JPH0852311A

JPH0852311A - インライン型フィルタ

Info

Publication number: JPH0852311A
Application number: JP7178907A
Authority: JP
Inventors: Michael Whitlock; マイケル・ホイットロック; William Murphy; ウィリアム・マーフィー
Original assignee: Pall Corp
Current assignee: Pall Corp
Priority date: 1994-07-19
Filing date: 1995-07-14
Publication date: 1996-02-27
Also published as: EP0697232A1; US5545242A

Abstract

(57)【要約】【課題】極端にコンパクトで設置する配管の長さを増
大せずに種々の標準的な管コネクタと共に使用すること
ができ、配管に設置及び除去することが簡単で、製造が
経済的なインライン型フィルタの提供。【解決手段】インライン型フィルタは、２つのガスケ
ット２０の間に挟まれたフィルタ部材１１を有する。フ
ィルタ部材１１の周囲に密封を形成するためにガスケッ
ト２０の間に密封部分１３が配置される。フィルタ１０
は標準タイプの管コネクタ２１の内側に配置することが
でき、ガスケットと管コネクタの対向密封面との間に密
封が形成される。ガスケット２０は、管コネクタ２１の
密封面に直接接触するか、またはガスケット２０と密封
面２１との間に密封部材が配置される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インライン型フィ
ルタに関する。特に本発明は、半導体の製造に使用する
ガスを搬送する管のための標準型管コネクタと共に使用
することができるインライン型フィルタに関する。

【０００２】

【従来の技術】半導体の製造において種々のガスが使用
される。ガスの粒子は製造中の半導体にきずをつけるの
で、ガスは極端に清浄であることが重要である。従っ
て、これらのガスを搬送するために配管ラインに沿って
インライン型の粒子用フィルタを設置することが行われ
る。インライン型とは、（入口、フィルタ部材及びフィ
ルタの出口がほぼ同軸になっている）直線の流れ通路を
有し、管のラインに容易に設置することができる型式を
言う。配管に使用される従来のインライン型フィルタ
は、両端がねじで接続された管状本体を有する金属ハウ
ジングと、ハウジングの内側に溶接されたフィルタ部材
とを有する。使用において、ハウジングは接続される管
の２つの部分の間に配置され、管の各部分は、その端部
に設置される標準の管コネクタの１／２である。ハウジ
ングのねじの接続部は、管コネクタの半体を密封するよ
うに接続されるねじつき接続部を形成する。

【０００３】このタイプのインラインフィルタは、多数
の欠点を有する。その１つはハウジングの長さによって
配管の長さが長くなり、そのため、多くの場合、このよ
うなフィルタを現在の配管に適合することが困難になる
か、または不可能になる。さらに、ハウジングの各端部
に接続部が形成されるので配管の接続数は、インライン
型フィルタのない場合よりも大きく、汚染または漏れの
発生源の数が増大する。さらに、フィルタ部材は、ハウ
ジングの内側に溶接されるので、ハウジングまたはフィ
ルタ部材に損傷を与えないでフィルタ部材を検査するこ
とは困難である。

【０００４】従って本発明は、極端にコンパクトで設置
する配管の長さを増大せずに種々の標準的な管コネクタ
と共に使用することができ、配管に設置及び除去するこ
とが簡単で、製造が経済的なインライン型フィルタを提
供する。

【０００５】また本発明は、本発明によるフィルタを使
用する管コネクタを提供する。

【０００６】さらに本発明は、インライン型フィルタを
製造する方法を提供する。

【０００７】本発明のインライン型フィルタは、第１と
第２のガスケットとそのガスケットに間挿されるフィル
タ部材とを有する。本発明の１つの観点によれば密封部
分がガスケットの間に配置され、フィルタ部材の周囲の
間に密封を形成する。半導体のガスと共に使用するのに
適当なインライン型フィルタの好ましい実施例におい
て、ガスケット並びにフィルタ部材は、金属製であり、
密封部分はガスケットの間に延びている溶接のような金
属対金属の密封である。

【０００８】本発明による管コネクタ組立体は、管コネ
クタと、管コネクタ内に配置されると共にそれに着脱可
能に密封されたフィルタとを有する。本発明の１つの観
点によれば、フィルタは第１と第２のガスケットと、ガ
スケットの間に間挿された第１のフィルタ部材と、前記
ガスケットの間に配置された密封部分とを有し、フィル
タ部材の周囲に密封体を形成する。

