JPH085225B2 - ラベルプリンタ - Google Patents

ラベルプリンタ

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JPH085225B2
JPH085225B2 JP1130720A JP13072089A JPH085225B2 JP H085225 B2 JPH085225 B2 JP H085225B2 JP 1130720 A JP1130720 A JP 1130720A JP 13072089 A JP13072089 A JP 13072089A JP H085225 B2 JPH085225 B2 JP H085225B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はラベルやタグにキャラクタやバーコード、ラ
イン等を印字することのできるラベルプリンタに関す
る。
[従来の技術] ラベルプリンタはラベルやタグに、キャラクタ(英数
字を含む文字や記号)やバーコード、ライン等を印字す
ることのできるプリンタである。
このようなラベルプリンタは概略的に示すと第5図の
ようなものであり、このラベルプリンタで使われるラベ
ルやタグは普通、第6図に示すような3種類のものがあ
る。第6図の(a)に示すものはラベル用の記録紙81で
あり、これは帯状の台紙部82に一定間隔(ギャップG)
で白紙のラベル83が添付されているもので、ラベル83は
接着剤付のものであって、このラベル83は剥離可能に台
紙部83に張り付けてあるものである。第6図の(b)は
タグ用記録紙91であり、帯状の記録紙であるこのタグ用
記録紙91は印字面の裏の所定位置に所定間隔で黒マーカ
92が印刷されたものと、第6図の(c)に示すように一
方の縁部に所定間隔で方形の切欠き93を形成したものと
がある。タグ用記録紙91の黒マーカ92および切欠き93
は、ギャップ部Gを形成するためのもので、タグ用記録
紙91の送り方向に所定の幅を持たせて形成してある。そ
して、これらの記録紙の印字の際の位置決めは、第6図
の(a)のラベル用記録紙の場合はラベル83と台紙部82
とを認識することにより、また、第6図の(b),
(c)のタグ用記録紙91の場合は印字面の裏についてい
るブラックマーカ92や切欠き93により行う。すなわち、
ギャップ部形成位置をこれらにより知ってこのギャップ
部Gの分、スキップさせることにより、規定の位置に印
字を行うことができるようにする。
第5図に示したラベルプリンタを例に説明すると、印
字位置にはサーマルヘッド71とプラテン72とが対峙して
配置されており、これらサーマルヘッド71とプラテン72
との間には熱転写式のインクフィルム73が通してある。
このインクフィルム73は幅の広い帯状のもので、ボビン
74に巻き付けられており、印字の際の紙送りと同期させ
てフィルム送りが成される構成としてある。そして、イ
ンクフィルム73とプラテン72との間を通して記録紙81も
しくはタグ用記録紙91を配設する。記録紙81もしくはタ
グ用記録紙91はプラテン72を回転させることにより送
る。また、プラテン72から見て記録紙(ラベル用記録紙
81もしくはタグ用記録紙91)の供給側にはこれら記録紙
を挟んで対向するように発光素子と受光素子からなる透
過センサ75が設けられており、また、発光素子と受光素
子からなる反射センサ76が設けてある。反射センサ76は
タグ用記録紙91のブラックマーカ92もしくは切欠き93の
通過領域に対向して配設してあり、ブラックマーカ92も
しくは切欠き93に遭遇すると、反射光がなくなることを
利用してこの反射光のない区間を検出するものであり、
この反射光のない区間をギャップ部Gとして認識するた
めに用いる。また、同様に透過センサ75はラベル用の記
録紙81におけるラベル83のある部分と台紙部82のみの部
分とでの光透過度の差を利用してギャップ部Gの検出を
行うためのセンサであり、透過センサ75の検出出力のレ
ベルからギャップ部Gを認識するようにする。
このような構成において、記録紙の送りは図示しない
紙送り機構のステップモータに駆動パルス送ることによ
り行い、印字はサーマルヘッド71に印字のための駆動出
力を与えることで行う。この印字はキャラクタのパター
ン内容に合わせてサーマルヘッド71の対応するドット位
