JPH085137Y2 - 搬送物のトレーへの投入装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、コンベヤによって搬送される搬送物を、循
環移動するトレーに適切な投入タイミングで投入する
（移替える）ための、搬送物投入装置に関する。

従来技術及びその課題 従来、前述の搬送物投入装置は、搬送コンベヤによっ
て搬送される搬送物の長さを測定する長さ測定手段と、
搬送コンベヤから搬送物を受け取り、循環移動する搬送
装置の複数のトレーの内１つのトレーに前記搬送物を投
入するタイミングコンベヤとを有している。この搬送物
投入装置は、長さ測定手段によって測定された測定値に
応じて前記タイミングコンベヤの起動時を変化させ、適
切なタイミングで、搬送物をトレーに投入するようにな
っている。

ところが、このような搬送物投入装置は、搬送物の長
さのみを測定して搬送物の投入タイミングを設定してい
るため、次のような問題点を有している。

搬送物の幅を測定しないため、搬送物の平面的な大
きさが分からず、搬送物をトレーの所定の位置に投入す
ることができないことがある。

同じ大きさの搬送物であっても、搬送コンベヤに載
っている搬送物の位置が異なると、搬送物をトレーの所
定の位置に投入することができない。

課題を解決するための手段 本考案は、搬送コンベヤによって搬送される搬送物の
長さを測定する長さ測定手段と、前記搬送物の幅を測定
する幅測定手段と、前記長さ測定手段と前記幅測定手段
との測定値に応じて異なる起動タイミングで前記搬送コ
ンベヤからトレーに前記搬送物を投入するタイミングコ
ンベヤとを有する装置により、前記課題を解決したもの
である。

作用 搬送コンベヤによって搬送されてきた搬送物は、長さ
が長さ測定手段によって、幅が幅測定手段によってそれ
ぞれ測定され、搬送物の平面的な大きさが測定される。
同時に、搬送コンベヤ上における搬送物の位置が幅測定
手段によって検知される。そして、搬送コンベヤに連接
したタイミングコンベヤは、大きさおよび搬送コンベヤ
上の幅方向載荷位置を測定された搬送物が搬送物をトレ
ーの所定位置に投入するための基準位置に対してどの程
度ズレを有しているのかによって、搬送物を投入発進さ
せるための起動タイミングを公知のCPU手段で遅速制御
させ、搬送物を移動中のトレーの所定位置に投入する。

実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

搬送物投入装置10は、搬送コンベヤ11に設置された長
さ測定手段12と、停止と起動を繰返すタイミングコンベ
ヤ13と、搬送コンベヤ11とタイミングコンベヤ13の境に
設置された幅測定手段14と、搬送装置15のトレー16に搬
送物Ｗ（例えば、郵便物）を投入する（移替える）投入
コンベヤ17とを有している。各コンベヤ11,13,17は、搬
送装置15と直交する方向に一直線状に設置されている。

長さ測定手段12は、搬送コンベヤ11の両側に設置され
た一対のセンサ20,20によって構成されている。

幅測定手段14は、搬送コンベヤ11とタイミングコンベ
ヤ13との境目の隙間Ｓの真上と真下に設置された複数組
のセンサ30,30によって構成されている。従って、セン
サ30は両方のコンベヤ11,13の長手方向に対し略々直角
方向に配列されている。

又、幅測定手段14が設けられたフレーム31の内側両面
には、高さ測定手段18が設けられている。高さ測定手段
18は、互いに向き合い上下方向に配列された複数組のセ
ンサ40,40によって構成されている。なお、このように
高さ測定手段まで具えると、搬送物の容積まで知ること
ができるから、搬送物の容積に応じたタイミング設定も
可能となる。

各測定手段12,14,18のセンサ20,30,40は、超音波、レ
ーザ、赤外線等を使用して周知の方法で設けることがで
きる。

搬送装置15は、循環移動する複数のトレー16を有して
いる。このトレー16は、通常、水平に保持されており、
搬送物Ｗを排出するとき傾動するようになっている。

次に動作を説明する。

搬送物Ｗは搬送コンベヤ11によって矢印Ａ方向に搬送
される。この間に、搬送物Ｗは長さ測定手段12の一対の
センサ20,20の間を通過する。このとき、搬送物Ｗがセ
ンサ20の超音波或いは光を遮る時間と搬送コンベヤ11の
速さ（通常は一定である。）とから、制御装置の演算回
路（図示省略）によって、搬送物Ｗの長さが算出され
る。