【０００９】本発明によるインライン型フィルタを製造
する方法は、第１と第２のガスケットの間にフィルタ部
材を挟む工程と、フィルタ部材の周囲でガスケットの間
に密封体を形成する工程とを有する。

【００１０】本発明によるインライン型フィルタは、管
コネクタの内側に取り付けられ、取り付ける配管の長さ
をほとんど増大しない。従って、それは最小限の労力で
取り付けることができ、現在の配管に容易に適合するこ
とができる。さらに、フィルタは、単に取り付ける管コ
ネクタの一部を分解することによって容易に検査するこ
とができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。

【００１２】これから説明する本発明の実施例は、ガス
を濾過するために使用するものであり、特に半導体の製
造時に使用されるガスの濾過を行うためのものである。
しかしながら、本発明は、他のタイプのガスを濾過する
ために、またガス以外の流体を濾過するために使用する
ことができる。

【００１３】図１は、標準的な管コネクタの内側に取り
付けられた本発明のフィルタ１０の１つの実施例の長手
方向の断面図である。フィルタ１０は、一対の環状ガス
ケット２０の形の支持体の間に挟まれたフィルタ部材１
１を有し、一対の環状ガスケット２０は、ガスケット２
０の間でフィルタ１１の外周の周りに延びかつ液密を形
成する溶接部分１３の形の密封部分によってフィルタ部
材１１を密封するように接続されている。

【００１４】図１に示すフィルタ部材１１は、主に管コ
ネクタの内側形状によって課される形状上の制約によっ
て円形の外周を有するほぼディスク形状である。しかし
ながら、形状は重要ではなく、フィルタ部材１１は、例
えば、円筒形、バッグ形状または円錐形であてもよく、
必ずしも円形の外周を有する必要はない。好ましくは、
フィルタ部材１１は、フィルタ部材１１に損傷を与える
ことなくフィルタ１０を管コネクタに容易に取付け、そ
こから除去することができるようにガスケット２０の外
則面（管コネクタに接触する面）を越えて延びてはいな
い。要するに、フィルタ部材１１は外側面に接触する対
向する仮想平面の間に配置することが好ましい。図１の
フィルタ部材１１の表面は、肉眼でほぼ円滑であるが、
隆起部または波形を形成して表面積を増加させることも
可能である。フィルタ部材１１の構造及び穴の寸法は、
濾過する材料、最大限の作動温度、濾過部材１１を通る
所望の流れ特性に依存して選択することができる。半導
体製造において使用するガスを濾過するためにフィルタ
部材１１を使用するとき、ステンレススチール、ニッケ
ルまたはハステロイ金属のような、低いガス抜き（ｌｏ
ｗｏｕｔｇａｓｓｉｎｇ）の焼結可能な耐食材料から
製造されることが好ましい。

【００１５】高純度の半導体グレードのガスを濾過する
場合に使用する適当な金属フィルタ媒体のいくつかの例
は、（ａ）ポールコーポレーションによって商標ＰＭＨ
の下に販売されており、接触点で一緒に焼結されている
非常に細かくて短い金属繊維から成る厚いタイプのフィ
ルタ媒体と、（ｂ）ポールコーポレーションによって商
標リジメッシュによって販売されている焼結され織られ
たワイヤメッシュと、（ｃ）ポール社によって商標ＰＰ
Ｍの下に販売されているメッシュの孔内に焼結金属粉末
を有する織られたワイヤメッシュと、（ｃ）粗く織られ
た金属メッシュの２つの層の間に挟まれバイシンタ処理
された厚いタイプのフィルタ媒体のような１つ以上の材
料を含んだ複合体であって、厚いタイプのフィルタ媒体
の上流及び下流側の支持を行うが実質的には濾過作用を
行わない複合体である。これらのフィルタ媒体は、ステ
ンレススチールまたはハステロイのような耐食金属から
形成される。例えば、ポリマーまたはセラミックスから
製造された非金属フィルタ部材１１は、液体との適合性
及び作動状態が適当である限り使用することができる。

【００１６】フィルタ部材１１は、特定の上流及び下流
面を有するように製造するか、またはいずれかの面を上
流面、または下流面として使用することができる。も
し、フィルタ部材を通る流れが１つの方向であり、逆方
向の圧力のサージがほとんどないならば、焼結金属繊維
媒体の上流側に織られたワイヤメッシュ支持層を有し、
上流側に支持層がないか、または軽い支持層を有する構
造のような非対称構造を有することが好ましい。