置の信号端子にこの印字のための駆動出力が与えられる
ので、そのドット位置の発熱素子が発熱してその発熱位
置におけるインクフィルム73の熱溶融インクを溶かし記
録紙に転写することでなされる。
一ライン分の印字が終わると次に紙送り機構のステッ
プモータに一ライン分紙送りするに必要なパルスが送ら
れる。これにより、記録紙が一ライン分、送られ、これ
によって記録紙は一ライン分、ずれた新たな未記録領域
がサーマルヘッド71の記録部分にくるので、ここに次の
ラインの記録が成される。このようなことを逐次行っ
て、印字が実施される。
ところで、ラベルプリンタにセットした記録紙に実際
にキャラクタ等を印字させるとき、記録紙上の指定され
た座標位置へ印字させるためには、サーマルヘッド71に
ラベル83やタグ用記録紙91の印字面部の先頭を合わせな
ければならない。この動作を頭出しと云う。
この頭出しの際の位置合せに使用されるのが前述のギ
ャップ部Gである。つまり、ギャップ部Gはラベル83や
タグ用記録紙91の区切りを示すものである。ラベルプリ
ンタの印字部の機構は第5図に示したようなものであ
り、このうちの透過センサ75または反射センサ76で透過
率や反射率を調べ、この反射率や透過率の違いでギャッ
プ部Gを検出する。印字位置(サーマルヘッド位置)に
記録紙の先端が届く長さ分、紙送りしつつ前記センサの
出力を監視し、印字位置に記録紙の先端が届く長さ分、
紙送りしてから前記ギャップ部Gを最初に検出した段階
で、更にサーマルヘッド71とセンサ75,76との間の距離
を、一枚分のラベルまたはタグの占有領域である占有領
域長l(第6図参照)で割った「余り」の分を余分に紙
送りさせると、頭出しが出来ることになる。
これにより、通常の印字時において、正しい位置に印
字を行うことができる。
反射・透過センサ75,76出力により、ギャップ部Gを
検出する制御の原理は以下の通りである。
第6図のラベル83やタグ用記録紙91がセンサ75,76を
通過する場合、センサ75,76からは第7図(b),
(c)のような出力ディジタル値が得られる。すなわ
ち、ギャップ部Gの位置に来ると、透過率や反射率が変
わるので、検出出力値は他の部分での検出出力値である
L2,L3に対し、L1,L4と大きく変化する。L2,L3は第6図
における印字領域(領域lからギャップ部Gを差し引い
た領域;lは一枚分のラベルまたはタグの占有領域である
占有領域長)検出出力である。
そこで、印字領域部検出出力とギャップ部検出出力と
の差(上記L1とL2の差、またはL4とL3の差)をスレッシ
ュホールド値とし、このスレッシュホールド値をメモリ
にセットし、印字中、または紙送り中、そのスレッシュ
ホールド値に従ってラベルやタグの印字領域位置を検知
する。当然、ラベルやタグを交換(記録紙の交換)した
ときはスレッシュホールド値は変わることになるので、
そのために、ラベルやタグの交換を行った時には、印字
の開始前に一度紙送りさせ、スレッシュホールド値を算
出し、頭出しを行っている。
[発明が解決しようとする課題] 第6図に示すようにラベルプリンタで使用するラベル
やタグの記録紙は印字可能な領域とギャップ部とがあ
り、印字の際には印字可能な領域について印字記録を行
い、ギャップ部位置ではスキップさせるようにして目的
の印字領域に目的内容の印字を行うようにする。そし
て、この印字領域とギャップ部との認識は記録紙がラベ
ル用である場合には光の透過度で、また、記録紙がタグ
用であれば記録紙にギャップ部位置を示すブラックマー
カ若しくは切欠きを設けて、この部分を光の反射度で検
出することで行うようにしている。
そのために、プラテンから見ての記録紙供給側におけ
る記録紙通路に対して上記検出用の光透過および光反射
検出用のセンサを設けて、記録紙の光透過または光反射
を検出し、これによりギャップ部を検出する。すなわ
ち、ギャップ部の位置に来ると、透過率や反射率が変わ
るので、検出出力値は印字領域部分での検出出力値と比
べて大きく変化する。そこで、印字領域部検出出力とギ
ャップ部検出出力との差をスレッシュホールド値とし、
このスレッシュホールド値をメモリにセットし、印字
中、または紙送り中、そのスレッシュホールド値に従っ
てラベルやタグの印字領域位置を検知する。
そして、記録紙交換を行った時には上記スレッシュホ
ールド値は変わることになるので、このような時には、
印字の開始前に一度紙送りさせ、スレッシュホールド値
