JPH0852000A - 核酸の同時増幅方法 - Google Patents

核酸の同時増幅方法

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JPH0852000A
JPH0852000A JP7154859A JP15485995A JPH0852000A JP H0852000 A JPH0852000 A JP H0852000A JP 7154859 A JP7154859 A JP 7154859A JP 15485995 A JP15485995 A JP 15485995A JP H0852000 A JPH0852000 A JP H0852000A
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    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コピー数の多い標的核酸の存在下でコピー数
の少ない標的核酸を迅速且つ効率的に同時増幅する方法
を提供すること。 【構成】 特定の回数の増幅サイクルの後、続くサイク
ルにおける各変性工程の後に短時間で増幅生成物が復元
するように、増幅プロセスの後のサイクルに復元工程を
含める。この復元工程は、変性生成物の相補鎖が容易に
復元できる温度で行われる。その温度は、コピー数の多
い標的核酸のプライマーが変性された増幅生成物の相補
鎖に効率的にアニールする温度よりも高い温度に維持さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数の増幅サイクルの
中に復元工程を導入した2種以上の二本鎖核酸の迅速な
優先同時増幅法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、核酸の検出は、ヒトや動物の被検
体中に非常に少量で存在する染色体の特徴、感染性因子
及び各種生物を早期に検出するための手段として成長し
ている。検出手順は、通常、(ヌクレオチド対として知
られている)相補的ヌクレオチド間の水素結合やその他
の力によって2本のDNA鎖が一緒に結合する相補性の
概念に基づくものである。DNA分子は、通常はかなり
安定であるが、その鎖は、加熱などの特定の条件によっ
て分離又は変性させることができる。変性された鎖は、
相補的配列を有する別のヌクレオチド鎖とのみ再会合す
る。
【0003】分子数の非常に少ないDNAを検出するた
めの方法を見い出すため、多大な研究が行われてきた。
検出のために被検体中の核酸数を増幅する又は大幅に増
やす各種の手法が知られており、ほぼ10年間にわたり
用いられている。このような増幅技法には、ポリメラー
ゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、
その他開発の遅れている方法が含まれる。PCR法が最
もよく知られている方法であって、DNA重合剤とデオ
キシリボヌクレオシド三リン酸を存在させた適当な条件
下で標的核酸の鎖にプライマーをハイブリダイズさせる
工程を含む。複数回のサイクルを通してプライマー伸長
生成物が形成され、最初の標的鎖の数が指数的に増加す
ることになる。PCRに関する詳細は、米国特許出願第
4,683,195号(Mullisら)、同第4,6
83,202号(Mullisら)及び同第4,96
5,188号(Mullisら)に記載されている。
【0004】ヒトや動物の被検体は、多種多様な核酸を
含有し、ヒトや動物に内因する(又は天然の)ものもあ
れば、感染性因子や発ガン性条件といった異常な条件が
原因となって発生するものもある。通常、こうした核酸
は、内因性の核酸よりも非常に低濃度で存在する。これ
らを「コピー数の少ない」核酸と呼ぶことがある。対照
的に、内因性の核酸は高濃度で存在することが普通であ
り、これらを「コピー数の多い」核酸と称する場合があ
る。このような核酸の一例として、ヒトβ−グロブリン
DNAが挙げられる。
【0005】PCR法を実施すると、被検体中に存在す
る2種以上の核酸が同じ反応容器内で同時に増幅される
ことがよくある。このことを本明細書では「同時増幅」
と称することとする。この方法では、増幅すべき核酸の
各々に対するプライマーを容器内に同時に存在させなけ
ればならない。このような状況下でコピー数の少ない標
的核酸とコピー数の多い標的核酸を共に増幅させると、
往々にしてコピー数の少ない標的核酸の増幅が阻害され
る。この原因は、増幅サイクルの後の方でコピー数の多
い標的核酸によって増幅酵素(例、DNAポリメラー
ゼ)が飽和するためである。コピー数の少ない標的核酸
の存在については偽陰性という結論になりやすく、重大
な結果をもたらす恐れがある。
【0006】こうしたPCRにまつわる問題に対して
は、プライマー濃度を調節する方法、特殊な融解温度
(Tm )を示すプライマー組を使用する方法、或いはこ
れらを組み合わせた方法をはじめとする様々な解決策が
提案されている。プライマー比率を調節する方法を当該
技術分野ではPCR収率を「プライマーバイアスする」
と呼び、コピー数の多い標的核酸に対するプライマー濃
度を低下させる必要がある。この方法では、プロセスを
適当にしか制御することができない。
【0007】別の同時増幅方法は、コピー数の多い標的
核酸に対するプライマーがコピー数の少ない標的核酸に
対するプライマーよりもアニールの程度が低くなるよう
に、PCRにおけるアニーリング温度を調節する方法で
ある。この方法にも問題がある。プライマー対の間のT
m 差が比較的大きくなければ、コピー数の多い標的核酸
とコピー数の少ない標的核酸との収率の差に基づいてP
CRを良好に変調することはできない。正確なTm
(概算は可能であるが)計算することはできないため、
これを測定する必要がある。これは多大な労力を要し、
大変である。
【0008】これらの同時増幅を変調するための方法
は、いずれもコピー数の多い標的核酸とコピー数の少な
い標的核酸の配列が知られていることが必要である。別
法として、PCRの後の方のサイクルにおけるプライミ
ング工程又は伸長工程の時間を延長することによって、
コピー数の多い標的核酸によるDNAポリメラーゼの飽
和を最小限に抑え、増幅効率を向上させることができ
る。しかしながら、この解決策は、様々な濃度で存在す
る多種多様な核酸が同時に増幅される状況でしか有用で
はない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】1種以上のコピー数の
多い標的核酸の存在下で同時増幅させた場合に1種以上
のコピー数の少ない標的核酸を迅速且つ効率的に増幅で
きる方法が望まれる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題は、2種以上
の標的核酸を同時増幅する方法において、 (1)毎回約20〜約360秒間を要する少なくとも1
5回の一次増幅サイクルであって、各サイクルが下記工
程A〜C: A)2種以上の標的核酸又はそれらのプライマー伸長生
成物の反応混合物であって、前記標的核酸の少なくとも
1種がコピー数の少ない標的核酸であり且つ前記標的核
酸の他の少なくとも1種が前記コピー数の少ない標的核
酸の約1000倍以上の濃度で存在するものと予想され
るコピー数の多い標的核酸である反応混合物を加熱する
際に、前記コピー数の多い標的核酸及びコピー数の少な
い標的核酸又はそれらのプライマー伸長生成物の鎖を変