【００１７】この実施例のガスケット２０は、長手方向
の軸線の周りで回転体の形態で円形の内周及び外周を有
する環状のディスクである。しかしながら、各ガスケッ
ト２０の側面がガスケット２０の全周で管コネクタとの
密封接触を達成することができる限り、ガスケット２０
の円周形状は重要なものではない。例えば、ガスケット
２０は円形の代わりに多角形であってもよい。

【００１８】各ガスケット２０は、濾過する液体の通路
として１つの中央の穴を有する。別の案として、穴の間
のガスケットの側面が濾過部材１１の側方の支持を行う
ようにしながら、液体を通過させることができる複数の
小さい穴と置換することができる。

【００１９】ガスケット２０は、濾過する流体と適合
し、濾過部材１１と密封結合することができる材料から
製造することができる。フィルタ１０を半導体製造用の
ガスを濾過するために使用するとき、ガスケット２０は
耐食金属から製造することが好ましく、そのいくつかの
例は、３１６Ｌステンレススチール及びハステロイ（高
強度、ニッケルベース、耐食金属のコボット社の商標）
である。他の適用において、流体の適合性及び作動条件
が適当であるとき、ガスケット２０にポリマー、エラス
トマーまたはセラミックスのような異なる材料を使用す
ることができる。

【００２０】ガスケット２０が金属でつくられるとき、
管コネクタの内面に対して密封する能力を改良するため
に金属を焼き戻すことが望ましい。金属が完全に焼き戻
されたとき、ガスケット２０の表面はいくぶん変形して
コネクタの内面の小さい面の不規則性を埋めることがで
きる。

【００２１】ガスケット２０の外面は、表面に所望の特
性を与えるために適当な材料でコートされる。例えば、
ガスケット２０がステンレススチールでつくられている
とき、それらは、粗い面の密封性を増大するために銀ま
たはニッケルでコートされる。可能なコーティング材料
の他の例は、テフロン、シリコン及びモリブデンを含む
アンチゲルコーティングである。

【００２２】フィルタ部材１１は、適当な方法によって
ガスケット２０に結合され、フィルタ部材１１及びガス
ケット２０の間に高度な完全性を有する密封を形成す
る。ガスケット２０及びフィルタ部材１１の双方が金属
から形成されているとき、レーザー溶接、ＴＩＧ（ＧＴ
ＡＷ）溶接または電子ビーム溶接によってガスケット２
０の間で濾過部材１１の全周に延びている溶接部１３を
形成してフィルタ部材とガスケットとを結合することが
望ましい。本実施例において、ガスケット２０は、溶接
部１３がガスケット２０の間から流体が逃げることを防
止するだけでなく、濾過されていない流体が濾過部材１
１を迂回することを防止するように互いにまた濾過部材
１１に溶接される。しかしながら、溶接部１３によって
生じる密封部が所望の完全性と強度を有する限り、ガス
ケット２０の間にのみ、またはガスケット２０を互いに
直接接続することなく濾過部材１１とガスケット２０と
の間に形成することができる。濾過部材１１及びガスケ
ットの材料に依存して、はんだづけまたはろうづけのよ
うな方法によってガスケット２０及び濾過部材１１を結
合することが好ましい。ガスケット２０と濾過部材１１
がポリマー材料のような非金属によって製造されると
き、それらは、結合または熱溶接のような従来の方法に
よって結合することができる。

【００２３】フィルタ部材１１が細かい金属繊維を有す
る高度な多孔性材料から形成されるとき、それらは上述
したように溶接することは困難である。この場合、図１
に示すように濾過部材１１をガスケット２０に溶接する
前にフィルタ部材１１を圧縮し、例えばその外周１２の
周りで第１の部材１１をつぶすことが望ましい。圧縮さ
れた周縁の密度が大きくなることによって、濾過部材１
１の溶接性が非常に改良され、結果として生じるフィル
タ１０の軸線方向の剛性が増大する。

【００２４】フィルタ１０は、フィルタ部材１１及びガ
スケット２０の他に他の部材を有する。例えば、フィル
タ部材１１が特に精密なものであれば、金属格子のよう
な多孔性補強部材は、フィルタ部材１１の一方または双
方でガスケット２０の一方の穴の内側に固定される。