を算出すると共に記録紙の位置決めを行うために、頭出
しを行っている。この頭出しは記録紙を装填してから所
定量紙送りしつつ、記録紙の光透過または光反射を検出
するセンサの出力を監視し、この間にギャップ部と印字
領域部とを検出して両領域それぞれの長さ情報を得、所
定量紙送りがなされて後、前記センサがギャップ部を検
出した時点で、次に印字位置に記録紙の記録可能領域先
端が来るまでの量、紙送り制御することで行う。
すなわち、記録紙の送りは、ステップモータにより駆
動される紙送り機構で行うようにしており、従って、印
字位置に記録紙先端が到達するまで、紙送りを行い、こ
の間にセンサ検出出力より印字領域部とギャップ部の両
領域の検出データを得、これら両領域のデータが得られ
た段階で、つまり、ギャップ部から印字領域部に入り、
印字領域部の全体を検出して次にギャップ部に入り、そ
の次の印字領域部との境界を検知すると云った遷移の過
程で、印字領域部とギャップ部の両領域の長さの情報を
ステップモータの駆動ステップ数との関連で得、印字位
置に記録紙先端が到達した後の段階で、これらの情報を
もとに、一枚分のラベルまたはタグの占有領域である占
有領域長lを得て、その後、所定量(サーマルヘッドと
光透過または光反射を検出するセンサとの間の距離を、
一枚分のラベルまたはタグの占有領域である占有領域長
l(第6図参照)で割った「余り」の分)だけ、余分に
紙送りさせると、頭出しができると共に、占有領域長l
およびギャップ部の長さの情報を得るが出来ることにな
るので、この段階で初めて紙送りを停止し、印刷開始準
備完了とする。
このため、記録紙に交換したときは頭出しの段階で必
ず最低一枚分、記録紙の装填の仕方や占有領域長lの長
さ如何ではそれ以上の枚数分のラベルまたはタグがサー
マルヘッドの位置より紙送りの下流側に排出された状態
となり、この下流側部分は印字に供することが無いの
で、これはまるまる捨てられることになる。
このように、ラベルやタグの用紙交換時には、必ず一
枚分以上、紙送りさせなければならないため、頭出しに
使用した先頭のラベルやタグが最低一枚分、無駄にな
る。そして、単価の高い用紙を使用する場合ではもちろ
んのこと、用紙の単価が安い場合でも用紙交換が多いと
きにはこの無駄も相当な額に達し、極めて不経済であ
る。
このことは多種のラベルやタグを使用し、経費削減に
神経を使うスーパーマーケットや小売店等では黙認出来
ない問題である。
そこで、この発明の目的とするところはラベルやタグ
の用紙交換時におけるラベルやタグの頭出しにあたっ
て、ラベルやタグの一枚の無駄をもなくすことができ、
従って、経済的なラベルプリンタを提供することにあ
る。
[課題を解決するるための手段] 上記目的を達成するため、本発明は次のように構成す
る。すなわち、記録紙毎に一定の間隔で印字可能領域と
区切り領域が規定された帯状の記録紙を使用すると共
に、この記録紙は印字可能領域と区切り領域が光学的に
判別可能な構成としてあり、印字部への前記記録紙供給
経路にはこの光学的検出のためのセンサを設け、駆動制
御信号により駆動される記録紙の送り機構により記録紙
を送り出し・引き戻し制御できるようにしたプリンタに
おいて、記録紙交換時、印字部位置近傍に記録紙先端が
来るように記録紙を所定量送るべく記録紙送り機構を送
り出し方向に制御すると共に、引き戻し量の情報を受け
るとこの情報に従って引き戻し制御をする制御手段と、
この送り出し制御量のデータを保持すると共にセンサの
出力をデータとして保持する保持手段と、この保持手段
の保持したデータをもとに、センサの出力に対して記録
紙の印字すべき領域と区切り領域とを判別するスレッシ
ュホールド値を設定すると共に、印字すべき領域および
区切り領域の長さを決定し、この決定した情報と印字部
位置−センサ位置間距離との関係から印字部位置に、印
字すべき領域の先端側の所定位置が来るに要する送り量
を求めて頭出し用の送り出し指令として制御手段に送
り、この制御手段による頭出し終了後に、記録紙の先頭
に位置する印字すべき領域が頭出しされるに必要な引き
戻し量を求めて制御手段に与える演算手段とを設けて構
成する。
[作 用] このような構成において、記録紙を交換して前記印字
部位置近傍に記録紙先端が来るように記録紙をセットす
ると、制御手段は前記記録紙送り機構を記録紙送り出し