搬送物Ｗは、さらに、搬送コンベヤ11によって搬送さ
れ、タイミングコンベヤ13に送り込まれる。搬送物Ｗを
受取ったタイミングコンベヤ13は、一旦停止する。搬送
物Ｗがタイミングコンベヤ13に送り込まれる間に、幅測
定手段14と高さ測定手段18の各センサ30、40を遮る数に
よって、搬送物Ｗの幅と高さが測定される。

この結果、測定された長さと幅の値によって搬送物Ｗ
の平面的な大きさが分かり、搬送物Ｗが予め決められた
大中小の何れの大きさの類別に属するか判断される。さ
らに、測定された高さ、長さ、幅の値によって、搬送物
Ｗの容積が分かる。又、搬送物Ｗが遮るセンサ30の位置
によって、両コンベヤ11,13上における搬送物Ｗの位
置、即ち、コンベヤ11,13の片側からの距離Ｌが検出さ
れる。なお、大きさの分類は、場合によっては大小の２
種類であってもよい。

このようにして、搬送物Ｗの平面的な大きさが判別さ
れ、且つ、コンベヤ11,13上における位置が検知され、
その測定値がCPU等従来公知の制御装置に入力される
と、あらかじめ制御装置に登録されている搬送物をトレ
ーの所定位置に投入するための基準位置と前記入力され
た搬送物の検出測定値を対比し、その差異の程度によっ
て制御回路が一旦停止していたタイミングコンベヤ13の
起動タイミングを遅速制御して、タイミングコンベヤ13
上の搬送物が移動中のトレーの所定位置に投入されるよ
うに投入コンベヤ17に送り込む。そして、投入コンベヤ
17は、搬送物Ｗをトレー16に送り込む。なお、タイミン
グコンベヤ13は、搬送物の大きさや位置によっては、一
旦停止せずそのまま作動を継続し搬送物Ｗを投入コンベ
ヤ17に載せることもある。

従って、搬送物投入装置10は、搬送物Ｗを、大きさ
や、コンベヤ上に載せられた位置に関係なく、常に、ト
レー16の略々同じ位置に載せることができる。又、搬送
物Ｗの投入タイミングを適切に設定することができるこ
とから、搬送物Ｗの搬送間隔を詰めることができ、搬送
物の搬送効率を向上させることもできる。

トレー16に積載された搬送物は、その後、仕分所（図
示省略）まで搬送され、トレー16の傾動によって所定の
位置で仕分排出される。このとき、トレー16上に載せら
れた搬送物Ｗの位置は常に略々同じ位置であるから、搬
送物排出の位置も常に同じになり、正確な排出を行なう
ことができる。

なお、幅測定手段14のセンサに反射センサを使用して
もよい。この場合は、光或いは超音波がコンベヤから反
射する時間と搬送物から反射する時間とが異なることを
利用して、反射時間の短いセンサの数によって、搬送物
の幅を測定する。同時に反射時間の短いセンサの位置に
よって搬送コンベヤ上における搬送物の位置が検知され
る。

考案の効果 本考案の搬送物投入装置によると、長さ測定手段と幅
測定手段とよって、搬送物の平面的な大きさと、搬送コ
ンベヤ上に載っている位置とを検知することができるの
で、次の様な効果を奏する。

搬送物の平面的な大きさと搬送コンベヤ上の位置と
を考慮して、タイミングコンベヤの起動時を変えること
ができ、搬送物を、移動してくるトレー上の所定の位置
に正確に載せることができる。

搬送物の投入タイミングを正確に設定することがで
きることから、搬送物Ｗの搬送間隔を詰めることがで
き、搬送物の搬送効率を向上させることもできる。

トレー上に載せられた搬送物の位置は常に略々同じ
位置であるから、搬送物の排出位置も常に同じになり、
トレーは搬送物を所定の仕分場所に正確に排出すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の搬送物投入装置の平面図、第２図は第
１図の正面図、第３図は幅測定手段と高さ測定手段との
設置状態を示す概略斜視図である。 Ｗ……搬送物、10……搬送物投入装置 11……搬送コンベヤ、12……長さ測定手段 14……幅測定手段 13……タイミングコンベヤ 16……トレー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−79300（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−110012（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−79313（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−193918（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭55−42008（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】搬送コンベヤによって搬送される搬送物の
   長さを測定する長さ測定手段と、前記搬送物の幅および
   搬送コンベヤ上における幅方向の載荷位置を測定する幅
   測定手段と、前記長さ測定手段と前記幅測定手段との測
   定値が搬送物をトレーの所定位置に投入するための基準
   タイミング位置とズレている量に応じて異なる発進タイ
   ミングで起動し前記搬送コンベヤからトレーに前記搬送
   物を投入するタイミングコンベヤとを有してなる、搬送
   物のトレーへの投入装置。