JPH0852460A - 写真処理廃液の処理方法及びその装置 - Google Patents

写真処理廃液の処理方法及びその装置

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JPH0852460A
JPH0852460A JP18735094A JP18735094A JPH0852460A JP H0852460 A JPH0852460 A JP H0852460A JP 18735094 A JP18735094 A JP 18735094A JP 18735094 A JP18735094 A JP 18735094A JP H0852460 A JPH0852460 A JP H0852460A
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waste liquid
waste
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liquid
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JP18735094A
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Masayuki Kurematsu
雅行 榑松
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 写真処理液を種類別に2種類以上に分割して
特別の蒸発濃縮工程を編成することにより、該蒸発濃縮
時に発生する蒸気の臭気の成分を抑え、該蒸気を大気へ
放出しても無公害であり、また、その凝縮水を自現機に
戻して補充水や溶解水として再利用することができ、余
ったものは下水に放流したりしても無臭気で無公害な状
態にする。 【構成】 定着成分を含有する廃液と現像成分を含有す
る廃液に分け、前記定着成分を含有する廃液を蒸発濃縮
するとき発生するガスを前記現像成分を含有する廃液と
接触させた後、酸性溶液と接触させて処理することを特
徴とする写真処理廃液の処理方法及びその方法を用いた
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真処理廃液の蒸発濃縮
処理に関するもので、特にその際発生する臭気ガスを吸
収して抑える手段に関する。
【0002】
【従来の技術】写真処理廃液は処理が難しく、今まで一
般には専門の処理回収業者が廃液ごとに引取り、一括に
して物理的、化学的な処理をして対処していた。
【0003】しかし、多くのミニラボのように処理量が
少ないと回収業者がなかなか引取りにこないでミニラボ
の店頭では廃液タンクが放置され店頭を汚したりするこ
とがあった。
【0004】そこでこのようなミニラボ自体で廃液処理
が可能なように、廃液の蒸発濃縮装置が自現機と共に併
設されるようになってきた。
【0005】そして蒸発濃縮装置としては、蒸発媒体を
使用し、常圧下で行う方式と、減圧下でヒートポンプに
より廃液を蒸発濃縮する方式とがあり、どちらも濃縮物
を取り出して、まとめて業者に運搬回収させるようにな
りつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、廃液処理を濃
縮するに当たってその蒸発時に発生するものは水蒸気だ
けでなく、亜硫酸ガス、酢酸ガス、アンモニアガス、ア
ミン系ガスも併せて発生することになる。これをそのま
ま装置外に放出すると臭気が漂い、作業環境や店頭環境
が悪くなり問題となる。
【0007】このため臭気が装置外にもれないように凝
縮を完全にすると臭気はなくなるが、蒸発液(蒸留液)
中に臭気を伴うガス成分が高濃度に溶け込んでいるた
め、排出規制により、凝縮液を下水や河川に放流できな
くなる。また、凝集液が臭く、その取り扱いが嫌われ
る。
【0008】本発明はこのような問題点を解決し、処理
廃液を少なくとも2種類以上分割し、ある種の処理廃液
から蒸発濃縮時にその水蒸気内に混合して発生する臭気
成分を別の種類の分割した処理廃液や酸性液に吸収させ
ることにより水蒸気のみを放出できるようにし、臭気成
分の放出を大幅に抑える方法及び装置を提供することを
課題目的にする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的は次の技術手段
(1)〜(9)の何れか1項によって解決される。
【0010】(1)定着成分を含有する廃液と現像成分
を含有する廃液に分け、前記定着成分を含有する廃液を
蒸発濃縮するとき発生するガスを前記現像成分を含有す