【００２５】本発明によるフィルタは、種々のタイプの
管コネクタと共に使用することができる。図１のフィル
タは、ＶＴＲコネクタと呼ばれるタイプの標準の管コネ
クタに設定されているように示されている。このコネク
タは、おす型ナット６０に係合しているめす型ナット５
０によって一緒に保持されている第１と第２の部分３０
及び４０を有する。第１の部分３０は、図示しない管を
取り付ける管状部分３１と管状部分３１の一端に一体的
に形成された拡大ヘッド部分３２とを有する。円筒形穴
３３は、その長さ全体にわたって第１の部分３０の中心
を通っている。同様にコネクタの第２の部分は、管状部
分４１と、管状部分４１の一端に一体的に形成された拡
大ヘッド部分４２とを有する。その長さ全体にわたって
第２の部分４０の中央を通るように円筒形穴４３が形成
されている。第１と第２の部分３０及び４０が一緒に結
合されるとき、２つの中央の穴は同軸に配置される。中
央の穴３３及び４３の内径は管コネクタを使用する管の
内径に依存する。例えば、１２．７ｍｍ（１／２イン
チ）の定格の外径を有する管と共に使用する管コネクタ
の場合、中央の穴３３及び３４は、ほぼ１０．３ｍｍ
（約０．４０６インチ）の内径を有する。

【００２６】各ヘッド部分３２及び４２は、管状部分の
中央穴３３及び４３から外側に延びる円錐形の面取り面
３４及び４４を有する。ＶＣＲコネクタにおいて、双方
の面取り面３４及び４４は、コネクタの軸線方向の中心
線に関して同じ角度で傾斜している。面取り面３４及び
４４は、フィルタとコネクタ部分との間に密封を得る目
的では必ずしも必要ではない。従って、図１のフィルタ
１０は、コネクタ部分の端面が中央穴と直角に出合う面
取り面を有しないコネクタにも設定することができる。

【００２７】各面取り面３４及び４４の半径方向外側の
周縁は１つの対応するガスケット２０に対して密封する
密封面として作用する。

【００２８】コネクタ部分３０及び４０の密封面は、め
す型及びおす型ナット５０及び６０によってフィルタ１
０のガスケットに密封接触するように押される。これら
のナットは、第１と第２のコネクタ部分のヘッド部分を
包囲する中空の管状部材である。めす型ナット５０は、
第１のコネクタ部分３０に適合する形状である。それ
は、めねじ５１と第１の部分３０の環状部分３１が通過
することができるスルーホールとを有する。ナット５０
及び６０を締め付けるときに、端壁５２は、第１のコネ
クタ部分３０のヘッド部分３２と当接する。ある場合に
おいて、めす型ナット５０から第１の部分３０に取り付
けられた管にトルクが伝達されることを防止するために
端壁５１と第１の部分３０のヘッド部分３２との間のめ
ねじナット５０の内側にボールベアリングまたは他のア
ンチツイスト部材が取り付けられる。

【００２９】めす型ナット５０の内面と外面との間に１
つまたはそれ以上の換気口５３が形成されている。換気
口５３はガスケット２０を越えて漏れることがあるガス
が捕捉されることを防止し、管コネクタのねじが第２の
密封体として作用することを防止し、Ｈｅリークテスト
を実行する従来の装置を提供する。第２のコネクタ部分
４０を摺動するように形成されためす型ナット６０は、
めす型ナット５０のめねじ５１に係合するおねじ６１
と、ナットを組み立てる際に使用者を補助するねじ６１
に接続する６角形部分６２とを有する。めす型ナット６
０の図１の右端は、ナットを締め付けたとき、第２のコ
ネクタ部分４０のヘッド部分４２に当接して第２の部分
４０を第１の部分３０に向かって押付ける。

【００３０】従来のＶＣＲ管コネクタは、２つのコネク
タ部分３０及び４０の間に配置された薄いガスケット
（ほぼ０．０３０インチ＝０．７６ｍｍの厚さ）によっ
て密封される。図１の実施例のフィルタ１０は、これよ
りいくぶん厚く、図１のめす型ナット５０は、おす型ナ
ット４０との適当なねじ係合を行って所望の強さを得る
ためにオフザシェルフＶＣＲ管コネクタのめす型ナット
よりわずかに長いことが好ましい。管コネクタは、オフ
ザシェルフＶＣＲ管コネクタと同一でもよい。

【００３１】第１と第２の部分３０及び４０を互いに接
続する溶接またはボルトフランジのような他の装置を使
用することもできる。しかしながら、部分３０及び４０
は、フィルタ１１を交換して検査することを可能にする
ために容易に分解することができることが望ましい。