性するために約85〜約100℃の第一温度T1 に加熱
する工程、 B)(TmH−15)℃≦T2 ≦(TmH+5)℃ 〔式中、TmHはコピー数の多い標的核酸に対するプライ
マーの融解温度である〕で規定される第二温度T2 まで
冷却することによって、増幅すべき各標的核酸の対向鎖
に特異的であり且つハイブリダイズすることができる一
組のプライマーで前記変性された鎖をプライミングする
工程、及び C)前記工程Bの延長としてか又は別の工程において、 (TmH−15)℃≦T3 ≦(TmH+15)℃ で規定される第三温度T3 でのインキュベーションによ
って、PCR試薬の反応混合物中でプライマー伸長生成
物を形成する工程〔但し、前記プライミング工程とプラ
イマー伸長生成物形成工程とを同一工程において実施す
る場合にはT2 とT3 は同じとする〕、を逐次工程とし
て含む一次増幅サイクル、並びに (2)毎回約20〜約360秒間を要する少なくとも5
回の二次増幅サイクルであって、前記工程A〜Cを逐次
反復する各二次増幅サイクルにおける工程Aと工程Bと
の間に、反応混合物を、 (TmH+5)℃≦T4 ≦TPH 〔式中、TPHは前記コピー数の多い標的核酸の二本鎖の
融解温度である〕で規定される第四温度T4 まで冷却し
て該温度で約15〜約120秒間維持する二次増幅サイ
クルを含む核酸の同時増幅方法によって解決された。
【0011】本発明は、特にコピー数の少ない標的核酸
のシグナルを不鮮明にしかねないコピー数の多い標的核
酸が存在する場合に、コピー数の少ない標的核酸を優先
的に増幅し且つ検出するための非常に迅速で効率のよい
方法を提供するものである。このように、コピー数の少
ない標的核酸の増幅がコピー数の多い標的核酸によって
阻害されることが低減される。
【0012】これらの利点は、特定の回数の増幅サイク
ル(本明細書では「一次サイクル」と称する)の後、続
くサイクル(本明細書では「二次サイクル」と称する)
における各変性工程の後に短時間で増幅生成物が復元又
はハイブリダイズするように、増幅プロセスの後のサイ
クルに復元工程を含めることによって達成される。この
復元工程は、変性生成物の相補鎖が容易に復元又はハイ
ブリダイズできる温度において行われる。しかしなが
ら、その温度は、コピー数の多い標的核酸のプライマー
が変性された増幅生成物の相補鎖に効率的にアニールす
る温度よりも高い温度に維持される。復元工程には十分
な時間が当てられ、プライミングや続く増幅に有効なコ
ピー数の多い標的核酸の濃度を低下させる。このため、
より多くのDNAポリメラーゼが利用できるので、後の
サイクルにおいてコピー数の少ない標的核酸をより効率
的に増幅させることができる。
【0013】ポリメラーゼ連鎖反応を利用して核酸を増
幅及び検出するための一般原理及び条件についてはよく
知られている。その詳細については、米国特許出願第
4,683,195号、同第4,683,202号及び
同第4,965,188号明細書(上記)をはじめとす
る多くの文献に記載されており、本明細書ではそのすべ
てを参照することにより取り入れることとする。当該技
術分野における教示と本明細書に記載した特別な教示と
を鑑みれば、当業者であれば本明細書に記載に従い本発
明を実施して、一方がコピー数の少ない標的核酸である
2種以上の核酸を同時増幅することは容易である。
【0014】本発明の実施に採用することができる他の
増幅方法として、例えば欧州特許出願公開第0 320
308号公報(1987年12月公開)及び同第0
439 182号公報(1990年1月公開)に記載の
リガーゼ連鎖反応、及び生成物の変性工程を含む他のす
べての周知の増幅方法が挙げられる。こうして、本明細
書に記載の教示によれば、当業者であれば、PCRにつ
いて示した復元修正を上記の他の既知の増幅方法へ適合
させることは可能である。本明細書の残部は、例示を目
的として、PCRによる本発明の実施について説明する
ものである。
【0015】本発明は、被検体中の1種以上のコピー数
の少ない標的核酸中に存在する1種以上の特異的核酸配
列を、1種以上のコピー数の多い標的核酸中に存在する
1種以上の核酸配列を同時に増幅させながら、増幅し検
出することに関する。一般に、被検体中に存在するコピ
ー数の少ない標的核酸の量は約10-16 モル未満である
が、しかしながら、その量は、コピー数の多い標的核酸
がはるかに多量に、例えば1000倍以上の濃度で、存
在する場合には、さらに多くなることがある。一般に、
コピー数の多い標的核酸は単コピー遺伝子に関連したも
のであるが、コピー数の少ない標的核酸はヒトや動物に
おける感染性因子、ガン、その他病理状態に関連したも
のである。
【0016】さらに、アッセイではコピー数の多い標的
核酸を「陽性対照」として使用することができる。コピ
ー数の多い標的核酸のPCR効率を変調することによ
り、PCRが効率的に行われた場合にのみ陽性対照は検
出可能となるので、偽陰性の可能性が低下する。このよ
うな場合、コピー数の多い標的核酸は、コピー数の少な
い標的核酸の10倍以上の濃度で存在することができ
る。
【0017】被検体は、細胞、ウイルス、毛髪、体液又
は検出可能な遺伝子DNA又はRNAを含有する他の材
料であることができる。標的核酸は、プラスミドや、
(細菌、酵母、ウイルス、植物、高等動物又はヒトなど
の)何らかのソースから得られる天然DNA又はRNA
をはじめとする様々なソースから得ることができる。そ
れは、血液、末梢血液単核細胞(PBMC)、他の組織
材料又は当該技術分野で知られている他のソースをはじ
めとする様々な組織から周知の方法で抽出されることが
できる。本発明は、ゲノムDNA、細菌DNA、菌類D
NA、ウイルスRNA、又は細菌若しくはウイルスに感
染された細胞中のDNA若しくはRNAに存在する核酸
配列の同時増幅及び検出に特に有用である。さらに、本
発明を利用して、癌マーカーに係わる核酸配列を増幅し
検出することも可能である。
【0018】検出可能な細菌には、ヒトの血液中にある
細菌、サルモネラ種、クラミジア種、淋菌種、シゲラ種
及びマイコバクテリウム種が含まれるが、これらに限定
はされない。検出可能なウイルスには、単純ヘルペスウ
イルス、エプスタインバールウイルス、ヒトサイトメガ
ロウイルス、ヒトパピローマウイルス、肝炎ウイルス並
びにHTLV−I、HTLV−II、HIV−I及びH
IV−IIのようなレトロウイルスが含まれるが、これ
らに限定はされない。原生動物の寄生虫、酵母及びカビ
もまた検出可能である。当業者であればその他の検出可
能な種は明らかである。本発明は、レトロウイルス(H
IV−IやHIV−II)又はマイコバクテリウム種に
関連したDNAの存在を検出するのに特に有用である。
本発明を、HIV−Iに関連したDNAの検出に使用す
ることが最も好ましい。
【0019】「PCR試薬」とは、PCRに必要と考え
られるすべての試薬、すなわち、各標的核酸の対向鎖に
対する一組のプライマーと、DNAポリメラーゼと、D
NAポリメラーゼコファクターと、2種以上のデオキシ
リボヌクレオシド−5’−三リン酸(NTP)とを意味
する。「プライマー」とは、核酸鎖(すなわち、鋳型)
に相補的なプライマー伸長生成物の合成が誘導される条
件下に置かれた場合にその合成開始点として作用しうる
天然の又は合成されたオリゴヌクレオチドを意味する。
このような条件には、他のPCR試薬の存在並びに好適
な温度及びpHが含まれる。プライマーは、DNAポリ