る廃液と接触させた後、酸性溶液と接触させて処理する
ことを特徴とする写真処理廃液の処理方法。
【0011】(2)前記接触が前記現像成分を含有する
廃液又は前記酸性溶液を含浸させた含水性材料に前記ガ
スを通過接触させて処理することを特徴とする(1)項
に記載の写真処理廃液の処理方法。
【0012】(3)現像液を主成分とする廃液を含浸し
た蒸発媒体や酸性溶液を含浸した蒸発媒体を独立して3
ブロック以上設け、更に、それぞれに独立して給液手段
を設け、定着液を主成分とする廃液を蒸発させて発生す
るガスが送風手段及び送風ダクトにより該蒸発媒体を直
列で通過するようにしたことを特徴とする写真処理廃液
の処理装置。
【0013】(4)前記蒸発媒体を交換する開閉可能な
口部を前記送風ダクトに設けたことを特徴とする(3)
項に記載の写真処理廃液の処理装置。
【0014】(5)前記口部近傍に、前記蒸発媒体の表
面に付着する写真廃液の濃縮物を掻きき落す掻き落とし
手段を設け、かつ、蒸発媒体下部に、落下する濃縮物を
受ける容器を設け、前記容器が取り出し可能であること
を特徴とする(3)項又は(4)項に記載の写真処理廃
液の処理装置。
【0015】(6)前記給液手段が定量ポンプであり、
前記蒸発媒体のガスが通過する上流側と下流側に温度検
出手段を設け、検出温度差が設定値より小さくなったと
きに廃液を所定量供給するように制御することを特徴と
する(3)〜(5)項の何れか1項に記載の写真処理廃
液の処理装置。
【0016】(7)前記給液手段にそれぞれ給液ストッ
クタンクを独立して設け、該給液ストックタンクの少な
くとも1つに少なくとも液面センサを下位、中位の液面
が検出可能に設け、該ストックタンク内の液量の違いに
より各給液手段の送液する液量を変化させることを特徴
とする(3)〜(6)項の何れか1項に記載の写真処理
廃液の処理装置。
【0017】(8)最上流の蒸発媒体に供給される前記
ガスを含む空気の加熱手段と最下流の蒸発媒体からでる
該空気の除湿手段を設けたことを特徴とする(3)〜
(7)項の何れか1項に記載の写真処理廃液の処理装
置。
【0018】(9)カラーペーパー処理の漂白定着廃液
及び漂白定着浴以後の処理工程の廃液とカラーネガ処理
の定着廃液及び定着工程以後の工程の廃液とを混合して
Aの廃液とし、カラーペーパー処理とカラーネガ処理の
それぞれの発色現像液を混合してBの廃液とし、漂白液
又は漂白液に酸を加えた液をCの廃液とし、Aの廃液を
蒸発媒体により蒸発させ、発生するガスをBの廃液を含
浸させた蒸発媒体に接触させ、一部ガス成分をBの廃液
に吸収させ、同時にBの廃液を蒸発させ発生又は通過す
るAとBの廃液のガスをCの廃液を含浸させた蒸発媒体
に接触させ、一部ガス成分をCの廃液に吸収させ同時に
Cの廃液を蒸発させることを特徴とする写真処理廃液の
処理方法。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を請求項毎に図面を用いてそ
の作用と共に説明する。亜硫酸ガス、酢酸ガス、アンモ
ニアガスの発生源となる定着液を主成分とする廃液を現
像液を主成分とする廃液と分割することで特にアンモニ
アガス、炭酸ガスの発生量を抑え、そして定着液単独で
発生する臭気成分のうち亜硫酸ガス、酢酸ガスの成分は
現像液を主成分とする廃液に吸収させ、次に現像液では
吸収しないアンモニアガスと現像液が蒸発するとき発生
するアミンガスを酸性溶液で吸収させることで最終的に
水蒸気のみを放出することになる。この水蒸気は気体の
まま放出してもよく、液体にして処理液の溶解水として
再利用することもできる。このように本発明の方法によ
り写真処理廃液を臭気成分の発生なしに蒸発濃縮処理す
ることができる。
【0020】ここに定着液を主成分とする廃液とは、定
着液、漂白定着液や定着に続く予備水洗水、無水洗安定
液、安定液、リンス液、又はこれ等の混合液のことであ
る。
【0021】また、現像液を主成分とする廃液とは、現
像液、発色現像液やそれ等に続くリンス液やこれ等の混
合液のことである。
【0022】そして、酸性溶液とは、pH値が6以下、
より好ましくは、5以下の酸性を示す溶液であり、無機
酸、有機酸を含有した液であり、ガス化しない成分であ
ることが好ましい。具体例としては、無機酸として硫
酸、リン酸、ピロリン酸、ホウ酸、硫化水素ナトリウ
ム、スルファミン酸があり、有機酸としてはクエン酸、
シュウ酸、酒石酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、
マロン酸等が使用できる。又、EDTAFe,PDTAFeを主成分
