGを求めるものである。
【0053】(他の実施例)図5と図6は異形電極の例
を示すもので、底面が曲面の電極(図5)と、底面が斜
面の電極(図6)の場合の、接触測定と放電測定との状
態を示している。
【0054】図5では、ブロック20の頂部平面に、曲
面状の電極2を接触させて接触感知測定を行ってZ2を
求め、これによって、Z3を計算して放電ギャップEG
を求め、放電測定を行っている。
【0055】図6は、同一面および同一点で、底面が斜
面の電極によって上記の接触測定および放電測定の両測
定を行わせる方法で、図6(a)が接触感知測定の図
で、図6(b)が放電測定の図である。これによって、
斜面状の電極2の形状に合せた斜面ブロック21を用意
しておけば、被加工物の加工部内の放電当りの面積と同
一の面積で放電測定が可能であり、また、同一の接触測
定も同一形状で可能なために、これによって、Z2、Z
3を求めて、精度良く放電ギャップを求めることができ
る。
【0056】また、図5は、同一のブロック20の面上
での放電測定を示すものであるが、図6のように同一地
点にて接触と放電を行わせても良い。
【0057】図示しないが、接触測定時にのみ、測定前
にブロック20、21の頂面に、エアーノズル等を設置
してエアーを吹きかけて清掃することによって、精度良
く測定することができる。
【0058】また、基準球付ブロック19の基準球と斜
面ブロック21を一緒に配置して使い分けることも有効
である。
【0059】図示していないが、側面テーパーの電極に
対して底面と同じようにブロックの側面をテーパーに加
工して用意することも良い。すなわち、被加工物の放電
加工部面に合せた形状のブロックを用意しておき、異形
が形成されている電極は、被加工物の加工部面と同一の
放電面積になるブロックに接触感知測定と放電測定を行
って放電ギャップを求めることが可能となり、今まで精
度良く加工できなかった異形状でも、良好に対応できる
高精度な加工方法が提供できる。
【0060】また、最終電気条件の放電ギャップの再現
性を図9に示す。
【0061】粉末液中で同一点に繰り返し放電しても高
い再現が得られる。気中で測定する接触感知測定と同等
以上の測定精度である。
【0062】以上のように本発明は、形彫り放電加工で
の実施例に就いて説明したが、ワイヤーカット放電加工
等でも被加工基準面をワイヤー線で接触感知測定後に、
最終段階の条件で数秒間放電して、その位置の差から放
電ギャップを求めて加工することで、本発明と同じこと
ができることになる。なお、被加工物の基準面を数秒間
放電するが、最終電気条件の弱い電流のために、加工進
行は微少量で済み、繰り返し同一点に数十回行っても1
μm以下に抑えられる。また、面粗さも粗くならず、基
準面としての支障は全く無い。
【0063】このように、従来では、加工結果を測定し
た後で、狙い値との差を評価して、悪ければ再度補正加
工する方法であったが、本発明は、加工を終了させる前
に、事前に誤差の要因を無くす方法のために、精度良く
加工するには効率的である。すなわち、本発明は、加工
部の基準原点位置を接触測定後に、直接に実加工の最終
段階の条件で放電して放電ギャップを含んだ位置を測定
することによって、加工部内の最終段階の条件で放電さ
れるギャップ量を求め、図面寸法の加工量分に含む特定
ギャップ量を入れ換えて、補正した寸法で送って加工す
るので、効率良く、かつ高精度な加工ができると共に、
複数の加工部を自動でできるようにしたために、さらに
加工効率が向上でき、かつ人による間違いの発生がない
方法が採れるようになる。さらに、異形状に形成されて
いる電極は、加工部面と同一放電面積になるブロックを
設けることで、放電ギャップを求めることが可能とな
り、今まで精度良く加工できなかった異形状でも対応で
きる高精度な放電加工方法が提供できる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の放電加工方法は、電極と被加工物との加工間隙に
加工液を供給し、前記電極と前記被加工物間に加工パル
スを供給して前記被加工物を放電加工する放電加工方法
において、前記被加工物と別に基準球を接続した基準面
を設定し前記電極を加工する前及び加工途中に基準球に
接触感知させる工程と、この接触した位置座標値と次に
基準球に接続した基準面に加工部位を加工する最終電気
条件にて放電させることにより前記電極が放電した位置
座標値を求める工程と、この求めた値からあらかじめ測
定入力した前記基準球に接続した基準面の高さ量を演算
して放電間隙長さを求める工程と、この新たな放電間隙