メラーゼの存在下で伸長生成物の合成を引き起こすに十
分な長さを有する必要がある。各プライマーの正確なサ
イズは、使用法、標的配列の複雑さ、反応温度及びプラ
イマーの出所によって変わる。一般に、本発明で用いら
れるプライマーは、ヌクレオチドを10〜60個有する
ものである。
【0020】プライマーは、多数の出所から入手するこ
と、或いは、例えば、ABI DNA合成機(Appl
ied Biosystemより入手可能)又はBio
search 8600シリーズ若しくは8800シリ
ーズの合成機(Milligen−Biosearch
社より入手可能)をはじめとする周知の技法及び装置並
びにそれらの使用方法(例えば、上記の米国特許出願第
4,965,188号明細書に記載されている)を利用
して合成することができる。また、生物学的ソースから
単離された天然のプライマー(例えば、制限エンドヌク
レアーゼ消化物)も有用である。一般には、各標的核酸
に対し、少なくとも2種のプライマーからなる一組が用
いられる。こうして、複数組のプライマーを同時に使用
し、複数種の標的核酸を増幅することができる。さら
に、一組のプライマーが、ある特定の標的核酸に対する
プライマー混合物を含むこともできる。
【0021】DNAポリメラーゼは、プライマーに対し
てホスホジエステル結合することにより、デオキシヌク
レオシド一リン酸分子をエステル化しこれをプライマー
の3’−ヒドロキシ末端に付加する酵素としてよく知ら
れいる。この合成は鋳型依存性である。有用なDNAポ
リメラーゼには、E.coliのDNAポリメラーゼ
I、T4 DNAポリメラーゼ、Klenowポリメラ
ーゼ、逆転写酵素、その他当該技術分野で知られている
ものが含まれる。
【0022】DNAポリメラーゼは、「耐熱性」である
ことが好ましい。耐熱性とは、DNA鎖の変性に用いら
れる高温において一般に安定であることを意味する。よ
り詳細には、耐熱性DNAポリメラーゼは、PCRに用
いられる高温において実質的には不活性化されない。こ
のような温度は、pH、塩濃度、その他当該技術分野で
知られている条件をはじめとする幾つかの反応条件によ
って変わる。
【0023】当該技術分野では幾つかの耐熱性DNAポ
リメラーゼが報告されており、米国特許出願第4,96
5,188号明細書(上記)及び同第4,889,81
8号明細書(Gelfandら)に詳細に記載されてい
るものが含まれるが、本明細書ではこれらを参照するこ
とにより取り入れることとする。特に有用なポリメラー
ゼは、Thermus細菌種から得られるものであっ
て、例えばThermus aquaticusTh
ermus filiformisThermus
flavus又はThermus thermophi
lusから得られるDNAポリメラーゼである。他の有
用な耐熱性ポリメラーゼは、Thermococcus
literalisPyrococcus fur
iosus、Thermotoga sp.及び国際特
許出願公開WO−A−89/06691号公報(198
9年7月27日公開)に記載されているものをはじめと
する他の様々な微生物源から得られる。有用な酵素の中
には市販されているものもある。生物から天然のポリメ
ラーゼを単離するための技法がいくつか知られている。
また組換え技術によるポリメラーゼを調製するためのク
ローニング法やその他の合成法も、Gelfandらの
特許をはじめとする先に引用した技術文献から知られて
いる。
【0024】DNAポリメラーゼコファクターとは、酵
素活性に影響を与える非タンパク質化合物をさす。当該
技術分野では、マンガン塩やマグネシウム塩をはじめと
するこのような物質がいくつか知られている。有用なコ
ファクターとして、マンガン及びマグネシウムの塩化
物、硫酸塩、酢酸塩及び脂肪酸塩が含まれるが、これら
に限定はされない。塩化物、硫酸塩及び酢酸塩が好まし
い。最も好ましい塩は塩化マグネシウム及び硫酸マグネ
シウムである。
【0025】PCRにはまた、2種以上のデオキシリボ
ヌクレオシド−5’−三リン酸、例えば、dATP、d
CTP、dGTP、dTTP及びdUTPのうちの2種
以上が必要である。dITPや7−デアザ−dGTPの
ようなアナログも有用である。PCRでは、通常の4種
類の三リン酸(dATP、dCTP、dGTP及びdT
TP)を使用することが好ましい。
【0026】本発明の実施には、DNAポリメラーゼに
特異的な抗体であって、約50℃未満の温度では該酵素
活性を阻害するがより高温では自身が不活性化される抗
体も有用である。このような特性を有する代表的なモノ
クローナル抗体が、最近特許された米国特許出願第07
/958,144号明細書(Scaliceら、199
2年10月7日出願)に記載されており、本明細書では
これを参照することにより取り入れることとする。分子
全体の代わりに抗体フラグメントを使用してもよい。
【0027】本明細書に記載したPCR試薬は、PCR
において標的核酸を増幅するのに適した濃度で提供され
且つ用いられる。DNAポリメラーゼの最少量は、溶液
100μl当たり、一般に約1単位以上、好ましくは約
4〜約25単位である。ここで「単位」とは、74℃に
おいて伸長している核酸中へ30分間で10ナノモルの
全ヌクレオシド(dNTP)を取り込ませるに必要な酵
素活性量として定義される。各プライマーの濃度は約
0.075μモル以上であり、中でも約0.1〜約2μ
モルが好ましい。複数種のプライマーが、同じ量で存在
しても異なる量で存在してもよい。各標的核酸に対する
各プライマー組のプライマーは、反応混合物中に最初は
同じ量で存在することが好ましい。反応混合物中、DN
Aポリメラーゼコファクターは一般に約1〜約15ミリ
モルの量で存在し、また各dNTPは一般に約0.15
〜約3.5ミリモルの量で存在する。
【0028】PCR試薬は、個別に供給しても、また適
当な何らかの緩衝液を用いてpHを約7〜約9にした緩
衝化溶液として供給してもよい。こうして、PCRの反
応混合物は、コピー数の少ない標的核酸に対する一組の
プライマーと、コピー数の多い標的核酸に対する一組の
プライマーと、適当なdNTPと、耐熱性DNAポリメ
ラーゼと、該DNAポリメラーゼのためのコファクター
と、そして標的核酸の増幅やその後の検出に有用である
と考えられる他の何らかの添加物とを含む。
【0029】上記のように、標的核酸は様々な出所源か
ら得られる。一般に、標的核酸は、プライマー、その他
の反応物質との接触に利用できるように何らかの方法で
抽出されなければならない。このことは、通常、望まし
くないタンパク質や細胞物質を被検体から適当な方法で
除去することを意味する。当該技術分野では、Laur
eらのThe Lancet,pp.538−540
(1988年9月3日)、ManiatisらのMol
ecular Cloning:A Laborato
ry Manual,pp.280−281(198
2)、Gross−BellandらのEur.J.B
iochem.,36,32(1973)及び米国特許
出願第4,965,188号明細書(上記)に記載され
ているものをはじめとする様々な方法が知られている。
全血又はその成分からDNAを抽出する方法について
は、例えば、欧州特許出願公開第0 393 744号
公報(1990年10月24日公開)、BellらのP
roc.Natl.Acad.Sci.USA,78
(9),pp.5759−5763(1981)、Sa
ikiらのBio/Technology,,pp.
