JPH0851811A - 植物の栽培方法 - Google Patents

植物の栽培方法

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JPH0851811A
JPH0851811A JP5291519A JP29151993A JPH0851811A JP H0851811 A JPH0851811 A JP H0851811A JP 5291519 A JP5291519 A JP 5291519A JP 29151993 A JP29151993 A JP 29151993A JP H0851811 A JPH0851811 A JP H0851811A
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mica
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aqueous solution
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JP5291519A
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English (en)
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Asao Shimanishi
淺男 嶋西
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SHIMANISHI KAKEN KK
Original Assignee
SHIMANISHI KAKEN KK
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  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の水
溶液を種子に噴霧、または浸漬すること、該水溶液によ
る湿潤雰囲気または湿地土壌下で種子を発芽・発根させ
ること、該水溶液を培養液として使用すること、該水溶
液を葉面散布すること、該水溶液に栽培植物を噴霧また
は浸漬すること、該水溶液によって植物栽培用の設備、
用具を殺菌・消毒すること、該水溶液によって植物栽培
用の施設全体を病害菌の予防・殺菌・消毒維持下におく
ことを特徴とした植物の栽培方法。 【効果】 植物の栽培方法に関し、バーミキュライ
ト等の雲母鉱物の含ミネラル群溶液の水溶液を使用する
ことによって、種子を消毒し、播種・育苗時の発芽率を
向上させ、発芽・発根を促進し、定植後の栽培で植物の
成育を早めて栽培期間を短縮し、出荷後の市場価値を向
上させ、且つ栽培期間中にカビや病原菌の発生を防止し
て常時健全な栽培植物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物の栽培方法に関
し、バーミキュライト等の雲母系鉱物の含ミネラル群溶
液の水溶液を使用して、種子を消毒し、播種・育苗時の
発芽率を向上させ、発芽・発根を促進し、定植後の栽培
で植物の成育を早めて栽培期間を短縮し、出荷後の市場
価値を向上させ、且つ栽培期間中にカビや病原菌の発生
を防止して常時健全な栽培植物を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】植物の養液栽培の一つに水耕栽培がある
が、この水耕栽培には様々な方法がある。一般にはウレ
タンマットやロックウールに栽培植物の種子を播種して
育苗室で発芽・発根させた後、発泡スチロール製の穴空
きパネルの開口部に係合させて栽培する方法等がとられ
ている。発芽・発根後の栽培方法には、栄養分の入った
培養液に単に根部分を浸漬する方法、培養液に空気を入
れながらゆっくり流動させる方法、栽培ベッドに傾斜を
つけて培養液を浅く流動させる方法、培養液を液状では
なく霧状にして根部分に噴霧する方法などがある。育苗
室や栽培室では、植物の成育特性に合わせ室内の温度、
湿度、光、炭酸ガス濃度、培養液の栄養分濃度、液温、
PH等を管理して植物を栽培するのが通常の水耕栽培で
あった。このように植物の育成に必要な要素の全てを管
理すれば、季節に関係なく、また気象条件や労働条件に
左右されることもなく、計画的に植物を生産して市場に
出すことが可能である。このような培養液栽培の野菜工
場における野菜・果実の計画生産でも、これだけでは必