長さで加工位置にまで放電加工する工程と、を有するの
で、加工を終了させる前に、事前に誤差の要因を無くす
方法のため精度良く加工するには効率的である。また、
加工部の基準原点位置を接触測定後に、直接に実加工の
最終段階の条件で放電して放電ギャップを含んだ位置を
測定することによって加工部内の最終段階の条件で放電
されるギャップ量を求め、図面寸法の加工量分に含まれ
る特定ギャップ量を入れ換えて補正した寸法で送って加
工するので、効率良く、かつ高精度な加工ができると共
に、複数の加工部を自動で加工できるようにしたため
に、さらに加工効率が向上でき、かつ人による間違いの
発生がない方法が採れるようになる。
【0065】本発明の請求項2記載の放電加工方法は、
電極と被加工物との加工間隙に加工液を供給し、前記電
極と前記被加工物間に加工パルスを供給して前記被加工
物を放電加工する放電加工方法において、前記被加工物
と別に基準球を設定する工程と、前記電極で加工前及び
加工途中に基準球に接触感知させる工程と、この接触し
た位置座標値と次に被加工物基準に加工部位を加工する
最終電気条件にて放電させることにより前記電極が放電
した位置座標値を求める工程と、この求めた値からあら
かじめ入力した前記基準球と被加工基準面の高さ量から
演算して放電間隙長さを求める工程と、この新たな放電
間隙長さで加工位置にまで放電加工する工程と、を有す
るので、効率良く、かつ高精度な加工ができると共に、
複数の加工部を自動で加工することができるようにした
ために、さらに加工効率が向上でき、かつ人による間違
いの発生がない方法が採れるようになり、さらに、異形
が形成されている電極でも、加工部面と同一放電面積に
なるブロックを設けることで、放電ギャップを求めるこ
とが可能となり、今まで精度良く加工できなかった異形
状でも対応できる高精度な加工方法が提供できる。
【0066】本発明の請求項3記載の放電加工方法は、
電極と被加工物との加工間隙に加工液を供給し、前記電
極と前記被加工物間に加工パルスを供給して前記被加工
物を放電加工する放電加工方法において、前記被加工物
と別に基準ブロックを設置し、前記電極で基準ブロック
に接触感知させる工程と、この接触した位置座標値と次
に基準ブロックの同一面上もしくは、同一地点に、放電
加工部位を加工する最終電気条件にて放電させることに
より位置座標値を求める工程と、この測定差の距離を演
算して放電間隙長さを求める工程と、この新たな放電間
隙長さで加工位置にまで放電加工する工程と、を有する
ので、効率良く、かつ高精度な加工ができると共に、複
数の加工部を自動で加工できるようにしたために、さら
に加工効率が向上でき、かつ人による間違いの発生が全
くない方法が採れるようになる。
【0067】本発明の請求項4記載の放電加工方法は、
電極と被加工物との加工間隙に加工液を供給し、前記電
極と前記被加工物間に加工パルスを供給して前記被加工
物を放電加工する放電加工方法において、前記電極の基
準面への接触位置と基準面への放電した位置データを取
込む工程と、この取り込んだデータを記憶保存する工程
と、あらかじめ入力した前記基準面間の差のデータおよ
び初期狙いの加工量のデータを記憶保存する工程と、前
記取り込んだ接触値と放電値と入力された量から新しい
放電間隙長さを演算して新たな加工量として加工する工
程と、を有し、これによって、自動で放電加工を行うの
で、自動で連続した放電加工を行うことができ、従来の
ように人が後どのくらい取ればよいかを測定して判断
し、再加工する必要が全く無い等の、放電加工方法が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における放電ギャップ測定加工方法の動
作のフローチャートである。
【図2】本発明の一実施例における放電ギャップ測定方
法(基準球対基準台)を示す概要図である。
【図3】本発明の放電加工方法を実施するための放電加
工装置を示す概要図である。
【図4】本発明の別の実施例における放電ギャップ測定
方法(基準球対被加工物)を示す概要図である。
【図5】本発明の他の実施例における曲面異形電極での
放電ギャップ測定方法(同一ブロック)を示す概要図で
ある。
【図6】本発明のまた別の実施例における斜面異形電極
での放電ギャップ測定方法(同一ブロック/同一地点)
を示す概要図である。
【図7】加工面積と粉末放電ギャップとの関係を示す図
である。
【図8】粉末加工液の粉末混入濃度と放電ギャップとの
関係を示す図である。
【図9】粉末放電加工による放電ギャップの再現性を示
す図である。
【符号の説明】