1008−1012(1985)及び米国特許出願第
5,231,015号明細書(Cumminsら)に記
載されている。本発明の実施では、特定の抽出法が重要
となることはない。
【0030】通常、増幅や検出されるべき標的核酸は二
本鎖形にあるため、この二本鎖が分離(すなわち、変
性)されなければプライミングは起こらない。プライミ
ングは、抽出工程中に行うことができるが、好ましくは
その後の別工程で行う。好ましい変性手段は、好適な温
度(本明細書では「第一温度」又はT1 と称する)に加
熱することである。一般に、この第一温度は、適当な時
間、例えば1〜約240秒間(好ましくは1〜約40秒
間)、約85℃〜約100℃の範囲とする。この初期変
性工程を最初の増幅サイクルに含めてもよい。このよう
な場合には、最初のサイクルにおける変性をより長時間
(例えば、最長で240秒間)とし、その後のサイクル
では変性を短時間(例えば、最長で30秒間)としても
よい。
【0031】次いで、変性された鎖を、適当な組合せの
プライマーを用いて、その反応混合物を一般に約55〜
約70℃の範囲にある第二温度T2 へ冷却することによ
りプライムする。冷却はできるだけ迅速に行うことが望
まれるが、現存の装置では、一般には約5〜約40秒間
で、より好ましくは約5〜約20秒間で行われる。好ま
しくは、T2 は以下の式で規定される。 (TmH−15)℃≦T2 ≦(TmH+5)℃ 式中、TmHはコピー数の多い標的核酸に対するプライマ
ーの融解温度である。
【0032】変性された鎖を冷却したら、PCR試薬を
含有する反応混合物を第三温度T3において、一般には
1〜約120秒間、好ましくは1〜約80秒間インキュ
ベートし、プライマー伸長生成物を形成させる。一般
に、第三温度は以下の式: (TmH−15)℃≦T3 ≦(TmH+15)℃ で規定されるが、一般には約55〜約70℃、好ましく
は約62〜約68℃の範囲にある。
【0033】最も好ましい実施態様では、第二温度と第
三温度を同じにし、そして約62〜約68℃の範囲とす
る。こうして、プライミングとプライマー伸長を、同じ
工程で行うことが好ましい。
【0034】コピー数の多い標的核酸に対する各プライ
マーは、本明細書でTmHと表示した融解温度を有する。
通常、TmLとTmHの差は0〜約8℃であり、そしてT2
とT 3 はどちらもTmL若しくはTmHよりも低いか又はT
mL若しくはTmHのいずれかに等しいことが普通である。
【0035】本明細書で規定する融解温度は、プライマ
ーの半分が(鋳型のような)相補鎖から変性される温度
である。この融解温度の測定は、例えば、Bioche
mistry−The Molecular Basi
s of Cell Structure and F
unction(第2版、Lehninger,Wor
th Publications,Inc.,197
0,pp.876−7)に記載されているように260
nmにおけるスペクトルをモニターすることによって、
紫外線淡色効果に基づくいくつかの標準方法で実施する
ことができる。融解温度の測定方法が異なると、同じD
NA分子でもその値に若干の差が生じることはあるが、
これらの値が約2〜3℃よりも大きく変動することはま
ずない。その上、融解温度を測定するための方法が一定
であれば、TmLとTmHの差が変動することはない。
【0036】融解温度は以下の式を用いて計算されるこ
とが好ましい。 Tm (℃)=67.5+0.34(%G+C)−395
/N 上式中、GとCは、オリゴヌクレオチド(すなわち、プ
ライマー)における、それぞれグアニンとシトシンのヌ
クレオチド数を表し、Nは全ヌクレオチド数を表す。こ
の計算式で得られる融解温度の値は、常用のUV淡色効
果と常用のHewlett−Packard製ダイオー
ドアレイ分光光度計(走査速度約+1℃/分)を用い
て、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム及びその他当業
者であれば容易に想到するもののような無機塩や有機塩
をイオン強度約20ミリモル以上で有する10ミリモル
のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝液(p
H8.5)にプライマーを含む溶液について室温で実験
的に求めた値とよく相関する。上記融解温度式を決める
ために用いられた溶液中でのプライマーとその相補体の
量は、約0.5〜約1.0のOD単位の光学濃度を与え
るに十分な量とした。
【0037】こうして、「一次」増幅サイクルは、変性
工程、プライミング(又はアニーリング)工程及びプラ
イマー伸長工程を含む。一般に、本発明の実施では、こ
のような一次増幅サイクルを15回以上行うが、そのサ
イクルの最大回数についてはユーザーの裁量に任され
る。たいていは、15〜35回の一次増幅サイクルが行
われ、25回のサイクルが好適である。一次増幅サイク
ルの各サイクルは、一般に約20〜約360秒、好まし
くは約30〜約120秒、より好ましくは約30〜約9
0秒のサイクル時間で行われる。しかしながら、所望に
より、さらに長時間又は短時間のサイクル時間を採用し
てもよい。
【0038】上記の少なくとも15回の一次増幅サイク
ルの後に、同じ工程を有するが、但し各変性工程後に復
元工程を導入してからプライミング工程を行う、次の又
は「二次」増幅サイクルを実施する。
【0039】復元工程は、反応混合物を以下に規定され
る第四温度T4 に冷却することによって行われる。 (TmH+5)℃≦T4 ≦TPH 式中、TPHは、検出されるコピー数の多い標的核酸の二
本鎖の融解温度である。一般に、T4 は約65〜約90
℃である。T4 に到達させるのに要する時間はできるか
ぎり短くするが、最長で約45秒間かけてもよい。ま
た、上記温度は約15〜約100秒間維持することがで
きる。
【0040】この方法では少なくとも5回の二次増幅サ
イクルを採用するが、その上限回数はユーザーの裁量に
任される。この二次増幅サイクルは5〜20回が好まし
く、また15回のサイクルが最も好ましい。二次増幅サ
イクルの各サイクルに要する時間は約20〜約360秒
である。好ましいサイクル時間は約30〜約120秒で
ある。
【0041】本出願明細書において、ある特定の工程に
対する時間に用語「約」を付した場合は、その限界値に
ついて±10%の幅があることを意味する。温度に用語
「約」を付した場合には、±5℃の幅があることを意味
する。
【0042】増幅生成物の復元のような核酸のハイブリ
ダイゼーション反応の速度論は、ハイブリダイズされる