ずしも完全ではなく、例えば育苗室での発芽・発根が十
分でなかったり、設定条件や自然環境の変動などによっ
て栽培室での成育が順調でなかったり、時には病害が発
生して栽培植物が全滅するなどの欠点があった。特に病
害が発生すると、その病原菌はたちまちハウス内に蔓延
し、病害発生以後の培養液栽培の継続さえ不可能になる
ことも稀ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、植物栽培で
最も重要といわれる育苗時、発芽・発根を促進し、発芽
率を向上させ、栽培の段階では成育・成長を促して、栽
培期間を短縮し、育苗、栽培中に発生しやすい病害の発
生を防止し、出荷時に葉茎の張りを与えて商品価値を高
めることを目的とする。以下水耕栽培の方法に従って詳
述するが、本発明は水耕栽培、噴霧水耕栽培、固形培地
栽培等の養液栽培に特定されるものではなく、土壌栽培
での植物栽培も含むものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明者は雲母系鉱物の無機酸処理物からなる含
ミネラル群溶液を水耕栽培に使用することによって、育
苗時、発芽・発根を促進し、発芽率を向上させ、栽培の
段階では成育・成長を促して、栽培期間を短縮し、育
苗、栽培中に発生しやすい病害の発生を防止し、収穫・
出荷後の市場での日持ちを長くすることに成功したもの
である。
【0005】本発明に使用する雲母系鉱物は、雲母、雲
母を含有する岩石もしくはこれらが風化した腐食岩から
採取される。すなわち、多種類のミネラルを含有すると
ともに無機酸との反応性が高いという理由で、雲母系鉱
物が風化したバーミキュライトが特に好ましい。雲母系
鉱物が風化したバーミキュライトは日本、アフリカ、ア
メリカ等多くの場所で採掘されるが、例えば日本のバー
ミュライト組成は SiO2 35.76%、Al2O3 18.70 % 、Fe2O
3 18.30%、MnO 0.42% 、MgO 7.82% 、CaO 1.40% 、Na2O
1.02%、K2O 3.16%、その他 TiO2 、Cr2O3 、FeO 等で
ある。この含ミネラル群溶液は、例えばバーミキュライ
トに硫酸水溶液を、好ましくはバーミキュライト:硫酸
水溶液の比が 4:3〜4 となる重量比で加え、攪拌しなが
ら室温〜100 ℃付近で反応させる。反応終了後、ろ過す
ることによって本発明の含ミネラル群溶液を得ることが
できる。本発明の含ミネラル群溶液の使用濃度は、通常
20−20,000ppmとするのが良く、好ましくは
50−1,000ppmである。用途によっても異なる
が、通常100ppmで使用するとよい。本発明の含ミ
ネラル群溶液の希釈水溶液の使用によって、播種後の発
芽・発根が促進され、栽培時の成長・成育が促されて栽
培期間を短縮させ、ハウス内の病害菌類は死滅して病害
をなくすことができる。20,000ppmを越えても
20,000ppm以上の効果はなく、またPHが低くな
りすぎ本発明の用途に適さない。20ppm未満である
とその効果がなくなってしまう。
【0006】これらの作用機序は未だ完全に解明された
とは言えないが、雲母系鉱物中のSi、Al、Mg、Fe、K 、
Naなどの多種の金属や非金属の酸化物が無機酸によって
金属塩や非金属塩を生成し、且つ多種類の元素が互いに
複塩や酢酸塩を形成した結果、これらが媒体となってO
Hラジカルを生成すると共に、水分子のクラスターを小
さくし、活性のある水に変化させている。これらはES
R(電子スピン共鳴装置)やNMR(核磁気共鳴装置)
による測定によって既に確認されている事柄であるが、
これらの働きによって病害菌は予防・殺菌・消毒され、
植物細胞は活性化して発芽・発根を促進し、更にその後
の成育・成長を促進するものと考えられる。また、雲母
系鉱物由来の含ミネラル群溶液には、Si、Al、Mg、Fe、
K 、Na、Ca、 P、Se、Ge、Zn、Mn、Cu、Co、Ni、Mo、L
i、V 、W 、Ba、Ti、Rb等の多くの微量ミネラルがバラ
ンスよく含まれており、これらが、植物に良好な影響を
与え、病気に負けない健全で丈夫な植物を育てるのに役
立っている。
【0007】以下、一例として雲母系鉱物由来の含ミネ
ラル群溶液の水耕栽培等の養液栽培への応用を詳細に述
べる。まず、植物の種子を雲母系鉱物由来の含ミネラル
群溶液の希釈液を噴霧または浸漬すると、種子が消毒さ
れることによって病害菌の発生を防止するとともに、発
芽・発根を促進し、発芽率を向上させることができる。