方向に制御して記録紙を所定量、印字位置方向に送出
し、この間にセンサから得られるデータを保持手段に保
持すると同時に記録紙送り量のデータを収集して保持手
段に保持させる。そして、演算手段はこの保持手段の保
持したデータをもとに記録紙の印字可能領域と区切り領
域の長さを決定し、この決定した値と前記印字部位置−
センサ位置間距離との関係から前記印字部位置に、前記
記録紙の印字すべき領域の先端側の所定位置が来るに要
する送り量を求め、頭出し用の記録紙送り出し指令とし
て前記制御手段に送り、頭出しを実施する。そして、頭
出し終了後に記録紙の先頭に位置する印字すべき領域が
頭出しされるに必要な記録紙引き戻し量を得て前記制御
手段に与え記録紙の引き戻しを行う。
この結果、頭出しの際に印字位置を通り過ぎてしまっ
た記録紙先端側の印字すべき領域を印字位置に引き戻す
ことができ、従って、記録紙としてのラベルやタグの用
紙交換時におけるラベルやタグの頭出しにあたって、ラ
ベルやタグの一枚の無駄をもなくすことができるように
なる経済的なラベルプリンタを提供できるようになる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図に本発明によるプリンタ装置の基本構成をブロッ
ク図で示す。図において、1はプリンタ装置としての制
御の中枢を担うCPU(プロセッサ)であり、このCPU1は
プログラムROM2、キャラクタROM3、バックアップRAM4、
データバッファRAM5と接続されており、データの処理や
各種制御のための指令等を実行する。そのためのプログ
ラムは前記プログラムROM2に記憶されており、CPU1はこ
のプログラムROM2に記憶されたプログラムを順次実行し
てデータ処理や各種制御のための指令等を実行する。キ
ャラクタROM3は文字パターンである文字フォントのデー
タを格納したメモリであり、CPU1を介して文字コードを
受けた場合にその文字コード対応の文字フォントデータ
を読出し、バス上に出力する構成としてある。バックア
ップRAM4はバッテリバックアップされたスタティックRA
Mであり、電源が落ちた場合に失われては困る情報等を
格納したり、CPU1がプログラム実行にあたって必要とす
るワーキングエリアやデータエリア等に使用されるもの
である。また、データバッファRAM5は入出力に当たって
授受するデータを一時保持するためのバッファである。
6はUART(非同期式レシーバ/トランスミッタ)であ
り、このUART6は外部とデータや指令の授受を行うため
の送受信制御をするためのインタフェースであって、ホ
ストコンピュータ(パーソナル・コンピュータ等)等に
接続される。7はフレームメモリであり、印字させるべ
き内容をイメージデータとして保持するためのメモリで
あって、1画面分のメモリ容量を有している。8はモー
タドライバであり、プリンタ装置の紙送りモータを駆動
するドライバである。9はサーマルヘッドドライバであ
り、印字させるべきデータに基づいてサーマルヘッドを
制御をするためのものである。10は透過センサや反射セ
ンサの検出出力を取り込むためのインタフェースであ
る。
このような構成の本装置は、印字したいラベルのレイ
アウトをホストコンピュータ側で行い、印字データとし
て作成する。この印字データは品名、値段、量目、単
価、日付、商品コード等を示す文字情報やバーコード等
である。
ホストコンピュータではオペレータがこのような印字
データをラベル編集によりレイアウトしながら目的のも
のを作成する。そして、このデータをプリンタ側に送る
と、プリンタ側ではこのデータをUART6を介して受信
し、CPU1はこれを一旦データバッファRAM5に格納してか
らそのデータをバックアップRAM4に転送し、そのデータ
内容に従ってCPU1は文字等のフォントをキャラクタROM3
から読出し、且つ、データの座標情報に従い、フレーム
メモリ7における当該指定の位置に、データに付加され
た倍率でこの読出しフォントの画像データを展開する。
そして、イメージデータとして記憶させる。
このようにしてフレームメモリ7にはホストコンピュ
ータより与えられたラベルの印字データがイメージデー
タとして展開され、格納されるので、次にこのイメージ
データをプリンタヘッドであるサーマルヘッドの主走査
方向(ライン型サーマルヘッドであれば、発熱素子の配
列方向であるライン方向)に対応したかたちで順に一ラ