【００３２】図２はフィルタ１０の１つのガスケット２
０を詳細に示した図面である。他の図示しないガスケッ
トは、このガスケット２０と同一の構造である。ガスケ
ット２０は、１つのヘッド部分の密封面を密封する外則
面２１（図２の右手側）と、フィルタ部材１１に密封す
るように接続された内側面２４（図２の左手側）とを有
する。外則面２１は、完全に平坦であるが、管コネクタ
この実施例においては面２１に対してフィルタ１０を心
出しすることを容易にするためにコネクタ部分３０また
は４０の一方の突出部分３５または４５に密封するよう
に係合する環状溝２２が形成されている。環状密封溝を
有するＶＣＲコンバチブルは公知であり、溝２２の形状
は、公知のガスケットに使用されるものと同様である。
通常、溝２２は平坦な底部と、対向する傾斜側面２３と
を有し、各突出部３５，４５は、傾斜側面２３の一方ま
たは双方に密封するように接触する。通常、突出部３
５，４５は、溝２２の底面を密封しないが、それも可能
である。コネクタ部分の突出部分３５及び４５に関して
ガスケット２０を配置することを補助するために溝２２
以外の手段をも使用することができる。例えば、これら
の面２１の一部の半径方向内外のガスケット２０の外則
面２１に１つまたはそれ以上の突出部のようなガイド部
材を形成することができる。

【００３３】各ガスケット２０の外面は、実際にガスケ
ット２０がコネクタ部分３０及び４０の突出部分３５，
４５を密封することができる形状を有する。図３は、図
２の環状溝２２をその外周縁に沿ってのみ傾斜側面を有
するステップと置換した図２のガスケット２０の変形例
を示す。ガスケット２０をＶＣＲコネクタに取り付ける
とき、傾斜側面２８は、コネクタ部分３０及び４０の１
つの突出部に密封するように係合する。別の案として
は、ガスケット２０の外面は、オハイオ州マケドニアの
カジョンカンパニーによって販売されているカジョンＳ
タイプＶコネクタと互換性のある形状を有し、カジョン
ＳタイプＶコネクタのガスケットは、その外周に沿って
傾斜面と平坦面とを有し、これらはコネクタ部分の端部
の対応する傾斜面と平坦面を密封する。

【００３４】ガスケット２０の内側面２４は、フィルタ
部材１１の外周１２に対して押される平坦部分２５を有
する。内側面２４は、溶接を行う領域を提供するために
平坦部分２５の半径方向外縁から延びている面取り部分
２６を備えている。図示したガスケット２０の内径は外
則面２１から内側面２４に増大してフィルタ部材１１の
スペースを提供するが、内径は一定のままか、あるいは
側面２１及び２４の間で異なるように変化するようにす
ることも可能である。

【００３５】図１のフィルタは、従来のＶＣＲの第１の
密封ガスケットと同じ場所に取り付けられる。コネクタ
部分３０及び４０の突出部分３５及び４５とガスケット
２０の外側部との間の密封圧は、ＶＣＲコネクタの金属
ガスケットにコネクタ部分３０及び４０を密封するため
に使用する従来の圧力と同じである。

【００３６】図１のフィルタは、ハウジングを有するイ
ンライン型フィルタに対して多数の著しい利点を有す
る。ガスケット２０は、簡単な形状であり、薄い壁のハ
ウジングより廉価に製造することができる。

【００３７】さらに、図１のフィルタ１０の全体は、Ｖ
ＣＲコネクタの従来の密封ガスケットよりわずかに厚い
だけである。従って、図１のフィルタ１０を備えた管コ
ネクタの長さ全体は、密封ガスケットを使用するＶＣＲ
コネクタの長さよりもわずかに長いだけであり、従っ
て、フィルタ１０は、ハウジングを有する従来のインラ
イン型フィルタ用の不十分なスペースしかない多数の管
装置に設置することができる。

【００３８】さらに、管コネクタとフィルタ１０のガス
ケット２０との間の密封場所の数は１つの密封ガスケッ
トを使用するＶＣＲコネクタと同じであり、可能な漏れ
点の数の増加はない。それに対して、ハウジングを有す
る従来のインライン型フィルタは、ハウジングの一端が
管コネクタの１つの部分に接続される密封場所をさらに
導入することになる。本発明によるフィルタによって漏
れる可能性が半分になる。