具体的には、栽培する植物の種類によって差異はある
が、雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の20−1,0
00ppm水溶液に種子を1−24時間浸漬することに
よって病害菌を予防し、発芽・発根を促進し、発芽率を
向上させることができる。20ppm未満だとその効果
はなく、1,000ppmを越えるとかえって逆の効果
となってしまう。このときの種子の浸漬は、種子のみを
希釈水溶液に浸漬してもよいし、ウレタンマットやロッ
クウールあるいはその他の水耕栽培用育苗床や保持器、
もしくは砂、礫等と一緒に浸漬することもできる。
【0008】雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の希釈
液に浸漬した種子は、次に育苗室で発芽・発根させる
が、このときの発芽・発根のための水分、及び育苗室の
保湿にも雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の希釈液を
使用する。育苗室では、種子は十分な水分条件で育苗さ
れるが、この水分に雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液
の希釈液を使用すると発芽・発根を促進し、発芽率を向
上させることができる。また育苗室の温度は15−25
℃、湿度50−90%に保持されるが、湿度を一定に保
つためのミストに雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の
希釈液を使用すると発芽・発根を促進し、発芽率を向上
させることができる。これらの操作によって、栽培植物
の苗は殺菌され、発芽率が向上し、且つ丈夫な苗に育つ
ことができる。この時点での苗は、それ以後の植物の成
育に大きく影響するため、雲母系鉱物由来の含ミネラル
群溶液の希釈液は重大な作用・効果を及ぼすことにな
る。その時の、雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液は2
0−1,000ppm水溶液である。20ppm未満だ
とその効果はなく、1,000ppmを越えるとかえっ
て逆の効果となってしまう。
【0009】水耕栽培においては、1−10日間の育苗
後、穴のあいた発泡スチロールパネルの開口部にセット
して定植・栽培するわけであるが、栽培用の培養液をつ
くる際に雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の希釈液を
基本として培養液をつくることによって、培養液は殺菌
され、且つ植物は雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の
ミネラル効果で、強くて丈夫で弾力性のある植物に成育
し、また栽培期間を短縮することができる。その時の、
雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液は20−1,000
ppm水溶液程度である。20ppm未満だとその効果
はなく、1,000ppmを越えるとかえって逆の効果
となってしまう。
【0010】更には、栽培室での栽培期間中に、雲母系
鉱物由来の含ミネラル群溶液の20−20,000pp
m水溶液を葉面散布することによって、水耕栽培に出が
ちなカビやカビ性の病害菌の発生を予防、防止又は殺菌
し、更には、ハウス内に紛れ込んだカ、ハエ又その他の
害虫を駆除する効果も有し、ハウス内全体を殺菌・消毒
することになる。加えて、植物の葉茎部分を強く丈夫で
弾力性のある葉茎にすることができる。20ppm未満
だとその効果はなく、20,000ppmが効果の最大
値で、これをを越えても効果は同じとなってしまう。葉
面散布する回数は植物の栽培期間にもよるが1−10回
程度で、通常は2回程度で十分である。
【0011】植物を収穫後、ベッドやパネルは再び次の
栽培に使用されるが、このとき病害菌などがあっては困
るので、殺菌剤で消毒・殺菌する必要がある。通常は、
殺菌・消毒には次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カリ
ウム等の次亜塩素酸塩を使用しているが、雲母系鉱物由
来の含ミネラル群溶液は殺菌作用もあるため、殺菌の用
途に使用することもできる。従来の次亜塩素酸塩の代替
として使用することもできるし、また同時に併用して使