核酸の濃度に比例する。それゆえ、増幅生成物の濃度
が、例えば10倍に増加すると、ハイブリダイゼーショ
ンの速度も10倍に増加する(すなわち、復元に対する
1/2 が10分の1に短縮される)。ハイブリダイゼー
ションの前進速度定数を5×106 モル-1-1と仮定す
ると、生成物濃度10-8モルにおけるt1/2 は約14
秒、また生成物濃度10-9モルにおけるt1/2 は約14
0秒となる。
【0043】後のサイクルにおいて、コピー数の多い生
成物の有効Tm (融解温度)以下の温度ではあるが、増
幅反応に用いられているプライマーの有効Tm よりも数
度高い温度での生成物復元工程を導入することによっ
て、濃度に依存した様式において増幅生成物の復元が可
能となる。二次増幅サイクルの比較的短時間の復元工程
は、コピー数の少ない標的核酸のプライミング効率には
実質的な影響を及ぼすことはないが、コピー数の多い標
的核酸のプライミングを低下させる。
【0044】本発明の増幅法は、所望の回数について制
御された様式で反応混合物の温度を周期変動させるよう
に自動化された連続様式で実施することが好ましい。こ
のために開発された装置がいくつかあり、当業者であれ
ば周知である。また、復元工程やその後増幅サイクルの
再開についてプログラム可能な装置を使用することも好
ましい。
【0045】この目的のための装置の一つが、米国特許
出願第4,965,188号明細書及び欧州特許出願公
開第0 236 069号公報にかなり詳しく記載され
ている。一般に、この装置は、反応混合物を含有する複
数の反応管を保持するための熱伝導性容器と、加熱手段
と、冷却手段と、温度維持手段と、増幅配列、温度及び
タイミングの変化を制御するための信号を発生する計算
手段とを含む。
【0046】欧州特許出願公開第0 402 994号
公報は、米国特許出願第5,089,233号明細書
(Devaneyら)に記載された装置を用いて処理す
ることができる有用な化学試験パックについて詳細に記
載しており、本明細書ではこれを参照することにより取
り入れることとする。その中には、本発明の方法に適し
た反復インターバルで(すなわち、サイクルにより)そ
の試験パックを加熱/冷却するための手段についても記
載されている。有用なPCR処理装置に関するさらなる
詳細は、当該技術分野の重要な文献から入手することが
でき、当業者であれば容易に確認することができる。
【0047】上記の化学試験パックの他、本発明の方法
は、米国特許出願第4,902,624号明細書(Co
lumbusら)、同第5,173,260号明細書
(Zanderら)、同第5,229,297号明細書
(Schnipelskyら)に詳細に記載されている
ような他の容器、及び当業者であれば明白なその他の適
当な容器においても実施することができる。本明細書で
はこれらを参照することにより取り入れることとする。
【0048】増幅生成物の検出は、当該技術分野で周知
のように、米国特許出願第4,965,188号明細書
(上記)に記載されているサザンブロッティング法や、
標識されたプローブ又はプライマーを利用して行うこと
ができる。
【0049】上記実施態様の別法として、増幅生成物
を、そのプライマー伸長生成物の一方に対して相補的で
ある標識されたオリゴヌクレオチドを用いて検出するこ
ともできる。オリゴヌクレオチドに標識を付与する方法
については周知である。有用な標識には、酵素、フェリ
チン、その他磁性粒子、放射性同位元素、化学発光試薬
(例、ルミノール)、ビオチン並びに各種蛍光助剤及び
発色助剤が含まれる。有用な酵素標識には、グルコース
オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ及びアルカリ性ホスフ
ァターゼが含まれる。各種標識用の基質や色素提供試
薬、例えば酵素、についても周知である。
【0050】好ましい実施態様では、検出用に酵素標識
(例、ペルオキシダーゼ)を使用し、そしてその標識に
より色素又は発光を提供する適当な組成物を使用する。
例えば、特に有用な比色定量用色素提供システムが米国
特許出願第5,024,935号明細書(McClun
eら)に記載されている。その後、裸眼又は適当な分光
光度計若しくはルミノメーターによって検出する。
【0051】また、この方法に用いられる各プライマー
組のプライマーの一方を、特異的結合性部分で標識する
ことも可能である。この部分は、各種プライマーについ
て同じであっても異なってもよく、またその部分と特異
的に反応する特異的結合性レセプターが存在するための
いずれの分子を含むこともできる。特異的結合性対(そ
の一方が標識となりうる)の例として、ストレプトアビ
ジン/ビオチン、糖類/レクチン、抗体/ハプテン、抗
体/抗原、その他当業者であれば自明のもの、が挙げら
れる。その後、酵素、放射性同位元素又はその他上記の
もののようなオリゴヌクレオチドを検出できる適当な標
識部分とレセプター分子とを複合化させる。
【0052】各プライマー組の一方又は両方のプライマ
ーをビオチン(又はその等価な誘導体)で標識し、そし
て増幅生成物を、西洋ワサビペルオキシダーゼのような
酵素とストレプトアビジンとの複合体を用いて検出する
方法がより好ましい。
【0053】本発明の不均質検出系では、増幅生成物を
何らかの水不溶性支持体表面に捕捉し、そして反応混合
物中の他の物質を適当な方法、例えば、濾過、遠心分
離、洗浄、その他の分離方法、によって除去する。
【0054】捕捉プローブは、周知の結合技法(吸収反
応や共有反応を含む)によって、水不溶性の支持体に結
合させることができる。このような技法の一つが、欧州
特許出願公開第0 439 222号公報(1991年
9月18日発行)に記載されている。その他の方法が、
例えば、米国特許出願第4,713,326号(Dat
taguptaら)、同第4,914,210号(Le
vensonら)及び欧州特許第0 070 687号
(1983年1月26日発行)に記載されている。有用
な分離手段には、Pall社より市販されているポリア
ミド微多孔質膜のような膜による濾過が含まれる。
【0055】しかしながら、捕捉プローブ及び最終的な
ハイブリダイゼーション生成物を係留するためには、マ
イクロタイタープレート、試験管、ビーカー、磁性又は
高分子粒子、金属、セラミックス、ガラスウール、等を
はじめとする有用ないずれの固体支持体でも使用するこ
とができる。特に有用な材料は、捕捉プローブを共有結
合させるのに有用な反応性基を有する磁性粒子又は高分
子粒子である。このような粒子の大きさは一般に約0.