イン分ずつ、読出し、サーマルヘッドドライバ9に与え
る。これにより、サーマルヘッドドライバ9はサーマル
ヘッドにイメージデータ対応のドライブ信号を与えるの
で、記録紙には一ライン分のイメージが印字される。一
ライン分の印字が終わると次にCPU1はモータドライバ8
に一ライン分の紙送り指令を与えるので、モータドライ
バ8は紙送りモータに対して一ライン分の回転駆動信号
を与え、記録紙を一ライン分送る。次に2ライン目のイ
メージデータを読出し、上述同様の制御を行う。このよ
うな制御を繰り返すことによりイメージデータとしての
印字内容が記録紙に画像のハードコピーとして印字され
ることになる。
本装置においては、記録紙を入れ替える場合の頭出し
制御に特徴を有しているので、次にこの特徴部分を説明
する。記録紙を入れ替える場合に、最初に記録紙の引き
込みと頭出しを行うが、そのために、頭出しの指令を与
えると、図示しない紙送り機構が駆動して記録紙を印字
位置方向へ所定量、例えば、サーマルヘッドの位置に記
録紙先端が届くに必要な長さ分、送る。第5図に示した
ように、記録紙の供給経路にある透過センサ75または反
射センサ76により、従来技術で説明した方法で第6図の
ような記録紙の透過率や反射率を調べ、この反射率や透
過率の違いでギャップ部Gを検出する。所定量送って次
のギャップ部Gを検出した後、それぞれサーマルヘッド
71とセンサ75,76との間の距離を、一枚分のラベルまた
はタグの占有領域である占有領域長l(第6図参照)で
割った「余り」相当の分、余分に紙送りさせると、この
紙送り再開段階直前で既に印字位置に記録紙の先端が到
達あるいは通過していれば、二枚目のラベルまたはタグ
について、頭出しが出来ることになる。
この時点では従来例と同様に、少なくとも一枚分のラ
ベルまたはタグがプラテン72の位置より排出側に繰り出
されているので、従来同様この部分は印字に供すること
ができないことになる。そこで、この頭出し操作に引き
続いて、一枚分のラベルまたはタグの占有領域である占
有領域長l分の長さだけ、記録紙を引き戻すようにプラ
テン72を逆回転制御し、これが終了した時点で頭出し制
御を終了し、印字待機状態(スタンバイ)に移る。そし
て、印字のための信号を受けると印字動作に入る。これ
により、記録紙を入れ替えた場合でも、頭出しによるラ
ベルやタグの無駄を無くし、且つ、通常の印字時におい
て、ラベルやタグの正しい位置に印字を行うことができ
る。
次にこの作用の詳細を説明する。
第2図にプリンタの制御プログラムを機能ブロックで
示す。第2図に示すように、プリンタの制御系は描画に
関するコマンドを解読しまた、データを受け渡す系21と
印字・紙送りに対するコマンドを解読しまた、データを
受け渡す系22と、これらの解読したコマンドを取り込ん
でこのコマンドやデータの他のタスクへの受渡しを行っ
たり、実行に当たっての各種管理を行ったりするモニタ
23と、このモニタ23からの情報により印字すべき描画の
ための処理と描画出力を発生する描画パッケージ24と、
モニタ23からの情報によりプリンタの紙送りや印字制御
を行うエンジン・タスク25とよりなる。
プリンタの有するキーボードや、アプリケーションま
たはホスト側のラベル編集印刷のためのアプリケーショ
ンより、紙送りに関するコマンドを受けると系22はモニ
タ23にこれを与え、モニタ23はこのコマンドを自己の管
理するコマンド処理キューへ登録する。モニタ23はコマ
ンド処理キューより登録コマンドを読出し、エンジン・
タスク25に与えるので、エンジン・タスク25はその紙送
りコマンドをサーマルヘッドおよびラベルを紙送りさせ
るステッピングモータや、サーマルヘッドのアップ・ダ
ウンを行うためのヘッドカムを動かすDCモータ等の制御
を行う。これにより、印字が行えることになる。
第3図および第4図に今回の実施例である紙送りと頭
出し制御の処理フローを示す。これはタグ使用の場合
で、反射センサによる検出出力を用いての紙送り制御の
例である。また、ここでは精度を高めるため、タグを三
枚分、検出してその平均値を得、これをもとに制御する
例を示すが、もちろん、一枚分の検出によるデータをも
とにしたり、4枚分以上の検出によるデータをもとにし
た制御を行う方式としても良いことは云うまでもない。
このフローチャートに沿って、制御手法の流れを説明