用することもできる。このときの濃度は多少濃くして1
00−5,000ppm水溶液が好ましい。100pp
m未満だとその効果はなく、5,000ppmが効果の
最大値で、これをを越えても効果は同じとなってしま
う。使用方法は、例えば雲母系鉱物由来の含ミネラル群
溶液500ppm水溶液を準備し、パネルやベッドを洗
浄しながら殺菌・消毒すればよい。
【0012】また、植物を収穫・包装・出荷する際に、
雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液20−2,000p
pm水溶液を噴霧するか、浸漬すると葉茎に張りがで
て、商品価値が向上する。20ppm未満だとその効果
はなく、2,000ppmが効果の最大値で、これをを
越えても効果は同じとなってしまう。
【0013】同時にハウス内に雲母系鉱物由来の含ミネ
ラル群溶液100−20,000ppm水溶液を噴霧す
ることによって、ハウス内の内部壁面や天井の細菌の予
防・殺菌・消毒効果は更に向上することになる。100
ppm未満だとその効果はなく、20000ppmが効
果の最大値で、これをを越えても効果は同じとなってし
まう。
【0014】以上、詳述したように雲母系鉱物由来の含
ミネラル群溶液を水耕栽培に使用することによって、従
来困っていた多くの問題を解決することができる。以下
に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
【0015】
【実施例1】雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の製造 雲母系鉱物であるバーミキュライトを含有した風化腐食
花崗岩を選別し4メッシュ以下の粉体とした。この粉体
1m3 に硫酸1m3 を加え、85℃で5時間100rp
m(1分当たりの回転数)で攪拌した。次いで、この混
合物をフィルターにかけ固体と液体に分離し、精製して
含ミネラル群溶液1.5m3 を得た。
【0016】
【実施例 2】カイワレ大根の水耕栽培において、播種前
に種子を雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の100p
pm水溶液に4時間浸漬して催芽処理を行った後、75
mm×75mm×60mmの栽培ポットが3列×5列
(15ポット)連結した発泡スチロール製栽培箱に、カ
イワレ大根の種子90−100個づつ播種した。播種し
た栽培箱を10段積み重ね、毎日2回の割合で窒素肥料
と雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の100ppm水
溶液の混合水を灌水した。5日目に積み重ねた栽培箱を
平地に広げて、10個の栽培箱をよく日光に当てて緑色
に着色して、7日目に出荷した。播種前に種子を雲母系
鉱物由来の含ミネラル群溶液の100ppm水溶液で催
芽処理を行ったことにより、発芽率は100%であり、
葉割れもなく、歩留りのよいカイワレ大根を収穫・包装
・出荷することができた。一方、雲母系鉱物由来の含ミ
ネラル群溶液の100ppm水溶液で催芽処理を行わな
い対照のカイワレ大根は、発芽率90%で、出荷が9日
目で2日遅い出荷となり、また市場での日持ちは催芽処
理を行ったものより2−3日間も短いものであった。
【0017】
【実施例 3】水耕栽培用の穴空きパネル(積水化成工業
社製、セキスイメイト方式)のV型開口部に係合する水
耕栽培用植物保持器(長さ11cm、V形にしたときの
高さ2.2cm)12個を穴空きパネルに係合させた。
各水耕栽培用植物保持器にホーレン草の種子10個を播
種して1パネルとした。これを育苗室で、種子は育苗室
内の温度20℃、湿度75%になるように3日間保持し
て発芽・発根させた。このときの水及び湿度75%保持
のためのミストは、実施例1で製造した雲母系鉱物由来
の含ミネラル群溶液の100ppm水溶液を使用した。
3日後、発芽・発根の状態を観察したところ、発芽率は
100%で、根は丈夫で長く平均約3cmであった。一
方、雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液を添加しない対
照パネルは、発芽率は90%程度で、根の長さは平均で
2cmであった。
【0018】
【実施例4】水耕栽培用の穴空きパネル(積水化成工業
社製、セキスイメイト方式)のV型開口部に係合する水
耕栽培用植物保持器(長さ11cm V形にしたときの