001〜約10μmである。このような材料の例につい
ては、米国特許出願第4,997,772号(Sutt
onら)、同第5,147,777号(Sutton
ら)、同第5,155,166号(Danielson
ら)及び同第4,795,698号(Owenら)の明
細書に詳細に記載されており、本明細書ではこれらを参
照することにより取り入れることとする。
【0056】捕捉プローブは、高分子フィルム、膜、濾
紙又は樹脂被覆紙若しくは未被覆紙のような平坦な支持
体に結合させてもよい。高分子粒子に結合された捕捉プ
ローブを、このような平坦な支持体の表面に、乾燥付
着、加熱融合、接着剤、等の適当な方法で固定化するこ
ともできる。このような材料のその他の詳細について
は、欧州特許出願公開第0 408 738号(199
1年1月23日発行)、国際特許出願公開第WO92/
16659号(1992年10月1日発行)及び米国特
許出願第5,173,260号(Suttonら)の明
細書に記載されている。
【0057】捕捉プローブは、適当な支持体表面に、例
えば、列状の丸い付着物や縞状など、いずれの形状で配
置されていてもよい。
【0058】以下の実施例は、本発明の実施を説明する
ためのものであり、本発明を限定するものではない。特
に断らない限り、パーセントはすべて重量基準とした。
【0059】
【実施例】実施例についての材料および方法 実施例で用いたプライマーは、以下の配列を有するもの
とした。最初の2種はHIV−I DNAのgag領域
に相補的であり、次の2種はβ−グロブリンDNAに相
補的である。 配列番号:1: 5′-X-ATAATCCACC TATCCCAGTA GGAGAAAT-3′ 配列番号:2: 5′-X-TTTGGTCCTT GTCTTATGTC CAGAATGC-3′ 配列番号:3: 5′-X-CAACTTCATC CACGTTCACC- 3′ 配列番号:4: 5′-ACACAACTGT GTTCACTAGC- 3′
【0060】前記プライマー中、Xは、米国特許第 4,9
62,029号明細書(Levensonら)に記載された技法を用い
て、2つのアミノテトラエチレングリコール・スペーサ
ー基を介してオリゴヌクレオチドに付加された(DuP
ont社製のビオチンホスホラミダイト由来の)ビオチ
ニル部分を表す。実施例で用いた捕捉プローブは、以下
の配列を有するものとした。第一はHIV−I DNA
用であり、第二はβ−グロブリン DNA用である。 配列番号:5: 5′-ATCCTGGGAT TAAATAAAAT AGTAAGAATG TATAGCCCTA C-Y- 3′ 配列番号:6: 5′-CCTCAAACAG ACACCATGGT GCACCTGACT C-Y-3′
【0061】「Y」は、米国特許出願第4,914,2
10号明細書(Levensonら)の教示に従い単一のアミン
ジオール結合基に結合された2個のテトラエチレングリ
コールスペーサーを表す。
【0062】プライマー及び捕捉プローブは、既知の出
発物質と手順を採用し、Applied Biosys
tems Model 380B、3本カラム式DNA
合成機、標準ホスホラミダイト化学法及びABI1μモ
ルスケールの高速サイクルプロトコールによって調製し
た。ヌクレオシド−3’−ホスホラミダイト及びヌクレ
オシド誘導化制御細孔ガラス支持体はApplied
Biosystemsから入手した。すべての精製は、
核酸用精製カラムと続いて逆相HPLC技法によって行
った。
【0063】捕捉プローブを形成するため、これらのプ
ローブを、従来の乳化重合法を用いてポリ〔スチレン−
コ−3−(p−ビニルベンジルチオ)プロピオン酸〕
(重量比95:5、平均直径1μm)から調製したポリマー
粒子(平均直径1μm)に共有結合させた。粒子を水に
懸濁させた懸濁液を、2−(N−モルホリノ)エタンス
ルホン酸緩衝液( 0.1モル,pH6)で洗浄し、そして固
形分が約10%となるように懸濁させた。洗浄した粒子の
試料( 3.3mL)を希釈して、緩衝液中固形分が3.33%
( 0.1モル)となるようにし、それを1−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
(2.1mL, 84mg/mL, 水で調製)およびプローブ( 983μ
L, 44.44OD/mL,ナノ純水で調製)と混合させた。得ら
れた懸濁液を水浴中50℃で約2時間断続的に混合しなが
ら加熱し、そして遠心分離した。次いで、(エチレンジ
ニトリロ)四酢酸二ナトリウム塩(0.0001モル)を含む
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝液(0.01
モル,pH8)で粒子を3回洗浄し、そしてそれに再懸濁
して固形分4%となるようにした。
【0064】米国特許出願第4,948,561号明細
書(Hinckleyら)に詳細に記載されているよう
に、緩衝液を用いて固形分0.25%にまで希釈した捕
捉試薬(1.2μl)を、SURECELL(商品名)
ディスポーザブル試験素子(Eastman Koda
k社製)のテストウェルにおいて微多孔質膜(LOPR
ODYNE(商品名)ポリアミド膜、平均孔径5μm、
Pall社製)の画定された領域に適用して乾燥させ
た。
【0065】PCRは、米国特許第5,089,233
号明細書(本明細書ではこれを参照することにより取り
入れることとする)に詳細に記載されている自動化され
たKodak PCR処理装置を用い、以下の実施例に
記載した加熱及び冷却プロトコールに従い実施した。
【0066】サーマス・アクアティクス(Thermus aqua
ticus )由来の組換えDNAポリメラーゼは、従来の方
法を用いて入手した。グリセロール、トリス(ヒドロキ
シメチル)アミノメタン緩衝液及びdNTPは、Sigma
Chemicalより入手した。
【0067】常用の方法により8E5/LAV細胞系統
からコピー数の少ない標的HIV−I DNAを抽出し
た。細胞を溶解しタンパク質を消化した後、そのDNA
をフェノール/クロロホルム抽出法で精製した。すなわ
ち、細胞懸濁液にトリス飽和フェノール(750μl)
を加え、そしてフェノール/溶解物液を混合して遠心分
離法で分離した。次いで、その水相を新しい2mlのチ
ューブに移した。この手順をクロロホルムイソアミルア
ルコールを用いて繰り返した。その水層を0.3モル酢
酸ナトリウムにした。95%のコールドエタノールを加
えて−70℃で1時間保存することにより核酸を析出さ
せた。次いで、HIV−I DNAの濃度をA260 にお
いて測定し、そして実験用として、TE緩衝液〔トリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン(1ミリモル)及び
(エチレンジニトリロ)四酢酸(0.1ミリモル)〕に
おいてコピー数の異なる一連の希釈液を調製した。
【0068】コピー数の多いβ−グロブリン DNA
は、1細胞当たり2コピーのβ−グロブリン遺伝子を有
すると考えられるヒト胎盤DNA(0.5mg/ml)
において得られた。
【0069】ロイコ色素分散体は、アガロース( 0.5
%)、4,5−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−
2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)イミダ
ゾール・ロイコ色素( 250マイクロモル)、ジエチレン
トリアミン五酢酸( 100マイクロモル)、4′−ヒドロ
キシアセトアニリド(5ミリモル)、ポリビニルピロリ
ドン( 112ミリモル)およびリン酸ナトリウム,一塩基