とする漂白液が低pHの場合には使用することが出来、
新たに酸が不要であり、好ましい。
【0023】以上は請求項1の発明の作用である。
【0024】このような請求項1の方法の実施例を図1
の全体構成図、図2,図3の発生ガスと各廃液の接触経
路を示す断面図を用いて説明する。
【0025】処理廃液の蒸発蒸気を送風するファン71を
有する送風ダクト72を設け、該ダクトの下部に各処理廃
液を給液して溜めるパン72A,72B,72Cを設け、前述
の分割した各廃液を適量ずつ給液できるようにしてあ
る。
【0026】そして定着成分を主成分とする廃液はパン
72Aに直接給液され、現像廃液を主成分とする廃液は含
水性材料から構成される蒸発媒体82Bを通して、また酸
性溶液の給液は別の蒸発媒体82Cを通してそれぞれパン
72B,72Cに給液されるようにしてある。また前記各パ
ン72A,72B,72Cにはヒートポンプによる放熱部1
A,1B,1Cを配設し、該放熱部は該ポンプの熱媒体
の圧縮機21、膨張弁としてのキャピラリチューブ26およ
び吸熱部1Fと共にヒートポンプの閉回路を構成してい
る。また圧縮機21の出口近傍には熱媒体(冷媒)の空冷
部22が設けられ、ファン24をモータ23で駆動して放熱部
の温度コントロールができるようにしてある。パン72A
内の廃液は放熱部1Aによって加熱されて蒸発し、ファ
ン71によって蒸発媒体82Bに送風される。蒸発媒体82B
はパン72B内の現像廃液と同じ廃液を含むと共に該媒体
82Bには前記放熱部1Bで蒸発する蒸気も含むことにな
り、共に該媒体82Bを通過する。この際アンモニアガス
を除く臭気成分は該媒体82B中の現像溶液に吸収され、
更に、そこを通過して蒸発媒体82Cを通過することにな
る。この媒体82Cは酸性溶液を含んでおり前記アンモニ
アガスはこれに吸収され、前記吸熱部8Fでの冷却によ
る除湿を受け水蒸気として大気に放出させるか、凝集さ
せた蒸留水として再び自現機の補充水又は溶解水として
使用することもでき、更に余った水は下水に流すことも
可能となる。
【0027】このようにして回収される蒸留水は無臭で
無公害の再利用のできる水として活用できることにな
り、大変効率の高い有効な処理方法を確立することが可
能になる。
【0028】また、図2,図3では、各蒸発媒体82A,
82B,82Cをファン71による送風通路73又は74に敷きつ
めておき、適時各分割された廃液を適量給液させた状態
で通過蒸気中の各臭気成分が吸収されるようにしてあ
る。
【0029】請求項2の発明の実施例は、図4の構成図
に示すように、各蒸発媒体82A,82B,82Cとして含水
性材料を配置し前記各処理廃液の廃液タンク31A,31
B,31Cよりポンプ32A,32B,32Cによって前記各含
水材料の蒸発媒体82A,82B,82Cに適量の給液ができ
るようにしたものであり、ファン71によって、各含水性
材料の組み込まれた送液ダクト72の中に先ず定着廃液に
よる蒸発ガスが、次に現像廃液を主成分とする蒸発ガス
が更に酸液を主成分とする廃ガスが通過するようにした
ものである。そして、蒸発媒体82Bで、亜硫酸ガスや酢
酸ガスの臭気成分が吸収され更に蒸発媒体82Cでアンモ
ニアガスの臭気成分が吸収されるようにしたものであ
る。
【0030】特に蒸発促進方法としては規定しないが、
ヒートポンプ等の加熱手段を用いることが望ましい。
【0031】勿論、定着廃液の蒸発ガスのみを送風ダク
トに送風して各蒸発媒体である給水材料を通過させ現像
廃液や酸性液の蒸発は別の経路を通過させるようにして
もよい。
【0032】請求項2の発明の作用は臭気成分を吸収さ
せる方式として好ましいものであり、特に廃液が蒸発し
て含水材料上でスラッジ化しても臭気の吸収が可能であ
るため、臭気の発生なしに写真処理廃液を蒸発濃縮する
ことがより有効に行えるようになる。
【0033】請求項3の発明は請求項1及び請求項2の
方法の発明を具体的にした装置の発明であり、既に説明
した図1の全体構成図、図2,図3の断面図、図4の構
成図で示した通りの装置である。
【0034】この装置に用いる蒸発媒体82A,82B,82
Cとしては、スポンジ状ポリウレタン、活性炭、セラミ
ック等の多孔体、紙、合成紙等の不織布、綿など布、ブ
ラシ、タワシ状のもの、繊維の集合体等の繊維状物、吸
水性の良いハニカム構造体が好ましい。
【0035】また、装置に用いる送風手段は軸流ファ
ン、シロッコファン、エアポンプ等が使用できる。
【0036】送風ダクト72としては、空気が蒸発媒体に
接触通過するためのダクトを形成するためのもので、各
蒸発媒体の保持もしており、更に、前述の各パン72A,