高さ2.2cm)12個を穴空きパネルに係合させた。
各水耕栽培用植物保持器にホーレン草の種子10個を播
種して1パネルとした。このパネル83枚を育苗室で育
苗した。水は地下水を使用した。種子は育苗室内の温度
20℃、湿度75%になるように3日間保持して発芽・
発根させた。このパネル83枚を、栽培室の幅120c
m、深さ20cm、中央を幅10cmの壁で仕切った長
さ30mの栽培ベッドにセットした。栽培ベッドのパネ
ルの下の培養液には実施例1で製造した雲母系鉱物由来
の含ミネラル群溶液の100ppm水溶液を使用した。
この水溶液に植物の成育に必要な栄養分を補給しなが
ら、常時ゆるやかに循環流動させるようにし、エアを挿
入して溶存酸素を補給するようにした。このパネル83
枚の栽培レーンは、23日後全部のホーレン草が収穫・
包装・出荷できるまで成育したが、雲母系鉱物由来の含
ミネラル群溶液の100ppm水溶液を使用しない通常
の培養液を使用した対照栽培レーンのホーレン草は、2
3日間では成育が十分でなく収穫・包装・出荷できたの
は定植から30日後であり、その成育にもバラツキがあ
って、全部が出荷できる状態ではなかった。
【0019】
【実施例 5】水耕栽培用の穴空きパネル(積水化成工業
社製、セキスイメイト方式)のV型開口部に係合する水
耕栽培用植物保持器(長さ11cm V形にしたときの
高さ2.2cm)12個を穴空きパネルに係合させた。
各水耕栽培用植物保持器にホーレン草の種子10個を播
種して1パネルとした。このパネル83枚を育苗室で育
苗した。水は地下水を使用した。種子は育苗室内の温度
20℃、湿度75%になるように3日間保持して発芽・
発根させた。このパネル83枚を、栽培室の幅120c
m、深さ20cm、中央を幅10cmの壁で仕切った長
さ30mの栽培ベッドにセットした。栽培ベッドのパネ
ルの下の培養液には通常の地下水を使用した。この水溶
液に植物の成育に必要な栄養分を補給しながら、常時ゆ
るやかに循環流動させるようにし、エアを挿入して溶存
酸素を補給するようにした。このパネル83枚の栽培レ
ーンに定植時、7日後及び14日後の3回、実施例1の
雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の300ppm水溶
液を葉面散布した。この葉面散布した栽培レーンは、カ
ビの発生はなく、25日後全部のホーレン草が収穫・包
装・出荷できるまで成育したが、雲母系鉱物由来の含ミ
ネラル群溶液の100ppm水溶液を葉面散布しない対
照栽培レーンのホーレン草は、水耕栽培用植物保持器に
カビが発生し、また25日間では成育が十分でなく収穫
・包装・出荷できたのは定植から30日後であり、その
成育にもバラツキがあって、全部が出荷できる状態では
なかった。尚、葉面散布した栽培レーンのホーレン草
は、横に倒れて出荷時に取り去っていた所謂丸葉と呼ば
れる外側の葉茎が縦に伸びて商品としての価値があった
ため、これも含めて包装・出荷することができた。更
に、葉面散布した栽培レーンのホーレン草は、葉茎に弾
力性、柔軟性があり、包装作業中に葉茎が折れることも
なく作業がしやすい特性があった。
【0020】
【実施例6】水耕栽培用の穴空きパネル(積水化成工業
社製、セキスイメイト方式)のV型開口部に係合する水
耕栽培用植物保持器(長さ11cm V形にしたときの
高さ2.2cm)12個を穴空きパネルに係合させた。
各水耕栽培用植物保持器にホーレン草の種子10個を播
種して1パネルとした。このパネル83枚を育苗室で育
苗した。水は地下水を使用した。種子は育苗室内の温度
20℃、湿度75%になるように3日間保持して発芽・
発根させた。このパネル83枚を、栽培室の幅120c
m、深さ20cm、中央を幅10cmの壁で仕切った長
さ30mの栽培ベッドにセットした。栽培ベッドのパネ
ルの下の培養液には通常の地下水を使用した。この水溶
液に植物の成育に必要な栄養分を補給しながら、常時ゆ
るやかに循環流動させるようにし、エアを挿入して溶存
酸素を補給するようにした。このパネル83枚の栽培レ
ーンに定植し、30日後の収穫・包装・出荷の際に、収
穫後実施例1の雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の1
00ppm水溶液を葉面散布した後包装・出荷した。実
施例1の雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の100p