【００３９】また、ナット５０及び６０を互いに離脱
し、フィルタ１０を露呈するように（めす型ナット６か
ら）十分に離すようにめす型ナット５０を後方に引くこ
とによって容易に検査し、置換することができる。この
フィルタ１０は、管コネクタの半径方向に手で引くこと
ができる。それに対して、ハウジングを有するインライ
ン型フィルタのフィルタ部材は、ハウジングを切断して
開くことによってのみ検査することができ、それによっ
てハウジングを破壊し、フィルタ部材を損傷する可能性
がある。

【００４０】フィルタ１０を外すときに、ガスケット２
０の溝２２から突出部３５及び４５を外すために、コネ
クタ部分３０及び４０を互いに離れるようにわずかに押
す必要がある。しかしながら、わずか１インチの数千分
の１の移動（約５０乃至７５マイクロメータ）が必要な
だけであり、この動きは、コネクタ部分３０及び４０の
外端が剛性の配管に接続されている場合でも可能であ
る。従って、実質的にはフィルタ１０を設置し、取り外
すには実質的にはクリアランスはゼロである。

【００４１】図４及び図５は、本発明によるフィルタの
他の実施例を示す。図４においては、標準的な管コネク
タに設置されたフィルタ１０が示され、図５には、管コ
ネクタの外側のフィルタが示される。これらの図面にお
いて図１の実施例の部材に対応する部材はこの実施例よ
り１００だけ大きい参照符号によって支持されている。

【００４２】図４に示す管コネクタは、日本の東京のサ
ンコー工業から市販されているスーパーＧＳＫコネクタ
と称される。スーパーＪＳＫコネクタは、構造がＶＣＲ
コネクタと同様であり、主な違いはガスケットの代わり
にシールを形成するために密封リングを使用することで
ある。図４のスーパーＪＳＫコネクタは、第２の部分１
４０の外側に形成されたおねじに係合する接続ナットに
よって一緒に保持される第１と第２の部分１３０及び１
４０を含む。

【００４３】第１の部分１３０は、管を取り付ける管状
部分１３１と、管状部分１３１の一端に一体的に形成さ
れた拡大ヘッド部分１３２とを有する。円筒形穴１３３
は、第１の部分１３０の長さ全体にわたって第１の部分
１３０の中心を通る。

【００４４】コネクタの第２の部分１４０は、図示しな
い管状部分と、管状部分１４１の一端に一体的に形成さ
れた拡大ヘッド部分１４２とを有する。円筒形穴１４３
がその長さ全体にわたって第２の部分１４０の中央を通
って形成されている。第１と第２の部分１３０及び１４
０が一緒に結合されるとき、２つの中央の穴１３３及び
１４３は同軸に配置される。

【００４５】接続ナット１５０が双方の部分１３０及び
１４０のヘッド部分に適合され、第２の部分１４０のヘ
ッド部分１４２に形成された図示しないおねじに係合す
るめねじ１５１を有する。

【００４６】穴１３３及び１４３を接続するヘッド部分
１３２及び１４２の端面に図１の表面に対応する円筒形
面取り面１３４及び１４４が形成されている。各ヘッド
部分１３２及び１４２は、ＶＣＲコネクタの突出部３５
及び４５の代わりに、密封部材７０を受けるために面取
り面１３４及び１４４を包囲する端面に形成された同一
の環状溝１３５及び１４５を有する。各環状溝はほぼ半
円形の断面を有する。密封部材は、典型的には従来のば
ね負荷ＣリングまたはＯリング、すなわち、断面がＣ形
状またはＯ形状を有し、その中央にコイル励起ばねを有
する環状部材である。本発明によるフィルタが半導体の
製造において使用される腐食ガスを濾過するために使用
されるとき、密封部材７０は耐食材料で製造することが
好ましい。本発明のフィルタなしでスーパーＪＳＫコネ
クタを使用するとき、対面するヘッド部分１３２及び１
４２の間に１つの密封部材７０が配置され、対向する環
状溝１３５及び１４５に密封するように受けられる。