すると、この制御においては、まず初めにセンサの出力
のA/D変換値を取り込む(S1)。次に3個分(3枚分)
取り込みが終っているかを調べ(S2)、3個分終了して
いなければ前記取り込んだA/D変換値をメモリに記憶す
る(S6)。そして、メインルーチンに戻る。メンインル
ーチンでは記録紙交換時の紙送り制御の際には所定時間
毎に第3図のルーチンを実行して逐次A/D変換値をメモ
リに記憶する(S6)。S2において、3個分(3枚分)取
り込みが終っていると判断したならば、メモリに記憶さ
れているA/D変換値を元に、一枚分のタグ長l並びにギ
ャップ部Gの長さを求め(3枚分のデータから得られた
平均値)、これをメモリにセットする(S3)。次にベー
ス・レベルすなわち、タグ一枚分の印刷可能領域のデー
タをセットしたか否かを調べ(S4)、セットされていな
いならばベース・レベルの値(l−x)を求めてセット
する(S5)。そして、メインルーチンに戻る。S4におい
て、セット済みであると判断したならば、次にベース・
レベルがA/D変換値の平均値にa(aはベース・レベル
とギャップ・レベルの差の最小値)を加えた値より大き
いかを調べ(S7)、大きければギャップ部の長さである
ギャップ・レベルをメモリにセットする(S8)。そし
て、メインルーチンに戻る。S7において、小さければベ
ース・レベルがA/D変換値の平均値より小さいか否かを
調べ(S9)、大きければ、ギャップ・レベルがセット済
みか否かを調べる(S10)。そして、セット済みならば
ベース・レベルの値にa/2を加えて、これをスレッシュ
ホールド値とする。S9において、小さければ、また、S1
0においてセットされていなければ、オールクリアし(S
12)、紙送りと設定をやり直すかエラーとする。以上
で、スレッシュホールド値の設定が終る。
次に頭出しの制御に入る。これは第4図のフローの如
きであり、これを参照して説明すると、まず初めにタグ
長データをメモリにセーブし(S21)、次に紙送り用の
ステッピングモータを1ライン分回すように制御し(S2
2)、次にスレッシュホールド値をセットする(S23)。
そして、次にスレッシュホールド値のセットが終わって
いるか否かをチェックする(S24)。その結果、セット
が完了していなければ、S22に戻り、完了していれば次
に紙送り用のステッピングモータを1ライン分、逆回転
させる(S25)。次にセンサの出力を前記セットしたス
レッシュホールド値と比較し、センサ位置での記録紙の
ギャップ部Gの有無を検知する(S26)。その結果、ギ
ャップ部G無しならば紙の有無を調べ(S27)、紙有り
ならばS25に戻る。S26においてギャップ有りであったと
き、そして、S27において紙なしであったときは、次にS
28に入る。そして、タグ長と逆回転させたステップ数を
比較し、ある許容範囲(この例では20ステップ)外なら
ばエラーとし、この時点で処理を終了する。これはアプ
リケーションからのタグ長と実際にセットされたタグの
タグ長とをチェックするためである。従って、S28にお
いては逆回転ステップ数に20を加えた数がタグ長より大
きいか否かを調べ(S28)、大きければ次に逆回転ステ
ップ数より20を引いた数がタグ長より小さいか否かを調
べ(S29)、小さければサーマルヘッドとセンサ間の距
離を実際のタグ長で割った値の余りを得て、この分、ス
テッピングモータを正回転させ、頭出しを行う(S3
0)。そして、メインレーチンに戻る。S28において、タ
グ長より小であったとき、およびS29においてタグ長よ
り大であったときは処理を終了してメインルーチンに戻
る(S31)。
このような手順で目的の機能を実現しているが、これ
をわかり易く説明すると、まず、記録紙を装填するため
に、記録紙の先端をプリンタの供給口に差し込み、頭出
し指令を与えると、プリンタの紙送り機構が回転駆動さ
れ、サーマルヘッドの印字ライン位置にこの記録紙を送
り込む。そして、反射センサの位置を紙が通るとき、該
センサにより検知される。反射センサの出力はセンサ・
インタフェース10を介してCPU1に取り込まれる。そし
て、CPU1はこの反射センサの出力をRAM4に格納し、同時
に時間的な対応を持たせて紙送り駆動用のモータである
ステップモータのステップ数データを格納する。反射セ
ンサからの出力がタグ3枚分、収集された段階で(これ
は、ギャップ部Gが3回検出された否かで検知できる。