72B,72Cも形成することができる。
【0037】給液手段32A,32B,32Cとしてはベロー
ズポンプ、マグネットポンプ、その他のポンプ、減圧と
電磁弁を組み合わせた給液手段等が好ましく使える。
【0038】このような請求項3の装置により写真処理
廃液の蒸発濃縮等の処理によって発生する蒸気の臭気成
分は完全に除去することができ、空中への排気も問題な
く、更にその凝集水は現像機に再利用することもでき、
余ったものは下水に流すこともでき、公害規制上も資源
再利用上も有効な作用を奏する。
【0039】次に請求項4の実施例について説明する。
【0040】蒸発媒体は、使用中に徐々に廃液の濃縮固
形物が蓄積し、交換が必要になってくる。濃縮度が低く
て固形物が少なくてもこれを放置することは好ましくな
く、簡単に交換可能にすることが望ましい。交換に当た
っては工具を必要とすることなく、周囲を汚したりする
ことなく平易に交換作用ができることが好ましく、その
ために本実施例では図示はしてないが送風ダクトの蒸発
媒体設定部に扉を設け、その扉を開けることにより枠に
はめられた蒸発媒体はガイドレールをスライドして簡単
に取り出せるようにしてある。
【0041】請求項5の実施例は蒸発媒体の有効使用に
関するものである。これを図5,図6の断面図を用いて
説明する。
【0042】蒸発媒体を使い捨てにするとコスト高とな
るため、蓄積した濃縮物のみを蒸発媒体から掻き落とし
て容器に受け回収するようにしてある。
【0043】図5に示すものは、蒸発媒体82がブラシ状
のものであり、ブラシ上に付着した固形状スラッジ86を
除去するために、送風ダクト72の挿入口83から掻き落と
し板87Aを入れてそれを上下左右方向に動かして下方の
スラッジ受け容器85に除去したスラッジ86を集積させる
ようにしたものである。そしてスラッジ受け容器85は送
風ダクトの下部に設けられたガイドレール85Aをスライ
トして引き出され、スラッジ86を回収できるようにして
ある。
【0044】図6に示すものは、蒸発媒体が穴の開いた
不織布の場合でありこの場合は、清掃部材87Bはブラシ
状の板にしてある。
【0045】次に請求項6の実施例について説明する。
【0046】図4の構成図に示すように各蒸発媒体82
A,82B,82Cの前後で温度計91を設け、各温度を測定
することで蒸発媒体から廃液が蒸発しているか否かを検
出するようにしたものである。
【0047】即ち、入口温度に対して出口温度が低下し
ているときは、蒸発する廃液が蒸発媒体に残っているこ
とを示しており、乾固すれば入口と出口の温度差が小さ
くなるため、液を給送する。
【0048】この定量ポンプによる液供給量が蒸発媒体
が保持できる量であれば、含有液を蒸発媒体から落下さ
せないようにすることが可能になる。
【0049】下部に落下するとその落下液を蒸発媒体へ
戻すことが必要になり好ましくない。勿論このような落
下液を蒸発媒体の毛細管現象によって吸い上げて戻すこ
とも可能であるが、適量を該媒体に供給して落下液をな
いようにすれば、廃液を常に固形体として回収が可能で
あり好ましい。
【0050】本実施例のような温度制御により廃液の適
量を蒸発媒体に供給することにより効率良くスラッジの
回収と臭気除去を行うことができる。
【0051】次に請求項7の実施例及びその作用につい
て説明する。
【0052】これは各蒸発媒体に対する各廃液ストック
タンク31A,31B,31Cからの給液量を該タンク内の廃
液量のレベルの検出値によって制御しようとするもので
ある。
【0053】液量は写真感光材料によって異なったり、
自動現像機の処理槽液の液交換等もあり、定着廃液量の
方が多かったり、反対に現像廃液量の方が多かったりし
て、その間の差異が割合頻繁に生じている。
【0054】本発明では、定着廃液、現像廃液を分割し
ており、一定量ずつ処理すると片側がなくなってしまう
こともあり、特に現像廃液が不足した場合、現像廃液に
よる臭気成分の吸収ができなくなってしまう。このた
め、給液ストックタンクに液面位が少なくとも下位と中
位が検出可能の液面検出手段を設け、残量の多い方の液
を多く、給液することによって、また、残量の少ない方
の液の処理槽からの供給を指令することにより常に臭気
を出さないようにすることができる。
【0055】液面検出手段93としては、図7の構成図に
示すように各ストックタンク31A,31B,31Cに設けら
れているが電極式、フロート式、超音波反射測定式や、
タンク重量を測定してその重量より液面位に換算する方
式を採ることができる。
【0056】液面位の維持は、好ましくは無段階に液面