【００４７】図４のフィルタ１１０の拡大図である図５
に示すように、この実施例の構造は、図１の実施例の構
造と同一であり、構造において同一な部分の説明は省略
する。フィルタ部材１１１は、ガスケットの内側面の間
に挟まれ、ガスケット１２０を互いに、またそれらをフ
ィルタ部材１１１に固定するためにフィルタ部材１１１
の全周に延びる溶接部１１３によってガスケット１２０
に溶接される。図２に示す溝２２の代わりに各ガスケッ
ト１２０の外則面１２１に１つの密封部材７０を受ける
環状溝１２２が形成されている。これらの溝１２２は、
コネクタ部分１３０及び１４０の端面に環状溝１３５及
び１４５と同じ（半円形のような）同じ形状を有する。
ガスケット１２０の長手方向の中央線からの各溝１２２
の距離は、コネクタの中央線からのコネクタの環状溝１
３５及び１４５の距離に合致する。従って、フィルタ１
１０が図４に示すようにコネクタに取り付けられると
き、環状溝１２２の各々は、１つのコネクタの環状溝１
３５及び１４５の対向する。密封部材７０と溝との間の
密封の完全性は、密封部材７０とコネクタ部分の溝１３
５と１４５との間の密封の完全性と同じであることが好
ましい。

【００４８】ガスケット１２０の溝１２２を省略し、例
えば、密封部材７０と密封するように接触する外則面の
部分を平坦につくることが可能である。しかしながら、
ガスケット１２０の外則面に溝を設けることによって密
封部材７０とガスケット１２０との間の密封性能を改良
し、ガスケット１２０に密封部材７０を配置することを
容易にすることができる。

【００４９】例えば、結合または溶接によってフィルタ
１１０のガスケット１２０か、またはコネクタ部分１３
０及び１４０の端面に密封部材７０を半永久的に取り付
けることができる。しかしながら、結合または溶接は、
密封部材７０をゆがめ、それらの密封性能を低下し、管
コネクタに汚れの源が入る可能性を生じ、非常に望まし
くない。

【００５０】従って、フィルタ１１０をコネクタに設置
しないときには、密封部材７０は、拘束することなくガ
スケット１２０にゆるく取り付ける。別の案としては、
フィルタ１１０を取付け、除去するとき密封部材７０が
落ちないようにするために、密封部材７０を溝１２２に
機械的に支持する環状リテーナクリップ７１を図４に示
すようにガスケット１２０か、またはコネクタ部分１３
０及び１４０に取り付ける。管コネクタの密封部材と共
に使用する保持クリップは当業者に公知である。

【００５１】２つの密封部材７０とフィルタ１１０の組
み合わせは、スーパーＪＳＫコネクタに密封体を形成す
るために正規に使用される１つの密封部材７０より厚
く、コネクタナット１５０は、厚さが厚くなった分を保
証するために正規に使用されるものよりも長いことが望
ましい。しかしながら、コネクタの構造は、オフザシェ
ルフコネクタの構造と同一であってもよい。

【００５２】本発明によるフィルタは、日本の東京化学
社から市販されているＭＤＧコネクタと称されるタイプ
の標準の管コネクタに設置することもできる。図６は、
このタイプのコネクタに設置する図５のフィルタと同様
のフィルタ１１０を示す。ＭＣＧコネクタの全体の構造
は、スーパーＪＳＫコネクタの構造と同様であり、図４
のスーパーＪＳＫコネクタに対応する図６のＭＣＧコネ
クタの部分は、図４の対応する部分の参照符号より１０
０大きい参照符号によって示す。

【００５３】環状溝２３５及び２４５がＭＣＧコネクタ
の第１と第２の部分２３０及び２４０の対向する端面に
形成されているスーパーＪＳＫコネクタに対して、ヘッ
ド部分２３２及び２４２の対向端部は、それぞれ密封部
材７０に密封接触するように対向する平面２３５及び２
４５を有する。正規には、１つの密封部材７０は、２つ
の平面の間に配置される。図６の実施例において、１つ
の密封部材７０は、２つの密封部材７０とそれらの間に
配置された図５のフィルタ１１０と置換されている。各
密封部材７０は、コネクタの１つの平面２３５及び２４
５と、及びフィルタ１１０のガスケットの１つの環状溝
１２２とに密封するように接触している。