pm水溶液を噴霧して出荷したホーレン草は日持ちがよ
く、葉茎の張りも良く、市場に出た後、単に地下水で洗
浄して出荷したホーレン草よりも賞味期間が3日間も長
く末端市場のスーパーマーケットの野菜コーナーに陳列
することができる商品価値が高いものであった。
【0021】
【実施例7】水耕栽培用の穴空きパネル(積水化成工業
社製、セキスイメイト方式)のV型開口部に係合する水
耕栽培用植物保持器(長さ11cm V形にしたときの
高さ2.2cm)12個を穴空きパネルに係合させた。
各水耕栽培用植物保持器にホーレン草の種子10個を播
種して1パネルとした。このパネル83枚を育苗室で育
苗した。水は地下水を使用した。種子は育苗室内の温度
20℃、湿度75%になるように3日間保持して発芽・
発根させた。このパネル83枚を、栽培室の幅120c
m、深さ20cm、中央を幅10cmの壁で仕切った長
さ30mの定植ベッドにセットした。栽培ベッドのパネ
ルの下の培養液は通常の地下水を使用した。この水溶液
に植物の成育に必要な栄養分を補給しながら、常時ゆる
やかに循環流動させるようにし、エアを挿入して溶存酸
素を補給するようにした。このパネル83枚の栽培レー
ンに定植し、30日後に収穫・包装・出荷した。ホーレ
ン草の収穫後の栽培ベッドや穴空きパネルは、栽培期間
に繁殖した青藻類で汚れていたため、栽培ベッドの培養
液を廃棄後改めて栽培ベッドに実施例1の雲母系鉱物由
来の含ミネラル群溶液の500ppm水溶液を満たし
て、栽培ベッドと穴空きパネルの汚れを落とし、乾燥さ
せた。この操作を収穫毎に繰り返すことによって、青藻
類の汚れを落とすとともに、栽培ベッドと穴空きパネル
が殺菌・消毒されたため、ホーレン草の栽培において発
生しやすい水耕栽培の病害はでることはなかった。ま
た、従来使用していた次亜塩素酸カリウム(商品名:ケ
ミクロン、日本ソーダ社製)を使用する必要がなくなっ
た。
【0022】
【実施例8】通常のホーレン草のハウス栽培を、700
坪36栽培レーンのハウスで実施したが、定植時、定植
から10日後及び20日に、実施例1の雲母系鉱物由来
の含ミネラル群溶液の100ppm水溶液をミスト器を
使用して各々1t、合計3t散布した。この操作を、ホ
ーレン草のハウス栽培毎に実施したところ、ホーレン草
の根本部分、ハウス内の床、ガラスの壁面や天井に発生
しやすいカビの発生はなく、病害の発生もみられなかっ
た。一方、実施例1の雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶
液の100ppm水溶液を散布しないハウスは、1年後
壁面や天井のガラスは曇っており、栽培ベッドや床には
カビの発生が観察された。
【0023】
【実施例9】実施例3と同じようにして、水耕栽培用の
穴空きパネル(積水化成工業社製、セキスイメイト方
式)のV型開口部に係合する水耕栽培用植物保持器(長
さ11cm、V形にしたときの高さ2.2cm)12個
を穴空きパネルに係合させた。各水耕栽培用植物保持器
にホーレン草の種子10個を播種して1パネルとした。
これを育苗室で、種子は育苗室内の温度20℃、湿度7
5%になるように3日間保持して発芽・発根させた。こ
のときの水及び湿度75%のためのミストは、実施例1
で製造した雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の100
ppm水溶液を使用した。3日後実施例4と同じように
して、このパネル83枚を、栽培室の幅120cm、深
さ20cm、中央を幅10cmの壁で仕切った長さ30
mの栽培ベッドに定植した。栽培ベッドのパネルの下の
培養液には実施例1で製造した雲母系鉱物由来の含ミネ
ラル群溶液の100ppm水溶液を使用した。この水溶
液に植物の成育に必要な栄養分を補給しながら、常時ゆ
るやかに循環流動させるようにし、エアを挿入して溶存
酸素を補給するようにした。実施例5と同じようにし
て、このパネル83枚を栽培レーンに定植時、7日後及
び14日後の3回、実施例1の雲母系鉱物由来の含ミネ
ラル群溶液の300ppm水溶液を葉面散布した。本実
施例の栽培レーンは、22 日後全部のホーレン草が収穫
・包装・出荷できるまで成育したが、雲母系鉱物由来の
含ミネラル群溶液の100ppm水溶液を使用しない対
照栽培レーンのホーレン草は、22 日間では成育が十分
でなく収穫・包装・出荷できたのは定植から30日後で
あり、その成育にもバラツキがあって、全部が出荷でき
る状態ではなかった。尚、葉面散布した栽培レーンのホ