位がわかるようにし、それによって給液量を変化させる
ようにすることが好ましい。
【0057】定着廃液と現像廃液の液面位の状態による
各液の供給比率の関係は次の表1のようになる。
【0058】
【表1】
【0059】次に、請求項8の実施例としてその作用を
含めて説明する。
【0060】この実施例は図7の構成図に示すように送
風ダクト72の入口部のファン71の近傍に送風空気加熱の
ための加熱部1Dを設けて、蒸発を促進させるように
し、該ダクト72の出口付近に排気による空気の湿度が増
加するのを防止するために除湿を行う冷却手段8Eを設
けたものである。
【0061】この加熱及び冷却は熱媒体としてフレオン
ガスを用い、圧縮機21、加熱部1Dとしての放熱部、膨
張弁としてのキャピラリチューブ26、冷却部8Eとして
の吸熱部を直列に繋いでヒートポンプを構成している。
【0062】しかし、加熱手段としては、それに限られ
るものではなく、電熱ヒータでもよく、除湿手段として
は市販の除湿機に接続して用いてもよいし、水道水を冷
却に用いる使い方によっても目的を達成できる。
【0063】また、その他の自現機やプリンタ等の廃熱
を導くことで加熱手段とすることができる。
【0064】次に、請求項9の方法の実施例としてその
作用を含めて説明する。
【0065】図8の構成図は、ペーパー自現機100とネ
ガカラー自現機200を組み合わせたミニラボシステムの
処理機の臭気ガスを除去可能にした廃液処理方法を示す
ものである。
【0066】漂白定着槽102、無水洗安定浴槽105,10
6,107からのペーパー用各処理廃液と、定着槽203,20
4、安定槽205,206,207からのカラーネガ用各処理廃液
とは、纏めて廃液ストックタンク31Aに貯留させる。
【0067】また、ペーパー用及びカラーネガ用の各発
色現像層101,201からの各処理廃液は纏めて廃液ストッ
クタンク31Bに貯留される。
【0068】そしてネガカラー自現機200の漂白層202か
らの処理廃液は酸液槽300の酸液と混合されて廃液スト
ックタンク31Cに貯留される。そして各廃液ストックタ
ンク31A,31B,31Cから前述の給液手段32A,32B,
32Cにより各蒸発媒体82A,82B,82Cに適量が給液さ
れるように制御される。
【0069】このようにして異なる複数の現像機のライ
ンから出る処理廃液を分割して処理することにより発生
臭気を抑えた効率の良い蒸発濃縮が可能になる。
【0070】
【発明の効果】本発明の方法と装置により、写真処理廃
液の蒸発濃縮処理をする際に発生する臭気成分を殆ど皆
無にすることが可能になり、蒸気をそのまま放出した
り、凝縮した蒸留水を自現機の補充水や溶解水として再
利用したりすることができるようになり余った蒸留水は
下水に流しても無公害ならしめることが可能になった。
【0071】また、ラボ等における多系列の現像ライン
の廃液を纏めて、3つ程度の種類別廃液に分割して効率
よく無臭気の蒸発濃縮を行うことによって、一層簡単で
確実な無臭処理が可能となった。
【0072】また、蒸発媒体前後の温度を検討したり廃
液ストックタンク中の液面位を検出することにより給液
量を制御し、効率の良い蒸発濃縮を行わせることが可能
になった。そしてそのように制御することにより濃縮固
形物の回収も容易にできるようになった。
【0073】更に、蒸発促進手段や蒸気の冷却手段にヒ
ートポンプ等を用いることにより蒸発濃縮を更に効率化
することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体構成図。
【図2】発生ガスと廃液の接触経路を示す実施例の断面
図。
【図3】発生ガスと廃液の接触経路を示す多の実施例の
断面図。
【図4】本発明の他の一実施例の全体構成図。
【図5】本発明に用いる蒸発媒体部の実施例の断面図。
【図6】本発明に用いる蒸発媒体部の他の実施例の断面
図。
【図7】本発明の別の一実施例の全体構成図。
【図8】複数の自現機からの廃液の取り扱う場合の実施
例の全体構成図。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D 加熱部(放熱部) 8E,8F 冷却部(吸熱部) 21 圧縮機 22 空冷部 23 モータ 24 ファン 26 膨張弁(キャピラリチューブ) 31A,31B,31C 廃液ストックタンク 32A,32B,32C 給液手段 71 ファン 72,73 送風ダクト 72A,72B,72C パン 82,82A,82B,82C 蒸発媒体 83 挿入口 85 スラッジ受け容器 85A ガイドレール 86 スラッジ 87A 掻き落とし板 87B 清掃部材 91 温度計 93 液面計 100 ペーパー自現機 200 ネガカラー自現機 300 酸液槽