【００５４】ＭＣＧコネクタが互いに向かってコネクタ
の２つ部分を押すように締め付けることができる図示し
ない接続ナットを備えている。接続ナットは、ＭＤＧコ
ネクタに正規に使用される１つの密封部材７０と比較し
てフィルタ１１０と２つの密封部材７０のさらに厚い厚
さを補償するために正規に使用されるものより長いこと
が好ましい。図示したＭＣＧコネクタの１つの部分２３
０は、軸線方向に延びるフランジ２３６を有し、このフ
ランジ２３６は、端面に形成され、他のコネクタ部分２
４０の端面に形成されたステップ２４６に接触する形状
である。コネクタ部分２３０及び２４０が密封面２３５
及び２４５の間に１つの密封部材７０を使用して密封さ
れるとき、フランジ２３６がステップ２４６に当接し密
封部材７０が過剰に圧縮されることを防止する。図６の
フィルタ１１０は、１つの密封部材７０より大きい軸線
方向の寸法を有するので、密封部材７０が適当な取付部
材によって圧縮されるとき、フランジ２３６とステップ
２４６は、互いに接触することができない。従って、密
封部材７０が過剰に密封されることを防止するために１
つまたはそれ以上のストッパ部材を備えている。例え
ば、図６において、フィルタ１１０の１つのガスケット
１２０は、その外則面に形成されかつコネクタ部分２３
０のフランジ２３６に係合するようにその外周に延びて
いるステップ１２７を有し、他のガスケット１２０は、
その外則面に形成されかつコネクタ部分２４０のステッ
プ２４６に係合するようにその外周に延びているフラン
ジ１２８を有する。

【００５５】本発明によるフィルタは、管コネクタの標
準の変形例と共に使用するものと説明した。しかしなが
ら、本発明はこれらの特定のコネクタ共に使用すること
には制限されず、フィルタとコネクタとの間に密封接触
を行う他のタイプのコネクタと共に使用することができ
る。さらに、管コネクタなしにフィルタを使用すること
もできる。例えば、濾過する流体を搬送するためにフィ
ルタのガスケットの外面を管の端部に直接溶接すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】標準タイプの管コネクタに取り付けられた本発
明によるフィルタの１つの実施例の長手方向の断面図で
ある。

【図２】図１のフィルタの１つのガスケットの拡大図で
ある。

【図３】図２のガスケットの１つの変形例の拡大図であ
る。

【図４】異なるタイプの管コネクタに取り付けられた本
発明の他の実施例の長手方向の拡大図である。

【図５】図４の実施例の拡大図である。

【図６】他のタイプの管コネクタに取り付けられた図４
の実施例の長手方向の断面図である。

【符号の説明】

１０フィルタ１１フィルタ部材１２圧縮された周縁部１３溶接部２０ガスケット２１管コネクタ３０，４０第１と第２の部分３１，４１管状部分３２拡大ヘッド部分３３，４３円筒形穴４４円錐形の面取り面５０，６０めす型とおす型ナット５３換気口

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【手続補正書】

【提出日】平成７年９月１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項５

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】第１と第２のガスケットと、前記２つのガスケットの間に挟まれたフィルタ部材と、前記ガスケットの間に配置されかつ前記フィ部材の周縁
に密封を形成する密封部分とを有するインライン型フィ
ルタ。
【請求項２】前記ガスケットは互いに固定的に結合さ
れる請求項１に記載のフィルタ。
【請求項３】前記密封部分は前記ガスケットの間に延
びている請求項１に記載のフィルタ。
【請求項４】前記ガスケットは、フィルタ部材より大
きな外径を有する請求項１に記載のフィルタ。
【請求項５】前記ガスケットは、非弾性材料を有する
請求項１に記載のフィルタ。
【請求項６】前記ガスケットは金属製である請求項１
に記載のフィルタ。
【請求項７】前記密封部分は、前記ガスケットの間に
形成された溶接部を有する請求項６に記載のフィルタ。
【請求項８】前記フィルタ部材は、金属製のフィルタ
媒体を有する請求項６に記載のフィルタ。
【請求項９】前記密封部分は、前記フィルタ部材と前
記ガスケットとの間に溶接部を有する請求項８に記載の
フィルタ。
【請求項１０】前記ガスケットの各々は、密封リング
を受ける環状溝を有する側面を有する請求項１に記載の
フィルタ。
【請求項１１】前記各ガスケットは、管コネクタの一
部の密封面を密封するように係合する面取り面を備えた
側面を有する請求項１に記載のフィルタ。
【請求項１２】前記フィルタ部材は、周縁部によって
包囲される中央部分を有し、前記周縁部は中央部分に対
して圧縮される請求項１に記載のフィルタ。
【請求項１３】第１と第２のガスケットの間にフィル
タ部材を挟む工程と、前記フィルタ部材の周縁でガスケ
ットの間に密封を形成してフィルタを形成する工程とを
有する管コネクタに設置するインライン型フィルタを製
造する製造方法。
【請求項１４】前記密封を形成する工程は、金属対金
属の密封を形成する工程を有する請求項１３に記載の方
法。
【請求項１５】前記密封を形成する工程は、前記ガス
ケットを互いに溶接する工程を有する請求項１４に記載
の方法。