但し、サーマルヘッドの印字ライン位置−反射センサ位
置間の距離がタグ長の3倍以上あるケースの場合)、1
タグ分あたりのタグ長を、上記収集したステップモータ
のステップ数との関係で求める。すなわち、1タグ分あ
たりのタグ長を、ステップモータのステップ数対応に変
換する。そして、これをメモリ(RAM)4にセーブす
る。次に従来と同様の手法でスレッシュホールド値を決
定する。スレッシュホールド値が決定されたなら、次に
タグ長のチェックを行うため、ステッピングモータを逆
回転させる。この時、逆回転したステップ数をメモリ
(RAM)4にセーブしてゆく。逆回転させ、正回転の紙
送りさせた時、算出したスレッシュホールド値に従って
ギャップ部を判断する。そして、ギャップ部、またはタ
グがないと判断された時、メモリへセーブしてあるタグ
長と逆回転させたステップ数を比較し、ある許容範囲
(この例では20ステップ)外ならエラーとしてこの時点
で処理を終了させる。これはアプリケーションからのタ
グ長と実際、セットされたタグのタグ長とをチェックす
るためである。
エラー無しの場合、(ヘッド・センサ間の距離÷実際
のタグ長)の余り分、もう一度、ステッピングモータを
正回転させ、サーマル・ヘッドに対して頭出しを完了さ
せる。頭出しが完了したならば、算出したタグ長と前記
反射センサ位置からサーマルヘッドまでの距離とを用い
て一枚目のタグの先端がサーマルヘッドの印字ライン位
置に来るようにするに必要な記録紙の紙戻し距離、すな
わち、タグー枚分の長さ相当の戻し量を得て、この分、
紙戻しするように制御すると、先頭のタグより印字に供
することができるようになる。
ラベルの場合、透過センサを用いるが、センサの出力
が反射センサと異なるため(第7図参照)、スレッシュ
ホールド値の算出処理が逆になるだけで全体的な処理は
変わらない。以上の制御はCPU1が制御プログラムを実行
することで実現する。
このように、記録紙毎に一定の間隔で印字可能領域と
区切り領域が規定された帯状の記録紙を使用すると共
に、この記録紙は印字可能領域と区切り領域が光学的に
判別可能な構成としてあり、印字部への前記記録紙供給
経路にはこの光学的検出のためのセンサを設け、駆動制
御信号により駆動される記録紙の送り機構により記録紙
を送り出し・引き戻し制御できるようしたプリンタにお
いて、記録紙交換時に動作して少なくとも前記印字部位
置に記録紙先端が到達するに必要な長さ分、前記記録紙
送り機構を記録紙送り出し方向に制御すると共に記録紙
引き戻し量の情報を受けるとこの情報に従って記録紙引
き戻し制御をする制御手段と、この送り出し制御量のデ
ータを保持すると共に前記センサの出力をデータとして
保持する手段と、この保持手段の保持したデータをもと
に印字可能領域と区切り領域の長さを求め、この求めた
情報と前記印字部位置−センサ位置間距離との関係から
前記印字部位置に印字可能領域先端側の所定位置が来る
に要する送り量を求め、頭出し用の記録紙送り出し指令
として前記制御手段に送り、頭出し終了後に少なくとも
一つ前の印字可能領域が頭出しされるに必要な記録紙引
き戻し量を求めて前記制御手段に与える演算手段とを設
けて構成したものである。そして、記録紙を交換する
と、制御手段は前記記録紙送り機構を記録紙送り出し方
向に制御して記録紙を少なくとも印字部位置到達量分、
印字位置方向に送出し、この間にセンサから得られるデ
ータを保持手段に保持すると同時に記録紙送り量のデー
タを収集して保持手段に保持させ、演算手段はこの保持
手段の保持したデータをもとに記録紙の印字可能領域と
区切り領域の長さを求め、この求めたデータと前記印字
部位置−センサ位置間距離との関係から前記印字部位置
に印字可能領域先端側の所定位置が来るに要する送り量
を求め、頭出し用の記録紙送り出し指令として前記制御
手段に送り、頭出しを実施し、そして、頭出し終了後に
少なくとも一つ前の印字可能領域が頭出しされるに必要
な記録紙引き戻し量を得て前記制御手段に与え記録紙の
引き戻しを行うように制御するものである。
具体的には本装置は、記録紙を入れ替える場合の頭出
し制御において、最初に記録紙の送り出し制御と、送り
出し量のカウントを行い、この間に記録紙の供給経路に
ある透過センサまたは反射センサにより、記録紙の透過
率や反射率を調べ、この反射率や透過率の違いでギャッ
プ部と印字可能領域とを検出し、これに基づいてラベル