1 加工ヘッド 2 放電電極 3 被加工物 3A 加工部 4 加工テーブル 5 X方向駆動装置 6 X軸方向位置検出装置 7 Y方向駆動装置 8 Y軸方向位置検出装置 9 Z方向駆動装置 10 Z軸方向位置検出装置 11 自動制御装置 12 NC装置 13 電源制御装置 14 放電回路 15 放電検知手段 16 コントローラ装置 17 粉末混入加工液 18 加工槽 19 基準球付ブロック 20 ブロック 21 斜面ブロック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極と被加工物との加工間隙に加工液を
    供給し、前記電極と前記被加工物間に加工パルスを供給
    して前記被加工物を放電加工する放電加工方法におい
    て、 前記被加工物と別に基準球を接続した基準面を設定し、
    前記電極を加工する前及び加工途中に基準球に接触感知
    させる工程と、この接触した位置座標値と次に基準球に
    接続した基準面に加工部位を加工する最終電気条件にて
    放電させることにより前記電極が放電した位置座標値を
    求める工程と、この求めた値からあらかじめ測定入力し
    た前記基準球に接続した基準面の高さ量を演算して放電
    間隙長さを求める工程と、この新たな放電間隙長さで加
    工位置にまで放電加工する工程と、を有することを特徴
    とする放電加工方法。
  2. 【請求項2】 電極と被加工物との加工間隙に加工液を
    供給し、前記電極と前記被加工物間に加工パルスを供給
    して前記被加工物を放電加工する放電加工方法におい
    て、 前記被加工物と別に基準球を設定する工程と、前記電極
    で加工前及び加工途中に基準球に接触感知させる工程
    と、この接触した位置座標値と次に被加工物基準に加工
    部位を加工する最終電気条件にて放電させることにより
    前記電極が放電した位置座標値を求める工程と、この求
    めた値からあらかじめ入力した前記基準球と被加工基準
    面の高さ量から演算して放電間隙長さを求める工程と、
    この新たな放電間隙長さで加工位置にまで放電加工する
    工程と、を有することを特徴とする放電加工方法。
  3. 【請求項3】 電極と被加工物との加工間隙に加工液を
    供給し、前記電極と前記被加工物間に加工パルスを供給
    して前記被加工物を放電加工する放電加工方法におい
    て、 前記被加工物と別に基準ブロックを設置する工程と、前
    記電極で基準ブロックに接触感知させる工程と、この接
    触した位置座標値と次に基準ブロックの同一面上もしく
    は、同一地点に、放電加工部位を加工する最終電気条件
    にて放電させることにより位置座標値を求める工程と、
    この測定差の距離を演算して放電間隙長さを求める工程
    と、この新たな放電間隙長さで加工位置にまで放電加工
    する工程と、を有することを特徴とする放電加工方法。
  4. 【請求項4】 電極と被加工物との加工間隙に加工液を
    供給し、前記電極と前記被加工物間に加工パルスを供給
    して前記被加工物を放電加工する放電加工方法におい
    て、 前記電極の基準面への接触位置と基準面への放電した位
    置データを取込む工程と、この取り込んだデータを記憶
    保存する工程と、あらかじめ入力した前記基準面間の差
    のデータおよび初期狙いの加工量のデータを記憶保存す
    る工程と、前記取り込んだ接触値と放電値と入力された
    量から新しい放電間隙長さを演算して新たな加工量とし
    て加工する工程と、を有し、これによって、自動で放電
    加工を行うことを特徴とする放電加工方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102009235A (zh) * 2010-11-09 2011-04-13 广州毅昌科技股份有限公司 模具放电工艺中工件与电极的定位方法
CN110039140A (zh) * 2019-04-09 2019-07-23 清华大学 绝缘材料工件表面对准和浸液深度调控的装置及方法
CN110202223A (zh) * 2019-06-21 2019-09-06 上海汉霸数控机电有限公司 一种火花机中电极用定位系统
CN111390313A (zh) * 2020-04-08 2020-07-10 清华大学无锡应用技术研究院 基于激光测距和电接触感知的加工间隙给定方法及系统

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