性,一水和物(10ミリモル)を含むものとした。
【0070】実施例で用いたコンジュゲート溶液は、市
販のストレプトアビジンおよび西洋ワサビペルオキシダ
ーゼのコンジュゲート(Zymed Laboratories社)( 126
μL/L )、カゼイン( 0.5%)およびメルチオレート
( 0.5%)をリン酸緩衝塩化ナトリウム水溶液(リン酸
ナトリウム24ミリモル及び塩化ナトリウム75ミリモ
ル)に含むものとした。コンジュゲートの最終濃度は3
12ng/mlであった。
【0071】実施例で用いた洗浄溶液は、塩化ナトリウ
ム( 373ミリモル)、(エチレンジニトリロ)四酢酸二
ナトリウム塩( 2.5ミリモル)、デシル硫酸ナトリウム
(38ミリモル)及びエチル水銀チオサリチル酸,ナトリ
ウム塩(25マイクロモル)を、リン酸ナトリウム,一塩
基性,一水和物緩衝液(25ミリモル,pH7.4 )に含むも
のとした。
【0072】反応混合物には「TP4」モノクローナル
抗体を使用した。この抗体は、サーマス・アクアティク
ス(Thermus aquaticus )由来のDNAポリメラーゼに
特異的なものであって、最近特許された米国特許出願第
07/958,144号明細書(上記)に詳細に記載さ
れている。
【0073】ポリメラーゼ連鎖反応混合物(100m
l)は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝
液(10ミリモル、pH8)、塩化カリウム(50ミリ
モル)、塩化マグネシウム(10ミリモル)、dAT
P、dCTP、dGTP及びdTTP(各1.5モ
ル)、プライマー(各々0.4又は1μモル)、ゼラチ
ン(0.01%)、上記DNAポリメラーゼ(100μ
l当たり4又は16単位)並びに「TP4」モノクロー
ナル抗体(DNAポリメラーゼに対してモル比50:
1)を含むものとした。
【0074】残りの試薬および材料は、市販のものを使
用したか、または従来の方法を用いてEastman Kodak 社
で調製した。実施例1及び2:増幅したHIV−I DNAの検出 これらの実施例は、コピー数の多い標的核酸のβ−グロ
ブリン DNAの存在下でコピー数の少ない標的核酸の
HIV−I DNAを同時増幅して検出する本発明を例
示するものである。
【0075】上記のPCR反応混合物は、コピー数5又
は10のHIV−I DNAと、コピー数約100万の
β−グロブリン DNAと、各種量のDNAポリメラー
ゼ及びプライマー(各プライマー組の各プライマーにつ
き0.4又は1マイクロモル)とを含むものとした。
【0076】対照用のPCRプロトコールは40回の増
幅サイクルを含み、各サイクルは以下の通りとした。 1)95℃で15秒間(最初のサイクルのみ195秒
間)加熱して変性させる。 2)64℃で30秒間プライミング(アニーリング)及
び伸長させる。
【0077】本発明のPCRプロトコールは以下の通り
とした。 1)25回の一次増幅サイクル。各サイクルは以下の通
り。 A)95℃で15秒間(最初のサイクルのみ195秒
間)加熱して変性させる。 B,C)64℃で30秒間プライミング(アニーリン
グ)及び伸長させる。 2)15回の二次増幅サイクル。各サイクルは以下の通
り。 A)95℃で15秒間加熱して変性させる。 A’)75℃で15秒間(実施例1)又は30秒間(実
施例2)加熱する。 B,C)64℃で30秒間プライミング(アニーリン
グ)及び伸長させる。
【0078】第一組のアッセイを、反応混合物中に10
0μl当たり16単位のDNAポリメラーゼとコピー数
10のHIV−I DNAを用いて実施した。第二組の
アッセイを、反応混合物中に100μl当たり4単位の
DNAポリメラーゼとコピー数5のHIV−I DNA
を用いて実施した。
【0079】増幅生成物の検出は、以下の方法で行っ
た。最終増幅反応混合物の一部(5μl)を、緩衝液
〔トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(10ミリ
モル、pH8)、塩化カリウム(50ミリモル)、塩化
マグネシウム(10ミリモル)及びゼラチン(0.01
%)〕(95μl)と混合し、95℃で5分間インキュ
ベートし、核酸を変性させた。次いで、得られた溶液を
SURECELL(商品名)試験素子に移し、増幅され
た標的核酸を捕捉プローブに50℃でハイブリダイズで
きるようにした。
【0080】次いで、試験素子のテストウェルを、緩衝
液〔リン酸二水素ナトリウム(10ミリモル)、塩化ナ
トリウム(150ミリモル)、デシル硫酸ナトリウム
(1%)及びエチレンジアミン四酢酸(1ミリモル)〕
(250μl、pH7.4)を用いて55℃で洗浄し
た。室温で、上記ストレプトアビジン−ペルオキシダー
ゼコンジュゲート液(50μl)を各テストウェルに加
えてその膜を透過させた。2分後、テストウェルを2回
洗浄した。
【0081】上記のロイコ色素分散液(100μl)を
各テストウェルに加え、そしてその素子を室温で2分間
インキュベートした。アジ化ナトリウム(0.1%)の
溶液(100μl)を加えて発色を停止させた。
【0082】アッセイで得られた色素シグナルを、濃度
スケール0〜10(最高濃度)上で可視的に等級化し
た。アッセイの結果を以下の表1と表2に示す。表1は
第一組のアッセイ(DNAポリメラーゼ高濃度、HIV
−I DNAコピー数10)の結果であり、また表1は
第二組のアッセイ(DNAポリメラーゼ低濃度、HIV
−I DNAコピー数5)の結果である。
【0083】上記したように、実施例1は15秒間の復
元工程を含み、また実施例2は30秒間の復元工程を含
んだ。対照用のアッセイには復元工程は含まれない。
【0084】 表1 プライマー濃度(μモル) PCRプロトコール 色素シグナル 0.4 対照 6.00 1 対照 4.00 0.4 実施例1 6.75 1 実施例1 7.50 0.4 実施例2 8.00 1 実施例2 8.00
【0085】 表2 プライマー濃度(μモル) PCRプロトコール 色素シグナル 0.4 対照 2.50 1 対照 0.38 0.4 実施例2 4.75 1 実施例2 3.00
【0086】これらの結果から、PCRの後のサイクル
に生成物復元工程を導入すると、コピー数の少ない標的
核酸の増幅から得られるシグナルが増大することがわか
る。この改善は、アッセイにおけるDNAポリメラーゼ
濃度及びプライマー濃度の両方の濃度について認められ
た。
【0087】本発明をその好ましい態様を特に参照して
詳細に記載してきたが、変更および修正が本発明の精神
および範囲内で可能であることは理解されるであろう。
【0088】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド(HIV-
I DNA のプライマー) ハイポセティカル配列:No アンチセンス:No 配列 ATAATCCACC TATCCCAGTA GGAGAAAT 28
【0089】配列番号:2 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド(HIV-
I DNA のプライマー) ハイポセティカル配列:No アンチセンス:No 配列 TTTGGTCCTT GTCTTATGTC CAGAATGC 28
【0090】配列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド(β−
グロブリン DNAのプライマー) ハイポセティカル配列:No アンチセンス:No 配列 CAACTTCATC CACGTTCACC 20
【0091】配列番号:4 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド(β−