ーレン草は、通常は横に倒れて出荷時に取り去っていた
所謂丸葉と呼ばれる外側の葉茎も縦に伸びて商品として
の価値があったため、これを含めて包装・出荷すること
ができた。更に、葉面散布した栽培レーンのホーレン草
は、葉茎に弾力性、柔軟性があり、包装作業中に葉茎が
折れることもなく作業がしやすい特性があった。
【0024】
【実施例10】葉ネギの水耕栽培において、葉ネギの種
子を実施例1で得た雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液
の100ppm水溶液に9時間浸漬して催芽処理を行っ
た。20mm×20mm×35mmのロックウール製の
育苗培地を100ppm水溶液に浸漬して、十分に水溶
液を含水させた。含水させたロックウール製の育苗培地
の孔に、催芽処理した種子20個を播種し、これを育苗
室で温度20℃、湿度75%になるように保持した発芽
させた。湿度保持用のミストには、実施例1で得た雲母
系鉱物由来の含ミネラル群溶液の100ppm水溶液を
使用した。12日後約3cmに伸長した苗を、ロックウ
ール製の育苗培地と一緒に、栽培ベッドに浮かべた発泡
スチロール製のパネルに1個づつ定植した。栽培ベッド
の培養液は、通常の水耕栽培用肥料とともに、実施例1
で得た雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液を全量に対し
て100ppmになるように添加した。定植後40日で
約40cmに成長したので、できた葉ネギを収穫・包装
・出荷した。栽培中はカビの発生もなく、カビによって
腐って枯死することもなく100%の葉ネギの出荷が可
能であった。一方、雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液
を使用しない従来法では、葉ネギの葉茎は細く、カビが
発生したため出荷は約90%であり、また成育も遅く定
植後45日の出荷であった。
【0025】
【発明の効果】植物を栽培する際に、バーミキュライト
等の雲母系鉱物の無機酸処理液を使用して、播種・育苗
時の発芽率を向上させ、発芽・発根を促進し、定植後の
栽培で植物の成育を早めて栽培期間を短縮させ、丈夫で
強い植物を栽培し、出荷後の市場での商品価値を持続さ
せることに関し、同時に栽培期間中にカビや病原菌の発
生を予防・防止して常時健全な栽培植物を提供すること
ができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の
    水溶液を種子に噴霧、または浸漬することを特徴とした
    植物の栽培方法。
  2. 【請求項2】 雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の
    水溶液による湿潤雰囲気または湿地土壌下で、種子を発
    芽・発根させることを特徴とした植物の栽培方法。
  3. 【請求項3】 雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の
    水溶液を、培養液として使用することを特徴とした植物
    の栽培方法。
  4. 【請求項4】 雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の
    水溶液を、葉面散布することを特徴とした植物の栽培方
    法。
  5. 【請求項5】 雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の
    水溶液を、栽培植物に噴霧または浸漬することを特徴と
    した植物の栽培方法。
  6. 【請求項6】 雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の
    水溶液によって、植物栽培用の設備、用具を殺菌・消毒
    することを特徴とした植物の栽培方法。
  7. 【請求項7】 雲母系鉱物由来の含ミネラル群溶液の
    水溶液によって、植物栽培用の施設全体を細菌の予防・
    殺菌・消毒維持下におくことを特徴とした植物の栽培方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6及び7
    の2つ以上の組合せからなる植物の栽培方法。
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