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着成分を含有する廃液と現像成分を含
    有する廃液に分け、前記定着成分を含有する廃液を蒸発
    濃縮するとき発生するガスを前記現像成分を含有する廃
    液と接触させた後、酸性溶液と接触させて処理すること
    を特徴とする写真処理廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記接触が前記現像成分を含有する廃液
    又は前記酸性溶液を含浸させた含水性材料に前記ガスを
    通過接触させて処理することを特徴とする請求項1に記
    載の写真処理廃液の処理方法。
  3. 【請求項3】 現像液を主成分とする廃液を含浸した蒸
    発媒体や酸性溶液を含浸した蒸発媒体を独立して3ブロ
    ック以上設け、更に、それぞれに独立して給液手段を設
    け、定着液を主成分とする廃液を蒸発させて発生するガ
    スが送風手段及び送風ダクトにより該蒸発媒体を直列で
    通過するようにしたことを特徴とする写真処理廃液の処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸発媒体を交換する開閉可能な口部
    を前記送風ダクトに設けたことを特徴とする請求項3に
    記載の写真処理廃液の処理装置。
  5. 【請求項5】 前記口部近傍に、前記蒸発媒体の表面に
    付着する写真廃液の濃縮物を掻き落す掻き落とし手段を
    設け、かつ、蒸発媒体下部に、落下する濃縮物を受ける
    容器を設け、前記容器が取り出し可能であることを特徴
    とする請求項3又は4に記載の写真処理廃液の処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記給液手段が定量ポンプであり、前記
    蒸発媒体のガスが通過する上流側と下流側に温度検出手
    段を設け、検出温度差が設定値より小さくなったときに
    廃液を所定量供給するように制御することを特徴とする
    請求項3〜5の何れか1項に記載の写真処理廃液の処理
    装置。
  7. 【請求項7】 前記給液手段にそれぞれ給液ストックタ
    ンクを独立して設け、該給液ストックタンクの少なくと
    も1つに少なくとも液面センサを下位、中位の液面が検
    出可能に設け、該ストックタンク内の液量の違いにより
    各給液手段の送液する液量を変化させることを特徴とす
    る請求項3〜6の何れか1項に記載の写真処理廃液の処
    理装置。
  8. 【請求項8】 最上流の蒸発媒体に供給される前記ガス
    を含む空気の加熱手段と最下流の蒸発媒体からでる該空
    気の除湿手段を設けたことを特徴とする請求項3〜7の
    何れか1項に記載の写真処理廃液の処理装置。
  9. 【請求項9】 カラーペーパー処理の漂白定着廃液及び
    漂白定着浴以後の処理工程の廃液とカラーネガ処理の定
    着廃液及び定着工程以後の工程の廃液とを混合してAの
    廃液とし、カラーペーパー処理とカラーネガ処理のそれ
    ぞれの発色現像液を混合してBの廃液とし、漂白液又は
    漂白液に酸を加えた液をCの廃液とし、Aの廃液を蒸発
    媒体により蒸発させ、発生するガスをBの廃液を含浸さ
    せた蒸発媒体に接触させ、一部ガス成分をBの廃液に吸
    収させ、同時にBの廃液を蒸発させ発生又は通過するA
    とBの廃液のガスをCの廃液を含浸させた蒸発媒体に接
    触させ、一部ガス成分をCの廃液に吸収させ同時にCの
    廃液を蒸発させることを特徴とする写真処理廃液の処理
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003011452A1 (en) * 2001-07-30 2003-02-13 Ngk Insulators,Ltd. Liquid-gas contact apparatus

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WO2003011452A1 (en) * 2001-07-30 2003-02-13 Ngk Insulators,Ltd. Liquid-gas contact apparatus

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