グロブリン DNAのプライマー) ハイポセティカル配列:No アンチセンス:No 配列 ACACAACTGT GTTCACTAGC 20
【0092】配列番号:5 配列の長さ:41 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド(HIV-
I DNA のプローブ) ハイポセティカル配列:No アンチセンス:No 配列 ATCCTGGGAT TAAATAAAAT AGTAAGAATG TATAGCCCTA C 41
【0093】配列番号:6 配列の長さ:31 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド(β−
グロブリン DNAのプローブ) ハイポセティカル配列:No アンチセンス:No 配列 CCTCAAACAG ACACCATGGT GCACCTGACT C 31
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン ダブリュ.エイチ.サザーランド アメリカ合衆国,ニューヨーク 14620, ロチェスター,カルバー ロード 57

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種以上の標的核酸を同時増幅する方法
    において、 (1)毎回約20〜約360秒間を要する少なくとも1
    5回の一次増幅サイクルであって、各サイクルが下記工
    程A〜C: A)2種以上の標的核酸又はそれらのプライマー伸長生
    成物の反応混合物であって、前記標的核酸の少なくとも
    1種がコピー数の少ない標的核酸であり且つ前記標的核
    酸の他の少なくとも1種が前記コピー数の少ない標的核
    酸の約1000倍以上の濃度で存在するものと予想され
    るコピー数の多い標的核酸である反応混合物を加熱する
    際に、前記コピー数の多い標的核酸及びコピー数の少な
    い標的核酸又はそれらのプライマー伸長生成物の鎖を変
    性するために約85〜約100℃の第一温度T1 に加熱
    する工程、 B)(TmH−15)℃≦T2 ≦(TmH+5)℃ 〔式中、TmHはコピー数の多い標的核酸に対するプライ
    マーの融解温度である〕で規定される第二温度T2 まで
    冷却することによって、増幅すべき各標的核酸の対向鎖
    に特異的であり且つハイブリダイズすることができる一
    組のプライマーで前記変性された鎖をプライミングする
    工程、及び C)前記工程Bの延長としてか又は別の工程において、 (TmH−15)℃≦T3 ≦(TmH+15)℃ で規定される第三温度T3 でのインキュベーションによ
    って、PCR試薬の反応混合物中でプライマー伸長生成
    物を形成する工程〔但し、前記プライミング工程とプラ
    イマー伸長生成物形成工程とを同一工程において実施す
    る場合にはT2 とT3 を同じとする〕、を逐次工程とし
    て含む一次増幅サイクル、並びに (2)毎回約20〜約360秒間を要する少なくとも5
    回の二次増幅サイクルであって、前記工程A〜Cを逐次
    反復する各二次増幅サイクルにおける工程Aと工程Bと
    の間に、反応混合物を、 (TmH+5)℃≦T4 ≦TPH 〔式中、TPHは前記コピー数の多い標的核酸の二本鎖の
    融解温度である〕で規定される第四温度T4 まで冷却し
    て該温度で約15〜約120秒間維持する二次増幅サイ
    クルを含む核酸の同時増幅方法。
  2. 【請求項2】 一次増幅サイクル及び二次増幅サイクル
    共に、その工程Bと工程Cとを同一工程として約62〜
    約68℃の同じ温度で実施する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記コピー数の少ない標的核酸が感染性
    因子と関連している、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記コピー数の少ない標的核酸がウイル
    ス性感染性因子と関連している、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記コピー数の少ない標的核酸がHIV
    −I又はHIV−IIのいずれかと関連しているDNA
    である、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記コピー数の少ない標的核酸に対して
    特異的なプライマーの一方又は両方がビオチン化されて
    おり、そして前記コピー数の少ない標的核酸の検出が、
    増幅後に得られたビオチン化された鎖をこれに相補的な
    不溶化オリゴヌクレオチドを用いて捕捉し、次いで検出
    可能に標識されたストレプトアビジンコンジュゲートに
    より前記ビオチン化された鎖を検出することによって行
    われる、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記不溶化オリゴヌクレオチドが磁性粒
    子又は高分子粒子に共有結合されている、請求項6記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 T4 が約65〜約90℃の範囲にある、
    請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 15〜35回の一次増幅サイクルと5〜
    15回の二次増幅サイクルとを含む、請求項1記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 一次増幅サイクルと二次増幅サイクル
    の各サイクルが約30〜約120秒間行われる、請求項
    1記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記反応混合物が、前記コピー数の少
    ない標的核酸に対する一組のプライマーと、前記コピー
    数の多い標的核酸に対する一組のプライマーと、少なく
    とも4種類のdNTPと、耐熱性DNAポリメラーゼ
    と、前記DNAポリメラーゼのためのコファクターとを
    含む、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 3種以上の標的核酸を、それぞれの標
    的核酸に対して一組のプライマーを使用することによっ
    て増幅する、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 各々の融解温度を、以下の式: Tm =67.5+0.34(%G+C)−395/N 〔上式中、GとCは、オリゴヌクレオチドにおける、そ
    れぞれグアニンとシトシンのヌクレオチド数を表し、N
    は全ヌクレオチド数を表す〕を用いて計算する、請求項
    1記載の方法。
  14. 【請求項14】 工程Aを約95℃で行い、工程Bと工
    程Cを一緒にして約64℃で行い、そしてT4 を約75
    ℃とする、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 反応混合物におけるコピー数の少ない
    標的核酸に対するプライマーの初期濃度とコピー数の多
    い標的核酸に対するプライマーの初期濃度とが同じであ
    る、請求項1記載の方法。
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