またはタグー枚分の占める長さ(占有領域長l;ギャップ
部を含む)およびギャップ部の長さを演算し、印字位置
から上記センサまでの間の距離と、前記占有領域長lと
の関係に基づき、記録紙における上記印字位置近隣のラ
ベルまたはタグの先端位置が上記印字位置に来るに必要
な送り量を演算し、この送り量分、記録紙を送って、頭
出しし、その後、前記頭出し制御終了までに送った記録
紙送り出し量を元に、先頭の一枚目のラベルまたはタグ
の先端位置を上記印字位置戻すに必要な戻し量を求めて
この分、記録紙の引き戻しを実施するようにしたもので
あるから、これにより、記録紙を入れ替えた場合でも、
頭出しによるラベルやタグの無駄を無くし、且つ、通常
の印字時において、ラベルやタグの正しい位置に印字を
行うことができるようになる。
従って、本ラベルプリンタによれば、ラベルやタグの
用紙交換時におけるラベルやタグの頭出しにあたって、
ラベルやタグの一枚の無駄をもなくすことができるもの
である。
尚、本発明は上記し、且つ、図面に示す実施例に限定
することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形
して実施し得るものである。
[発明の効果] 以上、詳述したように本発明によれば、ラベルやタグ
の用紙交換時におけるラベルやタグの頭出しにあたっ
て、ラベルやタグの一枚の無駄をもなくすことができ、
従って、経済的なラベルプリンタを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック構成図、第2
図は本装置の制御プログラムの機能構成を示すブロック
図、第3図および第4図は本発明装置の作用を説明する
ためのフローチャート、第5図はラベルプリンタにおけ
る印字機構部の一般的な構成例を示す概略図、第6図は
ラベルプリンタにて使用される記録紙の例を示す図、第
7図はラベルプリンタにおけるラベルやタグの一般的な
印字領域部やギャップ部の検出原理を説明するためのセ
ンサ出力関係を示す図である。 1……CPU(プロセッサ)、1……プログラムROM、3…
…キャラクタROM、4……RAM、7……フレームメモリ、
8……モータドライバ、9……サーマルヘッドドライ
バ、10……インタフェース、71……サーマルヘッド、75
……透過センサ、76……反射センサ、81……ラベル用の
記録紙、82……台紙部、83……ラベル、91タグ用の記録
紙、92……ブラックマーカ、93……切欠き。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定の間隔で区切り領域が規定された帯状
    の記録紙を使用すると共に、この記録紙は区切り領域が
    光学的に判別可能な構成としてあり、印字部への前記記
    録紙供給経路にはこの光学的検出のためのセンサを設
    け、駆動制御信号により駆動される記録紙の送り機構に
    より記録紙を送り出し・引き戻し制御できるようにした
    プリンタにおいて、 記録紙交換時、前記印字部位置近傍に記録紙先端が来る
    ように記録紙を所定量送るべく前記記録紙送り機構を送
    り出し方向に制御すると共に、引き戻し量の情報を受け
    るとこの情報に従って引き戻し制御をする制御手段と、 この送り出し制御量のデータを保持すると共に前記セン
    サの出力をデータとして保持する保持手段と、 この保持手段の保持したデータをもとに、前記センサの
    出力に対して記録紙の印字すべき領域と区切り領域とを
    判別するスレッシュホールド値を設定すると共に、印字
    すべき領域および区切り領域の長さを決定し、この決定
    した情報と前記印字部位置−センサ位置間距離との関係
    から前記印字部位置に、印字すべき領域の先端側の所定
    位置が来るに要する送り量を求めて頭出し用の送り出し
    指令として前記制御手段に送り、この制御手段による頭
    出し終了後に、記録紙の先頭に位置する印字すべき領域
    が頭出しされるに必要な引き戻し量を求めて前記制御手
    段に与える演算手段とを設け、 記録紙の頭出しの後、引き戻しを行って記録紙の無駄を
    なくすようにしたことを特徴とするラベルプリンタ。
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